JP2005238026A - 排ガス処理用フィルタおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】長寿命化された排ガス処理用フィルタを提供する。
【解決手段】本発明の排ガス処理用フィルタ1は、多孔材料の少なくとも一方の表面に粉末状の触媒2aを担持した触媒担持層2と、PTFE多孔質膜3とを含み、上記一方の表面にPTFE多孔質膜3がPTFE樹脂を主成分とする接着剤4を介して接合されていることを特徴とする。排ガス処理用フィルタ1の製造方法は、触媒担持層2の一方の表面に、PTFE樹脂と水とを付着させる第1の工程と、触媒担持層2とPTFE多孔質膜3とを重ね合わせ、触媒担持層2とPTFE多孔質膜3との間に水が存在する状態で加熱し加圧して、触媒担持層2とPTFE多孔質膜3とをPTFE樹脂4を介して接合する第2の工程とを含むことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、焼却炉中の排ガス等を処理するフィルタおよびその製造方法に関する。
都市ゴミ焼却炉から排出される排ガス中の煤塵等を窒素酸化物(NOx)やダイオキシンとともに除去できるバグフィルタとして、酸化チタン、五酸化バナジウム等の粉末状の触媒を多孔材料に含浸させたフィルタが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−192655号公報(3頁、図2)
しかしながら、上記フィルタ単独では、ダストを払い落とすためにパルス式の振動を与えた際に、フィルタから触媒が脱落してバグフィルタの触媒活性能力が低下するという問題がある。
本発明の排ガス処理用フィルタは、多孔材料の少なくとも一方の表面に粉末状の触媒が付着した触媒担持層と、ポリテトラフルオロエチレン(以下、「PTFE」という)多孔質膜とを含み、前記一方の表面に前記PTFE多孔質膜がPTFE樹脂を主成分とする接着剤を介して接合されていることを特徴とする。
本発明の排ガス処理用フィルタの製造方法は、前記触媒担持層の一方の表面に、前記PTFE樹脂と水とを付着させる第1の工程と、前記触媒担持層と前記PTFE多孔質膜とを重ね合わせ、前記触媒担持層と前記PTFE多孔質膜との間に前記水が存在する状態で加熱し加圧することにより、前記触媒担持層と前記PTFE多孔質膜とを前記PTFE樹脂を介して接合する第2の工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、長寿命化された排ガス処理用フィルタを提供できる。
本発明の排ガス処理用フィルタの一例を図1を用いて説明する。
図1に示すように、本実施の形態の排ガス処理用フィルタ1は、多孔材料2bの少なくとも一方の表面に粉末状の触媒2aが付着した触媒担持層2とPTFE多孔質膜3とを含み、上記一方の表面にPTFE多孔質膜3がPTFE樹脂を主成分とする接着剤4を介して接合されている。そのため、後述する実施例に記載のとおり、例えば、パルス式の振動を与えて排ガス処理用フィルタ1からダストを払い落す際に、触媒担持層2から触媒2aが脱落することを抑制できる。さらに、排ガス処理用フィルタ1を、透過する空気の上流側にPTFE多孔質膜3を向けて配置すれば、触媒担持層2へのダストの進入を防いで触媒担持層2の目詰まりを抑制できるとともに、排ガス処理用フィルタ1のダスト離形性を向上できる。
以上のことから、本実施の形態によれば、長寿命化された排ガス処理用フィルタ1を提供できる。
図1に示した例では、触媒担持層2の片面にのみPTFE多孔質膜3が接合されているが、両面にPTFE多孔質膜3を接合すれば、触媒2aの脱落をさらに効果的に抑制できる。
触媒担持層2を構成する多孔材料2bには、例えば、フェルト、不織布、織布等を用いることができる。その材料については、触媒2aによって分解されないものであれば特に制限はなく、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリイミド、フッ素樹脂等を用いることができる。
触媒2aとしては、例えば、TiO2、ZnO、Fe23、CdS、CdSe、SrTiO3およびV25からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属化合物を用いることができる。特には、強力な熱触媒機能を有するTiO2を含んでいることが好ましい。
多孔材料2bへ触媒2aを付着させる方法について特に制限はないが、例えば、触媒2aの水溶液スラリーへ多孔材料2bを浸漬し、多孔材料2bに触媒を均一に含浸させた後、乾燥させる方法により多孔材料2bへ触媒2aを付着させることができる。
PTFE樹脂4の量は、多孔材料2bの形態や多孔材料2bの表面に付着した触媒2aの付着量によって変動するが、乾燥後の重量により30g/m2以上、さらには50g/cm2以上であることが好ましい。PTFE樹脂4が、乾燥後の重量により30g/m2以上の分布密度で、触媒担持層2とPTFE多孔質膜3との間に配置されていると、触媒担持層2とPTFE多孔質膜3とを十分な接着強度で接合できる。PTFE樹脂4の分布密度の上限については特に制限はないが、排ガス処理用フィルタ1の通気性を考慮すると、300g/m2以下であることが好ましい。尚、PTFE樹脂4を含む接着剤は、PTFE樹脂4を主成分としている限り、触媒担持層2との密着性を改善するための添加剤等の微量成分を含んでいても良い。
PTFE樹脂4は、触媒担持層2とPTFE多孔質膜3との間に点状または網状に存在していることが好ましい。PTFE樹脂4が点状または網状であると、排ガス処理用フィルタ1の風合いが軟らかくなるので、ダストの払い落しの際にクラックが生じることを抑制でき、十分な通気性を確保することも可能となる。
PTFE多孔質膜3の、JIS L 1096に準拠して測定される通気度(「フラジール数」とも言う)は、4cm3/cm2・sec以上であることが好ましい。フラジール数が4cm3/cm2・sec未満であると運転時の圧損が増大するからである。フラジール数の上限については特に限定されないが、通常30cm3/cm2・sec以下が適当である。
上記したPTFE多孔質膜3は、従来から用いられてきた方法により作製できる。以下にその作製方法の一例を説明する。
まず、PTFEファインパウダーに液状潤滑剤を加えたペースト状の混合物を予備成形する。液状潤滑剤としては、PTFEファインパウダーの表面を濡らすことができ、抽出や加熱することより除去できるものであれば特に限定されず、例えば、ナフサ、ホワイトオイルなどの炭化水素を使用できる。液状潤滑剤の添加量は、PTFEファインパウダー100重量部に対して5〜50重量部程度が適当である。上記した予備成形は、液状潤滑剤が絞り出されない程度の圧力で行う。次に、予備成形体を押出しおよび/または圧延してシート状に成形し、このようにして得られたシート状の成形体を少なくとも一軸方向に延伸してPTFE多孔質膜を得る。尚、延伸は、液状潤滑剤を除去してから行うとよい。延伸条件は、適宜設定でき、通常、温度は30〜320℃であり、延伸倍率は、縦方向、横方向ともに2〜30倍である。また、延伸後にPTFE多孔質膜をPTFEの融点以上に加熱して焼成すれば、強度を高めることができる。
次に、本実施の形態の排ガス処理用フィルタ1の製造方法の一例について、図2を用いて説明する。
図2に示すように、ロール10から繰り出された帯状の触媒担持層2の一方の表面に、水5と、PTFE樹脂4とを付着させ、水5とPTFE樹脂4とが付着した触媒担持層2とロール11から繰り出されたPTFE多孔質膜3とをガイドロール12に沿わせながら重ねて積層体とする。続いて、この積層体を、触媒担持層2とPTFE多孔質膜3との間に上記水が存在する状態で熱ロール14に接触させながら加熱し、熱ロール14とニップロール15との間で狭持して、触媒担持層2とPTFE多孔質膜3とを接合する。触媒担持層2とPTFE多孔質膜3との間に水が存在する状態で加熱するため、その理由については明らかではないが、触媒担持層2とPTFE多孔質膜3との接着強度が実用上充分なものとなる。
特に、触媒担持層2とPTFE多孔質膜3との間に、単位面積あたりの重量が触媒担持層2に含まれる触媒2aの1/10以上の水が存在する状態で、触媒担持層2とPTFE多孔質膜3とを接合することが好ましい。触媒担持層2とPTFE多孔質膜3とを、より十分な接着強度で接合することができるからである。単位面積あたりの水の重量の上限については特に制限はないが、触媒担持層2に含まれる触媒2aの9/10以下であることが好ましい。
尚、触媒担持層2とPTFE多孔質膜3との間に上記した量の水を存在させることは、所定の湿度に管理された雰囲気内で、触媒担持層2に水を付着させた後に、その雰囲気内で、触媒担持層2とPTFE多孔質膜3とを重ね合わせたり、付着させた水の一部が気化すること考慮して触媒担持層2に多めの水を付着させたりすることにより可能である。
加熱ロール14の加熱温度は、300℃以上400℃以下、特には380℃以下が好ましい。図2に示すように、熱ロール14により連続的に触媒担持層2とPTFE多孔質膜3とを貼り合わせる場合は、積層体と熱ロール14との接触時間は長くても数秒程度である。そのため、熱ロール14の加熱温度をPTFEの融点(327℃)より高くしてもPTFEは完全に焼成されず、排ガス処理用フィルタ1において、PTFE樹脂4は未焼成部分を含む。PTFE樹脂4は未焼成部分が残っていると、クラックが生じにくい排ガス処理用フィルタとなる。
触媒担持層2への水の付着方法としては、例えば、水分を霧状に吹き付ける方法を採用できる。
PTFE樹脂4としては、通気性を阻害するものでなければ特に制限されないが、粉末状、繊維状のものが好適に用いられる。粉末状のPTFE樹脂4としては、例えば、旭硝子フロロポリマーズ社製の「CD1」やダイキン工業社製の「F104」等の市販のパウダーをそのまま若しくはふるいにかけたものを用いることできる。繊維状のPTFE樹脂4としては、例えば、レンチング社の「プロフィレン」等の極細繊維(1〜20デニール)を用いることができる。上記極細繊維を吹き付けた後、必要に応じてプレスまたは二一ドルパンチにて極細繊維と触媒担持層2とを密着させてもよい。
図2に示した例では、水5を付着させた後にPTFE樹脂4を付着させているが、PTFE樹脂4を付着させた後に水5を付着させてもよい。PTFE樹脂4と水5とを触媒担持層2に効率的に付着させるために、PTFE樹脂4の水性ディスパージョン液を用いてもよい。PTFE樹脂4の水性ディスパージョン液としては、例えば、固形分が20〜60重量%の、旭硝子フロロポリマーズ社製「AD1」やダイキン工業社製「TFED−2」等の市販品を希釈して用いることができる。水性ディスパージョン液は、PTFE樹脂4の分散性を高めるための界面活性剤や、触媒担持層2との密着性を改善するための添加剤をさらに含んでいてもよい。
図2に示すように、触媒担持層2とPTFE多孔質膜3と接合した後、これらを必要に応じて熱ロール16に沿わせたり、または、接合された触媒担持層2とPTFE多孔質膜3とに乾燥空気を吹き付ける等して、余分な水を乾燥させてもよい。乾燥は、完全に行われる必要はなく、排ガス処理用フィルタ1を使用する際に問題とならない程度に行えば良い。図2において、熱ロール16の温度は、PTFE樹脂4の焼成が進行しないように100℃〜250℃さらには、150℃〜200℃とするとよい。
触媒担持層2の片面だけではなく両面にPTFE多孔質膜3を接合する場合は、上記の工程を繰り返すことで作製できる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。
まず、触媒担持層の下記のようにして、触媒担持層Aを作製した。
酸化チタンと五酸化バナジウムとの総量が40重量%となるように調整されたスラリー水溶液に、ポリイミドフェルト(目付け重量500g/m2)を浸漬した後、上記溶液から引き上げて乾燥させ、触媒付着量が約300g/m2の触媒担持層Aを作製した。触媒担持層Aの表面にはかなりの触媒粉が付着しており、手で触ると粉が手に付着した。
次に、湿度60%の雰囲気下で、触媒担持層Aの一方の面に、スプレー塗工機にて水(30g/m2)を吹き付けた後、PTFE繊維(レンチング社製、「プロフィレン」、2.4デニール、長さ60mm)を100g/m2付着させた。尚、水と触媒担持層Aに含まれる触媒との単位面積当たりの重量比は1:10である。上記のようにPTFE繊維と水とを触媒担持層Aに付着させた後、触媒担持層Aの一方の面にPTFE多孔質膜(日東電工社製、NTF5110)を積層し、380℃に加熱した熱ロールに沿わせて熱ラミネートを行った。続いて160℃に加熱された熱ロールに沿わせて余分な水を気化して、排ガス処理用フィルタを得た。
実施例2では、湿度50%の雰囲気下で、実施例1において作製した触媒担持層Aの一方の面に、PTFE樹脂の水性ディスパージョン液(ダイキン工業社製、「TFED−2」、固形分50重量%を2倍希釈したもの)を吐出量20g/分で、1分間吹き付けた。触媒担持層Aに吹き付けられたPTFE樹脂は乾燥重量で50g/m2であり、水は150g/m2であった。尚、水と触媒担持層Aに含まれる触媒との単位面積当たりの重量比は1:2である。上記のようにPTFE樹脂の水性ディスパージョン液を触媒担持層Aに吹き付けた後、触媒担持層Aの一方の面にPTFE多孔質膜(日東電工社製、NTF5110)を積層し、380℃に加熱した熱ロールに沿わせて熱ラミネートを行った。続いて160℃に加熱された熱ロールに沿わせて余分な水を気化して、排ガス処理用フィルタを得た。
まず、触媒担持層の下記のようにして、触媒担持層Bを作製した。
酸化チタン(触媒)と五酸化バナジウム(触媒)との総量が40重量%となるように調整されたスラリー水溶液に、PTFEフェルト(目付け重量700g/m2)を浸漬した後、上記溶液から引き上げて乾燥させ、触媒付着量が約300g/m2の触媒担持層Bを作製した。触媒担持層Bの表面にはかなりの触媒粉が付着しており、手で触ると粉が手に付着した。
次に、湿度50%の雰囲気下で、触媒担持層Bの一方の面に、PTFE樹脂の水性ディスパージョン液(ダイキン工業社製、「TFED−2」、固形分50重量%を2倍希釈したもの)を吐出量20g/分で、1分間吹き付けた。触媒担持層Bに吹き付けられたPTFE樹脂は乾燥重量で50g/m2であり、水は150g/m2であった。尚、水と触媒担持層Bに含まれる触媒との単位面積当たりの重量比は1:2である。上記のようにPTFE樹脂の水性ディスパージョン液を触媒担持層Bに吹き付けた後、触媒担持層Bの一方の面にPTFE多孔質膜(日東電工社製、NTF5110)を積層して、380℃に加熱した熱ロールに沿わせて熱ラミネートを行い、排ガス処理用フィルタを得た。
実施例4では、湿度50%の雰囲気下で、実施例3にて作製した触媒担持層Bの一方の面に、PTFE樹脂の水性ディスパージョン液(ダイキン工業社製、「TFED−2」、固形分50重量%を2倍希釈したもの)を吐出量20g/分で、1分間吹き付けた。触媒担持層Bに吹き付けられたPTFE樹脂は乾燥重量で50g/m2であり、水は150g/m2であった。尚、水と触媒担持層Bに含まれる触媒との単位面積当たりの重量比は1:2である。上記のようにPTFE樹脂の水性ディスパージョン液を触媒担持層Bに吹き付けた後、触媒担持層Bの一方の面にPTFE多孔質膜(日東電工社製、NTF5110)を積層して、380℃に加熱した熱ロールに沿わせて熱ラミネートを行った。さらに、触媒担持層Bの反対面にも上記と同じ要領で同じPTFE多孔質膜を接合して、触媒担持層Bの両面にPTFE多孔質膜が接合された排ガス処理用フィルタを得た。
(比較例1)
比較例1では、湿度50%の雰囲気下で、実施例3において作製した触媒担持層Bの一方の面に、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)の水性ディスパージョン液(大日本インキ化学製、「ラクスター1570B」、固形分45重量%)を吐出量20g/分で、1分間吹き付けた。触媒担持層Bに吹き付けられたNBRは乾燥重量で50g/m2であり、水は50g/m2であった。上記のようにNBRの水性ディスパージョンを液触媒担持層Bに吹き付けた後、触媒担持層Bの一方の面にPTFE多孔質膜(日東電工社製、NTF5110)を積層し、その積層体を250℃に加熱した熱ロールに沿わせて熱ラミネートを行い、排ガス処理用フィルタを得た。
(比較例2,3)
触媒担持層Aのみからなる排ガス処理用フィルタを比較例2とし、触媒担持層Aのみからなる排ガス処理用フィルタを比較例3とする。
実施例1〜4、比較例1の排ガス処理用フィルタについて剥離試験、触媒の脱落量計量試験、および捕集効率の測定を、PTFE多孔質膜について通気度の測定を下記に示す方法で行った。また、比較例2、3についても、触媒の脱落量計量試験、捕集効率と通気度の測定を行った。その結果を表1に示している。
[剥離試験] 排ガス処理用フィルタを200℃雰囲気中に24時間放置した後、排ガス処理用フィルタのPTFE多孔質膜側に、1cm離れた箇所からエアーガン(ノズル直径2mm)により0.4MPaのエアーを吹き付けて、PTFE多孔質膜と触媒担持層との間に剥離が生じるかどうか確認した。
[捕集効率] JIS Z 8901に規定された、平均粒子径が0.3μmのジオクチルテレフタレート粒子(DOP)を用い、JIS K 0901に準拠して排ガス処理用フィルタの捕集効率を測定した。
[通気度] JIS L 1096に従い、フラジール型試験機(東洋精機製作所製)を用いて通気度を測定した。
[触媒の脱落量計量試験] 図3に示すような治具6に排ガス処理用フィルタのサンプルを固定して、雰囲気温度が120〜147℃の乾燥機内で触媒の脱落試験を行った。図3に示すように、サンプルをOリング7、8でシールして治具6に固定し、矢印の方向からエアーにより圧力0.5MPaを0.1秒間付加する試験を50回繰り返し、その後取り外して重量を測定した。その測定重量と試験前のサンプルの重量との差から触媒の脱落重量を得た。
Figure 2005238026
表1に示すように、剥離試験において、比較例1の排ガス処理用フィルタでは、PTFE多孔質膜と触媒担持層との間に剥離が確認されたが、実施例1〜4の排ガス処理用フィルタでは剥離は確認されなかった。また、PTFE多孔質膜と触媒担持層とが十分な接着強度で接合された実施例1〜4では、いずれの比較例よりも触媒の脱落が抑制されていた。
本発明は、長寿命化された排ガス処理用フィルタを提供できるので、排ガス処理用フィルタとして適している。
本発明の排ガス処理用フィルタの一例を示す断面図 本発明の排ガス処理用フィルタの製造方法の一例を示す工程図 実施例における、触媒の脱落量の測定方法を説明する断面図
符号の説明
1 排ガス処理用フィルタ
2 触媒担持層
2a 触媒
2b 多孔材料
3 PTFE多孔質膜
4 PTFE樹脂を主成分とする接着剤
5 水
14、16 熱ロール

Claims (6)

  1. 多孔材料の少なくとも一方の表面に粉末状の触媒が付着した触媒担持層と、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜とを含み、前記一方の表面に前記ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜がポリテトラフルオロエチレン樹脂を主成分とする接着剤を介して接合されていることを特徴とする排ガス処理用フィルタ。
  2. 前記ポリテトラフルオロエチレン樹脂が、乾燥後の重量により30g/m2以上の分布密度で、前記触媒担持層と前記ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜との間に配置されている請求項1に記載の排ガス処理用フィルタ。
  3. 前記ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜のJIS L 1096に準拠して測定された通気度が、4cm3/cm2・sec以上である請求項1または2に記載の排ガス処理用フィルタ。
  4. 請求項1〜3のいずれかの項に記載の排ガス処理用フィルタの製造方法であって、
    前記触媒担持層の一方の表面に、前記ポリテトラフルオロエチレン樹脂と水とを付着させる第1の工程と、
    前記触媒担持層と前記ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜とを重ね合わせ、前記触媒担持層と前記ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜との間に前記水が存在する状態で加熱し加圧することにより、前記触媒担持層と前記ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜とを前記ポリテトラフルオロエチレン樹脂を介して接合する第2の工程と、
    を含むことを特徴とする排ガス処理用フィルタの製造方法。
  5. 前記第2の工程において、前記触媒担持層と前記ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜との間に、単位面積あたりの重量が前記触媒の1/10以上の前記水が存在する状態で、前記触媒担持層と前記ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜とを加熱する請求項4に記載の排ガス処理用フィルタの製造方法。
  6. 前記第2の工程において、重ね合わされた前記触媒担持層と前記ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜とを熱ロールにより加熱する請求項4または5に記載の排ガス処理用フィルタの製造方法。
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