JP2005255966A - 表面親水化樹脂組成物、表面親水化方法及び表面親水化樹脂組成物からなるコンクリート充填材、チューブ、フィルター、ガイドワイヤー、人工肺又は衣料用材料 - Google Patents
表面親水化樹脂組成物、表面親水化方法及び表面親水化樹脂組成物からなるコンクリート充填材、チューブ、フィルター、ガイドワイヤー、人工肺又は衣料用材料 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】種々の樹脂表面に無水マレイン酸系共重合体を安定に固定化して、親水性付与、血液適合性付与、染色性の改良を行う。
【解決手段】酸無水環の少なくとも0.1モル%が残存する無水マレイン酸系共重合体溶液を樹脂表面にコーティング後、101〜220℃で乾燥することにより無水マレイン酸系共重合体を共有結合させることにより課題を解決した。
【選択図】なし
【解決手段】酸無水環の少なくとも0.1モル%が残存する無水マレイン酸系共重合体溶液を樹脂表面にコーティング後、101〜220℃で乾燥することにより無水マレイン酸系共重合体を共有結合させることにより課題を解決した。
【選択図】なし
Description
本発明は無水マレイン酸系共重合体を基材とするコーティング溶液を用いて、樹脂基材からなるコンクリート充填材料、医療用具又は衣料材料表面を親水化した樹脂組成物並びに樹脂表面を親水化する方法に関するものであり、コンクリート充填材料の分散性の向上、カテーテル、ガイドワイヤー、血液フィルター又は血液体外循環システム等の医療用具表面の機能化、及び、衣料材料の吸水・染色性・静電気除去向上に有用な発明である。
セメントコンクリート成型物の補強用繊維として、従来からアスベスト繊維を添加した製品が使用されてきたが、本材料の発がん性が問題視されこの代替繊維の使用が増加の傾向にある。アスベスト代替の補強用繊維として特開2000−144523(特許文献1)にはポリプロピレン繊維の応用が試みられているが、ビニロン繊維に比較して性能が劣る傾向にある。一方、医療分野において気管、消化管、尿管、血管、その他の体腔、又は、組織に挿入されるカテーテル、イントロデューサー等、又は、これらに挿入されるガイドワヤーの操作性向上の為に表面摩擦抵抗を低減する目的若しくは生体適合性向上の目的等で、又、衣料材料では染色性、親水性向上若しくは静電気除去等の目的で、親水性高分子による表面コートがなされている。
特開昭59−081341号公報(特許文献2)には、材料表面上にイソシアネート基を前処理により生成させた後、親水性高分子を共有結合により固定化して表面を親水化する方法が記載されている。特開昭58−193766号公報(特許文献3)及び特開昭58−193767号公報(特許文献4)には、親水性高分子としてポリエチレンオキサイド又はポリビニルピロリドンを用い、前記方法による表面親水化が記載されている。
一方、特開昭60−259269号公報(特許文献5)には、無水マレイン酸系共重合体を用いて、前述と同じ方法により医療用具表面を親水化する方法が記載されている。更に、特開平05−115541号公報(特許文献6)及び特開平07−047120号公報(特許文献7)には、無水マレイン系共重合体とシリル基含有フッ素系重合体とのブレンド溶液をコーティングして親水化する方法が記載されている。本方法は、シリル基の加水分解によるシロキサン結合の生成による縮合反応を促進させることにより、無水マレイン系共重合体が医療用具表面に強固に固定化されている。したがってイソシアネート又はシリル基等の反応性官能基が存在しない場合は、無水マレイン系共重合体を医療用具表面に強固に固定化できないため、耐久性に劣ることが比較例で示されている。
特開2000−144523号公報 特開昭59−081341号公報 特開昭58−193766号公報 特開昭58−193767号公報 特開昭60−259269号公報 特開平05−115541号公報 特開平07−047120号公報
本発明の目的は、無水マレイン酸系共重合体を樹脂表面に固定化する際、毒性のあるイソシアネート基等を含有する化合物で前処理又はシリル基等の反応性官能基を有する化合物を添加することなく、無水マレイン酸系共重合体単独で表面を親水化可能な、工程が簡略化された経済性、且つ、耐久性に優れた樹脂表面の親水化方法を提供することにある。
本発明者は鋭意検討した結果、無水マレイン酸系重合体中の残存酸無水環の制御及び樹脂表面への反応固定化時の温度制御により、上記課題を解決できることを見出し本発明に至った。
請求項1の発明に係る表面親水化樹脂組成物は、樹脂基材の表面に、酸無水環の少なくとも0.1モル%が残存する無水マレイン酸系共重合体溶液をコーティング後、101〜220℃で乾燥することにより、上記樹脂基材の表面に無水マレイン酸系共重合体を共有結合させたことを特徴とする。また、請求項2の発明に係る表面親水化樹脂組成物は、上記コーティング後、101〜220℃で乾燥及びアルカリ処理するものであることを特徴とする。請求項12及び13の発明は、請求項1及び2の発明に係る表面親水化樹脂組成物を製する為の樹脂表面の親水化方法である。更に、請求項23〜29は、請求項1〜11のいずれかの発明に係る表面親水化樹脂組成物の用途を特定するものである。
請求項1の発明に係る表面親水化樹脂組成物は、樹脂基材の表面に、酸無水環の少なくとも0.1モル%が残存する無水マレイン酸系共重合体溶液をコーティング後、101〜220℃で乾燥することにより、ジイソシアネートによる前処理が不要な簡略化された工程で、上記樹脂基材の表面に無水マレイン酸系共重合体を共有結合させることを可能にした。また、請求項2の発明に係る表面親水化樹脂組成物は、上記コーティング後、101〜220℃で乾燥及びアルカリ処理するものであり、更に、表面の親水性が向上した樹脂組成物である。
請求項12及び13の発明は、請求項1及び2の発明に係る表面親水化樹脂組成物をより簡略化された方法で行うことが可能な樹脂表面の親水化方法である。更に、請求項23〜29は、請求項1〜11のいずれかの発明に係る表面親水化樹脂組成物の用途を特定するものである。本発明によるコンクリート充填物は、ポリプロピレン繊維表面にプラズマ、オゾン、フッ素ガス処理等を行い、必要に応じてジアミン又はジオール等で前処理した後、無水マレイン酸系共重合体溶液に浸漬及び140℃で熱処理することにより得られる。このものはポリプロピレン繊維に比較して製造工程での高熱処理においても表面の親水性が維持され、均一な分散をして補強財として優れた性質を有することが明らかになった。
医療分野において気管、消化管、尿管、血管、その他の体腔、又は、組織に挿入されるカテーテル、イントロデューサー等を、本発明により得られた2重量%濃度の無水マレイン酸系重合体のメチルエチルケトン溶液に浸漬又はこの溶液を塗布後、140℃で熱処理して耐久性に優れた親水性表面を有する医療用具を得ることができた。無水マレイン酸系重合体を用いた、本方法による医療用具の表面親水化方法は、ジイソシアネート等の前処理が不要で安全性及び経済性に優れたコーティング方法である。更に、得られた医療用具は121℃のオートクレーブ滅菌を施しても表面の親水性が失われることが無かった。衣料用材料についても染色性、親水性の向上を工程簡略化により安価に達成することを可能にした。
まず本発明に用いる無水マレイン酸系共重合体の合成法に付き述べる。
メチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体(G.A.F.corporation製GANTREZ−GN169)をエチルアルコールに溶解し、所定時間加温して無水環の一部を開環エステル化後、反応液をヘキサン中に滴下することによりメチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体の部分エステル化物を再沈殿させた。ポリマーをロ別後、室温で24時間減圧乾燥して、固体状のメチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体の部分エステル化物を得た。反応におけるエステル化度の制御は、温度と時間により行なった。
メチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体(G.A.F.corporation製GANTREZ−GN169)をエチルアルコールに溶解し、所定時間加温して無水環の一部を開環エステル化後、反応液をヘキサン中に滴下することによりメチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体の部分エステル化物を再沈殿させた。ポリマーをロ別後、室温で24時間減圧乾燥して、固体状のメチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体の部分エステル化物を得た。反応におけるエステル化度の制御は、温度と時間により行なった。
メチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体の残存酸無水環は少なくとも0.1モル%以上、好ましくは1モル%以上、さらに好ましくは10モル%以上、最も好ましくは20モル%〜80モル%である。残存酸無水環が80モル%以上になった場合には、多価金属存在時にキレート化により親水性低下が起こるデメリットがある。このデメリットを改善するために、無水環の少なくとも10モル%以上、好ましくは20モル%以上、更に好ましくは30モル%以上、最も好ましくは40〜70モル%が開環エステル化されていることが望ましい。
上記方法により得られる無水マレイン酸系共重合体は、反応条件により水溶性又は非水溶性の性質を示す。
上記方法により得られる無水マレイン酸系共重合体は、反応条件により水溶性又は非水溶性の性質を示す。
次に、上記メチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体又はそのエステル化物をメチルエチルケトン等のケトン系有機溶剤、テトラヒドロフラン、ジメチルフォルムアミド又はこれらの混合溶媒に、0.5〜10重量%、好ましくは0.5〜8重量%、更に好ましくは1〜6重量%、最も好ましくは1.5〜3.5重量%濃度に溶解してコーティング溶液を調製する。
調製したコーティング溶液中に所定温度で所定時間樹脂組成物を浸漬するか、又は、樹脂組成物表面にコーティング溶液を塗布する。浸漬時間は、コーティング溶液に用いられる溶剤及びコーティングされる樹脂により決定されるが、ポリウレタン樹脂へメチルエチルケトンを溶剤に用いてコーティングを行なう場合は、1〜60秒程度で十分であり、必要により多重コーティングを行なっても良い。塗布する場合も多重塗布を必要により行なっても良い。
樹脂組成物をメチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体を有機溶剤に溶解した溶液に浸漬、又は、溶液を樹脂組成物表面に塗布した後、樹脂表面にメチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体を固定化するため所定温度で所定時間処理する必要がある。処理温度は101〜220℃、好ましくは110〜190℃、更に好ましくは115〜170℃、最も好ましくは120〜150℃であるが、コーティングされる樹脂組成物の耐熱性を考慮して設定する必要がある100℃以下では固定化が不十分若しくは反応時間が長くなり実用的でなく、220℃以上では酸無水物の分解反応が起こるため、101〜220℃で熱処理を行なうのが望ましい。処理時間は1〜300分、好ましくは10〜180分、更に好ましくは30〜120分であり、残存無水環が多い無水マレイン酸系共重合体の場合には相対的に処理時間を短くすることが可能である。
ポリプロピレン等の樹脂のように表面に無水マレイン酸と反応する官能基が無い場合は、プラズマ、オゾン、フッ素ガス等による前処理を施して反応性官能基を樹脂表面に生成させた後、前述記載と同様の方法により表面の親水化が可能である。
上記の方法でコーティングしたものを、アルカリ処理によりカルボキシル基をアルカリ塩にすることで、親水性を更に向上させることも可能である。
以下に記述する定量的評価により、樹脂表面親水化の合否を判定した。ポリプロピレン不織布上にスポイドで水を滴下したときの水吸収速度又は牛血液のろ過速度により判定した。また、外径:2.9mm、内径:2.3mm、長さ500mmのポリエチレンチューブの中央部を半径が13mmになるように成型した、イオン交換水を満たしたU字管に血管造影ガイドワイヤーを挿入し、その端部を約1m/分で引き抜きぬくときの荷重をバネ秤で定量(約10g)した。この操作を繰り返し行ない、20回以上行なっても荷重の著しい増加が認められない場合に耐久性のある親水化が施されたと判断した。尚、ポリエチレンチューブはワイヤー試験毎に取替え、イオン交換水は荷重測定毎に置換した。
長さ15mmに切断した高耐熱性ポリプロピレン繊維をフッ素分圧30Torr.酸素分圧600Torr.の混合ガスで30分間処理し、1.4ブタンジオール0.2重量%を含有するメチルエチルケトン溶液に浸漬し、次にメチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体2重量%溶液に浸漬した後、140℃で3時間乾燥した。得られた繊維をアルカリ処理して無水マレイン酸環を開環した後、コンクリートセメントを容量比で1:100になるように混合したところ均一に混合できた。
(比較例1) 高耐熱性ポリプロピレン繊維表面をメチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体で親水化しないで実施例1と同条件で実験を行ったところ均一に混合することが困難であった。
メチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体(GANTREZ−GN169)10gを200mlのエチルアルコールに溶解し1.25時間エチルアルコール還流下にエステル化反応を行なった。反応終了後、反応溶液を1000mlのヘキサン中へ滴下して、共重合体を再沈殿させた。共重合体をロ別して、室温にて24時間減圧乾燥して固体状の無水環の残存率が45%のメチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体を得た。
プロピレン不織布をフッ素分圧30Torr.酸素分圧600Torr.の混合ガスで30分間処理し、エチレンジアミン0.2重量%を含有するメチルエチルケトン溶液に浸漬した後、上記の合成ポリマーを2重量%濃度に調製したメチルエチルケトン溶液に浸漬し、140℃にて乾燥することにより不織布表面を親水化した。乾燥後、不織布を大量の蒸留水にて洗浄・乾燥した。得られた不織布を121℃で20分間オートクレーブ滅菌した後、表面に0.1mlの蒸留水を滴下して吸収される時間を測定したところ12秒であった。
(比較例2) メチルビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体を表面にコーティングを施さないで実施例2と同じ方法で得られた不織布は5分経過後も蒸留水を吸収することができなかった。
実施例2と同じ方法で作製した不織布を組み込んだミニモジュールを121℃で20分間オートクレーブ処理後牛血のろ過性能を測定した。ろ過時間は3分10秒で白血球除去率は99.6%であった。
(比較例3) 比較例2と同じ方法で作製した不織布を用いて実施例3と同じ方法で牛血のろ過性能を測定したところ、ろ過をすることができなかった。尚、オートクレーブ処理を施さない場合は、ろ過時間は4分20秒で白血球除去率は99.3%であった。
実施例2と同じ方法で得られた無水マレイン酸系共重合体を濃度が3重量%になるように溶媒のメチルエチルケトンに溶解して、コーティング溶液を調製した。このコーティング溶液にウレタン樹脂で被覆した血管造影ガイドワイヤーを3秒間浸漬後、135℃で1時間反応固定化した。上述の試験で20回以上の繰り返し試験を行なっても、約10gの引き抜き時の荷重は変化しなかった。
(比較例4) 反応固定化温度が84℃以外は、実施例1と同じ条件でコーティングを行なって、上述の試験で20回以上の繰り返し試験を行なったところ15gの引き抜き荷重を示した。
(比較例5) 残存酸無水環が0.1モル%以下の無水マレイン酸系共重合体、を用いて実施例4と同じ条件でコーティングを行なって、上述の試験で20回以上の繰り返し試験を行なったところ17gの引き抜き荷重を示した。
本発明により得られる技術によって、種々の高分子材料の表面を安全性を保持しつつ、安価に親水化することを可能になった。得られた表面親水化高分子材料は、産業用資材、医療用具、衣料用品等に幅広く応用が可能である。
Claims (29)
- 樹脂基材の表面に酸無水環の少なくとも0.1モル%が残存する無水マレイン酸系共重合体溶液をコーティング後、101〜220℃で乾燥することにより、上記樹脂基材の表面に無水マレイン酸系共重合体を共有結合させた表面親水化樹脂組成物。
- 樹脂基材の表面に酸無水環の少なくとも0.1モル%が残存する無水マレイン酸系共重合体溶液をコーティング後、101〜220℃で乾燥及びアルカリ処理することにより、上記樹脂基材の表面に無水マレイン酸系共重合体を共有結合させた表面親水化樹脂組成物。
- 上記酸無水環の一部がエステル化されている請求項1乃至2のいずれか記載の表面親水化樹脂組成物。
- 酸無水環の少なくとも20モル%が残存し、酸無水環の開環により生成するカルボン酸の10〜80モル%がエステル化された請求項1乃至2のいずれか記載の表面親水化樹脂組成物。
- 無水マレイン酸系共重合体がビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体で、且つ、分子量が100万以上である請求項1乃至4のいずれか記載の表面親水化樹脂組成物。
- コーティングされる樹脂基材が、表面に酸無水環と反応性を有する基を含有する請求項1乃至5のいずれか記載の表面親水化樹脂組成物。
- 上記酸無水環と反応性を有する基が、フッ素系ガスにより導入されたものである請求項6記載の表面親水化樹脂組成物。
- コーティングされる樹脂基材がポリウレタン、ポリアミド若しくはアミノリシスされたポリエステル又はポリカーボネートからなる請求項1乃至7のいずれか記載の表面親水化樹脂組成物。
- 上記無水マレイン酸系共重合体からなるコーティング溶液に、ジオール、ポリオール、ポリエチレングリコール、ジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンテトラミンレン、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン等のポリアミン、ポリイミン、ポリエチイミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン及びN−メトキシメチル化ポリアミドのいずれか1種又はこれらの組み合わせからなる添加物を添加して得られる請求項1乃至8のいずれか記載の表面親水化樹脂組成物。
- 上記樹脂基材の表面は、無水マレイン酸系共重合体からなるコーティング溶液で処理を施す前に、ジオール、ポリオール、ポリエチレングリコール、ジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンテトラミンレン、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン等のポリアミン、ポリイミン、ポリエチイミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン及びN−メトキシメチル化ポリアミドのいずれか1種又はこれらの組み合わせからなる添加物を含有する溶液で前処理されたものである請求項1乃至8のいずれか記載の表面親水化樹脂組成物。
- 上記添加物が1.4ブタンジオール、ポリエチレングリコール、ジブチルアミン及びヘキサメチレンジアミンのいずれか1種又はこれらの組み合わせからなる請求項9または10に記載の表面親水化樹脂組成物。
- 樹脂基材の表面に、少なくとも0.1モル%の酸無水環を含有する無水マレイン酸系共重合体溶液をコーティング後、101〜220℃で乾燥することにより、上記樹脂基材の表面に無水マレイン酸系共重合体を共有結合させ、親水化させることを特徴とする樹脂表面の親水化方法。
- 樹脂基材の表面に、少なくとも0.1モル%の酸無水環を含有する無水マレイン酸系共重合体溶液をコーティング後、101〜220℃で乾燥及びアルカリ処理することにより、上記樹脂基材の表面に無水マレイン酸系共重合体を共有結合させ、親水化させることを特徴とする樹脂表面の親水化方法。
- 上記酸無水環の一部がエステル化されている請求項12至13のいずれか記載の樹脂表面の親水化方法。
- 酸無水環の少なくとも20モル%が残存し、酸無水環の開環により生成するカルボン酸の10〜80モル%がエステル化された請求項12至13のいずれか記載の樹脂表面の親水化方法。
- 無水マレイン酸系共重合体がビニルエーテル〜無水マレイン酸共重合体で、且つ、分子量が100万以上である請求項12乃至15のいずれか記載の樹脂表面の親水化方法。
- コーティングされる樹脂基材が、表面に酸無水環と反応性を有する基を含有する請求項12乃至16のいずれか記載の樹脂表面の親水化方法。
- 上記酸無水環と反応性を有する基が、フッ素系ガスにより導入されたものである請求項17記載の樹脂表面の親水化方法。
- コーティングされる樹脂基材がポリウレタン、ポリアミド若しくはアミノリシスされたポリエステル又はポリカーボネートからなる請求項12乃至18のいずれか記載の樹脂表面の親水化方法。
- 上記無水マレイン酸系共重合体からなるコーティング溶液には、ジオール、ポリオール、ポリエチレングリコール、ジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンテトラミンレン、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン等のポリアミン、ポリイミン、ポリエチイミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン及びN−メトキシメチル化ポリアミドのいずれか1種又はこれらの組み合わせからなる添加物が添加されている請求項12至19のいずれか記載の樹脂表面の親水化方法。
- 上記樹脂基材の表面を、上記無水マレイン酸系共重合体からなるコーティング溶液で処理を施す前に、ジオール、ポリオール、ポリエチレングリコール、ジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンテトラミンレン、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン等のポリアミン、ポリイミン、ポリエチイミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン及びN−メトキシメチル化ポリアミドのいずれか1種又はこれらの組み合わせからなる添加物を含有する溶液で前処理する請求項12乃至19のいずれか記載の樹脂表面の親水化方法。
- 上記添加物が1.4ブタンジオール、ポリエチレングリコール、ジブチルアミン及びヘキサメチレンジアミンのいずれか1種又はこれらの組み合わせからなる請求項20または21に記載の樹脂表面の親水化方法。
- 請求項1乃至11のいずれか記載の樹脂組成物からなる繊維状のコンクリート充填物。
- 請求項1乃至11のいずれか記載の樹脂組成物からなるチューブ。
- 請求項1乃至11のいずれか記載の樹脂組成物からなるフィルター。
- 除菌若しくは白血球除去等の血液処理用として使用されるものである請求項25記載のフィルター。
- 請求項1乃至11のいずれか記載の樹脂組成物からなる医療用ガイドワイヤー。
- 請求項1乃至11のいずれか記載の樹脂組成物からなる人工肺。
- 請求項1乃至11のいずれか記載の樹脂組成物からなる繊維状衣料用材料。
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