JP2005224217A - 循環濾過養殖装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低コストで飼育水の温度を制御でき且つ小型化を図ることのできる循環濾過養殖装置を提供する。
【解決手段】 魚介類を飼育する飼育水槽1と、飼育水槽1から供給される飼育水に含まれる異物を除去する沈殿槽6及び沈殿槽6から供給される飼育水を微生物が付着した濾材18で濾過することで飼育水に溶け込んだアンモニア成分を除去する濾過槽7とを少なくとも含む浄化槽群4と、浄化槽群4で処理された飼育水を所定温度に調整する水温調整部23を少なくとも有する循環経路とを具備し、飼育水を循環経路に循環させながら利用する循環濾過養殖装置であって、浄化槽群4が飼育水槽1の外側に密接して設けられ、飼育水槽1の飼育水の最低水位よりも下側の領域が浄化槽群4によって覆われているようにする。
【選択図】 図1


Description

本発明は、一定量の飼育水を循環させながら一定期間利用して魚介類を飼育する循環濾過装置に関する。
従来から、家庭での観賞魚飼育、海から離れた水族館での魚介類の展示、活魚料理店でのふぐ・ひらめ等の畜養においては、一般的に循環(濾過)式と呼ばれる方法で飼育が行われている。また、ウナギ等の淡水魚の畜養においても循環養魚と呼ばれる同様な飼育が行われている。
このような飼育方法に用いられる養殖装置では、一般的に、魚介類を飼育する飼育水槽と、この飼育水槽に貯留されている飼育水を浄化するための沈殿槽、濾過槽(アンモニア処理槽)等とを有し、これら沈殿槽、濾過槽等を介して飼育水を循環させることで、一定量の飼育水を比較的長期に亘って利用している(例えば、特許文献1参照)。また、このような養殖装置では、飼育水の温度を制御することで魚介類の成長を促している。具体的には、濾過槽等で濾過された飼育水を、例えば、ヒートポンプ等によって所定温度に調整して飼育水槽に供給することで、飼育水の温度を制御している。しかしながら、飼育水を所定の温度に維持するためには、ヒートポンプを駆動させるための電気代等、ランニングコストが非常に高いという問題がある。さらに、このような養殖装置では、飼育水槽と、沈殿槽、濾過槽等が完全に独立して設けられているため装置が大型化してしまうという問題もある。
特開2000−312542号公報(特許請求の範囲、第1図等)
本発明は、このような事情に鑑み、低コストで飼育水の温度を制御でき且つ小型化を図ることのできる循環濾過養殖装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、魚介類を飼育する飼育水槽と、該飼育水槽から供給される飼育水に含まれる異物を除去する沈殿槽及び該沈殿槽から供給される前記飼育水を微生物が付着した濾材で濾過することで当該飼育水に溶け込んだアンモニア成分を除去する濾過槽とを少なくとも含む浄化槽群と、該浄化槽群で処理された前記飼育水を所定温度に調整する水温調整部とを少なくとも有する循環経路とを具備し、前記飼育水を前記循環経路に循環させながら利用する循環濾過養殖装置であって、前記浄化槽群が前記飼育水槽の外側に密接して設けられていることを特徴とする循環濾過養殖装置にある。
かかる第1の態様では、浄化槽群によって飼育水槽の保温性が向上し、飼育水の温度変化が抑えられる。これにより、水温調整部にかかる電気代等のランニングコストを大幅に削減することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記飼育水槽の少なくとも前記飼育水の最低水位よりも下側の領域が前記浄化槽群によって覆われていることを特徴とする循環濾過養殖装置にある。
かかる第2の態様では、飼育水槽の飼育水の温度変化をより確実に抑えることができる。
本発明の第3の態様は、第1又は2の態様において、前記浄化槽群は、前記飼育水槽の外周に沿って連続的に設けられる溝部が仕切板によって前記飼育水の流れ方向で仕切られることによって形成されていることを特徴とする循環濾過養殖装置にある。
かかる第3の態様では、飼育水槽の保温性が確実に向上する。
本発明の第4の態様は、第3の態様において、前記浄化槽群では、隣接する各槽に前記仕切板を越えて前記飼育水が流れ込み、当該仕切板の上部には、その幅方向に亘って複数の溝部が等間隔で設けられていることを特徴とする循環濾過養殖装置にある。
かかる第4の態様では、浄化槽群を構成する各槽に、飼育水が偏ることなく略均等に流れ込むため、飼育水を効率的且つ良好に浄化することができる。
本発明の第5の態様は、第1〜4の何れかの態様において、前記飼育水槽と前記浄化槽群とを連結する連結管は、その一端が前記飼育水槽の底面に接続されていることを特徴とする循環濾過養殖装置にある。
かかる第5の態様では、飼育水槽内の飼育水の水位を調整することで浄化槽群に飼育水が流れる。したがって、浄化槽群に飼育水を流すためにポンプ等を使用する必要がなく、ランニングコストを大幅に削減することができる。
本発明の第6の態様は、第1〜5の何れかの態様において、前記浄化槽群が、前記飼育水槽に連結される共通沈殿槽と、この共通沈殿槽の両側にそれぞれ設けられる前記沈殿槽及び前記濾過槽と、前記共通沈殿槽の両側に設けられた各濾過槽がそれぞれ連結されると共に前記水温調整部に接続される循環槽とで構成されていることを特徴とする循環濾過養殖装置にある。
かかる第6の態様では、飼育水槽の周囲に2系統の浄化槽群が形成されるため、飼育水を効率的に浄化することができる。
本発明の第7の態様は、第6の態様において、前記共通沈殿槽は、その底面側から前記飼育水が供給されて当該飼育水よりも比重の大きい異物を除去するものであり、前記沈殿槽は、底部側で連通する2つの濾過部からなり前記飼育水よりも比重の小さい異物を除去するものであることを特徴とする循環濾過養殖装置にある。
かかる第7の態様では、共通沈殿槽及び沈殿槽によって、飼育水に含まれるあらゆる異物を確実に除去することができる。
本発明の第8の態様は、第1〜7の何れかの態様において、前記濾過槽には、前記濾材に対応する領域に前記飼育水の流れを規制する整流板が設けられて底部近傍のみで連通する第1及び第2の濾過部が形成され、当該濾過槽では、前記第1の濾過部の上部から流入した前記飼育水が前記第2の濾過部の上部から流出することを特徴とする循環濾過養殖装置にある。
かかる第8の態様では、各濾過槽において飼育水が濾材を通過する時間が長くなるため、濾過槽を小型化しても飼育水のアンモニア成分を確実に除去できる。
本発明の第9の態様は、第1〜8の何れかの態様において、前記飼育水槽が円筒形状を有することを特徴とする循環濾過装置にある。
かかる第9の態様では、円筒形状の飼育水槽の外側に浄化槽群が設けられることで、飼育水槽の保温性がさらに向上する。
本発明の第10の態様は、第1〜9の何れかの態様において、前記濾過槽内に配置されて前記飼育水に酸素を供給する酸素供給手段をさらに具備することを循環濾過養殖装置にある。
かかる第10の態様では、酸素によって微生物が活性化され、飼育水のアンモニア成分が効率的に除去される。
本発明の第11の態様は、第1〜10の何れかの態様において、前記浄化槽群から供給された前記飼育水を紫外線照射により殺菌する紫外線照射部をさらに具備することを特徴とする循環濾過養殖装置にある。
かかる第11の態様では、飼育水がさらに良好に浄化されるため、一定量の飼育水を比較的長期間に亘って利用できる。
本発明の第12の態様は、第1〜11の何れかの態様において、前記浄化槽群から供給された前記飼育水に含まれる硝酸を除去する脱窒槽をさらに具備することを特徴とする循環濾過養殖装置にある。
かかる第12の態様では、飼育水がさらに良好に浄化されるため、一定量の飼育水を比較的長期間に亘って利用できる。
以下、本発明を実施形態に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る飼育水槽及び浄化槽群の概略斜視図である。また、図2は、飼育水槽及び浄化槽群の上面図及び側面図であり、図3は、浄化槽群の展開図であり、図4は、浄化槽群の要部を示す断面図である。
図示するように、本発明の一実施形態に係る循環濾過養殖装置を構成する飼育水槽1は、例えば、略円筒形状を有し、その底部は逆円錐形状となっている。具体的には、飼育水槽1の底面の中央部には、飼育水槽1内の飼育水を排出するための排出口2が設けられこの排出口2には連結管3が連結されている。そして、この飼育水槽1の底面はこの排出口2に向かって傾斜する傾斜面となっている。なお、詳しくは後述するが、排出口2に接続される連結管3は、後述する浄化槽群の共通沈殿槽に接続される。
飼育水槽1の外周面には、飼育水槽1に密接して浄化槽群4が設けられている。この浄化槽群4は、飼育水槽1から循環される飼育水を浄化するためのものであるが、飼育水槽1内の飼育水の温度変化を抑える役割も果たしている。このため、浄化水槽群4は、飼育水槽1内の飼育水の最低水位よりも下側の領域を少なくとも覆うように飼育水槽1に密接して設けられていることが好ましい。
このような浄化水槽群4は、本実施形態では、共通沈殿槽5、沈殿槽6、濾過槽7及び循環槽8で構成されている。具体的には、飼育水槽1の外周に沿って設けられた溝が仕切板9で仕切られることにより、共通沈殿槽5、沈殿槽6、連続する二つの濾過槽7及び循環槽8が連続的に形成されている。そして、これらの共通沈殿槽5と循環槽8とが、飼育水槽1の外側の相対向する位置に一カ所ずつに設けられ、これら共通沈殿槽5と循環槽8との間には、沈殿槽6A及び二つの濾過槽7A,7Bと、沈殿槽6B及び二つの濾過槽7C,7Dとが設けられている。すなわち、飼育水槽1の外側には、飼育水が循環する2系統の浄化槽群4A,4Bが形成されている。
共通沈殿槽5の底部には、飼育水槽1に連結された連結管3の一端が接続されている。このため、共通沈殿槽5内の飼育水の水位は、飼育水槽1内の飼育水の水位の変化に伴って変化し、常に飼育水槽1内の飼育水とほぼ同等の水位となる。また、共通沈殿槽5は、沈殿槽6等の他の槽よりも深く形成されており、その上端部近傍には、各沈殿槽6(6A,6B)側にそれぞれ開口する複数の開口部10を有する(図1参照)。
そして、飼育水槽1内の飼育水の水位上昇に伴って、共通沈殿槽5内の飼育水の水位が上昇し飼育水の水面が開口部10に達すると、共通沈殿槽5内の飼育水は開口部10から各沈殿槽6に流れ込むようになっている。このとき、共通沈殿槽5では、飼育水に含まれる異物、具体的には、魚介類の飼育に伴って発生する糞などの飼育水よりも比重の大きい異物が沈降することで除去され、異物が除去された飼育水のみが開口部10から各沈殿槽6に流れ込む。
沈殿槽6には、沈殿槽6の深さ方向中央部から上部側に整流板11が設けられている。また、この整流板11の上端は、沈殿槽6内の最高水位よりも上側に位置しており、沈殿槽6に流れ込んだ飼育水が、常に整流板11の下側を通過するようになっている。共通沈殿槽5の開口部10から沈殿槽6に飼育水が流れ込むと、比重が比較的小さく飼育水の水面近傍に漂う浮遊懸濁物等の異物が、整流板11の下側を通過することなくトラップされる。そして、比較的比重の小さい異物が除去された飼育水のみが、仕切板9を越えて濾過槽7(7A,7C)に流れ込むようになっている。
なお、このような沈殿槽6と濾過槽7との間等に設けられる各仕切板9の上部には、図5に示すように、例えば、V字形状の複数の溝部12が、その幅方向に亘って略等間隔で設けられている。これにより、飼育水がこれらの溝部12から隣接する槽に流れ込むようにして、飼育水の流れが偏るのを防止している。また、各仕切板9はその高さが上流側ほど高くなるように形成されて、浄化槽群4での飼育水の逆流が防止されている。
各濾過槽7(7A〜7D)には、それぞれの中央部に、底部近傍を除いて整流板13が設けられており、各濾過槽7は、この整流板13によって第1及び第2の濾過部14,15に仕切られている。この整流板13の上端は、濾過槽7の最高水位よりも上側に位置するため、濾過槽7内の飼育水は、常にこの整流板13の下側を通過するようになっている。また、整流板13の下端部近傍の領域には、図4に示すように、濾過槽7の底面を覆うメッシュ状の第1のフィルタ16が固定されている。なお、この第1のフィルタ16と濾過槽7の底面との間には、第1及び第2の濾過部14,15に連続する空間部17が形成されている。そして、この第1のフィルタ16上に所定量の濾材18が充填され、またこの濾材18上には、メッシュ状の第2のフィルタ19が設けられている。
ここで、濾材18としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、光硬化性ポリビニルアルコール(PVA-SbQ)、ポリエチレングリコール(PEG)等の合成高分子で海洋硝化細菌を固定化したもの等が挙げられる。すなわち、濾過槽7では、好気性のバクテリアの働きにより毒性の高い魚介類の***物のアンモニアが亜硝酸を経由して毒性の低い硝酸に酸化される。このため、本実施形態では、濾過槽7内の空間部17に、例えば、エアーストン等を用いて酸素(空気)の比較的細かい泡を供給する酸素供給手段20を設けるようにしている。これにより、飼育水のアンモニア成分がバクテリアによって効率的に硝酸に酸化されるようになる。
そして、沈殿槽6(6A,6B)の飼育水が仕切板13の上部を越えて隣接する濾過槽7(7A,7C)に流れ込むと、まず第1の濾過部14の濾材18等を上部側から空間部17に向かって通過し、空間部17を介して第2の濾過部15に流れ込む。そして、第2の濾過部15に流れ込んだ飼育水は、第2の濾過部15の濾材18等を底部側から通過することで濾過される。すなわち、飼育水のアンモニア成分が硝酸に酸化される。そして、飼育水は、仕切板9を越えて連続する濾過槽7(7B,7D)に流れ込み、濾過槽7B,7Dにおいても同様に濾過されてアンモニア成分がほぼ完全に酸化された後、仕切板9を越えて循環槽8に流れ込む。
濾過槽7をこのような構成とすることで、飼育水が濾材18を通過する時間が長くなり、飼育水中のアンモニア成分が確実に硫酸に酸化される。また、性能を低下させることなく濾過槽7を小型化することができる。
なお、循環槽8には、その底部近傍に連通管21が接続されており、2系統の各浄化槽群4を構成する各濾過槽7B,7Dの飼育水は、この循環槽8に一旦プールされてから連通管21を介して外部に排出される。例えば、本実施形態では、図6に示すように、連通管21の一端は、循環ポンプ22を介して水温調整部23に接続されている。この水温調整部23は、例えば、ヒートポンプ等の水温調整手段24が設けられている。そして、循環部8にプールされた飼育水は、循環ポンプ22によって連通管21を介して水温調整部23に送られ、水温調整手段24によって冷却又は加熱することで対象生物の成育に適した水温に調整される。そして、所定温度に調整された飼育水が、その後、吐水管25を介して飼育水槽1に再び供給される。
このように本実施形態の循環濾過養殖装置では、飼育水槽1内の飼育水を、共通沈殿槽5、沈殿槽6、濾過槽7、循環槽8及び水温調整部23の順で、所定速度、例えば、1時間あたり0.8回程度の速度で循環させている。これにより、一定量の飼育水を浄化させながら利用して、比較的長期間に亘って魚介類を飼育することができる。
また、本発明の構成では、浄化水槽群4が円筒形状の飼育水槽1の外周面に密接して設けられて断熱材の役割を果たしているため、飼育水槽1内の飼育水の温度低下が大幅に抑えられる。例えば、従来の装置と比較して、約1.5倍〜2倍程度、飼育水槽1の保温性が向上する。これにより、水温調整部23(水温調整手段24)の使用時間、あるいは使用頻度を大幅に減少することができ、電気代等のランニングコストを大幅に削減できる。
また、このような構成では、上述したように飼育水槽1内の飼育水の水位の変化に伴って浄化水槽群4内の飼育水の水位も変化して、浄化水槽群4に自動的に飼育水が流れる。このため、浄化水槽群4に飼育水を流すためのポンプが必要なく、飼育水を循環させるために使用する電力量も大幅に削減することができる。また、装置全体を大幅に小型化することができるため、装置の他の部分を作動させるための電力量も大幅に削減することができる。なお、装置全体を小型化することで、比較的狭い場所であっても比較的容易に設置することができるという効果もある。
さらに、本実施形態では、上述したように飼育水槽の周囲に2系統の浄化水槽群が設けられている。このため、養殖密度、すなわち、飼育水の水質状態に応じて使用する濾過層の容量を簡単に変更することができ、例えば、比較的水質が良好である場合には、1系統の浄化水槽群のみを使用するようにすればよい。また、2系統の浄化水槽群を設けることで、1系統のみを使用しながら一方の浄化水槽群の使用を停止して清掃することができる。したがって、常時運転が可能となり、飼育水の水質を常に良好に維持することができる。
ここで、本発明に係る循環濾過養殖装置と、飼育水槽と浄化槽群とが別々に設けられた従来の循環濾過養殖装置とで、7月〜翌年12月までの18ヶ月間の電気代を試算した。その結果、従来の循環濾過養殖装置では、約90万円程度かかるのに対し、本発明の循環濾過養殖装置では、約45万円以下であり従来の約半分以下に抑えられることが分かった。
以上本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではないことは言うまでもない。例えば、本実施形態では、飼育水槽1及び浄化水槽群4の上部は開口となっているが、勿論、これら飼育水槽1及び浄化水槽群4の上部に蓋を設けるようにしてもよい。これにより、飼育水の保温性が向上するため、ランニングコストをさらに削減することができる。なお、浄化水槽群4の上部に設ける蓋の材料は特に限定されないが、飼育水槽1の上部に設ける蓋は、光を透過する材料、例えば、透明な樹脂フィルム等で形成するのが好ましい。
また、例えば、図7に示すように、飼育水の循環経路に、例えば、UVランプ等の照射手段26を有する紫外線照射部27を設けるようにしてもよい。この紫外線照射部27で飼育水に紫外線を照射することで、飼育水が殺菌されると共に、飼育水中の有機物が分解される。すなわち、飼育水の水質が向上するため、一定量の飼育水をより長期間利用することができる。さらに、例えば、濾過槽7でアンモニア成分が酸化されて生成される硝酸を窒素ガスとして除去する脱窒槽28を設けるようにしてもよい。この脱窒槽28を設けることで飼育水の水質が大幅に向上するため、一定量の飼育水をさらに長期間に亘って利用することができる。なお、このような脱窒槽28が設けられていない場合には、約半年に一回程度の割合で、飼育水の一部を入れ替える必要がある。
本発明の一実施形態に係る飼育水槽及び浄化槽群の概略斜視図である。 本発明の一実施形態に係る飼育水槽及び浄化槽群の上面図及び側面図である。 本発明の一実施形態に係る浄化槽群の展開図である。 本発明の一実施形態に係る浄化槽群の要部を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る仕切板を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る循環濾過養殖装置の構成概略図である。 本発明に係る循環濾過養殖装置の他の構成を示す概略図である。
符号の説明
1 飼育水槽
2 排水口
3 連結管
4 浄化槽群
5 共通沈殿槽
6 沈殿槽
7 濾過槽
8 循環槽
9 仕切板
11、13 整流板
12 溝部
14 第1の濾過部
15 第2の濾過部
16 第1のフィルタ
17 空間部
18 濾材
19 第2のフィルタ
20 酸素供給手段
21 連通管
22 循環ポンプ
23 水温調整部
25 吐出管

Claims (12)

  1. 魚介類を飼育する飼育水槽と、該飼育水槽から供給される飼育水に含まれる異物を除去する沈殿槽及び該沈殿槽から供給される前記飼育水を微生物が付着した濾材で濾過することで当該飼育水に溶け込んだアンモニア成分を除去する濾過槽とを少なくとも含む浄化槽群と、該浄化槽群で処理された前記飼育水を所定温度に調整する水温調整部とを少なくとも有する循環経路とを具備し、前記飼育水を前記循環経路に循環させながら利用する循環濾過養殖装置であって、
    前記浄化槽群が前記飼育水槽の外側に密接して設けられていることを特徴とする循環濾過養殖装置。
  2. 請求項1において、前記飼育水槽の少なくとも前記飼育水の最低水位よりも下側の領域が前記浄化槽群によって覆われていることを特徴とする循環濾過養殖装置。
  3. 請求項1又は2において、前記浄化槽群は、前記飼育水槽の外周に沿って連続的に設けられる溝部が仕切板によって前記飼育水の流れ方向で仕切られることによって形成されていることを特徴とする循環濾過養殖装置。
  4. 請求項3において、前記浄化槽群では、隣接する各槽に前記仕切板を越えて前記飼育水が流れ込み、当該仕切板の上部には、その幅方向に亘って複数の溝部が等間隔で設けられていることを特徴とする循環濾過養殖装置。
  5. 請求項1〜4の何れかにおいて、前記飼育水槽と前記浄化槽群とを連結する連結管は、その一端が前記飼育水槽の底面に接続されていることを特徴とする循環濾過養殖装置。
  6. 請求項1〜5の何れかにおいて、前記浄化槽群が、前記飼育水槽に連結される共通沈殿槽と、この共通沈殿槽の両側にそれぞれ設けられる前記沈殿槽及び前記濾過槽と、前記共通沈殿槽の両側に設けられた各濾過槽がそれぞれ連結されると共に前記水温調整部に接続される循環槽とで構成されていることを特徴とする循環濾過養殖装置。
  7. 請求項6において、前記共通沈殿槽は、その底面側から前記飼育水が供給されて当該飼育水よりも比重の大きい異物を除去するものであり、前記沈殿槽は、底部側で連通する2つの濾過部からなり前記飼育水よりも比重の小さい異物を除去するものであることを特徴とする循環濾過養殖装置。
  8. 請求項1〜7の何れかにおいて、前記濾過槽には、前記濾材に対応する領域に前記飼育水の流れを規制する整流板が設けられてその底部近傍のみで連通する第1及び第2の濾過部が形成され、当該濾過槽では、前記第1の濾過部の上部から流入した前記飼育水が前記第2の濾過部の上部から流出することを特徴とする循環濾過養殖装置。
  9. 請求項1〜8の何れかにおいて、前記飼育水槽が円筒形状を有することを特徴とする循環濾過装置。
  10. 請求項1〜9の何れかにおいて、前記濾過槽内に配置されて前記飼育水に酸素を供給する酸素供給手段をさらに具備することを循環濾過養殖装置。
  11. 請求項1〜10の何れかにおいて、前記浄化槽群から供給された前記飼育水を紫外線照射により殺菌する紫外線照射部をさらに具備することを特徴とする循環濾過養殖装置。
  12. 請求項1〜11の何れかにおいて、前記浄化槽群から供給された前記飼育水に含まれる硝酸を除去する脱窒槽をさらに具備することを特徴とする循環濾過養殖装置。
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