JP2005246745A - 積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】
打抜き、曲げ、深絞りなどの2次加工によっても剥離することが無く、その後の切断や打抜き加工時に、その切断面から樹脂の流れ出しやボタ落ちがなくかつ熱による変形が極めて小さい化粧鋼板を作製するための化粧シート用の基材に用いられる積層体の提供。
【解決手段】
不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性した変性ポリプロピレンまたは変性ポリエチレン及び変性エチレン−プロピレンラバーからなる群より選択された1種以上を主成分とし、5%伸張時の引張応力が25〜500MPaである変性ポリオレフィン樹脂層と、5%伸張時の引張応力が25〜500MPaであるポリオレフィン樹脂層からなる積層体。
【選択図】なし

Description

本発明は住宅内装用、家電表装用、例えばキッチン扉、収納扉、冷蔵庫などの表面材として、意匠性をもたせるために用いられる化粧シート用の基材に用いられる積層体に関するものである。
従来より、この種の住宅内装、冷蔵庫扉、キッチン扉の表面材に使用される化粧シートとしては、金属板に塗装が施された塗装鋼板、金属粉が充填された塩化ビニルフィルムに、ポリエステルフィルムが貼り合わされた化粧シートが接着剤を介して鋼板に貼り付けられた化粧金属板等がある。塗装鋼板は、加工時に塗膜が剥がれたり、塗膜にクラックが入ったりして加工性に問題があったり、塗膜に傷が付きやすいという問題があった。
また、金属粉が充填された塩化ビニルフィルムにポリエステルフィルムが貼り合わされた化粧シートでは、目的とする金属調の意匠性を充分発揮することができないといった問題点があった。
金属調の意匠性を備えた金属調化粧シートとしては、例えば、最上層となる合成樹脂シートの裏面にヘアーライン加工を施した面に、金属薄膜と合成樹脂層を積層した化粧シートが開示されている(特許文献1)。この化粧シートにおいては、合成樹脂シートの裏面にヘアライン加工を施す際に、ひっかき傷やゴミが付着するため外観品質が低下し易いという問題があった。
また、基材層、金属薄膜層、印刷層、透明フィルム層とを、この順に設け、前記透明フィルム層の表面に、前記印刷層の絵柄に同調した凸部印刷層を設けたことを特徴とする金属調印刷物が開示されている(特許文献2)。これらの化粧シートは、各種家電製品,AV機器として鋼板に積層してステンレス調の意匠を与えるものとして各部位に使用されるが、基材層について特に言及されておらず、実施例においてはカード紙や板紙が使われており、鋼板へ応用した場合には、折り曲げ加工や打ち抜き等の加工性が悪いといった不具合があった。更に、上記化粧シートを鋼板等に貼り合わせる際には接着剤を用いる必要があった。
一方、近年になって、金属板の軽量化、吸音性付与、振動減衰性付与、断熱性付与などの観点から、金属板とプラスチックシートとを組み合わせた化粧金属板が開発され、 各種家電製品,AV機器として家電弱電分野などに広く実用化されているが、該積層複合体を用いて折り曲げ、打抜き,切断、深絞りなどの2次加工をした部品を塗装する際には、切断部及び打抜き加工部から溶融樹脂が流れ出して後加工に支障をきたしたり、溶融樹脂が冷却凝固する過程で大きく収縮するため、切断加工部の付近が変形するといった問題点があった。
特開昭61−10415号公報 特開2000−153665号公報
本発明は、上記の課題を解決するものであり、その目的は、打抜き、曲げ、深絞りなどの2次加工によっても剥離することが無く、その後の切断や打抜き加工時に、その切断面から樹脂の流れ出しやボタ落ちがなくかつ熱による変形が極めて小さい化粧鋼板を作製するための化粧シート用の基材に用いられる積層体を提供することにある。
本発明の積層体は、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性した変性ポリプロピレンまたは変性ポリエチレン及び変性エチレン−プロピレンラバーからなる群より選択された1種以上を主成分とし、5%伸張時の引張応力が25〜500MPaである変性ポリオレフィン樹脂層と、5%伸張時の引張応力が25〜500MPaであるポリオレフィン樹脂層からなる積層体である。
尚、主成分とするとは50重量%以上であることを意味する。
本発明の積層体は、変成ポリオレフィン樹脂層とポリオレフィン樹脂層とが積層されてなる積層体であり、本発明の積層体を化粧シート用の基材として用いることにより、接着剤を用いることなく鋼板に接着可能であり、折り曲げ、打抜き、切断、深絞りなどの2次加工に耐えうる接着強度を有しており、更に、切断や打抜き加工による溶融樹脂の流れ出しや滴下がなく且つ熱変形が極めて小さくできることを見いだした。
上記変成ポリオレフィン樹脂層の主成分である変成ポリオレフィン樹脂は、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、エチレン−プロピレンラバー系樹脂が不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸の誘導体で変成されたものであり、5%伸張時の引張応力が25〜500MPaの範囲にあれば、特に限定されるものではない。引張応力が25MPa未満の場合は化粧金属板の折り曲げ、打抜き,切断、深絞りなどの2次加工をする際に十分な強度が得られず破断する恐れがある。また、500MPaを超えた場合は鋼板との十分な接着強度が得られず、深絞り加工時に剥離してしまう恐れがある。
上記ポリエチレン系樹脂としては、ポリエチレン、エチレンとα−オレフィン等の他のモノマーとの共重合体等が挙げられ、上記ポリプロピレン系樹脂としては、ポリプロピレン、プロピレンとα−オレフィン等の他のモノマーとの共重合体等が挙げられ、エチレン−プロピレンラバー系樹脂としては、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−他のモノマーとの共重合体からなるゴム弾性を有する熱可塑性ゴム等が挙げられる。
上記変性ポリオレフィン樹脂は、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、エチレン−プロピレンラバー系樹脂が不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性されたものである。該変性方法としては、例えば、有機過酸化物の存在下に結晶性ポリプロピレンと不飽和カルボン酸若しくはその誘導体を溶媒中もしくは溶媒の不存在下で結晶性ポリプロピレンの融点以上に加熱処理する公知の方法をあげることができる。また、上記変性オレフィン系樹脂は、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、エチレン−プロピレンラバー系樹脂を重合する際に、不飽和カルボン酸又はその誘導体を共重合させて得られる変性ポリオレフィン樹脂を用いても良い。
また、変性ポリオレフィンの製造に用いられる不飽和カルボン酸又はその誘導体としてはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸及びこれらの酸無水物、エステル、アミド、イミド、金属塩などを例示でき、具体的には、たとえば無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸グリシジル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸モノエチルエステル、フマル酸ジエチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、フマル酸ジメチルエステル、イタコン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノアミド、マレイン酸ジアミド、マレイン酸−N−モノエチルアミド、マレイン酸−N、N−ジエチルアミド、フマル酸モノアミド、フマル酸ジアミド、マレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、メタクリル酸カリウムなどをあげることができる。特に無水マレイン酸を用いるのが好ましい。
変性ポリポリオレフィンの中の上記不飽和カルボン酸またはその誘導体の量(以下変性率と称する)は用いるポリオレフィンに対して0.01〜5重量%が好適であり、特に、変性率0.05〜1重量%が好ましい。
さらに、変性ポリオレフィン樹脂としては、その耐熱性を鑑みて、特に変性率が0.05〜1重量%のマレイン酸変性ポリプロピレンが好ましい。
上記変性ポリオレフィン樹脂層には、本発明の効果を損なわない範囲内で他の熱可塑性エラストマーが用いられて良く、例えば、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−1−ブテンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−ブタジエンゴム
エチレン−プロピレン−ジエンゴム、ポリ4−メチル1−ペンテン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、もしくはスチレン系エラストマー等が挙げられる。
上記変成ポリオレフィン層の厚さは特に限定されず、用途に合わせて適宜決定されて良いが、接着性、二次加工性等から、一般的には、0.001〜2mmである。
また、本発明で使用される変性ポリオレフィン樹脂には、その機能を疎外しない範囲内でそれぞれ耐熱安定剤、耐候安定剤、滑剤、スリップ剤、難燃剤、帯電防止剤、無機質充填材などが配合されていても構わない。
上記ポリオレフィン樹脂層としては、5%伸張時の引張応力が25〜500MPaであるポリオレフィン樹脂であれば特に限定されるものではなく、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリオレフィン系エラストマー等が挙げられるが、ポリプロピレン系樹脂が好適に用いられる。ポリプロピレン系樹脂としては、特に限定されず、プロピレン単独重合体、又は立体規則性を有するプロピレンモノマーと他のα−オレフィンモノマーとの共重合体等が挙げられる。
上記ポリオレフィン系樹脂の5%伸張時の引張応力が25MPa未満であると、本発明の積層体を化粧金属板に用いた場合、折り曲げ、打抜き、切断、深絞りなどの2次加工をする際に十分な強度が得られず破断する恐れがある。また、500MPaを超えた場合は鋼板との十分な接着強度が得られず、深絞り加工時に剥離してしまう恐れがある。好ましくは、変性ポリオレフィン層の5%伸張時の引張応力に近い値であり、ポリオレフィン樹脂層と変性ポリオレフィン樹脂層との5%伸張時の引張応力が大幅に異なると加工性が低下したりして好ましくない。
また、上記ポリオレフィン樹脂層の厚さは、0.001〜5mmが好ましく、更に好ましくは5〜500μm、特に好ましくは10〜100μmの範囲である。
請求項2記載の発明におけるポリプロピレン系樹脂は、アイソタクチックポリプロピレンとアタクチックポリプロピレンとを含有するポリプロピレン系樹脂であって、沸騰ヘプタン可溶性のアタクチックポリプロピレンを樹脂全体の10重量%以上含むポリプロピレン系樹脂が好適に用いられる。特に、アイソタクチックポリプロピレンとアタクチックポリプロピレンとを含有するポリプロピレン系樹脂の、示差走査熱量計(DSC)による熱分析においてDSC曲線の融解ピーク温度は145℃以上、融解熱量は20〜100J/gであることが好ましい。
沸騰ヘプタン可溶性のアタクチックポリプロピレンが10重量%未満であると、折り曲げ、打抜き、切断、深絞りなどの2次加工性が不足する。また、示差走査熱量計(DSC)による熱分析においてDSC曲線の融解ピーク温度が145℃未満の場合は耐熱性が不足し、融解熱量が20J/g未満の場合は強度が不足し、100J/gを超えると折り曲げ、打抜き、切断、深絞りなどの2次加工性が不足する。
本発明における示差走査熱量計(DSC)による熱分析は、JIS K 7121及びJIS K 7122の方法に準拠して測定され、昇温速度10℃/分で250℃まで昇温し、その温度で5分間保持し、完全に溶解させた後、10℃/分の速度で25℃まで冷却し、その後、昇温速度10℃/分で昇温したときに得られるDSC曲線より求められた値である。
沸騰ヘプタン可溶性のアタクチックポリプロピレンを10重量%以上含むポリプロピレン系樹脂は、一般に非晶質PPと略称され、その市販品としては、例えば、商品名:IDEMITU TPO(出光石油化学社製)等を挙げることができる。
また、請求項3又は4記載の発明におけるポリプロピレン系樹脂としては、それぞれ結晶性ポリプロピレンに非晶質ポリオレフィン又はオレフィン系エラストマーが添加されたポリプロピレン系樹脂が好適に用いられる。
結晶性ポリプロピレンに非晶質ポリオレフィン又はオレフィン系エラストマーを添加することにより、シート、フィルムの成形性、2次加工特性に優れたポリプロピレン系樹脂が得られる。
上記結晶性ポリプロピレンは、結晶化度が40%以上の結晶性ポリプロピレン樹脂であれば特に限定されず、ホモポリプロピレン、プロピレンとエチレン、α−オレフィンとの共重合体とが挙げられる。結晶化度の好ましい範囲は50%以上であり、更に好ましくは60%以上である。結晶化度が40%未満の場合は、耐熱性、強度等が低下し好ましくない。
上記非晶質ポリオレフィンとしては、例えば、プロピレンとブテン−1との共重合体等が挙げられる。プロピレンとブテン−1との共重合体としては、ポリプロピレンとの相溶性の面からブテン−1が50重量%以上の共重合体が好ましい。上記非晶質ポリオレフィンの、沸騰n−ヘプタン不溶分、すなわち、沸騰n−ヘプタンによるソックスレー抽出不溶分は70重量%以下が好ましく、更に好ましくは60重量%以下、特に好ましくは10重量%以下である。
プロピレンとブテン−1との共重合体の市販品としては、例えば、商品名:CAP(宇部興産社製)等を挙げることができる。
結晶性ポリプロピレンと非晶質ポリオレフィンとの好ましい配合割合は、結晶性ポリプロピレンの結晶化度や非晶質ポリオレフィンの種類により異なるが、
結晶性ポリプロピレンが80〜20重量%、非晶質ポリオレフィンが20〜80重量%が好ましい。更に好ましくは、結晶性ポリプロピレンが70〜30重量%、非晶質ポリオレフィンが30〜70重量%である。
上記ポリオレフィン系エラストマーとしては、エチレン−プロピレン共重合体、ブチルラバー等を挙げられる。尚、結晶性ポリプロピレンとポリオレフィン系エラストマーとを混合する方法としては、別々に重合された後に溶融混合されても良いし、例えば、ポリオレフィン系エラストマーを合成した後に存在化で、ポリプロピレンを重合させて混合物を得ても良い。
ポリオレフィン系エラストマーの市販品としては、例えば、商品名:PER(トクヤマ社製)、商品名:キャタロイ(Basell社製)等を挙げることができる。
結晶性ポリプロピレンとポリオレフィン系エラストマーとの好ましい配合割合は、結晶性ポリプロピレンの結晶化度やポリオレフィン系エラストマーの種類により異なるが、
結晶性ポリプロピレンが80〜20重量%、ポリオレフィン系エラストマーが20〜80重量%が好ましい。更に好ましくは、結晶性ポリプロピレンが70〜30重量%、ポリオレフィン系エラストマーが30〜70重量%である。
上記結晶性ポリプロピレンと非晶質ポリオレフィン又はポリオレフィン系エラストマーとからなるポリプロピレン系樹脂を製造する方法としては、特に限定されず、それぞれ個別に調製された樹脂を溶融混練して混合しても良いし、結晶性ポリプロピレンの存在化で、非晶質ポリオレフィン又はポリオレフィン系エラストマーを重合するリアクターブレンド法により調製されても良い。リアクターブレンド法は、工程が少なくて済む上に、両樹脂の混合度合いが良くミクロな状態でも均一に混合させやすいことから好適に用いられる。
上記ポリプロピレン系樹脂には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤等の通常オレフィン系樹脂に用いられる添加剤や、炭酸カルシウム、タルク、マイカ等の通常オレフィン系樹脂に用いられる無機充填剤を添加してもよいし、顔料、染料等で着色してもよい。
本発明の積層体は、変性ポリオレフィン樹脂層およびポリオレフィン樹脂層をそれぞれシート状又はフィルム状に成形した後に両者を積層しても良いし、変性ポリオレフィン樹脂層又はポリオレフィン樹脂層のいずれかをシート状又はフィルム状に成形した後に他方を押し出しラミネートしても良いし、変性ポリオレフィン樹脂層およびポリオレフィン樹脂層を共押し出しで同時にシート上又はフィルム上に成形して積層体を製造しても良い。 また、シート状又はフィルム状に成形する方法としては、特に限定されず、Tダイ法、インフレーション法等の、一般的なシート又はフィルムの成形法が用いられて良いが、Tダイ法が好適に用いられる。
本発明の積層体を用いた化粧シートの構成としては、特に限定されず、従来行われてきた化粧シートの構成が挙げられ、例えば、具体的には、積層体のポリオレフィン側に、金属箔、透明フィルム層等が順次積層された構成が挙げられる。更に、金属層と透明層の間に印刷層が設けられたり、透明層の上に保護層が設けられたり、金属層にヘアライン調の加工が施された構成であっても良い。
更に、上記化粧シートの変性ポリオレフィン層が金属に接するように金属下地に積層することにより化粧金属板が作成される。
上述したように本発明の化粧シート用基材に用いられる積層体は、特定の変成ポリオレフィンと特定のポリオレフィン層からなるので、化粧シート用の基材として適した積層体であり、該積層体を基材として用いた化粧シートは、接着剤を用いることなく金属板に接着可能であり、該化粧シートが貼付されてなる化粧金属板は折り曲げ、打抜き、切断、深絞りなどの2次加工に耐えうる接着強度を有しており、更に、切断や打抜き加工による溶融樹脂の流れ出しや滴下がない化粧金属板である。
次に本発明における積層体について実施例を挙げて説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
無水マレイン酸にて変性された変性ポリプロピレン樹脂(変性率0.8重量%、5%伸張時の引張応力が80MPa)と、アイソタクチックポリプロピレンとアタクチックポリプロピレンとを含有し、沸騰n−ヘプタン可溶性のアタクチックポリプロピレン成分がポリプロピレン系樹脂全体の12重量%であるポリプロピレン系樹脂(DSC分析による融解ピークが160.1℃、融解熱量が66.8J/g)とをTダイを用いた共押出法により製膜し積層体を得た。変性ポリプロピレン層の厚さは20μm、ポリプロピレン系樹脂層の厚さは20μmであった。得られた積層体のポリプロピレン系樹脂側にコロナ処理(6KW、処理速度15m/min)を施した後、石目調の印刷層を設けて化粧シートを得た。得られた化粧シートを、表面を200℃に加熱した電解亜鉛めっき鋼板上に熱ラミネートして化粧鋼板を得た。
(実施例2)
無水マレイン酸にて変性された変性ポリプロピレン樹脂(変性率0.8重量%、5%伸張時の引張応力が80MPa)と、結晶性ポリプロピレン(結晶化度70%)50重量%と非晶質ポリオレフィン50重量%とからなるポリプロピレン系樹脂とをTダイを用いた共押出法にて積層体を製膜した。変性ポリプロピレン層の厚さは20μm、ポリプロピレン系樹脂層の厚さは20μmであった。得られた積層体のポリプロピレン系樹脂側にコロナ処理(6KW、処理速度15m/min)を施した後、石目調の印刷層を設けて化粧シートを得た。得られた化粧シートを、表面を200℃に加熱した電解亜鉛めっき鋼板上に熱ラミネートして化粧鋼板を得た。
(実施例3)
無水マレイン酸にて変性された変性ポリプロピレン樹脂(変性率0.8重量%、5%伸張時の引張応力が80MPa)と、結晶性ポリプロピレン(結晶化度70%)に、リアクターブレンド法によりエチレン−プロピレン共重合がブレンドされたポリプロピレン系樹脂(エチレンープロピレン成分よりなるエラストマー成分が40重量%、結晶化度41%、密度0.89g/cm3、MFR2g/10分、融点140℃以上)とをTダイを用いて共押出法にて積層体を製膜した。変性ポリプロピレン層の厚さは20μm、ポリプロピレン系樹脂層の厚さは20μmであった。得られた積層体のポリプロピレン系樹脂側にコロナ処理(6KW、処理速度15m/min)を施した後、石目調の印刷層を設けて化粧シートを得た。得られた化粧シートを、表面を200℃に加熱した電解亜鉛めっき鋼板上に熱ラミネートして化粧鋼板を得た。
(比較例1)
上記実施例1において、ポリプロピレン系樹脂として延伸ポリプロピレン(5%伸張時の引張応力800MPa)を用いる以外は実施例と同様にして化粧鋼板を得た。
〔評価〕
得られた各化粧鋼板を用いて下記の評価を行った。結果を表1に示した。
(エリクセン試験)
上記で得られた各化粧板鋼板の表面に3mm間隔にてクロスカットの切り込みを施したのち、該クロスカット部を、エリクセン試験を行い、押し込み距離の測定と、化粧シートの剥がれの様子を目視で観察を行った。
(外観)
各化粧鋼板の化粧面の外観を目視で観察した。
(二次加工性)
実施例1、2、3で得られた化粧鋼板を用いて、切断、曲げ、打ち抜き加工をして冷蔵庫前面扉を作成した。切断部、曲げ部、打ち抜き加工部のいずれにも白化、割れ、剥離等は認められず、凹凸感と深みのあるステンレス調の扉が得られた。
Figure 2005246745
このように、製造された本発明の積層体からなる化粧シートは、意匠性が高く、住宅内装、冷蔵庫扉、キッチン扉の表面材や、ポスター、ラベル、パッケージ、ディスプレイなどに利用することができる。

Claims (4)

  1. 不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性した変性ポリプロピレンまたは変性ポリエチレン及び変性エチレン−プロピレンラバーからなる群より選択された1種以上を主成分とし、5%伸張時の引張応力が25〜500MPaである変性ポリオレフィン樹脂層と、5%伸張時の引張応力が25〜500MPaであるポリオレフィン樹脂層からなることを特徴とする積層体。
  2. 変性ポリオレフィン樹脂層が変性率が、変性率が0.05〜1重量%のマレイン酸変性ポリプロピレン樹脂層であり、ポリオレフィン樹脂層がアイソタクチックポリプロピレンとアタクチックポリプロピレンとを含有するポリプロピレン系樹脂であって、沸騰ヘプタン可溶性成分がポリプロピレン系樹脂全体の10重量%以上含むことを特徴とする請求項1記載の積層体。
  3. 変性ポリオレフィン樹脂層が、変性率が0.05〜1重量%のマレイン酸変性ポリプロピレン樹脂層であり、ポリオレフィン樹脂層が、ポリプロピレンを主体とし、結晶性ポリプロピレンと沸騰n−ヘプタン不溶成分が70重量%以下である非晶質ポリオレフィンを含有してなることを特徴とする請求項1記載の積層体。
  4. 変性ポリオレフィン樹脂層が変性率が0.05〜1重量%のマレイン酸変性ポリプロピレン樹脂層であり、ポリオレフィン樹脂層が、ポリプロピレンを主体とし、結晶性ポリプロピレンとオレフィン系エラストマーとを含有してなることを特徴とする請求項1記載の積層体。
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