JP2005232852A - 切削可能部材およびその製造方法 - Google Patents

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【課題】 効率的に切削することができ、しかも取り扱いが簡単で容易に製造できる切削可能部材およびその製造方法を提供する。
【解決手段】
短繊維材に樹脂を含浸させた補強樹脂シート2と一方向に配列された長繊維材に樹脂を含浸させた補強樹脂シート3を交互に複数層に積層する。この補強樹脂シート2と3をプラスチックチューブ7に入れたバタ角などからなる芯材6にプラスチックチューブ7の上からロール状に巻き付け、金型8に入れる。そして、プラスチックチューブ7内に端部7aから蒸気圧を封入してプラスチックチューブ7を膨張させ、金型8とプラスチックチューブ7とによって補強樹脂シート2と補強樹脂シート3を加熱処理して一体化させる。
【選択図】 図1

Description

本願発明は高強度繊維補強樹脂(FRP)材からなる切削可能部材およびその製造方法に関し、例えばシールドマシンの発進または到達用立坑の土留め壁、さらには地中連続壁などの地中構造物を構築するために用いられるものである。
シールドマシンの発進または到達用の立坑として、例えば図6に図示するように、土留め壁20の特にシールドマシン21の発進部20a(または到達部)をシールドマシン21のカッター21aによって切削可能な補強コンクリートで構築した立坑が知られている。
この場合の発進部20aは、シールドマシン21のカッター21aで切削できる骨材と高強度でヤング係数の大きい炭素繊維材を樹脂含浸させた強化プラスチック材(ノムスト部材(商品名))を補強筋代わりに用いられた補強コンクリートによって構築されている。
特開平05−302490号公報 特開平01−203590号公報
しかし、ノムスト部材を補強筋代わりとして構築された土留め壁の構築工法には、以下に述べるようないくつかの解決すべき課題がある。
ノムスト部材は一般に大きな引張り特性を有するため,圧縮材となるコンクリートがノムスト部材とともに高強度になるとシールドマシン21のカッター21aによる切削が容易でなく、困難な施工を強いられる。
また、ノムスト部材は鉄筋と同様にコンクリートと一体化されて断面力に抵抗する部材であることからコンクリートとの付着も鉄筋と同等程度必要とされるため、一般に高強度、高品質のコンクリート材料と高い施工精度が求められる。
またノムスト部材は、樹脂含浸によりロッド状に形成されていることから、切削時に切削片が数十cmと比較的長い棒状に切断されるため、シールドマシンのチャンバー、配管、ポンプ等に詰まって支障をきたすことがあった。
なお、この種のノムスト部材の代替品として熱硬化性樹脂発泡体(硬質ウレタン樹脂)をガラス長繊維で強化した新素材(FFU(商品名))も利用されているが、板状に貼り合わせて成形されているため、ノムスト部材に比べて強度が劣るだけでなく、製造コストが高く、しかも長繊維が一方向に配列されているため周方向の補強効果が小さい等の問題がある。
本願発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、製造が容易でかつきわめて効率的に切削できる切削可能部材およびその製造方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の切削可能部材は、地中構造体を構築するために用いられる切削可能部材であって、短繊維材に樹脂を含浸させた短繊維補強樹脂層部と、一方向に配列された長繊維材に樹脂を含浸させた長繊維補強樹脂層部とを複数層に積層し、一体に形成してなることを特徴とするものである。
請求項2記載の切削可能部材は、地中構造体を構築するために用いられる切削可能部材であって、短繊維材に樹脂を含浸させた短繊維補強樹脂層部と、一方向に配列された長繊維材に樹脂を含浸させた長繊維補強樹脂層部とを複数層に積層し、中空断面形に一体に形成してなることを特徴とするものである。
一般に、地中構造体を構築するための部材は軸方向の強度が特に必要とされ、軸直角方向の強度はあまり必要とされない。しかし、一方向にのみ強化されたFRP材からなる切削可能部材で構築された土留め壁をシールドマシンで切削しようとすると、FRP材は数十cmと比較的長い棒状に切断され、シールドマシンのチャンバーや配管、さらにはポンプ等を詰まらせたり、あるいはシールドマシンのカッタービットに絡み付く等の種々の問題が生じる。
一方、二方向に強化されたFRP材からなる切削可能部材で構築された土留め壁をシールドマシンで切削しても上記するような問題は起こらないものの、土留め壁の強度が必要以上にでる上に長繊維自体をより多く切断する必要があるため、切削に手間取り施工性が落ちる等の問題がある。
請求項1および2記載の発明は、ランダムに配列された短繊維材によって強化された繊維補強樹脂層部と切削可能部材の軸方向に配列された長繊維材で強化された繊維補強樹脂層部とを複数層に積層することにより上記した問題を解消することができ、きわめて効率的に切削することができ、特に短繊維材の含有量が50%以下で、内圧成形された切削可能部材の場合、ボーラスな状態に成形されるため切削性はより高い。
なお、ここで、内圧成形とは複数層に積層された短繊維補強樹脂層部と長繊維補強樹脂層部を金型に入れ、これらの樹脂層部の内側から例えば蒸気圧を作用させて金型と蒸気圧とによって圧縮しながら加熱して成形する方法をいう。
また、長繊維材で強化された繊維補強樹脂層部間に短繊維材で強化された繊維補強樹脂層部が介在されていることで、サンドイッチ構造により短繊維材で強化された樹脂層部の分だけ曲げ剛性を高めることができる。その結果、長繊維材の配列方向にのみならず、短繊維材によって任意方向に補強されるので、構造的には一方向版でなく、二方向、任意方向に断面力を分散することができる。
さらに、長繊維および短繊維の量を任意に組み合わせることが可能なため、必要とされる断面性能に対応した最適量配置により製造コストの削減化が図れる。
この場合、基材となる樹脂材と補強材となる繊維材との組み合わせによって種々の繊維補強樹脂層部を形成することができるが、特に不飽和ポリエステル樹脂とガラス繊維とからなる繊維補強樹脂材は切削性がよく、しかも取り扱いも簡単で設計の自由度が高く適している。また、長繊維材および短繊維材はコンクリートの補強材として広く用いられるもので、ガラス繊維の他に炭素繊維やビニロン繊維等を用いることができる。
また特に、請求項2記載の発明は、中空に成形されていることにより軽量で取り扱いやすく、施工性が非常に良い。また、ケミカルアンカーやホールインアンカー等の後打ちアンカーの取り付けが容易となり、そのためエントランスパッキンやブラケット等も直接取り付けることも可能であり、さらにH形鋼などの形鋼との接合でも接着材による接合が可能なだけでなく、ボルトによる締め付けも効果的に行うことができる。
請求項3記載の切削可能部材は、請求項1または2記載の切削可能部材であって、短繊維補強樹脂層部と長繊維補強樹脂層部とを交互に積層してなることを特徴とするものである。短繊維補強樹脂層部と長繊維補強樹脂層部を交互に積層することで、断面密度に製造不良などによるむらが発生しにくく、必要な断面強度を有する。
請求項4記載の切削可能部材は、請求項1〜3のいずれかに記載の切削可能部材であって、短繊維補強樹脂層部を最も外側に積層してなることを特徴とするものである。
一般に、長繊維材で強化された板をシールドマシンで切削すると、背面において長繊維材がカッタービットに引きずられ、表面の層を引き剥がして大きな破片が出たりすることがあるが、短繊維で強化された板は、カッタービットが突き抜けたとしても繊維材が短いため、上記するような問題は起こりにくい。
したがって、本願発明のように短繊維で強化された補強樹脂層部を最も外側に積層することで、長繊維で強化された補強樹脂層部は、背面で長繊維が拘束された状態で切断されるため、上記したようなカッタービットに引きずられることもなく、引き剥がしも生じない。
請求項5記載の切削可能部材は、請求項1〜4のいずれかに記載の切削可能部材であって、短繊維補強樹脂層部と長繊維補強樹脂層部を常温処理、熱処理または光処理することにより一体に形成してなることを特徴とするものである。
この場合の常温処理としては、複数層に積層された短繊維補強樹脂層部と長繊維補強樹脂層部を金型に入れて上記した内圧成形を行う際、常温下のもとで短繊維および長繊維樹脂層部の内側から空気圧を作用させて金型と空気圧とによって圧縮する等の処理を適用することができる。
また熱処理としては、複数層に積層された短繊維補強樹脂層部と長繊維補強樹脂層部を金型に入れて上記した内圧成形を行う際、短繊維および長繊維樹脂層部の内側から蒸気圧を作用させて金型と蒸気圧とによって圧縮するとともに加熱する等の処理を適用することができる。
そして光処理としては、複数層に積層された短繊維補強樹脂層部と長繊維補強樹脂層部を金型に入れて上記した内圧成形を行う際、短繊維および長繊維樹脂層部にその内側から紫外線などを照射する等の処理を適用することができる。
請求項6記載の切削可能部材は、請求項2〜5のいずれかに記載の切削可能部材であって、中空部に中詰め材を充填してなることを特徴とするものである。
本願発明の場合、中空部に中詰め材として例えば適当な強度のモルタルやコンクリート等の固化材が充填してあることで、曲げ荷重に対してさらに圧縮側の強度を高めることができ、特に穴加工された部分における圧縮強度の急激な低下を防止することができる。
また特に、ランダムに配置された短繊維に樹脂を含浸させた短繊維補強樹脂層部によって強化されていることで、軸直角方向(長繊維の配列方向と直交する方向)に作用する外力に対しても、長繊維のみで強化されたものより遥かに強度が大きいので中空に形成することができ、また中空に形成されていても側圧によって変形または破壊することはなく、したがって例えばシールドマシンを推進させる推進ジャッキの反力受けとしても利用することができる。
なお、基本的には、中空または中実どちらの場合でも、その断面形状に対応した断面性能を有し、外力に抵抗するように成形することができる。例えば、薄い厚さで断面保持が必要な場合には、低強度のコンクリートを充填したり、ガラスの廃材を固化材とともに充填固化させたり、あるいはウッドチップ等を挿入固化させることにより対処することができる。この場合、補強樹脂層部と固化材との付着または一体化は特に必要ない。また、中詰め材はコンクリートやモルタル等の固化材に限定されるものではなく、レンガや竹材などでもよい。
請求項7記載の切削可能部材は、請求項1〜6のいずれかに記載の切削可能部材であって、表面を凹凸面状に形成してなることを特徴とするものである。
本願発明の場合、特に表面に凹凸があることで、カッタービットの刃先が引っかかりやすくなるため、切削が容易になる。なお、表面の凹凸は切削可能部材の製造工程の中で、あるいは製造した後別工程で簡単に形成することができる。
請求項8記載の切削可能部材の製造方法は、地中構造体を構築するために用いられる切削可能部材の製造方法であって、短繊維材に樹脂を含浸させた短繊維補強樹脂層部と、一方向に配列された長繊維材に樹脂を含浸させた長繊維補強樹脂層部とを複数層に積層するとともに芯材に巻き付け、一体に形成することを特徴とするものである。
請求項9記載の切削可能部材の製造方法は、地中構造体を構築するために用いられる切削可能部材の製造方法であって、短繊維材に樹脂を含浸させた短繊維補強樹脂層部と、一方向に配列された長繊維材に樹脂を含浸させた長繊維補強樹脂層部とを複数積層するとともに芯材に巻き付け、中空断面形に一体に形成することを特徴とするものである。
請求項8および9記載の発明は、短繊維材に樹脂を含浸させた短繊維補強樹脂層部と、一方向に配列された長繊維材に樹脂を含浸させた長繊維補強樹脂層部とを複数層に積層するとともに芯材にロール状に巻き付けることにより、杭などの切削可能部材をきわめて効率的に製造することができるものである。
この場合、芯材には陶器、レンガ、バタ角、形鋼などの鋼材、あるいは使用済みの枕木などの廃材からなる棒状部材を利用することができる。また、芯材や金型を適宜選択することにより円形断面や矩形断面に限らず、任意断面形状の切削可能部材、さらには曲線形状の切削可能部材も容易に製造することができる。また、樹脂層部の巻き回数を適宜設定することにより任意径の切削可能部材を製造することができる。
本願発明に係る切削可能部材の製造方法は、特に短繊維材に樹脂を含浸させた短繊維補強樹脂層部と、一方向に配列された長繊維材に樹脂を含浸させた長繊維補強樹脂層部を複数層に積層するとともに芯材にロール状に巻き付け、かつ熱処理等により一体成形することにより、切削可能杭などの切削可能部材をきわめて効率的に製造することができる。
また、本願発明に係る切削可能部材は、短繊維材に樹脂を含浸させた短繊維補強樹脂層部と、一方向に配列された長繊維材に樹脂を含浸させた長繊維補強樹脂層部を複数層に積層して形成されているため、シールドマシンによる切削の際、切削性がきわめて良く、切削片がシールドマシンのチャンバーや配管、さらにはポンプ等を詰まらせたり、あるいはシールドマシンのカッタービットに絡み付く等の問題は起こらない。
また、短繊維で強化された補強樹脂層部に短繊維以外に炭酸カルシウム等のフィラ−を充填すれば、樹脂材の粘りが低下するため、シールドマシンで切削しても背面において長繊維材がカッタービットに引きずられ、表面の層を引き剥がして大きな破片が出たりする等の問題は起こりにくい。
また、中空断面に形成されていることにより軽量で取り扱いやすく、施工性が非常に良く、しかもケミカルアンカーやホールインアンカー等の後打ちアンカーの取り付けが容易となり、そのためエントランスパッキンやブラケット等も取り付けやすく、さらにH形鋼などの形鋼との接合でもボルトによる締付けを効果的に行うことができる等の効果がある。
図1(a)〜(b)は、本願発明の一例を示し、図において、切削可能杭1(以下「杭1」という)は短繊維材に樹脂を含浸させた短繊維補強樹脂層部2(以下「補強樹脂シート2」という)と、杭の軸方向に配列された長繊維材に樹脂を含浸させた長繊維補強樹脂層部3(以下「補強樹脂シート3」という)とから中空の矩形断面形、または特に図示しないが中空の円形断面形に形成されている。
補強樹脂シート2と補強樹脂シート3は共に、ガラス繊維に不飽和ポリエステル樹脂を含浸させてシート状または板状に形成され、特に補強樹脂シート2のガラス繊維にはガラス短繊維が、補強樹脂シート3のガラス繊維にはガラス長繊維がそれぞれ用いられ、ガラス長繊維は杭1の軸方向に配列されている。また、補強樹脂シート2には、フィラーとして炭酸カルシウムが配合されている。
さらに、補強樹脂シート2と補強樹脂シート3は交互に複数層に積層されているとともにロール状に巻き付けられ、また補強樹脂シート2が最も外側に積層され、そして複数層に積層され、かつロール状に巻き付けられた補強樹脂シート2と補強樹脂シート3は金型に入れて加熱することにより矩形の中空断面形に一体に形成されている。
なお図1(b)は、中詰め材として中空部4にモルタルやコンクリート等の固化材5が充填された切削可能杭を示したものであり、また図1(c)は、図1(a)または(b)に図示した切削杭1を複数抱き合わせることにより拡径成形された切削可能杭を示したものである。
次に、本願発明に係る切削可能部材の製造方法を、切削可能杭を製造する場合を例に説明する(図2,3参照)。
最初に、補強樹脂シート2と補強樹脂シート3をそれぞれ形成する。補強樹脂シート2と補強樹脂シート3は共に、ガラス繊維に不飽和ポリエステル樹脂を含浸させてシート状に形成する。特に補強樹脂シート2のガラス繊維にはガラス短繊維を用い、補強樹脂シート3のガラス繊維にはガラス長繊維を用いる。ガラス長繊維は杭1の軸方向に配列する。さらに補強樹脂シート2には、炭酸カルシウム等のフィラーや増粘剤を配合する。
次に、補強樹脂シート2と補強樹脂シート3を交互に複数層に積層するとともに矩形断面形に形成された棒状の芯材6に巻き付ける。
この場合、最も外側に補強樹脂シート2を巻き付け、また棒状の芯材6は予めプラスチックチューブ7内に挿入し、プラスチックチューブ7の端部7aは両端ともに芯材6の端部から所定長さ延長する。そして、プラスチックチューブ7の上から芯材6に補強樹脂シート2と補強樹脂シート3をロール状に巻き付ける。
なお、この場合のプラスチックチューブ7は、空気圧や蒸気圧などの封入により任意の径に膨張させることのできる筒状のものであれば、特に限定されるものではない。
次に、ロール状に巻き付けた補強樹脂シート2と補強樹脂シート3を二つ割れ構造の金型8に入れる。そして、プラスチックチューブ7内に端部7aから蒸気圧を封入してプラスチックチューブ7を膨張させ、金型8とプラスチックチューブ7とによって補強樹脂シート2と補強樹脂シート3を加熱して硬化させる。そしてその後、芯材6を抜き取り、プラスチックチューブ7を引き剥がす。
なお、プラスチックチューブ7内の蒸気圧力は、0.1〜0.2MPa程度、加熱温度は120℃程度が適当である。また、芯材6としては、例えば図4(a),(b) ,(c)に図示するように他にレンガ6aや竹材6b、あるいは複数の切削可能杭1を抱き合わせて用いることができる。この場合の切削可能杭1は特に抜き取らないでよい。
なお、ロール状に巻き付けた補強樹脂シート2と補強樹脂シート3を常温処理するには、プラスチックチューブ7内に端部7aから空気圧を封入してプラスチックチューブ7を膨張させ、金型8とプラスチックチューブ7とによって補強樹脂シート2と補強樹脂シート3を圧縮して長時間保持し、補強樹脂シート2,3を硬化させる。
また、光処理するには、プラスチックチューブ7内に端部7aから空気圧を封入してプラスチックチューブ7を膨張させ、その中に蛍光ランプ等のような光源体を入れ、補強樹脂シート2,3に紫外線を照射することにより、補強樹脂シート2,3を硬化させる。
図1〜図4は、本願発明に係る切削可能部材を杭として使用する場合の実施例について説明したが、杭としての利用に限定されない。
また図5は、本願発明に係る切削可能部材をパネル状に一体に成形し、これを地中連続壁の芯材として利用した例を示し、図の場合、特にシールドマシンで切削可能な立坑のシールド発進部を示したものである。
本願発明は切削性がよく、しかも取り扱いが簡単で容易に成形でき、例えばシールドマシンの発進または到達用立坑の土留め壁などの地中構造物を構築するために用いることができる。
本願発明の切削可能杭の一例を示し、(a),(b) ,(c)はその平面図、(d)はその斜視図、(e)はその一部拡大断面図である。 本願発明の切削可能杭の製造方法の一例を示し、(a),(b) ,(c)はその斜視図である。 本願発明の切削可能杭の製造方法の一例を示し、(a),(b) ,(c)はその側面図、(d)は断面図である。 (a),(b) ,(c)は、本願発明の切削可能杭の一例を示す斜視図である。 立坑のシールド発進部を示す斜視図である。 立坑のシールド発進部の従来例を示す縦断面図である。
符号の説明
1 切削可能杭(切削可能部材)
2 補強樹脂シート(短繊維補強樹脂層部)
3 補強樹脂シート(長繊維補強樹脂層部)
4 中空部
5 固化材
6 芯材
6a 芯材
6b 芯材
7 プラスチックチューブ
7a 端部
8 金型

Claims (9)

  1. 地中構造体を構築するために用いられる切削可能部材であって、短繊維材に樹脂を含浸させた短繊維補強樹脂層部と、一方向に配列された長繊維材に樹脂を含浸させた長繊維補強樹脂層部とを複数層に積層し、一体に形成してなることを特徴とする切削可能部材。
  2. 地中構造体を構築するために用いられる切削可能部材であって、短繊維材に樹脂を含浸させた短繊維補強樹脂層部と、一方向に配列された長繊維材に樹脂を含浸させた長繊維補強樹脂層部とを複数層に積層し、中空断面形に一体に形成してなることを特徴とする切削可能部材。
  3. 短繊維補強樹脂層部と長繊維補強樹脂層部を交互に積層してなることを特徴とする請求項1または2記載の切削可能部材。
  4. 短繊維補強樹脂層部を最も外側に積層してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の切削可能部材。
  5. 短繊維補強樹脂層部と長繊維補強樹脂層部を常温処理、熱処理または光処理することにより一体に形成してなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の切削可能部材。
  6. 中空部に中詰め材を充填してなることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の切削可能部材。
  7. 表面を凹凸面状に形成してなることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の切削可能部材。
  8. 地中構造体を構築するために用いられる切削可能部材の製造方法であって、短繊維材に樹脂を含浸させた短繊維補強樹脂層部と、一方向に配列された長繊維材に樹脂を含浸させた長繊維補強樹脂層部とを複数層に積層するとともに芯材に巻き付け、一体に形成することを特徴とする切削可能部材の製造方法。
  9. 地中構造体を構築するために用いられる切削可能部材の製造方法であって、短繊維材に樹脂を含浸させた短繊維補強樹脂層部と、一方向に配列された長繊維材に樹脂を含浸させた長繊維補強樹脂層部とを複数層に積層するとともに芯材に巻き付け、中空断面形に一体に形成することを特徴とする切削可能部材の製造方法。
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