JP2005225819A - ピロール環を有するアゾール化合物およびその製造方法 - Google Patents

ピロール環を有するアゾール化合物およびその製造方法 Download PDF

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一明 須方
Hiroshi Takeuchi
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Abstract

【課題】
新規オキサジアゾール誘導体からなるアゾール化合物、そのオキサジアゾール誘導体の原料となる新規なアゾール化合物を提供すること、それらのアゾール化合物の製造方法、そのアゾール化合物を成分とする電荷輸送材料、発光材料を提供する。
【解決手段】
アゾール化合物は、ピロール環を有するオキサジアゾール誘導体であって、下記式(I-1)
【化1】
Figure 2005225819

(式(I-1)中、ArおよびArは、同一または異なり、置換基を有してもよい芳香族環またはヘテロ環式芳香族環、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、脂肪族または芳香族アミノ基、脂肪族または芳香族アシル基、脂肪族または芳香族アルコキシ基、nは1〜6)で表される。
【選択図】 なし。

Description

本発明は、各種の有機薄膜素子に用いられる新規なアゾール化合物、そのアゾール化合物の製造原料となる新規な化合物、それらの化合物の製造方法、およびそのアゾール化合物を成分とする電荷輸送材、発光材に関するものである。
近年、有機分子の薄膜化を通じて新しい機能素子を実現しようとする試みが活発化している。例えば蒸着法や塗布法により形成された有機薄膜を利用した有機エレクトロルミネッセンス素子やその他の光学素子等の研究が活発化している。
このような有機薄膜素子に用いられる有機分子の中でもオキサジアゾール誘導体は固体状でも強い蛍光を発し、また優れた電子輸送能とホール輸送性を有することから有機エレクトロルミネッセンス材料として、非特許文献1で評価されている。そして、例えば下記構造のオキサジアゾール誘導体が有機エレクトロルミネッセンス素子の発光材料として報告されている。
Figure 2005225819
式中のRとして、tert−ブチル基、ジエチルアミノ基、フェニル基、その他の基が示されている。
さらに特許文献1には、発光輝度、電子輸送性、製膜性に優れ、有機エレクトロルミネッセンス素子として有用であり、また蛍光増白剤としても有用なオキサジアゾール誘導体として、下記構造のオキサジアゾール誘導体
Figure 2005225819
{Aは、(置換)アルキル基、(置換)アリール基、(置換)複素環式芳香環基}
が記載されている。
また特許文献2には、下記構造のオキサジアゾール誘導体
Figure 2005225819
(式中、Aは芳香族炭化水素基もしくは芳香族複素環基を表し;Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基を表す)が提案されており、有機EL素子用材料、特に電子輸送材料として有用であることが記載されている。
特許文献3には、安定でかつ耐熱性に優れたアモルファス状態の有機薄膜を与える下記構造の新規なオキサジアゾール誘導体
Figure 2005225819
(式中、R〜Rは同じであっても異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ハロゲン原子または一価の基を表す。)が提案されている。
非特許文献2には、オキサジアゾール誘導体は、テトラゾール化合物から閉環反応を経て得られる旨が記載されている。一方、テトラゾール化合物は、ニトリル化合物とアジド類との反応により得られることが非特許文献3に示されている。
特開平9−104679号公報 特開平8−3150号公報 特開平5−202011号公報 浜田ほか、日本化学会誌 1991,(11), 1540-1548頁 J.Sauer,R.Huisgen,and H.J.Sturm Tetrahedron, 1960,11, PP. 241-251 Koguro & etc.: SYNTHESIS 1998, No6 June p910-914
本発明者らは、電荷輸送材料や発光材料として優れた特性を発現する新規な化合物を開発することを課題として鋭意研究をした。その結果、ピロール環を有するオキサジアゾール誘導体が可視部に蛍光を有するものであることを見出した。かかる知見の下になされた本発明は、電荷輸送材料や発光材料として有用な新規オキサジアゾール誘導体からなるアゾール化合物、そのオキサジアゾール誘導体の原料となる新規なアゾール化合物を提供すること、それらのアゾール化合物の製造方法を提供し、さらにはそのアゾール化合物を成分とする電子輸送材料、発光材料を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するための特許請求の範囲の請求項1に記載されたアゾール化合物は、ピロール環を有するオキサジアゾール誘導体であって、下記式(I-1)
Figure 2005225819
または下記式(I-2)
Figure 2005225819
(式(I-1)または(I-2)中、ArおよびArは、同一または異なり、置換基を有してもよい芳香族環またはヘテロ環式芳香族環、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、脂肪族または芳香族アミノ基、脂肪族または芳香族アシル基、脂肪族または芳香族アルコキシ基、nは1〜6)で表される。
置換基を有してもよい芳香族環またはヘテロ環式芳香族環(ArおよびAr)の例としては、ベンゼン環やナフタレン環等の芳香族環またはピリジン環やキノリン環等のヘテロ環式芳香族環が挙げられる。該芳香族環の置換基としては、好ましくはアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基等が挙げられる。
、RおよびRの一例である脂肪族アミノ基(−NR)の、RおよびRは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等の炭素数1〜6の枝分かれがあってもよいアルキル基、あるいは環状アルキル基等の脂肪族基が挙げられ、RおよびRの一方が水素原子であってもよい。脂肪族アミノ基の具体例としては、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−プロピルアミノ基が挙げられる。
芳香族アミノ基(−NR)の、RおよびRは、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、シアノフェニル基、クロロフェニル基、ビフェニル基等の置換基を有してもよいフェニル基が挙げられる。芳香族アミノ基の具体例としては、N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N−トリルアミノ基、N−メトキシフェニルアミノ基、N−シアノフェニルアミノ基、N−クロロフェニルアミノ基が挙げられる。
脂肪族または芳香族アシル基(−COR)のRは、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基等が挙げられる。アシル基の具体例として、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基等の脂肪族アシル基、ベンゾイル基、トルオイル基等の芳香族アシル基が挙げられる。
脂肪族または芳香族アルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等の脂肪族アルコキシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基等の芳香族アルコキシ基が挙げられる。
アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、ドデシル基等の枝分かれがあってもよいアルキル基、あるいはシクロヘキシル基のような環状アルキル基、あるいはトリフルオロメチル基のようなハロアルキル基が挙げられる。
アリール基の例としては、フェニル基、トリル基、ビフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アラルキル基の例としては、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。ハロゲン原子の例としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フッ素原子が挙げられる。
同じく請求項2に記載されたアゾール化合物は、前記Arまたは/およびArが置換基を有してもよいベンゼン環である請求項1記載のオキサジアゾール誘導体である。
請求項3に記載されたにアゾール化合物は、前記R、Rまたは/およびRが炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、および炭素数7〜20のアラルキル基から選ばれる基である請求項1記載のアゾール化合物である。
また前記の目的を達成するための特許請求の範囲の請求項4に記載されたアゾール化合物は、ピロール環を有する5−置換テトラゾール化合物であって、式(II-1)
Figure 2005225819
または下記式(II-2)
Figure 2005225819
(式(II-1)または(II-2)中、R、R、RおよびArは前記式(I-1)および(I-2)と同じ)で表される。
前記の目的を達成するための特許請求の範囲の請求項5に記載されたアゾール化合物の製造方法は、前記式(II-1)または(II-2)で表される5−置換テトラゾール化合物と、下記式(III)
Figure 2005225819
(式(III)中、Arは前記式(I-1)および(I-2)と同じ、Xはハロゲン原子、nは1から6)で表される置換アリール酸ハロゲン化物との間で閉環反応させることを特徴とする前記式(I-1)または(I-2)で表されるアゾール化合物の製造方法である。
前記式(III)で表される置換アリール酸ハロゲン化物の例としては、下記構造の酸塩化物が挙げられる。なお、式中の置換基(R)としては、前記R〜Rと同様の原子または基であってもよく、このましくは、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、またはハロゲン原子である。
Figure 2005225819
Figure 2005225819
Figure 2005225819
Figure 2005225819
Figure 2005225819
Figure 2005225819
具体例としてはベンゾイルクロリド、p−tert−ブチルベンゾイルクロリド、2,3−ジカルボキシナフタレンの塩化物、1,2,3−ベンゼントリカルボン酸の塩化物、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸の塩化物、ピロメリット酸の塩化物、或いはそれら有機酸の臭化物が挙げられる。
請求項6に記載された製造方法は、下記式(IV-1)
Figure 2005225819
または下記式(IV-2)
Figure 2005225819
(式(VI-1)または(VI-2)中、R、R、RおよびArは前記式(I-1)および(I-2)と同じ)で表されるニトリル化合物と、式(V)
MN (V)
(式(V)中、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、またはアルキルアンモニウムで多種混合してもよい)で表されるアジド化合物を反応させることを特徴とする(II-1)または(II-2)で表されるテトラゾール化合物の製造方法である。
式(IV-1)または式(IV-2)で表されるニトリル化合物としては、下記の構造のものが挙げられる。下記式におけるMeはメチル基を表す。
Figure 2005225819
Figure 2005225819
Figure 2005225819
Figure 2005225819
式(V)で表されるアジド化合物としては、アジ化ナトリウム(NaN)、アジ化カルシウム(Ca(N)、アジ化アンモニウム(NH)等が挙げられる。
前記の目的を達成するための特許請求の範囲の請求項7に記載された電荷輸送材料は、請求項1〜3のいずれかに記載のアゾール化合物を成分とする。
同じく請求項8に記載された発光材料は、請求項1〜3のいずれかに記載のアゾール化合物を成分とする。
本発明のピロールを有するアゾール化合物は、電荷輸送性能を有すると共に紫外部に吸収極大波長を持ち、400〜550nmに発光の極大波長を持つ。このため、本発明の誘導体は、有機エレクトロルミネッセンス素子における電荷輸送材料や発光材料、あるいはレーザー用発光材料として幅広い応用が期待できる。
発明を実施するための好ましい形態
本発明の式(II-1)で表される5−置換テトラゾール化合物は、式(IV-1)に対応するニトリル化合物と、式(V)で表されるアジド類とにより下記式の反応により得られる。
Figure 2005225819
式(II-1)のテトラゾール化合物の具体例としては、下記の化合物(II-1-1)、(II-1-2)、(II-1-3)が挙げられるが、これらに限定されない。なお、以下の式中、Meはメチル基を示す。
Figure 2005225819
Figure 2005225819
Figure 2005225819
式(II-1)の5−置換テトラゾール化合物と、式(III)で表される芳香族酸ハロゲン化物との下記式による閉環反応によって本発明の式(I-1)で表されるピロール環を含有するオキサジアゾール誘導体が得られる。
Figure 2005225819
具体的には5−置換テトラゾール化合物のピリジン溶液に、芳香族酸ハロゲン化物のピリジンまたは不活性溶媒溶液を室温から100℃で滴下した後、沸点下で数時間撹拌することにより行う。Nガスの発生が終わった後、室温まで冷却し、大量の水を添加して析出する生成物を再結晶等により得る。
不活性溶媒として、THF;グライム類;トルエン、キシレン等の芳香族化合物を用いることができる。この中でも、THF;グライム類等の水溶性溶媒が好適である。反応時間は、Nガスの発生が終了するまでであるが、一般的には、3〜5時間である。
式(I-1)で表されるピロール環を含有するオキサジアゾール誘導体の具体例としては、下記の化合物(I-1-1)〜(I-1-11)」が挙げられる。ただし、本発明はこれらに限定されない。なお、以下の式中、Meはメチル基を示す。
Figure 2005225819
Figure 2005225819
Figure 2005225819
Figure 2005225819
Figure 2005225819
Figure 2005225819
Figure 2005225819
Figure 2005225819
Figure 2005225819
Figure 2005225819
Figure 2005225819
本発明の式(II-2)で表される5−置換テトラゾール化合物は、式(IV-2)に対応するニトリル化合物と、式(V)で表されるアジド類とにより下記式の反応により得られる。
Figure 2005225819
式(II-2)のテトラゾール化合物の具体例としては、下記の化合物(II-2-1)が挙げられる。
Figure 2005225819
式(II-2)の5−置換テトラゾール化合物と、式(III)で表される芳香族酸ハロゲン化物との下記式による閉環反応によって本発明の式(I-2)で表されるピロール環を含有するオキサジアゾール誘導体が得られる。
Figure 2005225819
具体的反応条件は、式(I-1)のオキサジアゾール誘導体の閉環反応と同様である。
本発明のオキサジアゾール誘導体の具体例としては、下記のオキサジアゾール誘導体(I-2-1)が挙げられるが、これらに限定されない。なお、以下の式中、+はtert−ブチル基を、Meはメチル基を示す。
Figure 2005225819
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1(テトラゾール化合物(II-1-1):5−[3−(2,5−ジメチルピロール−1−イル)フェニル]テトラゾールの合成)
3−(2,5−ジメチルピロール−1−イル)ベンゾニトリル(3.74g)、アジ化ナトリウム(1.61g)、トリエチルアンモニウムクロリド(3.41g)およびトルエン(20ml)の混合液を8h加熱環流した。水で抽出した後、36%HCl水を加えて生成物を析出させ、濾取、乾燥することにより、目的のテトラゾール化合物(II-1-1)の3.26gを72%の収率で得た。
H−NMR(300MHz,DMSO)解析によりδ値が、8.877(s,1H),8.134(d,1H),7.765(dd,1H),7.532(d,1H),5.856(s,2H),2.019(s,6H)の結果が得られた。
また、13C−NMR(DMSO)解析によりδ値が、139.166,130.694,130.628,127.644,126.317,126.153,125.221,106.356,100.084,12.838の結果が得られた。
質量分析(MS)を行った結果は、m/eが238(M−1)であった。テトラゾール化合物(II-1-1)の分子式と共に表1に示す。
実施例2(テトラゾール化合物(II-1-2)の合成)
実施例1と同様にして、ニトリル化合物(IV-1-1)からテトラゾール化合物(II-1-2)を得た。
実施例3(テトラゾール化合物(II-2-1)の合成)
実施例1と同様にして、ニトリル化合物(IV-2-1)からテトラゾール化合物(II-2-1)を得た。
表1に実施例1〜3で得られたテトラゾール化合物の分子式と質量分析(MS)を行った結果を示す。
Figure 2005225819
表2に実施例1〜3で得られたテトラゾール化合物のH−NMRと13C−NMRの測定結果を示す。
Figure 2005225819
実施例4(ピロール環を含有するオキサジアゾール誘導体(I-2-1):2−(1−フェニル−5−メチルピロル−2−イル)フェニル−5−p-tert−ブチルフェニルオキサジアゾールの合成)
実施例3で得られたテトラゾール化合物(II-2-1)0.25gと、p−t−ブチルベンゾイルクロリド0.18gのピリジン(6ml)溶液を3時間撹拌・還流した後、室温まで冷却、水20mlを添加した。析出した固体を濾過し、水、メタノールで洗浄した。0.31g(85%収率)のオキサジアゾール誘導体(I-2-1)を得た。
表3に得られたオキサジアゾール誘導体(I-2-1)の分子式と質量分析(MS)の結果を示す。表4に化合物4のH−NMRの測定結果を示す。
実施例5(ピロール環を含有するオキサジアゾール誘導体(I-1-6):1,3,5−トリス[2−(3−(2,5−ジメチルピロール−1−イル)フェニル)オキサゾール−5−イル]ベンゼンの合成)
実施例1で得られたテトラゾール化合物(II-1-1)1.51gをピリジン3mlに溶解した溶液に、1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリクロリド0.54gのジグライム(5ml)溶液を30分で滴下後3時間加熱環流した。Nの発生が終了した地点で水を加えて析出させ、析出物を濾過し、カラムクロマトグラフ(シリカゲル)により精製した。1.14g(69%収率)のオキサジアゾール誘導体(I-1-6)を得た。
表3に得られたオキサジアゾール誘導体(I-1-6)の分子式と質量分析(MS)の結果を示す。表4にH−NMRの測定結果を示す。
実施例6(ピロール環を含有するオキサジアゾール誘導体(I-1-5):1,4−ビス[2−(2−(2,5−ジメチルピロ−ル−1−イル)フェニル)オキサジアゾール−5−イル]ベンゼンの合成)
実施例1で用いた3−(2,5−ジメチルピロール−1−イル)ベンゾニトリルに代えて、2−(2,5−ジメチルピロール−1−イル)ベンゾニトリルを用いて得られたテトラゾール化合物(II-1-4)2.39gおよびテレフタロイルクロリド1.32gを用いる以外は実施例1と同様に反応、後処理を行った。0.84g(30%収率)のオキサジアゾール誘導体(I-1-5)を得た。
表3に得られたオキサジアゾール誘導体(I-1-5)の分子式と質量分析(MS)の結果を示す。表4にH−NMRと13C−NMRの測定結果を示す。
実施例7,8,9,10,11
同様の反応により、実施例7ではピロール環を含有するオキサジアゾール誘導体(I-1-1)、実施例8ではピロール環を含有するオキサジアゾール誘導体(I-1-2)、実施例9ではピロール環を含有するオキサジアゾール誘導体(I-1-3)、実施例10ではピロール環を含有するオキサジアゾール誘導体(I-1-4)、および実施例11ではピロール環を含有するオキサジアゾール誘導体(I-1-7)を得た。
表3に実施例7,8,9,10,11で得られたオキサジアゾール誘導体の分子式と質量分析(MS)の結果を示す。表4にH−NMRと13C−NMRの測定結果を示す。
Figure 2005225819
Figure 2005225819
実施例4〜11で得られたピロール環を含有するオキサジアゾール誘導体の励起および蛍光スペクトルを、濃度1×10−4molで溶媒にクロロホルムを用いて測定した。実施例4で得られた式(I-2-1)のオキサジアゾール誘導体の励起スペクトルおよび蛍光スペクトルの測定結果を図1に示す。実施例5で得られた式(I-1-6)のオキサジアゾール誘導体の励起スペクトルおよび蛍光スペクトルの測定結果を図2に示す。実施例6で得られた式(I-1-5)のオキサジアゾール誘導体の励起スペクトルおよび蛍光スペクトルの測定結果を図3に示す。
図1、図2、図3から明らかのように、これらのオキサジアゾール誘導体は400〜500nmに発光極大波長を示した。さらに実施例7〜11で得られたオキサジアゾール誘導体の発光極大波長も400〜500nmの範囲にあった。
本発明を適用する式(I-2-1)に示すピロール環を含有するオキサジアゾール誘導体の励起および蛍光スペクトルである。 本発明を適用する式(I-1-6)に示すピロール環を含有するオキサジアゾール誘導体の励起および蛍光スペクトルである。 本発明を適用する式(I-1-5)に示すピロール環を含有するオキサジアゾール誘導体の励起および蛍光スペクトルである。

Claims (8)

  1. ピロール環を有するオキサジアゾール誘導体であって、下記式(I-1)
    Figure 2005225819
    または下記式(I-2)
    Figure 2005225819
    (式(I-1)または(I-2)中、ArおよびArは、同一または異なり、置換基を有してもよい芳香族環またはヘテロ環式芳香族環、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、脂肪族または芳香族アミノ基、脂肪族または芳香族アシル基、脂肪族または芳香族アルコキシ基、nは1〜6)で表されるアゾール化合物。
  2. 前記Arまたは/およびArが置換基を有してもよいベンゼン環である請求項1記載のアゾール化合物。
  3. 前記R、Rまたは/およびRが炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、および炭素数7〜20のアラルキル基から選ばれる基である請求項1記載のアゾール化合物。
  4. ピロール環を有する5−置換テトラゾール化合物であって、式(II-1)
    Figure 2005225819
    または下記式(II-2)
    Figure 2005225819
    (式(II-1)または(II-2)中、R、R、RおよびArは前記式(I-1)および(I-2)と同じ)で表されるアゾール化合物。
  5. 前記式(II-1)または式(II-2)で表される5−置換テトラゾール化合物と、下記式(III)
    Figure 2005225819
    (式(III)中、Arは前記式(I-1)および(I-2)と同じ、Xはハロゲン原子、nは1から6)で表される置換アリール酸ハロゲン化物との間で閉環反応させることを特徴とする前記式(I-1)または(I-2)で表されるアゾール化合物の製造方法。
  6. 下記式(IV-1)
    Figure 2005225819
    または下記式(IV-2)
    Figure 2005225819
    (式(VI-1)または(VI-2)中、R、R、RおよびArは前記式(I-1)および(I-2)と同じ)で表されるニトリル化合物と、式(V)
    MN (V)
    (式(V)中、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、またはアルキルアンモニウムで多種混合してもよい)で表されるアジド化合物を反応させることを特徴とする(II-1)または(II-2)で表されるテトラゾール化合物の製造方法。
  7. 請求項1〜3のいずれかに記載のアゾール化合物を成分とする電荷輸送材料。
  8. 請求項1〜3のいずれかに記載のアゾール化合物を成分とする発光材料。
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