JP2005224441A - 磁気共鳴イメージング装置用極低温冷却装置及びそれを用いた磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置用極低温冷却装置及びそれを用いた磁気共鳴イメージング装置 Download PDF

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JP2005224441A
JP2005224441A JP2004037217A JP2004037217A JP2005224441A JP 2005224441 A JP2005224441 A JP 2005224441A JP 2004037217 A JP2004037217 A JP 2004037217A JP 2004037217 A JP2004037217 A JP 2004037217A JP 2005224441 A JP2005224441 A JP 2005224441A
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Takahisa Araki
隆久 荒木
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Toshiba Corp
Toshiba Medical Systems Corp
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Abstract

【課題】 圧縮機の異常停止時において冷却を持続でき、広い設置スペースを必要としな
い極低温冷却装置及び磁気共鳴イメージング装置を提供する。
【解決手段】 ヘリウムを膨張させて被冷却部を冷却する冷凍機3と、ヘリウムを圧縮す
る圧縮機4と、この圧縮機4により圧縮されたヘリウムを冷凍機3へ供給する第1の供給
ライン6aと、圧縮機4から冷凍機3に供給され冷凍機3で膨張されたヘリウムを圧縮機
4へ戻す回収ライン7aと、ヘリウムを貯蔵する貯蔵部5と、この貯蔵部5からヘリウム
を冷凍機3へ供給する第2の供給ライン6bと、貯蔵部5から冷凍機3に供給され冷凍機
3で膨張されたヘリウムを外気へ放出するための放出ライン7bと、冷凍機3へのヘリウ
ムの供給を圧縮機4及び貯蔵部5からのいずれかに切り替えるための切り替え手段16と
、から構成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は磁気共鳴イメージング装置用極低温冷却装置及びそれを用いた磁気共鳴イメー
ジング装置に係り、特に磁場を発生するための超伝導コイルを冷却するための磁気共鳴イ
メージング装置用極低温冷却装置及びそれを用いた磁気共鳴イメージング装置に関する。
磁気共鳴イメージング装置とは、空間的に変化する磁場に置かれた被検体が高周波磁場
のパルスをうけて生じる核磁気共鳴スペクトルによって被検体の断層像を得るものである
。磁気共鳴イメージング装置は、静磁場磁石、傾斜磁場コイル、高周波コイルを装備して
いる。このうち静磁場磁石には、超伝導コイルが用いられることが多く、超伝導状態を実
現するための極低温冷却装置が装備されている。これは、超伝導コイルを臨界温度(遷移
温度)Tc(critical temperature)以下まで冷却し、超伝導状態を持続させるための
ものである。
従来の磁気共鳴イメージング装置に装備される極低温冷却装置は、冷媒であるヘリウム
ガスを圧縮するための圧縮機と、圧縮されたヘリウムガスを断熱膨張させることにより低
温状態を作り出し、超伝導コイルの熱を吸収するための冷凍機とから構成され、上記超伝
導コイルを数K〜十数K程度の極低温に冷却することができる。
ところで、超伝導コイルが超伝導状態とされた後、種々の原因により圧縮機が異常停止
する場合がある。その場合、接続される冷凍機も駆動しなくなり、冷却機能が失われる。
特に、超伝導コイルを直接冷凍するための直冷型冷凍機を用いている場合、超伝導コイル
の温度は、侵入熱の影響を受けて急速に上昇し、臨界温度Tcよりも高温となることによ
り超伝導状態が崩壊(クエンチ)することがある。その場合、磁場が消失してしまい被検
体からの核磁気共鳴スペクトルが得られず、撮像が出来なくなるばかりでなく、超伝導コ
イルが大量の熱を発して損傷するおそれがある。
また、磁場が消失した超伝導コイルを再駆動させるためには、超伝導コイルの再冷却を
行わなければならないのみでなく、励磁を行うなどの複雑な調整が必要である。これは、
ユーザーである病院等が独自に調整できるものではなく、メーカーのサービスマンなどに
よって行われるのが一般的である。再駆動は1日〜3日程度の時間を要し、容易に行われ
るものではない。
このような圧縮機の異常停止時においてのクエンチを回避するために、特許文献1に示
される装置がある。この装置では、通常駆動する圧縮機が異常停止した際に駆動するスタ
ンバイ圧縮機を設けている。このような装置によれば通常駆動する圧縮機が異常停止した
場合でも、スタンバイ圧縮機を駆動させることにより、冷凍機の冷却機能を持続すること
ができる。
また従来、停電による異常停止を回避するためのものとしては、電源供給を確保するた
めの発電機と、停電時に自動的に起動し電源供給を発電機に切り替える制御回路とを備え
る装置も使用されている。この装置によれば、停電時でも冷凍機の冷却機能を持続するこ
とができる。
特開2000−292024号公報
しかしながら、特許文献1に示される装置は、異常停止の原因が停電であった場合には
、スタンバイ圧縮機も駆動不可能となって冷却が持続できない欠点がある。また、圧縮機
の水冷のための冷水循環装置が異常停止した際にも、スタンバイ圧縮機も駆動不可能とな
って冷却が持続できない欠点がある。これは、圧縮機の水冷に用いられる冷水循環装置は
極低温冷却装置が設置される部屋の他の冷水循環機構と同系統であることが一般的であり
、圧縮機の水冷のための冷水循環装置が異常停止した際には、スタンバイ圧縮機の水冷機
構も不能であることが多いと考えられるからである。
また、停電時に冷却装置を駆動させるための発電機を用いた場合では、停電時に冷凍機
、圧縮機及び冷水循環装置の駆動電力確保のために大容量の発電機が必要であり、一般的
には十数kV程度の発電能力が必要である。さらに、このような大容量の発電機は大型で
あり、広い設置場所が必要であるという欠点もある。
したがって本発明は、圧縮機の異常停止時において冷却を持続でき、広い設置スペース
を必要としない磁気共鳴イメージング装置用極低温冷却装置及びそれを用いた磁気共鳴イ
メージング装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明による磁気共鳴イメージング装置用極低温冷却装置
は、ヘリウムを膨張させて被冷却部を冷却する冷凍機と、ヘリウムを圧縮する圧縮機と、
この圧縮機により圧縮されたヘリウムを前記冷凍機へ供給する第1の供給ラインと、前記
圧縮機から前記冷凍機に供給され前記冷凍機で膨張されたヘリウムを前記圧縮機へ戻す回
収ラインと、ヘリウムを貯蔵する貯蔵部と、この貯蔵部からヘリウムを前記冷凍機へ供給
する第2の供給ラインと、前記貯蔵部から前記冷凍機に供給され前記冷凍機で膨張された
ヘリウムを外気へ放出するための放出ラインと、前記冷凍機へのヘリウムの供給を前記圧
縮機及び前記貯蔵部からのいずれかに切り替えるための切り替え手段と、を含むことを特
徴とする
また、本発明による磁気共鳴イメージング装置は、極低温冷却装置により冷却された超
伝導コイルにより磁場を発生させ、前記磁場中におかれた被検体から磁気共鳴信号を収集
して、前記被検体の磁気共鳴画像を得る磁気共鳴イメージング装置において、前記極低温
冷却装置は、ヘリウムを膨張させて被冷却部を冷却する冷凍機と、ヘリウムを圧縮する圧
縮機と、この圧縮機により圧縮されたヘリウムを前記冷凍機へ供給する第1の供給ライン
と、前記圧縮機から前記冷凍機に供給され前記冷凍機で膨張されたヘリウムを前記圧縮機
へ戻す回収ラインと、ヘリウムを貯蔵する貯蔵部と、この貯蔵部からヘリウムを前記冷凍
機へ供給する第2の供給ラインと、前記貯蔵部から前記冷凍機に供給され前記冷凍機で膨
張されたヘリウムを外気へ放出するための放出ラインと、前記冷凍機へのヘリウムの供給
を前記圧縮機及び前記貯蔵部からのいずれかに切り替えるための切り替え手段と、を含む
ことを特徴とする。
本発明によれば、圧縮機の異常停止時においても冷却を持続でき、広い設置スペースを
必要としない磁気共鳴イメージング装置用極低温冷却装置及びそれを用いた磁気共鳴イメ
ージング装置を提供することができる。
以下、本発明の実施例を、図面を参照して説明する。図1は本発明に係る磁気共鳴イメ
ージング装置用極低温冷却装置及びそれを用いた磁気共鳴イメージング装置の実施例を示
す構成図である。本実施例の磁気共鳴イメージング装置は、被検体OBJを載置するため
の寝台1と、被検体OBJが置かれる空間を囲うように配置された超伝導コイルである静
磁場磁石2と、圧縮されたヘリウムガスを膨張させることにより、静磁場磁石2を冷却し
て超伝導状態とするための冷凍機3と、高純度ヘリウムを圧縮するための圧縮機4と、高
純度ヘリウムが予め圧縮されて貯蔵されるヘリウムボンベ5により構成される。
ここで、図示はしないが、静磁場磁石2の内側には傾斜磁場コイル、高周波コイル、及
び被検体OBJから発生する核磁気共鳴信号を検出する検出コイルとを備えている。さら
に、各コイルの動作タイミングを制御するシーケンサや、装置の制御を行うとともに核磁
気共鳴信号を処理し、画像やスペクトルとする計算機を備えている。
冷凍機3は、例えば、特公昭46−30433号公報に示された、ギフォード・マクマ
ホンサイクルの冷凍機が挙げられる。その他スターリング冷凍機、ビルマイヤー冷凍機及
びソルベー冷凍機等、圧縮された冷媒ガスを膨張させることにより冷却を発生させるもの
であればよい。
冷凍機3には、圧縮機4の圧縮部4bから供給される高圧のヘリウムガスを導入するた
めの高圧ガス供給管6aと、冷凍機3内で膨張したヘリウムガスを冷凍機3から排出して
、圧縮機4の圧縮部4bへ供給するための低圧ガス回収管7aが接続されている。
高圧ガス供給管6aには、ヘリウムボンベ5から貯蔵されている高圧ヘリウムガスを高
圧ガス供給管6aに導入するための高圧ガス供給管6bが接続される。また、低圧ガス回
収管7aには、冷凍機3で膨張したヘリウムガスを外気へと放出するための低圧ガス放出
管7bとが接続される。
ここで、低圧ガス放出管7bには、ヘリウムガスの循環する流路の流れの変化による急
激な圧力の上昇を避けるためのサージタンク13と、ヘリウムガスを外部へと放出させな
がらも、外気が低圧ガス放出管7b内へ混入しないための逆流止めバルブ12が接続され
る。また、高圧ガス供給管6a、高圧ガス供給管6b、低圧ガス回収管7a及び低圧ガス
放出管7bにはゲートバルブ14a〜14dがそれぞれ設けられており、それぞれの管内
での、ヘリウムガスの流れを遮断/開放することができる。
圧縮機4は電動であり、運転時は商用の外部電源15aに接続される。圧縮機4には圧
縮部4bと冷凍機ドライバ4aが内蔵され、冷凍機3の必要とする電力はこの冷凍機ドラ
イバ4aから供給される。また、図示しないが圧縮機4は外部から供給される冷水により
駆動熱を外部へと逃がす機構となっている。ここで、冷水を供給するための図示しない冷
水循環機構が異常停止したときに、圧縮機4が駆動しつづけると、駆動熱により故障を引
き起こす可能性が高い。したがって、圧縮機4は、冷水循環機構の停止に伴い圧縮機4の
駆動を停止させるための、図示しない安全装置を備える。
圧縮機4に電力を供給する電線15bには、無停電電源装置15が接続される。無停電
電源装置15は市販の装置でよく、蓄電池からの直流電力をインバータにより変換して交
流電力を得ようとするものである。無停電電源装置15は、制御部16に電力を供給する
ことができるようになっている。
制御部16は、冷凍機ドライバ16a及び通電モニタ19bを含み、この通電モニタ1
9bはバルブ開閉スイッチ17a〜17dと、圧力スイッチ18に接続されている。冷凍
機ドライバ16aは冷凍機3に電力を供給し、圧縮機4に内蔵される冷凍機ドライバ4a
が駆動しない時でも、冷凍機への電力供給が持続する。
バルブ開閉スイッチ17a〜17dは、ゲートバルブ14a〜14dの開閉を制御する
。バルブ開閉スイッチ17a〜17dは、ソレノイドコイルと切り替え弁から構成される
。このソレノイドコイルに電力が供給されることにより、切り替え弁が電磁操作されゲー
トバルブ14a〜14dの開閉が切り替えられる。したがって、制御部16が起動しバル
ブ開閉スイッチ17a〜17bが駆動されると、ゲートバルブ14a〜14dの開閉が切
り替わることとなる。
外部電源15aから電力が供給される平常時には高圧ガス供給管6a及び低圧ガス回収
管7aに接続されるゲートバルブ14a、14bは開き、高圧ガス供給管6b及び低圧ガ
ス放出管7bのゲートバルブ14c、14dは閉じている。外部電源15aの停電時に制
御部16が起動するとその逆となり、高圧ガス供給管6a及び低圧ガス回収管7aに接続
されるゲートバルブ14a、14bは閉じ、高圧ガス供給管6b及び低圧ガス放出管7b
に接続されるゲートバルブ14c、14dは開く。
ここで、圧縮機4及び制御部16はそれぞれ通電モニター19a、19bを内蔵する。
通電モニター19a、19bは、被モニター回路19c、19dに接続されたソレノイド
コイルc1、c2及び、スイッチs1、s2を有している。ソレノイドコイルc1は圧縮
機4に内蔵される通電モニター19aの被モニター回路19cと接続され、ソレノイドコ
イルc1への電力の供給により、スイッチを電磁操作するものである。圧縮機4側の通電
モニター19aの被モニター回路19cは圧縮機4内の電源回路であり、スイッチs1は
この被モニター回路19cに電流が流れている時に閉じる。
制御部16に内蔵される通電モニター19bに内蔵されるソレノイドコイルc2の被モ
ニター回路19dは無停電電源装置15から制御部16への電源回路に接続されるととも
に、スイッチs1により開閉される。スイッチs2は被モニター回路19dに電流が流れ
ない時は無停電電源装置15から制御部16への電力供給を遮断する。
このような構成により、圧縮機4が駆動しているときは制御部16に電力を供給し、圧
縮機4の駆動が停止した時には制御部16に電力を供給しない機能が実現される。上述の
ような自動的なスイッチs1、s2あるいはバルブ開閉スイッチ17a〜17dは回路切
り替え手段の他に、手動によっても切り替えられるようにしても良い。
高圧ガス供給管6bは上述した圧力スイッチ18に接続されている。圧力スイッチ18
は気圧スイッチを内蔵しており、高圧ガス供給管6b内のガス圧が一定値以下に減少する
と制御部16の通電モニタ19bから回路を遮断する。もし、ヘリウムガスボンベ5内に
冷媒ガスであるヘリウムがなくなり、これによりバルブ開閉スイッチ17a〜17dが作
動しゲートバルブ14a〜14dの開閉が切り替わると、ヘリウムガスの循環系は平常時
の状態の戻されることになる。
上述した本実施例による極低温冷却装置及び磁気共鳴イメージング装置の動作状況を、
図2乃至図4に示す。
図2は、平常時の動作を示している。平常時では圧縮機4へ電源が供給されているので
、通電モニター19a、19bにより、制御部16への電源供給回路は遮断される。した
がって、制御部16は作動しないため、高圧ガス供給管6b及び低圧ガス放出管7bに接
続されるゲートバルブ14a、14bは閉じている。したがって高圧ガス供給管6aを経
て冷凍機3へ導入される高圧ヘリウムガスは、圧縮機4のみから供給される。また冷凍機
3から低圧ガス回収管7aへ排出される低圧ヘリウムガスは、圧縮機4へと導入される。
本実施例の極低温冷却装置及び磁気共鳴イメージング装置において、平常時において機
能する部分は図2における実線で表される部分である。ヘリウムガスは、矢印のように冷
凍機3と圧縮機4を循環し、たえず冷凍機3による冷却が持続し、被冷却部である静磁場
磁石2を低温に保つことが出来る。
一方、図3は、停電時などの非常時において、圧縮機4の駆動が停止した場合の動作を
フローチャートにより示している。まず、ステップS1として、圧縮機4の駆動が停止す
る。停止する原因としては、停電や故障などが考えられる。また、冷水循環装置の停止に
伴い圧縮機4に内蔵された安全装置の作動により停止することも考えられる。
次にステップS2として図1における通電モニター19a、19bがスイッチs1、s
2の切り替えを行い、無停電電源装置15から、制御部16への電力の供給が開始される
つづいてステップS3として、制御部16の内部への電力供給に伴い、冷凍機ドライバ
16aを介しての冷凍機3への電力供給と、バルブ開閉スイッチ17a〜17dへの電力
の供給がなされる。
次にステップS4として、冷凍機3及びバルブ開閉スイッチ17への電力供給に伴い、
ゲートバルブ14a〜14dの開閉が切り替わる。高圧ガス供給管6a及び低圧ガス回収
管7aに接続されたゲートバルブ14a、14bは閉じられ、高圧ガス供給管6b及び低
圧ガス放出管7bに接続されるゲートバルブ14c、14dは開かれる。
本実施例の極低温冷却装置において、非常時において機能する部分は図4における実線
で表される部分である。冷凍機3への高圧ヘリウムの導入は、ヘリウムボンベ5内の高圧
ヘリウムを高圧ガス供給管6bを通じて行い、冷凍機3からの低圧ヘリウムの排出を低圧
ガス放出管7bを用いて外気に放出することによってとして行われる。したがって、ヘリ
ウムボンベ5内のヘリウムがなくなるまでの間、冷凍機3は平常時と変わらず冷却を行う
ことができる。
ここで、低圧となったヘリウムは、外気に放出してしまうので、ヘリウムボンベ5内の
高圧ヘリウムは減りつづけることとなる。冷却を持続できる時間としては、磁気共鳴イメ
ージング装置に使用した場合において、例えば7立方メートルの気体ヘリウムを貯蔵する
ヘリウムボンベ5本を用いた場合、30分程度の持続が可能である。
図5は停電が復旧するなどして再び圧縮機4が駆動した場合の動作をフローチャートに
より示している。まずステップT1として、停電の復旧や冷水循環機構の復旧により図1
の圧縮機4の駆動が再開する。次にステップT2として、通電モニター19a、19bが
スイッチs1、s2の切り替えを行い、制御部16への電力の供給が遮断される。このと
き、冷凍機3への電力供給も圧縮機4の冷凍機ドライバ4aからの供給に切り替わる。次
にステップT3として図1の制御部16への電源供給の遮断と同時に、バルブ開閉スイッ
チ17a〜17dへの電力供給も遮断される。
次にステップT4として、ゲートバルブ14a〜14dの開閉が切り替わる。高圧ガス
供給管6a及び低圧ガス回収管7aに接続されたゲートバルブ14a、14bは開き、高
圧ガス供給管6b及び低圧ガス放出管7bに接続されるゲートバルブ14c、14dは閉
じる。その結果、図2に示される平常時の機能を有する状態に自動的に復帰することとな
る。
上述した実施例では貯蔵供給系を循環系に接続して、非常時には高圧ガス供給管6a及
び低圧ガス回収管7aの一部を共用しているのいるので、、これらの系を全く別にする場
合と比べて配管の長さを短くして装置全体を小型化することができる。
以上、本発明に係る極低温冷却装置の実施例について説明したが、本発明は上記実施例
に限られるものではない。例えば、上記実施例においては、一つの冷凍機3に対して、平
常時に駆動するヘリウムガスの循環系と、非常時に駆動するヘリウムガスの貯蔵供給系を
接続している。しかし、本発明はこれに限られるものではなく、冷凍機も非常時用及び平
常時用の二つを用い、それぞれに循環系及び貯蔵供給系を設けておいても良い。
このような構成によれば、平常時用の冷凍機が故障などの原因により異常停止した場合
でも、非常時用の冷凍機を用いて冷却が持続できるし、ヘリウムガスの供給及び回収を行
う管類の切り替え、及び冷凍機への電源回路の切り替えを行う必要がない点で好ましい。
また、上述した実施例において、冷凍機3によって冷却される超伝導コイルは静磁場磁
石2のみであったが、これに限られない。前述した傾斜磁場コイルや高周波コイルにも超
伝導コイルが用いられてもよく、この場合、冷凍機3によって冷却される機構となってい
てもよい。
さらに、上述した実施例において、ゲートバルブ14a〜14dはそれぞれ、高圧ガス
供給管6a、6b及び低圧ガス回収管7a、低圧ガス放出管7bに設けられるとしたが、
これに限られない。高圧ガス供給管6aと高圧ガス供給管6bの接合部、及び低圧ガス回
収管7aと低圧ガス放出管7bの接合部に、三方バルブを設けても良い。三方バルブとは
、3方向のそれぞれに対しての開閉を行うことのできるゲートバルブである。このような
構成によれば、装置を構成する部品数が少なくなる点で好ましい。
以上説明した実施例によれば、非常時において冷却を持続でき、広い設置スペースを必
要としない極低温冷却装置及び磁気共鳴イメージング装置が実現される。
本実施例においては、無停電電源装置15は、ほぼ、冷凍機を駆動するための電力が確
保できれば良い。代表的な磁気共鳴イメージング装置に用いられる超伝導コイルを冷却す
るための直冷型冷却装置を例にとると、例えば200VA程度以上の出力を有していれば
良い。
また、本実施例において、無停電電源装置15を本実施例の構成の1つとしたが、これ
に限られない。本実施例に係る磁気共鳴イメージング装置が設置される建物において、建
物の電源の確保を行う電源装置が備えられていることもある。本実施例においては、非常
時に消費する電力が少ないため、このような電源装置によっても、十分に要求される電力
量を供給することができる可能性がある。その場合、無停電電源部15は本実施例の構成
の一部とはしなくてもよい。このような構成によれば、さらに装置の小型化、及び騒音の
低減につながる点で好ましい。
本実施例においては、無停電電源装置15の他にヘリウムボンベ、制御部16及びゲー
トバルブ14a〜14dやヘリウムボンベ5に接続される管類などが必要となる。しかし
、これらを含めて停電時のバックアップシステムとしても、従来のバックアップシステム
として発電機を用いた場合と比べて、大幅な小型化及び簡略化が実現できる。
また、上述した本実施例の極低温冷凍装置及び磁気共鳴イメージング装置によれば、従
来の発電機を用いた装置構成と比べ、小型で低出力なので、騒音の低減が可能である。磁
気共鳴イメージング装置は、設置場所が病院であることが多く、騒音低減が重要な課題で
ある。したがって、従来の極低温冷却装置には発電機の駆動時の騒音を軽減するために、
防音設備が必要であった。しかし、本実施例では、小型の無停電電源装置を用いればよい
だけなので、従来の大型の発電機と比べたとき、駆動時の騒音を格段に小さく抑えること
ができる。したがって、防音設備は必要ではない。この点でも、本実施例によれば大幅に
施工コストの低減及び省スペースが実現される。
本発明に係る極低温冷却装置及び磁気共鳴イメージング装置の実施例を示す構成図。 図1に示す本実施例の極低温冷却装置及び磁気共鳴イメージング装置において、平常時において機能する部分を示す図。 圧縮機の駆動が停止した場合の動作を示すフローチャート。 図1に示す本実施例の極低温冷却装置及び磁気共鳴イメージング装置において、非常時において機能する部分を示す図。 圧縮機の駆動が再開した場合の動作を示すフローチャート。
符号の説明
1 寝台
2 静磁場磁石
3 冷凍機
4 圧縮機
5 ヘリウムボンベ
6a、6b 高圧ガス供給管
7a 低圧ガス回収管
7b 低圧ガス排出管
12 逆流止めバルブ
13 サージタンク
14a〜14d ゲートバルブ
15 無停電電源装置
16 制御部
17a〜17d バルブ開閉スイッチ
18 圧力スイッチ
19a、19b 通電モニター

Claims (7)

  1. ヘリウムを膨張させて被冷却部を冷却する冷凍機と、
    ヘリウムを圧縮する圧縮機と、
    この圧縮機により圧縮されたヘリウムを前記冷凍機へ供給する第1の供給ラインと、
    前記圧縮機から前記冷凍機に供給され前記冷凍機で膨張されたヘリウムを前記圧縮機へ
    戻す回収ラインと、
    ヘリウムを貯蔵する貯蔵部と、
    この貯蔵部からヘリウムを前記冷凍機へ供給する第2の供給ラインと、
    前記貯蔵部から前記冷凍機に供給され前記冷凍機で膨張されたヘリウムを外気へ放出す
    るための放出ラインと、
    前記冷凍機へのヘリウムの供給を前記圧縮機及び前記貯蔵部からのいずれかに切り替え
    るための切り替え手段と、
    を含むことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置用極低温冷却装置。
  2. 極低温冷却装置により冷却された超伝導コイルにより磁場を発生させ、前記磁場中におかれた被検体から磁気共鳴信号を収集して、前記被検体の磁気共鳴画像を得る磁気共鳴イメージング装置において、
    前記極低温冷却装置は、
    ヘリウムを膨張させて被冷却部を冷却する冷凍機と、
    ヘリウムを圧縮する圧縮機と、
    この圧縮機により圧縮されたヘリウムを前記冷凍機へ供給する第1の供給ラインと、
    前記圧縮機から前記冷凍機に供給され前記冷凍機で膨張されたヘリウムを前記圧縮機へ
    戻す回収ラインと、
    ヘリウムを貯蔵する貯蔵部と、
    この貯蔵部からヘリウムを前記冷凍機へ供給する第2の供給ラインと、
    前記貯蔵部から前記冷凍機に供給され前記冷凍機で膨張されたヘリウムを外気へ放出す
    るための放出ラインと、
    前記冷凍機へのヘリウムの供給を前記圧縮機及び前記貯蔵部からのいずれかに切り替え
    るための切り替え手段と、
    を含むことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記切り替え手段は、
    前記圧縮機が駆動しているかしていないかの駆動状況を検知するための検知手段と、
    前記検知手段の検知に基づき、前記圧縮機が駆動していない時は、ヘリウムを前記第2
    の供給ライン及び前記放出ライン内に流し、前記圧縮機が駆動している時は、ヘリウムを
    前記第2の供給ライン及び前記放出ライン内を流れないようにするライン切り替え手段を
    含むことを特徴とする請求項2記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記冷凍機は、前記第1の供給ライン及び前記回収ラインに接続され、
    前記第2の供給ライン及び前記放出ラインは、それぞれ前記第1の供給ライン及び前記
    回収ラインに接続されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の磁気共鳴イメー
    ジング装置。
  5. 前記冷凍機は、
    前記第1の供給ライン及び前記回収ラインに接続される第1の冷凍機と、
    前記第2の供給ライン及び前記放出ラインに接続される第2の冷凍機とを含むことを特
    徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記第1の供給ライン、前記回収ライン、前記第2の供給ライン及び前記放出ラインにそれぞれ設けられ、ヘリウムの流路を開閉するためのバルブを備え、
    前記切り替え手段は、
    前記バルブの動作を制御する手段を含むことを特徴とする請求項4記載の磁気共鳴イメ
    ージング装置。
  7. 前記第1の供給ラインと前記第2の供給ラインの接続部、及び前記回収ラインと前記放出ラインの接続部にそれぞれ設けられ、ヘリウムの流路を制限するための三方バルブを備え、
    前記切り替え手段は、
    前記三方バルブの動作を制御する手段を含むことを特徴とする請求項4記載の磁気共鳴
    イメージング装置。
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