JP2005232643A - ボンデイング布帛調起毛編地および衣料 - Google Patents

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Abstract

【課題】一枚物の編地であって、編地と織物とを貼合わせたボンデイング布帛と同様の防風性とハリコシ感とを兼備したボンデイング布帛調起毛編地およびかかる編地を用いてなる衣料を提供する。
【解決手段】地組織部と起毛部とで構成される起毛編地であって、捲縮を有するサイドバイサイド型複合繊維糸条が前記地組織部に含まれかつ編地のループ密度が6000個/(2.54cm)以上であり、前記地組織部において、少なくともループ形成糸同士が立体的に交差するループ連結部を有することを特徴とするボンデイング布帛調起毛編地。
【選択図】図1

Description

本発明は、編地と織物とを貼合わせたボンデイング布帛と同様の防風性とハリコシ感とを有するボンデイング布帛調起毛編地およびかかる編地を用いてなる衣料に関するものである。
通常、編地は織物に比べて防風性に劣るという欠点や、織物に比べてハリコシ感に劣るためアウター衣料として用いるとシルエットが出ないという欠点を有している。
編地の防風性を改良する方法としては、編地の多層化、編目密度のアップ、高熱収縮繊維糸条やハイカウント糸条を用いることなどが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、編地のハリコシ感を改良する方法については従来あまり提案されておらず、防風性だけでなくハリコシ感をも有する編地の提案が望まれていた。
他方近年では、編地と織物とが貼り合わされた、ボンデイング布帛と称される多層布帛が知られている(例えば、特許文献2参照)。かかるボンデイング布帛は通常起毛加工が施されて使用されることが多く、防風性とハリコシ感に優れている。しかしながら、編地と織物とが貼り合わされているため、コストが高い、風合いが硬い、透湿性が低く蒸れ易いといった問題があった。さらに、ボンデイング布帛では、編地と織物を接着する際に、両者の表面がフラットでなければ接着性が不十分となり剥離し易くなるという問題があった。
特開2002−363843号公報 特開平8−337953号公報
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、一枚物の編地であって、編地と織物とを貼合わせたボンデイング布帛(以下、単にボンデイング布帛ということもある。)と同様の防風性とハリコシ感とを兼備したボンデイング布帛調起毛編地およびかかる編地を用いてなる衣料を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、潜在捲縮性能を有するサイドバイサイド型複合繊維糸条を用いて高密度編地を編成した後、該編地に熱処理を施し捲縮を発現させると、編地内のループ連結部においてループ形成糸同士が立体交差(引っ掛け構造)することによりループ同士の拘束が強くなり、その結果、織物に近い優れたハリコシ感が得られることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明に想到した。
かくして、本発明によれば「地組織部と起毛部とで構成される起毛編地であって、捲縮を有するサイドバイサイド型複合繊維糸条が前記地組織部に含まれかつ編地のループ密度が6000個/(2.54cm)以上であり、前記地組織部において、少なくともループ形成糸同士が立体的に交差するループ連結部を有することを特徴とするボンデイング布帛調起毛編地。」が提供される。
その際、起毛部の毛足長が2mm以上であることが好ましい。また、地組織部において、捲縮を有するサイドバイサイド型複合繊維糸条が地組織部を構成する糸条(ループ形成糸)として30重量%以上含まれることが好ましい。かかるサイドバイサイド型複合繊維糸条の捲縮率が15%以上であると、地組織部内の隣り合うループ同士が絡みやすく好ましい。通気性としては、20cc/cm/sec以下であることが好ましい。編地の目付けは180〜600g/mの範囲であることが好ましい。
本発明のボンデイング布帛調起毛編地において、地組織部の両面に起毛部が形成されていてもよい。さらに、編地を構成する繊維が全てポリエステル系繊維であると、リサイクルが可能となり好ましいことである。
本発明のボンデイング布帛調起毛編地は、スポーツ用やアウター用などの衣料として好適に使用することができる。
本発明によれば、一枚物の編地であって、編地と織物とを貼合わせたボンデイング布帛と同様の防風性とハリコシ感とを有するボンデイング布帛調起毛編地およびかかる編地を用いてなる衣料が得られる。かかる編地は一枚物なので、従来のボンデイング布帛のような剥離のおそれもなく安価に製造することも可能である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
まず、本発明のボンデイング布帛調起毛編地は、地組織部と起毛部とで構成される。かかる起毛部は、編地においてシンカーループが現れる面および/またはニードルループが現れる面に通常の起毛加工を施すことにより形成される。起毛部は防風性とソフトな肌触りを得る上で必要である。起毛部の毛足長としては2mm以上(より好ましくは、3〜8mm)であることが防風性とソフトな肌触りが得られ易く好ましい。また、地組織部のどちらか一方の面にのみ起毛加工を施して起毛部を形成する場合、シンカーループが現れる面に起毛加工を施すと前記の毛足長が得られ易く好ましい。
本発明のボンデイング布帛調起毛編地において、地組織部には、捲縮を有するサイドバイサイド型複合繊維糸条がループ形成糸として含まれる必要がある。かかる複合繊維糸条が地組織部に含まれていない場合、後記のようなループ形成糸同士の立体交差が得られないためハリコシ感が得られず好ましくない。複合繊維糸条の含有量としては、地組織部を構成する全繊維のうち30重量%以上(より好ましくは40〜80重量%)であることが好ましい。該含有量が30重量%よりも小さいと、ループ形成糸同士の立体交差が得られにくく、満足なハリコシ感が得られないおそれがある。
かかる複合繊維の捲縮は、サイドバイサイド型複合繊維糸条の潜在捲縮が熱処理により発現したものである。かかる捲縮の捲縮率としては15%以上(より好ましくは20〜40%)であることが、ループ形成糸同士の立体交差を容易に得る上で好ましい。
前記サイドバイサイド型複合繊維糸条は沸騰水中で捲縮を発現することが可能な複合繊維糸条であれば特に限定されず、糸条を形成する単糸が、2種のポリマーが貼り合わされた通常の複合繊維からなるものでよい。その際、単糸は糸長方向に沿って完全なサイドバイサイド型である必要はなく、熱処理により捲縮を発現するものであれば偏心芯鞘型であってもよい。
2種のポリマーの組合せとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートとポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレート、ポリエステルとナイロンなどの異系のポリマーを貼り合わせたものや、ポリエチレンテレフタレートと第3成分を共重合させたポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートと第3成分を共重合させたポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンタレフタレートと第3成分を共重合させたポリブチレンタレフタレートなどのように同系のポリマーで熱収縮率の異なるポリマーを貼り合わせたものや、互いに固有粘度が異なるポリエチレンテレフタレートなどの同種ポリマーを貼り合わせたものなどが例示される。なかでも、異系のポリマーを貼り合わせたものでは、比較的捲縮ピッチの長い捲縮が得られ易くループ同士が絡み合み易く好ましい。なお、前記の第3成分としては、例えば共重合酸成分として、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸等があげられ、また、オキシカルボン酸成分として、パラヒドロキシ安息香酸等があげられ、さらに、ジオール成分として、繰り返し単位を形成しているグリコール成分以外のエチレングリコール、トリメチレングリコール、ブチレングリコール、さらにはヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノール(フェノール性水酸基にエチレンオキサイドを付加したものでもよい)、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等があげられる。なお、共重合量としては通常30モル%未満である。
本発明のボンデイング布帛調起毛編地において、地組織部および/または起毛部に前記サイドバイサイド型複合繊維糸条以外の他糸条が含まれる場合、かかる他糸条を形成する繊維としては特に限定されず、綿、麻、絹等の天然繊維、レーヨンなどの再生繊維、アセテートなどの半合成繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリ乳酸などに代表されるポリエステル系繊維、ポリエーテルエステル系繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維などの合成繊維が例示される。これらの繊維は1種類でもよいし、複数の組み合わせであってもよい。なかでも、ポリエステル系繊維が好適である。編地を構成する糸条を全てポリエステル系繊維糸条とすることにより、リサイクル性が付加される。
なお、繊維を形成するポリマーには、本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じて、微細孔形成剤、カチオン染料可染剤、着色防止剤、熱安定剤、蛍光増白剤、艶消し剤、着色剤、吸湿剤、無機微粒子が1種または2種以上含まれていてもよい。
前記サイドバイサイド型複合繊維糸条や他糸条の繊維形態は特に限定されないが長繊維(マルチフィラメント糸条)であることが好ましい。さらには、撚糸や、空気加工、仮撚捲縮加工がほどこされていてもよい。ここで、撚糸糸条を使用するときは、防風性の点で撚数1000T/m以下の低撚糸糸条が好適である。繊維の断面形状も特に限定されず、丸、三角、扁平、中空など公知の断面形状が採用できる。繊維の総繊度、単糸繊度、フィラメント数も特に限定されないが、風合いや生産性の点で各々20〜300dtex、0.6〜10dtex、10〜100本の範囲が好ましい。
本発明のボンデイング布帛調起毛編地において、編地のループ密度が6000個/(2.54cm)以上(好ましくは、8000〜12000個/(2.54cm))である必要がある。該ループ密度が6000個/(2.54cm)よりも小さいと、防風性が得られにくく好ましくない。
ここで、本発明でいう編地のループ密度とは、コース数(個/2.54cm)とウエール数(個/2.54cm)との積である。なお、コース数とウエール数は、その積が6000以上である限り特に限定されないが、各々60個/2.54cm以上(より好ましくは、70〜120個/2.54cm)であることが好ましい。
次に、本発明のボンデイング布帛調起毛編地において、地組織部には少なくともループ形成糸同士が立体的に交差するループ連結部が形成されている。ここで、「ループ形成糸同士が立体的に交差する」とは、図1に模式的に示すように、ループ形成糸同士が引っ掛け式に交差しているという意味である。これに対して、図2は従来の編地において、ループ形成糸同士が平面的に交差している様子を模式的に示している。本発明において、ループ形成糸同士が立体的に交差することによりループ同士の拘束が強くなり、その結果、編地でありながら織物に近い優れたハリコシ感が得られる。かかるループ形成糸同士の立体交差は、サイドバイサイド型複合繊維糸条が熱処理されて捲縮を発現する際に形成されるものである。かかるループ形成糸同士が立体的に交差するループ連結部が、地組織部において50%以上(より好ましくは80〜100%)含まれていることが優れたハリコシ感を得る上で好ましい。
本発明のボンデイング布帛調起毛編地は、下記の製造方法により製造することができる。
まず、少なくとも潜在捲縮能を有する前記サイドバイサイド型複合繊維糸条を用いて、染色仕上げ加工後のループ密度が6000個/(2.54cm)以上となるような編密度で編地を製編する。その際、編地の構成糸条として、サイドバイサイド型複合繊維糸条以外の他糸条として、通常の仮撚捲縮加工糸や単糸数が30本以上のハイマルチ糸条を使用してもよい。
編地の層数や編地組織は特に限定されない。編地の編地組織としては、経編や丸編の公知の編組織を使用することができ、2枚筬または3枚筬を用いた、ハーフ組織、ハーフベース組織、サテン組織などが防風性の点で好適に例示される。その際、2本以上の糸条で複合ループを形成してもよい。
次いで、製編された編地に通常の染色仕上げ加工を施すことにより、サイドバイサイド型複合繊維糸条の捲縮が発現し、その結果、ループ形成糸同士の交差部が立体的になる。なお、染色温度は特に限定しないが、地組織を十分に収縮させて編密度を上げ織物調の緻密感を発現させるには100〜140℃、より好ましくは110〜130℃が適当である。次いで、該編地に乾熱プレセット、通常の起毛加工、最終行程の乾熱ファイナルセットを施すことにより本発明のボンデイング布帛調起毛編地が得られる。
その際、起毛加工前の乾熱プレセット温度、最終行程の乾熱ファイナルセット温度は特に限定しないが、120〜200℃、より好ましくは140〜180℃が適当である。120℃以下では染色時のシワが残り易く、且つ仕上り製品の寸法安定性が悪くなるおそれがある。また200℃以上になると繊維が硬化し生地の風合いが硬くなるといった問題が発生するおそれがある。
かかる編地には、通常のアルカリ減量加工、吸水加工、撥水加工、紫外線遮蔽あるいは制電剤、抗菌剤、消臭剤、防虫剤、蓄光剤、再帰反射剤、マイナスイオン発生剤等の機能を付与する各種加工を付加適用してもよい。
編地の目付けとしては、180〜600g/mの範囲であることが好ましい。該目付けが180g/mよりも小さいと十分な防風性が得られないおそれがある。逆に、該目付けが600g/mよりも大きいと布帛としては重すぎて着用快適性が損なわれるおそれがある。
かくして得られたボンデイング布帛調起毛編地において、編地のループ密度が高くかつ起毛部を有するので防風性に優れる。かかる防風性としては、通気性で20cc/cm/sec以下(より好ましくは、3〜15cc/cm/sec)であることが好ましい。このような優れた防風性を得る方法としては、編地のループ密度を高める、他糸条として通常の仮撚捲縮加工糸や単糸数が30本以上のハイマルチ糸条を使用することなどがあげられる。また、本発明のボンデイング布帛調起毛編地において、地組織部には前述のようにループ形成糸同士が立体的に交差するループ連結部を有するので、ループ同士の拘束が強くなり織物に近い優れたハリコシ感が得られる。
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。なお、実施例中の各物性は下記の方法により測定したものである。
次に本発明の実施例及び比較例を詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
(1)通気性
JIS L 1096−1998、6.27.1、A法(フラジール形通気性試験機法)により温度20℃、湿度65%RHに24時間放置し調質した編地について通気性(cc/cm/sec)を測定した。なお、n数は5でその平均を求めた。
(2)捲縮率
枠周:1.125mの巻き返し枠を用いて荷重:49/50mN×9×トータルテックス(0.1g×トータルデニール)をかけて一定の速度で巻き返し、巻き数:10回の小綛を作り、該小綛を捩じり2重の輪状にしたものを捲縮測定板にかけ、初荷重:49/2500mN×20×9×トータルテックス(2mg×20×トータルデニール)、及び重荷重:98/50mN×20×9×トータルデシテックス(0.2g×20×トータルデニール)を負荷した後、1分経過後の綛長:L0を測定する。測定後直ちに重荷重を除き1分以上経過後、沸水中に初荷重をかけたまま入れて30分間処理し、該沸水処理の後に初荷重を除き、フリーの状態で24時間自然乾燥させる。乾燥後再び小綛を前記と同様に捲縮測定板にかけ、前記の初荷重及び重荷重を負荷し、1分経過後に綛長:L1を測定し、直ちに重荷重を取り除く。除重1分後の綛長L2を測定し、次式により捲縮率を算定する。
捲縮率(%)={(L1−L2)/L0}×100
(3)ループ形成糸同士が立体的に交差するループ連結部分の比率
電子顕微鏡により、編地表面を拡大撮影し、1cm面積当たりのループ連結部分の全個数(N1)、このうちループ形成糸同士が立体的に交差するループ連結部分の個数(N2)として、次式によりループの絡み比率を算定した。なお、n数は5でその平均を求めた。
絡み比率(%)=N2/N1×100
(4)ハリコシ感
試験者3人により、ハリコシ感を官能評価し、ハリコシ感に優れている、普通である、劣っているの3段階評価した。
[実施例1]
まず、単糸がポリエチレンテレフタレートとポリトリメチレンテレフタレートとのサイドバイサイド型複合繊維であるサイドバイサイド型複合繊維糸条(総繊度56dtex/24fil)を用意した。該サイドバイサイド型複合繊維糸条は、潜在捲縮能を有しており上記の方法で捲縮率を測定したところ、捲縮率は28%であった。
次いで、36ゲージの通常のトリコット編機を使用して、前記サイドバイサイド型複合繊維糸条をフルセットでバック筬に通し、通常のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント糸条(総繊度84dtex/36fil)をフルセットでミドル筬に通し、捲縮率20%の通常のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント仮撚捲縮加工糸(総繊度33/36fil)をフルセットでフロント筬に通し、バック10−12、ミドル44−00、フロント23−10で編成し、得られた編地を130℃の高圧染色を行い十分に地組織を収縮させた後に、160℃の乾熱プレセットを行い、続いて編地のシンカーループ面に起毛加工を行い、最終セットとして160℃の乾熱セット行った。得られた編地の目付けは493g/mであり、ループ密度は8874個/(2.54cm)(102コース/2.54cm、87ウェール/2.54cm)であり、起毛部の毛足長さは5.0mmであり、通気性7cc/cm/secであり、地組織部が織物のような外観と風合い(ハリコシ感に優れている)を有しており、織物と起毛編地を貼り合わせたボンデイング布帛調の編地が得られた。なお、該編地の地組織部において、捲縮を有するサイドバイサイド型複合繊維糸条が地組織部を構成する糸条として57重量%含まれていた。また、地組織部において、ループ形成糸同士が立体的に交差するループ連結部分の比率は100%であった。(サイドバイサイド型複合繊維糸条はフルセットされており、該糸条が地組織部の全ループを構成するため)
[比較例1]
28ゲージのトリコット編機を使用して、捲縮率20%の通常のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント仮撚捲縮加工糸(総繊度84/36fil)をフルセットでバック筬およびフロント筬に通し、通常のポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント糸条(総繊度84dtex/36fil)をフルセットでミドル筬に通し、バック10−12、ミドル55−00、フロント34−10の編組織で編成し、得られた編地を実施例1と同様の方法にて染色仕上げ加工および起毛加工を行った。得られた編地の目付けは261g/mであり、ループ密度は3363個/(2.54cm)(57コース/2.54cm、59ウェール/2.54cm)であり、起毛部の毛足長さは3.0mmであり、通気性30cc/cm/secであり、地組織面には織物のような緻密感は無く、風合いもハリコシ感が無く(劣っている)、ボンデイング布帛調の編地が得られなかった。
本発明によれば、一枚物の編地であって、編地と織物とを貼合わせたボンデイング布帛と同様の防風性とハリコシ感とを兼備したボンデイング布帛調起毛編地およびかかる編地を用いてなるスポーツ用やアウター用として好適な衣料が提供される。かかる編地は貼り合わせでなく一枚物であるので、剥離のおそれがなく安価に製造することも可能である。
本発明のボンデイング布帛調起毛編地において、ループ形成糸同士が立体的に交差している様子を模式的に示す図である。 従来の編地において、ループ形成糸同士が平面的に交差している様子を模式的に示す図である。

Claims (9)

  1. 地組織部と起毛部とで構成される起毛編地であって、捲縮を有するサイドバイサイド型複合繊維糸条が前記地組織部に含まれかつ編地のループ密度が6000個/(2.54cm)以上であり、前記地組織部において、少なくともループ形成糸同士が立体的に交差するループ連結部を有することを特徴とするボンデイング布帛調起毛編地。
  2. 起毛部の毛足長が2mm以上である請求項1に記載のボンデイング布帛調起毛編地。
  3. 地組織部において、捲縮を有するサイドバイサイド型複合繊維糸条が地組織部を構成する糸条として30重量%以上含まれる請求項1または請求項2に記載のボンデイング布帛調起毛編地。
  4. 捲縮を有するサイドバイサイド型複合繊維糸条の捲縮率が15%以上である請求項1〜3のいずれかに記載のボンデイング布帛調起毛編地。
  5. 通気性が20cc/cm/sec以下である請求項1〜4のいずれかに記載のボンデイング布帛調起毛編地。
  6. 目付けが180〜600g/mの範囲である請求項1〜5のいずれかに記載のボンデイング布帛調起毛編地。
  7. 地組織部の両面に起毛部を有する請求項1〜6のいずれかに記載のボンデイング布帛調起毛編地。
  8. 編地を構成する糸条が全てポリエステル系繊維糸条である請求項1〜7のいずれかに記載のボンデイング布帛調起毛編地。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のボンデイング布帛調起毛編地を用いてなる衣料。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008280634A (ja) * 2007-05-09 2008-11-20 Teijin Fibers Ltd 起毛編地およびその製造方法および衣料
JP2008303492A (ja) * 2007-06-07 2008-12-18 Teijin Fibers Ltd 起毛編物の製造方法およびスエード調編物および繊維製品
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KR101681477B1 (ko) 2016-04-18 2016-12-02 성일산업 주식회사 신축성 기모 편성물의 제조방법 및 이에 따라 제조된 신축성 기모 편성물

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