JP2005258409A - 紫外線吸収性に優れたプラスチック眼鏡レンズの製造方法及び眼鏡レンズ - Google Patents

紫外線吸収性に優れたプラスチック眼鏡レンズの製造方法及び眼鏡レンズ Download PDF

Info

Publication number
JP2005258409A
JP2005258409A JP2005009890A JP2005009890A JP2005258409A JP 2005258409 A JP2005258409 A JP 2005258409A JP 2005009890 A JP2005009890 A JP 2005009890A JP 2005009890 A JP2005009890 A JP 2005009890A JP 2005258409 A JP2005258409 A JP 2005258409A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
bis
monomer
benzene
wavelength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005009890A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4343118B2 (ja
Inventor
Masahisa Kamisaka
昌久 上坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoya Corp filed Critical Hoya Corp
Priority to JP2005009890A priority Critical patent/JP4343118B2/ja
Publication of JP2005258409A publication Critical patent/JP2005258409A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4343118B2 publication Critical patent/JP4343118B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

【課題】 波長が400nm近辺までの紫外線をほぼ完全に吸収するにもかかわらず着色が少ないプラスチック眼鏡レンズの製造方法及び眼鏡レンズを提供すること。
【解決手段】 2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−ベンゾトリアゾールを、(チオ)ウレタン系のモノマー又はエピスルフィド系のモノマーに添加混合した後、該モノマーを重合してなり、420〜450nm間の波長における光線透過率が80%以上である紫外線吸収性に優れたプラスチック眼鏡レンズの製造方法及び眼鏡レンズである。
【選択図】 なし

Description

本発明は紫外線吸収性に優れたプラスチック眼鏡レンズの製造方法及び眼鏡レンズに関するものである。更に詳細には波長が400nm近辺の長波長紫外線を吸収するにもかかわらず、黄色の着色が少ないプラスチック眼鏡レンズの製造方法及び眼鏡レンズに関するものである。
紫外線は波長が約200〜400nmの電磁波であり、人体に対し種々の悪影響を与えると言われている。眼鏡レンズの関係においても、紫外線からの人眼保護の観点から紫外線吸収レンズへの要望が高まってきている。
プラスチック眼鏡レンズに紫外線吸収能を付与する方法としては種々の方法があるが、第一の方法として、特許文献1〜5には、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン等を紫外線吸収剤として用い、この紫外線吸収剤をプラスチックレンズモノマーに混合し、重合したプラスチックレンズが記載されている。
第二の方法はプラスチックレンズの染色と同じ方法であり、80〜100℃に加熱した紫外線吸収剤を分散させた水溶液にプラスチックレンズを浸漬することにより、紫外線吸収剤をプラスチックレンズに含浸させる方法(特許文献6)である。
第三の方法は紫外線吸収及び/又は散乱する物質をプラスチックレンズ表面に塗布する方法(特許文献7)である。
これらの方法のうち、波長が400nmまでの紫外線を吸収する特性を有する従来の市販のプラスチック眼鏡レンズは、前記第二の方法により製造されているものが大半であると推定されている。
特開昭50−50049号公報 特開昭58−122501号公報 特開平2−171716号公報 特開平2−93422号公報 特開昭62−254119号公報 特開平1−230003号公報 特開平9−265059号公報
特許文献3〜5等に開示されている前記第一の方法は、プラスチックレンズの耐光性を改良することを目的として用いられている方法である。第一の方法により、従来使用されている紫外線吸収剤( 2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン等) を用いて波長が400nm近辺までの紫外線を吸収するレンズを製造する場合、特に代表的なプラスチック眼鏡レンズ材料であるジエチレングリコールビスアリルカーボネートにおいては黄色の着色が大きいため、見栄えが悪いという問題があり、また、紫外線吸収剤の使用量が多くなるため重合反応に影響を与え、得られたプラスチックレンズの物性が悪くなりやすいという問題があった。
前記第二の方法により波長が400nm近辺までの紫外線を吸収するプラスチックレンズを製造する場合にも、用いる紫外線吸収剤は高い紫外線吸収能力と適度な水への溶解度が必要であり、充分な紫外線吸収能力を付与できないか付与できる場合でも長時間の浸漬時間が必要となることが多かった。水の代わりに有機溶媒を用いる方法も提案されているが、この方法で製造された波長が400nm近辺までの紫外線を吸収するプラスチックレンズは、黄色の着色が大きいという問題があった。
また、前記第三の方法も、波長が400nm近辺までの紫外線を吸収するプラスチックレンズを得るための適切な方法とはいえないものである。
本発明は、上述した課題を解決し、波長が400nm近辺までの紫外線の吸収性に優れ、従来のプラスチック眼鏡レンズと比べて、黄色の着色が少なく、且つ紫外線吸収剤の添加量を少量にすることが可能なプラスチック眼鏡レンズの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは前記目的を達成するため鋭意検討した結果、特定のプラスチックレンズモノマーと、特定の紫外線吸収剤を用いることにより波長が400nm近辺までの紫外線の吸収性に優れ、且つ黄色の着色が少ない眼鏡レンズが得られることを見出し本発明に到達した。
すなわち、本発明は、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−ベンゾトリアゾールを、(チオ)ウレタン系のモノマー又はエピスルフィド系のモノマーに添加混合した後、該モノマーを重合してなり、420〜450nm間の波長における光線透過率が80%以上である紫外線吸収性に優れたプラスチック眼鏡レンズの製造方法、及び眼鏡レンズを提供するものである。
本発明により、波長が400nm近辺までの紫外線をほぼ完全に吸収するにもかからずレンズの着色が少ないプラスチック眼鏡レンズを得ることができる。
本発明において用いられる紫外線吸収剤は、2−( 2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル )−ベンゾトリアゾールである。この2−( 2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル )−ベンゾトリアゾールは、ケミカルアブストラクトレジストリー番号( 3147−77−1) に登録されており、公知の物質である。しかし、2−( 2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−ベンゾトリアゾールがプラスチックレンズの紫外線吸収剤として使用されること、及びプラスチックレンズモノマーと混合し、重合した場合に、波長が400nm近辺までの紫外線を吸収する特性を有し、従来のプラスチックレンズと比べて黄色の着色が少ないプラスチックレンズが得られることは知られていなかった。さらにかかる特性が、2−( 2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル )−ベンゾトリアゾールを少量添加することにより、得られることも知られていなかった。
2−( 2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル )−ベンゾトリアゾールの添加量は、プラスチックレンズモノマーの種類や所望の紫外線吸収特性等によって異なるが、プラスチックレンズモノマーに対して0.01〜10重量%の範囲で使用することが望ましく、特に0.01〜5重量%が好ましい。
本発明において用いられるプラスチックレンズモノマーは、(チオ)ウレタン系のモノマー又はエピスルフィド系のモノマーである。
(チオ) ウレタン系のモノマーとは、チオウレタンレンズ又はウレタンレンズを作製するための原料モノマーをいい、具体的には、ポリイソシアネート化合物とポリチオール化合物との組み合わせ、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物との組み合わせを挙げることができる。
ポリイソシアネート化合物としては、特に限定されず、その具体例としては、水添2,6−トリレンジイソシアネート、水添メタ及びパラフェニレンジイソシアネート、水添2,4−トリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添メタキシリレンジイソシアネート、水添パラキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環族イソシアネート化合物;メタ及びパラフェニレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、4,4' −ジフェニルメタンジイソシアネート、メタ及びパラキシリレンジイソシアネート、メタ及びパラテトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,6−ナフタリンジイソシアネート、1,5−ナフタリンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートのビュウレット反応生成物、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量体、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等のイソシアネート化合物;ジフェニルジスルフィド−4,4' −ジイソシアナート、2,2' −ジメチルジフェニルジスルフィド−5,5' −ジイソシアナート、3,3' −ジメチルジフェニルジスルフィド−5,5' −ジイソシアナート、3,3' −ジメチルジフェニルジスルフィド−6,6' −ジイソシアナート、4,4' −ジメチルジフェニルジスルフィド−5,5' −ジイソシアナート、3,3' −ジメトキシジフェニルジスルフィド−4,4' −ジイソシアナート、4,4' −ジメトキシジフェニルジスルフィド−3,3' −ジイソシアナート、ジフェニルスルホン−4,4' −ジイソシアナート、ジフェニルスルホン−3,3' −ジイソシアナート、ベンジリデンスルホン−4,4' −ジイソシアナート、ジフェニルメタンスルホン−4,4' −ジイソシアナート、4−メチルジフェニルメタンスルホン−2,4' −ジイソシアナート、4,4' −ジメトキシジフェニルスルホン−3,3' −ジイソシアナート、3,3' −ジメトキシ−4,4' −ジイソシアナトジベンジルスルホン、4,4' −ジメチルジフェニルスルホン−3,3' −ジイソシアナート、4,4' −ジ−tert−ブチルジフェニルスルホン−3,3' −ジイソシアナート、4,4' −ジメトキシベンゼンエチレンジスルホン−3,3' −ジイソシアナート、4,4' −ジクロロジフェニルスルホン−3,3' −ジイソシアナート、4−メチル−3−イソシアナトベンゼンスルホニル−4' −イソシアナトフェノールエステル、4−メトキシ−3−イソシアナトベンゼンスルホニル−4' −イソシアナトフェノールエステル、4−メチル−3−イソシアナトベンゼンスルホニルアニリド−3' −メチル−4' −イソシアナート、ジベンゼンスルホニル−エチレンジアミン−4,4' −ジイソシアナート、4,4' −ジメトキシベンゼンスルホニル−エチレンジアミン−3,3' −ジイソシアナート、4−メチル−3−イソシアナトベンゼンスルホニルアニリド−4−メチル−3' −イソシアナート、チオフェン−2,5−ジイソシアナート、チオフェン−2,5−ジイソシアナトメチル、1,4−ジチアン−2,5−ジイソシアナート、1,4−ジチアン−2,5−ジイソシアナトメチル、1,4−ジチアン−2,3−ジイソシアナトメチル、1,4−ジチアン−2−イソシアナトメチル−5−イソシアナトプロピル、1,3−ジチオラン−4,5−ジイソシアナート、1,3−ジチオラン−4,5−ジイソシアナトメチル、1,3−ジチオラン−2−メチル−4,5−ジイソシアナトメチル、1,3−ジチオラン−2,2−ジイソシアナトエチル、テトラヒドロチオフェン−2,5−ジイソシアナート、テトラヒドロチオフェン−2,5−ジイソシアナトメチル、テトラヒドロチオフェン−2,5−ジイソシアナトエチル、テトラヒドロチオフェン−3,4−ジイソシアナトメチル等の硫黄含有イソシアネ−ト化合物を挙げることができる。
ポリチオール化合物としては、メタンジチオール、1,2−エタンジチオール、1,1−プロパンジチオール、1,2−プロパンジチオール、1,3−プロパンジチオール、2,2−プロパンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,2,3−プロパントリチオール、テトラキス(メルカプトメチル)メタン、1,1−シクロヘキサンジチオール、1,2−シクロヘキサンジチオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジチオール、3,4−ジメトキシブタン−1,2−ジチオール、2−メチルシクロヘキサン−2,3−ジチオール、1,1−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、チオリンゴ酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、2,3−ジメルカプトコハク酸(2−メルカプトエチルエステル)、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール(2−メルカプトアセテート)、2,3−ジメルカプト−1−プロパノール(3−メルカプトアセテート)、ジエチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、ジエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、1,2−ジメルカプトプロピルメチルエーテル、2,3−ジメルカプトプロピルメチルエーテル、2,2−ビス(メルカプトメチル)−1,3−プロパンジチオール、ビス(2−メルカプトエチル)エーテル、エチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、エチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトアセテート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)−3−メルカプトプロパン等の脂肪族チオール;1,2−ジメルカプトベンゼン、1,3−ジメルカプトベンゼン、1,4−ジメルカプトベンゼン、1,2−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2−ビス(メルカプトメトキシ)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトメトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメトキシ)ベンゼン、1,2−ビス(メルカプトエトキシ)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトエトキシ)ベンゼン、1,2,3−トリメルカプトベンゼン、1,2,4−トリメルカプトベンゼン、1,3,5−トリメルカプトベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトメトキシ)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトメトキシ)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメトキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトエトキシ)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトエトキシ)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトエトキシ)ベンゼン、1,2,3,4−テトラメルカプトベンゼン、1,2,3,5−テトラメルカプトベンゼン、1,2,4,5−テトラメルカプトベンゼン、1,2,3,4−テトラキス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,3,5−テトラキス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,4,5−テトラキス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,2,3,4−テトラキス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,3,5−テトラキス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,4,5−テトラキス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,3,4−テトラキス(メルカプトエチル)ベンゼン、1,2,3,5−テトラキス(メルカプトメトキシ)ベンゼン、1,2,4,5−テトラキス(メルカプトメトキシ)ベンゼン、1,2,3,4−テトラキス(メルカプトエトキシ)ベンゼン、1,2,3,5−テトラキス(メルカプトエトキシ)ベンゼン、1,2,4,5−テトラキス(メルカプトエトキシ)ベンゼン、2,2' −ジメルカプトビフェニル、4,4' −ジメルカプトビフェニル、4,4' −ジメルカプトビベンジル、2,5−トルエンジチオール、3,4−トルエンジチオール、1,4−ナフタレンジチオール、1,5−ナフタレンジチオール、2,6−ナフタレンジチオール、2,7−ナフタレンジチオール、2,4−ジメチルベンゼン−1,3−ジチオール、4,5−ジメチルベンゼン−1,3−ジチオール、9,10−アントラセンジメタンチオール、1,3−ジ(p−メトキシフェニル)プロパン−2,2−ジチオール、1,3−ジフェニルプロパン−2,2−ジチオール、フェニルメタン−1,1−ジチオール、2,4−ジ(p−メルカプトフェニル)ペンタン等の芳香族チオール;2,5−ジクロロベンゼン−1,3−ジチオール、1,3−ジ(p−クロロフェニル)プロパン−2,2−ジチオール、3,4,5−トリブロム−1,2−ジメルカプトベンゼン、2,3,4,6−テトラクロル−1,5−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン等の塩素置換体、臭素置換体等のハロゲン置換芳香族チオール;1,2−ビス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2−ビス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,4−ビス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2,3−トリス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,2,4−トリス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,2,3,4−テトラキス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2,3,5−テトラキス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2,4,5−テトラキス(メルカプトメチルチオ)ベンゼン、1,2,3,4−テトラキス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,2,3,5−テトラキス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン、1,2,4,5−テトラキス(メルカプトエチルチオ)ベンゼン等、及びこれらの核アルキル化物等のメルカプト基以外に硫黄原子を含有する芳香族チオール;ビス(メルカプトメチル)スルフィド、ビス(メルカプトエチル)スルフィド、ビス(メルカプトプロピル)スルフィド、ビス(メルカプトメチルチオ)メタン、ビス(2−メルカプトエチルチオ)メタン、ビス(3−メルカプトプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(メルカプトメチルチオ)エタン、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)エタン、1,2−ビス(3−メルカプトプロピルチオ)エタン、1,3−ビス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,3−ビス(2−メルカプトエチルチオ)プロパン、1,3−ビス(3−メルカプトプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)−3−メルカプトプロパン、2−メルカプトエチルチオ−1,3−プロパンジチオール、1,2,3−トリス(メルカプトメチルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(2−メルカプトエチルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(3−メルカプトプロピルチオ)プロパン、テトラキス(メルカプトメチルチオメチル)メタン、テトラキス(2−メルカプトエチルチオメチル)メタン、テトラキス(3−メルカプトプロピルチオメチル)メタン、ビス(2,3−ジメルカプトプロピル)スルフィド、2,5−ジメルカプト−1,4−ジチアン、ビス(メルカプトメチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトエチル)ジスルフィド、ビス(メルカプトプロピル)ジスルフィド等、及びこれらのチオグリコール酸及びメルカプトプロピオン酸のエステル、ヒドロキシメチルスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシプロピルスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシプロピルスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシメチルジスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシメチルジスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシエチルジスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、ヒドロキシプロピルジスルフィドビス(2−メルカプトアセテート)、ヒドロキシプロピルジスルフィドビス(3−メルカプトプロピオネート)、2−メルカプトエチルエーテルビス(2−メルカプトアセテート)、2−メルカプトエチルエーテルビス(3−メルカプトプロピオネート)、1,4−ジチアン−2,5−ジオールビス(2−メルカプトアセテート)、1,4−ジチアン−2,5−ジオールビス(3−メルカプトプロピオネート)、チオグリコール酸(2−メルカプトエチルエステル)、チオジプロピオン酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、4,4' −チオジブチル酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、ジチオジグリコール酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、ジチオジプロピオン酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、4,4' −ジチオジブチル酸ビス(2−メルカプトエチルエステル)、チオジグリコール酸ビス(2,3−ジメルカプトプロピルエステル)、チオジプロピオン酸ビス(2,3−ジメルカプトプロピルエステル)、ジチオジグリコール酸ビス(2,3−ジメルカプトプロピルエステル)、ジチオジプロピオン酸ビス(2,3−ジメルカプトプロピルエステル)、4−メルカプトメチル−3,6−ジチアオクタン−1,8−ジチオール、ビス(メルカプトメチル)−3,6,9−トリチア−1,11−ウンデカンジチオール、ビス(1,3−ジメルカプト−2−プロピル)スルフィド等のメルカプト基以外に硫黄原子を含有する脂肪族チオール;3,4−チオフェンジチオール、テトラヒドロチオフェン−2,5−ジメルカプトメチル、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ジメルカプト−1,4−ジチアン、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン等のメルカプト基以外に硫黄原子を含有する複素環化合物などが挙げられる。本発明においては、これらのうち、高屈折率のプラスチック眼鏡レンズを提供する観点から、硫黄原子を含有するイソシアネート化合物,メルカプト基以外に硫黄原子を含有するポリチオール化合物が好ましい。
ポリオール化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ブタントリオール、1,2−メチルグルコサイド、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、シクロブタンジオール、シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘプタンジオール、シクロオクタンジオール、ビシクロ〔4.3.0〕−ノナンジオール、ジシクロヘキサンジオール、トリシクロ〔5.3.1.1〕ドデカンジオール、スピロ〔3.4〕オクタンジオール、ブチルシクロヘキサンジオール等の脂肪族ポリオール;ジヒドロキシナフタレン、トリヒドロキシナフタレン、テトラヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシベンゼン、ベンゼントリオール、トリヒドロキシフェナントレン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、キシリレングリコール、テトラブロムビスフェノールA等の芳香族ポリオール及びそれらとエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドとの付加反応生成物;ビス−〔4−(ヒドロキシエトキシ)フェニル〕スルフィド、ビス−〔4−(2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕スルフィド、ビス−〔4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)フェニル〕スルフィド、ビス−〔4−(4−ヒドロキシシクロヘキシロキシ)フェニル〕スルフィド、ビス−〔2−メチル−4−(ヒドロキシエトキシ)−6−ブチルフェニル〕スルフィド及びこれらの化合物に水酸基1個当たり平均3分子以下のエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドが付加された化合物;ジ−(2−ヒドロキシエチル)スルフィド、1,2−ビス−(2−ヒドロキシエチルメルカプト)エタン、ビス(2−ヒドロキシエチル)ジスルフィド、1,4−ジチアン−2,5−ジオール、ビス(2,3−ジヒドロキシプロピル)スルフィド、テトラキス(4−ヒドロキシ−2−チアブチル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン(商品名ビスフェノールS)、テトラブロモビスフェノールS、テトラメチルビスフェノールS、4,4' −チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、1,3−ビス(2−ヒドロキシエチルチオエチル)−シクロヘキサン等の硫黄原子を含有したポリオールなどが挙げられる。本発明においては、これらのうち、高屈折率のプラスチック眼鏡レンズを提供する観点から、硫黄原子を含有するポリオール化合物が好ましい。
(チオ) ウレタン系のモノマーは従来より知られており、このモノマーを開示をしている具体的な公知刊行物としては、例えば、特開昭58−127914号公報、特開昭57−136601号公報、特開平01−163012号公報、特開平03−236386号公報、特開平03−281312号公報、特開平04−159275号公報、特開平05−148340号公報、特開平06−065193号公報、特開平06−256459号公報、特開平06−313801号公報、特開平06−192250号公報、特開平07−063902号公報、特開平07−104101号公報、特開平07−118263号公報、特開平07−118390号公報、特開平07−316250号公報、特開昭60−199016号公報、特開昭60−217229号公報、特開昭62−236818号公報、特開昭62−255901号公報、特開昭62−267316号公報、特開昭63−130615号公報、特開昭63−130614号公報、特開昭63−046213号公報、特開昭63−245421号公報、特開昭63−265201号公報、特開平01−090167号公報、特開平01−090168号公報、特開平01−090169号公報、特開平01−090170号公報、特開平01−096208号公報、特開平01−152019号公報、特開平01−045611号公報、特開平01−213601号公報、特開平01−026622号公報、特開平01−054021号公報、特開平01−311118号公報、特開平01−295201号公報、特開平01−302202号公報、特開平02−153302号公報、特開平01−295202号公報、特開平02−802号公報、特開平02−036216号公報、特開平02−058517号公報、特開平02−167330号公報、特開平02−270859号公報、特開平03−84031号公報、特開平03−084021号公報、特開平03−124722号公報、特開平04−78801号公報、特開平04−117353号公報、特開平04−117354号公報、特開平04−256558号公報、特開平05−78441号公報、特開平05−273401号公報、特開平05−093801号公報、特開平05−080201号公報、特開平05−297201号公報、特開平05−320301号公報、特開平05−208950号公報、特開平06−072989号公報、特開平06−256342号公報、特開平06−122748号公報、特開平07−165859号公報、特開平07−118357号公報、特開平07−242722号公報、特開平07−247335号公報、特開平07−252341号公報、特開平08−73732号公報、特開平08−092345号公報、 特開平07−228659号公報、特開平08−3267号公報、特開平07−252207号公報、特開平07−324118号公報、特開平09−208651号公報などが挙げられる。これらの公報に開示されているポリイソシアネ−ト化合物、ポリオ−ル化合物、ポリチオ−ル化合物は、本発明でいう(チオ) ウレタン系のモノマーに該当することはいうまでもない。
勿論、これらの(チオ) ウレタン系のモノマーに、耐熱性、屈折率等の物性を向上させるために、例えばエピスルフィド系のモノマー,ジエチレングリコールアリルカーボネート等の他のプラスチックレンズモノマーを添加することも可能である。
エピスルフィド系のモノマーとは、エピチオ系のモノマーともいい、エピスルフィド基(エピチオ基)を有するモノマー又は該モノマーを含んだ混合モノマーを指称する。ここで、エピスルフィド基を有するモノマーの具体例としては、1,3及び1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3及び1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕スルフィド等の脂環族骨格を有するエピスルフィド化合物;1,3及び1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,3及び1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕スルフィン、4,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ビフェニル等の芳香族骨格を有するエピスルフィド化合物;2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオエチルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオエチル)−1,4−ジチアン、2,3、5−トリ(β−エピチオプロピルチオエチル)−1,4−ジチアン等のジチアン環骨格を有するエピスルフィド化合物;2−(2−β−エピチオプロピルチオエチルチオ)−1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ〕−3−(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、テトラキス(β−エピチオプロピルチオメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、ビス−( β−エピチオプロピル) スルフィド等の脂肪族骨格を有するエピスルフィド化合物などが挙げられる。本発明においては、これらのうち、高屈折率のプラスチック眼鏡レンズを提供する観点から、硫黄原子の含有率の高いエピスルフィド化合物が好ましい。
エピスルフィド系のモノマーは従来より知られており、そのエピスルフィド系モノマーを開示している公報の具体例としては、特開平09−071580号公報、特開平09−110979号公報、特開平09−255781号公報、特開平03−081320号公報、特開平11−140070号公報、特開平11−183702号公報、特開平11−189592号公報、特開平11−180977号公報、特再平01−810575号公報等が挙げられる。これらの公報に開示されているエピスルフィド系モノマーは、本発明におけるエピスルフィド系モノマーに該当するものであることはいうまでもない。勿論、耐衝撃性、加工性等のレンズ物性を向上させるため、例えば前述した(チオ)ウレタン系モノマー等の他のプラスチックレンズモノマーを添加することも可能である。
なお、本発明のプラスチック眼鏡レンズの性状は様々なものがあり、使用目的等により適宜選定すればよいが、例えば次の(1)又は(2)を好適なものとして挙げることができる。
(1)レンズの中心厚を1.6mmとしたときのレンズ中心におけるYI(黄色度)が0.7〜1.5の範囲にあり、且つ波長400nmにおける紫外線透過率が35%以下であると共に、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−ベンゾトリアゾールを含有することを特徴とする、420〜450nm間の波長における光線透過率が80%以上であるポリチオウレタンからなるプラスチック眼鏡レンズ、
(2)レンズの中心厚を1.8mmとしたときのレンズ中心におけるYI(黄色度)が0.7〜1.8の範囲にあり、且つ波長400nmにおける紫外線透過率が30%以下であると共に、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−ベンゾトリアゾールを含有することを特徴とする、420〜450nm間の波長における光線透過率が80%以上であるエピスルフィド系のモノマーの重合体からなるプラスチック眼鏡レンズ。
本発明のプラスチック眼鏡レンズは、紫外線吸収剤である2−( 2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル )−ベンゾトリアゾールを添加混合したプラスチックレンズモノマーを重合することにより得られる。プラスチックレンズモノマーの重合方法は、特に限定されるものではないが、通常、注型重合が採用される。すなわち、2−( 2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル )−ベンゾトリアゾールと、上述のプラスチックレンズモノマーとを混合した後、この混合液をレンズ成型用鋳型中に注入し、−20℃〜150℃の間で加熱することよりプラスチック眼鏡レンズが得られる。2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−ベンゾトリアゾールと、プラスチックレンズモノマーとの混合液には、特開平07−063902号公報、特開平07−104101号公報、特開平09−208621号公報、特開平09−255781号公報等に記載されている重合触媒、特開平01−163012号公報、特開平03−281312号公報等に記載されている内部離型剤、酸化防止剤等の助剤を必要に応じて添加することができる。
また、本発明で得られるプラスチック眼鏡レンズは、着色剤を用いて染色処理を行うことができる。また、耐擦傷性向上のため、有機ケイ素化合物、酸化スズ、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化チタン等の微粒子状無機物等を有するコーティング液を用いて硬化被膜をプラスチックレンズ上に形成することができる。また、耐衝撃性を向上させるためにポリウレタンを主成分とするプライマー層を設けることができる。さらに、反射防止の性能を付与するために、酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化タンタル等を用いて反射防止膜を施すこともできる。また、撥水性向上のため、フッ素原子を有する有機ケイ素化合物を用いて撥水膜を反射防止膜上に施すことができる。
以下、本発明を具体的に説明するために実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、次に記す物性は次の方法により求めた。
(1)YI値測定:
JIS K7103−1977に規定されているプラスチックの黄色度及び黄色度試験方法に準じて測定した。
(2)透過率測定:
分光光度計( U3410,日立製作所(株) 製) を用いて380nm又は400nmの波長における紫外線透過率を測定した。
実施例1
1,3−ジイソシアナトメチルシクロヘキサン47.5重量部にジメチルチンジクロライド0.45重量部と、紫外線吸収剤として2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−ベンゾトリアゾールを1.00重量部を添加し攪拌混合した後、更に2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアン26.0重量部とペンタエリスリトールテトラキスメルカプトアセテート26.5重量部を添加し、10mmHgの減圧下で30分攪拌混合してレンズ用モノマー組成物を調製した。
ついで、このレンズ用モノマー組成物を、予め準備したガラス製モールドと樹脂製ガスケットからなるレンズ成型用鋳型(0.00D、レンズ径80mm、肉厚1.6mmに設定)の中に注入し、電気炉中で20℃〜100℃まで20時間かけて徐々に昇温したのち、一旦炉から取り出し、ガスケットを取り外したのち炉内に戻し、更に120℃まで1時間かけて昇温し120℃で3時間保持して重合を行った。
重合終了後、モールドを取り外したのち、120℃で1時間熱処理してレンズを得た。
得られたレンズの中心(厚さ1.6mm)におけるYI値は1.3であり、レンズは若干黄色みを帯びていたが、400nmにおける紫外線透過率は14%であり、良好な紫外線カット性を示した。また、420〜450nm間の波長における光線透過率は80%以上であった。その分光曲線を図1に示す。
実施例2
実施例1において紫外線吸収剤の添加量を0.50重量部とした以外は、実施例1と同様にしてレンズを得た。
得られたレンズの中心(厚さ1.6mm)におけるYI値は1.0であり、レンズは若干黄色みを帯びていたが、400nmにおける紫外線透過率は33%であり、良好な紫外線カット性を示した。また、420〜450nm間の波長における光線透過率は80%以上であった。その分光曲線を図1に示す。
実施例3
1,3−ジイソシアナトメチルベンゼン43.5重量部にジブチルチンジラウレート0.05重量部と、紫外線吸収剤として2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−ベンゾトリアゾールを1.00重量部を添加し攪拌混合した後、更にペンタエリスリトールテトラキスメルカプトプロピオネート56.5重量部を添加し、10mmHgの減圧下で30分攪拌混合しレンズ用モノマー組成物を準備した。
ついで、このレンズ用モノマー組成物を予め準備したガラス製モールドと樹脂製ガスケットからなるレンズ成型用鋳型(0.00D、レンズ径80mm、肉厚1.6mmに設定)の中に注入し、電気炉中で20℃〜100℃まで20時間かけて徐々に昇温したのち、一旦炉から取り出し、ガスケットを取り外したのち炉内に戻し、更に120℃まで1時間かけて昇温し、120℃で3時間保持して重合を行った。
重合終了後、モールドを取り外したのち、120℃で1時間熱処理してレンズを得た。
得られたレンズの中心(厚さ1.6mm)におけるYI値は1.5であり、レンズは若干黄色みを帯びていたが、400nmにおける紫外線透過率は12%であり、良好な紫外線カット性を示した。また、420〜450nm間の波長における光線透過率は80%以上であった。その分光曲線を図1に示す。
比較例1
実施例1において紫外線吸収剤として4−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノンを2.00重量部用いた以外は、実施例1と同様にしてレンズを得た。
得られたレンズの中心(厚さ1.6mm)におけるYI値は3.9であり、400nmにおける紫外線透過率は24%であり、良好な紫外線カット性を示したが、レンズは黄色に着色していた。その分光曲線を図2に示す。
比較例2
実施例1において紫外線吸収剤として2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾールを1.00重量部用いた以外は、実施例1と同様にしてレンズを得た。
得られたレンズの中心(厚さ1.6mm)におけるYI値は1.4であり、400nmにおける紫外線透過率は22%であり、良好な紫外線カット性を示したが、レンズは黄色に着色していた。その分光曲線を図2に示す。
比較例3
実施例1において紫外線吸収剤として2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)−ベンゾトリアゾールを1.00重量部用いた以外は、実施例1と同様にしてレンズを得た。
得られたレンズの中心(厚さ1.6mm)におけるYI値は1.5であり、400nmにおける紫外線透過率は17%であり、良好な紫外線カット性を示したが、黄色に着色していた。その分光曲線を図2に示す。
比較例4
実施例3において紫外線吸収剤として2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾールを1.00重量部用いた以外は、実施例3と同様にしてレンズを得た。
得られたレンズの中心(厚さ1.6mm)におけるYI値は1.6であり、400nmにおける紫外線透過率は17%であり、良好な紫外線カット性を示したが、レンズは黄色に着色していた。その分光曲線を図2に示す。
以上をまとめて第1表に示す。
Figure 2005258409
実施例4
ビス−(β−エピチオプロピル)スルフィド93.0重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート1.0重量部、紫外線吸収剤として2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−ベンゾトリアゾールを0.50重量部を添加し、攪拌混合した後、更にn−ブチルチオグリコレート6.0重量部と、触媒としてN,N−ジエタノールアミン0.25重量部を添加し、10mmHgの減圧下で3分間攪拌混合し、レンズ用モノマー組成物を調製した。
ついで、このレンズ用モノマー組成物を、予め準備したガラス製モールドと樹脂製ガスケットからなるレンズ成型用鋳型(0.00D、レンズ径80mm、肉厚1.8mmに設定)の中に注入し、電気炉中で20℃〜100℃まで20時間かけて徐々に昇温したのち、100℃で30分間保持して重合を行った。
重合終了後、モールドを取り外したのち、110℃で1時間熱処理してレンズを得た。
得られたレンズの中心(厚さ1.8mm)におけるYI値は1.8であり、レンズは若干黄色みを帯びていたが、400nmにおける紫外線透過率は10%であり、良好な紫外線カット性を示した。また、420〜450nm間の波長における光線透過率は80%以上であった。その分光曲線を図3に示す。
実施例5
実施例4において紫外線吸収剤の添加量を0.25重量部とした以外は、実施例4と同様にしてレンズを得た。
得られたレンズの中心(厚さ1.8mm)におけるYI値は1.5であり、レンズは若干黄色みを帯びていたが、400nmにおける紫外線透過率は24%であり、良好な紫外線カット性を示した。また、420〜450nm間の波長における光線透過率は80%以上であった。その分光曲線を図3に示す。
比較例5
実施例4において紫外線吸収剤として4−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノンを2.00重量部用いた以外は、実施例4と同様にしてレンズを得た。
得られたレンズのYI値は4.1であり、400nmにおける紫外線透過率は24%であり、良好な紫外線カット性を示したが、レンズは黄色に着色していた。その分光曲線を図4に示す。
比較例6
実施例4において紫外線吸収剤として2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)−ベンゾトリアゾールを1.00重量部用いた以外は、実施例4と同様にしてレンズを得た。
得られたレンズの中心(厚さ1.8mm)におけるYI値は2.3であり、400nmにおける紫外線透過率は7%であり、良好な紫外線カット性を示したが、レンズは黄色に着色していた。その分光曲線を図4に示す。
比較例7
実施例4において紫外線吸収剤として2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンを0.05重量部用いた以外は、実施例4と同様にしてレンズを得た。
得られたレンズの中心(厚さ1.8mm)におけるYI値は6.6であり、400nmにおける紫外線透過率は7%であり、良好な紫外線カット性を示したが、レンズは黄色に着色していた。その分光曲線を図4に示す。
以上をまとめて第2表に示す。
Figure 2005258409
実施例1〜3における分光曲線を示す図である。 比較例1〜4における分光曲線を示す図である。 実施例4及び5における分光曲線を示す図である。 比較例5〜7における分光曲線を示す図である。

Claims (4)

  1. 2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−ベンゾトリアゾールを、(チオ)ウレタン系のモノマー又はエピスルフィド系のモノマーに添加混合した後、該モノマーを重合してなり、420〜450nm間の波長における光線透過率が80%以上である紫外線吸収性に優れたプラスチック眼鏡レンズの製造方法。
  2. 2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−ベンゾトリアゾールを、(チオ)ウレタン系のモノマー又はエピスルフィド系のモノマーに添加混合した後、該モノマーを重合してなり、420〜450nm間の波長における光線透過率が80%以上である長波長紫外線吸収性に優れたプラスチック眼鏡レンズ。
  3. レンズの中心厚を1.6mmとしたときのレンズ中心におけるYI(黄色度)が0.7〜1.5の範囲にあり、且つ波長400nmにおける紫外線透過率が35%以下であると共に、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−ベンゾトリアゾールを含有することを特徴とする、420〜450nm間の波長における光線透過率が80%以上であるポリチオウレタンからなるプラスチック眼鏡レンズ。
  4. レンズの中心厚を1.8mmとしたときのレンズ中心におけるYI(黄色度)が0.7〜1.8の範囲にあり、且つ波長400nmにおける紫外線透過率が30%以下であると共に、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−ベンゾトリアゾールを含有することを特徴とする、420〜450nm間の波長における光線透過率が80%以上であるエピスルフィド系のモノマーの重合体からなるプラスチック眼鏡レンズ。

JP2005009890A 2005-01-18 2005-01-18 紫外線吸収性に優れたプラスチック眼鏡レンズの製造方法及び眼鏡レンズ Expired - Fee Related JP4343118B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005009890A JP4343118B2 (ja) 2005-01-18 2005-01-18 紫外線吸収性に優れたプラスチック眼鏡レンズの製造方法及び眼鏡レンズ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005009890A JP4343118B2 (ja) 2005-01-18 2005-01-18 紫外線吸収性に優れたプラスチック眼鏡レンズの製造方法及び眼鏡レンズ

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26529799A Division JP3676138B2 (ja) 1999-09-20 1999-09-20 紫外線吸収性に優れたプラスチック眼鏡レンズ及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005258409A true JP2005258409A (ja) 2005-09-22
JP4343118B2 JP4343118B2 (ja) 2009-10-14

Family

ID=35084123

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005009890A Expired - Fee Related JP4343118B2 (ja) 2005-01-18 2005-01-18 紫外線吸収性に優れたプラスチック眼鏡レンズの製造方法及び眼鏡レンズ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4343118B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012181268A (ja) * 2011-02-28 2012-09-20 Hoya Corp プラスチックレンズ
EP4006076A4 (en) * 2019-07-29 2023-09-06 Wanhua Chemical Group Co., Ltd. PROCESS FOR PREPARING OPTICAL POLYURETHANE RESIN AND ITS APPLICATIONS

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012181268A (ja) * 2011-02-28 2012-09-20 Hoya Corp プラスチックレンズ
EP4006076A4 (en) * 2019-07-29 2023-09-06 Wanhua Chemical Group Co., Ltd. PROCESS FOR PREPARING OPTICAL POLYURETHANE RESIN AND ITS APPLICATIONS

Also Published As

Publication number Publication date
JP4343118B2 (ja) 2009-10-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6383754B2 (ja) 透明プラスチック基材及びプラスチックレンズ
US6441119B1 (en) Optical materials having good ultraviolet absorbability and method for producing them
JP3093190B2 (ja) 高屈折率プラスチックレンズ用樹脂、その樹脂からなるレンズおよびそのレンズの製造方法
JP3547662B2 (ja) 紫外線吸収性に優れたプラスチック眼鏡レンズ及びその製造方法
EP3270212B1 (en) Plastic optical member
EP0676428B1 (en) Composition for low-specific gravity urethane-base plastic lens
JP4681820B2 (ja) プラスチック眼鏡レンズ及びその製造方法
JP3824455B2 (ja) 紫外線吸収性に優れたプラスチック眼鏡レンズ及びその製造方法
JPH083267A (ja) ウレタン系レンズ
JP6898026B2 (ja) 眼鏡レンズの製造方法、及び眼鏡レンズ
JP2005258409A (ja) 紫外線吸収性に優れたプラスチック眼鏡レンズの製造方法及び眼鏡レンズ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060605

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090428

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090616

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090707

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090708

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120717

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120717

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130717

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees