JP2005245680A - 釣り用ブーツのブーツ底 - Google Patents
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Abstract
【課題】 足下での微妙なバランスをとる事ができるブーツ底を提供する。
【解決手段】 ブーツ底は、フエルトからなるフエルト底本体を有する。フエルト底本体12の下面側中央部分には足幅方向に延びる凹溝14(土踏まず部T)が形成されており、その厚みが両端部分(足先部Aおよび土踏まず部T)よりも薄肉になっている。したがって、ブーツ底10がこの土踏まず部Tにて撓むことができ、岩場のように凹凸があり、且つ、滑り易い場所で体勢が崩れた場合でも、足下で微妙なバランスをとることができ、転倒を防止することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】 ブーツ底は、フエルトからなるフエルト底本体を有する。フエルト底本体12の下面側中央部分には足幅方向に延びる凹溝14(土踏まず部T)が形成されており、その厚みが両端部分(足先部Aおよび土踏まず部T)よりも薄肉になっている。したがって、ブーツ底10がこの土踏まず部Tにて撓むことができ、岩場のように凹凸があり、且つ、滑り易い場所で体勢が崩れた場合でも、足下で微妙なバランスをとることができ、転倒を防止することができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、滑り易い渓流や海岸の岩場でしっかりと足場を捉えることができる釣り用ブーツのブーツ底に関する。
渓流や海岸の岩場は、水で濡れたり苔や海草等が付着しているために非常に滑りやすくなっている。このような滑りやすい岩場を安全に、且つ、素早く動き廻るための履物として、図10に示すような釣り用ブーツ(X)が知られている。
この釣り用ブーツ(X)は、ブーツ本体(1)と、フエルトからなるブーツ底(2)とで大略構成されており、ブーツ本体(1)の底裏全体に形成された凹所(3)にブーツ底(2)を嵌合状態で取り付けるようにしたものである。ブーツ底(2)は、凹所(3)に面ファスナー(4)を介して着脱可能に取り付けられており、使用によってブーツ底(2)が擦り減った場合には、古いブーツ底(2)を剥がして新しいものと交換できるようになっている。
なお、この種のブーツ底(2)としては、例えば、特許文献1のように滑り止めのピンが設けられているものも存在するが、ここではピン無しのもので説明することとする。
特開2002−282009号公報(図1)
従来の釣り用ブーツ(X)は、ブーツ底(2)が磨耗による擦り減りを考慮して厚肉に形成されており、しかも、その厚みは均一であったため可撓性に乏しかった。したがって、滑り易い岩場での歩行中に体勢が崩れた場合には、スリップはしにくいものの、足下での微妙なバランスを取ることが困難となり、転倒事故を引き起こしてしまうという問題があった。
それゆえに、本発明の目的は、ブーツ底の肉厚にかかわらず足下での微妙なバランスをとる事ができるブーツ底を提供することにある。
請求項1に記載の釣り用ブーツのブーツ底は、「釣り用ブーツ(X)の底面に形成された凹所(3)に面ファスナーにて着脱可能に嵌め込まれて使用される釣り用ブーツのブーツ底(10)であって、ブーツ底(10)は、フエルトからなるフエルト底本体(12)とフエルト底本体の上面側に設けられた面ファスナーの一方とで構成され、フエルト底本体(12)の下面側中央部分には足幅方向に延びる凹溝(14)が形成されている」ことを特徴とする。
また、請求項2に記載の釣り用ブーツのブーツ底は、「釣り用ブーツ(X)の底面に形成された凹所(3)に面ファスナーにて着脱可能に嵌め込まれて使用される釣り用ブーツのブーツ底(20)(30)であって、ブーツ底(20)(30)は、可撓性を有する薄肉の底板(22)(22')と、底板(22)(22')の下面側前部に取り付けられているフエルト製の足先部材(24)(24')と、底板(22)(22')の下面側後部に足先部材(24)(24')とは所定の間隔を隔てて取り付けられているフエルト製の踵部材(26)(26')とを有する」ことを特徴とする。
これらの発明では、土踏まず部(T)となるブーツ底(10)(20)(30)の中央部分がその両端部分(足先部(A)および踵部(K))に比べて薄肉となっているので、当該土踏まず部(T)にて自在に撓むことが可能となる。したがって、凹凸の多い岩場では、岩場の凸部がブーツ底(10)(20)(30)の土踏まず部(T)に嵌り込んで足先部(A)及び踵部(K)に引っ掛かって足場をしっかりと捉えることができ、滑り易い岩場での歩行中に体勢が崩れたとしてもスリップを引き起こさないだけでなく足下での微妙なバランスも取りやすく、転倒事故を未然に防ぐことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2における釣り用ブーツのブーツ底を限定したものであり、「底板(22)(22')の下面側中央部分には、足幅方向に延び、足先部材(24)(24')および踵部材(26)(26')の対向内側側面にそれぞれ当接する2本のストッパー(28a)(28b)が所定間隔を隔てて一体的に形成されている」ことを特徴とする。
この発明によれば、足先部材(24)(24')および踵部材(26)(26')の周囲がストッパー(28)および凹所(3)の外周壁(3a)によって囲まれることになるので、ブーツ底(20)(30)を底板(22)(22')、足先部材(24)(24')および踵部材(26)(26')の3部材で構成した場合であっても、足先部材(24)(24')と踵部材(26)(26')の位置が確実に固定される。なおこの場合、足先部材(24)(24')および踵部材(26)(26')が底板(22)に接着・一体化される場合と、後述するように面ファスナー(32)にて固定される場合とがある。
請求項4に記載の発明は、請求項2および3の釣り用ブーツのブーツ底を限定したものであり、「足先部材(24')および踵部材(26')は、底板(22')に面ファスナー(32)を介して着脱可能に取り付けられている」ことを特徴とするものである。
この発明によれば、底板(22')から足先部材(24')および踵部材(26')をそれぞれ別個に脱着させることができる。そして、前述のように岩場の凸部がブーツ底(30)の土踏まず部(T)に嵌り込み、岩場の凸部が足先部材(24')又は/および踵部材(26')が対向内側側面に引っ掛かって強くこれを押圧した場合、ストッパー(28a)又は/及び(28b)に岩場の凸部が接触して或いはストッパー(28a')又は/及び(28b')が足先部材(24')又は/および踵部材(26')の対向内側側面側からの剥離に抗することになり、ブーツ底(30)を底板(22')、足先部材(24')および踵部材(26')の3部材で構成した場合であっても足先部材(24')および踵部材(26')の底板(22')への固着を強固なものにすることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項2から4のブーツ底の変形例であり、「ブーツ底(40)の下面側中央部分に滑り止め用の凹凸加工が施されている」ことを特徴とする。
この発明によれば、岩場の凸部がブーツ底(40)の下面側中央部分(土踏まず部(T))に嵌り込んだときに、凹凸(42)が岩肌と当接して滑り止めとして機能する。
請求項6に記載の発明は、請求項5のブーツ底を限定したものであり、「凹凸加工は、踵側から爪先側へ向けて拡がる略V字状溝(46)或いは爪先側から踵側へ向けて拡がる略逆V字状溝(図示せず)を有する」ことを特徴とするものである。この発明によれば、ブーツ底(40)が略V字状溝(46)部分で捩れやすく、この部分が岩場の凸部に沿いやすくなる。
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のブーツ底の変形例であり、「前記フエルト底本体(12)の凹溝(14)より爪先側部分(A)の下面或いはフエルト底本体(12)の凹溝(14)より踵側部分(K)の下面、足先部材(24)(24')の下面或いは踵部材(26)(26')の下面の少なくともいずれか一方に足幅方向に延びる凹条(52)(52')が形成されている」ことを特徴とする。
この発明によれば、肉厚に形成されている爪先側部分(即ち、足先部(A))或いは踵側部分(即ち、踵部(K))での屈曲も可能となる。なお、凹条の形状としては、図6に示すような直線状の凹条(52)や、図7に示すような波線状の凹条(52')が挙げられる。
請求項8に記載の発明は、請求項1から請求項7のブーツ底の変形例であり、「前記フエルト底本体(12)の凹溝(14)より爪先側部分(A)の下面或いはフエルト底本体(12)の凹溝(14)より踵側部分(K)の下面、足先部材(24)(24')の下面或いは踵部材(26)(26')の下面少なくともいずれか一方に凹所(62)が形成されている」ことを特徴とするものであり、これによれば、当該凹所(62)が岩肌に引っ掛かり、滑り止めとして機能する。
請求項9に記載の発明は、請求項7又は請求項8のブーツ底を限定したものであり、「前記凹所(62)或いは凹条(52)(52')の天井面には可撓性を有するピン(64b)が、凹所(62)或いは凹条(52)(52')の開口に向かって突設されている」ことを特徴とするものである。
小石や砂(以下、「小石等」という。)が多い場所を歩行すると小石等が凹所(62)や凹条(52)(52')内に詰まってしまい、凹所(62)や凹条(52)(52')での滑り止め機能が阻害されてしまうが、この発明では、凹所(62)や凹条(52)(52')内に可撓性を有するピン(64b)が突設されているので、歩行時にピン(64b)が撓んで凹所(62)や凹条(52)(52')内を自在に動き、小石等が凹所(62)や凹条(52)(52')内に随時侵入するのを防止できる。また、仮に小石等が凹所(62)や凹条(52)(52')内に嵌り込んだとしても、歩行時にピン(64b)が撓んで凹所(62)や凹条(52)(52')の内側面とピン(64b)との間の隙間が小石等よりも大きくなると、小石等が凹所(62)から脱落するし、内部に入り込んだ小石等を弾き出して凹所(62)や凹条(52)(52')の内の詰まりを防止する。
請求項1〜2に記載の発明によれば、ブーツ底が土踏まず部を構成する凹溝にて自在に撓むので、体勢を崩した場合であっても足下で微妙なバランスをとる事ができる。したがって、体勢を立て直すことが容易となり、危険な荒磯や渓流の岩場での転倒事故を防止することができる。
請求項3に記載の発明によれば、足先部材や踵部材の位置が確実に固定されるので、傾斜面を歩く場合において、足先部材や踵部材が底板に対して位置ずれすることはない。
請求項4に記載の発明によれば、足先部材と踵部材とを、その摩耗程度に応じて別個に交換することができ、非常に経済的である。
請求項5に記載の発明によれば、土踏まず部に設けた凹凸加工によって滑り止め効果が得られるので、歩きにくい岩場を歩行する場合であっても、凹凸によりスリップ防止が可能となって前述のような岩場でも安全に歩行することができる。
請求項6に記載の発明によれば、ブーツ底の土踏まず部を構成する凹溝において、略V字状溝を中心として捩れるので、岩場において体勢が崩れてもより微妙なバランスを取ることが可能となり、転倒事故のさらなる防止を図ることができる。
請求項7に記載の発明によれば、肉厚部分であるブーツ底が、凹条により屈曲するので、ブーツ底全体が曲りやすく、したがってバランスが一層とりやすくなる。
請求項8に記載の発明によれば、凹所が滑り止めとして機能するので、滑り易い岩場をより安全に歩行することができる。
請求項9に記載の発明によれば、小石等が凹所内に詰まるのを防止できるので、凹所における滑り止め機能が阻害されることはない。
以下、本発明を図示実施例に従って詳述する。
図1〜2を参照して本発明の実施例1を説明する。本発明の適用された釣り用ブーツのブーツ底(10)[実施例1]は、ブーツ本体(1)の底面に形成された凹所(3)の形状に合わせて裁断された板状のフエルト製フエルト底本体(12)と、フエルト製フエルト底本体(12)の上面に形成された面ファスナー(4)の一方(4b)とで構成されている。フエルト底本体(12)の下面側中央部分には、足幅方向に延びる凹溝(14)が形成されており、フエルト底本体(12)の凹溝(14)部分の厚みが両側部分[=足先部(A)、踵部(K)]に比べて薄肉となっている。凹溝(14)の断面形状は、本実施例では下向きの略コ字状(換言すれば、下向き開口)となっているが、別段この形状に限定されるものではなく、例えば入隅部分を丸くした下向きの略U字状としてもよい(図示省略)。なお、前記薄肉部分である凹溝(14)が土踏まず部(T)であり、土踏まず部(T)の前方の厚肉部分が前述の足先部(A)であり、土踏まず部(T)の後方の厚肉部分が前述の踵部(K)である。
フエルト底本体(12)の上面には、凹所(3)の天井面に取り付けられた鉤側面ファスナー(4a)に係止可能なループ側面ファスナー(4b)がその全面に亘り取り付けられている。なお、鉤側面ファスナー(4a)とループ側面ファスナー(4b)とを含む上位概念が面ファスナー(4)である。
フエルト底本体(12)を構成するフエルトの材質としては、例えばポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリアクリル繊維、ポリビニリデン繊維、ポリエチレン繊維などの合成繊維、或いは綿などの天然繊維が使用される。
前述のようにして構成された実施例1のブーツ底(10)は、ブーツ本体(1)の凹所(3)に面ファスナー(4)を介して取り付けられて使用される。この釣り用ブーツ(X)を着用して釣り場である渓流や海岸などの岩場を歩き廻ると、フエルト製ブーツ底(10)が岩場によく馴染むので、濡れていたり苔や海草でヌルヌルしている岩場でもスリップすることがない。また、ブーツ底(10)は土踏まず部(T)[換言すれば凹溝(14)]が他の部分(A)(K)に比べて薄肉になっており、この部分にて自在に撓むことができる。したがって、岩場のような滑りやすい場所で体勢が崩れたとしても足下で微妙なバランスをとる事ができ、体勢を立て直すことが容易となるので、転倒事故を防止することができる。
また、凹んだ土踏まず部(T)に岩場の凸部が嵌り込んだ状態では、足先部(A)、土踏まず部(T)及び踵部(K)の3点で岩場をしっかりと捉えることができ、足の踏ん張りが効くので体勢が崩れにくい。
さらにまた、ブーツ底(10)はブーツ本体(1)の底面に形成された凹所(3)内に嵌め込まれており、その周囲が凹所(3)の外周壁(3a)によって囲まれているため、ブーツ底(10)の位置は確実に固定される。したがって、傾斜面を歩く場合において、面ファスナー(4)による脱着式となっていたとしても、ブーツ底(10)が凹所(3)との鉤着面において略水平な方向へ位置ずれすることはないし、ブーツ底(10)の周縁が凹所(3)の鉤着面から浮き上がることもない。(換言すれば、ブーツ底(10)の周縁が凹所(3)の鉤着面から浮き上がると、この出来上がり部分が蹴躓きを引き起こすことになって危険であるが、これが解消される。)
なお、使用に伴いフエルト底本体(12)が摩耗した場合には、ブーツ本体(1)の凹所(3)から古いブーツ底(10)を剥がして新しいブーツ底(10)を貼着すれば、ブーツ底(10)を新品と同様の状態で使用し続けることが可能となる。
なお、使用に伴いフエルト底本体(12)が摩耗した場合には、ブーツ本体(1)の凹所(3)から古いブーツ底(10)を剥がして新しいブーツ底(10)を貼着すれば、ブーツ底(10)を新品と同様の状態で使用し続けることが可能となる。
次に図3に示す第2実施例のブーツ底(20)について説明する。なお、以下には、前述実施例とは異なる部分だけを説明することとし、他の一致部分については前述の記載を援用することとする。
本実施例のブーツ底(20)は、底板(22)と、足先部材(24)と、踵部材(26)とで構成されている。
底板(22)は、可撓性を有する薄板状の部材であり、その外形はブーツ本体(1)の凹所(3)の形状に合わせて適宜裁断されている。底板(22)の中央部分(この部分が土踏まず部(T)である)には、足幅方向に延び、断面略三角形状に形成された2本のストッパー(28)が所定間隔を隔てて一体的に形成されている。なお、各ストッパー(28)の断面形状は略三角形状に限られるものではなく、たとえば断面略四角形状であってもよいが、少なくとも後述する足先部材(24)の後端面または踵部材(26)の前端面と当接する当接面(29)を有することが必要である。底板(22)の材質としては、例えばゴムや軟質樹脂等が好適に使用されるが、可撓性(スリップ防止性があればなお好ましい)を有する素材であれば特に限定されるものではない。
底板(22)の下面側であって、前側(図3における左側)のストッパー(28a)の前方には、フエルトからなる足先部材(24)が接着等の手段により取り付けられている。また、底板(22)の下面側であって、後ろ側のストッパー(28b)の後方には、フエルトからなる踵部材(26)が接着等の手段により取り付けられている。
なお、ブーツ底(20)における足先部材(24)が設けられている部分が、図1の足先部(A)に相当し、踵部材(26)が設けられている部分が踵部(K)に相当し、足先部材(24)と踵部材(26)との間が土踏まず部(T)で凹溝(14)に相当する。
本実施例においては、ブーツ底(20)の土踏まず部(T)が可撓性を有する薄肉の底板(22)により構成されているので、当該土踏まず部(T)にて自在に撓むことが可能である。したがって、前述第1実施例と同様、滑り易く不安定な場所で釣りをしていて体勢が崩れた場合でも足下で微妙なバランスをとる事ができるので、体勢を立て直すことが容易となり、転倒事故を防止することができる。
また、凹凸のある岩場の上を歩行する際には、凹んだ土踏まず部(T)に岩場の凸部が嵌り込むが、この状態では、足先部(A)、土踏まず部(T)及び踵部(K)の3点で岩場をしっかりと捉えることができるので、足の踏ん張りが効いて体勢が崩れにくい。なお、この場合において、足先部材(24)の後端部及び踵部材(26)の前端部は、ストッパー(28)により保護されており、当該部分に岩肌が直接接触することがないので、足先部材(24)や踵部材(26)の損傷を効果的に防止できる。
さらにまた、足先部材(24)および踵部材(26)は、その周囲が凹所(3)の外周壁(3a)および底板(22)に一体的に形成されたストッパー(28)によって囲まれており、その位置が確実に固定される。したがって、傾斜面を歩く場合において、足先部材(24)および踵部材(26)が底板(22)との当接面に対して略水平な方向へ位置ずれすることはない
なお、図4に示す第3実施例のブーツ底(30)のように、足先部材(24')と踵部材(26')とが面ファスナー(32)を介して底板(22')に着脱可能に取り付けられていてもよい。この場合には、足先部材(24')および踵部材(26')をその磨り減り具合に応じて適宜交換することができるので、上述実施例の場合に比べて経済的であるし、足先部材(24')や踵部材(26')のストッパー(28a')(28b')や外周壁(3a)の周縁部分の面ファスナー(32)が剥離することがない。
なお、図4に示す第3実施例のブーツ底(30)のように、足先部材(24')と踵部材(26')とが面ファスナー(32)を介して底板(22')に着脱可能に取り付けられていてもよい。この場合には、足先部材(24')および踵部材(26')をその磨り減り具合に応じて適宜交換することができるので、上述実施例の場合に比べて経済的であるし、足先部材(24')や踵部材(26')のストッパー(28a')(28b')や外周壁(3a)の周縁部分の面ファスナー(32)が剥離することがない。
図5〜図8は、本発明に係るブーツ底の変形例である。これらの変形例は、上述した全ての実施例において適用することができ、ここでは、第3実施例のブーツ底(30)に適用した場合について説明することとする。なお、変更部分以外の点については前述の記載を援用する。
図5に示すブーツ底(40)は、その下面側中央部分(土踏まず部(T))に滑り止め用の凹凸(42)を施した例であり、本実施例では、足幅方向に延びる複数条の突条(44)を底板(22)に一体的に形成することによって凹凸(42)が構成されている。なお、凹凸(42)の構成はこれに限定されるものではなく、例えば、複数の突起、凹条、或いは凹所により構成されていてもよい(図示省略)。
本実施例のブーツ底(40)[図3,4の底面図]によれば、岩場の凸部がブーツ底(40)の下面側中央部分(土踏まず部(T))に嵌り込んだ時に、凹凸(42)が岩肌に当接して滑り止めとして機能する。したがって、足場をより確実に捉えることができ、体勢が崩れにくい。
なお、ブーツ底(40)の土踏まず部(T)には、踵側から爪先側へ向けて拡がる略V字状溝(46)を設けるようにしてもよい(勿論、ブーツ底(40)がその足長方向を軸に捩ることができればよいので、略逆ハ字状もこの概念に含まれる。また、爪先側から踵側へ向けて広がる略逆V字状溝でもよい。)。本実施例では、凹凸(42)としての突条(44)と突条(44)との間に隙間を設けることにより略V字状溝(46)を構成したが、例えば、底板(22)に溝を直接刻設するようにしてもよい。これによれば、ブーツ底(40)が略V字状溝(46)部分で捩れて岩肌に沿いやすくなるので、足下でのバランスがさらに取りやすくなる。
図6に示すブーツ底(50)は図1,3,4の底面図で、足先部(A)を構成する足先部材(24)に足幅方向一端から他端に延びる凹条(52)を形成した例である(勿論、踵部(K)を構成する踵部材(26)に凹条(52)を形成するようにしてもよいし、両部材(24)(26)にそれぞれ形成するようにしてもよい。)。
凹条(52)は、その断面形状が下向きの略コ字状となっているが、その形状は特に限定されるものではなく、例えば下向きの略U字状や下向きの略V字状等であってもよい。また、凹条(52)の形状は直線状に限定されるものではなく、例えば図7[図1,3,4の底面図]に示すブーツ底(50')の凹条(52')のように波型状に形成してもよい。さらにまた、凹条(52)(52')の数も特に限定されるものではなく、例えば、図7に示すように3本であってもよいし、2本又は4本以上であってもよい。
この実施例では、前述実施例のブーツ底(30)に加えて以下の効果を奏することができる。即ち、足先部(A)が当該凹条(52)(52)にても撓むことができるので、ブーツ底(50)(50')全体が曲がり易く、足下でのより微妙なバランスを取ることができるようになる。
図8[図1,3,4の底面図]に示すブーツ底(60)は、さらに別の変形例で、足先部材(24)及び踵部材(26)のそれぞれに凹所(62)を形成した例である(勿論、凹所(62)を両部分のいずれか一方に形成するようにしてもよい)。
凹所(62)は、その軸方向に直角な断面形状が長方形状(勿論、これに限られず断面略三角形状のようなものであってもよい。)に形成されている。凹所(62)の数は特に限定されるものではないが、本実施例では、足先部材(24)に5つ、踵部材(26)に2つ形成されている。
各凹所(62)には、ピン部材(64)が配設されている。ピン部材(64)は、小石等が凹所(62)内に詰まるのを防止するためのものであり、ベース(64a)とピン(64b)とで構成されている(図9(A)参照)。ベース(64a)は、その外周形状が凹所(62)の内周形状に応じて適宜設定され、この実施例においては長方形状に形成されている。そして、ベース(64a)の下面には、3本(勿論、1本或いは2本であってもよいし、4本以上であってもよい。)のピン(64b)がベースの長軸方向に沿って一体的に突設されている。ピン(64b)は、可撓性を有し、真ん中のピンが両端のピンよりも長く設定されている。
本実施例のブーツ底(60)を組み立てる際には、各凹所(62)にピン部材(64)を配置し、接着等の手段により固着する。ブーツ底(60)が組み立てられた状態では、ピン(64b)は各凹所(62)の天井面から開口に向って突設された状態となっている。
本実施例においては、前述第3実施例のブーツ底(30)に加えて以下の効果を奏することができる。即ち、ブーツ底(60)の足先部材(24)および踵部材(26)に凹所(62)が形成されており、歩行時にはこの凹所(62)が岩肌に引っ掛かるので、歩行時におけるスリップを防止することができる。
また、凹所(62)の天井面には可撓性を有するピン(64b)が開口に向って突設されているので、歩行時にはピン(64b)が撓んで凹所(62)内への小石等の侵入を阻害する(図9(A)参照)。また、仮に凹所(62)内に小石等が詰まった場合であっても、そのまま歩行を続けていると、ピン(64b)が僅かに撓んでピン(64b)と凹所(62)の内側面との間の隙間が大きくなるので、終いには小石等が凹所(62)から脱落する(図9(B),(C)参照)。したがって、小石等が多い場所を歩行する場合であっても凹所(62)に小石等が詰まることはなく、その滑り止め機能が阻害されることはない。また、ピン(64b)の撓みにより小石等を弾き出す場合も考えられる。
10 ブーツ底
12 フエルト底本体
14 凹溝
T 土踏まず部
A 足先部
K 踵部
12 フエルト底本体
14 凹溝
T 土踏まず部
A 足先部
K 踵部
Claims (9)
- 釣り用ブーツの底面に形成された凹所に面ファスナーにて着脱可能に嵌め込まれて使用される釣り用ブーツのブーツ底であって、
前記ブーツ底は、フエルトからなるフエルト底本体とフエルト底本体の上面側に設けられた面ファスナーの一方とで構成され、該フエルト底本体の下面側中央部分には足幅方向に延びる凹溝が形成されていることを特徴とする釣り用ブーツのブーツ底。 - 釣り用ブーツの底面に形成された凹所に面ファスナーにて着脱可能に嵌め込まれて使用される釣り用ブーツのブーツ底であって、
前記ブーツ底は、可撓性を有する薄肉の底板と、前記底板の下面側前部に取り付けられているフエルト製の足先部材と、前記底板の下面側後部に前記足先部材とは所定の間隔を隔てて取り付けられているフエルト製の踵部材とを有することを特徴とする釣り用ブーツのブーツ底。 - 前記底板の下面側中央部分には、足幅方向に延び、前記足先部材および前記踵部材の対向内側側面にそれぞれ当接する2本のストッパーが所定間隔を隔てて一体的に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の釣り用ブーツのブーツ底。
- 前記足先部材および前記踵部材は、前記底板に面ファスナーを介して着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の釣り用ブーツのブーツ底。
- 前記ブーツ底の下面側中央部分に滑り止め用の凹凸加工が施されていることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の釣り用ブーツのブーツ底。
- 前記凹凸加工は、踵側から爪先側へ向けて拡がる略V字状溝或いは爪先側から踵側へ向けて拡がる略逆V字状溝を有することを特徴とする請求項5に記載の釣り用ブーツのブーツ底。
- 前記フエルト底本体の凹溝より爪先側部分の下面或いはフエルト底本体の凹溝より踵側部分の下面、足先部材の下面或いは踵部材の下面の少なくともいずれか一方に足幅方向に延びる凹条が形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の釣り用ブーツのブーツ底。
- 前記フエルト底本体の凹溝より爪先側部分の下面或いはフエルト底本体の凹溝より踵側部分の下面、足先部材の下面或いは踵部材の下面の少なくともいずれか一方に凹所が形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の釣り用ブーツのブーツ底。
- 前記凹所或いは凹条の天井面には可撓性を有するピンが、凹所或いは凹条の開口に向かって突設されていることを特徴とする請求項7又は8に記載の釣り用ブーツのブーツ底。
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