JP2005232970A - 排気ガス浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 少ない消費電力で、確実に、DPFとして機能するメタルハニカム構造体に捕集されて堆積したPMを確実に燃焼除去できる排気ガス浄化装置を提供する。
【解決手段】 内燃機関の排気ガスGを通過させる外筒10内に第1電極20と第2電極30とを上流側から順に配置し、前記第1電極20に高電圧を印加してコロナ放電を発生し、該コロナ放電により排気ガス中の粒子状物質を帯電させて、前記第2電極30で捕集する排気ガス浄化装置1において、前記第2電極30をメタルハニカム構造体で形成すると共に、該メタルハニカム構造体30の上流側にヒータ体32を配置して構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、コロナ放電を利用して、ディーゼルエンジン等の排気ガス中の粒子状物質(PM)を捕集して浄化する排気ガス浄化装置に関する。
ディーゼルエンジン等の排気ガス中に含まれる粒子状物質(パティキュレートマター:以下PMという)の除去には、一般的には、ディーゼルパティキュレートフィルタと呼ばれる物理的なフィルタ(以下DPFという)が用いられている。通常、このDPFにおいては、PMの粒径が小さいためフィルタの目を細かくする必要があり、また、耐熱性の要求もあるため、素焼きの多孔質セラミックフィルタが多く用いられている。
そして、このDPFでは、捕集したPMによってフィルタが閉塞されるために、この捕集したPMを強制的に燃焼して除去するDPF再生を行っている。このDPF再生方法の一つとして、DPFを有する排気ガス処理経路を二系統設け、一方の経路に設けたDPFが捕集したPMで目詰まりしてくると、他方の経路に切換えて他方のDPFでPMの捕集を継続すると共に、一方のDPFに捕集されたPMをヒータ等で加熱して燃焼除去する間欠再生方法がある。
また、排気ガス処理経路は一系統で、DPFの前段(上流側)に酸化触媒を設置し、排気ガス中のNOをこの酸化触媒で酸化してNO2 にし、このNO2 でDPFに捕集されたPMを酸化する方法や、燃料噴射におけるポスト噴射や排気通路への直接燃料噴射等によって酸化触媒に供給された燃料を酸化触媒によって燃焼して排気ガス温度を上げて後流側のDPFで捕集されたPMを燃焼させる連続再生方法などが用いられている。なお、酸化触媒をDPFの前段に設ける代りにDPFのフィルタ表面に担持させる方法もある。
しかし、これらの従来技術のDPFでは、目の細かいフィルタを用いるため、エンジンの背圧が上昇し、燃費の悪化やエンジンの出力低下の問題が生じ、また、排気ガス処理経路を二系統とする場合には装置が大型化し、コストも高くなるという問題があり、排気ガス処理経路を一系統とする場合においても、酸化触媒の配置等による装置の大型化やコストアップの問題があり、更に、燃料噴射により排気ガス温度を上げてPMを燃焼する方式を採用する場合には燃費を悪化させるという問題がある。そして、これらの問題は今後のPM浄化率の更なる向上の要請に伴い、一層の深刻化が予想される。
そのため、コロナ放電を利用してPMを捕集するDPFが開発されつつある。この一つに、排気ガスを通過させる容器内に、1以上の線状の導電体からなる放電電極の下流側に、多層状の金属製箔板の間にセル空間を形成させてなるセル状受電極を対向配置した放電型排気ガス浄化装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、素焼きのセラミックのDPFの代りに、耐熱性に優れたメタルハニカム構造体のDPFを使用し、このメタルハニカム構造体と、コロナ放電により排気ガス中のPMをプラスまたはマイナスに荷電する装置と組み合わせて、メタルハニカム構造体をマイナスまたはプラスに荷電し、帯電したPMを電気的吸引力により捕捉する粒子状物質除去装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。なお、このコロナ放電の放電極には実施例では丸棒電極を使用している。
しかしながら、これらの装置においても、排気ガスが低温となるアイドリングや低負荷・低回転等のエンジン運転状態が継続すると、メタルハニカム構造体に捕集されたPMがセル内で増加し、この堆積したPMをメタルハニカム構造体30の壁面に保持しておく力が弱まって、PMが放散される再飛散と呼ばれる現象が発生し、PM集塵率の低下を引き起こしたり、又は、メタルハニカム構造体が全体的若しくは部分的に目詰まりを起こして、背圧が高くなったする。
そのため、排気ガスを昇温したり、メタルハニカム構造体自体を加熱昇温したりして、メタルハニカム構造体に捕集されたPMを燃焼除去して、DPF再生を行う必要がある。
そして、前記の粒子状物質除去装置では、ハニカム自体を幾つかのセクション、即ち円周状に分割して構成し、各セクションに電気端子を設け、切り替え装置で順次電気を切り換えて流し、ハニカムを各セクション毎で加熱して、捕集されたPMをセクション毎に燃焼状虚することが提案されている。
また、前記の粒子状物質除去装置では、このDPF再生のために、電気ヒータをハニカムの上流側に配置して、これに電気を流すことにより、排ガスをまず加熱し、この排ガスによりさらにハニカムを加熱することにより、排ガスの熱とハニカムの熱の両方によってPM(粒子状物質)を焼却していることも提案されている。
しかしながら、各セクション毎であってもハニカム全体に加熱用の電流を流すと、その消費電力は大きくなり、燃費の悪化となるという問題がある。また、ハニカム上流側の電気ヒータで加熱する場合には、排気ガスによる対流伝熱が主となるため、ハニカムへの伝熱効率が悪い上に、排気ガスによる熱流出も多くなるので、熱効率が悪いという問題がある。
特開平7−293227号公報 特開2002−147218号公報(第7頁右欄,図9)
本発明の目的は、少ない消費電力で、確実に、DPFとして機能するメタルハニカム構造体に捕集されて堆積したPMを確実に燃焼除去できる排気ガス浄化装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための排気ガス浄化装置は、内燃機関の排気ガスを通過させる外筒内に第1電極と第2電極とを上流側から順に配置し、前記第1電極に高電圧を印加してコロナ放電を発生し、該コロナ放電により排気ガス中の粒子状物質を帯電させて、前記第2電極で捕集する排気ガス浄化装置において、前記第2電極をメタルハニカム構造体で形成すると共に、該メタルハニカム構造体の上流側表面にヒータ体を接触させて配置して構成する。なお、ここでいう高電圧とは、プラス側のみならずマイナス側も含む。即ち、電圧の絶対値が高い電圧のことをいう。
この構成によれば、ヒータ体で発生した熱は、対流伝熱ではなく、熱伝導によりメタルハニカム構造体に伝熱されるので、効率よくメタルハニカム構造体は加熱され、流出する排気ガスによって持ち去られる熱量は少なくなり、熱効率が向上する。
更に、ヒータ体をメタルハニカム構造体の上流側に配置しているので、PMはヒータ体も堆積し、このヒータ体に堆積したPMはヒータ体の加熱により燃焼を開始するので、このPMの燃焼熱も利用できることになる。
そして、上記の排気ガス浄化装置において、前記ヒータ体を電熱ヒータで形成すると共に、該ヒータ体の電位を、無通電時は、前記第2電極の電位と同じ電位とし、通電時は、記第1電極の電位と前記第2電極の電位の間で、かつ、前記第2電極の電位に近い電位とすると、このヒータ体は、帯電したPMを電気的吸引力により吸着する集塵極としての機能を有することになる。しかも、電気集塵用の電界の強い部分で集塵率も高い部分に配置されているので、ヒータ体上への発熱源となるPMの集塵量は多くなり、PMの着火を容易にできるようになる。また、メタルハニカム構造体の上流側に配置されているので、PMの燃焼の口火形成の役割を容易に果たせる。
更に、前記ヒータ体を前記メタルハニカム構造体の上流側表面に絶縁伝熱層を介して積層配置すると、この絶縁伝熱層により、ヒータ体からの熱伝達を妨げることなく、メタルハニカム構造体の絶縁性を高めることができる。
そして、上記の排気ガス浄化装置において、前記ヒータ体を白金族の金属又は白金系のメッキで被覆された金属で形成すると、この白金等の酸化触媒作用によりPMの着火が容易になる。
本発明の排気ガス浄化装置によれば、第2電極となるメタルハニカム構造体上流側表面にヒータ体を接触させて配置しているので、ヒータ体で発生した熱は、対流伝熱ではなく、熱伝導によりメタルハニカム構造体に伝熱されるので、効率よくメタルハニカム構造体を加熱でき、流出する排気ガスによって持ち去られる熱量を少なくすることができるので、熱効率を向上できる。
更に、ヒータ体をメタルハニカム構造体の上流側に配置しているので、このヒータ体にPMが堆積する。そのため、このヒータ体に堆積したPMをヒータ体の熱により燃焼して、このPMの燃焼熱をメタルハニカム構造体再生用の熱源として利用できる。
そして、上記の排気ガス浄化装置において、ヒータ体の電位を適正に維持すると、帯電したPMを電気的吸引力により吸着する集塵極としての機能させることができる。また、ヒータ体は、電気集塵用の電界の強い部分で集塵率も高い部分に配置されているので、ヒータ体上への発熱源となるPMの集塵量が多くなり、PMの着火を容易にできるようになる。また、メタルハニカム構造体の上流側に配置しているので、PMの燃焼の口火形成の役割を容易に果たすことができる。
更に、前記ヒータ体を前記メタルハニカム構造体の上流側表面に絶縁伝熱層を介して積層配置すると、この絶縁伝熱層により、ヒータ体からの熱伝達を妨げることなく、メタルハニカム構造体の絶縁性を高めることができる。
そして、上記の排気ガス浄化装置において、前記ヒータ体を白金族の金属又は白金系のメッキで被覆された金属で形成すると、この白金等の酸化触媒作用によりPMの着火が容易になる。
従って、ヒータ体に堆積したPMの燃焼熱を利用して、熱伝導により効率よくメタルハニカム構造体を加熱することができるので、つまり、捕捉したPMそのものをメタルハニカム構造体の再生用の熱源として利用できるので、少ない消費電力で、しかも、比較的簡単な構造と制御で確実に、DPFとして機能するメタルハニカム構造体に捕集されて堆積したPMを燃焼除去できる。
また、耐熱性及び熱伝導性に優れたメタルハニカム構造体にDPF機能を持たせたので、従来技術のセラミック製のフィルタでは熱応力による破損を生じるために行えなかったPMの一気燃焼が可能になる。そのため、上流側で堆積したPMの着火は下流側に延焼し、一気燃焼により高温かつ短時間でPMは燃焼除去されるので、PMを確実に燃焼でき、しかも、再生時間が短くなる。
以下、本発明に係る実施の形態の排気ガス浄化装置について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、この排気ガス浄化装置1は、外筒10内に、第1電極となるコロナ放電ピン電極20と、第2電極となるメタルハニカム構造体30とを備えて構成される。このコロナ放電ピン電極20は、メタルハニカム構造体30の上流側に配置され、高電圧ケーブル22と高電圧制御装置23を介して高圧電源24に接続される。また、メタルハニカム構造体30は、接地ケーブル31を介して接地(アース)される。このメタルハニカム構造体30は、コロナ放電により帯電したPMを捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)として機能する。また、メタルハニカム構造体30の再生用の加熱源として、ヒータ(ヒータ体)32を絶縁伝熱層33を介してメタルハニカム構造体30の上流側に配置する。
そして、コロナ放電時には、コロナ放電ピン電極10に高圧電源13から数千から数万ボルトの直流電圧を印加する。この直流電圧の印加により、コロナ放電ピン電極10とメタルハニカム構造体20との間に強い電場を生じて、コロナ放電を発生させる。なお、この時のコロナ放電ピン電極10の電気極性はプラスよりもマイナスの方がコロナ放電の安定性が高いので、マイナスにすることが好ましい。
外筒10は、排気ガスGが流入する入口11と浄化された排気ガスGcが流出する出口12を有して、SUS409LやSUS410L等の導電性材料で筒状に形成される。なお、この入口11には、排気ガスGの外筒10内の流れを均等化するための分散機構11aが設けられている。また、コロナ放電ピン電極20とメタルハニカム構造体30が配置される部分、少なくともメタルハニカム構造体30の周囲部分においては、外筒10の内側にコーディエライトやアルミナ等の磁器等で形成される絶縁断熱筒13が配置される。従って、この絶縁断熱筒13を介して、メタルハニカム構造体30が外筒10に設置されることになる。この絶縁断熱筒13により、外筒10とコロナ放電ピン電極20との間に対して電気的遮蔽を行うことができるので、コロナ放電ピン電極20とメタルハニカム構造体30の間の電界とコロナ放電を最大化することができる。
そして、コロナ放電ピン電極20は、排気ガスGの流れ方向に対して垂直な方向に広がるピン保持体20aに、排気ガスGの流れ方向に平行なピン21aを多数本(複数本)配置して構成される。つまり、コロナ放電ピン電極20は放電ターゲットとなるメタルハニカム構造体30等のアース部分に向けられた尖鋭なピン20bの集合体として構成される。
この構造を図2〜図4に示す。この図2と図3は、コロナ放電ピン電極20と耐熱絶縁被覆体21と高電圧ケーブル22を少し下流側から斜視した図であり、図4と図5は側面から見た図である。図2は、円板状の格子板で形成した篩い網型のピン保持体20aを示し、図3は、放射状に延びる支柱で形成した放射線状のピン保持体20Aaを示す。これらのピン保持体20a,20Aaを側面から見ると、図4に示すように、ピン保持体20a,20Aaは直線状となり、平行なピン21aはこの直線部分から排気ガスGの流れ方向に突出することになる。このピン20bは穴網上の部材の交点部分に配置される。なお、このピン保持体20aの形状は、この他にも図6に示すようなブラシ形状等の排気ガスの流通抵抗、即ち、背圧が小さく、ピンを排気ガスの流れ方向に垂直な面に略均等に配置できるものであればよい。
このピン20bは先端の近傍部分を除いて絶縁体で被覆すると共に、ピン保持体20a,20Aaも絶縁体で被覆する。このピン保持体20a,20Aaは、メタルハニカム構造体30に対向させた形でピン20bを保持すると共に、外筒10と絶縁断熱筒13を貫通する高電圧ケーブル22が接続される。この高電圧ケーブル22は耐熱絶縁被覆体21で絶縁被覆されている。そして、高電圧電源24からの高電圧が、高電圧制御装置23、高電圧ケーブル22、ピン保持体20a,20Aaを介してピン20bに印加される。この高電圧が印加されると、このピン20bの尖鋭な先端では、ターゲット電極であるメタルハニカム構造体30との不平等電界による電気力線集中によって絶縁破壊し、コロナ放電が発生する。
このピン20bはコロナ放電により高温となるため、このピン20bを形成する材料には高度の耐熱性が求められる。そして、このピン20bの材料は、酸化劣化も考慮すると白金が最も好ましいが、コスト面等で問題がある場合には白金メッキタングステン線やニクロム線やSUS436L等を使用することもでき、ピン保持体20a,20Aaに溶接等で接合される。
また、放電部分以外のピン保持体20a,20Aa等の部分は、排気ガスGの流通抵抗即ち背圧をできるだけ少なくすることが重要であり、図2では篩い網型を、図3では放射線状型を示しているが、他の形状であっても、低背圧、高絶縁、ピン20bの均一分散を同時に実現できる形状であればよい。
この構造のコロナ放電ピン電極20では、ピン20bの先端部分のみ露出して、残りはすべて絶縁材で被覆して絶縁しており、しかも、ピン20bを放電ターゲットであるメタルハニカム構造体30に向けて略均一にかつ多数設置してあるので、均一で安定した強い電場とコロナ放電を得ることができる。
そして、図5に示すように、コロナ放電ピン電極20の上流側へも積極的にコロナ放電させたい場合には、ピン保持体20a,20Aaの上流側部分にもピン20Abを設置する。即ち、ピン20b,20Abは下流側方向と上流側方向双方に向けて配置される。この構成により、コロナ放電ピン電極20において上流向きのコロナ放電を発生して、排気ガスG中のPMへの荷電を強化することができ、PMへの荷電が不十分な場合に有効な対策となる。また、コロナ放電ピン電極20より上流側の絶縁断熱筒13内面にPMが付着して汚れるのを回避できる。
また、耐熱絶縁被覆体21は、ホーロー等の材料で形成され、高電圧ケーブル22を覆って棒状に形成されるが、エンジン停止により冷却した時に発生する水分の結露を防止するために、断熱の機能を持たせて冷却し難くすることが好ましい。更に、耐熱絶縁被覆体21が外筒10と絶縁断熱筒13を貫通する部位は、高電圧漏洩の主因となる水やSOOTが溜まるのを回避するために、外筒20の面が下向きになっている部位とするのが好ましく、外筒20の最上部位とすることが最も好ましい。
この構造のコロナ放電ピン電極20により、ピン20bの先端の高電圧が印加された剥き出し部分と、ヒータ32やメタルハニカム構造体30等の直近のアース部分との間において、ピン20bの根元から始まり、ピン保持体20a,20Aaの表面を覆う絶縁体と耐熱絶縁被覆体21と絶縁断熱筒13を経由する高電圧絶縁経路を形成することができる。
これらの絶縁体は帯電しやすいために、コロナ放電時にコロナ放電ピン電極20と同極性(この図1の実施の形態ではマイナス)に帯電し、コロナ放電によって同極性(マイナス)に帯電したPMを反発する反発電極(マイナス)としても機能するので、PMの付着を防止でき、更に、これらの絶縁体の絶縁性維持効果が高まる。また、これらの絶縁体に断熱性を持たせることにより、エンジン停止によって冷却された時に発生する水分の結露及びこの結露水による漏電を防止できる。
これらの絶縁性を維持する構成により、電気集塵技術においては、数千ボルトから数万ボルトという高電圧であるため、高電圧印加部分とアース部分との間の些細な導電路に電流が漏洩して所定の電場形成やコロナ放電の形成ができなくなるが、これを防止することができる。
そして、メタルハニカム構造体30は、排気ガス浄化装置1の中核をなすPM集塵部であり、SUS304等の材料で形成され、接地ケーブル31でアースされる。このメタルハニカム構造体30のセルの表面に酸化触媒を担持したアルミナウォッシュコートを塗布する。
また、ヒータ32をメタルハニカム構造体30の排気ガス上流側に絶縁伝熱層33を介して密着配置する。このヒータ32と絶縁伝熱層33は、通気可能に形成され、排気ガスGのメタルハニカム構造体30への流入を可能とするように、また、できるだけ流通抵抗が小さくなるように構成される。このヒータ32には、ヒータ電源34とヒータ制御装置35が配線されている。そして、このヒータ32は、例えば、図7に示すように、コイル状の線を全体としては渦巻き状になるよう巻いて形成される。
そして、このヒータ32には、捕集したPMの着火温度を低減する触媒作用を活用するために、無垢の白金や白金メッキ材で形成することが好ましいが、ヒータ電源34の容量に余裕のある時や白金がコスト面で問題になる時には必ずしも白金で形成する必要はない。なお、この電流を流した状態においてはヒータ32の電位はメタルハニカム構造体30の電位とコロナ放電ピン電極20の電位との間の電位となるが、メタルハニカム構造体30の電位に近い電位とし、PMの集塵を行えるようにする。
また、絶縁伝熱層33はヒータ32自体の絶縁性が特に高ければ設ける必要はないが、ヒータ電源34から供給される電流がメタルハニカム構造体30の表面に漏洩することを防止するために設けられ、グラスウール又は薄い絶縁体製の粗いハニカム、グラスファイバーやセラミックファイバー等で形成される。また、絶縁伝熱層33代りにスペース(空間)を設けてもよい。この絶縁伝熱層33の基本的な役割は、電気的絶縁を行いつつ、ガス流の邪魔をせず、ヒータ32及びPMの燃焼で発生し、絶縁伝熱層33に加えられる熱量を後段のメタルハニカム構造体30に伝熱することである。
また、このメタルハニカム構造体30には、アクチュエータ制御装置36で制御される移動用アクチュエータ37が設けられ、アクチュエータ制御装置36による制御に従って、移動用アクチュエータ37を駆動してメタルハニカム構造体30を所定の位置に移動できるように構成される。即ち、コロナ放電ピン電極20と間の電極間距離Lを調整できるように構成される。
そして、エンジンの制御を行うエンジンコントロールユニット(ECU)と呼ばれる制御装置40に、外筒10の入口11に設けた排気ガス温度センサ41の検出値Tgやエンジンの運転状態等を示すエンジン回転数Neや負荷Q等が入力され、予めこの制御装置40に入力されたプログラム等で構成される排気ガス浄化装置1用の制御手段により、高電圧制御装置23、高電圧電源24、ヒータ制御装置35、アクチュエータ制御装置36等が制御される。
次に上記の構成の排気ガス浄化装置1におけるPMの捕集について説明する。
エンジンが始動し、排気ガスGが排気ガス浄化装置1に流入する時又はそれ以前に、高圧電源制御装置23により高電圧電源24から高電圧ケーブル22を介して、コロナ放電ピン電極20に数千ボルトから数万ボルトのマイナス側の直流高電圧を印加し、メタルハニカム構造体30との間に均一で安定した強い電場とコロナ放電を形成する。
エンジン(内燃機関)から排出された排気ガスGは、入口11から外筒10内に入り、このコロナ放電部分を通過する。この時に、排気ガスG中のPMはコロナ放電ピン電極(第1電極)20と同じ極性(マイナス)に帯電するので、排気ガスGがメタルハニカム構造体30を通過する際に、この帯電したPMは電気的吸引力により異極性(プラス)の電極であるメタルハニカム構造体(第2電極)30に引き寄せられ、セルの壁面に付着し電荷を失う。このセルの壁面には、酸化触媒が担持されているので、壁面の温度が高い場合には、付着したPMは酸化触媒の触媒作用により酸化し、炭酸ガスとなる。また、壁面温度が低い場合は酸化せずに壁面上に堆積する。これにより、排気ガスGはPMが除去され、浄化された排気ガスGcとなり、外筒10の出口12より流出する。
この排気ガス浄化に際してコロナ放電を最適化制御する。つまり、排気ガスGが高温になると放電は容易化するが、スパーク等の異常放電も発生し易くなり、この異常放電が続くと集塵率が低下し、高電圧電源24を始めとする装置が故障するので、排気ガスの状態に応じて、異常放電を防止しながら、PMの捕集率が高くなるようにコロナ放電を制御する。
より詳細には、コロナ放電の状態を決定づけるものは、印加電圧と電流とコロナ放電ピン電極20とメタルハニカム構造体30との間の距離である電極間距離Lと排気ガス温度であり、これに対し、コロナ放電制御のためにコントロールできる制御因子は印加電圧と電流と電極間距離Lとなる。従って、これらの制御因子を予め作成したプログラムにより制御する。
具体的には、高電圧制御装置23で、高電圧ケーブル22を流れる電流をモニターしながら、エンジン回転数や負荷等のエンジンの運転状態の情報やその他の情報等を考慮して、高電圧電流のオンオフ制御と印加する高電圧の値を所定の電圧に調整する制御を行う。また、それと共に、アクチュエータ制御装置36で移動用アクチュエータ37を制御してメタルハニカム構造体30をエンジンの運転状態に応じて算定される所定の電極間距離Loに移動させる。この高電圧印加タイミング、所定の電圧値、所定の電極間距離Loは、予め実験などにより、エンジンの運転状態等に対応して設定され、マップデータ等の形式でプログラムに入力される。このデータに対応させて高電圧印加タイミング、電圧値、電極間距離Lをそれぞれ適切に調整制御することにより高い集塵率を得られることができる安定したコロナ放電を発生させ、また、継続することができる。
この制御により、エンジンの運転状態に応じて、印加電圧及び第1電極(コロナ放電ピン電極)20と第2電極(メタルハニカム構造体)30の間の電極間距離Lを変化でき、運転状態により変化するPM濃度や流速等の排気ガスGの様々な状態に対応させてPM捕集の最適化を行うことができる。
そして、例えば、アイドリングや低負荷低回転運転等の排気ガスが低温のエンジンの運転状態が継続して、メタルハニカム構造体30に捕集されて堆積するPMが増加してくると、この堆積したPMをメタルハニカム構造体30の壁面に保持しておく力が弱まって、PMが放散される再飛散と呼ばれる現象が発生し、PM集塵率の低下を引き起こす。
そのため、この再飛散が発生する前にヒータ32に電流を流して加熱し捕集されたPMを着火させて、PMの燃焼除去を開始する。具体的には、予め設定されたDPF再生開始の条件になった時に、ヒータ32に電流が所定時間流され、ヒータ32上に堆積したPMまたは下流側のメタルハニカム構造体30に堆積したPMが燃焼を開始する所定の温度になるようにヒータ32を加熱し、この加熱によりPMの燃焼着火を行う。そして、この着火によりPMの燃焼はメタルハニカム構造体30の上流側から下流側へと延焼していき、メタルハニカム構造体30に堆積したPM全体が燃焼すると、このメタルハニカム構造体30の再生が完了する。
このヒータ32の加熱のタイミングとしては、ヒータ32上に燃焼可能でかつ所望の熱量を発生できる量のPMが蓄積した時点でヒータ32を加熱してPMの燃焼着火を行い、この燃焼によって発生する熱を下流側(後段)の酸化触媒へ供給して、下流側のPMを燃焼除去する場合や、ヒータ32上に適量のPMが蓄積していない時点でも、PMの燃焼が必要な場合には、ヒータ32を加熱してヒータ32で発生する熱を下流側のメタルハニカム構造体30の酸化触媒へ伝熱して、この酸化触媒の触媒作用により下流側のPMの燃焼を開始して下流側のPMを燃焼除去する場合等がある。
特に、この構成によれば、ヒータ32は、電気集塵用の電界の強い部分となり、集塵率も高い部分に配置されているので、ヒーター32上へのPMの集塵量は多くなり、着火を更に容易にすると共に、メタルハニカム構造体30の上流側に配置されているので、PMの燃焼の口火形成の役割を容易に果たせる。この場合において、ヒータ32を電気集塵極の一部とすることにより、DPF再生の着火用の熱源として利用できるPMの堆積を促進している。更に、この着火用のヒータ32を白金等で形成した場合には、この白金等の酸化触媒作用によりPMの着火が容易になる。
そして、このDPF再生に際して、メタルハニカム構造体30はメタル製で耐熱性に優れているため、従来技術のセラミック製のフィルタでは熱応力による破損を生じるために行えなかったPMの一気燃焼が可能になる。そのため、このメタルハニカム構造体30の再生方法によれば、従来技術のような、燃料噴射による穏やかな連続再生方法やフィルタを切り換えての間欠的に再生を行う方法が必要なくなり、捕集して堆積したPMそのものを再生用の熱源として利用できる。そのため、排気管内への燃料噴射や燃料噴射における多段噴射等の制御が不要になり、装置の構造・制御が容易となり、また、低燃費となる。
その上、上流側で堆積したPMの着火は下流側に延焼し、一気燃焼により高温かつ短時間でPMは燃焼除去されるので、PMを確実に燃焼でき、しかも、再生時間が短くなる。
本発明に係る実施の形態の排気ガス浄化装置の構成を示す図である。 第1電極であるコロナ放電ピン電極の構成を示す斜視図である。 第1電極であるコロナ放電ピン電極の他の構成を示す斜視図である。 第1電極であるコロナ放電ピン電極の構成を示す側面図である。 第1電極であるコロナ放電ピン電極の他の構成を示す側面図である。 第1電極であるコロナ放電ピン電極の他の構成を示す部分斜視図である。 ヒータの構成の一例を示す図である。
符号の説明
1 排気ガス浄化装置
10 外筒
13 絶縁断熱筒
20 コロナ放電ピン電極(第1電極)
22 高電圧ケーブル
23 高電圧制御装置
24 高電圧電源
30 メタルハニカム構造体(第2電極)
32 ヒータ(ヒータ体)
33 絶縁伝熱層
34 ヒータ電源
35 ヒータ制御装置
36 アクチュエータ制御装置
37 移動用アクチュエータ

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気ガスを通過させる外筒内に第1電極と第2電極とを上流側から順に配置し、前記第1電極に高電圧を印加してコロナ放電を発生し、該コロナ放電により排気ガス中の粒子状物質を帯電させて、前記第2電極で捕集する排気ガス浄化装置において、前記第2電極をメタルハニカム構造体で形成すると共に、該メタルハニカム構造体の上流側表面にヒータ体を接触させて配置したことを特徴とする排気ガス浄化装置。
  2. 前記ヒータ体を電熱ヒータで形成すると共に、該ヒータ体の電位を、無通電時は、前記第2電極の電位と同じ電位とし、通電時は、記第1電極の電位と前記第2電極の電位の間で、かつ、前記第2電極の電位に近い電位とすることを特徴とする請求項1記載の排気ガス浄化装置。
  3. 前記ヒータ体を前記メタルハニカム構造体の上流側表面に絶縁伝熱層を介して積層配置したことを特徴とする請求項1又は2記載の排気ガス浄化装置。
  4. 前記ヒータ体を白金族の金属又は白金系のメッキで被覆された金属で形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の排気ガス浄化装置。
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