JP2005236909A - Ipネットワークの通信品質測定装置及び測定方法 - Google Patents

Ipネットワークの通信品質測定装置及び測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ネットワークの遅延時間変動に係る通信品質評価を、リアルタイムに、かつネットワークが輻輳状態では、過大な負荷をかけずに実施できるIPネットワークにおける通信品質測定装置及び測定方法を実現する。
【解決手段】 送信点と受信点の通信経路を結ぶIPネットワークを流れる通信トラフィックに送信点においてテストパケットを挿入し、通信品質の測定を行なうIPネットワークの通信品質測定装置において、前記通信経路の所定抽出点から抽出した通信パケットから、一定時間毎のネットワークトラフィック測定値を算出するネットワークトラフィック測定手段と、所定個数毎のネットワークトラフィック測定値の移動平均値として定義される契機指数を算出する契機指数算出手段を有し、該契機指数が所定条件を満足する場合にテストパケットの発生・停止の制御を行うIPネットワークの通信品質測定装置および測定方法。
【選択図】 図2







Description

本発明は、IPネットワークにおける遅延時間などに係る通信品質測定方法及び、該測定方法を実施するための通信品質測定装置に関するものである。
従来、IPネットワークの通信品質測定方法としては、パッシブ型の計測方法とアクティブ型の計測方法がある(非特許文献1、2など)。
パッシブ型の通信品質測定方法では、分散・設置されたルータやブリッジなどのネットワーク機器が持つ装置名、ポート名、伝送帯域等の属性情報等に加え、誤り特性、遅延時間、パケット廃棄特性、などのネットワーク機器が持つ各種特性(通信品質)の計測値を、MIB(Management Information Base)としてネットワーク機器毎に常時保持させる。
このMIBデータを、SNMP(Simple Network Management Protocol)や、RMON(Remote Network Monitoring)等の標準のネットワーク管理プロトコルを使って、遠隔地の管理センタから、ポーリングスケジュールに従って情報収集コマンドを各対象機器に送る事によって、或いはトラップ設定を行なうことによって自動的に取得し、通信品質を測定する方法が取られている。
しかし、これら通信品質測定では、個々のネットワーク機器での通信品質は分かっても、実際のネットワークを通して、特定の2地点間でデータ伝送等の通信を行なった場合のトータルとしての通信品質を把握することは難しい。
そこで、幹線系ネットワークや対象とする2地点間の通信経路の性能を直接測定する方法として、近年、テストパケットを指定経路に沿って直接送るアクティブ型によるネットワークの通信品質測定方法が重要視されている。
パッシブ型のネットワークの通信品質測定は、ルータやスイッチ等の各ノード装置における異常の早期発見を主な目的とする。
これに対して、アクティブ型のネットワークの通信品質測定におけるテストパケット印可の主要な目的は、実際に発生し得る様々な通信状況下で、どの程度に、実際のアプリケーションが支障なく使用出来るかを判断する参考情報を得ることにある。
すなわち、テストパケットによる通信品質の測定結果から、ネットワークの通信品質がサービスを実施する為の保証基準を満足しているかどうかを判断し、利用者数の増加に伴って、トラフィックが増加し、通信品質がサービス基準を満足できなくなった場合に、ネットワークの増設などの見直し等を行なう為に役立てられる。
したがって、パッシブ型とアクティブ型の通信品質測定は、お互いに補完関係にある。
図15に、従来のアクティブ型による通信品質測定方法をしめす。
図15で、100、100’は、テストパケットを送受信する送受信点における通信品質測定装置、200は、インターネットやイントラネット或いはVPNなどの幹線系ネットワーク、310は、通信品質測定装置100が接続されたサイト1におけるLANシステム、320は、通信品質測定装置100が接続されたサイト2におけるLANシステム、101は各サイトと幹線系ネットワーク200に接続されるGビットイサーネット等のメイン回線の出力ポートから計測用のトラフィックの抽出、及びテストパケットの挿入を行なう送信アダプタ手段、102は各サイトと幹線系ネットワーク200に接続されるGビットイサーネット等のメインの入力ポートから計測用のトラフィックの抽出を行なう受信アダプタ手段、103はテストパケットの発生・挿入手段、104はテストパケット受信手段、105は、テストパケットの遅延時間やパケットロスなどの通信品質の測定を行なうテストパケット測定手段、110はテストパケット発生・挿入手段103に対してテストパケットの発生条件をマニュアルで設定・指示し、テストパケット測定手段105からの測定結果の表示を行なう為のGUI入出力手段、を示す。
図15の例は、オフィス等のLANシステム間での測定例を示したが、ISPのアクセスノード間、幹線系ネットワークにおけるキーノード間での測定もあり得る。
また、通信品質測定装置は、独立型の装置と限らず、パネル構成とし、ゲートウェイル
ータ装置などに一体構成で組み込まれ、疑似入力ポートにテストパケットを挿入し、ルータのスケジューラ機能を利用してメインのトラフィックとの衝突を避けて挿入される場合もある。
アクティブ型の測定方法では、テストパケットを送信サイト1と受信サイト2を結ぶ特定のネットワーク経路を指定して送信し、該ネットワーク経路に係る遅延時間、遅延時間の揺らぎ(ジッタ)、パケット誤り率、パケット喪失率、等の通信品質を実測する。
アクティブ型の測定方法は、まだ標準的な測定方法は確立されていないが、実際のアプリケーションと同じテストパケットを疑似的に発生させて、通信品質の測定を行なえる為、より実際の利用に則した測定が行なえる。
アクティブ型の測定方法は、とくに、近年、インターネットでの利用が拡大している音声や動画などを送るリアルタイム通信の際の通信品質測定に有効となる。
リアルタイム通信では、とくに遅延時間の絶対値および遅延のバラツキであるジッタを極力抑えることが必要となる。
近年、一部のIP電話のプロバイダでは、遅延時間を30ms以下に抑えることが通信品質の重要な目標ターゲットとなっている。
他方、流通取引や金融取引などでは、トランズアクションの応答速度と共に、データ誤り零が最も再重要視される。
この為、音声や動画などのリアルタイム性が要求される通信では、送信側に対する受信確認を不要とするコネクションレス型のUDPプロトコルが使われるのに対して、取引データのやりとりや大量の重要データを一括転送する為のFTP等のファイル転送などでは、一定のウインドウサイズ毎の受信確認を伴うコネクション型のTCPプロトコルが使われている。
アクティブ型の通信品質測定方法に係る従来技術の例として、特開2003−110621の「ネットワーク品質測定装置」のように、テストパケットを周期的に発生させ、ネットワーク経路に沿って流し、ネットワークの通信品質の測定を行なう方法がある。
しかし、この様に周期的に測定パケットを通信経路に沿って流すことによって実施される従来のアクティブ型の計測方法では、ネットワークのトラフィック負荷状態に無関係に一定周期でテストパケットを発生させてネットワーク経路に流し込む。
この為、ネットワークの能力限界を示すスループット限界に近い大きなトラフィック負荷がかかっている輻輳状態においては、テストパケット自体がネットワークに負荷をかけサービス品質低下を誘発するという問題がある。
すなわち、定期的にテストパケットを発生する従来技術では、通信品質の低下要因がトラフィックの輻輳によるものか、ネットワークを形成するルータ等の故障によるものかの判断は、ネットワークのトラフィック状況など様々なデータを総合した分析が必要であった。
また、ネットワークを利用するユーザがGUI操作におけるレスポンスの遅さなどによって感じる通信品質の低下は、ネットワークの利用状況、例えば、利用するアプリケーション、端末の設置場所、時間帯などによって異なる。
このため、当該ネットワークで定期的に測定された長中期の通信品質測定データとユーザ端末におけるアプリケーション毎のレスポンスなどに、曜日や時間帯などのファクタも加味した分析を行い、業務に重大な支障がある場合は、ネットワークの見直しも行なわれる。
しかし、ネットワークの見直しは、新たな設備投資を伴う場合が多い為、次善の策として統計平均に基づいて予想し設定した輻輳時間帯を避けた利用時間帯の分散などの方法が考えられる。
後者の場合、実際には時々刻々に変化するリアルタイムな通信品質を反映していない為、輻輳状況とぶつかり、レスポンスが十分に改善されない場合もあり得る。
すなわち、従来技術では、ネットワークの実際の輻輳状態に応じたリアルタイムな通信品質低下の検出およびその結果のユーザに対する迅速な通知手段がなく、ユーザは手さぐりでネットワークのレスポンスを見ながら利用することになっていた。
即ち、周期的なテストパケット印可によって、ネットワークに過大な負荷がかかったり、実際のリアルタイムなネットワークの通信品質に関する情報のユーザへの提供が十分になされていなかった。
リアルタイムに通信品質低下を検出する方法には、長期間測定したトラフィックデータを基に、トラフィックの平均値等を閾値として設定し、設定した閾値の超過を監視する方法がある。
しかし、この場合も、設定された閾値は、過去の長期間平均のトラフィックを基にして設定された閾値であり、実際のリアルタイムな通信状況を反映して設定された閾値でない為、マージンが過不足になり、実際のリアルタイムな運用実態を反映していなかった。
更に、アクティブ型の計測手法は、送信点と受信点間における遅延時間を測定する為には、パケットの送信点と受信点の両装置間で時計を同期させる仕組みが必要であり、専用の時計設備を用意するためコストが掛かっていた。
次に、本発明の背景をより明確化する為に、 ネットワークのスループットと遅延変動、テストパケットの関係について述べる。
図16に、スループットと遅延時間変動の関係を示す。
図16は、ルータやスイッチ等の単位ノードの複数ポートから各々IPパケットによる入力トラフィックが印可され、一つの出力ポ―トから出力トラフィックが出力される場合の入出力特性及び入出力ポート間における遅延特性を示す。
図16で、理想型は、入力トラフィック間の衝突が理想的に調整されて、出力ポートの伝送帯域限界まで入力されたトラフィックの伝送帯域がそのまま出力帯域として反映される場合で、出力ポートの伝送帯域で決まる限界容量まで、スループットは単調増加する。
理想型でも伝送帯域以上のスループットは得られない為、伝送帯域以上の分の入力トラフィック分のパケットは廃棄される。
これに対して、入力トラフィック間の衝突回避の為の制御を、バッファメモリとスケジューラによる待ち行列の書き込み・読み出し調整を行なう輻輳制御型では、理想型に近いスループット特性を示すが、トラフィックが増え輻輳状態になると、待ち行列が長くなる確率が増える為、遅延時間が増加する。
また、理想型の様に、伝送帯域まで入力トラフィックがそのまま出力トラフィックとして出力されず、入力トラフィックが増えるとバッファオーバフローで廃棄されるパケットも徐々に増大する。
無制御型は、スケジューラ等の調整手段を用いない場合で、入力パケット間の衝突による待ち行列形成の効率が悪くなる為、スループットも落ち、遅延時間も急激に増加する。
この様に、いずれの場合も、遅延時間の増加と共に、パケットの廃棄確率も増え、出力ポートのスループット以上分の入力パケットは印可されても廃棄され、出力ポートからは出力されない。
又、輻輳状態となり遅延時間が大きな値をとる様になると遅延時間の変動もそれに応じて大きな値をとる様になる。
IP電話等のリアルタイム通信では、一定周期・一定長の入力パケットが印可され、出力トラフィックは、所定内の一定の処理遅延時間で、そのまま送り出されることが必要条件となる。
輻輳状態では、経路途中でのパケット廃棄に加え、遅延時間の変動が大きくなり受信側におけるバッファメモリをオーバし、受信パケットの喪失も生起し、電話の通話品質やテレビ電話等における画質の劣化を引き起こす確率が増大する。
従って、徐々にトラフィックに占める割合が増えつつあるIP電話等のリアルタイム通信においては、従来のメール等の待ち時間を許す非リアルタイム通信に比べて、輻輳状態を極力避けるネットワーク設計が重要となっている。
図17に、トラフィック変動パターン例を示す。
図17は、インターネットやイントラネット内の特定ノードでの入出力トラフィックを示す例である。
図17で、パターンAは、ISP等のアクセスノードにおけるトラフィックの例、パターンBは、イントラネットにおけるオフィスLANのゲートウェイノードにおけるトラフィック例を示す。
よく知られている如く、パターンAでは、家に帰宅後にインターネットアクセスを楽しむ人が殆どの為に、夜11時の就寝前前後にもトラフィックのピークがある。
これに対して、パターンBでは、帰社後のLAN間トラフィック量が減る様子を示す。
インターネットやイントラネットでは、図16に示す様な多数の異なる特性のルータやスイッチ等のノードを多元接続し、多様なトラフィック特性を持ったサイト間を結んだ通信が行なわれている。また、トラフィックパターンも、図17に示す如く、ユーザサイトによって、様々な特性を持っている。
これらのネットワークの性質を考慮し、実際のネットワーク運用や見直しなどにも役立つアクティブ型の通信品質測定の重要性が増している。
実際のネットワーク運用においては、遅延が大幅に増える様な通信ポートの伝送容量限界に近い様な運用方法は、幹線系ゲートウェイルータにおけるバックプレッシャ等の方法で、あるいはエンドユーザによる自主規制によって、エンドユーザ端末における発生トラフィックが抑えられる為、発生しない。
しかし、ある程度の軽い輻輳状態での運用は日常的に行なわれており、輻輳が全くない状態だけでなく、この様な軽い輻輳状態における遅延時間等のネットワークの通信品質を知る事もネットワークベンダやイントラネットのネットワーク管理者等がネットワークの見直し検討などを行なう上で、重要となっている。
特開2003−110621号公報 「Passive vs Active Monitoring」、 HYPERLINK "URL:http//www.slac.stanford.edu/comp/net/wan-mon/passive-vs-active.html" URL:http//www.slac.stanford.edu/comp/net/wan-mon/passive-vs-active.html、March 11,2001、2001年 Limitations of Passive & Active Measurement Methods in Packet Network」、 HYPERLINK "URL:www.transware.co.jp/product.am/" URL:http//www.ac.uk/lcs/papers/2003/113.pdf、2003年
解決しようとする課題は、ネットワークの遅延時間変動に係る通信品質測定を、リアルタイムに、かつネットワークが輻輳状態では、過大な負荷をかけずに実施できるIPネットワークにおける通信品質測定装置及び測定方法を実現する事である。
上記課題を解決するための第1の発明は、送信点と受信点の通信経路を結ぶIPネットワークを流れる通信トラフィックに送信点においてテストパケットを挿入し、該IPネットワークの受信点におけるテストパケットの抽出及び測定によって通信品質の測定を行なうIPネットワークの通信品質測定装置において、
前記通信経路の所定抽出点から抽出した通信パケットから、一定時間毎のネットワークトラフィック測定値を算出するネットワークトラフィック測定手段と、
該ネットワークトラフィック測定値の長時間測定平均値として定義される負荷指数を算出する負荷指数算出手段と、
所定個数毎のネットワークトラフィック測定値の移動平均値として定義される契機指数を算出する契機指数算出手段と、
該契機指数が所定の負荷限界以下でかつ所定回数続けて直前の値以下の値を取った場合か、前記負荷指数の値を下回ったことを検出し、通信品質測定用のテストパケットの送信開始を指示するテストパケット発生契機設定手段と、
該テストパケット発生契機設定手段からの出力に応じて、前記送信点における前記通信トラフィックに、所定形式のテストパケットの挿入を行なうテストパケット発生・挿入手段を有し、
前記契機指数、前記負荷指数値に応じて、前記IPネットワークに対する通信品質測定用のテストパケットの発生・停止の制御を行なう、IPネットワークの通信品質測定システムを提供する。
本発明によれば、測定対象ネットワークの通信トラフィックが高く通信品質測定用のテストパケットを送信することで更に悪化すると予想される状態では、テストパケットの送信を停止し、輻輳状態を抜けでた状態で、テストパケットの送信が行なわれる。
この結果、ネットワークのトラフィックをリアルタイムに監視し、過負荷にはならない負荷をテストパケットによってかけながら実態に近いネットワークの通信品質を測定出来るIPネットワークの通信品質測定システムを提供できる。
これによって、ある程度の輻輳状態も含めてネットワークの実際利用状況における通信品質の測定を正確に行なうことが出来る様になる。
上記課題を解決するための第2の発明は、第1の発明に記載のIPネットワークの通信品質測定装置において、
前記テストパケット発生・挿入手段は、受信側の前記通信品質測定装置に対して、テストパケットの送信開始に先立って、送信開始要求パケットを送信し、
該送信開始要求パケットに、テストパケット送信開始時刻、テストパケット送信間隔、テストパケット送信個数、テストパケットサイズなどの測定条件を埋め込み通知する送信開始要求パケット発生・挿入を有することを特徴とする、IPネットワークの通信品質測定装置を提供する。
本発明によって、送信開始要求パケットに埋め込まれたテストパケットの送信開始時刻を含む通信品質測定パラメータの通知により、テストパケットの送信開始時刻を送信点と受信点の時刻同期なしで、正確に予測することが出来、遅延時間のバラツキ等の通信品質測定を行なうことが出来る。
これによって、輻輳状態も含めて遅延時間の揺らぎを主とするネットワークの通信品質の測定を正確に行なうことが出来る様になる。
この為、NTP(Network Time Protocol)やGPS(Global Positioning System) などの専用設備を利用した各ネットワーク品質測定装置によって時刻同期をとる必要がなくなり、送信開始要求パケットによって測定要求を受けた受信点のネットワーク品質測定装置は、片方向の通信のみでネットワークのサービス品質低下を予測できる。
上記課題を解決するための第3の発明は、送信点と受信点の通信経路を結ぶIPネットワークを流れる通信トラフィックに送信点においてテストパケットを挿入し、該IPネットワークの受信点におけるテストパケットの抽出及び測定によって通信品質の測定を行なうIPネットワークの通信品質測定方法において、
前記通信経路の所定抽出点から抽出した通信パケットから、一定時間毎のネットワークトラフィック測定値を算出するステップと、
該ネットワークトラフィック測定値の長時間測定平均値として定義される負荷指数を算出するステップと、
所定個数毎のネットワークトラフィック測定値の移動平均値として定義される契機指数を算出するスッテプと、
該契機指数が所定回数続けて直前の値以下の値を取った場合か、前記負荷指数の値を下回ったことを検出し、通信品質測定用のテストパケットの送信開始を指示するテストパケット発生契機設定を行なうステップと、
該テストパケット発生契機設定手段からの出力に応じて、前記送信点における前記通信トラフィックに、所定形式のテストパケットの発生と挿入を行なうステップと、
前記契機指数が所定回数続けて直前の値以上の値を取った場合、該テストパケットの停止制御を行なうステップ、を有するIPネットワークの通信品質測定方法を提供する。
本発明によれば、常に、ネットワークのトラフィックをリアルタイムに監視し、過負荷にはならない程度の負荷をテストパケットによってかけながらネットワークの通信品質を測定出来るIPネットワークの通信品質測定方法を提供できる
本発明のIPネットワークの通信品質測定装置及び測定方法は、2点間を結ぶネットワークの遅延時間、に係る通信品質測定を、リアルタイムにかつネットワークが輻輳状態では過大な負荷をかけずに実施できる。
図1に、本発明の通信品質測定装置の全体構成図、図2に、本発明の通信品質測定装置のブロック図を示す。
図1、図2において、100は、測定サイトの2点間を結ぶルートにおいてテストパケットの送受信・測定を行なう各サイトにおける通信品質測定装置、200はインターネットやイントラネット或いはVPNなどの幹線系ネットワーク、310は、通信品質測定装置100が接続されたサイト1におけるLANシステム、320は、通信品質測定装置100が接続されたサイト2におけるLANシステム、101は各サイトと幹線系ネットワーク200に接続されるGビットイサーネット等のメインの出力ポートから出力トラフィックを抽出し、通信品質測定用のテストパケット、送信側に対する制御・指示パケットの挿入を行なうための送信アダプタ手段、102は各サイトと幹線系ネットワーク200に接続されるGビットイサーネット等のメインの入力ポートから測定用のテストパケットの抽出を行ない受信トラフィックの抽出を行う為の受信アダプタ手段、103はテストパケットの組立・送信とメイントラフィックへの挿入処理を行なうテストパケット発生・挿入手段、104はテストパケットの受信・必要情報の抽出処理を行なうテストパケット受信手段、105はテストパケットの遅延時間やパケットロスなどの通信品質の測定を行なうテストパケット測定手段、106は、送信アダブタ手段101又は受信アダプタ手段102で抽出した送受信トラフィックからリアルタイムの要求に応える十分短い時間間隔毎のトラフィック量の算出を行ない所定回数分のトラフィック履歴データの蓄積・更新を行なうトラフィック量算出・蓄積手段、107は、トラフィック量算出・蓄積手段106に蓄積されたトラフィック履歴データから所定回数分の移動平均値を契機指数として求める契機指数算出手段、108は、トラフィック履歴データからトラフィックの長時間平均値として定義される負荷指数を求める負荷指数算出手段、109は、前記契機指数が事前に設定された負荷限界以下でかつ所定のM回だけ直前の値よりも小さな値が続いたことを検出した時ないしは負荷指数以下のトラフィックが所定のN回続いた事を検出した時に、テストパケット発生・挿入手段103に、テストパケットの発生・挿入を指示するテストパケット発生制御手段、110はテストパケット発生・挿入手段103に対してテストパケットの発生条件を設定・指示し、トラフィック量算出・蓄積手段106に、送信トラフィックを測定するか、受信トラフィックを測定するか、同時に測定するのかの切替指示を行い、テストパケット測定手段105、トラフィック量算出・蓄積手段106からの測定結果の表示を行なう為のGUI入出力手段、を示す。
ここで、実際の計測結果などを基に、メインの通信トラフィックへの影響が少ない又は大きいと判断される場合には、前記負荷指数に1前後の一定の係数をかけた指数を負荷指数として用いても良い。
尚、テストパケット発生・挿入手段103によるテストパケットのメイントラフィックへの挿入は、メイントラフィックの送信パケット列をモニタし、送信パケット列との衝突を避けて挿入する衝突回避挿入機能を有する。
本構成によって、本発明のIPネットワークの通信品質測定装置100において、前記通信経路の所定抽出点から抽出した通信パケットから、該ネットワークトラフィック測定値の長時間測定平均値として定義され算出された負荷指数と、所定個数毎のネットワークトラフィック測定値の移動平均値として定義される契機指数が求まる。
この契機指数が所定回数続けて直前の値以下の値を取った場合か、前記負荷指数の値を所定回数下回ったことを、テストパケット発生制御手段109が検出し、該テストパケット発生制御からの指示に応じて、前記送信点における前記通信トラフィックに、所定形式のテストパケットの挿入が行なわれる。
また、テストパケットの送信開始後、テストパケット発生制御手段109は、テストパケットを含むトラフィックを監視し、契機指数が負荷指数以上の値で、かつ続けて所定のL回続けて直前の契機指数の値以上の値をとる場合は、テストパケット発生・挿入手段103に対して、該テストパケットの送信停止制御を行なう。
本発明によれば、測定対象ネットワークの通信トラフィックが高く通信品質測定用のテストパケットを送信することで更に悪化すると予想される状態では、テストパケットの送信を停止し、輻輳状態を抜けでた状態で、テストパケットの送信が行なわれる。
この結果、ネットワークのトラフィックをリアルタイムに監視し、過負荷にはならない負荷をテストパケットによってかけながら実態に近いネットワークの通信品質を測定出来るIPネットワークの通信品質測定装置及び測定方法を提供できる。
これによって、ある程度の輻輳状態の場合でも、輻輳状態に入らないと判断された場合には、通信品質の測定が行なわれ、ネットワークの実際利用状況における通信品質の測定を正確に行なうことが出来る様になる。
インターネットや分散した本社や支社、関係会社間等の多数のオフィス相互間で通信を行なっているイントラネット等のネットワーク環境では、ネットワークの輻輳は、幹線系ネットワークとの出力ポートや入力ポート、あるいは、幹線系ネットワーク内の特定のルータノード等で発生しうる。
従って、ネットワークの通信品質測定におけるテストパケットの挿入制御も、テストパケットを送信する側のサイトにおける出力ポートの出力トラフィックを監視して、該出力トラフィックの量に応じて制御する場合と、テストパケットを受信する側のサイトにおける入力ポートにおける入力ポートの入力トラフィックを監視して、該入力トラフィック量に応じて、送信側のテストパケットの送信を制御する場合、が考えられる。
又、送信側・受信側トラフィックを同時に監視して、トラフィック量が多い側に応じた送信側テストパケットの送信制御を行なう様にして良い。
本発明では、トラフィックとして、下記の(1)式の正規化トラフィック量TRを求める。
TR=ΣNp(i)/(T・Thrmax)―――――(1)
ここで、Tは、測定時間、Np(i)は、測定時間T内に通過したパケット毎のビット数、Thrmaxは、測定対象ポートの伝送帯域である。
TRは、正規化されているため、無名数となる。TRが1に近いほど、T時間で平均化したトラフィック量が多く、輻輳状態に近いことを意味する。
限界負荷に相当するトラフィックは、ネットワークの輻輳待ち行列形成による遅延量の増分が基準値以下となる様に設定される。
契機指数の値は時々刻々変動し、トラフィックが輻輳状態から抜け出し、定常状態となるとほぼ一定値をとる。
従って、契機指数値が負荷限界以上の場合は、スループット限界以上の輻輳状態が続いている為、テストパケットの送信を停止し、契機指数値が負荷限界以下で、かつ直前の契機指数の値以下の状態が所定のM回続いた場合には輻輳状態から抜け出したと判断してテストパケットの送信を開始する。
但し、テストパケットを送信後、テストパケットを含めたトラフィック量による負荷指数値が前記の指定値以上となった場合には直ちにテストパケットの送信を停止する。
図3に、トラフィックパターン例と負荷指数、契機指数の関係を示す。
図3に示す如く、トラフィックのリアルタイムな輻輳状況に応じたテストパケットの発生・停止制御を行なうことによって、輻輳のピーク時で、負荷限界値に近い様なタイミングでテストパケットが印可されるテストパケットの発生・挿入を抑えることが出来る。
次に、本発明におけるテストパケットの発生方法について説明する。
図4に、本発明によるテストパケットの発生及び測定方法の原理図を示す。
公知の如く、IPネットワークにおいては、ネットワーク層のIPプロトコルをベースにネットワーク内でのパケットのルーティング制御が行なわれ、トランスポート層におけるTCPプロトコルによってコネクション型のパケットのやりとりが行なわれ、UDPプロトコルによってコネクションレス型のやりとりが行なわれる。
近年、IP電話や動画通信のニーズが拡大するにつれ、UDPプロトコルが、従来の管理用途のみならず、メインの通信用に利用されるケースが増えている。
IP電話や動画通信でUDPプロトコルを使用する場合には、パケットロスと同時に遅延時間、遅延時間の揺らぎが重要となり、したがって、これらを正確に測定することが必要となる。
図4に示す如く、本発明で、UDPプロトコルを使ったテストパケットの発生を行なう場合は、UDPのウェルノウンポート以外の測定専用ポート番号mのUDPポートを送受信側に設け、該UDPポートを通じてテストパケットの送信及びテストパケットの受信監視を行なう。
又、受信側でのトラフィック監視結果に応じて、送信側のテストパケットの送信制御・指示を行なう場合には、テストパケット用の通信ポートとは別の制御用ポート番号nを設け、該制御ポートを通じて指示信号の送信・受信を行なう。
テストパケット発生・挿入手段103は、テストパケットの組立・送信を行なう場合は、送信テストパケットのUDPポート番号としてmを指定して送信する。
テストパケット受信手段104は、受信トラフィックの中にあるUDPプロトコルのパケットを抽出し、さらにUDPポート番号がmのパケットを抽出すれば、そのパケットがテストパケットであることが分かる為、所定の処理を行なうことが出来る。
これによって、メインのトラフィックとの分離が簡単に行なえ、ソフト処理が容易になる。
TCPプロトコルによるコネクション型の測定を行なう場合も同様に、TCPのウエルノウンポート以外の測定専用のポート番号以外のTCPポートを送受信側に設け、該TCPポートを通じてテストパケットの送信及びテストパケットの受信監視を行なう。
図5は、テストパケットのフレーム構成例を示す。
図5で、IPヘッダ部分には、通常通り、テストパケットを発生させている送信側の通信品質測定装置100の送信IPポートアドレス、テストパケットを受信する受信側の通信測定装置100の受信IPポートアドレスが含まれている。又、UDPヘッダ部分の送信側UDPポート番号、受信側UDPポート番号としては、mが書きこまれている。尚、
送信側UDPポート番号をm1、受信側UDPポート番号をm2として、異ならせても良い。
データ部分には、テスト開始指示パケットか、テストパケット本体か、一連のテストパケット送信終了かを示す識別コード、各テストパケットの種類に応じた補助データ、トータルパケット長を所定の基準長とする田祖のダミーデータがセットになって格納されている。
図6に、テスト開始指示パケットのデータ構成例を示す。
テスト開始指示パケットのデータ部には、テスト開始指示パケットの識別記号、テストパケットの送信基準時刻、それ以降のテストパケットの送信間隔、テストパケットの送信個数、テストパケットのパケットサイズ、ダミーデータ(Padding)が含まれる。
受信側の通信品質測定装置におけるテストパケット測定手段106は、テスト開始指示パケットの識別記号を検出し、測定開始の待機状態に入ることができる。
テスト開始パケットの識別符号には、テスト開始の識別と同時に、どの様な種類のテストパケットを送信するか、測定の種類を識別する目的もある。受信側の通信品質測定装置は、この識別符号に応じた、測定開始の待機状態に入る。
図7に、テストパケットのデータ構成例を示す。
テストパケットのデータには、テストパケットである事を確認する為の識別記号、何番目のテストパケットかを示す連続した送信番号、前記送信基準時刻に対する相対送信時刻、ダミーデータが含まれる。
テストパケットに含まれる送信番号は、受信点におけるパケットロスを検出する為に用いる。
また、パケットの送信時刻、送信間隔情報は、後述する如く、受信点において通信経路間の遅延時間の平均値、変動値を知る為に使われる。
尚、各テストパケットのパケット長データは標準のIPパケット生成ルールに従って、IPヘッダ、UDPヘッダ部に含まれる。
また、IPヘッダ、UDPヘッダにおけるチェックサムフィールドを誤り検出用に使用する。
テストパケット送信終了指示パケットのデータ部には、終了指示識別記号と、パケット長を揃える為のダミーデータが含まれる。
次に、テストパケットの送信開始からテストパケットの送信終了までの手順を説明する。
図8は、テストパケットの送信制御手順フロー図である。
図8において、ステップS1で初期設定を行う。初期設定内容には、GUI入出力手段110によるトラフィック量算出・蓄積手段106への指示を通じて、送信トラフィックの監視によるテストパケットの送信制御を行なうのか、受信トラフィックの監視によるテストパケットの送信制御を行なうのかの選択、がある。
また、同時にテストパケット発生・挿入手段103に対し、テストパケットの連続パケット送信数、パケット長、送信間隔、等のテストパケット発生条件の初期設定が行なわれる。
これは、実際のサイト1、サイト2における運用実態に応じて決定される。両サイトにおいて、両方のトラフィックの輻輳が発生する場合は、各々のサイトで送信トラフィック、受信トラフィックの監視によるテストパケットの送信制御を行なう。
以下、例として、サイト1側の通信品質測定装置100において送信パケットのトラフィックを監視し、テストパケットの送信制御を行なう場合について説明する。
ステップS2で測定が開始され、トラフィック量算出・蓄積手段106は、ステップS1の初期設定送信に応じて,送信アダプタ手段101によって抽出した送信トラフィックから前記の式(1)に基づいて、所定期間T毎の正規化トラフィック量の算出と蓄積を行なう。
ステップS3で、契機指数算出手段107は、トラフィック量算出・蓄積手段106の蓄積データから、直近のM回分にわたる正規化トラフィックの移動平均値として求まる契機指数を求め・蓄積する。
ステップS4で、テストパケット発生制御手段109は、契機指数算出手段107に蓄積されている契機指数が、許容遅延限界等の面から検討され事前に設定された負荷限界以下の値で、続けて所定回数N1だけ直近の契機指数よりも小さな値となった時、又は、契機指数が、正規化トラフィックの長時間平均値として定義した負荷指数以下で、所定回数N2だけ続いた事を判定する。
ステップS4でテストパケットの開始条件が満足されると、ステップS5でテストパケット発生制御手段109はテストパケット発生・挿入手段3にテストパケットの送信開始の指示を行う。
負荷指数はトラフィック量蓄積算出・蓄積手段106に蓄積された正規化トラフィックを基に負荷指数算出手段108によって算出される。
季節変動や月変動、週変動などを考慮して、適宜測定が行われ、測定値が更新される。
ステップS6で、テストパケット発生・挿入手段103は、事前にGUI入出力手段110で設定した送信条件に従って、テストパケットの送信を開始する。
ステップS7で,テストパケット発生制御手段109は、テストパケットを含めた通信トラフィックを含めて求められた契機指数の値を監視し、契機指数が所定のN回続けて直前の契機指数の値を上回る場合は、ステップS8でテストパケット発生・挿入手段103にテストパケットの送信停止を指示し、ステップS9でテストパケット発生・挿入手段103はテストパケットの送信中止を行う。この場合は、測定中断指示パケットを受信側に送信する様にしても良い。
テストパケット発生制御手段109からの送信停止の指示がなければ、テストパケット発生・挿入手段103は、ステップS10で所定回数のテストパケット送信が完了したかチェックし、未完了の場合はステップS11で、引き続いてテストパケットの送信を続ける。
ステップS10で、送信完了が検出されるとテストパケットの送信処理を終了する。
受信側トラフィックの監視によって、送信側のテストパケットの発生、送信停止の制御を行う場合は、受信側のテストパケット発生制御手段109による制御指示信号を、UDPポートに設けた制御信号ポートnを通じて送信側のテストパケット発生制御手段109に伝える事によってテストパケットの発生・停止の制御を行う。
尚、契機指数が負荷指数以下の場合は、トラフィックは十分な余裕があると判断される為、送信開始されたテストパケットの送信停止の制御はおこなわれない。
図6、図7で説明した如く、テストパケットの送信は、テストパケットの送信開始を示すテスト開始指示パケットを最初に送ってから開始される。
受信側トラフィックを監視して、相手側のテストパケットの送信制御を行なう場合も同様であり、この場合は、制御用のUDPポートnを通じて、受信側のテストパケット発生制御手段109から、相手側のテストパケット発生制御手段109に指示を行なう事によって、受信側監視、送信側テストパタン発生制御によって、通信品質測定が行なわれる。
これによって、輻輳時でピーク負荷がかかり過負荷になる恐れがある期間を避けて、テストパケットを送信し、ネットワークの通信品質測定を行なうことが出来る。
図9に、テストパケットの遅延揺らぎ測定の原理図、図10に、テストパケットの挿入タイミング説明図をしめす。
図9で、T1は、測定開始要求パケットを送信後のテストパケットの送信間隔、Mは、テストパケット当たりのバイト数、Nは、テストパケットの連続送信個数、△Tpdiは、
i番目のテストパケットの遅延時間の受信時刻の揺らぎを示す。
また、図10は、テストパケットの発生タイミングがメインの通信トラフィックとの衝突を避ける為に待ち時間の調整を行なった後で、メイントラフィックに挿入される様子を示す。
ネットワーク経路のルータ等のノード装置の中では、多数の方向から来るトラフィックパケット間の衝突を回避する為に待ち行列の形成と書き込み・読み出し制御が行なわれ、送信タイミングと受信タイミングでは必然的に時間ズレ(遅延のバラツキ)が生ずる。
IP電話等のリアルタイム通信に対応して十分な対応能力を持つ様に設計されたIPネットワークは、従来技術の図16のスループットと遅延時間変動で説明した如く、スループット限界に対して、十分なマージンをとった入力に対しては、通常のネットワークと同様に、入力信号の伝送速度と平均的な出力信号の伝送速度は等しいと考えられる。
また、IP電話などのリアルタイムのアプリケーションでは、入出力の伝送速度(帯域)の一致は必須要件となる。
しかし、IPネットワークは、上記の如く、途中のルータやスイッチで、複数ルートから流入する非同期のトラフィックの衝突を避けるため、バッファメモリによる待ち行列形成とトラフィックスケジューラによる遅延調整を経て、伝達される非同期伝送ネットワークである為に、必然的に、伝送遅延時間の揺らぎが発生する。
また、輻輳状況に近づくと、全体のスループットが低下し、途中のルータやスイッチにおける待ち合わせ時間も長くなり、あるいはパケットの廃棄が発生し、従って、受信パケットが送信パケットと同じ送信間隔を保てなくなり、遅延揺らぎ△Tpdiの値がプラス方向に徐々に大きな値になる。
ここで、i番目のテストパケットの送信点の通信品質測定装置を基準とした受信点における到着時刻の測定値は、送信サイト1の通信品質測定装置によって発生されたテストパイロットの送信間隔をT1、送信サイト1とサイト2の間の遅延時間Tpd、サイト2の通信品質測定装置のクロックのサイト1の通信品質測定装置のクロックに対する相対ズレ時間を△T、遅延時間のバラツキを△Tpdiとすると、(2)式で求まる。
△T+i×T1+Tpd+△Tpdi――――(2)
ここで、クロックの相対ズレ時間△T、遅延時間Tpd、△Tpdi共に未知数である。
ここで(2)から第2項のi×T1を減算すると、
Tpdi=△T+Tpd+△Tpdiが求まる。―――(3)
したがって、TpdiのN回の平均値を求めると、△T+Tpdが平均値として求まり、大数の法則によって、誤差項のsqrt(avg((△Tpd)2)/sqrt(K)は、Kを大きくする事によって、十分に小さな値にできる。
又、△T+Tpdの平均値avg(△T+Tpd)が求まると、△Tpdiの分散値cov(△Tpd)2
cov(△Tpd)2=avg(Tpdi−avg(△T+Tpd))2――(4)として求まる。
遅延揺らぎを示す△Tpdiの値は、図15のスループットと遅延時間変動で説明した如く、IPネットワークの通信品質を図る重要なパラメータである。
本発明では、送信側のテストパケット発生・挿入手段103から受信側のテストパケット測定手段105に対して、テストパケットの送信開始に先立って、送信開始要求パケットを送信し、該送信要求パケットに、テストパケットの送信開始時刻、送信間隔情報を埋め込み、通知する事によって、受信側では、テストパケットの受信時刻から(3)式を用いて、Tpdiを求める事ができ、遅延時間の分散値cov(△Tpd)2を求める事が出来る。
この為、NTPやGPSなどの専用設備を用いたクロック同期が不要となる。
しかし、サイト1の通信品質測定装置100とサイト2のネットワーク通信品質測定装置が同期した時計を持たない場合は、サイト1とサイト2の間の絶対遅延時間を正確に知ることは出来ない。
したがって、リアルタイムアプリケーションで重要な、Tpdをサイト1とサイト2が絶対的な基準時計を持たないでも簡単に測定出来る様にする仕組みが必要となる。
この遅延時間Tpdの測定方法として、サイト1とサイト2の通信品質測定装置100の間で、テストパケットを往復させ、往復の遅延時間を2で割ってTpdを測定することによって、通信品質測定装置100のクロック同期なしに遅延時間Tpdを測定する方法もある。
しかし、IPネットワークでは、トラフィックパケット群による待ち行列の形成によって、輻輳状態、定常状態を含めて、遅延時間がバラツク為に、正確な遅延時間の把握は難しい。
従って、本発明では、図10と同様に、統計平均の性質を利用して、絶対基準時計を使わずに正確な遅延時間を求めている。
図11に、平均遅延時間の測定原理図をしめす。図11で示す如く、送信サイト1の通信品質測定装置100から、遅延時間測定開始要求パケットの送信に続いて、遅延時間測定用テストパケットPがサイト2の通信品質測定装置100に送信され、テストパケットPを受信したサイト2の通信品質測定装置100は、テストパケットPのアドレスを入れ換えて、サイト1の通信品質測定装置100に送り返す。
サイト1の通信品質測定装置100は、さらに、アドレスを入れ換えてサイト2の通信品質測定装置100に送り返す。このピンポンのやりとり回数をKとし、予め、何回のピンポンのやりとりを行なうかを、最初の遅延時間測定開始要求パケットの送信時に、サイト1の通信品質測定装置100からサイト2の通信品質測定装置に通知しておく。
これによって、K回目のピンポンのやりとりを確認した時に測定を終了する。
サイト1における、K回目のテストパケットのピンポンによる受信パケットの受信時刻Tkは、サイト1の通信品質測定装置100が最初の遅延時間測定用テストパケットを送信開始した時刻を基準時刻T0とすると、(5)式で与えられる。
Tk=T0+2K・Tpd+Σ△Tpd1i+Σ△Tpd2i―――――――(5)
上記において、Σ△Tpdi1は、遅延測定用テストパケットがサイト1からサイト2側に向かう時の各回の揺らぎ分の合計、Σ△Tpd2iは、送り返された遅延測定用テストパケットがサイト2からサイト1側に向かう時の各回の揺らぎ分の合計を示す。
遅延時間Tpdは、(5)の右辺からT0を減算し、2Kで除算する事によって、(6)式で求める事が出来る。
Tpd〜Tpd+sqrt(avg(△Tpdi)2 )/sqrt(K)―――(6)
従って、Kを例えば、100以上の十分大きな値にとる事によって、遅延揺らぎの影響を実用上、問題ないオーダに抑えて、遅延時間Tpdの絶対値を知ることが出来る。
但し、上記の算出において、Tpdが両方向に対して、対称なネットワークが形成されていると想定している。
IP電話などの双方向に等価なサービス品質が要求されるネットワークでは、Tpdの対象性は重要な要件となる。
方向によって平均遅延時間が異なる非対称ネットワークでは、絶対時計を基準に各方向の絶対遅延を図る必要がある。
その場合でも各方向毎に本発明の手法を適用する事によって各方向毎の遅延時間の平均値と分散ないしは標準偏差値を求める事が出来る。
対称ネットワークの場合は、絶対遅延を上記の方法で確定させることによって、サイト2の通信品質測定装置100のクロックをサイト1の通信品質測定装置100のクロックに、実用上、問題ない精度で同期させることも出来る。
また、(3)の測定値の履歴を長期間保存して置くことによって、Tpdの年間平均値や季節変動値、月間変動値、週変動値の測定値を求め、サイト1とサイト2間の遅延時間に係る通信品質測定をより詳細に把握することができる。
尚、輻輳状態に近い場合には、トラフィックの変動幅も大きく、輻輳状態からから一時的に抜けても、すぐに、輻輳状態に復帰する可能性が高い。
したがって、テストパケットも、テストパケットバイト数や送信間隔、テストパケット連続送信個数Nを、輻輳状態から抜け出した直後と、定常状態となり、十分に余裕のあるトラフィック状態にある場合では、テストパケットの連続送信回数や間隔を可変にする方が、テストパケットによるメイントラフィックに対する過負荷の影響を防止する上で都合が良い。
この様な仕組みは、トラフィック量算出・蓄積手段106でのトラフィック量測定結果に応じて、テストパケット発生・挿入手段103のテストパケットの発生を制御することによって達成される。
これによって、メインのトラフィックのリアルタイムな変化状況に応じて、メインのトラフィックに影響を及ぼさない様にしながら、実際の使用状況に応じた通信品質の測定データを収集できる。
図12に、受信測定処理フロー図を示す。図12は、本発明の通信品質測定装置を用いたテストパケットによるネットワークの遅延時間の揺らぎ測定、パケットロス、パケット誤り検出に係る測定方法を説明している。
ステップS1で、テストパケット受信手段104は、受信トラフィックからテスト開始指示パケットの抽出を行う。
ステップS2で、テストパケット測定手段105は、テストパケットの受信待機モードに入る。
ステップS3で、テストパケット測定手段105は、テストパケット受信手段104を介して、所定個数の連続したテストパケットの受信を行い、テストパケットの受信時刻情報を時系列データとして蓄積する。これは、式(2)の時系列値を求めている事に相当する。尚、この時、パケット連続番号のチェックによるパケットロス、チェックサム検出による誤りチェックデータも同時に蓄積される。
ステップS4で最終テストパケットの最終受信を確認し、ステップS5で式(3)、式(4)の算出処理を行い、遅延時間Tpdの揺らぎの分散値cov(△Tpd)2 を求める。
尚、テスト開始後、最終確認パケットの受信が行われなかった場合は、途中で輻輳の急増によってテストパケットの送信停止が行われたと判断して、遅延時間の揺らぎ算出処理は行われない。
図13は、平均遅延値を求める処理フロー図を示す。平均遅延値測定用のテストパケットの発生開始、停止も遅延揺らぎ測定と同様であり、契機指数の監視によってメイントラフィックが過負荷となる場合には測定を中止する。
平均遅延値測定モードでは、テストパケットの送信開始側のサイト1におけるテストパケット発生・挿入手段103とテストパケット受信手段104、サイト2におけるテストパケット発生・挿入手段103とテストパケット受信手段104、を使ったテストパケットの送受信が所定の回数K回行われる。
ステップS1でサイト1のテスト開始条件が満足されると、テストパケット発生・挿入手段103からテスト開始指示パケットが送信され、ステップS2でサイト2のパケット受信手段104は測定開始待機状態に入る。
ステップS3でテストパケット発生・挿入手段103からテストパケットの送信が開始される。
ステップS4でサイト2のテストパケット受信手段104は、テストパケットを受信し、ステップS5でサイト2のテストパケット発生・挿入手段103に、サイト1への返送パケットの送出を指示し、ステップS6でサイト2のテストパケット発生・挿入手段103は返送パケットを送信する。
ステップS7でサイト1のテストパケット受信手段104は返信パケットを受信し、テストパケット測定手段105は受信時刻の確認・蓄積処理を行い、ステップS8で、サイト1のテストパケット受信手段104は、所定回数目の受信が完了したかどうかを確認し、未完了時にはステップS3に戻りでサイト1のテストパケット発生・挿入手段103にサイト2への返送パケットの送信を指示する。
以降、所定回数ステップS3からS8のサイクルを所定回数K回繰り返す。
この間、サイト1のテストパケット測定手段105は、ステップS7でサイト2からの返信パケットの着信時刻を時系列として蓄積する。
これは、(5)式の定義式に相当する往復絶対遅延値の時系列値を記録する事に相当する。
所定回数K回の測定完了後、ステップS9で、式(6)によって平均遅延値を求める。
尚、この時に、同時に、遅延時間揺らぎの分散値も式(4)と同様にして求まる。
但し、この分散値は、平均遅延値と同様に、双方向の遅延値についての揺らぎ値となる 。
図14に、ネットワーク内における輻輳発生時の制御方法を示す。図14で400はSNMPネットワーク管理サーバ、201〜204は幹線系ネットワーク200のサイト1とサイト2間の通信経路上のルータ等のノードである。
図14に示す如く、通信品質測定装置は、通常は、測定対象となるサイトの幹線系ネットワークとのゲートウイノードに挿入されて、測定が行なわれるが、IPネットワークの性質上、2地点間の通信経路上にボトルネックとなるノードが発生する可能性がある。
この様なボトルネックノードにおけるトラフィック輻輳を無視して、テストパケットを印可しても、過負荷状態を生起し、好ましい結果が得られない。
従って、この様な場合には、事前にSNMPネットワーク管理サーバ400によって、ボトルネックとなる可能性のあるノードN3に、所定トラフィック以上の過負荷状態を検出するトラップを設定する。
尚、複数ノードでボトルネックが発生する可能性がある場合は、該複数ノードにトラップを設定する。
トラップが起動時に、起動結果がSNMP管理サーバに通知され、SNMP管理サーバ400に対する通知結果を、SNMP管理サーバ400から、特定識別子を付けた通知メールなどの手段でテストパケット発生・挿入手段103のメール受信ポートに自動転送する様にする。
また、該通知メールを受信したテストパケット発生・挿入手段103は、ただちに、テストパケットの送信を停止する様に制御する。
この方法によれば、送信点、受信点における通信トラフィックのモニタによって、テストパケットの制御を行なうだけでなく、通信経路の途中のボトルネックノードにおける過負荷状態を検出してテストパケットの制御を行なう事ができる。
これによって、ボトルネックノードにおける過負荷状態を無視して、テストパケットを送信することが避けられる。
さらにこの様にして求めた平均遅延値や遅延値の分散値は、主要なノード間の保証値とリアルタイムでの実績測定値とをホーム頁に公開する事によって、IP電話サービス等のリアルタイム通信サービスを提供するIPキャリアにとって顧客の信頼をえる為のPR用としても使える。
(付記1) 送信点と受信点の通信経路を結ぶIPネットワークを流れる通信トラフィックに送信点においてテストパケットを挿入し、該IPネットワークの受信点におけるテストパケットの抽出及び測定によって通信品質の測定を行なうIPネットワークの通信品質測定装置において、
前記通信経路の所定抽出点から抽出した通信パケットから、一定時間毎のネットワークトラフィック測定値を算出するネットワークトラフィック測定手段と、
該ネットワークトラフィック測定値の長時間測定平均値として定義される負荷指数を算出する負荷指数算出手段と、
所定個数毎のネットワークトラフィック測定値の移動平均値として定義される契機指数を算出する契機指数算出手段と、
該契機指数が所定の負荷限界以下でかつ所定回数続けて直前の値以下の値を取った場合か、前記負荷指数の値を下回ったことを検出し、通信品質測定用のテストパケットの送信開始を指示するテストパケット発生契機設定手段と、
該テストパケット発生契機設定手段からの出力に応じて、前記送信点における前記通信トラフィックに、所定形式のテストパケットの挿入を行なうテストパケット発生・挿入手段を有し、
前記契機指数、前記負荷指数値に応じて、前記IPネットワークに対する通信品質測定用のテストパケットの発生・停止の制御を行なう、IPネットワークの通信品質測定装置。
(付記2) 第1の付記に記載のIPネットワークの通信品質測定装置において、
前記テストパケット発生・挿入手段は、受信側の前記通信品質測定装置に対して、テストパケットの送信開始に先立って、送信開始要求パケットを送信し、
該送信開始要求パケットに、テストパケット送信開始時刻、テストパケット送信間隔、テストパケット送信個数、テストパケットサイズなどの測定条件を埋め込み通知する送信開始要求パケット発生・挿入を有することを特徴とする、IPネットワークの通信品質測定装置。
(付記3) 送信点と受信点の通信経路を結ぶIPネットワークを流れる通信トラフィックに送信点においてテストパケットを挿入し、該IPネットワークの受信点におけるテストパケットの抽出及び測定によって通信品質の測定を行なうIPネットワークの通信品質測定方法において、
前記通信経路の所定抽出点から抽出した通信パケットから、一定時間毎のネットワークトラフィック測定値を算出するステップと、
該ネットワークトラフィック測定値の長時間測定平均値として定義される負荷指数を算出するステップと、
所定個数毎のネットワークトラフィック測定値の移動平均値として定義される契機指数を算出するスッテップと、
該契機指数が所定回数続けて直前の値以下の値を取った場合か、前記負荷指数の値を下回ったことを検出し、通信品質測定用のテストパケットの送信開始を指示するテストパケット発生契機設定を行なうステップと、
該テストパケット発生契機設定手段からの出力に応じて、前記送信点における前記通信トラフィックに、所定形式のテストパケットの発生と挿入を行なうステップと、
前記契機指数が、負荷指数の値以上で、所定回数続けて直前の値以上の値を取った場合、該テストパケットの停止制御を行なうステップ、を有するIPネットワークの通信品質測定方法。
(付記4) 第1の付記に記載のIPネットワークの通信品質測定装置において、
前記テストパケット発生・挿入は、前記負荷状況測定値の大小に応じて、テストパケットの発生頻度、連続発生数、発生パターンを可変に制御することを特徴とする、IPネットワークの通信品質測定装置。
(付記5) 第1の付記に記載のIPネットワークの通信品質測定装置において、送信点及び受信点における前記通信品質測定装置は、
送信点と受信点との間の絶対遅延量の測定を目的とする測定モードにおいて、
送信点の該通信品質測定装置と受信点の該通信品質測定装置の間で、所定回数のテストパケットの往復を行なわせるテストパケット往復受信手段を有し、
K回のテストパケットの往復を行なわせた後の各回の往復時間の累計を2Kで除することによって、送信点と受信点の遅延時間の推定値を求めることを特徴とする、IPネットワークの通信品質測定装置。
(付記6) 第3の付記に記載のIPネットワークの通信品質測定方法において、
さらに、送信点と受信点をむすぶ通信経路中の1以上のトラフィック輻輳ノードにおいて、所定のトラフィック以上のトラフィック量の検出結果通知をSNMPネットワーク管理サーバに行なわせるMIBに対するトラップ設定を行なうステップ、
該SNMPネットワーク管理サーバにおいて、該検出結果通知が受信された時には、該検出結果を、送信点における前記通信品質測定装置に自動的に検出結果通知メールを即時送信させる様に自動メール送信設定を行なうステップ
送信点における該通信品質測定装置が、該検出結果通知メールを受信した場合には、テストパケットの送信を中止するステップを有することを特徴とするIPネットワークの通信品質測定方法。
2地点間のIPネットワークの遅延時間、遅延揺らぎ、パケットロス、パケットあやまりを、メインのトラフィックに対する過大な負担を与えずに測定する事が出来るIPネットワークの通信品質測定装置および測定方法を実現出来る。
本発明の通信品質測定装置の全体構成図である。 本発明の通信品質測定装置のブロック図である。 トラフィックパターン例と負荷指数、契機指数の関係である。 テストパケットの発生及び測定方法の原理図である。 テストパケットのフレーム構成例である。 テスト開始指示パケットのデータ構成例である。 テストパケットのデータ構成例である。 テストパケットの送信制御手順の例フロー図である。 テストパケットの遅延揺らぎ測定の原理図である。 テストパケットの挿入タイミング説明図である。 平均遅延時間の測定原理図である。 受信測定処理フロー図である。 平均遅延時間を求める処理フロー図である。 ネットワーク内における輻輳発生時の制御方法である。 従来のアクティブ型による通信品質測定方法である。 スループットと遅延時間変動の関係である。 トラフィック変動パターン例である。
符号の説明
100、100’通信品質測定装置
101 送信アダプタ手段
102 受信アダプタ手段
103 テストパケット発生・挿入手段
104 テストパケット受信手段
105 テストパケット測定手段
106 トラフィック量算出・蓄積手段
107 契機指数算出手段
108 負荷指数算出手段
109 テストパケット発生制御手段
110 GUI入出力手段
200 幹線系ネットワーク
201〜204 ノード装置
310、320 LANシステム
400 ネットワーク管理サーバ

Claims (3)

  1. 送信点と受信点の通信経路を結ぶIPネットワークを流れる通信トラフィックに送信点においてテストパケットを挿入し、該IPネットワークの受信点におけるテストパケットの抽出及び測定によって通信品質の測定を行なうIPネットワークの通信品質測定装置において、
    前記通信経路の所定抽出点から抽出した通信パケットから、一定時間毎のネットワークトラフィック測定値を算出するネットワークトラフィック測定手段と、
    該ネットワークトラフィック測定値の長時間測定平均値として定義される負荷指数を算出する負荷指数算出手段と、
    所定個数毎のネットワークトラフィック測定値の移動平均値として定義される契機指数を算出する契機指数算出手段と、
    該契機指数が所定の負荷限界以下でかつ所定回数続けて直前の値以下の値を取った場合か、前記負荷指数の値を下回ったことを検出し、通信品質測定用のテストパケットの送信開始を指示するテストパケット発生契機設定手段と、
    該テストパケット発生契機設定手段からの出力に応じて、前記送信点における前記通信トラフィックに、所定形式のテストパケットの挿入を行なうテストパケット発生・挿入手段を有し、
    前記契機指数、前記負荷指数値に応じて、前記IPネットワークに対する通信品質測定用テストパケットの発生・停止の制御を行なう、IPネットワークの通信品質測定装置。
  2. 請求項1に記載のIPネットワークの通信品質測定装置において、
    前記テストパケット発生・挿入手段は、受信側の前記通信品質評価装置に対して、テストパケットの送信開始に先立って、送信開始要求パケットを送信し、
    該送信開始要求パケットに、テストパケット送信開始時刻、テストパケット送信間隔、テストパケット送信個数、テストパケットサイズなどの測定条件を埋め込み通知する送信開始要求パケット生成手段を有することを特徴とする、IPネットワークの通信品質測定装置。
  3. 送信点と受信点の通信経路を結ぶIPネットワークを流れる通信トラフィックに送信点においてテストパケットを挿入し、該IPネットワークの受信点におけるテストパケットの抽出及び測定によって通信品質の測定を行なうIPネットワークの通信品質測定方法において、
    前記通信経路の所定抽出点から抽出した通信パケットから、一定時間毎のネットワークトラフィック測定値を算出するステップと、
    該ネットワークトラフィック測定値の長時間測定平均値として定義される負荷指数を算出するステップと、
    所定個数毎のネットワークトラフィック測定値の移動平均値として定義される契機指数を算出するステップと、
    該契機指数が所定回数続けて直前の値以下の値を取った場合か、前記負荷指数の値を下回ったことを検出し、通信品質測定用のテストパケットの送信開始を指示するテストパケット発生契機設定を行なうステップと、
    該テストパケット発生契機設定手段からの出力に応じて、前記送信点における前記通信トラフィックに、所定形式のテストパケットの発生と挿入を行なうステップと、
    前記契機指数が前記負荷指数の値以上で、所定回数続けて直前の値以上の値を取った場合、該テストパケットの停止制御を行なうステップ、を有するIPネットワークの通信品質測定方法。
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