JP2005255964A - 高分子複合材料とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高分子複合体に関する。
【解決手段】本発明にかかる高分子複合体は、熱力学的に混じり合わない非晶性高分子と結晶性高分子とからなる高分子複合体であり、非晶性高分子が結晶性高分子の非晶層(球晶間、フィブリルのミクロボイド、及びラメラ構造間の全て)にナノメートルオーダーで分散して共連続相相互進入網目(IPN)を形成していることを特徴とする高分子複合体の製造方法であって、結晶高分子の結晶構造が崩壊しない条件下で、通常熱力学的に混じり合わない非晶性高分子のモノマーを結晶性高分子基質に含浸し、その含浸させたモノマーを基質内で重合することを特徴とする製造方法により得られる。
【選択図】図28

Description

本発明は、高分子複合材料とその製造方法に関する。
近年、地球環境保全や化石資源の節約、省エネルギーなどの観点から、コストパーフォーマンスに優れた汎用高分子材料(プラスチック)の高性能化・機能化技術及び現溶融ブレンドコンパウンド技術の代替技術の開発が望まれている。このために特性の異なる2種類以上の高分子をブレンドし複合化すると、各成高分子の物性を超える材料を調製することが可能であり、異種高分子を共有結合で繋いだブロック共重合体やグラフト共重合体などの単一な材料を新たに開発するよりも経済的であり、効率的であることは良く知られている。
しかし、高分子はそれぞれに凝集エネルギー密度が異なり、一般に、相溶化(分子オーダーで溶け合う分子分散)することが難しい。例えば汎用プラスチック代表的な素材であるイソタクチックポリプロピレン(PP)とポリメタクリル酸メチル(PMMA)は共通の有機溶媒を用いた均一溶液から再沈殿調製しブレンドしてもマクロ相分離(マイクロメーターオーダーの海島構造形成:相溶化)してしまうという根本的な問題があった。
本発明は、新規な高分子複合材料、特に非相溶結晶性高分子/非結晶性高分子のナノ分散系を提供することを目的とする。さらにその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等はかかる問題を解決すべく鋭意研究し、結晶高分子の結晶構造が崩壊しない条件下で、通常熱力学的に混じり合わない非晶性高分子のモノマーを結晶性高分子基質に含浸し、その含浸させたモノマーを基質内で重合することにより全く新しい物性を発現する高分子複合材料である非相溶結晶性高分子/非結晶性高分子のナノ分散系を得ることができることを見出し、かかる知見に基づいて本発明を完成した。
本発明にかかる高分子複合材料は、熱力学的に混じり合わない非晶性高分子と結晶性高分子とからなるコンポジットであり、非晶性高分子が結晶性高分子の非晶層(球晶間、フィブリルのミクロボイド、及びラメラ構造間の全て)にナノメートルオーダーで分散して共連続相相互進入網目(IPN)を形成していることを特徴とするナノコンポジットである。
また本発明は、かかる非晶性高分子がPMMA系、アクリル系、ポリスチレン系、ポリ塩化ビニル系、ポリ酢酸ビニル系、ポリブタジエン系ポリマーであり、結晶性高分子が低密度及び高密度ポリエチレン(LDPE、HDPE)、シンジオタクチックポリスチレン(sPS)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリカーボナート(PC)、ポリアミド(PA)、ポリイミド(PI)である高分子複合材料である。
さらに本発明は、上の新規な高分子複合体の製造方法に関するものであり、結晶高分子の結晶構造が崩壊しない条件下で、通常熱力学的に混じり合わない非晶性高分子のモノマーを結晶性高分子基質に含浸し、その含浸させたモノマーを基質内で重合することを特徴とする。
また本発明は、結晶高分子が、LDPE、HDPE、sPS、PP、PET、PCのいずれかであり、非晶性高分子がPMMA系ポリマーであり、かつ超臨界流体中で非晶性高分子のモノマーを含浸させ重合させることを特徴とする。
さらに本発明は、超臨界流体が超臨界二酸化炭素であることを特徴とする。
本発明にかかる製造方法は、結晶高分子の結晶構造が崩壊しない条件下で、通常熱力学的に混じり合わない非晶性高分子のモノマーを結晶性高分子基質に含浸し、その含浸させたモノマーを基質内で重合することを特徴とする。従って、本発明にかかる高分子複合材料は、熱力学的に混じり合わない非晶性高分子と結晶性高分子とからなるコンポジットであり、非晶性高分子が結晶性高分子の非晶層(球晶間、フィブリルのミクロボイド、及びラメラ構造間の全て)にナノメートルオーダーで分散して共連続相相互進入網目(IPN)を形成していることを特徴とするナノコンポジットである。
(高分子複合材料)
本発明の高分子複合材料は、2種類以上の高分子からなるコンポジットである。また、これらの高分子は熱力学的に混じり合わない高分子である。かかる高分子は従来の方法では、溶液で混合して再沈殿させても、溶融混合ブレンドしてもいわゆるマクロ分離した構造(例えばミクロンオーダーの海島構造)となる。本発明の高分子材料はこのような2種以上の高分子がナノオーダーで混合した構造を有するコンポジットである。特に本発明のかかる高分子複合材料は結晶性高分子と非結晶性高分子からなるコンポジットであることを特徴とする。より詳しく説明すると、本発明にかかる高分子複合材料は、熱力学的に混じり合わない非晶性高分子と結晶性高分子とからなるコンポジットであり、非晶性高分子が結晶性高分子の非晶層(球晶間、フィブリルのミクロボイド、及びラメラ構造間の全て)にナノメートルオーダーで分散して共連続相相互進入網目(IPN)を形成していることを特徴とするナノコンポジットである。
ここで本発明で使用可能な非結晶性高分子としては特に制限はなく、望まれる物性を有する公知の非結晶性の高分子であればよい。具体的には、PMMA系、ポリメチルアクリレート(PMA)系、ポリスチレン(PS)系、ポリ塩化ビニル(PVC)系、ポリ酢酸ビニル(PVAC)系、ポリブタジエン系などの高分子が挙げられる。
また本発明で使用可能な結晶性高分子も特に制限はなく結晶化度の知られた種々の高分子が選択可能である。具体的には、ポリエチレン系、ポリスチレン系、ポリプロピレン系、ポリエステル系、ポリアミノ系、ポリカーボナート系が挙げられる。特に公知の低密度ポリエチレン(LDPE)や高密度ポリエチレン(HDPE)、シンジオタクチックポリスチレン、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル(PET)、ポリアミノ(PA)、ポリイミド(PI)、ポリカーボナート(PC)が挙げられる。結晶性高分子は、結晶層と非晶層が存在し、種々の公知の方法でその結晶度や結晶構造の構造を決めることが可能である。また結晶性高分子はその分子鎖の折り畳たたみ結晶がナノメートルオーダーのラメラ構造を形成し、ラメラ構造は非晶タイ分子(非晶層)によりラメラ繰り返し構造を形成し、さらにそれらがフィブリルとなり、数μm−数mmオーダーの球晶に成長する階層構造をとっている。本発明にかかる高分子複合材料は、非結晶高分子がかかる結晶性高分子の球晶間、フィブリルのミクロボイド、及びラメラ構造間にナノメートルオーダーで分散して、共連続相相互進入網目(IPN)構造を有する。従って本発明の高分子複合材料は結晶性高分子のラメラ繰り返し構造が変化していることが特徴である。
さらに、非結晶高分子が結晶性高分子の球晶間、フィブリルのミクロボイド、及びラメラ構造間にナノメートルオーダーで分散して、共連続相相互進入網目(IPN)構造を有することから、本発明の高分子複合材料は、非結晶高分子及び結晶性高分子自体とは全く相違するモルホロジーを示し、かつ熱力学的、さらに力学的物性を示すことを特徴とする。具体的には結晶融解挙動、熱分解挙動、Tg、貯蔵弾性率等において独自の値を示す。
(製造方法)
以上説明した本発明の高分子複合材料は、結晶高分子の結晶構造が崩壊しない条件下で、通常熱力学的に混じり合わない非晶性高分子のモノマーを結晶性高分子基質に含浸し、その含浸させたモノマーを基質内で重合することを特徴とする。
ここで結晶高分子の結晶構造が崩壊しない条件下とは、結晶性高分子を基質として用い、その結晶性構造が熱的作用または溶媒との相互作用により崩壊させない条件であれば特に制限はない。好ましくは結晶高分子基質の形状を変形することなく、非晶性高分子モノマーを必要量溶解し、かつそのまま(in−situ)重合させることができるものであればよい。
本発明者はかかる特殊な条件を実現するものとして種々の超臨界状態の流体が使用できることを見出した。特に超臨界二酸化炭素の使用が好ましい。この超臨界流体中では、基質である結晶性高分子はその形状が大きく変わることなく十分な量の非晶性高分子モノマーを含浸することができる(平衡)。また、含浸後の重合反応の際、結晶性高分子内で非晶性高分子が生成するに従い、結晶性高分子内の非晶性高分子モノマーの濃度が減少し平衡がずれることにより、該モノマーがさらに結晶性高分子内に移動し重合反応が進行することが可能となる。
具体的に本発明で使用可能な結晶高分子は、基質として使用できるものであれば特に制限はない。所望の特性・機能を有する種々の公知の結晶性高分子が使用でき、例えば、LDPE、HDPE、sPS、PP、PET、PC、PA、PITなどが挙げられる。ここでLDPE、HDPE、sPSの結晶度は公知であればその値を利用可能であり、公知でなければ適当な測定方法(広角X線回折(WAXD)、示差走査型熱量計(DSC)等)により結晶度を知ることができる。LDPEやHDPEは種々の構成成分やその存在比、分子量(分子量分布)のものが市販されておりこれらを好ましく使用することができる。またsPSについても種々市販されておりこれらを使用することができる。また、例えば特開昭62−187708号公報、特開昭63−191811号公報に記載の方法に従い製造したものを使用してもよい。具体的には、不活性炭化水素溶媒中、または溶媒不存在下に、チタン化合物及び水とトリアルキルアルミニウムの縮合生成物を触媒として種々のスチレン系モノマーを重合することにより得られる。
またこれらを基質として用いる場合の形状についても特に制限はない。フィルム、板状、ペレット状、粒状、または種々の形状の成形体が挙げられる。かかる形状に成形する方法についても特に制限はなく通常公知の方法が好ましく使用できる。
本発明の製造方法で使用する非晶性高分子は、モノマーの状態でまず上の結晶性高分子基質に含浸させるものである。従って超臨界流体中で基質の外側と内側で濃度勾配が達成されるモノマーであれば特に制限されない。所望の性質・機能を発揮させるべく種々の高分子モノマーが選択可能である。具体的には、PMMA系、PS系、PMA系が挙げられる。特に本発明においてはPE系、PS系、PP系との組み合わせでPMMA系の使用が好ましい。
含浸の条件には特に制限はなく、使用する超臨界流体の中に十分なモノマーが含浸するまでの適当な時間、適当な温度で放置することで可能である。ここで含浸温度は超臨界条件にも依存し、続いて行う重合反応に重合開始剤が含まれている場合、その重合開始温度より数十度程度低い温度が好ましい。具体的には臨界状態の二酸化炭素を使用する場合、含浸圧力は1−40MPa、温度は−50−150℃、時間は0.1−96時間の範囲である。また含浸の程度は含浸後に基質を取り出し重量増加を測定することで容易に知ることができる。含浸条件により重量増加は数wt%−数百wt%までの範囲で自由に設定可能である。
本発明において好ましくは、含浸後、含浸させたモノマーをそのまま重合反応させる(in−situ反応)。重合反応条件は、使用した超臨界流体、非晶性高分子モノマーの種類、重合反応の種類により適宜選択することができる。好ましくは特定の温度で開始できるラジカル重合反応である。ラジカル重合反応に使用するラジカル重合反応開始剤は、すでに説明した含浸で使用する温度より数十℃高い温度で開始するものが好ましい。具体的には、α、α’-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、過酸化ベンゾイル(BPO)等が挙げられる。超臨界流体が二酸化炭素であり、モノマーがメチルメタクリル酸(MMA)の場合、重合開始剤は約80℃で使用できるAIBNが好ましい。重合反応時間についても特に制限はなく、適宜選択し、必要ならば重合停止剤の添加、反応系の冷却等で停止することができる。また反応装置から取り出した後、基質外での重合反応により生成したポリマーを除く必要があるが、適当な溶媒により洗浄することが好ましい。
得られた高分子複合体は、基質の形状はほぼ保持されているが増加した非晶性高分子により変化する場合がある。例えば方形のフィルム形状を基質とした場合得られた複合体の形状は方形ではあるがより大きな方形を示す。
以下実施例によりさらに詳細に説明する。
(PMMAとHDPE及びLDPEの複合材料)
測定装置: TG、DMAの測定にはそれぞれ、精工電子工業株式会社製EXSTAR6000シリーズTG/DTA6200と、アクティー計測制御株式会社製動的粘弾性DVA-220を使用した。引っ張り試験には、INTESCO IM-20を使用した。SAXSの測定は高エネルギー加速器研究機構フォトンファクトリーを使用した。
反応装置:耐圧硝子工業(株)製の、最高使用温度・圧力が200℃・12MPaのものと、最高使用温度・圧力400℃・40MPaのものとの2種類の超臨界反応装置を使用した。
基質の作成:市販の低密度ポリエチレン(LDPE、分子量(Mn)1.4×10、結晶化度37%)ペレット、および日本ポリオレフィン社製高密度ポリエチレン(HDPE、分子量(Mn)1.5×10、結晶化度71%)ペレットをそれぞれポリエチレンテレフタレートのシートではさみ、ヒートプレス機でペレットを10〜15分間溶解した後、180℃、30MPaで30分間ヒートプレスしてシート状に加工し、これを冷却銅板にはさみ急冷した。その後、シートは20mm×20mm×0.5mmにカットして基質(約0.2g)とした。かかる基質を表1及び2にまとめられた条件で含浸・重合させた。
含浸条件:メタクリル酸メチル(MMA)5g、α、α’-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を表1、2に示された所定量を採取し、基質と共に反応装置に仕込んだ。後反応装置内に二酸化炭素を表1、2の条件で供給し、40℃、7MPaの条件で、1時間及び24時間含浸させた。
重合条件:含浸後、表1、2の重合条件に示されるように、そのまま温度を80℃にして所定圧力下で所定の時間反応させた。反応終了後、反応セルを急冷しセル内の二酸化炭素を系外に除去した。基質表面に付着したポリマーを取り除くため、アセトン200mlでソックスレー還流器を用いて1時間還流させ、得られた高分子複合材料表面に付着したポリマーを溶解、洗浄を行った。その後基質が恒量となるまで50℃にて真空加温乾燥した。溶解したポリマーは反応セル内のポリマーと同様にヘキサンにより再沈殿して分別回収後、50℃にて真空加温乾燥し回収した。
得られた高分子複合材料の重量増加率も表1、2にまとめた。
結果:図1および表3には得られた高分子複合材料の示差走査型熱量分析(DSC)の測定結果を示した。ここで図1はLDPE、HDPEの結晶融解エンタルピーをLDPE、HDPEの重量分率に対してプロットしたものである。高分子複合材料中のMMAの含量が増加すると結晶融解エンタルピーはほぼ直線的に減少することが分かる。また表1にはLDPEおよびHDPEの重量分率に対する高分子複合体の融点、結晶融解エンタルピー、結晶化度をまとめた。
図2及び図3にはそれぞれHDPE、LDPEとPMMAとの複合体(それぞれHDPE/PMMA(数字)%hybrid、LDPE/PMMA(数字)%hybridと表される。ここで複合体に含まれるPMMAの重量%を(数字)%で示す)の熱重量分析(TG)の結果を示す。PMMAの増加により熱分解開始温度はHDPE、LDPEともに徐々に低下し、熱分解速度はPMMA組成の増加により大きく変化することが分かる。
図4及び図5にはそれぞれHDPE、LDPEとの複合体のDMA曲線を示す。
HDPEでは有機溶媒を用いてHDPEとPMMAとをブレンドして得られたHDPE/PMMA有機溶媒系blendとは明らかな違いがあることが分かる。この結果は本発明の複合体(scCO系hybrid)でのPMMA鎖の可塑化効果によると考えられる。一方、170℃で1分間加熱処理するとHDPE/PMMA有機溶媒系blendとほぼ同様の曲線となり、本発明の複合体では可塑化効果が見られなかった。
LDPE/PMMAhybridでは、含浸時間(1hと24h含浸)により貯蔵弾性率(E′)に違いがあることが分かる。LDPE/PMMAhybridのtanδにおいてもホモPMMA鎖のTgと比べ高温側へTgが移動することが分かる。さらにまたHDPE/PMMA有機溶媒系blendとも有意に相違することが分かる。
図6、7、8、9及び10には、SAXS測定で得られたローレンツ補正Iqのq(散乱ベクトル)に対するプロットを示した。ここで図6、7はそれぞれ、純物質HDPE、有機溶媒系blend,scCO系hybrid、およびscCO系hybridの加熱(アニーリング)後を比較したものである。scCO系hybridはHDPEと比較して散乱ピークに違いが認められ、ラメラ繰り返し構造が変化し、その長周期に違いが現れた。特にscCO系 hybrid AIBN0.1mol%で調製したものについては長周期に由来するピークが減少し消失する傾向を示した。これはラメラ結晶層間の全ての非晶相でPMMAが生成し、モノマーMMAがより均一に含浸し・重合した結果によると考えられる。
図7,図8はHDPE系でのscCO系 hybridとscCO系 hybrid加熱(アニーリング)後を比較したもので、ラメラ繰り返し長周期由来のピークトップに変化が現れ、長周期が加熱により変化し、scCO系 hybridは非晶層で生成したPMMAが熱により幾分分離崩壊したと考えられる。
図9はLDPE,LDPE/PMMA有機溶媒系blend, scCO系 hybridとの比較をしたものである。scCO系 hybridはラメラ繰り返し構造長周期由来のピ‐クがほぼ消失しいることから、PMMAがラメラ結晶層間の全ての非晶相で均一に生成したことを示している。
図10はscCO系 hybridとscCO系 hybrid加熱後5、20、40分で比較したものである。加熱の時間に応じて、ラメラ繰り返し構造長周期由来のピ‐クが幾分観測できるが、有機溶媒系blendに比較して極めて弱いピークであり、scCO系 hybridはLDPEの結晶が融解する条件で加熱しても、その構造はほとんど分離崩壊していないと考えられる。
図11はHDPE/PMMA100%有機溶媒系blendの薄片(クライオミクロトーム法)のTEM写真である。白い部分は空隙であり、その周りに黒く見えるところがPMMA(島)、海相はHDPEである。このようにTEM写真はミクロンオーダーのマクロ相分離をしている。
図12はHDPE/PMMA77.8%hybrid 24h含浸のTEM写真(常温ミクロトーム法)である。白い部分と黒い部分の筋は明瞭に現れているが、これはミクロトームのチャタリングによる。しかし有機溶媒系blendと比較して、マクロ相分離が全く確認できないことからPMMAはナノメートルオーダーで均一に分散していると考えられる。
図13はHDPE/PMMA87.3%hybrid 24h含浸 アニ‐リング(170℃、1分)後のTEM写真(常温ミクロトーム法)である。1分間のアニ‐リングよってもミクロンオーダーの海島構造は確認できず、マクロ相分離は起きておらず、均一な分散状態を保っている事が確認できる。
図14はLDPE/PMMA100%有機溶媒系blendのTEM写真(クライオミクロトーム法)である。白い部分は空隙であり、LDPEが比較的柔らかいため切断時に硬いPMMA抜け出て穴となってしまったことによる。モルフォロジーはミクロンオーダーのマクロ相分離構造(島がPMMA、海がLDPE)を形成していることが確認できた。
図15はLDPE/PMMA82.2%hybrid 24h含浸 のTEM写真(常温ミクロトーム法)である。マクロ相分離構造は全く確認できず、PMMAがLDPEにより均一に分散していることを示している。
図16はLDPE/PMMA87.3%hybrid 24h含浸 アニ−リング170℃20分のTEM写真(常温ミクロトーム)である。加熱時間20分においてさえもなおミクロンオーダーのマクロ相分離は確認されないことから、形成されたナノメートルオーダーの均一分散構造を保っていると考えられる。
(PMMAとsPSの複合材料)
反応に用いた試薬は以下のように精製した。
シンジオタクチックポリスチレン(sPS)は株式会社出光製のシート形状を用いた。α,α′−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)は関東化学(株)製(鹿特級)のAIBNをメタノール精製したものを使用した。メタクリル酸メチル(MMA)は和光純薬工業株式会社製(98.0%)を用いた。
反応装置は実施例1で使用したものと同じ装置を用いた(Jasco SCF−Get(超臨界二酸化炭素流体注入ポンプ)、SCF−Sro(空気恒温槽))。
基質の作成:sPSのシートを20×20×0.3mmにカットして使用した。
含浸条件:メタクリル酸メチル(MMA)2g、α、α’-アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を1mol%(0.0328g)を採取し、基質と共に反応装置に仕込んだ。後反応装置内に二酸化炭素を表4の条件で供給し、40℃で表4に記載の圧力で1時間含浸させた。
重合条件:後温度を80℃にして所定圧力下で24時間反応させた。反応終了後、反応セルを急冷しセル内の二酸化炭素を系外に除去した。基質表面に付着したポリマーを取り除くため、アセトン200mlでソックスレー還流器を用いて1時間還流させ、得られた高分子複合材料表面に付着したポリマーを溶解、洗浄を行なった。その後基質が恒量となるまで50℃にて真空加温乾燥した。溶解したポリマーは反応セル内のポリマーと同様にヘキサンにより再沈殿して分別回収後、50℃にて真空加温乾燥し回収した。
得られた高分子複合材料の重量増加率も表4にまとめた。
上で製造された高分子複合体(以下、「sPS/PMMA臨界ブレンド」とする。)と比較する目的で有機溶媒中でsPSとPMMAを溶解させて沈殿させて得られたブレンド(以下、「sPS/PMMA有機溶媒ブレンド」とする。)、及びそれぞれのアニール処理して得たものの透過電子顕微鏡(TEM)観察の結果を図17−21に示した。図17にはsPS基質自体のTEM写真を示す。図18には有機溶媒ブレンドのTEM写真を示すが、従来知られているようにマクロ相分離を起こし、大きな海島構造のモルフォロジーを形成しているが分かる。これに比較して、図19、20で示されるようにsPS/PMMA超臨界ブレンドでは観察倍率ではミクロンオーダーの海島構造のような明確なモルフォロジーは見られないことが特徴である。この結果はsPS/PMMA超臨界ブレンドではむしろナノメートルオーダーのミクロ相分離のモルフォロジーを形成していることを意味する。さらに図21はsPS/PMMA超臨界ブレンドをsPSの結晶が融解する温度300℃で1分間アニーリングした後のTEM写真を示す。確かにアニール処理により海島構造のホモロジーの形成が見られるが、その海島構造は有機溶媒ブレンドで見られるものより遥かに小さなサイズのものであることが分かる。この結果は、超臨界によるブレンドの構造が有機溶媒によるブレンドに比較して熱に対して安定であることを意味する。
図22にはTGによる分析結果を示す。有機溶媒ブレンドでは、PMMAが分解した後sPSが分解していることが分かる。一方、超臨界ブレンドは、340℃付近で全てのPMMAが分解することが分かる。この結果はPMMAポリマー分子がsPSポリマー分子に強く作用し合うため、それぞれ独立して熱分解反応が起こり得ないことを意味する。これは、下のSAXSの測定結果からも強く示唆されるように、PMMAポリマー分子がsPSポリマー分子の非晶質部分に強く作用していることを意味する。
図23、24にはDMAによる分析結果を示す。図23に示されるsPS/PMMA超臨界ブレンドでは、sPS自体のtanδピーク(Tg)は110℃付近であり、PMMA自体のtanδピークは140℃付近にあることが分かる。一方、超臨界ブレンドでは、tanδピークは全体的に低温側にシフト(PMMAの含有量により90−120℃付近)していることが分かる。
さらにE′を見ると、sPSでは一度減少し、再び上昇する。これは、sPSの構造において再配列が起こったためと考えられる。一方超臨界ブレンドではPMMAの含有量が多いほどこの再配列が起こる温度が上昇し、戻る幅が減少していることが分かる。重量増加率300wt%においてはほとんど戻らない。また、図24にsPS/PMMA超臨界ブレンドをアニーリングした結果を示すが、190℃に加熱することで再配列が既に進行しているので、E′においてそのピークが観測されないが、アニーリング前と同等の強度を保っていることがわかる。この結果は、SAXSの測定結果からも強く示唆されるように、PMMAポリマー分子がsPSポリマー分子の非晶質領域に強く作用し、sPSの再配列を阻害していると考えられる。興味深いことに、この現象は、PMMA自体の分解温度以上においてもその効果が認められることである。
図25〜27には結晶構造解析のための小角X線散乱(SAXS)曲線を示す。sPS自体では、ラメラ繰り返し構造の長周期は観測されなかった。また有機溶媒ブレンドでは海島構造を形成しているため小角側ほど散乱強度が増大した。一方、超臨界ブレンド(65wt%)ではq=0.04Å−1(長周期16nm)においてそのピークが観測されるが、この結果はPMMAがsPS中の特定の非晶領域に侵入(ブレンド)した結果、ラメラ繰り返し構造間が広げられことによると考えられる。またPMMAの含浸量が増加したとき、そのピークがq=0.018Å−1(長周期35nm)にシフトしている。これは、sPS中のラメラ繰返し構造間の非晶層に含浸したPMMAがさらに非晶領域を広げ、ラメラ繰り返し構造間が広げられたことによると考えられる。超臨界ブレンドをアニーリング処理(300℃、1min)したものではこの長周期のピークがほぼ消失し小角側に大きなピークが観測される。この結果は300℃のアニール処理によりマクロ相分離構造を形成したものと考えられ、先に説明したTEMの観察結果と一致する。一方、図26、27に示されるように、sPSの結晶が融解しない温度190℃でアニーリング処理(65〜97wt%、1min、5min、10min)したものでは、長周期ピークが高温側にシフトするが、300℃でのアニーリング処理および有機溶媒ブレンドとは全く異なっている。これは、190℃でアニーリング処理をしても超臨界ブレンドで形成したナノメートルオーダーのミクロ相分離構造はほとんど崩壊せず、ミクロンオーダーの海島構造は形成しておらず、超臨界ブレンドで形成したのモルフォロジーを保持していると考えられる。
図28には引張り試験の結果を示す。sPS自体とPMMA自体は共に硬い材料であるため超臨界ブレンドの比較が困難であるが、PMMAの方がわずかに伸び率が高いため、超臨界ブレンドではsPSとPMMAがほぼ1:1のためsPSとPMMAとのちょうど間に観測された。通常マクロ相分離を形成しているものは、その界面に応力が集中し基質や含浸物質よりも物性が落ちると予測されるので、超臨界ブレンドではミクロ相分離構造を形成し、強い絡み合いを起こしていると考えられる。
(PMMAとPPの複合材料)
基質の作成:反応に用いたイソタクチックポリプロピレン(iPP)は株式会社チッソ製のペレットをヒートプレスにて190℃、15分間溶解後、20MPa、20分間加圧し、その後冷却してPP基質(シートを20×20×0.5mmにカットして使用)。
使用した試薬は実施例1、2と同じ物を用いた。
反応装置は実施例1で使用したものと同じ装置を用いた(Jasco SCF−Get(超臨界二酸化炭素流体注入ポンプ)、SCF−Sro(空気恒温槽))。
含浸条件:メタクリル酸メチル(MMA)2g、α、α’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を1mol%(0.0328g)を採取し、PP基質と共に反応装置に仕込んだ。後表に記載された条件で反応装置内に二酸化炭素を供給し含浸させた。また含浸処理のscCOの圧力は5分含浸、1時間含浸でそれぞれ6.3MPa、6.8MPaであった。
重合条件:後温度を80℃にして所定圧力下で24時間反応させた。また重合圧力は5分含浸後の重合反応では9.1MPa、1時間含浸後の重合反応では9.4MPaであった。反応終了後、反応セルを急冷しセル内の二酸化炭素を系外に除去した。基質表面に付着したポリマーを取り除くため、熱アセトンで2回洗浄して得られた高分子複合材料表面に付着したポリマーを溶解、洗浄を行なった。その後基質が恒量となるまで50℃にて真空加温乾燥した。溶解したポリマーは反応セル内のポリマーと同様にヘキサンにより再沈殿して分別回収後、50℃にて真空加温乾燥し回収した。
図29にはscCO Blend(含浸条件35℃、5min)のSAXS測定で得たローレンツ補正散乱強度(I(q)q)のq(散乱ベクトル)に対するプロットを示した。図中の数値はブレンド中の各成分の重量比を表わす。PP基質では第1ピーク(q=0.43)、第2ピーク(q=0.88)および第3ピーク(q=1.28)が観測され、PP結晶層(PPc)−PP非晶層(PPa)の繰り返し長周期の平均値約14.3nmであった。
また、PPとPMMAの均一溶液から調製したOrganic Solvent BlendではPPc−PPa構造の散乱ピークだけが観察されたが、これはPPとPMMAがマイクロメートルオーダーの海/島構造を形成しているためと考えられる。
一方、scCO Blendでは、PMMA含量の増加に伴い、PP単独で観察されたPPc−PPa間の散乱ピークが広角側へシフトし、長周期はわずかに短くなり、同時に小角側にショルダーが現われ、重量増加率39wt%でq=0.20付近(長周期31.4nm)に新たな繰り返し構造に相当するピークとなり、その散乱の強度は徐々に大きくなった。
この結果は、PMMAが結晶層間の全てのPPa層で生成したのではなく、重合はscCOが浸透拡散したPPa層だけで重点的に起こり、PPa/PMMA層が不均一に形成した結果、PPa層とPPa/PMMA層の2種類の非晶領域が存在することを示している。
しかしながら、scCOBlend 100/109を結晶が融解する条件(190℃、1min)で加熱するとOrganic Solvent Blendとほぼ同じ散乱ピークとなり、形成されたナノ構造は熱力学的に不安定で直ちに崩壊することを示している。
また、DMA曲線から、OrganicSolvent BlendのPMMA鎖のTg はPMMA単独(130℃付近)と同程度であるが、scCOBlendのPMMA鎖は100℃付近に低下した。これはPP非晶分子との絡み合いにより可塑化されたからであると考えられる。しかし、加熱(190℃、1min)により、このナノ構造が崩壊し、PMMA単独と同じ130℃付近に再び上昇する。この再加熱によるナノ構造の分離崩壊は引っ張り試験結果からも分かる。
表5には種々の含浸条件(40℃、5min、1hおよび6h)で調製して得られた高分子複合材料(scCOBlend)の重量増加率(Mass gain)、PP含有量(Weight fraction of PP)、Tm(℃)、scCOBlend中のPP基質の結晶融解エンタルピー値(DSC)から算出した結晶化度を示した。
PP基質の結晶化度は含浸・重合条件でのscCO処理(PP(scCO))によって増加することが分かる。またscCOBlendの結晶化度はPMMA含量に対して、バラツキが認められるが、PPの結晶領域はほとんどそのまま保持されていることを示唆している。この結果、本実験条件下での含浸・重合は非晶領域で生起していると考えられる。
図30にこれらの含浸条件(40℃、5minおよび1h)で調製したscCOBlendのSAXSプロファイルを示す。とくに含浸時間1hでは、35℃、5min含浸で調製したscCO Blend のSAXS曲線(Fig.1)とは全く異なり、PP基質で観測されたPPc−PPa層(q=0.5付近)に相当するピークは著しく減少し、広いq値の範囲で極微小なピークがいくつも観測され、また、散乱強度は小角側で急激に増大した。これは、含浸温度の上昇および時間の増加によって、MMAが溶解したscCOがPPc層を保ったまま、ほとんど全てのPPa層にだけ含浸・重合し、生成したPMMAによりPPc−PPa/PMMA繰り返し構造の長周期が増大したことを強く示唆している。
さらに、scCOBlend含浸時間1h 100/143を加熱(190℃、1min)すると微小なピークは僅かに増加するが、PP基質のPPc−PPa層の長周期に相当する明瞭なピークは出現しなかった。
この結果から本含浸条件下で調製したscCOBlendはPP基質の結晶が融解する温度で加熱しても、形成されたナノ構造はほとんどそのまま保持されていることが分かる。すなわち、MMAがscCOの特性によって一つの連続相であるPP基質中のほとんど全てのPPa層に含浸し、その場(in situ)で重合して生成したPMMAはPP基質中で新たな連続相となり、PP/PMMA共連続構造によるIPNが形成し、加熱によるナノ構造の分離崩壊が緩和されたことを示唆している。
本発明の新規な高分子複合体は、従来のいわゆるポリマーブレンドから予想される物性とは全く異なる熱的、力学的物性を示す。すなわち本発明の高分子複合体は通常熱力学的に分散されない高分子を相互に分子ナノオーダーで分散させたものであることから、全く新たな利用分野を切り開く高分子材料として汎用性化、機能性化が可能である。
図1は、LDPE/PMMAscCOblend、HDPE/PMMAscCOblend、LDPE/PMMAxyleneblend、HDPE/PMMAxyleneblendの結晶融解エンタルピー及び計算値を重量分率に対してプロットしたものである。
図2は、HDPE、HDPE/PMMA8%hybrid、HDPE/PMMA14%hybrid、HDPE/PMMA20%hybrid、HDPE/PMMA27%hybrid、HDPE/PMMA54%hybrid、HDPE/PMMA102%hybridのTGの結果を示す。
図3は、LDPE、LDPE/PMMA0.7%hybrid、LDPE/PMMA13%hybrid、LDPE/PMMA33%hybrid、LDPE/PMMA136%hybridのTGの結果を示す。
図4は、HDPE、PMMA、HDPE/PMMA50%24時間含浸、HDPE/PMMA95%24時間含浸、HDPE/PMMA102%1時間含浸、HDPE/PMMA95%アニーリング170℃1分、HDPE/PMMA有機溶媒系blendのDMA曲線(昇温レート5℃/分、周波数10Hz)を示す。
図5は、LDPE、PMMA、LDPE/PMMA99%24時間含浸、LDPE/PMMA89%1時間含浸、LDPE/PMMA有機溶媒系blend、LDPE/PMMA105%24時間含浸アニーリング170℃20分、のDMA曲線(昇温レート5℃/分、周波数10Hz)を示す。DMA曲線を示す。
図6は、HDPE、HDPE/PMMA有機溶媒系blend170℃20分、HDPE/PMMA115.4%24時間含浸(AIBN0.1mol%)、HDPE/PMMA123.7%24時間含浸(AIBN0.1mol%)、HDPE/PMMA79.7%24時間含浸(AIBN0.1mol%)、HDPE/PMMA50.3%24時間含浸(AIBN1mol%)、HDPE/PMMA77.8%24時間含浸(AIBN1mol%)、HDPE/PMMA109.5%1時間含浸(AIBN1mol%)、のSAXS測定で得られたローレンツ補正Iqのqに対するプロットを示した。
図7は、HDPE/PMMA50.3%24時間含浸(AIBN1mol%)、HDPE/PMMA50.3%24時間含浸(AIBN1mol%)アニ‐リング170℃1分、HDPE/PMMA77.8%24時間含浸(AIBN1mol%)、HDPE/PMMA87.3%24時間含浸(AIBN1mol%)アニ‐リング170℃1分、HDPE/PMMA109.5%1時間含浸(AIBN1mol%)、HDPE/PMMA109.5%1時間含浸(AIBN1mol%)アニ‐リング170℃1分、のSAXS測定で得られたローレンツ補正Iqのqに対するプロットを示した。
図8は、HDPE/PMMA115.4%24時間含浸(AIBN0.1mol%)、HDPE/PMMA115.4%24時間含浸(AIBN0.1mol%)アニ‐リング170℃40分、HDPE/PMMA123.7%24時間含浸(AIBN0.1mol%)、HDPE/PMMA123.7%24時間含浸(AIBN0.1mol%)アニ‐リング170℃5分、HDPE/PMMA79.7%24時間含浸(AIBN0.1mol%)、HDPE/PMMA79.7%24時間含浸(AIBN0.1mol%)アニ‐リング170℃5分、HDPE/PMMA79.7%24時間含浸(AIBN0.1mol%)アニ‐リング170℃40分、のSAXS測定で得られたローレンツ補正Iqのqに対するプロットを示した。
図9は、LDPE、LDPE/PMMA有機溶媒系blend170℃20分、LDPE/PMMA82.2%24時間含浸、LDPE/PMMA84.4%24時間含浸、LDPE/PMMA106.7%1時間含浸、のSAXS測定で得られたローレンツ補正Iqのqに対するプロットを示した。
図10は、LDPE/PMMA82.2%24時間含浸、LDPE/PMMA104.7%24時間含浸アニ‐リング170℃20分、LDPE/PMMA84.4%24時間含浸、LDPE/PMMA84.4%24時間含浸アニ‐リング170℃5分、LDPE/PMMA84.4%24時間含浸アニ‐リング170℃40分、のSAXS測定で得られたローレンツ補正Iqのqに対するプロットを示した。
図11は、HDPE/PMMA100%有機溶媒系blend170℃20分のTEM(倍率4,000倍)。
図12は、HDPE/PMMA77.8%24時間含浸のTEM(倍率4,000倍)。
図13は、HDPE/PMMA87.3%24時間含浸アニ‐リング170℃1分のTEM(倍率4,000倍)。
図14は、LDPE/PMMA100%有機溶媒系blend170℃20分のTEM(倍率4,000倍)。
図15は、LDPE/PMMA82.2%24時間含浸のTEM(倍率4,000倍)。
図16は、HDPE/PMMA104.7%24時間含浸アニ‐リング170℃20分のTEM(倍率4,000倍)。
図17は、sPS基質自体のTEM(倍率7,000倍)を示す。
図18は、sPS/PMMA有機溶媒ブレンドのTEM(倍率7,000倍)結果を示す。
図19は、sPS/PMMA超臨界ブレンドのTEM写真(倍率7,000倍)を示す。
図20は、sPS/PMMA超臨界ブレンドの拡大TEM写真(倍率40,000倍)を示す。
図21は、sPS/PMMA超臨界ブレンドを300℃で1分間アニーリングした結果のTEMを示す。ここで(A)は倍率7,000倍、(B)は倍率40,000倍。
図22は、sPS、PMMA、sPS/PMMA(scCOブレンド1:0.8)、sPS/PMMA(有機溶媒ブレンド1:1)の、TGによる分析結果を示す。
図23は、sPS、PMMA、sPS/PMMAscCOブレンド(85wt%)、sPS/PMMAscCOブレンド(290wt%)の、DMA(昇温レート5℃/分、周波数10Hz)による分析結果を示す。
図24は、sPS、PMMA、sPS/PMMAscCOブレンド(85wt%)、sPS/PMMAscCOブレンド(95wt%、アニーリング、190℃、1min)、sPS/PMMAscCOブレンド(79wt%、アニーリング、190℃、10min)の、DMA(昇温レート5℃/分、周波数10Hz)による分析結果を示す。
図25は、sPS、sPS/PMMAscCOブレンド(65wt%)、sPS/PMMAscCOブレンド(330wt%)、sPS/PMMA有機溶媒ブレンドの、SAXS測定で得られたローレンツ補正Iqのqに対するプロットを示した。
図26は、sPS/PMMAscCOブレンド(65wt%)、sPS/PMMAscCOブレンド(65wt%、アニーリング、190℃、1min)、sPS/PMMAscCOブレンド(96wt%、アニーリング、190℃、5min)、sPS/PMMAscCOブレンド(79wt%、アニーリング、190℃、10min)のSAXS測定で得られたローレンツ補正Iqのqに対するプロットを示した。
図27は、sPS/PMMAscCOブレンド(330wt%)、sPS/PMMAscCOブレンド(330wt%、アニーリング、190℃、1min)のSAXS測定で得られたローレンツ補正Iqのqに対するプロットを示した。
図28は、sPS基質、PMMA、sPS/PMMAscCOブレンド(86wt%)の、引張り試験(応力/歪み)の結果を示す。
図29は、PP、有機溶媒ブレンド、含浸条件(35℃で5分間)で調製したPP/PMMAのSAXS測定で得られたローレンツ補正Iqのqに対するプロットを示した。
図30は、PP、有機溶媒ブレンド、種々の含浸条件(40℃で5分間、1時間)で調製した、PP/PMMAのSAXS測定で得られたローレンツ補正Iqのqに対するプロットを示した。

Claims (5)

  1. 熱力学的に混じり合わない非晶性高分子と結晶性高分子とからなる高分子複合体であり、非晶性高分子が結晶性高分子の非晶層(球晶間、フィブリルのミクロボイド、及びラメラ構造間の全て)にナノメートルオーダーで分散して共連続相相互進入網目(IPN)を形成していることを特徴とする高分子複合体。
  2. 前記非晶性高分子がPMMA系ポリマーであり、前記結晶性高分子が低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、シンジオタクチックポリスチレン(sPS)のいずれかである、請求項1に記載の高分子複合材料。
  3. 熱力学的に混じり合わない非晶性高分子と結晶性高分子とからなる高分子複合体であり、非晶性高分子が結晶性高分子の非晶層(球晶間、フィブリルのミクロボイド、及びラメラ構造間の全て)にナノメートルオーダーで分散して共連続相相互進入網目(IPN)を形成していることを特徴とする高分子複合体の製造方法であって、結晶高分子の結晶構造が崩壊しない条件下で、通常熱力学的に混じり合わない非晶性高分子のモノマーを結晶性高分子基質に含浸し、その含浸させたモノマーを基質内で重合することを特徴とする製造方法。
  4. 前記結晶高分子が、LDPE、HDPE、sPS、PPのいずれかであり、非晶性高分子がPMMA系ポリマーであり、かつ超臨界流体中で非晶性高分子のモノマーを含浸させ重合させることを特徴とする、請求項3に記載の製造方法。
  5. 前記超臨界流体が超臨界二酸化炭素である、請求項4に記載の製造方法。
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