JP2005249229A - 蓄熱空調システム及びその運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】システム全体の省エネルギー化が図れる蓄熱空調システム及びその運転方法を提供する。
【解決手段】始端槽より終端槽まで複数個の槽1、1…が直列に連結された連結完全混合型水蓄熱槽100と熱源機6とを備えた蓄熱空調システム。熱源機の冷水出口に一端が接続され、始端槽に他端が接続される冷水供給用配管7と、熱源機の冷水入口へ接続される水量切り換え手段4と、水量切り換え手段に一端が接続され、終端槽に他端が接続される高温取出し用配管2と、水量切り換え手段に一端が接続され、直列に連結された複数個の槽のうち、中間近傍の槽又はそれより終端槽寄りの槽に他端が接続される低温側取出し用配管3とを備える。水量切り換え手段4により高温取出し用配管からの水量と低温取出し用配管からの水量との比率を切り換え可能とする。
【選択図】 図1
【解決手段】始端槽より終端槽まで複数個の槽1、1…が直列に連結された連結完全混合型水蓄熱槽100と熱源機6とを備えた蓄熱空調システム。熱源機の冷水出口に一端が接続され、始端槽に他端が接続される冷水供給用配管7と、熱源機の冷水入口へ接続される水量切り換え手段4と、水量切り換え手段に一端が接続され、終端槽に他端が接続される高温取出し用配管2と、水量切り換え手段に一端が接続され、直列に連結された複数個の槽のうち、中間近傍の槽又はそれより終端槽寄りの槽に他端が接続される低温側取出し用配管3とを備える。水量切り換え手段4により高温取出し用配管からの水量と低温取出し用配管からの水量との比率を切り換え可能とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、蓄熱空調システム及びその運転方法に係り、特に、連結完全混合型蓄熱槽を備え、熱源機の冷水入口温度の制御が可能な蓄熱空調システム及びその運転方法に関する。
オフィスビル等に適用される空調システムとして、各種のものがあるが、連結完全混合型蓄熱槽を備えるものが、我国で最も多く採用されている。この連結完全混合型蓄熱槽の構造については、各種のものが開示されている(たとえば、特許文献1等参照)。
この連結完全混合型蓄熱槽は、たとえば図10に示される。このうち、(a)は平面図であり、(b)は正断面図である。図10に示されるように、数多くの槽20、20…(本例では16槽)を連通管22、22…により直列に連結することにより蓄熱槽が構成される。槽20、20…の数は、15槽以上とすることが好ましい。
蓄熱槽における水の流れは、始端槽である槽20Sより終端槽である槽20Eへと図の矢印に示されるように連通する。そして、槽20Eには、空調機よりの水が流入する配管24と、熱源機へ水が流出する配管26が連結されており、槽20Sには、熱源機よりの水が流入する配管28と、空調機へ水が流出する配管30が連結されている。
この連結完全混合型蓄熱槽は、それぞれの分割された槽20、20…内部では水が完全に混合されるものであっても、蓄熱槽全体としては、高温側と低温側に分離しようとするものである。この方式で注意する点は、槽内の死水域をなくすために、連通管22を上下左右に千鳥配管することにより、流水経路をできるだけ長くすることである。
このような連結完全混合型蓄熱槽を備える蓄熱空調システムにおいて、熱源機の冷水入口への蓄熱槽からの配管を三方弁により切り換える構成が開示されている(非特許文献1参照)。
この非特許文献1には、三方弁により切り換える一方の配管である温水取出し用配管を、空調機からの戻り配管がつながる最終部の水槽(終端槽とも呼ばれる)に連結し、三方弁により切り換える他方の配管である冷水取出し用配管を、熱源機の冷水出口からの冷水が戻ってくる第一槽(始端槽とも呼ばれる)に連結する構成が開示されている。
特開平5−340570号公報
特開平8−75220号公報
「蓄熱式空調システム基礎と応用」(社)空気調和・衛生工学会、平成7年10月10日発行
しかしながら、上記従来技術においては、熱源機を安定した一定の冷水入口温度で運転させ、熱源機の効率化を図ると言う観点からのみ見ており、トータルの消費電力で考えると言うシステム的思考が希薄であった。
この点に鑑みて提案された特許文献2においては、熱源機の冷水入口温度を、外気温度条件により制御する構成が示されている。しかし、特許文献2では、蓄熱システムの季節によって変化する外気温度等に対処する構成が採用されているものの、より効率的な蓄熱水槽の構造などのシステムのハード構成や、同一季節において、より能動的に制御する方法については言及していない。したがって、システムの省エネルギー化を図るという課題に対しては、十分には答えていない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、蓄熱水槽の三方弁からの冷水取出し位置および制御方法等の見直しにより、システム全体の省エネルギー化が図れる蓄熱空調システム及びその運転方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、始端槽より終端槽まで複数個の槽が直列に連結された連結完全混合型水蓄熱槽と熱源機とを備えた蓄熱空調システムにおいて、前記熱源機の冷水出口に一端が接続され、前記始端槽に他端が接続される冷水供給用配管と、前記熱源機の冷水入口へ接続される水量切り換え手段と、前記水量切り換え手段に一端が接続され、前記終端槽に他端が接続される高温取出し用配管と、前記水量切り換え手段に一端が接続され、前記直列に連結された複数個の槽のうち、中間近傍の槽又はそれより終端槽寄りの槽に他端が接続される低温側取出し用配管とを備え、前記水量切り換え手段により前記高温取出し用配管からの水量と前記低温取出し用配管からの水量との比率が切り換え可能となっていることを特徴とする蓄熱空調システムを提供する。
本発明によれば、水量切り換え手段により高温取出し用配管からの水量と低温取出し用配管からの水量との比率が切り換え可能となっているので、最適温度の水を熱源機に供給できる。これにより、システム全体の省エネルギー化が図れる蓄熱空調システムを提供できる。
すなわち、従来の蓄熱空調システムは、熱源機の冷水入口と終端槽とが高温取出し用配管で接続されているのみであり、空調機からの戻り水の温度が高い場合には、熱源機の負荷が増大し、熱源機の運転が停止してしまう不具合をも生じていた。
これに対し、本発明によれば、水量切り換え手段に設定された温度の水を熱源機に供給できるので、上記のような不具合は生じない。なお、水量切り換え手段としては、温度設定(制御)が可能な三方弁が使用できる。
また、本発明は、前記の蓄熱空調システムの運転方法において、前記熱源機の冷水入口の制御温度を、蓄熱開始直後は通常の設定温度よりも低い値とし、蓄熱開始後の所定時間経過後に通常の設定温度に設定することを特徴とする蓄熱空調システムの運転方法を提供する。
本発明によれば、熱源機の冷水入口の制御温度を、蓄熱開始直後は通常の設定温度よりも低い値とし、蓄熱開始後の所定時間経過後に通常の設定温度に設定することにより、効率的な運転が行え、その結果、システム全体の省エネルギー化が図れる。
また、本発明は、前記の蓄熱空調システムの運転方法において、前記熱源機の冷水入口の制御温度を、蓄熱運転の前半において通常の設定温度よりも低い値とし、蓄熱運転の後半において通常の設定温度に設定することを特徴とする蓄熱空調システムの運転方法を提供する。
本発明によれば、熱源機の冷水入口の制御温度を、蓄熱運転の前半において通常の設定温度よりも低い値とし、蓄熱運転の後半において通常の設定温度に設定することにより、効率的な運転が行え、その結果、システム全体の省エネルギー化が図れる。
以上説明したように、本発明によれば、水量切り換え手段により高温取出し用配管からの水量と低温取出し用配管からの水量との比率が切り換え可能となっているので、最適温度の水を熱源機に供給できる。これにより、システム全体の省エネルギー化が図れる蓄熱空調システムを提供できる。
以下、添付図面に従って、本発明に係る蓄熱空調システムの好ましい実施の態様について説明する。図1は、本発明に係る蓄熱空調システムの構成図である。蓄熱槽100は連結完全混合型水蓄熱槽であり、大型ビル地下の二重スラブ空間を冷房用蓄熱槽として利用し、水槽1を16個直列に連結したものである。各水槽1の内部では冷水は完全に混合しており、同一水槽1内での温度は一様である。蓄熱槽100の構成は既述の図10のものと略同一である。熱源機6は標準型の空冷チラーである。
蓄熱槽100における水の流れは、第1槽より第16槽へと連通する。そして、第16槽には、空調機よりの水が流入する配管9と、熱源機6へ水が流出する配管2が連結されており、第1槽には、熱源機6の冷水出口よりの水が流入する配管7と、空調機へ水が流出する配管8が連結されている。
熱源機6の冷水入口へ接続される配管5と既述の配管2とは、中途に、切り換え手段である三方弁4及びポンプ10を介して連結されている。更に三方弁4には、第9槽からの配管3が連結されている。この三方弁4は、配管5へ流出する水が設定した水温になるように、その内部において、配管2(高温取出し用配管)からの水量と配管3(低温取出し用配管)からの水量との比率が切り換え可能となっている。
したがって、熱源機6には、ポンプ10による圧送、及び、三方弁4の切り換えにより、所望の水温の冷水が供給される。すなわち、第9槽は、バイパス槽として機能する。このように、三方弁4を用いて熱源機6の入口温度の制御が行える構成となっている。
以上の構成により、空調時には、この蓄熱空調システムと空調機との間で冷水の循環が行われる。一方、蓄熱時には、熱源機6の入口側又は出口側の水温が一定値となるように制御されるのが一般的である。
なお、既述の図10(a)に示されるように、バイパス槽である第9槽は、終端槽である第16槽と隣接している構成が採用できる。
次に、本発明の第一の実施例について説明する。この実施例は、蓄熱空調システムの運転において、熱源機6の冷水入口の制御温度を、蓄熱開始直後は通常の設定温度よりも低い値とし、蓄熱開始後の所定時間経過後に通常の設定温度に設定する運転方法である。
図2〜4は、三方弁4による熱源機6の入口温度制御を行うために、冷水の取出し位置(パイパス槽)を変えた場合の蓄熱特性変化を示すグラフである。このうち、図2は、図1の蓄熱空調システムにおける配管3(低温取出し用配管)を、第9槽に代えて第1槽(始端槽)に接続して運転した(すなわち、バイパス槽を第1槽にした)結果であり、図3は、図1の蓄熱空調システムを運転した(すなわち、バイパス槽を第9槽にした)結果であり、図4は、図1の蓄熱空調システムにおける配管3(低温取出し用配管)を、第9槽に代えて第16槽(終端槽)に接続して運転した(すなわち、バイパス槽を第16槽にした)結果である。
言い換えると、図2は、従来構造による三方弁制御時の蓄熱特性変化を示すグラフであり、図3は、本発明の第一の実施例での蓄熱特性変化を示すグラフであり、図4は、三方弁制御を行わない際の蓄熱特性変化を示すグラフである。
各図のグラフにおいて、横軸は経過時間(h)であり、縦軸は各槽の水温(°C)及び消費電力(kWh)である。各図のグラフにプロットされるパラメータは、水温が5点と電力が2点である。水温としては、第1槽、第6槽、第11槽、第16槽(すなわち、始端槽から終端槽まで5槽毎)、及び冷凍機冷水入口であり、電力としては、冷凍機+ポンプ及び冷凍機である。
この場合の運転条件は下記の1)〜4)の順で行われる。
1)三方弁4の切り換えにより、熱源機6の冷水入口制御温度を12°Cに設定する
2)熱源機6の全負荷運転を行う(定流量なので、出入口温度差は約5°Cである)
3)熱源機6の冷水出口温度が4°Cまで低下した後は、冷水出口温度を4°Cに固定して、容量制御運転を行う
4)第1槽(始端槽)の温度が7°Cになった時点で運転を停止する
この4)は、最も一般的なタイマ+サーモ制御による蓄熱運転で用いられている停止条件である。
2)熱源機6の全負荷運転を行う(定流量なので、出入口温度差は約5°Cである)
3)熱源機6の冷水出口温度が4°Cまで低下した後は、冷水出口温度を4°Cに固定して、容量制御運転を行う
4)第1槽(始端槽)の温度が7°Cになった時点で運転を停止する
この4)は、最も一般的なタイマ+サーモ制御による蓄熱運転で用いられている停止条件である。
図2において、バイパス槽を第1槽にした場合には、熱源機入口温度が運転開始後4時間以上の間、三方弁制御の設定温度が12°Cに保たれている。図3及び図4を見ると、バイパス槽位置を終端槽側にずらすにつれて、三方弁制御の設定温度が12°Cに保たれる時間が減少している。このことより、熱源機6を安定した冷水入口温度で運転させると言う観点から見れば、従来行われているバイパス槽を第1槽にする構成が良いことになる。一方、消費電力の観点から見れば、バイパス槽を第1槽にする構造は必ずしも最適でない。すなわち、冷凍機(各図の点線)及び冷凍機+ポンプ(各図の実線)の電力の総量(各線の下側の面積)を比較した場合、図2の値が最も大きい。
図5は、バイパス槽となる槽を代えて、運転を行った際の消費電力量(熱源機6+ポンプ10)、消費電力量(熱源機6(チラー))、及び蓄熱時間を示すグラフである。図5を見ると、消費電力はバイパス槽の位置によりかなり変化していることが解る。そして、バイパス層を9槽目に持ってきた場合に消費電力が最小となることが解る。この場合、バイパス層を1槽目にした場合と比較すると、消費電力の削減量は2%程度である。
このように、バイパス槽の位置を、直列に連結された複数個の槽のうち、中間近傍の槽又はそれより終端槽寄りの槽とした場合に、蓄熱に要する消費電力は最小となった。このメカニズムを、図6により説明する。図6において、(a)は、図2に示される構成の結果であり、(b)は、図3に示される構成の結果であり、(c)は、図4に示される構成の結果である。各図において、上段の数値は、蓄熱開始から2時間後の各槽(第1槽〜第16槽)の水温であり、中段の数値は、蓄熱開始から4時間後の各槽の水温であり、下段の数値は、蓄熱開始から6時間後の各槽の水温である。なお、水温の目安として、10°Cのラインと7°Cのラインとを太線で示してある。
図6の全般的な傾向を見ると、バイパス槽の番号が大きくなるにつれ、中間部の槽での温度低下が加速され、槽内の水温低下開始時期が早まっていることが解る。ただし、バイパス槽の番号が大きすぎると、初期状態での熱源機出口水温が高めになってしまうため、最終温度にまで低下するのにより時間を要するようになっている。図6において、バイパス槽番号16では2時間後及び4時間後には、終端槽の温度が三者の中で最も低いのに対し、6時間後には逆に終端槽の温度が最も高くなっている。
図7は、各バイパス槽位置をパラメータとした、熱源機6でのCOP(成績係数)の経時変化を示すグラフである。図7によれば、バイパス槽の番号が大きすぎると、熱源機6の入口側の水温が早い時期に下がるため、蓄熱運転後半では、COPの悪い、熱源機6への冷水入口温度が低い状態での運転時間が長くなり、全体効率が低下していることが解る。
以上に示したように、バイパス槽を第9槽とする本実施例においては、中間部の槽での温度低下を加速するとともに、蓄熱運転後半において熱源機6への冷水入口温度を高くした運転時間を長くすることが可能となる。その結果、蓄熱運転時間が短縮するとともに、蓄熱運転時の省エネルギー化が図れる。
次に、本発明の第二の実施例について説明する。既述の第一の実施例より、中間部の槽での温度低下を加速することと、蓄熱運転後半において熱源機6への冷水入口温度を高くした運転時間を長くすることが、蓄熱運転時の省エネルギー化に大きく寄与することが示された。本発明の第二の実施例は、この点に鑑みなされたものである。
本実施例では、熱源機6の冷水入口の設定温度(制御温度)を、蓄熱運転前半において通常温度(12°C前後)よりも低い値とし、蓄熱運転後半において通常温度に戻す。これにより、中間部の槽での温度低下の加速と、蓄熱運転後半において熱源機6への冷水入口温度を高くした運転時間を長くさせる。この場合の運転条件は下記の1)〜5)の順で行われる。
1)蓄熱運転開始後3時間まで、三方弁4の切り換えにより、熱源機6の冷水入口制御温度を9°Cに設定する
2)蓄熱運転開始後3時間以降、三方弁4の切り換えにより、熱源機6の冷水入口制御温度を12°Cに設定する
3)熱源機6の全負荷運転を行う(定流量なので、出入口温度差は約5°Cである)
4)熱源機6の冷水出口温度が4°Cまで低下した後は、冷水出口温度を4°Cに固定して、容量制御運転を行う
5)第1槽(始端槽)の温度が7°Cになった時点で運転を停止する
図8及び図9は、三方弁4による熱源機6の入口温度制御を行うために、冷水の取出し位置(パイパス槽)を変えた場合の蓄熱特性変化を示すグラフである。このうち、図8は、図1の蓄熱空調システムにおける配管3(低温取出し用配管)を、第9槽に代えて第1槽(始端槽)に接続して運転した(すなわち、バイパス槽を第1槽にした)結果であり、図9は、図1の蓄熱空調システムを運転した(すなわち、バイパス槽を第9槽にした)結果である。
2)蓄熱運転開始後3時間以降、三方弁4の切り換えにより、熱源機6の冷水入口制御温度を12°Cに設定する
3)熱源機6の全負荷運転を行う(定流量なので、出入口温度差は約5°Cである)
4)熱源機6の冷水出口温度が4°Cまで低下した後は、冷水出口温度を4°Cに固定して、容量制御運転を行う
5)第1槽(始端槽)の温度が7°Cになった時点で運転を停止する
図8及び図9は、三方弁4による熱源機6の入口温度制御を行うために、冷水の取出し位置(パイパス槽)を変えた場合の蓄熱特性変化を示すグラフである。このうち、図8は、図1の蓄熱空調システムにおける配管3(低温取出し用配管)を、第9槽に代えて第1槽(始端槽)に接続して運転した(すなわち、バイパス槽を第1槽にした)結果であり、図9は、図1の蓄熱空調システムを運転した(すなわち、バイパス槽を第9槽にした)結果である。
言い換えると、図8は、従来構造による三方弁制御時の蓄熱特性変化を示すグラフであり、図9は、本発明の第二の実施例での蓄熱特性変化を示すグラフである。各図のグラフにおいて、横軸は経過時間(h)であり、縦軸は各槽の水温(°C)及び消費電力(kWh)である。各図のグラフにプロットされるパラメータは、水温が5点と電力が2点である。水温としては、第1槽、第6槽、第11槽、第16槽(すなわち、始端槽から終端槽まで5槽毎)、及び冷凍機冷水入口であり、電力としては、冷凍機+ポンプ及び冷凍機である。
図8の従来構造のように、バイパス層を1槽目に持ってきた場合でも、上記のような制御を行えば、消費電力の削減に効果があることが解る。すなわち、この時の、三方弁制御による冷水入口温度を12°Cに固定した場合からの消費電力の削減量は5%程度であった。
次に、バイパス槽位置を変えた検討を行った結果、上記のような制御を行った場合には、バイパス層を9槽目にした場合に消費電力が最小となることが解った。図9の蓄熱特性変化によれば、従来構造(三方弁制御による冷水入口温度を12°Cに固定し、バイパス層を1槽目に持ってきた場合)と比較して、消費電力の削減量は10%程度となった。したがって、本発明の第二の実施例は、蓄熱運転時の省エネルギー化を図る上で大きな効果があると言える。
以上、本発明に係る蓄熱空調システム及びその運転方法の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、各種の態様が採り得る。
1…水槽、2、3…配管、4…三方弁、5…配管、6…熱源機、7、8、9…配管、10…ポンプ、100…蓄熱槽
Claims (3)
- 始端槽より終端槽まで複数個の槽が直列に連結された連結完全混合型水蓄熱槽と熱源機とを備えた蓄熱空調システムにおいて、
前記熱源機の冷水出口に一端が接続され、前記始端槽に他端が接続される冷水供給用配管と、
前記熱源機の冷水入口へ接続される水量切り換え手段と、
前記水量切り換え手段に一端が接続され、前記終端槽に他端が接続される高温取出し用配管と、
前記水量切り換え手段に一端が接続され、前記直列に連結された複数個の槽のうち、中間近傍の槽又はそれより終端槽寄りの槽に他端が接続される低温側取出し用配管とを備え、
前記水量切り換え手段により前記高温取出し用配管からの水量と前記低温取出し用配管からの水量との比率が切り換え可能となっていることを特徴とする蓄熱空調システム。 - 前記請求項1に記載の蓄熱空調システムの運転方法において、
前記熱源機の冷水入口の制御温度を、蓄熱開始直後は通常の設定温度よりも低い値とし、蓄熱開始後の所定時間経過後に通常の設定温度に設定することを特徴とする蓄熱空調システムの運転方法。 - 前記請求項1に記載の蓄熱空調システムの運転方法において、
前記熱源機の冷水入口の制御温度を、蓄熱運転の前半において通常の設定温度よりも低い値とし、蓄熱運転の後半において通常の設定温度に設定することを特徴とする蓄熱空調システムの運転方法。
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WO2018078709A1 (ja) * | 2016-10-24 | 2018-05-03 | 三菱電機株式会社 | 空調システム、空調制御装置、空調方法及びプログラム |
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