JP2005249044A - 隔壁シール装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 回転軸を貫通させるため隔壁に設けられる貫通孔と回転軸との隙間をシール部材で確実に封じつつ、回転軸の表面が傷付けないようにして軸強度の低下を招かないようにする。
【解決手段】 シール部材5には回転軸2の外周に周状に配置され貫通孔4の周縁に弾性変形した状態で接触するリップ部5aを設けるとともに、該リップ部5aが接触する貫通孔4の周縁とその周辺部分であって少なくとも該リップ部5aが直接接触する部分に焼入れ加工をしておく。
【選択図】 図1

Description

本発明は隔壁シール装置に関する。さらに詳述すると、本発明は、例えば船舶内部に設けられた隔壁を貫通する回転軸を密封するのに利用される隔壁シール装置の構造の改良に関する。
船舶内の船底部分は隔壁により複数の室に分割されていなければならないため、船内のエンジンから船外のスクリュー(プロペラ)まで動力を伝達する回転軸(プロペラシャフト)はこれら隔壁を通過する構造となっている。この場合、各隔壁に貫通孔を設けて回転軸を通過させることとなるので、これら貫通孔と回転軸との隙間を封じて隔壁の前後を気密にあるいは水密に隔てる隔壁シール装置が必要となっている(例えば、特許文献1参照)。
このような隔壁シール装置としては、グランドパッキン式、オイルシール式、ダイアフラム式といったリップ−軸面摺動型の各種装置、さらには、インフラタブル式、フローティングシール式、コントラクティブル式といった種々の装置が採用されている。例えばグランドパッキン式はシール部材にグランドパッキンを用い、それを軸上にらせん状に巻き付け軸方向に圧縮することにより内圧を発生させてシール機能を得るというものである。またオイルシール式は、JIS規格で規定されているオイルシールまたは相当品をシール部材に使用するというものである。ダイアフラム式はシール部材にダイアフラムを用いるというもので、芯振れ等といった軸の変位を吸収しやすいという特徴がある。さらに、インフラタブル式はシール部材にゴム(補強布入りのものを含む)で作られた中空のシールを用いるもので、中空部へ空気または油などの流体が供給されて膨張することによりシール機能を得る。フローティングシール式は、ゴム等で作られたシールリングが、軸や船体に固定されたケーシングとは締め代がほとんど無いため通常は軸上を軽くつれまわりをする程度であるというものであり、加わった海水の圧力でシールリングがケーシングおよび軸に面接触することによってシール機能を得る。コントラクティブル式は、シール部材にU字形ラバーパッキンを使用し、外周側へエアー圧力をかけ、パッキンを内径側へと収縮させ軸と接触させてシール機能を得るというものであり、パッキンに引張り応力のかかる部分がないためインフラダブル式と比べてパンクの心配がなく、通常は軸とシールとが非接触である。
実公平7−22534号公報
しかしながら、グランドパッキン式、オイルシール式、ダイアフラム式といった軸面摺動型のシール装置は、シール部材のリップ部が直接軸表面と接触することになるため、軸表面を摩滅させたり軸表面を傷付けたりして軸強度の低下を来すことがあるという問題がある。また、軸強度の低下防止策としては例えば特殊ライナを設けるといった対策を挙げることができるが予期せぬコストアップにつながる。
さらに、インフラタブル式、フローティングシール式、コントラクティブル式といった種々の装置は通常はシール性能を有しておらず(つまり気密性や水密性を有しておらず)、海水侵入などの緊急事態が発生したときに空気、水または油などの作動気体や液体によってはじめてシール性能を発揮するという、構造の本質に起因する問題がある。このように通常時シール性能がない(気密性がない)という性質ないし本質は、特に船舶において、煙および炎の通過を60分間阻止しなければならないという海上人命安全国際条約(SOLAS 1974)のA−φ要求を満足することができず、隔壁内の保全性という点で問題がある。
そこで、本発明は、回転軸を貫通させるため隔壁に設けられる貫通孔と回転軸との隙間をシール部材で確実に封じつつ、回転軸の表面を傷付けないようにして軸強度の低下を招かないようにした隔壁シール装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、請求項1記載の発明は、回転軸を貫通させるため隔壁に設けられる貫通孔と回転軸との隙間をシール部材で封じて隔壁の前後を隔てる隔壁シール装置において、シール部材には回転軸の外周に周状に配置され貫通孔の周縁に弾性変形した状態で接触するリップ部が設けられているとともに、該リップ部が接触する貫通孔の周縁とその周辺部分であって少なくとも該リップ部が直接接触する部分が焼入れ加工されていることを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の隔壁シール装置において、貫通孔と回転軸との間に自動注油する注油機構を隔壁に備えていることを特徴とするものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の隔壁シール装置において、回転軸の回転中心線と直交する水平軸を曲率中心とする円筒面あるいは回転中心線とこの水平軸との交点を曲率中心とする球面により隔壁を貫通孔を含む部分とそれ以外の部分とに分割し、貫通孔を含む隔壁部分を回転軸の回転中心線と垂直になるまで傾斜可能とした角度調整機構を備えていることを特徴とするものである。
請求項1記載の発明によると、回転軸の外周に配置された周状のシール部材が貫通孔の周縁に接触した状態のままこの回転軸と一体的に回転する際、シール部材のリップ部が弾性変形して貫通孔の周縁に隙間なく接触した状態に保たれることから、インフラタブル式等のシール装置のように通常時にシール性能を発揮しないというようなことはなく、隔壁の前後を気密ないしは水密に隔てるシール装置として十分に機能しうる。したがってこの隔壁シール装置は緊急事態発生により例えば海水が侵入した場合にあっても一定の時間内は隔壁内を保全することが可能であり、海上人命安全国際条約(SOLAS 1974)のA−φ要求を満たすことができる。
しかもこの隔壁シール装置は、従来の軸面摺動型(シール部材のリップ部が回転軸の表面に直接接触するタイプ)とは異なり、シール部材が回転軸と一体になって回転しながらそのリップ部が隔壁の一部に接触するという構成となっている。このため、従来のグランドパッキン式などの装置におけるように軸表面を摩滅させたり傷付けたりするようなことがなく、軸強度が低下するのを防止することができる。
また、貫通孔と回転軸との間に自動注油する注油機構を備えた請求項2記載の隔壁シール装置によると、シール部材のリップ部と隔壁との間に潤滑油を注油し、両者の摩擦を少なくして回転軸を円滑に回転させることができる。しかもこの注油機構によれば定期的かつ自動的に注油を行うことができるため潤滑油を適当な間隔で適当量ずつ注油することができ、作業者等の手を煩わせるようなことがない。
さらに請求項3記載の隔壁シール装置によると、回転軸に対する隔壁の垂直度が十分でない場合に、隔壁のうち貫通孔を含むように分割された内側の部分の傾きを調整することができ、これにより回転軸に対する垂直度を修正することが可能である。したがって、従来であれば隔壁自体を切削したりボーリングしたりすることによって垂直度を修正していたのに対し本発明ではそのような余計な労力を要することがなく、迅速かつ簡単にしかも正確に垂直度を実現することができる。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1〜図5に本発明の一実施形態を示す。本発明の隔壁シール装置1は、回転軸2を貫通させるため隔壁3に設けられる貫通孔4と回転軸2との隙間をシール部材5により封じて隔壁3の前後を隔てるという装置であり、さらに本実施形態では、このシール部材5に、回転軸2の外周に配置され貫通孔4の周縁に弾性変形した状態で接触するリップ部5aを設けるとともに、該リップ部5aが接触する貫通孔4の周縁とその周辺部分であって少なくとも該リップ部5aが直接接触する部分を焼入れ加工しておき、回転軸2の表面が傷付くのを防止できるようにしている。以下では、本発明に係る隔壁シール装置1を船舶内の隔壁3により仕切られた船底部分に適用した場合について説明する。なお、図1には角度調整機構7を備えた隔壁シール装置1、図2には角度調整機構7を必要としない隔壁シール装置1をそれぞれ示している。
回転軸2は、船内のエンジンから船外のスクリューまで動力を伝達するための中空もしくは中実のシャフトで、本実施形態では水平に軸支された断面円形の軸によってこの回転軸2を構成している(図1、図2参照)。この回転軸2は、隔壁3に設けられた円形の貫通孔4を貫通している(図2等参照)。
隔壁3は、船内の船底部分を複数の室に仕切るように設けられている間仕切りであり、本実施形態の隔壁3の構造自体は特別なものではなく一般的に設けられるものと同様の通常のものである。隔壁3の中央付近には、回転軸2を通過させるべくこの回転軸2の軸径よりも僅かに大きな貫通孔4が設けられている。
シール部材5は、回転軸2と貫通孔4との間に設けられてこれらの隙間を密封する弾性を有する軸封装置であり、例えば本実施形態では回転軸2の軸周りを周回するように周状であってこの回転軸2と一体的な弾性体を設け、この一部を貫通孔4の周縁に弾性接触させることによって当該部分がリップ部5aとして機能するようにしている(図1参照)。また本実施形態では、軸封部における気密性と水密性とを高めるべく、周状のシール部材5を2列設け、隔壁3の前後両面からそれぞれのリップ部5aを接触させるようにしている(図2等参照)。この場合におけるリップ部5aの形状は特に限定されるものではないが、例えば本実施形態では回転軸2の表面から隔壁3の薄肉部3aに向かって斜めに跳ね上がるV字形のような断面形状としている(図2等参照)。またシール部材5には回転軸2と貫通孔4との隙間を塞ぐのに適した弾性を有する材質たとえばNBR合成ゴムが使用されている。さらに、シール部材5の側部には必要に応じて例えば鉄からなるシールリング26が設けられる(図1、図2参照)。本実施形態ではこのシールリング26の要否を回転軸2の周速に応じて決定し、概ね12m/sを超える場合にはこのようなシールリング26を設け、周速がこれよりも遅い場合にはシール部材5自体のグリップ力のみで回転軸2の周囲に固定することとしている。
また、シール部材5が接触する貫通孔4の周縁とその周辺部分であって少なくともリップ部5aが直接接触する部分は、このようにリップ部5aが直接接触しても表面が傷付かないような材質で成形されているかあるいはそのような加工が施されていることが好ましい。本実施形態では、貫通孔4の周縁やその周辺部分であって少なくともこのリップ部5aが直接接触する部分に対しては焼入れ加工をし、軸部材2の軸強度が低下することのないように表面を硬化させる加工をしている。このように、貫通孔4の周縁やその周辺部分のうち少なくともリップ部5aが直接接触する部分を焼入れしようとすれば局部的・部分的な加工を行うことになるが、それより多くの範囲について焼入れ加工してももちろん構わず、要は、リップ部5aが直接接触する部分や直接接触する可能性のある部分があらかじめ焼入れ加工されていれば足り、例えば本実施形態の隔壁シール装置1であれば隔壁3のうち回転軸2に最も近い薄肉部3aの両側面、好ましくはこれに加えて薄肉部3aの外周側の傾斜面を有する厚肉部3bがあらかじめ焼入れされている(図1等参照)。なお、隔壁3のうち少なくともこのように焼入れ加工される部分(あるいは隔壁3の全体)の金属材料としては焼入れに適したもの例えば鋼材やアルミニウム銅合金を選定することが望ましい。具体的にはS35Cのような高周波焼入れ加工に適した炭素鋼や鍛造材、あるいはニッケルアルミ銅合金であって焼入れ加工が可能なもの等がある。
また、隔壁シール装置1は、貫通孔4と回転軸2との間に注油するための注油機構6を隔壁3のいずれかの部分に備えていることが好ましい。例えば本実施形態では、隔壁3によって仕切られた船底のうちの前側の室(あるいは後側の室)に注油孔を設けている(図1参照)。この注油孔は図示するように回転軸2と水平な水平孔6aおよび回転軸2に直交するように径方向に延びる垂直孔6bからなり(図2等参照)、水平孔6aから注入された油が垂直孔6bを経由し、貫通孔4と回転軸2とシール部材5とで囲まれたスペースに注油されるようになっている。このようにして注入された油はシール部材5のリップ部5aと隔壁3との間に介在する潤滑油として機能し、両者の摩擦を少なくして円滑に回転させ隔壁3の摩耗を減らす。加えて本実施形態では、定期的かつ自動的に注油を行うため自動注油機6cを設けることにしている(図2参照)。この自動注油機6cは例えばダイヤル操作することによって注油量や注油間隔を加減できるというもので、具体例を挙げれば日本エスケイエフ株式会社製のシングルポイント自動給油装置SYSTEM24(登録商標)のような公知の機器を適用することができる。以上のような注油機構6によれば、シール部材5を外したり捲ったりすることなく貫通孔4と回転軸2との間に容易に注油することが可能になることからこのスペース内における潤滑油を切らさないようにすることができるようになり、しかも適用する装置次第では1週間程度のメンテナンスフリーを実現することも可能である。
さらに隔壁シール装置1は、隔壁3のうち少なくとも貫通孔4を含む部分が回転軸2の回転中心線2aと垂直となるまで傾斜可能な角度調整機構7を備えていることが好ましい。船舶の船底を仕切る隔壁3はその全てが回転軸2と垂直になっていることが理想であるが鉄板の溶接構造物であることから現実には設計誤差や溶接時の誤差などにより隔壁3が完全な垂直にはなっていない場合があり、このような場合には貫通孔4を削るなどして垂直度を確保しているのが実情であるのに対し、このような角度調整機構7を備えた隔壁シール装置1によれば事後的な加工を行うことなく隔壁3の垂直度を確保することが可能となる。したがって本実施形態に示すような角度調整機構7によれば自動的に回転軸2の回転中心線2aに貫通孔4の中心を一致させ尚かつ中心軸の向きも一致させるといういわば自動調心を行うことが可能となる。
ここで角度調整機構7の具体例を示すと、本実施形態においては、回転軸2の回転中心線2aが隔壁3を通過する点(つまり回転中心線2aと隔壁面との交点)を曲率中心(以下、符号8で示す)とする球面9により隔壁3を貫通孔4を含む部分とそれ以外の部分とに分割し、隔壁3のうち貫通孔4を含む部分が回転軸2の回転中心線2aと垂直になるまで傾斜できるようにしている(図1参照)。こうした構成とした場合、球面9によって分割された隔壁3のうち貫通孔4を含む部分(以下、この隔壁の内側部分を傾斜角度調整板といい、符号3iで示す)は、それ以外の部分(以下、この隔壁の外側部分を外側隔壁といい符号3oで示す)に対し、曲率中心8を中心とした3軸方向の傾斜つまりピッチ、ヨー、ロールのそれぞれを調整することができる(図3参照)。また、本実施形態では外側隔壁3oから回転軸2側へと延びるフランジ10を設けるとともに、傾斜角度調整板3iの外縁近辺であってフランジ10の透孔10aと同一軸となる位置にめねじ11を切り、透孔10aを通過させた調整用ボルト12の先端部分をこのめねじ11にねじ込んでいる(図3参照)。さらに、調整用ボルト12の頭部(あるいは別部品であるナット16)とフランジ10との間には球面座金14を設けている。この球面座金14は、傾斜角度調整板3iの角度調整を行った際この傾斜角度調整板3iとともに調整用ボルト12が傾斜するのを許容し、この調整用ボルト12に曲げ等の応力が作用するのを回避する。ちなみに、本実施形態で対象としている船舶の隔壁3の角度誤差はせいぜい1゜程度であるのに対し、このような球面座金14は3゜位まで傾斜可能であるためこのような球面座金14であれば隔壁3の角度調整に十分対応することができる。なお、図2中における符号23,24は隔壁3(貫通孔4を含む部分)と外側隔壁3oとを結合するためのボルト及びナット、符号25はシールワッシャを示している。
また、傾斜角度調整板3iは少なくとも2つに分割可能な構造とされ、これにより、例えば傾斜角度調整板3iの一部(具体的にはシール部材5のリップ部5aと接触する部分)が摩滅した場合であってもこの傾斜角度調整板3iを分割して隔壁3から取り外し、新たな傾斜角度調整板3iに取り替えることができるようになっている。例えば本実施形態では、環状となっている傾斜角度調整板3iを水平面によって上下に分割するとともに、分割面にはフランジ17を設け、ボルト・ナットなどにより両者を一体化しまたは分割することができるようにしている(図4、図5参照)。また、傾斜角度調整板3iには、この傾斜角度調整板3iを外側隔壁3oに着脱可能な状態で取り付けるための複数のボルト孔18と、位置合わせ用のテーパピン19と、ばね座金21付きのボルトねじ孔20とが設けられている(図4参照)。ボルトねじ孔20は、この傾斜角度調整板3iに環状のシールカバー22を着脱可能に取り付ける際に利用される(図1参照)。
このような構成の本実施形態の角度調整機構7によれば、めねじ11に対する調整用ボルト12のねじ込み量を変化させることによって外側隔壁3oに対する傾斜角度調整板3iの傾斜角を微調整することができる。したがってこの隔壁シール装置1では調整用ボルト12を回転させるという操作によって傾斜角度調整板(貫通孔4を含む隔壁部分)3iを回転軸2の回転中心線2aと垂直になるまで傾斜させ垂直度を確保するという簡易な調整が可能であり、事後的に隔壁3の一部を削るなどの作業が全く不要である。なお、本実施形態ではフランジ10をフランジ用ボルト13を用いて着脱可能に取り付ける構成とし、必要な場合にはこのフランジ10を取り外した状態して隔壁3から傾斜角度調整板3iのみを取り外すことができるようにしている。また、隔壁3を挟んでフランジ10と反対となる側にはストッパ15を設け、傾斜角度調整板3iが過度に傾斜するのを防止している(図3参照)。
また、上述した本実施形態の隔壁シール装置1では、回転軸2の周囲に設けたシール部材5を回転軸2とともに回転させ、その周囲にある隔壁3の貫通孔4の内縁あるいはその周辺部にリップ部5aを接触(摺接)させる構造としている。このため、回転軸2を回転させた場合には、回転軸2自体が摩滅する代わりに傾斜角度調整板3iが摩滅することになるので、回転軸2の表面が摩滅したり傷が付いたりして軸強度が低下するようなことがない。また、摩滅が進行した場合であれば隔壁3を取り換えれば済むので回転軸(プロペラシャフト)2を丸ごと取り換える場合と比較すれば取り換えに要する作業が簡単である。特に、本実施形態のように隔壁3の一部を仕切って外側隔壁3oと傾斜角度調整板3iとに分割している場合にあっては、取り外し可能な傾斜角度調整板3iのみを取り換えれば済むため作業が簡単なことに加えてコストが低廉になる。さらに付言すると、上述したように本実施形態の隔壁シール装置1は回転軸面摺動のない端面リップ方式であり、常時、シール部材5と隔壁3との間における差圧を維持できるようにした耐圧性を有することから、海水侵入などの緊急時においてシール性能を十分に発揮しうる。つまり上述した隔壁シール装置1は海上人命安全国際条約(SOLAS 1974)のA−φ要求を十分に満足し、特に船内の保全に適した構造を有するものである。耐圧性を有することの具体的な一例を示すと、隔壁シール装置1の外部(船底部分の室内)の圧力をp1、回転軸2と貫通孔4とシール部材5とで囲まれた部分の圧力をp2とした場合、p1−p2≦3m(mはメートル)である。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述した実施形態では回転中心線2a上の一点を曲率中心8として想定し、この曲率中心8を中心とする球面9によって隔壁3を貫通孔4を含む部分(傾斜角度調整板3i)とそれ以外の部分(外側隔壁3o)とに分割したが、これは隔壁3を分割する際の好適な態様の一例に過ぎず、これ以外の態様によって分割することもできる。他の例を示せば、例えば回転中心線2a上に位置するが回転軸2の前後方向へずれた曲率中心8’を中心とする球面によって隔壁3を分割することが可能であるし、回転中心線2a上に位置しない曲率中心8”によって分割することも可能である。さらには、このような球面に限らず、例えば、回転中心線2aと直交する水平軸を曲率中心とする円筒面によって分割することも可能である。このような円筒面を分割面とした場合、傾斜角度調整板3iは外側隔壁3oに対して1軸方向のみ(つまり、ピッチ、ヨー、ロールのうち例えばピッチのみ)角度調整が可能となるが、回転軸2と隔壁3の設置状況によってはこれで足りる場合もある。要は、分割された隔壁3のうち貫通孔4を含む部分(つまり傾斜角度調整板3i)を本実施形態のように角度調整することにより、たとえ隔壁3の全体が傾いた状態になっていたとしても貫通孔4の傾斜を調整して回転軸2に対する適正な角度を隔壁3ごと個別に実現しうるものであれば足りる。
また、本実施形態では本発明に係る隔壁シール装置1を船舶の船底部分に適用した場合について説明したが、本発明の用途が特にこれに限られるわけでないことはいうまでもない。
本発明の一実施形態を表す図で、回転軸と隔壁との間に設けられた隔壁シール装置およびその周辺の部分の構造を縦断面により示しているものである。 角度調整機構を必要としない隔壁シール装置の部分拡大図である。 隔壁シール装置の角度調整機構の具体例を示す図である。 傾斜角度調整板の形状を示す半裁図である。 図4のV−V線における傾斜角度調整板の断面図である。
符号の説明
1 隔壁シール装置
2 回転軸
2a 回転軸の回転中心線
3 隔壁
4 貫通孔
5 シール部材
5a リップ部
6 注油機構
7 角度調整機構
8,8’,8” 曲率中心
9 球面

Claims (3)

  1. 回転軸を貫通させるため隔壁に設けられる貫通孔と前記回転軸との隙間をシール部材で封じて前記隔壁の前後を隔てる隔壁シール装置において、前記シール部材には前記回転軸の外周に周状に配置され前記貫通孔の周縁に弾性変形した状態で接触するリップ部が設けられているとともに、該リップ部が接触する前記貫通孔の周縁とその周辺部分であって少なくとも該リップ部が直接接触する部分が焼入れ加工されていることを特徴とする隔壁シール装置。
  2. 前記貫通孔と前記回転軸との間に自動注油する注油機構を前記隔壁に備えていることを特徴とする請求項1記載の隔壁シール装置。
  3. 前記回転軸の回転中心線と直交する水平軸を曲率中心とする円筒面あるいは前記回転中心線とこの水平軸との交点を曲率中心とする球面により前記隔壁を前記貫通孔を含む部分とそれ以外の部分とに分割し、前記貫通孔を含む隔壁部分を前記回転軸の回転中心線と垂直になるまで傾斜可能とした角度調整機構を備えていることを特徴とする請求項1または2記載の隔壁シール装置。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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