JP2005234643A - 情報入力装置用の筆記媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】必要に応じて簡易な方法で、手書き情報入力装置による手書き情報の特定不能化を図ることができ、情報の機密保持性に優れた手書き情報入力装置用の筆記媒体を提供する。
【解決手段】本発明に係る筆記媒体11には、情報入力装置Pのカメラ機能部4で筆記内容を検出するための無数個のドット12からなる検出用マーカー14が印刷されている。かかる検出用マーカー14は、紫外線を照射すると、赤外線吸収スペクトルの最大ピーク比Iprが0.1以下となる赤外線吸収染顔料を含むインクで形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係る筆記媒体11には、情報入力装置Pのカメラ機能部4で筆記内容を検出するための無数個のドット12からなる検出用マーカー14が印刷されている。かかる検出用マーカー14は、紫外線を照射すると、赤外線吸収スペクトルの最大ピーク比Iprが0.1以下となる赤外線吸収染顔料を含むインクで形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、手書きの文字などをコンピュータ等に入力するための手書き情報入力装置用の筆記媒体に関して、情報の機密保持性の向上を図る技術に関する。
この種の筆記媒体に関し、特許文献1〜3には、筆記した文字などの位置や筆記方向などの筆記内容を情報入力装置のカメラ機能部で検出するための検出用マーカーが予め印刷された用紙が開示されている。これら特許文献記載の用紙では、一定の大きさの黒色または濃青色の無数個のドットからなる検出用マーカーを用紙の全体又は所定部分に設けて、該ドットによる赤外線吸収を手書き情報入力装置のカメラで検知することで、ペンの位置を決定して、文字等の手書き情報を特定できるようにしている。
上記用紙の問題は、手書き情報に係る電子情報の偽造や改ざんといった不正行為に対する対策が何ら講じられておらず、公的文書や病院のカルテなどの高度な情報の機密保持性が求められる文書への適用が躊躇されることにある。つまり、上記特許文献に係る用紙では、手書きした内容をパソコンなどの電子機器にデータ送信した後でも、再度同じ用紙に別の手書き情報を筆記して、その内容を電子機器へ送信することができるため、悪意ある第三者や当事者が勝手に手書き情報に係る電子情報を上書きして、当該情報を偽造・改ざんするおそれがある。これを防ぐ手段としては、上書き保存を禁止する特殊なソフトやシステムを導入することが考えられるが、その場合にはソフト等の導入コストが多大に掛かったり、ソフトの操作手順が煩雑になるなど、ユーザーサイドの負担が大きくなる。
そこで本発明の目的は、通常は手書き情報入力装置で正確に文字類を特定・入力できるものでありながら、必要に応じて簡易な方法で手書き情報の特定不能化を図ることができ、したがって、情報の機密保持性に優れた手書き情報入力装置用の筆記媒体を提供することにある。そのうえで本発明の目的は、検出用マーカーを構成するドットが目立たず、実用利便性に優れた手書き情報入力装置用の筆記媒体を提供することにある。
本発明は、図1に示すような情報入力装置P(図2参照)に筆記内容を入力するための筆記媒体11である。この筆記媒体11には、図1に示すごとく、情報入力装置Pのカメラ機能部4(図2参照)で筆記内容を検出するための無数個のドット12からなる検出用マーカー14が印刷されている。かかる検出用マーカー14を構成するドット12は、赤外線吸収染顔料を含むインキを塗布形成してなるものである。そして、前記赤外線吸収染顔料が、紫外線を照射すると、赤外線吸収スペクトルの最大ピーク比Iprが0.1以下(Ipr=Ia/Ib、Iaは紫外線照射後の赤外線吸収スペクトルの最大ピーク強度、Ibは紫外線照射前の赤外線吸収スペクトルの最大ピーク強度)となるものであることを特徴とする(請求項1)。なお、ここでいる筆記媒体とは、紙やプラスチックフィルムなどを素材とするシート体を基体として、該基体上に検出用マーカー14が印刷されたものである。
情報入力装置Pの具体例としては、スウェーデンのアノト社が開発したペン型のデジタルペンを挙げることができる。図1に示すごとく、検出用マーカー14は、多数個独立のドット12からなるものであり、筆記媒体11の基体となる紙やフィルムなどのシート体の上面の筆記可能な範囲内に分散して配置される。これらドット12は、予め定めた規則に従って配置されており、この配置関係から筆記媒体11上での位置(座標)が特定される。つまり、筆記媒体11上の位置を示すためのパターンにドット12は形成される。かかるドットパターンの具体例としては、アノト社の規格による所謂アノト・パターンを挙げることができ、これによれば先の筆記媒体11上での位置情報だけでなく、筆記媒体11そのものの頁情報なども情報入力装置を使って検知できる。検出用マーカー14の形成方法としては、例えばオフセット印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷などの各種印刷方法を挙げることができる。なお、図1では、検出用マーカー14を構成するドット12はマトリクス状に配置されているが、これはアノト・パターンを模式的に示したものであり、実際のパターン配設はこれとは若干異なる。
本発明に係る手書き情報入力装置P用の用紙11においては、紫外線の照射により赤外線吸収能が1/10以下に激減する赤外線吸収染顔料を含むインキを用いて検出用マーカー14を塗布形成した。したがって、文字類の筆記作業、およびそれに伴う手書き情報入力装置Pによる文字類の読み込み動作などが完了したのちに、該用紙11を用いた再度の情報入力操作を希望しない場合には、用紙11に対して紫外線照射操作を行うだけで、以後の手書き情報入力装置Pによる文字類の読み込み動作を完全に不可能化できる。これにて、悪意ある第三者や当事者が勝手に手書き情報に係る電子情報を上書きして、情報を偽造又は改ざんすることを確実に阻止できるので、手書き情報入力装置P用の用紙11に高度な情報の機密保持性(セキュリティー性)を与えることができる。これはとくに、公的文書や病院のカルテなどのように、データの性質上高度な情報機密性と情報の信頼性・信憑性が求められる文書に当該用紙11を適用する場合に、不可欠、且つ有用な作用効果である。
すなわち、この種の検出用マーカー14が印刷された用紙11では、該マーカー14を構成するドット12の配列に基づいて、用紙11上に筆記された文字類の特定だけでなく、各用紙11の頁情報や文字類の書き込み位置といった情報なども認識・特定できる。換言すれば、該装置Pを介して得られたデータを解析すれば、筆記された文字類の情報だけでなく、当該文字類が筆記された用紙11そのものの情報(頁ナンバーや書き込み位置に関する情報など)の特定が可能である。したがって、本発明のように紫外線の照射操作をするだけで、以後の装置Pによる文字類の読み込み動作が不可能となるようにしてあると、例えばオリジナルの用紙11の頁ナンバーと、電子情報に含まれる頁ナンバーとを比較するだけで、当該電子情報がオリジナルデータであるか否かを容易に判別できる。これにより、当該用紙11を用いた情報管理システムは機密保持性に優れたものとなり、当該システムが取り扱う電子情報の信頼性・信憑性の向上に大いに貢献できる。
紫外線照射という簡単な作業だけで、手書き情報入力装置Pによる文字類の読み込み動作を確実に不可能化できるので、ソフトやシステムによって偽造・改ざん防止策を講じる場合に比べて、ユーザー側のコスト負担や作業負担の軽減を図ることができる。
なお、本発明におけるIprの下限値は0であり、これは紫外線を照射することで、染顔料の赤外線吸収能が完全に失われたことを意味する。
インキによる印刷部分(検出用マーカー14、すなわちドット12の形成部分)と非印刷部分15(筆記媒体11の地部分、つまり紙やフィルムの地部分)とのL* a* b* 表色系に基づく色差ΔE* ab(p−p)は、40以下の範囲であることが望ましい。このようにL* a* b* 表色系を用いて、印刷部分と非印刷部分との色差ΔE* ab(p−p)を数値化していると、元来筆記者の趣味感により左右される、筆記媒体11上の検出用マーカー14の存在により筆記者が受ける感覚的な違和感を定量的に規定できる。すなわち、色差ΔE* ab(p−p)が40以下であれば、インキにより形成された検出用マーカー14のドット12を一様に目立たなくして、筆記者の受ける違和感を可及的に低く抑えることができる。色差ΔE* ab(p−p)を20以下とすれば、検出用マーカー14のドット12は完全に見えなくなり、筆記者の受ける違和感は皆無となる。なお、本発明における色差ΔE* ab(p−p)の下限値は0であり、これは、検出用マーカー14のドット12と、筆記媒体11の地部分とが完全同色となることを意味し、当該形態が最も望ましい。
検出用マーカー14を構成する各ドット12の大きさは通常の場合、100μm程度であり、当該ドット12自体を色差計で測定することは不可能に近い。このため実際には、図1に示すごとくインキでベタ印刷部13を形成したうえで、当該ベタ印刷部13の色差計による測定値を、検出用マーカー14である印刷部の明度および色度としている。ドット12のインキ厚みやつぼ量と、ベタ印刷部13のそれらとが完全に一致していることは言うまでもない。また、ベタ印刷部13は、インキによる印刷部の明度等を測定するために便宜上設けたものであって、当該ベタ印刷部13が本発明の必須構成要素でないことも言うまでもない。
図1は、本発明に係る手書き情報入力装置用の筆記媒体である筆記媒体を、図2は手書き情報入力装置を示す。手書き情報入力装置Pは、図2に示すごとく、一般的なペンと同様の外形を有するケース1と、ケース1の先端部分に設けた筆記用のペン部2と、ケース1の先端に設けた開口3を介してペン部2の先端に臨むカメラ機能部4と、カメラ機能部4からの検出データ値などに基づいてペン部2での筆跡を判断するプロセッサ5と、筆跡データなどを記憶するメモリ6と、外部機器と通信する通信部7と、電源としての電池8などを備えている。電池8は、小型のリチウムイオン電池などが該当する。外部機器は、携帯情報端末(PDA)やコンピュータや携帯電話などが該当する。
ペン部2は、ペン先および黒色系のインキなどを有しており、情報入力装置用の筆記媒体11(図1)上に筆記するためのものである。ペン部2は、ペン圧を検出する加圧センサを備えており、このペン圧データをプロセッサ5に出力する。筆記媒体11には、図1に示すごとく、カメラ機能部4で検出される検出用マーカー14が印刷されている。
カメラ機能部4は、筆記媒体11に向けて赤外線光を照射するLEDを備える発光部9と、筆記媒体11からの反射光を受けるCCDやCMOSセンサなどの撮像素子10とを備えており、筆記媒体11を筆記している際に、ペン部2のペン先周辺に位置する検出用マーカー14を検出する。通信部7は、電波や赤外線などで外部機器と通信するものであり、具体的にはBluetoothトランシーバーである。プロセッサ5は、カメラ機能部4での撮影画面を赤外線の吸収レベルに基づいて二値化する。
図1に示すごとく、検出用マーカー14は独立多数のドット12からなり、筆記媒体11の筆記可能な範囲内に分散して配置される。各ドット12は、情報入力装置の製造メーカーであるアノト社により定められたパターン(アノト・パターン)に従って配置されており、これらドット12の配置関係から筆記媒体11上での位置(座標)が特定される。つまり、検出用マーカー14は、筆記媒体11の位置を示すためのパターンに形成される。なお、各ドット12の径寸法は80μm程度である。
検出用マーカー14は、赤外線吸収染顔料を含むインキで印刷形成される。本発明では、かかる赤外線吸収染顔料が、紫外線を照射すると、赤外線吸収スペクトルの最大ピーク比Iprが0.1以下(Ipr=Ia/Ib、Iaは紫外線照射後の赤外線吸収スペクトルの最大ピーク強度、Ibは紫外線照射前の赤外線吸収スペクトルの最大ピーク強度)となるものとしてある点が着目される。ここで「紫外線を照射すると、赤外線吸収スペクトルの最大ピーク比Iprが0.1以下となる」とは、例えば市販のUVランプを照射することにより、染顔料の分子構造が破壊され、赤外線の吸収能がほとんど消失することを意味する。かくして紫外線照射後は、手書き情報入力装置1によるドット12の検出が不可能となり、その後に筆記媒体11上に文字類を記載しても、当該文字類は装置1に読み込まれず、データをパソコン等へ送信することはできなくなるので、データの偽造や改ざんを確実に防ぐことができる。
手書き情報入力装置Pの発光部9からの照射波長は800〜950nmの範囲にあるため、カメラ機能部4によるドット12の検出能を良好に確保するためには、染顔料の最大吸収波長は当該波長領域にあることが好ましい。これら要件を満たす赤外線吸収染顔料の具体例としては、シアニン系、フタロ系、アンチモン系、ポリメチン系の染顔料を挙げることができる。本発明において用いられる紫外線の照射強度は、概ね30〜200W/m2 、照射量は20〜50Wの範囲である。
次に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。但し、本発明はこれら実施例に限られるものではない。
(実施例1)
日本化薬(株)製で、シアニン系の近赤外吸収金属錯体染料(KAYASORB CY−40MC、最大吸収波長は820nm)に酸化重合型の印刷用樹脂(ベストワンギガメジウムM、T&K TOKA社製)を加えて、染料が1.3重量%になるように調整して酸化重合型のインキを作製した。かかるインキを白色の上質紙にオフセット印刷して、これら用紙11上に図1に示すような検出マーカー14を形成した。検出用マーカー14を構成するドット12の配設パターンは、アノト社指定のものとした。なお、ドット12の厚みは約1μmとした。同時に、かかるインキを用いて用紙11上の余白部分に2cm×2cmのベタ印刷部分13を形成した。
日本化薬(株)製で、シアニン系の近赤外吸収金属錯体染料(KAYASORB CY−40MC、最大吸収波長は820nm)に酸化重合型の印刷用樹脂(ベストワンギガメジウムM、T&K TOKA社製)を加えて、染料が1.3重量%になるように調整して酸化重合型のインキを作製した。かかるインキを白色の上質紙にオフセット印刷して、これら用紙11上に図1に示すような検出マーカー14を形成した。検出用マーカー14を構成するドット12の配設パターンは、アノト社指定のものとした。なお、ドット12の厚みは約1μmとした。同時に、かかるインキを用いて用紙11上の余白部分に2cm×2cmのベタ印刷部分13を形成した。
(実施例2)
日本化薬(株)製で、アンチモン化合物系の近赤外吸収金属錯体染料(KAYASORB IRG−022、最大吸収波長は890nm)に酸化重合型の印刷用樹脂(ベストワンギガメジウムM、T&K TOKA社製)を加えて、染料が2.5重量%になるように調整して酸化重合型のインキを作製した。以下、実施例1と同様に白色上質紙にドット12とベタ印刷部13を形成した。
日本化薬(株)製で、アンチモン化合物系の近赤外吸収金属錯体染料(KAYASORB IRG−022、最大吸収波長は890nm)に酸化重合型の印刷用樹脂(ベストワンギガメジウムM、T&K TOKA社製)を加えて、染料が2.5重量%になるように調整して酸化重合型のインキを作製した。以下、実施例1と同様に白色上質紙にドット12とベタ印刷部13を形成した。
(比較例1)
山本化成(株)製で、フタロシアニン系の近赤外吸収有機顔料(YKR−5000、最大吸収波長は850nm)に酸化重合型の印刷用樹脂(ベストワンギガメジウムM、T&K TOKA社製)を加えて、顔料が2.5重量%になるように調整して酸化重合型のインキを作製した。以下、実施例1と同様に白色上質紙にドット12とベタ印刷部13を形成した。
山本化成(株)製で、フタロシアニン系の近赤外吸収有機顔料(YKR−5000、最大吸収波長は850nm)に酸化重合型の印刷用樹脂(ベストワンギガメジウムM、T&K TOKA社製)を加えて、顔料が2.5重量%になるように調整して酸化重合型のインキを作製した。以下、実施例1と同様に白色上質紙にドット12とベタ印刷部13を形成した。
(比較例2)
一般的な『墨』と呼ばれる黒色の酸化重合型のオフセット用インキ(スーパーTEKPLUS墨)を用いて、実施例1と同様に白書上質紙にドット12とベタ印刷部13を形成した。
一般的な『墨』と呼ばれる黒色の酸化重合型のオフセット用インキ(スーパーTEKPLUS墨)を用いて、実施例1と同様に白書上質紙にドット12とベタ印刷部13を形成した。
(比較例3)
日本化薬(株)製で、シアニン系の近赤外吸収金属錯体染料(KAYASORB CY−30B、最大吸収波長は803nm)に酸化重合型の印刷用樹脂(ベストワンギガメジウム M、T&K TOKA社製)を加えて、染料が2.5重量%になるように調整して、酸化重合型のインキを作製した。以下、実施例1と同様に白色上質紙にドット12とベタ印刷部13を形成した。
日本化薬(株)製で、シアニン系の近赤外吸収金属錯体染料(KAYASORB CY−30B、最大吸収波長は803nm)に酸化重合型の印刷用樹脂(ベストワンギガメジウム M、T&K TOKA社製)を加えて、染料が2.5重量%になるように調整して、酸化重合型のインキを作製した。以下、実施例1と同様に白色上質紙にドット12とベタ印刷部13を形成した。
以上の実施例および比較例で作製した、各用紙11上のベタ印字部分13のL* a* b* を独国BYK−Gardner GmbH製の色差計color−guideにて測定した。測定結果を表1に示す。
また、ベタ印字部分13を切り取り、分光光度計(JASCO、V−570)で最大吸収ピークの観察をした。測定に用いたベタ印字部分を、UVランプで波長が300〜400nmの紫外線を、照射強度180W/m2 で1分間照射した。照射後、前記分光光度計で最大吸収ピークの観察をした。照射前のピーク強度をIb、照射後のピーク強度をIaとして、両者のピーク強度比Ipr(=Ib/Ia)を求めた。
次に、アノト社の規格に準じて製造された米国ロジテック社のパーソナル・デジタルペン(パーツNo.965102−0100−2にて、用紙に記載した内容がパソコンへ送信できるかを調べた。このペンの発光部光源の最大波長は850nmであった。そして、UVランプで波長が300〜400nmの紫外線を、照射強度180W/m2 で1分間照射した。照射後、前記デジタルペンで記載内容の送信の可否を調べた。Ipr値と送信試験の結果を表2に示す。
表2により、実施例1、2の形態のごとく、Ipr値が0.01や0.02となるようにしてあると、紫外線照射後はデジタルペンによる送信動作は不可となること、つまりデジタルペンによる読み込み動作ができなくなることがわかる。また、比較例3より、Ipr値が0.1を超える値では、紫外線照射後もデジタルペンによる送信動作が可能であることがわかる。したがって、これら実施例1、2および比較例3より、Ipr値が概ね0.1程度となるようにしてあると、紫外線照射後はデジタルペンによる読み込み動作を不可能化でき、この種の手書き情報入力装置用の用紙に高度な機密保持性を付与できることがわかる。
また、表1のように、実施例1、2の形態では、いずれの用紙においても検出用マーカーは殆ど視認されず、感覚的な違和感も殆ど感じなかった。これは、上記数1より得られるインキによる印刷部分と非印刷部分(用紙の地部分)との色差(ΔE* ab(p−p))が40以下であると好適であるとした、本発明の数値意義(請求項2参照)とも完全に一致している。これに対して比較例1、2の形態では、各用紙上における検出用マーカーが異常に目立ち、違和感を感じるものであった。これは、インキによる印刷部分と非印刷部分(用紙の地部分)との色差(ΔE* ab(p−p))が40を超えると、不適であるとした、本発明の数値意義(請求項2参照)とも完全に一致している。
4 カメラ機能部
11 手書き情報入力装置用の筆記媒体
12 ドット
14 検出用マーカー
P 手書き情報入力装置
11 手書き情報入力装置用の筆記媒体
12 ドット
14 検出用マーカー
P 手書き情報入力装置
Claims (2)
- 手書き情報入力装置に筆記内容を入力するための筆記媒体であって、
この筆記媒体には、情報入力装置のカメラ機能部で筆記内容を検出するための無数個のドットからなる検出用マーカーが印刷されており、
前記検出用マーカーを構成するドットは、赤外線吸収染顔料を含むインキを塗布形成してなるものであり、
前記赤外線吸収染顔料は、紫外線を照射すると、赤外線吸収スペクトルの最大ピーク比Iprが0.1以下(Ipr=Ia/Ib、Iaは紫外線照射後の赤外線吸収スペクトルの最大ピーク強度、Ibは紫外線照射前の赤外線吸収スペクトルの最大ピーク強度)となるものであることを特徴とする手書き情報入力装置用の筆記媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004039636A JP2005234643A (ja) | 2004-02-17 | 2004-02-17 | 情報入力装置用の筆記媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004039636A JP2005234643A (ja) | 2004-02-17 | 2004-02-17 | 情報入力装置用の筆記媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005234643A true JP2005234643A (ja) | 2005-09-02 |
Family
ID=35017568
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004039636A Withdrawn JP2005234643A (ja) | 2004-02-17 | 2004-02-17 | 情報入力装置用の筆記媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005234643A (ja) |
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2004
- 2004-02-17 JP JP2004039636A patent/JP2005234643A/ja not_active Withdrawn
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