JP2005219105A - 電極の形成方法、光導波路用電極の形成方法、電極付き基板及び光導波路型光スイッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】 効率よく透明材料からなる基板内部に三次元形状の電極を形成できる電極の形成方法及び該方法を用いる光導波路用電極の形成方法、これらの方法により得られた電極付き基板及び光スイッチ付き光導波路の提供。
【解決手段】 透明材料からなる基板1内部に電極を形成する方法であって、フェムト秒レーザ光7を集光照射して基板1内部に穴10を形成する工程と、該穴10内に導電材料を配して電極を形成する工程とを有することを特徴とする電極の形成方法。透明材料からなる基板内部に光導波路コアが設けられた光導波路の前記光導波路コアの近傍に、前記電極の形成方法により電極を形成することを特徴とする光導波路用電極の形成方法。
【選択図】 図2
【解決手段】 透明材料からなる基板1内部に電極を形成する方法であって、フェムト秒レーザ光7を集光照射して基板1内部に穴10を形成する工程と、該穴10内に導電材料を配して電極を形成する工程とを有することを特徴とする電極の形成方法。透明材料からなる基板内部に光導波路コアが設けられた光導波路の前記光導波路コアの近傍に、前記電極の形成方法により電極を形成することを特徴とする光導波路用電極の形成方法。
【選択図】 図2
Description
本発明は、フェムト秒レーザを用いて光導波路用の透明材料からなる基板内部に電極を形成する電極の形成方法及び該方法を用いる光導波路用電極の形成方法、これらの方法により得られた電極付き基板及び光導波路型光スイッチに関する。
従来、光導波路に光路の切り替え機能を持たせるために、石英や高分子などを用いた熱光学型光スイッチやニオブ酸リチウムなどの強誘電体を用いた電気光学型光スイッチが検討されている。
これらの光スイッチは、光導波路コア近傍に金属電極を形成することにより構成され、電極間に電圧を印加することにより光導波路コアの屈折率を上昇/下降させ、光導波路にスイッチ機能を持たせることが可能である。また、これらの光スイッチは、コア位置が基板表面から10〜30μm程度と近いために、金属電極を基板表面に形成しても、光スイッチ実現に十分な屈折率変化を起こすことができる。
これらの光スイッチは、光導波路コア近傍に金属電極を形成することにより構成され、電極間に電圧を印加することにより光導波路コアの屈折率を上昇/下降させ、光導波路にスイッチ機能を持たせることが可能である。また、これらの光スイッチは、コア位置が基板表面から10〜30μm程度と近いために、金属電極を基板表面に形成しても、光スイッチ実現に十分な屈折率変化を起こすことができる。
図1は、これらの光スイッチに用いられる電極を形成するための従来技術を説明するための図である。この従来方法では、図1(A)〜(G)に示す各工程を行って、表面近傍に光導波路コア2を有する光導波路の基板1を用い、その光導波路コア2近傍に金属電極3を形成する。
この従来方法では、まず、図1(A)に示すように、光導波路の基板1を用意する。この基板1には、比較的表面に近い部分に基板1材料よりも屈折率の高い部分である光導波路コア2が形成されている。
次に、図1(B)に示すように、この基板1の一面側に、NiCr、WSi、Au、Alなどの金属をスパッタリング法、蒸着法などを用いて薄く成膜し、金属電極3を形成する。
次に、図1(C)に示すように、金属電極3の上にフォトレジスト4を塗布する。
次に、図1(D)に示すように、フォトレジスト4上に、金属電極3として残す部分以外の部分を覆うマスク5を載せ、さらにマスク5を通して紫外線6を照射し、金属電極3として残す部分のみフォトレジスト4を硬化させる。
次に、図1(E)に示すように、硬化させた部分以外のフォトレジスト4を洗浄、除去する。
次に、図1(F)に示すように、硬化したフォトレジスト4が付着した部分を除く金属電極3をエッチングにより除去することによって、基板1の所定位置に金属電極3を形成する。
最後に、図1(G)に示すように、金属電極3からフォトレジスト4を除去する。これらの工程を行うことにより、透明材料からなる基板1の表面の所望位置に、金属電極3が形成される。
この従来方法では、まず、図1(A)に示すように、光導波路の基板1を用意する。この基板1には、比較的表面に近い部分に基板1材料よりも屈折率の高い部分である光導波路コア2が形成されている。
次に、図1(B)に示すように、この基板1の一面側に、NiCr、WSi、Au、Alなどの金属をスパッタリング法、蒸着法などを用いて薄く成膜し、金属電極3を形成する。
次に、図1(C)に示すように、金属電極3の上にフォトレジスト4を塗布する。
次に、図1(D)に示すように、フォトレジスト4上に、金属電極3として残す部分以外の部分を覆うマスク5を載せ、さらにマスク5を通して紫外線6を照射し、金属電極3として残す部分のみフォトレジスト4を硬化させる。
次に、図1(E)に示すように、硬化させた部分以外のフォトレジスト4を洗浄、除去する。
次に、図1(F)に示すように、硬化したフォトレジスト4が付着した部分を除く金属電極3をエッチングにより除去することによって、基板1の所定位置に金属電極3を形成する。
最後に、図1(G)に示すように、金属電極3からフォトレジスト4を除去する。これらの工程を行うことにより、透明材料からなる基板1の表面の所望位置に、金属電極3が形成される。
また、光導波路に関して、近年、フェムト秒レーザ光のような高強度なパルスレーザの集光照射による局所的な屈折率変化を利用し、透明材料内部への三次元光導波路作製技術が注目を集めている。この方法を用いると、従来の光導波路などとは異なり、基板の表面近傍だけでなく、基板内部の任意の位置に光導波路を形成することが可能である(例えば、非特許文献1,2参照。)。
杉岡幸次ら、「フェムト秒レーザーによる3次元マイクロ加工」、Proceedings of 30th meeting on Lightwave Sensing Technology, December, 2002, LST-30-23, 159-165頁 伊東一良、渡辺歴、「フェムト秒パルスレーザによるガラスのマイクロファブリケーション」、Proceedings of 30th meeting on Lightwave Sensing Technology, December, 2002, LST-30-20, 141-149頁
杉岡幸次ら、「フェムト秒レーザーによる3次元マイクロ加工」、Proceedings of 30th meeting on Lightwave Sensing Technology, December, 2002, LST-30-23, 159-165頁 伊東一良、渡辺歴、「フェムト秒パルスレーザによるガラスのマイクロファブリケーション」、Proceedings of 30th meeting on Lightwave Sensing Technology, December, 2002, LST-30-20, 141-149頁
図1に示す従来技術による電極形成方法は、多くの工程が必要となり、電極形成に多くの手間と時間を要し、製造コストが高くなる問題がある。
また、金属電極となる金属薄膜を成膜するためにスパッタリング装置や蒸着装置などの装置を用いる場合、設備コスト、ランニングコストが高くなる問題がある。
また、金属電極となる金属薄膜を成膜するためにスパッタリング装置や蒸着装置などの装置を用いる場合、設備コスト、ランニングコストが高くなる問題がある。
また、前記の通り、フェムト秒レーザの集光照射を用いると、基板の表面近傍だけでなく、基板内部の任意の位置に光導波路を形成することが可能となり、この方法を用いた三次元熱及び電気光学型光スイッチを実現するためには基板内部に設けられた光導波路コアの近傍に電極を形成する必要がある。
しかし、図1に示すように、スパッタリングや蒸着などを用いた従来方法では、基板内部の任意の位置に電極を形成することは非常に難しい。
しかし、図1に示すように、スパッタリングや蒸着などを用いた従来方法では、基板内部の任意の位置に電極を形成することは非常に難しい。
本発明は前記事情に鑑みてなされ、効率よく透明材料からなる基板内部に三次元形状の電極を形成できる電極の形成方法及び該方法を用いる光導波路用電極の形成方法、これらの方法により得られた電極付き基板及び光スイッチ付き光導波路の提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、透明材料からなる基板内部に電極を形成する方法であって、フェムト秒レーザ光を集光照射して基板内部に穴を形成する工程と、該穴内に導電材料を配して電極を形成する工程とを有することを特徴とする電極の形成方法を提供する。
本発明の電極の形成方法において、基板にフェムト秒レーザ光を集光照射し、集光照射部を選択的にエッチングすることにより穴を形成することが好ましい。
或いは、基板の後面を蒸留水に浸した状態でフェムト秒レーザ光を集光照射して穴を形成してもよい。
或いは、フェムト秒レーザ光を集光照射して基板内部に直接穴を形成してもよい。
本発明の電極の形成方法において、形成した穴内にメッキにより金属を配して電極を形成することが好ましい。
或いは、形成した穴内に金属材料の融点より高い温度で溶融金属を流し込むことにより電極を形成してもよい。
或いは、形成した穴内に導電性のペーストを流し込むことにより電極を形成してもよい。
また本発明は、透明材料からなる基板内部に光導波路コアが設けられた光導波路の前記コアの近傍に、本発明に係る前記電極の形成方法により電極を形成することを特徴とする光導波路用電極の形成方法を提供する。
また本発明は、透明材料からなる基板内部にフェムト秒レーザ光を集光照射して光導波路コアを形成するとともに、この光導波路コアの近傍に、本発明に係る前記電極の形成方法により電極を形成することを特徴とする光導波路用電極の形成方法を提供する。
また本発明は、本発明に係る前記電極の形成方法により得られた電極付き基板を提供する。
また本発明は、本発明に係る前記光導波路用電極の形成方法により得られた光スイッチ付き光導波路を提供する。
本発明の電極の形成方法は、フェムト秒レーザ光を集光照射して透明材料からなる基板内部に穴を形成し、該穴内に導電材料を配して電極を形成することによって、任意形状の電極、特に従来方法では形成が困難であった三次元形状の電極を、透明材料からなる基板内部に効率よく形成することができる。
また、従来方法に比べて少ない工程で基板に電極を形成できるので、製造コストを低下することができる。
また、スパッタリングや蒸着などの薄膜形成手段を用いずに電極を形成できるので、設備コスト、ランニングコストを低下することができる。
また、従来方法に比べて少ない工程で基板に電極を形成できるので、製造コストを低下することができる。
また、スパッタリングや蒸着などの薄膜形成手段を用いずに電極を形成できるので、設備コスト、ランニングコストを低下することができる。
本発明の光導波路用電極の形成方法は、本発明の電極の形成方法を用い、光導波路の基板内部に設けられた光導波路コアの近傍に電極を形成することによって、従来方法では形成が困難であった三次元形状の電極を効率よく形成することができる。
本発明の電極付き基板は、本発明の電極の形成方法を用いて得られたものなので、任意形状の電極、特に従来方法では形成が困難であった三次元形状の電極を、透明材料からなる基板内部の任意の位置に形成した電極付き基板を安価に提供できる。
本発明の光スイッチ付き光導波路は、本発明の光導波路用電極の形成方法を用いて得られたものなので、任意形状の電極、特に従来方法では形成が困難であった三次元形状の電極を、光導波路の基板内部の光導波路コアの近傍に形成した光スイッチ付き光導波路を安価に提供できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図2は、本発明の方法の第1の実施形態を説明する図である。この方法では、まず、光導波路の基板1を用意する。この基板1の内部には、光導波路コア2が設けられている。本発明においては、フェムト秒レーザ光7の集光照射を利用して光導波路コア2の近傍に電極形成を行うので、図1に示す従来方法と異なり、光導波路コア2が基板1の表面近傍に設けられている構造に限定されず、光導波路コア2を基板1のより内部に形成することができる。
図2は、本発明の方法の第1の実施形態を説明する図である。この方法では、まず、光導波路の基板1を用意する。この基板1の内部には、光導波路コア2が設けられている。本発明においては、フェムト秒レーザ光7の集光照射を利用して光導波路コア2の近傍に電極形成を行うので、図1に示す従来方法と異なり、光導波路コア2が基板1の表面近傍に設けられている構造に限定されず、光導波路コア2を基板1のより内部に形成することができる。
この基板1は、フェムト秒レーザ光7の集光照射によって、基板1の非照射部よりも弗酸水溶液のようなエッチング液9により、高い選択比でエッチングされる集光照射部8が形成されるような材料が使用され、例えば非特許文献1中に記載されているCe,Ag,Sbがドープされた感光性ガラス(リチウムアルミノ珪酸塩ガラス)などが挙げられる。
まず、図2(A)に示すように、電極を形成したい形状に沿って、基板1にフェムト秒レーザ光7を集光照射する。ここで用いるフェムト秒レーザ光7としては、非特許文献1,2に記載されているTi:サファイアレーザなどの従来公知のフェムト秒パルスレーザが用いられる。
フェムト秒レーザ光7の集光照射後、必要に応じて熱処理することによって、図2(B)に示すように、高い選択比でエッチングされる集光照射部8が電極形成位置に形成される。この集光照射部8は主にメタ珪酸リチウムからなり、基材1の非照射部を構成するアモルファス相(リチウムアルミノ珪酸塩ガラス)に比べて、弗酸水溶液に対して非常に溶けやすいので、集光照射部8の高選択比エッチングが可能となる。集光照射部8の少なくとも一端は、基板1から露出させ、エッチング液9と接触させたり、エッチング後に形成された穴10に金属を配して金属電極3を形成する操作を容易にすることが望ましい。
次に、フェムト秒レーザ光7を集光照射し、高い選択比でエッチングされる集光照射部8が電極形成位置に形成された基板1を、図2(C)に示すように、弗酸水溶液などのエッチング液9に浸漬し、集光照射部8を高選択比エッチングして除去し、フェムト秒レーザ光の集光照射部8とほぼ一致した電極形成用の穴10を形成する。
エッチングの終了後、基板1をエッチング液9から取り出し、洗浄、乾燥することによって、図2(D)に示すように、電極形成位置に沿って、電極形成用の穴10が穿設された基板1が得られる。
次に、この基板1の穴10内に金属を配し、金属電極3を形成する。穴10内に金属を配する方法は、メッキ法、導電ペーストを充填する方法、溶融金属を流し込む方法などを用いて行うことが好ましい。これらの金属としては、Ag、Ni、低融点合金などが挙げられる。メッキ法により穴10内に金属メッキ層を形成するには、穴10内に無電解メッキ(化学メッキ)を施したり、この無電解メッキ後に電解メッキを施すことにより行うことができる。また、導電ペーストとしては、従来公知の各種導電ペーストの中から適宜選択して使用することができる。また、溶融金属を流し込む方法に使用される金属としては、金属ろう材として公知のAg基低融点合金、半田を含む錫系合金、Bi系合金などが挙げられる。
図2(E)は、基板1の穴10内に前記いずれかの方法により金属を配して金属電極3を形成した状態を示している。この電極の形成方法により、基板1の所望の位置に金属電極3を形成することができ、特に三次元形状の電極を有する電極付き基板を形成することができる。
なお、この方法では、予め導波路コア2が設けられた光導波路の基板1を用い、該基板1の導波路コア2近傍に金属電極3を設ける場合を例示しているが、ガラス板などの光導波路以外の透明基板の内部に、回路接続用電極やアンテナ端子などの各種電極を形成するために用いることもできる。
なお、この方法では、予め導波路コア2が設けられた光導波路の基板1を用い、該基板1の導波路コア2近傍に金属電極3を設ける場合を例示しているが、ガラス板などの光導波路以外の透明基板の内部に、回路接続用電極やアンテナ端子などの各種電極を形成するために用いることもできる。
図2(E)に示した電極付き基板は、電極間に電圧を印加することにより光導波路コア2の屈折率を上昇/下降させ、光導波路にスイッチ機能を持たせた光導波路型光スイッチとして用いることができる。
この電極の形成方法又は光導波路用電極の形成方法によれば、フェムト秒レーザ光7を集光照射して透明材料からなる基板1内部に穴を形成し、穴10内に金属を配して金属電極3を形成することによって、任意形状の金属電極3、特に従来方法では形成が困難であった三次元形状の金属電極3を、基板1内部に効率よく形成することができる。
また、従来方法に比べて少ない工程で基板1に金属電極3を形成できるので、製造コストを低下することができる。
また、スパッタリングや蒸着などの薄膜形成手段を用いずに金属電極3を形成できるので、設備コスト、ランニングコストを低下することができる。
また、石英ガラス、リチウムアルミノ珪酸塩ガラス、アルミナシリケートガラス、ボロシリケートガラスなどの透明材料からなる基板1を用いて、フェムト秒レーザ光7の集光照射によって、前述した電極形成用の穴10の形成とともに、フェムト秒レーザ光7の集光照射による光導波路コア2の作製も同一ステージ上で可能であるので、電極と光導波路コア2の位置合わせの必要がなくなるという利点もある。
また、従来方法に比べて少ない工程で基板1に金属電極3を形成できるので、製造コストを低下することができる。
また、スパッタリングや蒸着などの薄膜形成手段を用いずに金属電極3を形成できるので、設備コスト、ランニングコストを低下することができる。
また、石英ガラス、リチウムアルミノ珪酸塩ガラス、アルミナシリケートガラス、ボロシリケートガラスなどの透明材料からなる基板1を用いて、フェムト秒レーザ光7の集光照射によって、前述した電極形成用の穴10の形成とともに、フェムト秒レーザ光7の集光照射による光導波路コア2の作製も同一ステージ上で可能であるので、電極と光導波路コア2の位置合わせの必要がなくなるという利点もある。
図3は、本発明の方法の第2の実施形態を説明する図である。この方法では、光導波路の基板1として、石英ガラス、リチウムアルミノ珪酸塩ガラス、アルミナシリケートガラス、ボロシリケートガラスなどの透明材料からなる基板1を用いている。
この方法では、まず、図3(A)に示すように、基板1を蒸留水11に漬け、基板1の導波路コア2近傍の電極形成位置に沿ってフェムト秒レーザ光7を集光照射する。基板1を蒸留水11に浸した状態でフェムト秒レーザ光7を集光照射することにより、穴形成時に堆積するガラスの破片を水の中に分散させ、電極形成用の穴10を穿設することができる。
この方法では、まず、図3(A)に示すように、基板1を蒸留水11に漬け、基板1の導波路コア2近傍の電極形成位置に沿ってフェムト秒レーザ光7を集光照射する。基板1を蒸留水11に浸した状態でフェムト秒レーザ光7を集光照射することにより、穴形成時に堆積するガラスの破片を水の中に分散させ、電極形成用の穴10を穿設することができる。
フェムト秒レーザ光7の集光照射後、水中から基板1を引き上げ、洗浄、乾燥することで、図3(B)に示すように、電極形成位置に沿って、電極形成用の穴10が穿設された基板1が得られる。
次に、この基板1の穴10内に金属を配し、金属電極3を形成する。穴10内に金属を配する方法は、前記第1の実施形態と同じく、メッキ法、導電ペーストを充填する方法、溶融金属を流し込む方法などを用いて行うことが好ましい。これにより、図3(C)に示すように、基板1の所望の位置に金属電極3を形成することができ、特に三次元形状の電極を有する電極付き基板を形成することができる。
図3(C)に示した電極付き基板は、電極間に電圧を印加することにより光導波路コア2の屈折率を上昇/下降させ、光導波路にスイッチ機能を持たせた光導波路型光スイッチとして用いることができる。
この電極の形成方法又は光導波路用電極の形成方法は、任意形状の金属電極3、特に従来方法では形成が困難であった三次元形状の金属電極3を、基板1内部に効率よく形成することができるなど、前記第1の実施形態と同様の効果sが得られる他、この方法では基板に直接穴10を形成でき、集光照射部の高選択エッチングを行う必要がないので、電極形成工程をさらに簡略化できる。
図4は、本発明の方法の第3の実施形態を説明する図である。この方法では、光導波路の基板1として、石英ガラス、リチウムアルミノ珪酸塩ガラス、アルミナシリケートガラス、ボロシリケートガラスなどの透明材料からなる基板1を用いている。この方法では、電極形成用の穴10を穿設するために、基板1に集光照射するフェムト秒レーザ光7の強度を高め、集光照射部のガラスを蒸発させて直接穴10をあけることを特徴としている。
この方法では、まず、図4(A)に示すように、基板1の導波路コア2近傍の電極形成位置に、高出力のフェムト秒レーザ光7を集光照射し、照射部分のガラスを蒸発させ、直接穴10を形成する。
フェムト秒レーザ光7の集光照射により、図4(B)に示すように、電極形成位置に沿って、電極形成用の穴10が穿設された基板1が得られる。
次に、この基板1の穴10内に金属を配し、金属電極3を形成する。穴10内に金属を配する方法は、前記第1の実施形態と同じく、メッキ法、導電ペーストを充填する方法、溶融金属を流し込む方法などを用いて行うことが好ましい。これにより、図4(C)に示すように、基板1の所望の位置に金属電極3を形成することができ、特に三次元形状の電極を有する電極付き基板を形成することができる。
図3(C)に示した電極付き基板は、電極間に電圧を印加することにより光導波路コア2の屈折率を上昇/下降させ、光導波路にスイッチ機能を持たせた光導波路型光スイッチとして用いることができる。
この電極の形成方法又は光導波路用電極の形成方法は、任意形状の金属電極3、特に従来方法では形成が困難であった三次元形状の金属電極3を、基板1内部に効率よく形成することができるなど、前記第1の実施形態と同様の効果が得られる他、この方法では基板に直接穴10を形成でき、集光照射部の高選択エッチングを行う必要がないので、電極形成工程をさらに簡略化できる。
また、石英ガラス、リチウムアルミノ珪酸塩ガラス、アルミナシリケートガラス、ボロシリケートガラスなどの透明材料からなる基板1を用いて、フェムト秒レーザ光7の集光照射によって、前述した電極形成用の穴10の形成とともに、フェムト秒レーザ光7の集光照射による光導波路コア2の作製も同一ステージ上で可能であるので、電極と光導波路コア2の位置合わせの必要がなくなるという利点もある。
また、石英ガラス、リチウムアルミノ珪酸塩ガラス、アルミナシリケートガラス、ボロシリケートガラスなどの透明材料からなる基板1を用いて、フェムト秒レーザ光7の集光照射によって、前述した電極形成用の穴10の形成とともに、フェムト秒レーザ光7の集光照射による光導波路コア2の作製も同一ステージ上で可能であるので、電極と光導波路コア2の位置合わせの必要がなくなるという利点もある。
1…基板、2…光導波路コア、3…金属電極、4…フォトレジスト、5…マスク、6…紫外線、7…フェムト秒レーザ光、8…集光照射部、9…エッチング液、10…穴、11…蒸留水。
Claims (11)
- 透明材料からなる基板内部に電極を形成する方法であって、フェムト秒レーザ光を集光照射して基板内部に穴を形成する工程と、該穴内に導電材料を配して電極を形成する工程とを有することを特徴とする電極の形成方法。
- 基板にフェムト秒レーザ光を集光照射し、集光照射部を選択的にエッチングすることにより穴を形成することを特徴とする請求項1に記載の電極の形成方法。
- 基板の後面を蒸留水に浸した状態でフェムト秒レーザ光を集光照射して穴を形成することを特徴とする請求項1に記載の電極の形成方法。
- フェムト秒レーザ光を集光照射して基板内部に直接穴を形成することを特徴とする請求項1に記載の電極の形成方法。
- 形成した穴内にメッキにより金属を配して電極を形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電極の形成方法。
- 形成した穴内に金属材料の融点より高い温度で溶融金属を流し込むことにより電極を形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電極の形成方法。
- 形成した穴内に導電性のペーストを流し込むことにより電極を形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電極の形成方法。
- 透明材料からなる基板内部に光導波路コアが設けられた光導波路の前記光導波路コアの近傍に、請求項1〜7のいずれかに記載の電極の形成方法により電極を形成することを特徴とする光導波路用電極の形成方法。
- 透明材料からなる基板内部にフェムト秒レーザ光を集光照射して光導波路コアを形成するとともに、この光導波路コアの近傍に、請求項1〜7のいずれかに記載の電極の形成方法により電極を形成することを特徴とする光導波路用電極の形成方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の電極の形成方法により得られた電極付き基板。
- 請求項8又は9に記載の光導波路用電極の形成方法により得られた光導波路型光スイッチ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006093127A1 (ja) * | 2005-03-01 | 2006-09-08 | Kyoto University | ナノ空孔周期配列体の作製方法及びその装置 |
JP2010008686A (ja) * | 2008-06-26 | 2010-01-14 | Fujitsu Ltd | 光変調素子及びその製造方法 |
JP2010181454A (ja) * | 2009-02-03 | 2010-08-19 | Fujitsu Ltd | 光導波路デバイスおよびその製造方法,光変調器,偏波モード分散補償器ならびに光スイッチ |
WO2011096353A1 (ja) | 2010-02-05 | 2011-08-11 | 株式会社フジクラ | 微細構造の形成方法および微細構造を有する基体 |
WO2012108316A1 (ja) | 2011-02-08 | 2012-08-16 | 株式会社フジクラ | 微細孔を有する基体の製造方法、及び基体 |
CN103706955A (zh) * | 2013-12-19 | 2014-04-09 | 北京理工大学 | 一种利用电子动态调控制备高深径比三维微通道的方法 |
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2004
- 2004-02-06 JP JP2004030832A patent/JP2005219105A/ja not_active Withdrawn
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