JP2005248315A - 成膜方法、膜、電子部品および電子機器 - Google Patents

成膜方法、膜、電子部品および電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2005248315A
JP2005248315A JP2004064802A JP2004064802A JP2005248315A JP 2005248315 A JP2005248315 A JP 2005248315A JP 2004064802 A JP2004064802 A JP 2004064802A JP 2004064802 A JP2004064802 A JP 2004064802A JP 2005248315 A JP2005248315 A JP 2005248315A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
film
film forming
forming method
base material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004064802A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohiko Sogo
智彦 十河
Takuya Miyagawa
拓也 宮川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2004064802A priority Critical patent/JP2005248315A/ja
Publication of JP2005248315A publication Critical patent/JP2005248315A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Formation Of Insulating Films (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】 本発明の目的は、所定のパターンの膜を容易かつ安価に形成し得る成膜方法、かかる成膜方法により形成された膜、この膜を備える電子部品および電子機器を提供すること。
【解決手段】本発明の成膜方法は、基材上に、所定のパターンの膜を形成する方法であり、基材1の膜3を形成する膜形成面側に飛来した飛来物31を用いて、膜3を形成する際に、基材1の膜形成面に、第1の領域21と、該第1の領域21より飛来物31に対する電気的引力が弱い第2の領域22とを形成しておき、飛来物31を、第1の領域21と第2の領域22との飛来物31に対する電気的引力の違いを利用して、第1の領域21に集めるものである。
【選択図】図3

Description

本発明は、成膜方法、膜、電子部品および電子機器に関するものである。
従来、所定パターンの膜の形成には、樹脂を主成分とするマスクを用いたエッチング法が、広く利用されている(例えば、特許文献1参照。)。
具体的には、I:基材上に膜形成用の材料で構成される層を形成する。II:前記層上にレジスト材料を塗布する。III:レジスト材料を露光・現像し、前記層の不要部分に対応して開口部を有するレジスト層を得る。IV:レジスト層をマスクに用いて、エッチング法により、開口部内に露出した膜形成層を除去する。V:マスクを除去する。これにより、所定パターンに形成された膜を得る。
ところが、このような方法では、レジスト層の形成に時間と手間とを要する。その結果、膜形成までに長時間を要したり、コストが高くなる等の問題が生じる。
特開平5−338184号公報
本発明の目的は、所定のパターンの膜を容易かつ安価に形成し得る成膜方法、かかる成膜方法により形成された膜、この膜を備える電子部品および電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成させる。
本発明の成膜方法は、基材上に、所定のパターンの膜を形成する成膜方法であって、
前記基材の前記膜を形成する膜形成面側に、飛来物を飛来させ、該飛来物を堆積させて前記膜を形成するに際し、
前記基材の前記膜形成面に、第1の領域と、該第1の領域より前記飛来物に対する電気的引力が弱い第2の領域とを形成しておき、
前記飛来物を、前記第1の領域と前記第2の領域との前記飛来物に対する電気的引力の違いを利用して、前記第1の領域に集めることを特徴とする。
これにより、所定のパターンの膜を容易かつ安価に形成することができる。
本発明の成膜方法では、前記第1の領域の大気中における表面電位をX[mV]とし、前記第2の領域の大気中における表面電位をY[mV]としたとき、|X−Y|≧30なる関係を満足することが好ましい。
これにより、飛来物をより確実かつ迅速に第1の領域に集めることができる。
本発明の成膜方法では、前記第1の領域と前記第2の領域との前記飛来物に対する電気的引力の違いは、前記第1の領域および/または前記第2の領域とする領域に電荷を有する分子膜を形成することにより得られることが好ましい。
これにより、容易かつ精度よく、第1の領域と第2の領域とを区画形成することができる。
本発明の成膜方法では、前記分子膜は、カップリング剤および界面活性剤の少なくとも一方を用いて形成されることが好ましい。
これにより、前記分子膜を容易かつ確実に形成することができる。
本発明の成膜方法では、前記カップリング剤は、シラン系カップリング剤であることが好ましい。
シラン系カップリング剤は、安価であり入手が容易である。
本発明の成膜方法では、前記第1の領域と前記第2の領域との前記飛来物に対する電気的引力の違いは、前記第1の領域および/または前記第2の領域とする領域に電荷を付与する処理を施すことにより得られることが好ましい。
これにより、容易かつ精度よく、第1の領域と第2の領域とを区画形成することができる。
本発明の成膜方法では、前記電荷を付与する処理は、電子線照射およびイオンビーム照射の少なくとも一方により行われることが好ましい。
かかる方法によれば、第1の領域と第2の領域とを確実に区画形成することができる。
本発明の成膜方法では、前記基材を加熱した状態で、前記飛来物を前記基材の前記膜形成面側に飛来させることが好ましい。
これにより、膜を第1の領域に、より選択性高く形成することができる。
本発明の成膜方法では、前記基材の加熱温度は、30〜300℃であることが好ましい。
これにより、膜を第1の領域に、特に選択性高く形成することができる。
本発明の成膜方法では、前記基材の前記膜形成面を鉛直下方に向けた状態、または鉛直下方に対して所定の角度傾斜させた状態で、前記飛来物を前記基材の前記膜形成面側に飛来させることが好ましい。
これにより、膜の成長方向を制御することができる。
本発明の成膜方法では、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法または化学的気相成膜法に適用されることが好ましい。
これらの成膜過程において、飛来物を容易に発生させることができる。
本発明の膜は、本発明の成膜方法により成膜されたことを特徴とする。
これにより、成膜精度(信頼性)の高い膜が得られる。
本発明の電子部品は、本発明の膜を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子部品が得られる。
本発明の電子機器は、本発明の電子部品を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
以下、本発明の成膜方法、膜、電子部品および電子機器について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<成膜方法>
まず、本発明の成膜方法の好適な実施形態について説明する。
<<第1実施形態>>
まず、本発明の成膜方法の第1実施形態について説明する。
図1〜図3は、それぞれ、本発明の成膜方法の第1実施形態を説明するための模式的な図(縦断面図)である。なお、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
本発明の成膜方法は、基材1上(基材1の膜3を形成する膜形成面側)に、膜3を形成するための飛来物31を飛来させ、この飛来物31を堆積させて所定のパターンの膜3を形成する方法である。
ここで、飛来物31は、膜材料(膜3の構成材料)またはその前駆体が、例えば、原子、分子、イオン、ラジカル等となったものである。
膜材料としては、特に限定されないが、例えば、Ni、Pd、Pt、Li、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb、Ag、Cu、Co、Al、Cs、Rb、またはこれらを含む合金のような各種金属材料、二酸化ケイ素(SiO)、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、アンチモン錫酸化物(ATO)、フッ素含有インジウム錫酸化物(FTO)のような各種酸化物系材料、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ等のカーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、CNナノチューブ、CNナノファイバー、BCNナノチューブ、BCNナノファイバー、炭素繊維のような各種炭素系材料、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)、トリス(4−メチル−8キノリノレート)アルミニウム(III)(Almq)、(8−ヒドロキシキノリン)亜鉛(Znq)のような各種有機材料等が挙げられる。
また、膜材料の前駆体(以下、単に「前駆体」と言う。)としては、種々の反応により、前記膜材料に変化するものであり、特に限定されないが、例えば、1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロ−2,4−ペンタジオネート−銅(II)のような有機金属化合物等の金属材料の前駆体、テトラエトキシシラン(TEOS)およびポリシラザン等の酸化物系材料の前駆体等が挙げられる。
この前駆体を膜材料に変化させる反応としては、例えば、熱分解反応、不均等化反応、重合反応、酸化反応、還元反応、窒化反応、炭化反応、ホウ化反応等が挙げられる。
具体的には、飛来物31としては、例えば、膜材料または前駆体を加熱することにより生じた蒸発粒子、または、この蒸発粒子がプラズマやレーザー光等によりイオン化されたもの、スパッタリングにより膜材料または前駆体で構成されたターゲットから叩き出されたスパッタ粒子、ガス状の膜材料または前駆体が熱、プラズマやレーザー光等によりラジカル化されたもの等が挙げられる。
このような飛来物31は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、化学的気相成膜法(CVD法)の成膜過程で容易に発生させることができる。すなわち、本発明は、これらの成膜法に好適に適用される。
本発明の成膜方法は、基材1の膜形成面に、第1の領域21と、第1の領域21より飛来物31に対する電気的引力が弱い第2の領域22とを形成する表面処理工程と、飛来物31を、第1の領域21と第2の領域22との飛来物31に対する電気的引力の違いを利用して、第1の領域21に集める膜形成工程とを有する。以下、各工程について順次説明する。
[1]表面処理工程
まず、基材1を用意する(図1(a)参照。)。
この基材1は、いかなる材料で構成されたものであってもよいが、例えば、石英ガラス、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、各種低誘電率材料(いわゆる、low−K材)等の各種絶縁材料(誘電体)や、シリコン(例えば、アモルファスシリコン、多結晶シリコン等)、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム酸化物(IO)、酸化スズ(SnO)、アンチモン錫酸化物(ATO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、Al、Al合金、Cr、Mo、Ta等の導電性材料で構成されたものを用いることができる。また、基材1は、これらの材料で構成された層を複数有する多層構成のものであってもよい。
また、基材1は、膜3を形成した後、除去(分離)されるものであってもよく、膜3と一体的に使用されるものであってもよい。
次に、この基材1の膜形成面に、第1の領域21と、第1の領域21よりも弱い第2の領域22とを形成する。これにより、各領域21、22に飛来物31に対する電気的引力の違いを生じさせる。
このうち、第1の領域21は、次工程[2]において、膜3が選択的に形成される膜形成領域であり、形成すべき膜3に対応したパターンで形成される。
ここで、「飛来物31に対する電気的引力の違い」とは、各領域21、22に対する飛来物31またはその集合物(クラスタ)の付着のし易さの違いを意味する。
飛来物31による膜3の形成は、飛来物31が基材1上に付着、凝集(集合)することにより進行するので、このプロセスが生じ易い領域、すなわち、ここで言う飛来物31に対する電気的引力が強い第1の領域21程、膜3の形成が進行し易い。
本発明では、かかる現象を利用して、次工程[2]において、第1の領域21に選択的に膜3を形成する。
上述したように、飛来物31は、これに対する電気的引力が強い領域に付着し易い。したがって、基材1の膜形成面の第1の領域21および第2の領域22とする領域に対して、電荷の正負および/または電荷量を異ならせる処理を施して、第1の領域21と第1の領域より電気的引力が弱い第2の領域22とを区画形成するようにすればよい。
ここで、このような処理は、基材1の構成材料や飛来物31の種類等によって、例えば次のようなものが選択される。
I:飛来物31の電荷が負である場合、基材1の膜形成面の第2の領域22とする領域12に、電荷が負となる処理を施すとともに、第1の領域21とする領域11に、電荷が第2の領域22の電荷よりも弱い負、または、正となる処理を施す。
II:飛来物31の電荷が負であり、基材1の電荷が正である場合、基材1の膜形成面の第2の領域22とする領域12に、電荷が基材1の電荷よりも弱い正、または、負となる処理を施す。
III:飛来物31の電荷が負であり、基材1の電荷も負である場合、基材1の膜形成面の第1の領域21とする領域11に、電荷が基材1の電荷よりも弱い負、または、正となる処理を施す。
IV:飛来物31の電荷が正である場合、基材1の膜形成面の第2の領域22とする領域12に、電荷が正となる処理を施すとともに、第1の領域21とする領域11に、電荷が第2の領域22の電荷よりも弱い正、または、負となる処理を施す。
V:飛来物31の電荷が正であり、基材1の電荷が負である場合、基材1の膜形成面の第1の領域21とする領域11に、電荷が基材1の電荷よりも弱い正、または、負となる処理を施す。
VI:飛来物31の電荷が正であり、基材1の電荷も正である場合、基材1の膜形成面の第2の領域22とする領域12に、電荷が基材1の電荷よりも弱い正、または、負となる処理を施す。
ここで、第1の領域21と第2の領域22との電気的引力の程度の違いは、各種の指標により表すことができるが、表面電位を用いて好適に表すことができる。第1の領域21の大気中における表面電位をX[mV]とし、第2の領域22の大気中における表面電位をY[mV]としたとき、|X−Y|≧30なる関係を満足するのが好ましく、|X−Y|≧50なる関係を満足するのがより好ましい。第1の領域21と第2の領域22とが、前記関係を満足することにより、飛来物31をより確実に第1の領域21に集めることができる。
ここで、真空蒸着法、スパッタリング法およびイオンプレーティング法を用いて、膜3として、例えば金属膜を形成する場合には、この膜材料または前駆体で構成される飛来物31は、一般に、正に帯電する傾向を示す。
また、真空蒸着法や化学的気相成膜法(CVD法、MOCVD法)を用いて、膜3として例えば、有機物膜や酸化物膜を形成する場合には、この膜材料または前駆体で構成される飛来物31は、一般に、負に帯電する傾向を示す。
ここで、電気的性質および/または電荷量を異ならせる処理の方法としては、いかなる方法を用いてもよいが、例えば、第1の領域21および/または第2の領域22とする領域に、A:電荷を有する分子膜を形成する方法、B:電荷を付与する処理を施す方法が挙げられ、これらのうち1種または2種を組み合わせて用いることができる。かかる方法によれば、容易かつ精度よく、第1の領域21と第2の領域22とを形成することができる。以下、AおよびBの方法について、それぞれ説明する。
A:電荷を有する分子膜を形成する方法
電荷を有する分子膜を形成する方法としては、各種の方法が挙げられるが、特に、電荷を有する官能基を備えるカップリング剤および界面活性剤のうちの少なくとも一方を用いる方法が好ましい。かかる方法によれば、目的とする分子膜を基材1の膜形成面に、容易かつ確実に形成することができる。
カップリング剤としては、例えば、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤、有機リン酸系カップリング剤、シリルパーオキサイド系カップリング剤等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。カップリング剤は、基材1の膜形成面に共有結合により結合することができることから、密着性の高い分子膜を形成することができる。
これらの中でもカップリング剤としては、特にシラン系カップリング剤を主成分とするものが好ましい。シラン系カップリング剤は、安価であり入手が容易である。
また、界面活性剤としては、例えば、電荷を有する官能基を終端に備える各種界面活性剤等を用いることができる。
ここでは、第1の領域21と第2の領域22とを区画形成する具体的な工程を、シラン系カップリング剤を用いて、それぞれ電荷の異なる分子膜を形成することにより、負に帯電する第1の領域21と、正に帯電する第2の領域22とを形成して領域21、22を区画形成する場合を代表に説明する。
[A−1] まず、基材1を用意し、例えば、水(純水等)、有機溶媒等を単独または適宜組み合わせて洗浄する(図1(a)参照)。
この場合、基材1には、例えば、石英ガラスのようなガラス材料等で構成されたもの、すなわち、表面に水酸基を有するものが好適に使用される。
なお、基材1の表面に水酸基を備えないものを用いる場合には、基材1の膜形成面に水酸基を導入する処理を施すようにすればよい。このような処理方法としては、例えば、酸素プラズマ照射処理、グロー放電処理、アーク放電処理が挙げられる。
[A−2] 次に、正および負の電荷を有するシラン系カップリング剤を含有する処理液をそれぞれ用意する。
ここで、シラン系カップリング剤は、一般式RSiX(4−n)(但し、Xは、加水分解によりシラノール基を生成する加水分解基、Rは正または負の電荷を有する官能基である。また、nは1〜3の整数である。)で表される。
この一般式において、Xとしては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
また、正の電荷を有するRとしては、例えば、アルキル基、アミノアルキル基、ビニル基等が挙げられ、負の電荷を有するRとしては、例えば、フルオロアルキル基、カルボキシル基またはエポキシ基を含有するアルキル基等が挙げられる。
なお、複数個のR同士またはX同士は、互いに同じものであっても、異なるものであってもよい。
具体的には、正の電荷を有するシラン系カップリング剤としては、オクタデシルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
また、負の電荷を有するシラン系カップリング剤としては、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリエトキシシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリメトキシシラン、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリクロロシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
[A−3] 次に、正の電荷を有するシラン系カップリング剤を含有する処理液を、基材1の膜形成面の第2の領域22とする領域12に塗布(供給)する。
処理液を塗布する方法としては、例えば、インクジェット法、オフセット印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法等を用いることができる。これにより、基材1の膜形成面の第2の領域22とする領域12に、高い選択性をもってこの処理液を供給することができる。
[A−4] 次に、基材1を、例えば加熱することにより、シラン系カップリング剤の加水分解基を加水分解させ、生成したシラノール基と基材1の膜形成面に存在する水酸基とを反応させて、シロキサン結合を形成させる。これにより、正の電荷を有する官能基が、シロキサン結合を介して基材1の膜形成面に結合した分子膜(第2の領域)22を形成する。(図1(b)参照。)。
[A−5] 次に、負の電荷を有するシラン系カップリング剤を含有する処理液を、基材1の膜形成面の第1の領域21とする領域11に[A−3]と同様にして塗布(供給)する。
[A−6] 次に、前記[A−5]と同様に、基材1を加熱することにより、負の電荷を有する官能基が、シロキサン結合を介して基材1の膜形成面に結合した分子膜(第1の領域)21を形成する。
これにより、負に帯電した第1の領域21と、正に帯電した第2の領域22とを区画形成することができる(図1(c)参照。)。
なお、本実施形態では、第2の領域を形成した後に第1の領域を形成するものとして説明したが、第1の領域を形成した後に第2の領域を形成してもよいし、第1の領域と第2の領域とをほぼ同時に形成してもよい。
また、飛来物31の電荷に応じて、第1の領域と第2の領域との正負の関係を逆転させてもよいことは言うまでもない。
B:電荷を付与する処理を施す方法
次に、電荷を付与する処理としては、各種のものが挙げられるが、特に、電子線照射処理およびイオンビーム照射処理のうちの少なくとも一方を用いる処理が好ましい。かかる方法によれば、第1の領域21と第2の領域22とを確実に区画形成することができる。
ここで、電子線照射処理およびイオンビーム照射処理とは、電子線照射では電子を、また、イオンビーム照射ではイオンを、それぞれ、第1の領域とする領域11および/または第2の領域22とする領域12に打ち込むことにより、これらの領域11、12に電気的引力の違いを生じさせて、第1の領域11と第2の領域22とを区画形成するものである。
イオンビーム照射に用いられるイオン種としては、例えば、C、N、O、As、P、B、Co等のイオンが挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ここで、第1の領域21と第2の領域22とを区画形成する具体的な工程を、第2の領域22とする領域12に、電子線照射処理およびイオンビーム照射処理を施すことにより、領域21、22を区画形成する場合を代表に説明する。
[B−1] まず、基材1を用意し、例えば、水(純水等)、有機溶媒等を単独または適宜組み合わせて洗浄する(図2(a)参照)。
[B−2] 次に、第1の領域21の形状に対応するマスク4を用いて、第2の領域22とする領域12に対し、電子線を照射して負の電荷を、または、イオンビームを照射して負または正の電荷をこの領域12に付与する(図2(b)参照。)。その結果、電気的引力の異なる第1の領域21と第2の領域22とが区画形成される(図2(c)参照。)。
以下、電子線照射およびイオンビーム照射により処理する場合の各種条件についてそれぞれ説明する。
I:電子線照射を用いる場合
照射する電子線の加速電圧は、50〜300kV程度であるのが好ましく、80〜150kV程度であるのがより好ましい。
また、前記電子線の線量は、10〜1500kGy程度であるのが好ましく、50〜1000kGy程度であるのがより好ましい。
なお、この際の照射雰囲気は、酸化性雰囲気、還元性雰囲気、不活性雰囲気、真空または減圧状態下等、いかなる雰囲気であってもよい。
次に、前記照射雰囲気の温度は、0〜100℃程度であるのが好ましく、20〜50℃程度であるのがより好ましい。
II:イオンビーム照射を用いる場合
照射するイオンビームの加速電圧は、1〜150kV程度であるのが好ましく、10〜50kV程度であるのがより好ましい。
また、前記イオンビームのビーム電流は、0.01〜50nA程度であるのが好ましく、0.01〜20nA程度であるのがより好ましい。
さらに、前記イオンビームの照射時間は、0.001〜50sec程度であるのが好ましく、0.01〜30sec程度であるのがより好ましい。
なお、この際の照射雰囲気は、酸化性雰囲気、還元性雰囲気、不活性雰囲気、真空または減圧状態下等、いかなる雰囲気であってもよい。
次に、前記照射雰囲気の温度は、0〜100℃であるのが好ましく、20〜50℃であるのがより好ましい。
なお、本実施形態では、第2の領域に電荷を付与する処理を施すものとして説明したが、第1の領域に電荷を付与する処理を施してもよいし、第1の領域および第2の領域の双方に電荷を付与する処理を施してもよい。
また、A:電荷を有する分子膜を形成する方法とB:電荷を付与する処理を施す方法とを組み合わせて、第1の領域21と第2の領域22とを区画形成してもよい。
[2] 膜形成工程
次に、図3(a)に示すように、飛来物31を基材1の膜形成面側(第1の領域21および第2の領域22)に飛来させる。
そして、第1の領域21と第2の領域22との飛来物31に対する電気的引力の違いを利用して、飛来物31を第1の領域21に集める。
すなわち、第1の領域21に飛来した飛来物31は、該領域21との電気的引力が強いため、そのまま領域21に付着するか、または先に付着した飛来物31と凝集(集合)する。一方、第2の領域22に飛来した飛来物31は、該領域22との電気的引力が弱いため、領域22に付着することなく動き回る(表面拡散運動する)。この飛来物31は、そのままの状態または互いに融合した状態(クラスタ状態)で第1の領域21に到達すると、この領域21に付着するか、または先に付着した飛来物31と凝集する(図3(b)参照)。
このとき、膜材料の飛来物31では、第1の領域21において凝集し、これを核として、膜3の形成が促進される。また、前駆体の飛来物31では、第1の領域21において凝集するとともに、前駆体同士が反応して膜材料に変化し、これを核として、膜3の形成が促進される。
このようにして、第1の領域21に飛来物31が集合(堆積)することにより、膜3が形成される(図3(c)参照)。
なお、本工程[2]では、飛来物31を基材1の膜形成面側に飛来させる(供給する)のに際して、基材1を加熱した状態とするのが好ましい。これにより、第2の領域22における飛来物31の運動性を向上させることができ、その結果、膜3を第1の領域21に、より高い選択性をもって形成することができる。
基材1を加熱する方法としては、図示のようなヒータによる加熱方法の他、例えば、マイクロ波の照射による加熱方法、レーザー光の照射による加熱方法、赤外線の照射による加熱方法等が挙げられる。
基材1の加熱温度は、特に限定されないが、30〜300℃程度であるのが好ましく、80〜200℃程度であるのがより好ましい。このような範囲に加熱温度を設定することにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。
また、飛来物31を基材1の膜形成面側に飛来させるのに際して、図3に示すように、基材1は、その膜形成面を鉛直下方に向けた状態、または鉛直下方に対して所定の角度傾斜させた状態(斜方状態)とするのが好ましい。これにより、膜3の成長方向を制御することができるとともに、パーティクルの発生を防止する効果が発揮される。
なお、本工程[2]の後に、必要に応じて、後処理工程を設けるようにしてもよい。この後処理工程としては、例えば、工程[2]において膜3が固化(硬化)に至らない場合に、膜3を固化させるための工程等が挙げられる。
以上のような工程を経て、所定のパターンの膜(本発明の膜)3が得られる。
本発明によれば、基材1上に直接マスク(レジスト層)を形成することを要せず、高い成膜精度で膜3を形成することができる。
また、本発明によれば、レジスト層を用いないことから、レジスト層を形成するための複雑な工程や、不要となったレジスト層を除去する工程を省略することができる。
このようなことから、本発明によれば、容易かつ安価に、成膜精度(信頼性)の高い膜3を得ることができる。
<<第2実施形態>>
次に、本発明の成膜方法の第2実施形態について説明する。
図4は、本発明の成膜方法の第2実施形態を説明するための模式的な図(縦断面図)である。なお、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、第2実施形態ついて、前記第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態では、表面処理工程が異なり、それ以外は、前記第1実施形態と同様である。
すなわち、第2実施形態では、基材1の膜形成面のほぼ全面に同一の分子膜を形成した後に、第2の領域とする領域12に所定の処理を施すことにより、第2の領域22を形成して、領域21、22を区画形成する。
[A’−1] まず、基材1を用意し、例えば、水(純水等)、有機溶媒等を単独または適宜組み合わせて洗浄する(図4(a)参照)。
この場合、[A−1]と同様に、基材1には、例えば、石英ガラスのようなガラス材料等で構成されたもの、すなわち、表面に水酸基を有するものが好適に使用される。
[A’−2] 次に、前述したようなシラン系カップリング剤を含有する処理液を用意する。
[A’−3] 次に、このシラン系カップリング剤を含有する処理液を、基材1の膜形成面のほぼ全面に塗布(供給)する。
処理液を塗布する方法としては、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット法、マイクロコンタクトプリンティング法等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これにより、基材1の膜形成面に均一に処理液を供給することができる。
[A’−4] 次に、[A−4]と同様に、例えば加熱することにより、官能基が、シロキサン結合を介して基材1の膜形成面に結合した分子膜23を形成する。(図4(b)参照。)。
[A’−5] 次に、前記所定の処理として、例えば、分子膜23の第2の領域22とする領域12に存在する官能基の末端を酸化させる酸化処理を施す。
なお、官能基が、例えば、フルオロアルキル基である場合には、その終端に水酸基が、オクタデシル基で構成される場合には、その終端にカルボキシル基がそれぞれ導入される。
これにより、第1の領域21および第2の領域22とするそれぞれの領域11、12に電気的引力の違いが生じて、領域21、22が区画形成される。
この酸化処理としては、例えば、酸素含有雰囲気中で紫外線または赤外線を照射する方法、酸化剤を供給する方法等が挙げられるが、これらの中でも、特に酸素含有雰囲気中で紫外線を照射する方法を用いるのが好ましい。これにより、容易かつ精度(選択性)よく官能基の末端を酸化させることができる。
以下、酸素含有雰囲気中で紫外線を照射する方法について説明する。
この方法では、第1の領域21の形状に対応するマスク4を用いて、酸素含有雰囲気中で、第2領域22する領域12対して紫外線を照射して(図2(c)参照。)、この領域12に存在する官能基の末端を酸化させる(図2(d)参照。)。
照射する紫外線の波長は、100〜300nm程度であるのが好ましく、150〜200nm程度であるのがより好ましい。
照射する紫外線の強度は、1〜50J/cm程度であるのが好ましく、1〜10J/cm程度であるのがより好ましい。
酸素含有雰囲気中における酸素濃度は、0.1〜20vol%程度であるのが好ましく、0.1〜5vol%程度であるのがより好ましい。
この紫外線照射の際の雰囲気温度は、0〜100℃であるのが好ましく、20〜50℃であるのがより好ましい。
さらに、この紫外線照射の時間は、特に限定されないが、雰囲気温度を前記範囲とする場合には、1〜90分程度であるのが好ましく、2〜60分程度であるのがより好ましい。
なお、本実施形態では、第2の領域に紫外線の照射を施すものとして説明したが、第1の領域に紫外線の照射を施してもよいし、第1の領域および第2の領域の双方に紫外線の照射を施してもよい。
<電子部品>
このような膜3は、例えば、スイッチング素子(薄膜トランジスタ)、配線基板、半導体部品、表示パネル、有機EL素子のような発光素子等の各種電子部品に適用することができる。
以下では、本発明の電子部品を薄膜トランジスタ(特に、有機薄膜トランジスタ)および有機EL素子に適用した場合を代表に説明する。
<<薄膜トランジスタ>>
図5は、本発明の電子部品を適用した薄膜トランジスタの実施形態を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は平面図である。なお、以下では、図5(a)中の上側を「上」、下側を「下」として説明する。
図5に示す薄膜トランジスタ100は、基板20(基材1)上に設けられており、ソース電極30およびドレイン電極40と、有機半導体層(有機層)50と、ゲート絶縁層60と、ゲート電極70とが、この順で基板20側から積層されて構成されている。
具体的には、薄膜トランジスタ100は、基板20上に、ソース電極30およびドレイン電極40が分離して設けられ、これら電極30、40を覆うように有機半導体層50が設けられている。さらに有機半導体層50上には、ゲート絶縁層60が設けられ、さらにこの上に、少なくともソース電極30とドレイン電極40の間の領域に重なるようにゲート電極70が設けられている。
この薄膜トランジスタ100では、有機半導体層50のうち、ソース電極30とドレイン電極40との間の領域が、キャリアが移動するチャネル領域510となっている。以下、このチャネル領域510において、キャリアの移動方向の長さ、すなわちソース電極30とドレイン電極40との間の距離をチャネル長L、チャネル長L方向と直交する方向の長さをチャネル幅Wと言う。
このような薄膜トランジスタ100は、ソース電極30およびドレイン電極40が、ゲート絶縁層60を介してゲート電極70よりも基板20側に設けられた構成の薄膜トランジスタ、すなわち、トップゲート構造の薄膜トランジスタである。
以下、薄膜トランジスタ100を構成する各部について、順次説明する。
基板20は、薄膜トランジスタ100を構成する各層(各部)を支持するものである。基板20には、例えば、ガラス基板、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)等で構成されるプラスチック基板(樹脂基板)、石英基板、シリコン基板、ガリウム砒素基板等を用いることができる。薄膜トランジスタ100に可撓性を付与する場合には、基板20には、樹脂基板が選択される。
この基板20上には、下地層が設けられていてもよい。下地層としては、例えば、基板20表面からのイオンの拡散を防止する目的、ソース電極30およびドレイン電極40と、基板20との密着性(接合性)を向上させる目的等により設けられる。
下地層の構成材料としては、特に限定されないが、基板20にガラス基板を用いる場合には、酸化珪素(SiO)、窒化珪素(SiN)等が好適に用いられる。
基板20上には、ソース電極30およびドレイン電極40が、チャネル長L方向に沿って、所定距離離間して並設されている。
このようなソース電極30およびドレイン電極40の形成に、本発明の成膜方法を適用することができる。
ソース電極30およびドレイン電極40の厚さ(平均)は、特に限定されないが、それぞれ、30〜300nm程度であるのが好ましく、50〜150nm程度であるのがより好ましい。本発明の成膜方法によれば、このように薄い膜厚の電極を寸法精度よく形成することができる。
ソース電極30とドレイン電極40との間の距離(離間距離)、すなわち、チャネル長Lは、2〜30μm程度であるのが好ましく、5〜20μm程度であるのがより好ましい。チャネル長Lを前記下限値より小さくすると、得られた薄膜トランジスタ100同士でチャネル長に誤差が生じ、特性(トランジスタ特性)がばらつくおそれがある。一方、チャネル長Lを前記上限値より大きくすると、しきい電圧の絶対値が大きくなるとともに、ドレイン電流の値が小さくなり、薄膜トランジスタ100の特性が不十分となるおそれがある。
チャネル幅Wは、0.1〜5mm程度であるのが好ましく、0.5〜3mm程度であるのがより好ましい。チャネル幅Wを前記下限値より小さくすると、ドレイン電流の値が小さくなり、薄膜トランジスタ100の特性が不十分となるおそれがある。一方、チャネル幅Wを前記上限値より大きくすると、薄膜トランジスタ100が大型化してしまうとともに、寄生容量の増大や、ゲート絶縁層60を介したゲート電極70へのリーク電流の増大を招くおそれがある。
また、基板20上には、ソース電極30およびドレイン電極40を覆うように、有機半導体層50が設けられている。
有機半導体層50は、有機半導体材料(半導体的な電気伝導を示す有機材料)を主材料として構成されている。
この有機半導体層50は、少なくともチャネル領域510においてチャネル長L方向とほぼ平行となるように配向しているのが好ましい。これにより、チャネル領域510におけるキャリア移動度が高いものとなり、その結果、薄膜トランジスタ100は、その作動速度がより速いものとなる。
有機半導体材料としては、例えば、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、フタロシアニン、ペリレン、ヒドラゾン、トリフェニルメタン、ジフェニルメタン、スチルベン、アリールビニル、ピラゾリン、トリフェニルアミン、トリアリールアミン、オリゴチオフェン、フタロシアニンまたはこれらの誘導体のような低分子の有機半導体材料や、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリチオフェン、ポリヘキシルチオフェン、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリチニレンビニレン、ポリアリールアミン、ピレンホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾールホルムアルデヒド樹脂、フルオレン−ビチオフェン共重合体、フルオレン−アリールアミン共重合体またはこれらの誘導体のような高分子の有機半導体材料(共役系高分子材料)が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、特に、高分子の有機半導体材料(共役系高分子材料)を主とするものを用いるのが好ましい。共役系高分子材料は、その特有な電子雲の広がりにより、キャリアの移動能が特に高い。
高分子の有機半導体材料は、簡易な方法で成膜することができるとともに、比較的容易に配向させることができる。また、このうち、空気中で酸化され難く、安定であること等の理由から、高分子の有機半導体材料(共役系高分子材料)としては、フルオレン−ビチオフェン共重合体、ポリアリールアミンまたはこれらの誘導体のうちの少なくとも1種を主成分とするものを用いるのが特に好ましい。
また、高分子の有機半導体材料を主材料として構成される有機半導体層50は、薄型化・軽量化が可能であり、可撓性にも優れるため、フレキシブルディスプレイのスイッチング素子等として用いられる薄膜トランジスタへの適用に適している。
有機半導体層50の厚さ(平均)は、0.1〜1000nm程度であるのが好ましく、1〜500nm程度であるのがより好ましく、10〜100nm程度であるのがさらに好ましい。
なお、有機半導体層50は、ソース電極30およびドレイン電極40を覆うように設けられる構成のものに限定されず、少なくともソース電極30とドレイン電極40との間の領域(チャネル領域510)に設けられていればよい。
有機半導体層50上には、ゲート絶縁層60が設けられている。
このゲート絶縁層60は、ソース電極30およびドレイン電極40に対してゲート電極70を絶縁するものである。
ゲート絶縁層60は、主として有機材料(特に有機高分子材料)で構成されているのが好ましい。有機高分子材料を主材料とするゲート絶縁層60は、その形成が容易であるとともに、有機半導体層50との密着性の向上を図ることもできる。
このような有機高分子材料としては、例えば、ポリスチレン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリビニルフェニレン、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)のようなアクリル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のようなフッ素系樹脂、ポリビニルフェノールあるいはノボラック樹脂のようなフェノール系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテンなどのオレフィン系樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ゲート絶縁層60の厚さ(平均)は、特に限定されないが、10〜5000nm程度であるのが好ましく、100〜1000nm程度であるのがより好ましい。ゲート絶縁層60の厚さを前記範囲とすることにより、ソース電極30およびドレイン電極40とゲート電極70とを確実に絶縁しつつ、薄膜トランジスタ100が大型化すること(特に、厚さが増大すること)を防止することができる。
なお、ゲート絶縁層60は、単層構成のものに限定されず、複数層の積層構成のものであってもよい。
また、ゲート絶縁層60の構成材料には、例えば、SiO等の無機絶縁材料を用いることもできる。ポリシリケート、ポリシロキサン、ポリシラザンのような溶液を塗布して、塗布膜を酸素、または水蒸気の存在下で加熱することによって、溶液材料からSiOを得ることができる。また、金属アルコキシド溶液を塗布した後、これを酸素雰囲気で加熱することによって無機絶縁材料を得る(ゾルゲル法として知られる)ことができる。
ゲート絶縁層60上には、ゲート電極70が設けられている。
ゲート電極70の構成材料としては、例えば、Pd、Pt、Au、W、Ta、Mo、Al、Cr、Ti、Cuまたはこれらを含む合金等の金属材料、ITO、FTO、ATO、SnO等の導電性酸化物、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレン等の炭素材料、ポリアセチレン、ポリピロール、PEDOT(poly−ethylenedioxythiophene)のようなポリチオフェン、ポリアニリン、ポリ(p−フェニレン)、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリフルオレン、ポリカルバゾール、ポリシランまたはこれらの誘導体等の導電性高分子材料等が挙げられ、通常塩化鉄、ヨウ素、無機酸、有機酸、ポリスチレンサルフォニック酸などの高分子でドープされ導電性を付与された状態で用いられる。さらに、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、ゲート電極70の形成に、本発明の成膜方法を適用してもよい。
ゲート電極70の厚さ(平均)は、特に限定されないが、0.1〜5000nm程度であるのが好ましく、1〜5000nm程度であるのがより好ましく、10〜5000nm程度であるのがさらに好ましい。
以上のような薄膜トランジスタ100は、ゲート電極70に印加する電圧を変化させることにより、ソース電極30とドレイン電極40との間に流れる電流量が制御される。
すなわち、ゲート電極70に電圧が印加されていないOFF状態では、ソース電極30とドレイン電極40との間に電圧を印加しても、有機半導体層50中にほとんどキャリアが存在しないため、微少な電流しか流れない。一方、ゲート電極70に電圧が印加されているON状態では、有機半導体層50のゲート絶縁層60に面した部分に電荷が誘起され、チャネル領域510にキャリアの流路が形成される。この状態でソース電極30とドレイン電極40との間に電圧を印加すると、チャネル領域510を通って電流が流れる。
<<有機EL素子>>
図6は、本発明の電子部品を適用した有機EL素子の実施形態を示す縦断面図である。なお、以下では、図6中の上側を「上」、下側を「下」として説明する。
図6に示す有機EL素子200は、透明な基板25と、基板25上に設けられた陽極35と、陽極35上に設けられた有機EL層と、有機EL層45上に設けられた陰極55と、各前記層35、45、55を覆うように設けられた保護層65とを備えている。
基板25は、有機EL素子200の支持体となるものであり、この基板25上に各前記層が形成されている。
基板25の構成材料としては、透光性を有し、光学特性が良好な材料を用いることができる。
このような材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンのような各種樹脂材料や、各種ガラス材料等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
基板25の厚さ(平均)は、特に限定されないが、0.1〜30mm程度であるのが好ましく、0.1〜10mm程度であるのがより好ましい。
陽極35は、有機EL層45(後述する正孔輸送層451)に正孔を注入する電極である。また、この陽極35は、有機EL層45(後述する発光層452)からの発光を視認し得るように、実質的に透明(無色透明、有色透明、半透明)とされている。
かかる観点から、陽極35の構成材料(陽極材料)としては、仕事関数が大きく、導電性に優れ、また、透光性を有する材料を用いるのが好ましい。
このような陽極材料としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、SnO2、Sb含有SnO2、Al含有ZnO等の酸化物、Au、Pt、Ag、Cuまたはこれらを含む合金等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
陽極35の厚さ(平均)は、特に限定されないが、10〜200nm程度であるのが好ましく、50〜150nm程度であるのがより好ましい。陽極35の厚さが薄すぎると、陽極35としての機能が充分に発揮されなくなるおそれがあり、一方、陽極35が厚過ぎると、陽極材料の種類等によっては、光の透過率が著しく低下し、実用に適さなくなるおそれがある。
なお、陽極材料には、例えば、ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性樹脂材料を用いることもできる。
一方、陰極55は、有機EL層45(後述する電子輸送層453)に電子を注入する電極である。
陰極55の構成材料(陰極材料)としては、仕事関数の小さい材料を用いるのが好ましい。
このような陰極材料としては、Li、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb、Ag、Cu、Al、Cs、Rbまたはこれらを含む合金等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
特に、陰極材料として合金を用いる場合には、Ag、Al、Cu等の安定な金属元素を含む合金、具体的には、MgAg、AlLi、CuLi等の合金を用いるのが好ましい。かかる合金を陰極材料として用いることにより、陰極55の電子注入効率および安定性の向上を図ることができる。
陰極55の厚さ(平均)は、1nm〜1μm程度であるのが好ましく、100〜400nm程度であるのがより好ましい。陰極55の厚さが薄すぎると、陰極55としての機能が充分に発揮されなくなるおそれがあり、一方、陰極55が厚過ぎると、有機EL素子200の発光効率が低下するおそれがある。
陽極35と陰極55との間には、有機EL層45が設けられている。有機EL層45は、正孔輸送層451と、発光層452と、電子輸送層453とを備え、これらがこの順で陽極35上に形成されている。
正孔輸送層451は、陽極35から注入された正孔を発光層452まで輸送する機能を有するものである。
正孔輸送層451の構成材料(正孔輸送材料)は、正孔輸送能力を有するものであれば、いかなるものであってもよいが、共役系の化合物であるのが好ましい。共役系の化合物は、その特有な電子雲の広がりによる性質上、極めて円滑に正孔を輸送できるため、正孔輸送能力に特に優れる。これにより、より高性能の有機EL素子200が得られる。
正孔輸送材料として、以下に示すような化合物(モノマー)を主鎖または側鎖に有する高分子(プレポリマーやポリマー)のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いられる。
この化合物(モノマー)としては、例えば、3,4−エチレンジオキシチオフェン/スチレンスルホン酸のようなチオフェン/スチレンスルホン酸系化合物、1,1−ビス(4−ジ−パラ−トリアミノフェニル)シクロへキサン、1,1’−ビス(4−ジ−パラ−トリルアミノフェニル)−4−フェニル−シクロヘキサンのようなアリールシクロアルカン系化合物、4,4’,4’’−トリメチルトリフェニルアミンのようなアリールアミン系化合物、N,N,N',N'−テトラフェニル−パラ−フェニレンジアミンのようなフェニレンジアミン系化合物等が挙げられる。これらの化合物の高分子は、いずれも、高い正孔輸送能力を有している。
これらの中でも、正孔輸送材料としては、特に、3,4−エチレンジオキシチオフェン/スチレンスルホン酸の重合体であるポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン/スチレンスルホン酸)(以下、「PEDT/PSS」と略す。)のようなポリ(チオフェン/スチレンスルホン酸)系化合物を主成分とするものが好適である。ポリ(チオフェン/スチレンスルホン酸)系化合物は、特に高い正孔輸送能力を有している。
なお、正孔輸送層451は、このような高分子を主材料として構成されるものであればよいが、正孔輸送層451中には、例えば、前述したような化合物の低分子(モノマーやオリゴマー)が含まれていてもよい。
また、このような正孔輸送材料は、その体積抵抗率が10Ω・cm以上であるのが好ましく、10Ω・cm以上であるのがより好ましい。これにより、発光効率のより高い有機EL素子200を得ることができる。
正孔輸送層451の厚さ(平均)は、特に限定されないが、10〜150nm程度であるのが好ましく、50〜100nm程度であるのがより好ましい。正孔輸送層451の厚さが薄すぎると、ピンホールが生じるおそれがあり、一方、正孔輸送層451が厚過ぎると、正孔輸送層451の透過率が悪くなる原因となり、有機EL素子200の発光色の色度(色相)が変化してしまうおそれがある。
電子輸送層453は、陰極55から注入された電子を発光層452まで輸送する機能を有するものである。
電子輸送層453の構成材料(電子輸送材料)としては、例えば、1,3,5−トリス[(3−フェニル−6−トリ−フルオロメチル)キノキサリン−2−イル]ベンゼン(TPQ1)のようなベンゼン系化合物(スターバースト系化合物)、ナフタレンのようなナフタレン系化合物、フタロシアニン、銅フタロシアニン、鉄フタロシアニンのような金属または無金属のフタロシアニン系化合物、(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(Alq)、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする錯体のような各種金属錯体等が挙げられる。
また、電子輸送材料は、以上のような化合物のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
電子輸送層453の厚さ(平均)は、特に限定されないが、1〜100nm程度であるのが好ましく、20〜50nm程度であるのがより好ましい。電子輸送層453の厚さが薄すぎると、ピンホールが生じショートするおそれがあり、一方、電子輸送層453が厚過ぎると、抵抗値が高くなるおそれがある。
陽極35と陰極55との間に通電(電圧を印加)すると、正孔輸送層451中を正孔が、また、電子輸送層453中を電子が移動し、発光層452において正孔と電子とが再結合する。そして、発光層452では、この再結合に際して放出されたエネルギーによりエキシトン(励起子)が生成し、このエキシトンが基底状態に戻る際にエネルギー(蛍光やりん光)を放出(発光)する。
この発光層452の構成材料(発光材料)としては、電圧印加時に陽極35側から正孔を、また、陰極55側から電子を注入することができ、正孔と電子が再結合する場を提供できるものであれば、いかなるものであってもよい。
発光材料としては、前述したようなトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)、トリス(4−メチル−8キノリノレート)アルミニウム(III)(Almq)、(8−ヒドロキシキノリン)亜鉛(Znq)の他、例えば、ジスチリルベンゼン(DSB)、ジアミノジスチリルベンゼン(DADSB)のようなベンゼン系化合物、ナフタレン、ナイルレッドのようなナフタレン系化合物、フェナントレンのようなフェナントレン系化合物、クリセン、6−ニトロクリセンのようなクリセン系化合物、ペリレン、N,N’−ビス(2,5−ジ−t−ブチルフェニル)−3,4,9,10−ペリレン−ジ−カルボキシイミド(BPPC)のようなペリレン系化合物、コロネンのようなコロネン系化合物、アントラセン、ビススチリルアントラセンのようなアントラセン系化合物、ピレンのようなピレン系化合物、4−(ジ−シアノメチレン)−2−メチル−6−(パラ−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DCM)のようなピラン系化合物、アクリジンのようなアクリジン系化合物、スチルベンのようなスチルベン系化合物、2,5−ジベンゾオキサゾールチオフェンのようなチオフェン系化合物、ベンゾオキサゾールのようなベンゾオキサゾール系化合物、ベンゾイミダゾールのようなベンゾイミダゾール系化合物、2,2’−(パラ−フェニレンジビニレン)−ビスベンゾチアゾールのようなベンゾチアゾール系化合物、ビスチリル(1,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン)、テトラフェニルブタジエンのようなブタジエン系化合物、ナフタルイミドのようなナフタルイミド系化合物、クマリンのようなクマリン系化合物、ペリノンのようなペリノン系化合物、オキサジアゾールのようなオキサジアゾール系化合物、アルダジン系化合物、1,2,3,4,5−ペンタフェニル−1,3−シクロペンタジエン(PPCP)のようなシクロペンタジエン系化合物、キナクリドン、キナクリドンレッドのようなキナクリドン系化合物、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジンのようなピリジン系化合物、2,2’,7,7’−テトラフェニル−9,9’−スピロビフルオレンのようなスピロ化合物、フタロシアニン(HPc)、銅フタロシアニンのような金属または無金属のフタロシアニン系化合物、フローレンのようなフローレン系化合物、(1,10−フェナントロリン)−トリス−(4,4,4−トリフルオロ−1−(2−チエニル)−ブタン−1,3−ジオネート)ユーロピウム(III)(Eu(TTA)(phen))、ファクトリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(Ir(ppy))、(2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィン)プラチナム(II)のような各種金属錯体等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
発光層452の厚さ(平均)は、特に限定されないが、10〜150nm程度であるのが好ましく、50〜100nm程度であるのがより好ましい。発光層の厚さを前記範囲とすることにより、正孔と電子との再結合が効率よくなされ、発光層452の発光効率をより向上させることができる。
このような発光層452の形成に、本発明の成膜方法を適用することができる。
なお、本実施形態では、発光層452は、正孔輸送層451および電子輸送層453と別個に設けられているが、正孔輸送層451と発光層452とを兼ねた正孔輸送性発光層や、電子輸送層453と発光層452とを兼ねた電子輸送性発光層とすることもできる。この場合、正孔輸送性発光層の電子輸送層453との界面付近が、また、電子輸送性発光層の正孔輸送層451との界面付近が、それぞれ、発光層452として機能する。
また、正孔輸送性発光層を用いた場合には、陽極から正孔輸送性発光層に注入された正孔が電子輸送層によって閉じこめられ、また、電子輸送性発光層を用いた場合には、陰極から電子輸送性発光層に注入された電子が電子輸送性発光層に閉じこめられるため、いずれも、正孔と電子との再結合効率を向上させることができるという利点がある。
また、各層35、45、55同士の間には、任意の目的の層が設けられていてもよい。例えば、正孔輸送層451と陽極35との間には正孔注入層を、また、電子輸送層453と陰極55との間には電子注入層等を設けることができる。また、有機EL素子200に電子注入層を設ける場合には、この電子注入層には、前述したような電子輸送材料の他、例えばLiFのようなアルカリハライド等を用いることができる。
保護層65は、有機EL素子200を構成する各層35、45、55を覆うように設けられている。この保護層65は、有機EL素子200を構成する各層35、45、55を気密的に封止し、酸素や水分を遮断する機能を有する。保護層65を設けることにより、有機EL素子200の信頼性の向上や、変質・劣化の防止等の効果が得られる。
保護層65の構成材料としては、例えば、Al、Au、Cr、Nb、Ta、Tiまたはこれらを含む合金、酸化シリコン、各種樹脂材料等を挙げることができる。なお、保護層65の構成材料として導電性を有する材料を用いる場合には、短絡を防止するために、保護層65と各層35、45、55との間には、必要に応じて、絶縁膜を設けるのが好ましい。
<電子機器>
本発明の電子部品は、各種電子機器に用いることができる。
図7は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピュータ1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部を備える表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
本発明の電子部品は、例えば、表示部の各画素の切り替えを行うスイッチング素子、表示部、本体部1104と表示ユニット1106とを接続するための可撓性配線基板等として内蔵されている。
図8は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206とともに、表示部を備えている。
本発明の電子部品は、例えば、表示部の各画素の切り替えを行うスイッチング素子、表示部、データを保存するための半導体部品(各種メモリ)、回路基板等として内蔵されている。
図9は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、被写体を電子画像として表示するファインダとして機能する。
ケースの内部には、回路基板1308が設置されている。この回路基板1308は、撮像信号を格納(記憶)し得るメモリが設置されている。
また、ケース1302の正面側(図示の構成では裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッタボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、回路基板1308のメモリに転送・格納される。
また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示のように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニタ1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピュータ1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、回路基板1308のメモリに格納された撮像信号が、テレビモニタ1430や、パーソナルコンピュータ1440に出力される構成になっている。
本発明の電子部品は、例えば、表示部の各画素の切り替えを行うスイッチング素子、表示部、CCDの撮像信号を保存するための半導体部品(各種メモリ)、回路基板1308等として内蔵されている。
なお、本発明の電子機器は、図7のパーソナルコンピュータ(モバイル型パーソナルコンピュータ)、図8の携帯電話機、図9のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、テレビや、ビデオカメラ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、ラップトップ型パーソナルコンピュータ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニタ、電子双眼鏡、POS端末、タッチパネルを備えた機器(例えば金融機関のキャッシュディスペンサー、自動券売機)、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電表示装置、超音波診断装置、内視鏡用表示装置)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレータ、その他各種モニタ類、プロジェクター等の投射型表示装置等に適用することができる。
以上、本発明の成膜方法、膜、電子部品および電子機器を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、本発明の成膜方法では、前記第1実施形態と前記第2実施形態とを組み合わせるようにしてもよい。
次に、本発明の具体的な実施例について説明する。
(実施例1)
<1A> まず、石英ガラス基板(基材)を用意し、純水を用いて洗浄した。
<2A> 次に、この石英ガラス基板の膜形成面の第2の領域とする領域に、インクジェット法により、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシランを含むインク(塗布液)を供給した後、100℃×10分で熱処理を施した。
なお、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシランは、正に帯電したシラン系カップリング剤である。
<3A> その後、膜形成面の第1の領域とする領域に、インクジェット法により、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリエトキシシランを含むインク(塗布液)を供給した後、100℃×10分で熱処理を施した。
トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリエトキシシランは、負に帯電したシラン系カップリング剤である。
なお、インクは、各前記シラン系カップリング剤を、メタノールと0.5N酢酸との混合溶液に溶解して調整した。
第1の領域の形状は、アルファベットの大文字「E]とし、各部の幅が約60μmなるように形成した。
また、第1の領域の大気中における表面電位X[mV]と、第2の領域の大気中における表面電位Y[mV]との差の絶対値|X−Y|は、70mVであった。
<4A> 次に、チャンバー内に、膜形成面を鉛直下方とした石英ガラス基板と、材料供給部にInをセットした。そして、この状態で、石英ガラス基板を加熱しつつ、真空蒸着法により石英ガラス基板にInを供給した。
なお、Inの飛来物は、正に帯電していた。
また、真空蒸着法により石英ガラス基板にInを供給した際の各種条件は、以下に示すとおりである。
・成膜時のチャンバー内の圧力:1×10−5Torr以下
・石英ガラス基板の加熱温度 :100℃
・成膜時間 :2分
これにより、第1の領域の形状「E」にほぼ対応した形状のIn膜(平均厚さ:約100nm、各部の幅:約60μm)を得た。
(実施例2)
<1B> まず、石英ガラス基板を用意し、純水を用いて洗浄した。
<2B> 次に、この石英ガラス基板の膜形成面に、スピンコート法により、トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリエトキシシランを含む塗布液を供給した後、100℃×10分で熱処理を施した。
トリデカフルオロ−1,1,2,2テトラヒドロオクチルトリエトキシシランは、負に帯電したフルオロアルキル基を有するシラン系カップリング剤である。
なお、塗布液は、前記シラン系カップリング剤を、メタノールと0.5N酢酸との混合溶液に溶解して調整した。
<3B> 次に、第1の領域の形状に対応するマスクを用いて、石英ガラス基板の第2の領域に紫外線を照射し、この領域に存在するシラン系カップリング剤の官能基の末端を酸化して水酸基を導入した。これにより、このシラン系カップリング剤が有するフルオロアルキル基の負の電荷量を小さくした。
なお、紫外線を照射した際の条件は、以下に示すとおりである。
・紫外線の波長:172nm
・紫外線の強度:5J/cm
・雰囲気 :減圧中
・雰囲気温度 :25℃
・照射時間 :5分間
第1の領域の形状は、アルファベットの大文字「E]とし、各部の幅が約60μmなるように形成した。
また、第1の領域の大気中における表面電位X[mV]と、第2の領域の大気中における表面電位Y[mV]との差の絶対値|X−Y|は、35mVであった。
<4B> 次に、チャンバー内に、膜形成面を鉛直下方としたガラス基板と、Al(膜材料)で構成されたターゲットとをそれぞれセットした。そして、この状態で、石英ガラス基板を加熱しつつ、スパッタリング法により石英ガラス基板にAlを供給した。
なお、Alの飛来物は、正に帯電していた。
また、スパッタリング法により石英ガラス基板にAlを供給した際の各種条件は、以下に示すとおりである。
・ターゲットに照射したイオンビーム種:KrFレーザー
・成膜時のチャンバー内の圧力 :1×10−6Torr
・成膜時間 :10分
・成膜時のガラス基板の加熱温度 :100℃
これにより、第1の領域の形状「E」にほぼ対応した形状のAl膜(平均厚さ:約150nm、各部の幅:約60μm)を得た。
(実施例3)
<1C> まず、ポリイミド基板を用意し、純水を用いて洗浄した。
<2C> 次に、第1の領域の形状に対応するマスクを用いて、ポリイミド基板の第2の領域に電子線を照射し、この領域のポリイミド基板に電子を打ち込んだ。
なお、電子線を照射した際の条件は、以下に示すとおりである。
・電子線の加速電圧:100kV
・電子線の線量 :50kGy
・雰囲気 :真空中
・雰囲気温度 :25℃
第1の領域の形状は、アルファベットの大文字「E]とし、各部の幅が約60μmなるように形成した。
また、第1の領域の大気中における表面電位X[mV]と、第2の領域の大気中における表面電位Y[mV]との差の絶対値|X−Y|は、160mVであった。
<3C> 次に、チャンバー内に、膜形成面を鉛直下方としたポリイミド基板をセットした。そして、化学気相成膜法(CVD法)により、このポリイミド基板がセットされたチャンバー内に、テトラエトキシシラン(TEOS)の蒸気をキャリヤーガスとともに供給した。
なお、テトラエトキシシラン(TEOS)の飛来物は、負に帯電していた。
また、化学気相成膜法によりチャンバー内にテトラエトキシシランを供給した際の各種条件は、以下に示すとおりである。
・テトラエトキシシランの流量 :200sccm
・キャリヤーガス :窒素ガス
・成膜時のチャンバー内の圧力 :1×10−3Torr
・成膜時のチャンバー内の加熱温度:150℃
・成膜時間 :20分
これにより、第1の領域の形状「E」にほぼ対応した形状のSiO膜(平均厚さ:約120nm、各部の幅:約60μm)を得た。
(実施例4)
<1D> まず、石英ガラス基板を用意し、純水を用いて洗浄した。
<2D> 次に、第2の領域の形状に対応するマスクを用いて、石英ガラス基板の第1の領域にイオンビームを照射し、この領域の石英ガラス基板に陽イオンを打ち込んだ。
なお、イオンビームを照射した際の条件は、以下に示すとおりである。
・イオンビームに用いたイオン種:Co2+
・イオンビームの加速電圧 :20kV
・イオンビームのビーム電流 :1nA
・雰囲気 :大気中
・雰囲気温度 :25℃
・イオンビームの照射時間 :5sec
第1の領域の形状は、アルファベットの大文字「E]とし、各部の幅が約60μmなるように形成した。
また、第1の領域の大気中における表面電位をX[mV]と、第2の領域の大気中における表面電位Y[mV]との差の絶対値|X−Y|は、250mVであった。
<3D> 次に、チャンバー内に、膜形成面を鉛直下方とした石英ガラス基板と、材料供給部にトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)をセットした。そして、この状態で、石英ガラス基板を加熱しつつ、真空蒸着法により石英ガラス基板にトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)を供給した。
なお、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)の飛来物は、負に帯電していた。
また、真空蒸着法により石英ガラス基板にトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)を供給した際の各種条件は、以下に示すとおりである。
・成膜時のチャンバー内の圧力:3×10−5Torr
・石英ガラス基板の加熱温度 :230℃
・成膜時間 :30分
これにより、第1の領域の形状「E」にほぼ対応した形状のトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)膜(平均厚さ:約80nm、各部の幅:約60μm)を得た。
(実施例5)
<1E> 前記工程<1A>および<2A>と同様の工程を行った。
<2E> 第2の形状に対応するマスクを用いて、石英ガラス基板の第1の領域に電子線を照射した以外は、前記工程<2C>と同様の工程により、第1の領域と第2の領域を区画形成した。
第1の領域の形状は、アルファベットの大文字「E]とし、各部の幅が約60μmなるように形成した。
また、第1の領域の大気中における表面電位X[mV]と、第2の領域の大気中における表面電位Y[mV]との差の絶対値|X−Y|は、190mVであった。
<3E> 材料供給部にAlをセットした以外は、前記工程<4A>と同様の工程を行った。
これにより、第1の領域の形状「E」にほぼ対応した形状のAl膜(平均厚さ:約140nm、各部の幅:約60μm)を得た。
(実施例6)
<1F> 前記工程<1C>、<2C>および<2D>と同様の工程により、第1の領域と第2の領域を区画形成した。
第1の領域の形状は、アルファベットの大文字「E]とし、各部の幅が約60μmなるように形成した。
また、第1の領域の大気中における表面電位X[mV]と、第2の領域の大気中における表面電位Y[mV]との差の絶対値|X−Y|は、200mVであった。
<2F> 前記工程<3C>と同様の工程を行った。
これにより、第1の領域の形状「E」にほぼ対応した形状のSiO膜(平均厚さ:約120nm、各部の幅:約60μm)を得た。
(実施例7)
<1G> 前記工程<1B>〜<3B>と同様の工程を行った。
<2G> 第2の形状に対応するマスクを用いて、石英ガラス基板の第1の領域に電子線を照射した以外は、前記工程<2C>と同様の工程により、第1の領域と第2の領域を区画形成した。
第1の領域の形状は、アルファベットの大文字「E]とし、各部の幅が約60μmなるように形成した。
また、第1の領域の大気中における表面電位X[mV]と、第2の領域の大気中における表面電位Y[mV]との差の絶対値|X−Y|は、120mVであった。
<3G> ターゲットとしてInをセットした以外は、前記工程<4B>と同様の工程を行った。
これにより、第1の領域の形状「E」にほぼ対応した形状のIn膜(平均厚さ:約110nm、各部の幅:約60μm)を得た。
本発明の成膜方法の第1実施形態を説明するための模式的な図(縦断面図)である。 本発明の成膜方法の第1実施形態を説明するための模式的な図(縦断面図)である。 本発明の成膜方法の第1実施形態を説明するための模式的な図(縦断面図)である。 本発明の成膜方法の第2実施形態を説明するための模式的な図(縦断面図)である。 本発明の電子部品を適用した薄膜トランジスタの実施形態を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は平面図である。 本発明の電子部品を適用した有機EL素子の実施形態を示す縦断面図である。 本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。
符号の説明
1……基材 11……第1の領域とする領域 12……第2の領域とする領域 21……第1の領域 22……第2の領域 23……分子膜 3……膜 31……飛来物 4……マスク 100‥‥薄膜トランジスタ 20‥‥基板 30‥‥ソース電極 40‥‥ドレイン電極 50‥‥有機半導体層 510‥‥チャネル領域 60‥‥ゲート絶縁層 70‥‥ゲート電極 200‥‥有機EL素子 25‥‥基板 35‥‥陽極 45‥‥有機EL層 451‥‥正孔輸送層 452‥‥発光層 453‥‥電子輸送層 55‥‥陰極 65‥‥保護層 1100……パーソナルコンピュータ 1102……キーボード 1104……本体部 1106……表示ユニット 1200……携帯電話機 1202……操作ボタン 1204……受話口 1206……送話口 1300‥‥ディジタルスチルカメラ 1302‥‥ケース(ボディー) 1304‥‥受光ユニット 1306‥‥シャッタボタン 1308‥‥回路基板 1312‥‥ビデオ信号出力端子 1314‥‥データ通信用の入出力端子 1430‥‥テレビモニタ 1440‥‥パーソナルコンピュータ

Claims (14)

  1. 基材上に、所定のパターンの膜を形成する成膜方法であって、
    前記基材の前記膜を形成する膜形成面側に、飛来物を飛来させ、該飛来物を堆積させて前記膜を形成するに際し、
    前記基材の前記膜形成面に、第1の領域と、該第1の領域より前記飛来物に対する電気的引力が弱い第2の領域とを形成しておき、
    前記飛来物を、前記第1の領域と前記第2の領域との前記飛来物に対する電気的引力の違いを利用して、前記第1の領域に集めることを特徴とする成膜方法。
  2. 前記第1の領域の大気中における表面電位をX[mV]とし、前記第2の領域の大気中における表面電位をY[mV]としたとき、|X−Y|≧30なる関係を満足する請求項1に記載の成膜方法。
  3. 前記第1の領域と前記第2の領域との前記飛来物に対する電気的引力の違いは、前記第1の領域および/または前記第2の領域とする領域に電荷を有する分子膜を形成することにより得られる請求項1または2に記載の成膜方法。
  4. 前記分子膜は、カップリング剤および界面活性剤の少なくとも一方を用いて形成される請求項3に記載の成膜方法。
  5. 前記カップリング剤は、シラン系カップリング剤である請求項3または4に記載の成膜方法。
  6. 前記第1の領域と前記第2の領域との前記飛来物に対する電気的引力の違いは、前記第1の領域および/または前記第2の領域とする領域に電荷を付与する処理を施すことにより得られる請求項1または2に記載の成膜方法。
  7. 前記電荷を付与する処理は、電子線照射およびイオンビーム照射の少なくとも一方により行われる請求項6に記載の成膜方法。
  8. 前記基材を加熱した状態で、前記飛来物を前記基材の前記膜形成面側に飛来させる請求項1ないし7のいずれかに記載の成膜方法。
  9. 前記基材の加熱温度は、30〜300℃である請求項8に記載の成膜方法。
  10. 前記基材の前記膜形成面を鉛直下方に向けた状態、または鉛直下方に対して所定の角度傾斜させた状態で、前記飛来物を前記基材の前記膜形成面側に飛来させる請求項1ないし9のいずれかに記載の成膜方法。
  11. 真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法または化学的気相成膜法に適用される請求項1ないし10のいずれかに記載の成膜方法。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載の成膜方法により成膜されたことを特徴とする膜。
  13. 請求項12に記載の膜を備えることを特徴とする電子部品。
  14. 請求項13に記載の電子部品を備えることを特徴とする電子機器。
JP2004064802A 2004-03-08 2004-03-08 成膜方法、膜、電子部品および電子機器 Pending JP2005248315A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004064802A JP2005248315A (ja) 2004-03-08 2004-03-08 成膜方法、膜、電子部品および電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004064802A JP2005248315A (ja) 2004-03-08 2004-03-08 成膜方法、膜、電子部品および電子機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005248315A true JP2005248315A (ja) 2005-09-15

Family

ID=35029074

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004064802A Pending JP2005248315A (ja) 2004-03-08 2004-03-08 成膜方法、膜、電子部品および電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005248315A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017112345A (ja) * 2015-12-11 2017-06-22 株式会社Flosfia シリコン酸化膜の製造方法
CN110504362A (zh) * 2019-07-17 2019-11-26 浙江浙能技术研究院有限公司 一种SnO2电子选择传输层的改性方法
WO2020016914A1 (ja) * 2018-07-17 2020-01-23 株式会社Kokusai Electric 半導体装置の製造方法、基板処理装置及びプログラム

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017112345A (ja) * 2015-12-11 2017-06-22 株式会社Flosfia シリコン酸化膜の製造方法
WO2020016914A1 (ja) * 2018-07-17 2020-01-23 株式会社Kokusai Electric 半導体装置の製造方法、基板処理装置及びプログラム
KR20210020139A (ko) * 2018-07-17 2021-02-23 가부시키가이샤 코쿠사이 엘렉트릭 반도체 장치의 제조 방법, 기판 처리 장치, 기록매체, 및 프로그램
CN112424915A (zh) * 2018-07-17 2021-02-26 株式会社国际电气 半导体器件的制造方法、衬底处理装置及程序
JPWO2020016914A1 (ja) * 2018-07-17 2021-07-15 株式会社Kokusai Electric 半導体装置の製造方法、基板処理装置及びプログラム
JP7024087B2 (ja) 2018-07-17 2022-02-22 株式会社Kokusai Electric 半導体装置の製造方法、基板処理装置、プログラム及び基板処理方法
KR102640002B1 (ko) 2018-07-17 2024-02-27 가부시키가이샤 코쿠사이 엘렉트릭 반도체 장치의 제조 방법, 기판 처리 장치, 기록매체, 및 프로그램
CN112424915B (zh) * 2018-07-17 2024-04-16 株式会社国际电气 半导体器件的制造方法、衬底处理装置及记录介质
CN110504362A (zh) * 2019-07-17 2019-11-26 浙江浙能技术研究院有限公司 一种SnO2电子选择传输层的改性方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101451370B1 (ko) 패턴 형성 방법, 발광장치 제조방법, 및 발광장치
US9111885B2 (en) Electronic devices and methods of making the same using solution processing techniques
JP4927045B2 (ja) 半導体装置の作製方法
EP2324517B1 (en) Organic electronic devices and methods of making the same using solution processing techniques
US8043887B2 (en) Thin film transistor, flat panel display including the thin film transistor, and method for manufacturing the thin film transistor and the flat panel display
US8697504B2 (en) Organic thin film transistors, active matrix organic optical devices and methods of making the same
JP2011526694A (ja) 電子デバイスおよび溶液処理技術を用いてそれらを製造する方法
CN103650150A (zh) 薄膜晶体管、显示面板以及薄膜晶体管的制造方法
CN102194996B (zh) 薄膜晶体管和电子装置
JP2006100808A (ja) 半導体装置の作製方法
CN1893108B (zh) 平板显示装置及其制造方法
JP2006245582A (ja) 薄膜トランジスタの製造方法、この方法によって製造された薄膜トランジスタ、及びこの薄膜トランジスタを含む表示装置
KR101327240B1 (ko) 반도체 장치 및 반도체 장치의 제작방법
JP4752186B2 (ja) 成膜方法
WO2006098420A1 (ja) 発光素子及び表示装置
JP2005248315A (ja) 成膜方法、膜、電子部品および電子機器
JP2008211069A (ja) 電子デバイス用基板、電子デバイスおよび電子機器
US8546179B2 (en) Method of fabricating a self-aligned top-gate organic transistor
JP2008211068A (ja) 電子デバイス用基板の製造方法、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、電子デバイスおよび電子機器
JP2015177099A (ja) トランジスタおよび表示装置
JP2005272935A (ja) 成膜方法、膜、電子部品および電子機器
JP2005213623A (ja) 成膜方法、金属膜、電子部品および電子機器
JP2007234989A (ja) 有機発光素子、電気光学装置および電子機器
JP2005213598A (ja) 成膜方法、膜、電子部品および電子機器