JP2005245869A - 誘発脳波計測装置、誘発脳波計測方法及びプログラム - Google Patents

誘発脳波計測装置、誘発脳波計測方法及びプログラム Download PDF

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明男 小里
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Abstract

【課題】 最適な加算平均処理の回数を求めることで精度のよい誘発脳波を計測する。
【解決手段】 信号処理部14は、同期信号出力部12から出力された同期信号をトリガにして群脳波データを抽出する。そして、奇数群脳波データa個で平均加算処理を施して奇数群誘発脳波を導出し、さらに、偶数群脳波データa個で平均加算処理を施して偶数群誘発脳波を導出する。信号処理部14は、奇数群誘発脳波及び偶数群誘発脳波を比較して、これらの波形の相関度(一致度)を算出する。一致度が高いときは、a個の奇数群及び偶数群脳波データを用いて加算平均処理を施して、誘発脳波を導出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、誘発脳波計測装置、誘発脳波計測方法及びプログラムに係り、特に、加算平均処理を複数回行うことよって誘発脳波を計測する誘発脳波計測装置、誘発脳波計測方法及びプログラムに関する。
誘発脳波は、音・光・映像等何らかの脳誘発刺激により呼び起こされた反応として、脳波計により計測される脳波である。すなわち、誘発脳波は、通常、視覚刺激・聴覚刺激など特定の刺激入力をトリガとして、それに同期して起こる脳神経の微弱な電気的反応の波形である。
しかし、脳波計により計測される脳波は、通常、誘発脳波だけでなく、自発脳波やノイズも含んでいる。そこで、脳波計により計測される脳波から数マイクロボルトレベルの微弱な誘発脳波のみを抽出するために、特許文献1に記載されたデータ表示方法が提案されている。
特許文献1に記載されたデータ表示方法は、加算平均を取った脳波のデータ波形に対してこれらの標準偏差を求め、該データ波形とともに該標準偏差を波形の種類として表示する方法である。
そして、上記データ表示方法は、加算平均処理を標準偏差が所定値以下となる回数又は時間になるまで分割している(第1の手法)。すなわち、第1の手法では、加算平均処理を行う回数の指標として標準偏差を用いている。また、上記データ表示方法は、各波形のピーク−ピークの潜時中央値が揃うように再度加算平均している(第2の手法)。
特開平11−123181号公報
加算平均処理の回数を増やしていくと、その平均波形は、母集団(ノイズを含んだ脳波)の真の平均波形、すなわち誘発脳波の波形に近付いていく。しかし、標準偏差は、ノイズを含んだ脳波の真の標準偏差の値に近付くだけである。例えば、加算平均処理回数の少ない時の標準偏差の値が、加算平均処理回数を増した時の標準偏差よりも小さい値となることもある。
すなわち、加算平均処理の回数を増やすことと標準偏差が小さくなることとは、無関係である。このため、第1の手法により加算平均処理を行っても、最適な誘発脳波を得ることができない問題があった。
また、第2の手法では、潜時自体は、実験課題への慣れや課題に対する難しさなどの影響を大きく受ける値である。このため、その値を用いて再計算する範囲を決めるのは妥当ではなく、最適な誘発脳波を求めることができなかった。
本発明は、上述した課題を解決するために提案されたものであり、最適な加算平均処理の回数を実時間で求めることで精度のよい誘発脳波を計測する誘発脳波計測装置、誘発脳波計測方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る誘発脳波計測装置は、被験者の脳波を計測する脳波計測手段と、前記被験者に与えられる刺激に同期して同期信号を発生する同期信号発生手段と、前記同期信号発生手段により発生された同期信号に同期して、前記脳波計測手段により計測された脳波を群脳波データとして抽出する脳波抽出手段と、測定開始時から所定時までに前記脳波抽出手段により抽出された群脳波データを2つに分けたうちの一方の群脳波データを用いて加算平均処理により第1群誘発脳波を導出する第1群誘発脳波導出手段と、測定開始時から所定時までに前記脳波抽出手段により抽出された群脳波データを2つに分けたうちの他方の群脳波データを用いて加算平均処理により第2群誘発脳波を導出する第2群誘発脳波導出手段と、前記第1群誘発脳波導出手段により導出された第1群誘発脳波と前記第2群誘発脳波導出手段により導出された第2群誘発脳波との一致度が所定の閾値より大きくなったときの加算平均処理回数を最適な加算平均処理として、測定開始時から所定時までの群脳波データを用いて加算平均処理により誘発脳波を導出する誘発脳波導出手段と、を備えている。
本発明に係る誘発脳波計測方法は、被験者の脳波を計測する脳波計測工程と、前記被験者に与えられる刺激に同期して、前記脳波計測工程により計測された脳波を群脳波データとして抽出する脳波抽出工程と、測定開始時から所定時までに抽出された群脳波データを2つに分けたうちの一方の群脳波データを用いて加算平均処理により第1群誘発脳波を導出すると共に、測定開始時から所定時までに抽出された群脳波データを2つに分けたうちの他方の群脳波データを用いて加算平均処理により第2群誘発脳波を導出する第1の誘発脳波導出工程と、前記第1群誘発脳波と前記第2群誘発脳波との一致度が所定の閾値より大きくなったときの加算平均処理回数を最適な加算平均処理として、測定開始時から所定時までの脳波データを用いて加算平均処理により誘発脳波を導出する第2の誘発脳波導出工程と、を備えている。
本発明に係る誘発脳波計測プログラムは、コンピュータで前記誘発脳波計測方法を実行するためのプログラムである。
脳波計測手段は、被験者の脳波を計測する。このとき計測された脳波は、自発脳波やノイズ成分を含んでいる。
同期信号発生手段は、被験者に与えられる刺激に同期して同期信号を発生する。脳波抽出手段は、同期信号発生手段により発生された同期信号に同期して、脳波計測手段により計測された脳波を群脳波データとして抽出する。そして、抽出された群脳波データは、時間的に近い2つの群、奇数群と偶数群とに分けられて記憶される。
第1群誘発脳波導出手段は、測定開始時から所定時までに前記脳波抽出手段により抽出された群脳波データを2つに分けたうちの一方の群脳波データを用いて加算平均処理により第1群誘発脳波を導出する。また、第2群誘発脳波導出手段は、前記群脳波データを2つに分けたうちの他方の群脳波データを用いて加算平均処理により第2群誘発脳波を導出する。
誘発脳波導出手段は、第1群誘発脳波と第2群誘発脳波との一致度が所定の閾値より大きくなったかを判定する。一致度が所定の閾値より大きくなったときは、測定開始時から所定時までの加算平均処理によって、自発脳波やノイズ成分が除かれて安定・収束した誘発脳波が導出可能な状態になっている。そこで、誘発脳波導出手段は、測定開始時から所定時までの群脳波データを用いて加算平均処理により誘発脳波を導出する。
なお、一致度が所定の閾値より大きくなっていないときは、第1及び第2群誘発脳波導出手段は、前記所定時を繰り下げて、新たな群脳波データを用いればよい。すなわち、第1群誘発脳波導出手段は、さらに新たな群脳波データを用いて加算平均処理により第1群誘発脳波を導出する。また、第2群誘発脳波導出手段は、さらに他の新たな群脳波データを用いて加算平均処理により第2群誘発脳波を導出する。そして、誘発脳波導出手段は、再度、第1群誘発脳波及び第2群誘発脳波の一致度を判定すればよい。
したがって、本発明に係る誘発脳波計測装置、誘発脳波計測方法及びプログラムは、測定開始時から所定時までに抽出された群脳波データを2つに分けて、各群脳波データを用いて各々加算平均処理を施すことにより、第1群及び第2群誘発脳波を導出する。そして、第1群誘発脳波と第2群誘発脳波との一致度が所定の閾値より大きくなったときの加算平均処理回数を最適な加算平均処理として、測定開始時から所定時までの群脳波データを用いて加算平均処理により誘発脳波を導出することにより、実時間で最適な加算平均処理の回数で精度の良い誘発脳波を計測することができる。
前記誘発脳波計測装置、誘発脳波計測方法及びプログラムにおいて、前記一方の群脳波データとして奇数回目に抽出された奇数群脳波データを用いて、前記他方の群脳波データとして偶数回目に抽出された偶数群脳波データを用いてもよい。
前記誘発脳波計測装置において、前記第1群誘発脳波導出手段は、測定開始時から所定時までのa個の奇数群脳波データを用いて加算平均処理により前記第1群誘発脳波を導出し、前記第2群誘発脳波導出手段は、測定開始時から所定時までのa個の偶数群脳波データを用いて加算平均処理により前記第2群誘発脳波を導出し、前記誘発脳波導出手段は、前記第1群誘発脳波と前記第2群誘発脳波との一致度が所定の閾値より大きくなったときの加算平均処理回数を最適な加算平均処理として、測定開始時から時間的に近い順に(a/2)個の奇数群脳波データと測定開始時から時間的に近い順に(a/2)個の偶数群脳波データを用いて加算平均処理により誘発脳波を導出してもよい。
前記誘発脳波計測方法及びプログラムにおいて、前記第1の誘発脳波導出工程では、測定開始時から所定時までのa個の奇数群脳波データを用いて加算平均処理により第1群誘発脳波を導出すると共に、測定開始時から所定時までのa個の偶数群脳波データを用いて加算平均処理により第2群誘発脳波を導出し、前記第2の誘発脳波導出工程では、測定開始時から時間的に近い順に(a/2)個の奇数群脳波データと測定開始時から時間的に近い順に(a/2)個の偶数群脳波データを用いて加算平均処理により誘発脳波を導出してもよい。
また、本発明は、測定開始時から所定時までに抽出された群脳波データを2つに分けること限定されるものではなく、群脳波データを少なくとも2つ、すなわち3つ以上に分けてもよい。この場合でも、上述した発明と同様の効果を得ることができる。
本発明に係る誘発脳波計測装置、誘発脳波計測方法及びプログラムは、測定開始時から所定時までに抽出された群脳波データを少なくとも2つに分けて、各群脳波データを用いて各々加算平均処理を施すことにより第1群及び第2群誘発脳波を導出し、第1群誘発脳波と第2群誘発脳波との一致度が所定の閾値より大きくなったときの加算平均処理回数を最適な加算平均処理として、測定開始時から所定時までの群脳波データを用いて加算平均処理により誘発脳波を導出することにより、実時間で最適な加算平均処理の回数で精度の良い誘発脳波を計測することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る誘発脳波計測装置10の構成を示すブロック図である。
誘発脳波計測装置10は、脳波を計測する脳波計測部11と、外部刺激に同期した同期信号を発生して出力する同期信号出力部12と、加算平均処理の回数を算出する加算平均処理回数算出部13と、所定の信号処理を行うことで誘発脳波を導出する信号処理部14と、誘発脳波を出力する出力部15と、を備えている。
脳波計測部11は、例えばいわゆる脳波計であり、被験者の頭部に装着された図示しない電極を介して脳波を計測する。そして、この脳波をアナログ/ディジタル変換して、脳波データを信号処理部14に供給する。
同期信号出力部12は、外部刺激に同期する同期信号を生成するものであれば、同期信号の生成方法は特に限定されない。同期信号出力部12は、例えば、被験者に与える刺激(例えば、視覚刺激、聴覚刺激など)を発生する装置の制御信号に基づいて同期信号を生成してもよいし、被験者に与えられた刺激を検出してそれに基づいて同期信号を生成してもよい。なお、同期信号は、例えば0−5Vのディジタル1ビット信号でもよい。加算平均処理回数算出部13は、加算平均処理の回数を算出して、その回数を信号処理部14に供給する。
信号処理部14は、脳波計測部11から供給される脳波データを記憶する図示しない内部バッファメモリを有している。信号処理部14は、同期信号出力部12から出力された同期信号に同期して群脳波データを抽出し、この群脳波データを内部バッファメモリに記憶する。さらに、信号処理部14は、加算平均処理を施して誘発脳波(後述する奇数群誘発脳波及び偶数群誘発脳波を含む。)を導出する。
出力部15は、信号処理部14で導出された誘発脳波を出力するものであり、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)や、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示装置で構成されている。
図2は、誘発脳波計測装置10が加算平均処理により誘発脳波を求めるときの処理手順を示すフローチャートである。
ステップST1では、加算平均処理回数算出部13は、加算平均処理回数aを初期化して(a=1)、ステップST2に移行する。
ステップST2では、脳波計測部11は、被験者の頭部に装着された電極を介して脳波を計測する。そして、この脳波をサンプリング周波数fa[Hz]でアナログ/ディジタル変換し、このディジタルデータ(脳波データ)を信号処理部14に供給して、ステップST3に移行する。
ステップST3では、信号処理部14は、同期信号出力部12から出力された同期信号をトリガにして、その前後X秒間の脳波データを群脳波データ(奇数群脳波データ又は偶数群脳波データ)として抽出する。
図3は、脳波データと同期信号と群脳波データの関係を示す図である。例えば、1回目の同期信号の立ち上がりエッジの前後X秒間の脳波データは、奇数群脳波データになる。同様にして、2回目の同期信号の立ち上がりエッジの前後X秒間の脳波データは、偶数群脳波データになる。信号処理部14は、内部バッファメモリに、上記のような群脳波データを逐次記憶して、ステップST4に移行する。なお、脳波データの抽出時間は、同期信号の立ち上がりエッジからX秒間であってもよい。
図4は、内部バッファメモリに記憶されている群脳波データを示す図である。信号処理部14は、抽出した群脳波データを奇数群脳波データ(同期信号の出力が奇数回目のときに抽出された脳波データ)又は偶数群脳波データ(同期信号の出力が偶数回目のときに抽出された脳波データ)に振り分けると共に、抽出した順に配列して管理している。
ステップST4では、信号処理部14は、群脳波データの抽出が偶数回目であるかを判定する。すなわち、信号処理部14は、内部バッファメモリに奇数群及び偶数群脳波データが1対増加したかを判定する。そして、群脳波データの抽出が偶数回目であるときはステップST5に移行し、偶数回目でないとき(奇数回目のとき)はステップST2に戻る。
ステップST5では、信号処理部14は、奇数群脳波データa個で平均加算処理を施して奇数群誘発脳波を導出し、さらに、偶数群脳波データa個で平均加算処理を施して偶数群誘発脳波を導出して、ステップST6に移行する。これにより、信号処理部14は、内部バッファメモリに奇数群及び偶数群脳波データが1対増加する毎に、奇数群脳波データa個及び偶数群脳波データa個を用いてそれぞれ加算平均処理を施して、奇数群及び偶数群誘発脳波を導出する。
ステップST6では、信号処理部14は、奇数群誘発脳波及び偶数群誘発脳波を比較して、これらの波形の相関度(一致度)を算出する。そして、一致度が所定の閾値α以上であるときは、a回の加算平均処理によって誘発脳波は収束・安定した信頼性の高いものと考えられるので、ステップST8に移行する。一方、一致度が所定の閾値α未満であるときは、誘発脳波は収束・安定していないと考えられるので、ステップST7に移行する。
図5(A)は一致度がα未満のときの奇数群及び偶数群誘発脳波を示す図、(B)は一致度がα以上になったときの奇数群及び偶数群誘発脳波を示す図である。同図(A)に示すように、一致度がα未満のときは、加算平均処理の回数が少ないため、奇数群及び偶数群誘発脳波の形に開きがあった。
これに対して、同図(B)に示すように、一致度がα以上のときは、加算平均処理の回数が十分であり、奇数群及び偶数群誘発脳波の形がほぼ一致するようになった。その理由としては、被験者に一定の外部刺激を与えているときの誘発脳波はほぼ同一になるので、一致度が高い(α以上)ということは、誘発脳波以外の成分(自発脳波、ノイズ)が効果的に除去されて誘発脳波のみで収束しているためである。
図6は、加算平均処理回数に対する奇数群誘発脳波及び偶数群誘発脳波の一致度(相関係数)の関係を示す図である。同図に示すように、加算平均処理回数が増えるに従って、相関係数が高くなる。しかし、加算平均処理回数が多すぎると、被験者が外部刺激に慣れてしまって誘発脳波が小さくなってしまうことがあり、また一連の実験時間が長くかかってしまう。逆に、加算平均処理回数が少ないと、脳波にノイズ成分が多く含まれてしまう。そこで、誘発脳波が所望の精度で導出可能になる段階で加算平均処理を終えるように、閾値αは決められている。
ステップST7では、加算平均処理回数算出部13は、加算平均処理回数aをインクリメントして(a=a+1)、ステップST2に戻る。これにより、信号処理部14は、再びステップST2からステップST6までの処理を行う。
ステップST8では、信号処理部14は、1回目から{(n+1)/2}回目までの同期信号に同期して抽出したa個の群脳波データを用いて加算平均処理を施して、誘発脳波を導出する。
図7は、一致度が閾値α以上になったときに内部バッファメモリに記憶されている群脳波データを示す図である。同図は、図4に示された奇数群脳波データ及び偶数群脳波データを抽出順に時系列に並べたものである。なお、nは奇数であり、一致度が閾値α以上になったときに同期信号出力回数が(n+1)(=2a)であるとする。このとき、a個の奇数群脳波データとa個の偶数群脳波データが存在する。
したがって、信号処理部14は、測定開始時から時間的に近い順に(a/2)個の奇数群脳波データと測定開始時から時間的に近い順に(a/2)個の偶数群脳波データを用いて加算平均処理を施して、誘発脳波を導出して、ステップST9に移行する。
ステップST9では、出力部15は、信号処理部14により導出された誘発脳波を例えば波形や数値で表して画像出力して、処理を終了する。
以上のように、本発明の実施の形態に係る誘発脳波計測装置10は、外部刺激に同期して一対の奇数群脳波データ及び偶数群脳波データをそれぞれ抽出する。そして、一対の群脳波データを抽出する毎に、各々の群脳波データを用いて加算平均処理を行うことで、奇数群誘発脳波及び偶数群誘発脳波を導出する。そして、誘発脳波計測装置10は、各群誘発脳波の一致度が所定の閾値α以上であれば誘発脳波は収束・安定した信頼性の高い状態であるとみなして、このときまでに抽出した奇数群脳波データ及び偶数群脳波データを用いて加算平均処理を施すことにより、最適な加算平均処理の回数で精度の良い誘発脳波を実時間で導出することができる。
また、誘発脳波計測装置10は、いわゆるスライディング加算平均処理を行うことで、誘発脳波の時間変化を求めることもできる。
図7に示すように、一致度が閾値α以上になった時点では、同期信号出力回数は(n+1)(=2a)であり、a個の奇数群脳波データとa個の偶数群脳波データが存在する。そして、上述したステップST8では、信号処理部14は、同期信号出力1回目から{(n+1)/2}回目までに同期して抽出されたa個の群脳波データのみを用いて加算平均処理を行い、誘発脳波を導出した。
次の誘発脳波を求めるためには、信号処理部14は、同期信号出力2回目から{(n+3)/2}回目までに同期して抽出されたa個の群脳波データのみを用いて加算平均処理を行えばよい。さらに次の誘発脳波を求めるためには、信号処理部14は、同期信号出力3回目から{(n+5)/2}回目までに同期して抽出されたa個の群脳波データのみを用いればよい。
このように、誘発脳波計測装置10は、内部バッファメモリに記憶されている複数の群脳波データのうち、時間的に連続したa個の群脳波データを用いて加算平均処理を行い、次に、1個分の群脳波データをスライドして時間的に連続したa個の群脳波データを用いて加算平均処理を行う。この結果、誘発脳波計測装置10は、連続的に変化する誘発脳波を導出することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内において設計変更されたものにも適用可能であるのは勿論である。
例えば、脳波計測部11、加算平均処理回数算出部13、信号処理部14は、それぞれ異なる構成であるものとして説明したが、これらは一体に構成されていてもよい。
また、脳波計測部11、加算平均処理回数算出部13、信号処理部14の各処理を実行するプログラムをコンピュータにインストールしてもよい。これにより、上記コンピュータは、誘発脳波計測装置10と同様に機能することができる。なお、上記プログラムは、通信回線を介して伝送されたものでもよいし、光ディスク、磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体に記録されたものであってもよいのは勿論である。
また、上記実施の形態に係る誘発脳波計測装置10は、脳波データから抽出した群脳波データを2つ(奇数群脳波データ及び偶数群脳波データ)に分けていたが、3つ以上に分けた場合でも同様の効果を得ることができる。
本発明の実施の形態に係る誘発脳波計測装置の構成を示すブロック図である。 誘発脳波計測装置が加算平均処理により誘発脳波を求めるときの処理手順を示すフローチャートである。 脳波データと同期信号と群脳波データの関係を示す図である。 内部バッファメモリに記憶されている群脳波データを示す図である。 (A)は一致度がα未満のときの奇数群及び偶数群誘発脳波を示す図、(B)は一致度がα以上になったときの奇数群及び偶数群誘発脳波を示す図である。 加算平均処理回数に対する奇数群誘発脳波及び偶数群誘発脳波の一致度(相関係数)の関係を示す図である。 一致度が閾値α以上になったときに内部バッファメモリに記憶されている群脳波データを示す図である。
符号の説明
10 誘発脳波計測装置
11 脳波計測部
12 同期信号出力部
13 加算平均処理回数算出部
14 信号処理部
15 出力部

Claims (10)

  1. 被験者の脳波を計測する脳波計測手段と、
    前記被験者に与えられる刺激に同期して同期信号を発生する同期信号発生手段と、
    前記同期信号発生手段により発生された同期信号に同期して、前記脳波計測手段により計測された脳波を群脳波データとして抽出する脳波抽出手段と、
    測定開始時から所定時までに前記脳波抽出手段により抽出された群脳波データを2つに分けたうちの一方の群脳波データを用いて加算平均処理により第1群誘発脳波を導出する第1群誘発脳波導出手段と、
    測定開始時から所定時までに前記脳波抽出手段により抽出された群脳波データを2つに分けたうちの他方の群脳波データを用いて加算平均処理により第2群誘発脳波を導出する第2群誘発脳波導出手段と、
    前記第1群誘発脳波導出手段により導出された第1群誘発脳波と前記第2群誘発脳波導出手段により導出された第2群誘発脳波との一致度が所定の閾値より大きくなったときの加算平均処理回数を最適な加算平均処理として、測定開始時から所定時までの群脳波データを用いて加算平均処理により誘発脳波を導出する誘発脳波導出手段と、
    とを備えた誘発脳波計測装置。
  2. 前記第1群誘発脳波導出手段は、前記一方の群脳波データとして奇数群脳波データを用いて前記第1群誘発脳波を導出し、
    前記第2群誘発脳波導出手段は、前記他方の群脳波データとして偶数群脳波データを用いて前記第2群誘発脳波を導出する
    請求項1に記載の誘発脳波計測装置。
  3. 前記第1群誘発脳波導出手段は、測定開始時から所定時までのa個の奇数群脳波データを用いて加算平均処理により前記第1群誘発脳波を導出し、
    前記第2群誘発脳波導出手段は、測定開始時から所定時までのa個の偶数群脳波データを用いて加算平均処理により前記第2群誘発脳波を導出し、
    前記誘発脳波導出手段は、前記第1群誘発脳波と前記第2群誘発脳波との一致度が所定の閾値より大きくなったときの加算平均処理回数を最適な加算平均処理として、測定開始時から時間的に近い順に(a/2)個の奇数群脳波データと測定開始時から時間的に近い順に(a/2)個の偶数群脳波データを用いて加算平均処理により誘発脳波を導出する
    請求項2に記載の誘発脳波計測装置。
  4. 被験者の脳波を計測する脳波計測工程と、
    前記被験者に与えられる刺激に同期して、前記脳波計測工程により計測された脳波を群脳波データとして抽出する脳波抽出工程と、
    測定開始時から所定時までに抽出された群脳波データを2つに分けたうちの一方の群脳波データを用いて加算平均処理により第1群誘発脳波を導出すると共に、測定開始時から所定時までに抽出された群脳波データを2つに分けたうちの他方の群脳波データを用いて加算平均処理により第2群誘発脳波を導出する第1の誘発脳波導出工程と、
    前記第1群誘発脳波と前記第2群誘発脳波との一致度が所定の閾値より大きくなったときの加算平均処理回数を最適な加算平均処理として、測定開始時から所定時までの脳波データを用いて加算平均処理により誘発脳波を導出する第2の誘発脳波導出工程と、
    を備えた誘発脳波計測方法。
  5. 前記第1の誘発脳波導出工程では、前記一方の群脳波データとして奇数群脳波データを用いて前記第1群誘発脳波を導出すると共に、前記他方の群脳波データとして偶数群脳波データを用いて前記第2群誘発脳波を導出する
    請求項4に記載の誘発脳波計測方法。
  6. 前記第1の誘発脳波導出工程では、測定開始時から所定時までのa個の奇数群脳波データを用いて加算平均処理により第1群誘発脳波を導出すると共に、測定開始時から所定時までのa個の偶数群脳波データを用いて加算平均処理により第2群誘発脳波を導出し、
    前記第2の誘発脳波導出工程では、測定開始時から時間的に近い順に(a/2)個の奇数群脳波データと測定開始時から時間的に近い順に(a/2)個の偶数群脳波データを用いて加算平均処理により誘発脳波を導出する
    請求項5に記載の誘発脳波計測方法。
  7. コンピュータに、
    被験者の脳波を計測する脳波計測工程と、
    前記被験者に与えられる刺激に同期して、前記脳波計測工程により計測された脳波を群脳波データとして抽出する脳波抽出工程と、
    測定開始時から所定時までに抽出された群脳波データを2つに分けたうちの一方の群脳波データを用いて加算平均処理により第1群誘発脳波を導出すると共に、測定開始時から所定時までに抽出された群脳波データを2つに分けたうちの他方の群脳波データを用いて加算平均処理により第2群誘発脳波を導出する第1の誘発脳波導出工程と、
    前記第1群誘発脳波と前記第2群誘発脳波との一致度が所定の閾値より大きくなったときの加算平均処理回数を最適な加算平均処理として、測定開始時から所定時までの脳波データを用いて加算平均処理により誘発脳波を導出する第2の誘発脳波導出工程と、
    を備えた処理を実行させる誘発脳波計測プログラム。
  8. 前記第1の誘発脳波導出工程では、前記一方の群脳波データとして奇数群脳波データを用いて前記第1群誘発脳波を導出すると共に、前記他方の群脳波データとして偶数群脳波データを用いて前記第2群誘発脳波を導出する
    請求項7に記載の誘発脳波計測プログラム。
  9. 前記第1の誘発脳波導出工程では、測定開始時から所定時までのa個の奇数群脳波データを用いて加算平均処理により第1群誘発脳波を導出すると共に、測定開始時から所定時までのa個の偶数群脳波データを用いて加算平均処理により第2群誘発脳波を導出し、
    前記第2の誘発脳波導出工程では、測定開始時から時間的に近い順に(a/2)個の奇数群脳波データと測定開始時から時間的に近い順に(a/2)個の偶数群脳波データを用いて加算平均処理により誘発脳波を導出する
    請求項8に記載の誘発脳波計測プログラム。
  10. 被験者の脳波を計測する脳波計測手段と、
    前記被験者に与えられる刺激に同期して同期信号を発生する同期信号発生手段と、
    前記同期信号発生手段により発生された同期信号に同期して、前記脳波計測手段により計測された脳波を群脳波データとして抽出する脳波抽出手段と、
    測定開始時から所定時までに前記脳波抽出手段により抽出された群脳波データを少なくとも2つに分けたうちの1つの群脳波データを用いて加算平均処理により第1群誘発脳波を導出する第1群誘発脳波導出手段と、
    測定開始時から所定時までに前記脳波抽出手段により抽出された群脳波データを少なくとも2つに分けたうちの他の1つの群脳波データを用いて加算平均処理により第2群誘発脳波を導出する第2群誘発脳波導出手段と、
    前記第1群誘発脳波導出手段により導出された第1群誘発脳波と前記第2群誘発脳波導出手段により導出された第2群誘発脳波との一致度が所定の閾値より大きくなったときの加算平均処理回数を最適な加算平均処理として、測定開始時から所定時までの群脳波データを用いて加算平均処理により誘発脳波を導出する誘発脳波導出手段と、
    とを備えた誘発脳波計測装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100740881B1 (ko) * 2005-07-26 2007-07-19 한국전자통신연구원 동일 이벤트에 대한 뇌파 데이터 동기화 장치 및 그 방법과그를 이용한 뇌파 분석 시스템
US8870782B2 (en) 2010-09-29 2014-10-28 Denso Corporation Pulse wave analyzer and blood pressure estimator using the same
CN114224364A (zh) * 2022-02-21 2022-03-25 深圳市心流科技有限公司 用于专注力训练的脑电波信号处理方法、装置及存储介质

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