JP2005249722A - 半導体式ガスセンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】 半導体式ガスセンサにおいて、応答性や感度の向上を図るとともに検出感度の温度依存性を極力低減する。
【解決手段】 基板10の上に半導体からなる感応膜40を有し、感応膜40に流れる電流の変化を利用してガスの検出を行うようにした半導体式ガスセンサにおいて、感応膜40の下部には、感応膜40以外の材料からなるトンネルバリア層30が、感応膜40に接して設けられており、感応膜40の上部とトンネルバリア層30の下部との間に流れるトンネル電流の変化に基づいてガスを検出する。
【選択図】 図1
【解決手段】 基板10の上に半導体からなる感応膜40を有し、感応膜40に流れる電流の変化を利用してガスの検出を行うようにした半導体式ガスセンサにおいて、感応膜40の下部には、感応膜40以外の材料からなるトンネルバリア層30が、感応膜40に接して設けられており、感応膜40の上部とトンネルバリア層30の下部との間に流れるトンネル電流の変化に基づいてガスを検出する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、基板の上に半導体からなる感応膜を有し、この感応膜に流れる電流の変化を利用してガスの検出を行うようにした半導体式ガスセンサに関する。
たとえば、NOxやCOなど有毒性ガスの検出は、自動車や環境対応のセンサとして必須である。現状のセンシング方式の一つに半導体式ガスセンサがある。
これは半導体の薄膜をガス感応膜としたもので、この感応膜の表面に酸化性ガスや還元性ガスが接触することにより、感応膜とガスとの間に電子の授受が発生し、感応膜中に流れる電流の変化をに基づいてガスを検出する方式である。
この種の一般的な半導体式ガスセンサの概略断面構成を図2に示す。シリコン層10aをベースとするシリコン基板10の表層、すなわちシリコン層10aの上にはシリコン酸化膜10bが形成されており、このシリコン酸化膜10bの上に半導体からなる感応膜40が形成されている。
また、シリコン酸化膜10bの上において、感応膜40の両端には、たとえば白金(Pt)などからなる電極210、220が形成され、それぞれ感応膜40と電気的に接続されている。また、図2に示されるように、両電極210、220には、低電圧電源100および電流検出計110が接続されている。
このような半導体式ガスセンサでは、感応膜40の抵抗変化を捉える方式が主流であり、この感応膜40として主なものに、ZnOやSnO2といった金属酸化物を用いることが一般的である。
例えば、NOxのような酸化性ガスのセンシングを方式を例にとると、一定の電圧で感応膜40に電流を流している場合、NOxなどのような酸化性ガスが感応膜40と接触することにより、電子が感応膜40からNOxなどの酸化性ガス中に引き抜かれ、結果的にキャリア濃度が低下し、感応膜40の抵抗が高くなる。
一方、COなど還元性ガスの場合、酸化性ガスとは逆に感応膜40との接触により、電子が感応膜40に供給され、結果的にキャリア濃度が高くなり、感応膜40の抵抗が低下する。そして、ガスセンサにおいては、これら感応膜40の抵抗変化に基づく電流変化に基づいてガスをセンシングする。
一般的にガスの吸着や脱離を制御するため、センサにおいては、たとえば数百度の温度に保つ必要がある。ガスの種類や環境に応じてこの温度を制御し、ガス濃度に対してリニアな抵抗変動が得られるよう、工夫されている。
ところが、このような半導体式ガスセンサにおいては、センシング効率を向上するためには、次のような問題点がある。
ひとつは、感応膜40の配線抵抗成分による感度低下である。ガスと感応するのは感応膜40の表層のごく一部であり、抵抗変動が生じるはその表層の一部でしかない。感応膜40において、その他の部分は単なる配線抵抗とみなされ、回路的には変動抵抗と固定抵抗の並列となり、応答性や感度の低下につながっているのが現状である。
これを対策することのひとつに、感応膜40の薄膜化が上げられる。薄膜化によって感応膜40の配線抵抗成分を減少させることになり、感度の向上につながる。しかしながら、上記図2に示されるような従来のガスセンサの構成である場合、通常、たとえば数μmの厚さの感応膜40を薄膜化することは、感応膜40全体の抵抗が増大してしまうので、薄膜化には限界がある。
次の半導体式ガスセンサの問題点は、ガス種による選択性が低いことにある。酸化性ガス、還元性ガスはキャリア濃度の変動は正負逆であるので、検知雰囲気に酸化性ガスと還元性ガスとが同時に存在する場合は複雑な特性計算と、温度調整が必須である。さらに、同じ酸化性ガスが複数種存在した場合には、濃度変化やガス種類の特定が非常に困難である。
もう一つの問題点は、還元性ガスの検出感度が、非常に低いことにある。現状にて感応膜40として多く用いられるZnOやSnO2は、COなどのような還元性雰囲気下における抵抗変動は、さほど大きくなく、検出感度が落ちるという問題があった。
さらに、半導体式ガスセンサにおいては、検出感度は大きく環境温度に依存し、ヒーターなどによる高精度な温度調節が必須であった。
このように、従来の半導体式ガスセンサにおいては、感応膜の配線抵抗成分が大きいため応答性や感度の低下をもたらし、さらに検出感度が温度に大きく依存してしまうという問題が生じていた。
そこで、本発明は上記問題に鑑み、半導体式ガスセンサにおいて、応答性や感度の向上を図るとともに検出感度の温度依存性を極力低減することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、基板(10)の上に半導体からなる感応膜(40)を有し、感応膜(40)に流れる電流の変化を利用してガスの検出を行うようにした半導体式ガスセンサにおいて、感応膜(40)の下部には、感応膜(40)以外の材料からなるトンネルバリア層(30)が、感応膜(40)に接して設けられており、感応膜(40)の上部とトンネルバリア層(30)の下部との間に流れるトンネル電流の変化に基づいてガスを検出することを特徴としている。
このように、感応膜(40)の下部に、トンネルバリア層(30)を感応膜(40)に接して設けることによって、ガスと感応膜(40)との接触で感応膜(40)のキャリア濃度変動が発生した場合において、この感応膜(40)のフェルミ準位変動によるトンネル電流が大きく変動する。
このトンネル電流は、感応膜(40)の上部とトンネルバリア層(30)の下部との間に流れるものであるが、このトンネル電流の変化を利用して、ガスのセンシングを行うことができる。これによって、微量なガス濃度の変動においても、大きな電流の変動として捉えることができる。
さらに、このようなトンネル電流を利用した検出原理を採用していることから、感応膜(40)を薄膜化することができ、感応膜(40)の配線抵抗成分は可能な限り小さくできるので、回路への負担も小さく、コストダウンにつながる。
また、本半導体式ガスセンサにおいては、トンネル接合による電気伝導を利用しているが、トンネル電流は、理論的には温度に依存しないという特性を持っているので、検出感度の温度依存性を大幅になくすことができる。
以上のように、本発明によれば、半導体式ガスセンサにおいて、応答性や感度の向上を図るとともに検出感度の温度依存性を極力低減することができる。
ここで、請求項2に記載の発明のように、請求項1に記載の半導体式ガスセンサにおいては、トンネルバリア層(30)の膜厚が10nm以下であることが好ましい。
また、請求項3に記載の発明のように、請求項1または請求項2に記載の半導体式ガスセンサにおいては、トンネルバリア層(30)は、原子層成長法によって形成されてなるものにできる。
また、請求項4に記載の発明のように、請求項1〜請求項3に記載の半導体式ガスセンサにおいては、トンネルバリア層(30)としては、アモルファス性膜にて形成されてなるものを採用することができる。
また、請求項5に記載の発明のように、請求項1〜請求項4に記載の半導体式ガスセンサにおいては、トンネルバリア層(30)としては、Al2O3薄膜にて形成されてなるものにできる。
また、請求項6に記載の発明のように、請求項1〜請求項5に記載の半導体式ガスセンサにおいては、基板(10)とトンネルバリア層(30)との間には、下部電極層(20)が設けられており、感応膜(40)の上部には、感応膜(40)の一部を覆うように上部電極層(50)が設けられており、下部電極層(20)と上部電極層(50)とにより、トンネル電流の変化を検出するようにできる。
ここで、請求項7に記載の発明では、請求項6に記載の半導体式ガスセンサにおいて、上部電極層(50)は、多孔質電極材料からなるものであることを特徴としている。
それによれば、感応膜(40)のうち上部電極層(50)によって覆われている部位にも、上部電極層(50)を通過してガスを到達させることができるため、感度や応答性の向上に対して有利である。
さらに、請求項8に記載の発明では、請求項7に記載の半導体式ガスセンサにおいて、上部電極層(50)は、感応膜(40)とガスとの反応における触媒作用を示すものであることを特徴としている。
それによれば、上部電極層(50)を通過して感応膜(40)に到達したガスを、効率的に感応膜(40)と反応させることができるため、感度や応答性の向上に対して有利である。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る半導体式ガスセンサの概略断面構成を示す図である。
基板としてのシリコン基板10は、ベースとしてのシリコン層10aの上にスパッタリング法や熱酸化などにより形成されたシリコン酸化膜からなる基板絶縁層10bを有するものである。
このシリコン基板10の上、すなわち基板絶縁層10bの上には、下部電極層20が設けられている。そして、下部電極層20の上にはトンネルバリア層30が形成されており、このトンネルバリア層30の上には感応膜40が形成されている。さらに、感応膜40の上部には、感応膜40の一部を覆うように上部電極層50が設けられている。
ここで、図1に示されるように、基板絶縁層10bの上には、下部電極層20、トンネルバリア層30および感応膜40の端部を覆うように、シリコン酸化膜からなる層間絶縁層10cが形成されている。そして、上部電極層50は、基板絶縁層10b上から、この層間絶縁層10cの上部および感応膜40の上部にわたって形成されている。
下部電極層20および上部電極層50は、白金(Pt)などの電極材料からなる膜であり、蒸着法などにより形成することができる。本例では、これら両電極層20、50は白金の薄膜からなる。
特に、上部電極層50としては多孔質の白金膜からなるものとすることが好ましい。この多孔質の白金膜は、測定対象となるガスを透過できるとともに、感応膜40と当該ガスとの反応における触媒作用を示すものである。
トンネルバリア層30は、下部電極層20、上部電極層50および感応膜40とは異なる材料からなるものである。このトンネルバリア層30は金属酸化物のアモルファス性膜が望ましいがその限りでない。本例では、トンネルバリア層30はアルミナ薄膜(Al2O3薄膜)からなる。
また、トンネルバリア層30としては、Al2O3以外に、たとえば、Si、Y、Cr、Ca、Zr、In、Sn、Ta、Hfなどの酸化物や窒化物、または、これらの酸窒化物としてもよい。
このトンネルバリア層30は、ALD(Atomic Layer Deposition:原子層成長法)などにより成膜することができるが、トンネルバリア層30の成膜方法はALD法に限定されるものではない。
たとえば、トンネルバリア層30がAl2O3膜からなる場合、成膜方法もALD法でなくとも、Alを蒸着にてたとえば1nmの厚さに形成し、その後、酸素雰囲気中で高温処理することによって所望のAl2O3のトンネルバリア層30を形成することができる。
このトンネルバリア層30は、トンネル抵抗を下げるため、薄いほうが望ましい。直接トンネル電流を利用する場合は2nm以下が望ましい。また、高電界を印加できる回路構成でありトンネル効果を利用できるならば、膜厚はその限りでないが、望ましくは10nm以下が望ましい。
感応膜40は、半導体からなり、測定対象であるガスと接したときに流れる電流が変化するものである。本例では、感応膜はスパッタリング法により形成された酸化亜鉛薄膜(ZnO薄膜)からなる。
ただし、感応膜40は、このZnO以外にも、SnO2、WO3、TiO2、CoO、CdO、Fe2O3、NiO、V2O5、CrO3、MoO3、CuOなどが上げられる。また、感応膜40の成膜方法もスパッタリング法に限定されるものではない。
このような半導体式ガスセンサは、たとえば、次のようにして製造することができる。
シリコンウェハなどからなるシリコン層10aの表層に、スパッタリングにて基板絶縁層10bであるSiO2薄膜をたとえば300nmの厚さで形成する。こうして、本半導体式ガスセンサにおける基板10が形成される。
次に、基板絶縁層10bの上部に下部電極層20となるPt薄膜をスパッタリングによってマスクを用いて所望の箇所にたとえば30nmの厚さで成膜する。続いて、下部電極層20の上部に、トンネルバリア層30であるAl2O3薄膜をALD法によって所望の箇所にたとえば1nmの厚さで形成する。
ALD法によるトンネルバリア層30としてのAl2O3薄膜の成膜方法の具体的な一例を次に示す。Al2O3の原料としてTMA((CH3)3Al)とH2Oの気体を使用し形成した。
Al2O3薄膜の成膜条件は次の通りである。TMA、およびH2Oはボトル内にて室温で気化されたものをキャリアガスである窒素(N2)によって、それぞれ400sccmで反応炉に導入した。またパージガスとして窒素(N2)を使用した。
この時、導入時間は気化TMAが0.2sec、TMAのパージが7sec、気化H2Oが0.2sec、H2Oのパージが7.0secにて成膜し、このサイクルを15回繰り返し、約1nmのAl2O3薄膜を形成した。
続いて、トンネルバリア層30の上部において、感応膜40であるZnO薄膜を所望の箇所にでスパッタリングによってたとえば50nmの厚さで形成する。
その後、スパッタリングやCVD法による成膜およびフォトリソグラフ技術によるパターニングを行って、基板絶縁層10b上から下部電極層20、トンネルバリア層30および感応膜40の端部を覆うように、層間絶縁層10cとしてのSiO2薄膜を形成する。
次に、この層間絶縁層10cの上部に、上部電極層50であるPt薄膜をマスクを用いて所望の箇所に蒸着によって、たとえば100nmの厚さで形成する。こうして、上記した本半導体式ガスセンサができあがる。
かかる半導体式ガスセンサにおいては、図1に示されるように、低電圧電源100および電流検出計110を下部電極層20と上部電極層50との間に接続した状態で、NOxやCOなどの測定ガスが感応膜40の表面に接触することにより、感応膜40と当該ガスとの間に電子の授受が発生し、感応膜40中に流れる電流の変化をに基づいてガスを検出することができる。
特に、本実施形態によれば、基板10の上に半導体からなる感応膜40を有し、感応膜40に流れる電流の変化を利用してガスの検出を行うようにした半導体式ガスセンサにおいて、感応膜40の下部には、感応膜40以外の材料からなるトンネルバリア層30が、感応膜40に接して設けられており、感応膜40の上部とトンネルバリア層30の下部との間に流れるトンネル電流の変化に基づいてガスを検出するようにした独自の構成を採用している。
このように、感応膜40の下部に、トンネルバリア層30を感応膜40に接して設けることによって、測定ガスと感応膜40との接触で感応膜40のキャリア濃度変動が発生した場合において、この感応膜40のフェルミ準位変動によるトンネル電流が大きく変動する。
このトンネル電流は、感応膜40の上部とトンネルバリア層30の下部との間に流れるものであるが、このトンネル電流の変化を利用して、ガスのセンシングを行うことができる。これによって、微量なガス濃度の変動においても、大きな電流の変動として捉えることができる。
さらに、本実施形態では、このようなトンネル電流を利用した検出原理を採用していることから、感応膜40を薄膜化することができ、感応膜40の配線抵抗成分は可能な限り小さくできるので、回路への負担も小さく、コストダウンにつながる。
また、本半導体式ガスセンサにおいては、トンネル接合による電気伝導を利用しているが、トンネル電流は、理論的には温度に依存しないという特性を持っているので、検出感度の温度依存性を大幅になくすことができる。
以上のように、本実施形態によれば、半導体式ガスセンサにおいて、応答性や感度の向上を図るとともに検出感度の温度依存性を極力低減することができる。
また、本実施形態の半導体式ガスセンサでは、基板10とトンネルバリア層30との間には、下部電極層20が設けられており、感応膜40の上部には、感応膜40の一部を覆うように上部電極層50が設けられており、下部電極層20と上部電極層50とにより、トンネル電流の変化を検出するようにしている。
ここで、本実施形態では、上述したように、半導体式ガスセンサにおいて、上部電極層50は、多孔質電極材料からなるものであることが好ましいとしている。具体的には、上述したように、上部電極層50を多孔質の白金膜とすることができる。
それによれば、感応膜40のうち上部電極層50によって覆われている部位にも、上部電極層50を通過して測定ガスを到達させることができるため、感度や応答性の向上に対して有利である。
さらに、上部電極層50を多孔質の白金膜とした場合、このような上部電極層50は、感応膜40と測定ガスとの反応における触媒作用を示すものとなる。それによれば、上部電極層50を通過して感応膜40に到達したガスを、効率的に感応膜40と反応させることができるため、感度や応答性の向上に対して有利である。
(他の実施形態)
なお、上記図1に示される半導体式ガスセンサにおいては、感応膜40の上部に上部電極層50を設け、この上部電極層50を介して感応膜40の上部から電流を取り出すようにしているが、上部電極層50は無いものであってもよく、感応膜40から直接電流を取り出すようにしてもよい。
なお、上記図1に示される半導体式ガスセンサにおいては、感応膜40の上部に上部電極層50を設け、この上部電極層50を介して感応膜40の上部から電流を取り出すようにしているが、上部電極層50は無いものであってもよく、感応膜40から直接電流を取り出すようにしてもよい。
また、基板としては上記したシリコン基板以外のものであってもよい。
要するに、本発明は、基板10の上に半導体からなる感応膜40を有し、感応膜40に流れる電流の変化を利用してガスの検出を行うようにした半導体式ガスセンサにおいて、感応膜40の下部には、感応膜40以外の材料からなるトンネルバリア層30が、感応膜40に接して設けられており、感応膜40の上部とトンネルバリア層30の下部との間に流れるトンネル電流の変化に基づいてガスを検出するようにしたことを要部とするものであり、その他の部分については、適宜設計変更が可能である。
10…基板としてのシリコン基板、20…下部電極層、30…トンネルバリア層、
40…感応膜、50…上部電極層。
40…感応膜、50…上部電極層。
Claims (8)
- 基板(10)の上に半導体からなる感応膜(40)を有し、前記感応膜(40)に流れる電流の変化を利用してガスの検出を行うようにした半導体式ガスセンサにおいて、
前記感応膜(40)の下部には、前記感応膜(40)以外の材料からなるトンネルバリア層(30)が、前記感応膜(40)に接して設けられており、
前記感応膜(40)の上部と前記トンネルバリア層(30)の下部との間に流れるトンネル電流の変化に基づいて前記ガスを検出することを特徴とする半導体式ガスセンサ。 - 前記トンネルバリア層(30)の膜厚が10nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体式ガスセンサ。
- 前記トンネルバリア層(30)は、原子層成長法によって形成されてなるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体式ガスセンサ。
- 前記トンネルバリア層(30)は、アモルファス性膜にて形成されてなるものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の半導体式ガスセンサ。
- 前記トンネルバリア層(30)は、Al2O3薄膜にて形成されてなるものであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の半導体式ガスセンサ。
- 前記基板(10)と前記トンネルバリア層(30)との間には、下部電極層(20)が設けられており、前記感応膜(40)の上部には、前記感応膜(40)の一部を覆うように上部電極層(50)が設けられており、
前記下部電極層(20)と前記上部電極層(50)とにより、前記トンネル電流の変化を検出するようにしたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の半導体式ガスセンサ。 - 前記上部電極層(50)は、多孔質電極材料からなるものであることを特徴とする請求項6に記載の半導体式ガスセンサ。
- 前記上部電極層(50)は、前記感応膜(40)と前記ガスとの反応における触媒作用を示すものであることを特徴とする請求項7に記載の半導体式ガスセンサ。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070605 |