JP2005218921A - 紫外線照射装置及び紫外線照射方法 - Google Patents

紫外線照射装置及び紫外線照射方法 Download PDF

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Abstract

【課題】紫外線硬化型樹脂の反応熱を抑制しワークへの悪影響を回避する。
【解決手段】紫外線照射装置は、紫外線源として紫外線を照射可能な一以上の半導体素子を備える一以上のヘッド部120と、各々のヘッド部120毎に個別の紫外線照射条件を設定可能な制御部114と、半導体素子に駆動電流を供給する電源部112とを備えるコントローラ部110と、ヘッド部120とコントローラ部110とを電気的に接続するための電気信号線を備えるケーブル部130とを備えており、紫外線硬化型樹脂の硬化時に発生する熱量が対象物の熱許容量を超えて上昇するのを抑制するように、制御部114が半導体素子から照射される紫外線をパルス状に制御する。
【選択図】図9

Description

本発明は、小物部品の接着等に使用される紫外線硬化型の樹脂を硬化させる紫外線を照射する紫外線照射装置及び紫外線照射方法に関する。
従来より、医療分野での生体内外部の紫外線照射による殺菌、治療、分光(発光)診断や、鉱物や古墳深部の観察等の分野、あるいは電子部品の組み立て作業における紫外線硬化型の樹脂を硬化させる目的等に、紫外線照射装置が利用されている。この内、紫外線硬化型の樹脂を硬化させる紫外線照射装置は、レジスト皮膜の形成や印刷の分野から光ピックアップ等の組立工程における小物部品の接着固定の分野まで広く使用されている紫外線硬化型の樹脂に対して紫外線を照射する目的で利用される。このタイプの紫外線照射装置は、電源回路等を内蔵した装置本体であるコントローラと、紫外線を照射するヘッドと、これらを接続するケーブルとを備えている。コントローラに紫外線源である高圧水銀ランプや水銀キセノンランプ、メタルハライドランプ等を内蔵し、コントローラとヘッドを接続するケーブルに内蔵された石英ガラス等の光ファイバでヘッドまで紫外線を伝達して、ヘッドから樹脂が塗布された接着部に照射される。このような紫外線照射装置を用いた小物部品の接着固定方法の従来例が特許文献1に記載されている。
紫外線硬化型樹脂や接着材は、紫外線の照射を受けると化学反応により硬化するが、硬化反応時に反応熱を生じる。この反応熱が大きいと、樹脂を塗布した対象物(ワーク)に悪影響を与えるおそれがある。例えば熱により塑性変形を起こしてひずみや破損を生じ、不良品化するおそれがある。このような硬化時の熱量を抑制するには、紫外線の照射量を抑制して急激な化学反応を避け、反応が徐々に生じるようにする。一方で紫外線硬化型樹脂は、紫外線照射量が少なすぎると反応系が活性化されず、十分な接着力が得られない。かといって紫外線照射量が多すぎると上述のように反応が急速に進んで発熱が多くなる。したがって、紫外線硬化型樹脂の反応に十分であり、かつ反応が急速に進まないように紫外線照射量を制御することが望まれる。
しかしながら、従来の高圧水銀ランプ等を使用したランプ式の紫外線照射装置では、紫外線源の光量を調整することが困難であり、一般にはランプを常時点灯させたまま機械的なシャッターや絞りを調整して出力光を変化させる方式を採用していた。この方式では機械的動作を伴うため高速な動作が困難であり、また高速になるにつれて機械的な負担も大きくなるという問題があった。紫外線照射を高速でON/OFFさせようとしても機械式シャッターの開閉速度が追従できず出力調整が困難となる上、装置の摩耗も激しくなり寿命が短くなってメンテナンスの手間も大きくなる。
特開平10−209492号公報
本発明は、従来のこのような問題点を解決するためになされたものである。本発明の主な目的は、紫外線硬化型樹脂が生じる反応熱を抑制してワークへの悪影響を回避し得る紫外線照射装置及び紫外線照射方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載される紫外線照射装置は、紫外線硬化型樹脂を硬化するための紫外線を照射する紫外線照射装置であって、紫外線源として紫外線を照射可能な一以上の半導体素子を備える一以上のヘッド部120と、各々のヘッド部120毎に個別の紫外線照射条件を設定可能な制御部114と、前記半導体素子に駆動電流を供給する電源部112とを備えるコントローラ部110と、前記ヘッド部120とコントローラ部110とを電気的に接続するための電気信号線を備えるケーブル部130とを備えており、紫外線硬化型樹脂の硬化時に発生する熱量が対象物の熱許容量を超えて上昇するのを抑制するように、前記制御部114が半導体素子から照射される紫外線をパルス状に制御する。これによって、紫外線パルスの照射期間に強い紫外線を紫外線硬化型樹脂に照射させて十分な反応を生じさせると共に、その反応熱によって上昇した温度がパルスの休止期間中に低下するため、このようなパルス照射を繰り返すことで急激な温度上昇を抑制しつつ十分な紫外線を照射することができる。特に紫外線源に半導体素子を使用しているため、ON/OFF制御が容易で、シャッターの開閉といった機械的な動作を伴うことなくパルス照射が実現できるため、高速で安定した紫外線照射が実現される。
また、請求項2の紫外線照射装置は、請求項1に記載の紫外線照射装置であって、さらに、対象物の熱許容量と紫外線硬化型樹脂の硬化時に発生する反応熱による温度上昇の勾配に応じて、紫外線硬化型樹脂の硬化による熱量が熱許容量を超えて上昇するのを抑制するように、紫外線照射のパルス幅及び周期を含む紫外線照射パルス条件を設定するための設定部を備える。これによって、紫外線照射パルスのパルス幅と周期は、照射期間中の温度上昇と休止期間中の温度低下に基づいて熱許容量に収まるよう設定され、温度上昇を抑制して対象物を保護しつつ確実な紫外線照射による樹脂硬化が得られる。
さらに、請求項3の紫外線照射装置では、請求項1又は2に記載の紫外線照射装置であって、紫外線照射パルスが略矩形波であり、そのON時間が、紫外線硬化型樹脂の反応に必要な最小時間よりも長く、かつ反応熱による温度上昇で許容温度を超えない最大時間よりも短い。これによって、矩形波状の紫外線照射パルスのON期間に十分な紫外線硬化型樹脂の硬化反応を得つつ、温度上昇は許容温度内に抑えられるので、確実かつ安全な紫外線硬化が実現される。
さらにまた、請求項4の紫外線照射装置では、請求項3に記載の紫外線照射装置であって、紫外線照射パルスのOFF時間が、ON時間の5倍以上である。これによって、紫外線照射パルスのON期間に上昇した温度がOFF期間に十分に低下するため、確実かつ安全な紫外線硬化が実現される。
さらにまた、請求項5の紫外線照射装置では、請求項1から4のいずれかに記載の紫外線照射装置であって、紫外線照射パルスの一周期における紫外線硬化型樹脂の硬化による発熱量の平均値が低下したとき、パルス照射から連続照射に移行する。紫外線硬化型樹脂の反応がある程度進み、対象物の温度が上昇傾向から下降傾向に変わると、連続して紫外線を照射しても温度が急激に上昇することがないため、連続照射に切り替えることで許容温度内で反応を促進し、硬化時間を短縮できる。
さらにまた、請求項6の紫外線照射装置は、請求項1から5のいずれかに記載の紫外線照射装置であって、前記半導体素子が紫外線発光ダイオード150である。紫外線発光ダイオードは小型、低消費電力であり、しかも反応が高速であるためパルス制御によるON/OFFを電気的に行うことができ、従来の紫外線源にランプを使用した紫外線照射装置に比べてシャッターの開閉といった機械的動作がないため機械的な動作不良や劣化等の問題を解消し、信頼性高く安定して使用できる利点が得られる。
また、請求項7の紫外線照射方法は、紫外線照射装置で紫外線を紫外線硬化型樹脂に照射して硬化させる紫外線照射方法であって、紫外線照射装置のヘッド部に備えられた半導体素子から紫外線をパルス状に照射し、紫外線硬化型樹脂の硬化時に発生する熱量が熱許容量を超えて上昇するのを抑制するように紫外線照射を制御する。これによって、紫外線パルスの照射期間に強い紫外線を紫外線硬化型樹脂に照射させて十分な反応を生じさせると共に、その反応熱によって上昇した温度がパルスの休止期間中に低下するため、このようなパルス照射を繰り返すことで急激な温度上昇を抑制しつつ十分な紫外線を照射することができる。特に紫外線源に半導体素子を使用しているため、ON/OFF制御が容易で、シャッターの開閉といった機械的な動作を伴うことなくパルス照射が実現できるため、高速で安定した紫外線照射が実現される。
さらに、請求項8の紫外線照射方法は、対象物の表面に紫外線硬化型樹脂を塗布した後、対象物の表面に紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させるための紫外線照射方法であって、対象物の熱許容量と紫外線硬化型樹脂の反応による温度上昇の速度に応じて紫外線照射のパルス幅及びパルス休止時間を含む紫外線照射パルス条件を設定するステップと、前記設定された紫外線照射パルス条件に基づき、紫外線硬化型樹脂の硬化時に発生する熱量が許容温度を超えて上昇するのを抑制するように紫外線硬化型樹脂に対して紫外線をパルス状に照射するステップとを有する。これによって、紫外線照射パルスのパルス幅と周期は、照射期間中の温度上昇と休止期間中の温度低下に基づいて熱許容量に収まるよう設定され、温度上昇を抑制して対象物を保護しつつ確実な紫外線照射による樹脂硬化が得られる。
さらにまた、請求項9の紫外線照射方法は、請求項7又は8に記載の紫外線照射方法であって、紫外線照射パルス条件の設定が、対象物の熱許容量、紫外線硬化型樹脂の種別、使用量、所定の紫外線を照射したときの温度上昇の勾配及び照射を休止したときの温度低下の勾配、紫外線硬化型樹脂の反応時間の少なくともいずれかに基づいて設定される。これによって、紫外線照射パルス条件は使用される紫外線硬化型樹脂の種別や対象物の特性等に応じた最適な条件に設定でき、使用目的や用途に応じて適切な紫外線硬化型樹脂の硬化を得ることができる。
さらにまた、請求項10の紫外線照射方法は、請求項7から9のいずれかに記載の紫外線照射方法であって、紫外線源として半導体素子に紫外線発光ダイオード150を使用する。紫外線発光ダイオードは小型、低消費電力であり、しかも反応が高速であるためパルス制御によるON/OFFを電気的に行うことができ、従来の紫外線源にランプを使用した紫外線照射装置に比べてシャッターの開閉といった機械的動作がないため劣化や寿命の問題を解消し、信頼性高く安定して使用できる利点が得られる。
本発明の紫外線照射装置及び紫外線照射方法によれば、紫外線硬化型樹脂の硬化反応に際して発生する熱の上昇を抑制し、熱で対象物を破損する事態を回避して信頼性の高い紫外線照射が実現される。それは、本発明が強い照度で短時間に照射する照射パターンを繰り返すパルス状の紫外線照射を採用することで、紫外線照射に休止期間を設けて温度上昇を抑制しているからである。休止期間を設けることで、照射期間中に発生した熱が放熱されて、温度上昇が効果的に抑制される。このように本発明によれば、複雑な回路の付加や構成の変更なく簡単な設定により効果的に温度上昇を回避できるので、既存の紫外線照射装置を利用して安価に温度上昇抑制機能が実現される。特に、対象物や紫外線硬化型樹脂の種別、温度上昇の勾配等に応じて、トータルの温度上昇が熱許容量に収まるようにパルスの周期や照射期間、パルス数を決定するため、使用目的や条件に応じて確実に温度上昇を抑制しつつ十分な樹脂硬化を得ることのできる適切な紫外線照射を実現できる。またこの方法では、従来のランプ光源を使用した紫外線照射装置のように機械式のシャッターや絞りを使用せず、電気的な制御によってパルスを生成しているため高速な動作が可能であり、信頼性が高く機械的な劣化も生じないといった優れた利点が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための紫外線照射装置及び紫外線照射方法を例示するものであって、本発明は紫外線照射装置及び紫外線照射方法を以下のものに特定しない。さらに、本明細書は、特許請求の範囲を理解し易いように、実施の形態に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲の欄」、及び「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
図1に、本発明の一実施の形態に係る紫外線照射装置のブロック図を示す。この図に示す紫外線照射装置100は、コントローラ部110とヘッド部120とがケーブル部130で接続される。ヘッド部120には、紫外線硬化型樹脂を硬化させるための紫外線を発する紫外線源として半導体素子であるUVLED150が内蔵されている。コントローラ部110は、ヘッド部120の紫外線源を駆動するための電源部112及び制御部114、記憶部116を備え、ケーブル部130を介して紫外線源の駆動信号(電気信号)をヘッド部120に送信する。
また紫外線照射装置は、紫外線照射条件を設定する設定モードと、実際に紫外線を照射する照射モードとを切替可能である。設定モードにおいて設定部140(後述)で設定された紫外線照射条件は、記憶部116に保存される。設定部140は、複数の紫外線照射条件を設定して記憶部116に保存する。照射モード時に制御部114が記憶部116から必要な紫外線照射条件設定を呼び出し、この設定に従って制御部114は電源部112からヘッド部120に駆動電流を供給し、ヘッド部120の紫外線源を制御する。紫外線照射条件は、各ヘッド部毎に独立して設定可能である。
コントローラ部110は、ヘッド部120を接続するためのヘッド部接続部160を複数設けている。各ヘッド部接続部160は、それぞれ固有のチャンネル番号を割り当てられており、チャンネル番号によって他のヘッド部接続部と区別される。図1の例では、チャンネル1〜4の4チャンネルのヘッド部接続160が設けられており、各ヘッド部接続部160にはヘッド部120が接続される。
各ヘッド部120は、コントローラ部から駆動電流を受けて紫外線源を動作させ、紫外線Uを外部に照射する。さらにヘッド部120は、図1に示すように各ヘッド部120をチャンネル毎に区別する識別情報を表示可能な識別部121を設けている。識別情報は、チャンネル番号に関する情報を表示することで、ユーザがヘッド部毎に割り当てられたチャンネル番号を理解し、これによって複数のヘッド部を相互に区別する。識別情報の表示は、直接的にチャンネル番号を表示する他、複数の点灯の組み合わせや点灯パターン等が利用できる。したがって、ここでいう表示には、数字や文字情報の表示のみならず、点灯による情報表示も含む。また点灯には、連続的な灯火表示の他、点滅や強弱を付けた点灯表示も含む。
ヘッド部120の識別を行うときは、紫外線照射装置に対して識別動作の実行をコントローラ部110の設定部140から指示する。識別動作が指示されると、コントローラ部110の制御部114は識別信号を生成し、ヘッド部120側に送出する。ヘッド部120は、識別信号を受けると識別部121に識別情報を表示する。ユーザはヘッド部120の識別部121に表示される識別情報を見てチャンネル番号を把握し、これに基づいてヘッド部120を区別できる。識別部121は、識別情報を示すための表示を行う部材であり、点灯部を備える。点灯部は発光素子で構成され、例えば電球や半導体発光素子が使用できる。好適にはLEDが使用される。
(紫外線源)
紫外線源である半導体素子には、発光ダイオード(LED)や半導体レーザ(LD)等の半導体発光素子が利用できる。これらの半導体素子は水銀キセノンランプ等に比して小型で高効率であり発熱量も少なく、長寿命で機械的振動にも強いといった優れた特長を備えており、理想的に使用できる。本実施の形態においては、半導体素子として直接紫外光を照射する紫外線発光ダイオード(UVLED)を使用する。UVLEDは、例えば活性層(発光層)に一般式がInAlGa1−x−yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)で表される窒化物系化合物半導体を使用したものが利用できる。また発光層にはダブルへテロ構造や単一量子井戸構造(SQW)、多重量子井戸構造(MQW)等を適宜採用できる。なお、紫外線を直接照射するUVLEDに限られず、例えば波長変換素子等を使ってLEDの照射光を紫外光に変換する構成も適宜採用できることは言うまでもない。UVLEDは必要時のみ点灯し、言い換えると常時点灯させないことで、電力消費を抑え、UVLEDの寿命を長くできる。ただ、従来の高圧水銀ランプ等と同様に、UVLEDを常時点灯させ、シャッタを機械的に動作させて紫外線出力をON/OFFさせる構成も採用は可能である。半導体素子から出力される紫外線の波長としては、300〜400nm近傍、例えば波長380nm付近の近紫外線が利用でき、使用される紫外線硬化型樹脂に応じて波長が決定される。
(紫外線硬化型樹脂)
紫外線硬化型樹脂としては、紫外線を照射されると硬化するあらゆる樹脂が採用でき、例えば脂環式エポキシ樹脂及びグリシジル基含有エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂や紫外線活性化カチオン重合触媒、カチオン重合抑制剤を含む樹脂等が利用できる。このような紫外線硬化型樹脂組成物を対象物の表面に塗布した後、紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂組成物の硬化皮膜を形成する。
(ケーブル部130)
ケーブル部130は電源線と信号線を束ねたワイヤーハーネスが使用される。このケーブル部130は、光ファイバ等の光路を含まないシンプルな電気信号線であるため、折曲角の制限や光減衰等に起因する全長の制約を受けず、従来の紫外線照射装置で使用されていたフレキシブルケーブルに比して細くて軽くでき、柔軟性が高く取り扱いが極めて容易となる。また全長の制約もなく、長くすることもできる。このため複数台のヘッド部120に異なる紫外線照射条件を設定して使用する際、ケーブルを延長して一台の紫外線照射装置に接続できるので、システムの設計や配置にも柔軟に対応できる。
(ヘッド部120)
次にヘッド部120の外観を、図2〜図5に示す。図2(a)はヘッド部120の正面図であり、図2(b)は内部構造を示す部分断面図である。また図3〜図5は、ヘッド部120の分解図であり、図3は上方から見た分解斜視図を、図4は図3と逆の下方から見た分解斜視図を、図5は図4の連結コネクタ1231、1244を各々連結した状態を示す斜視図を、それぞれ示す。これらの図に示すヘッド部120は、基端側にケーブル部130が接続されたヘッド本体部122と、その先端側に着脱自在に結合した冷却ブロック124と、その先端側に着脱自在に結合した交換可能なレンズホルダ126とを備えている。ヘッド本体部122はユーザが把持できる程度の大きさとし、図3に示すように、上下に分かれるケース部材1221及び1222と、基端部材1223とが組み合わされた中空箱形のケースを備え、その内部に基板1224が収容されている。基端部材1223にはケーブル部130が接続されるケーブル用コネクタ1225が取り付けられ、ケーブル用コネクタ1225を介してケーブル部130と基板1224が電気的に接続される。基板1224は、ケーブル部130から受けた駆動電流をUVLED150に供給して駆動制御するための電子部品を備える。基板1224上には、紫外線照射のON/OFF状態を表示するインジケータとして、インジケータLED1226が実装されている。図3の例では、インジケータLED1226を2つ配置して光量を増している。ただ、インジケータとして要求される光量や高輝度のLEDを使用することにより、1のLEDでもよいことは言うまでもない。また、3以上のLEDとすることもできる。基板1224上には、コントローラ部110の制御部114で生成された駆動信号を受けて、UVLED150に駆動電流を供給するための各種電子部品や、メモリ部1227、調整回路1228等が実装されている。メモリ部1227は、ヘッド部120の稼働時間を記憶し、またUVLED150の初期特性を記録するため等に使用され、不揮発性メモリであるEEPROMが好適に利用できる。レンズホルダ126には、UVLED150から発した紫外線を集光するための1又は複数の光学系レンズ1261が収容されている。図2の例では、レンズを2枚構成として第1のレンズ1261Aと第2のレンズ1261Bがスペーサとレンズ固定キャップによって、レンズホルダ126の内部に固定されている。レンズは1枚で構成することもできるが、屈折率の関係から1枚のレンズではレンズサイズが大きくなる傾向がある。そこで本実施の形態では、光学系レンズ1261を2枚使用して第1のレンズ1261Aと第2のレンズ1261BでUVLED150からの紫外線を外部に照射する構造とすることで、レンズ自体のサイズを小型化でき、ひいてはレンズホルダ126やヘッド部120の小型化に貢献する。
(UVLED150の調整作業)
UVLED150等の半導体素子は、駆動電流に対する出力のリニアリティがよいが、使用時間と共に出力が低下する傾向にある。従って、経時劣化による出力の変動を考慮して、駆動電流を調整することにより、正確な出力制御を維持できる。駆動電流の調整は、図2(b)等に示すような半固定抵抗(電流調整用トリマ)等の調整回路1228によって、各ヘッド部120毎に行う。なお図2(b)の例では、調整回路1228を構成する半固定抵抗はヘッド部120内の基板に実装して外部から調整できないよう構成しており、これによって意図しない半固定抵抗の操作によって駆動電流が変更される事態を回避している。ただ、外部から駆動電流の調整作業を行えるような構成を採用することも可能である。例えば、特殊な形状の工具で抵抗値を調整できるようにする、あるいは小さな孔をヘッド部120のケースに開口して、この孔から抵抗値を調整可能とする、あるいはまたコントローラ部110やヘッド部120に設けられた個別設定スイッチの長押し等、特定の操作により調整回路1228の調整機能を呼び出せるようにする等の方法が採用できる。このような駆動電流の調整を定期的に行うため、各ヘッド部120の使用時間が一定時間に達する毎に、ユーザに報告し、駆動電流の調整作業を促す。各ヘッド部120に設けられたメモリ部1227は、UVLED150の駆動時間の積算値、すなわち駆動積算時間を更新記憶する。コントローラ部110の制御部114は、D/A変換器及びドライブ回路等を介してヘッド部120のUVLED150の駆動を制御すると共に、その駆動時間の積算値をヘッド部120のメモリ部1227に書き込む。この書き込み(更新記憶)は、所定時間ごと(例えば1分ごと)に行われる。そして、制御部114は、メモリ部1227から読み出した駆動積算時間が所定の要調整時間に達すれば、UVLED150の調整作業を行うよう報知出力を行う。報知出力として、例えばLEDの点滅表示やブザー鳴動等が使用される。あるいは、コントローラ部110にメッセージ表示可能な表示器が備えられている場合は、それを用いてUVLED150の調整作業を促すメッセージの表示を行ってもよい。ユーザは報知出力によって調整作業が必要な時期に達したことを把握し、上述の通り調整回路1228を使って電流補正を行う。例えば、基準となる駆動電流に対する出力の低下分を考慮し、駆動電流が多くなるように調整する。さらに、駆動積算時間がUVLED150の寿命に達すると、UVLED150の交換を促す報知出力を行うようにしてもよい。またメモリ部1227は、UVLED150の初期特性に関するデータを記憶して、駆動電流の調整にも利用できる。一般にUVLED150の初期輝度には個体差(ばらつき)があるため、通常はUVLED150のヘッド部120側の駆動回路に初期輝度調整回路1228が必要となる。初期輝度調整回路には、半固定抵抗等が利用され、例えば図2(b)に示す調整回路1228を併用できる。そして、ヘッド部120毎に紫外線照射パワーが所定値となるように、各々のヘッド部120で初期輝度調整回路により初期調整を行う必要がある。
上記実施の形態に係る紫外線照射装置では、各ヘッド部120に実装されたUVLED150の予め測定された初期輝度に関する初期特性データをメモリ部1227に記憶させておくことにより、上記のような初期輝度調整回路やこれを用いた初期調整作業が不要になる。つまり、制御部114がメモリ部1227から初期特性データを読み出し、初期特性データに応じた適切な基本駆動電流(正確にはそれに対応するデジタル値)を決定する。制御部114から出力される駆動電流に対応するデジタル値は、D/A変換器でアナログ電圧に変換され、ドライブ回路に与えられる。ドライブ回路は、与えられたアナログ電圧に対応する駆動電流でヘッド部120のUVLED150を駆動する。なお、この駆動電流は、設定部140によって増減調節することができるので、これによって紫外線照射出力を調整できる。以上のように、ヘッド部120側にメモリ部1227を設けることで、ヘッド部120に備えられたUVLED150の特性に応じた正確な調整が実現できる。例えば、ヘッド部120を接続するコントローラ部110のヘッド接続部の一形態であるコントローラ側ヘッド接続部160のチャンネルを一意的に固定する場合は、コントローラ部110側にメモリ部を設けても上記のような調整は可能である。コントローラ部110側のメモリ部がチャンネル毎に駆動積算時間や初期特性データを記憶できるからである。ただ、ヘッド部120の接続先のチャンネルが変更される場合は、上記の方法では対応できず、必ずヘッド部120毎に接続先の紫外線照射装置及びそのチャンネル番号を何らかの手段でユーザ側が記憶しておく必要があり、手間がかかって使い勝手が悪くなる。従って、上記のようにヘッド部120側にメモリ部1227を設けることで、いずれの紫外線照射装置のいずれのチャンネル番号にヘッド部120が接続されても、ヘッド部120の特性に応じた正確な駆動電流調整が実現され、使い勝手も向上する。
紫外線を発するUVLED150は通常の可視光を発するLEDに比べて自己発熱が大きい傾向にあるので、安定して長期間使用できるよう放熱機構をヘッド部120に設けることが好ましい。冷却ブロック124とレンズホルダ126とを固定した後に、ヘッド本体部122を構成する上ケース部材1221及び下ケース部材1222が互いに合わせられ、先端部分が冷却ブロック124の基端側突出部1243を挟むようにしてそれぞれ固定ネジ1229で冷却ブロック124に固定される。また、上ケース部材1221及び下ケース部材1222の基端面には、基端部材213が固定ネジ1230を用いて固定される。図4及び図5に示すように、ケーブル用コネクタ1225やUVLED150を含む冷却ブロック124は、それぞれ連結コネクタ1231、1244を介して基板と電気的に接続される。これによってUVLED150はケーブル部130を介してコントローラ部110から電力供給を受け、駆動制御される。このように電気的接続が必要な各ブロックを連結コネクタを介して連結する構造とすることで、各部の分解が容易で交換や修理等のメンテナンス作業を容易に行えるという利点がある。特に図に示すヘッド部120はヘッド本体部122、冷却ブロック124及びレンズホルダ126が順番に結合した構造としており、ユニット毎の分割が容易で、メンテナンス性に優れたヘッド部120が得られる。また下ケース部材1222には、図4及び図5に示すように、ヘッド部120をホルダ等に固定するためのネジ孔である貫通孔1232を開口している。ネジを螺合する等してヘッド部120を固定する際、ネジの先端が基板1224や基板上の実装部品を破損しないように、下ケース部材1221には図3に示すように保護プレート1245が固定されており、貫通孔1232と基板1224との間を遮断している。
(コントローラ部110)
図6に、コントローラ部110の正面図を示す。この例では、4台のヘッド部120を接続可能な4チャンネルのコントローラ部110を示している。ヘッド部120を接続可能な台数はチャネル数で決定されるが、チャンネル数は3以下とすることも、あるいは5以上とすることもできることはいうまでもない。この図に示すコントローラ部110は、前面パネルにUVLED150の紫外線照射条件を個別に設定するための設定部140として、表示部142及び操作パネル144を設けている。図6において表示部142は前面パネルの上部に配置し、その下に操作パネル144を配置している。
(操作パネル144)
設定部140を構成する操作パネル144は、上下左右の選択スイッチである<、>、∧、∨スイッチ144A、144B、144C、144Dと、エスケープスイッチ144E、エンタースイッチ144Fが各々配置されている。ユーザは、これらのスイッチを操作して所定の手順に従い、UVLED150の紫外線照射条件を設定する。なお、この例に限られず、操作パネル144には十字キーやテンキー、ジョグダイヤル等の各種の入力デバイスが利用できる。また、操作パネルを表示部と一体化したタッチパネルとしてもよい。操作パネル144に設けた各種スイッチは、各ヘッド部120の操作に共通して利用でき、各ヘッド部120を接続したチャンネルを切り替えて設定できる。なお、設定部140のスイッチ類は、コントローラ部110上に固定する必要はなく、コントローラ部110と個別の部材として設けてもよい。例えばコンソールやリモートコントローラ、フットスイッチ等、コントローラ部110と別体とした設定部にスイッチ類を設け、これらをコントローラ部110と有線あるいは無線で接続して操作する形態も本発明の範囲内である。また後述するように、紫外線照射装置に接続された外部接続機器から設定や操作を行えるよう構成してもよい。また、本明細書において設定部には、紫外線照射条件の設定時以外に使用する態様も包含し、例えば紫外線照射装置の動作時に使用する照射スイッチも、設定部に含む。なお、例えば照射スイッチとしてフットスイッチをコントローラ部110と接続する場合は、外乱によるチャタリングを防止するためにON/OFF入力の遅延を設定することもできる。紫外線のオンタイミング(遅延設定)及びオフタイミング(遅延設定)は、設定部を用いて個別に、あるいは一括して設定することができる。
(表示部142)
また設定部140を構成する表示部142には、LEDや液晶表示器を使用した7セグメント表示器を備える。操作パネル144で設定された紫外線の出力や照射時間等の紫外線照射条件を、表示部142で表示、確認しながらユーザは設定作業を行う。表示部142は、一の画面で各ヘッド部120の設定条件を切り替えて表示する。また、後述するように各ヘッド部120毎に個別に複数の表示部を設けることもできる。なお紫外線出力は、相対的な強度値、例えばUVLED150の駆動デューティファクタで設定、表示しているが、絶対的な出力値(mW等)で表示してもよい。なお、表示部142は液晶や有機ELで構成してアイコン表示等のグラフィカルな表示を可能とできる。またカラー表示可能としてもよい。また、表示部142の下部には、各チャンネル毎にチャンネル表示ランプ145を設けている。これによって、現在選択されて表示部142に表示されているチャンネルが区別できる。図の例では1〜4チャンネルの4つのチャンネル表示ランプ145が設けられる。さらに、これらのチャンネル表示ランプ145に隣接して、紫外線照射ランプ146が配置される。紫外線照射ランプ146は、いずれかのヘッド部120から紫外線が照射(エミッション)状態であることを示すパイロットランプとして機能し、例えばLED等で構成される。すなわち、紫外線照射ランプ146のLEDが点灯しているときは、紫外線が照射中であることがユーザに通知される。操作パネル144の下部には、電源スイッチ147と一括照射スイッチ148を備える。電源スイッチ147は紫外線照射装置の電源をON/OFFするスイッチである。例えば電源スイッチ147にキースイッチを採用することで、不意にスイッチがONになる事態を回避できる。
(一括照射スイッチ148)
一括照射スイッチ148は、これを押下することで、設定部140で予めヘッド部120毎に設定された各々の紫外線照射条件に従い、すべてのヘッド部120から紫外線を独立して照射できる。
(コントローラ側ヘッド接続部160)
さらに、前面パネルの下部には、各ヘッド部120毎にコントローラ側ヘッド接続部160、個別照射ランプ170、個別照射スイッチ180をそれぞれ設けている。図6において左側に縦並びに配置されるコントローラ側ヘッド接続部160は、ヘッド部120のケーブルを接続するためのコネクタであってヘッド接続部を構成する。上述の通り、図6のコントローラ部110は4台のヘッド部120を接続可能なように4チャンネルのコントローラ側ヘッド接続部160を設けている。もちろん、すべてのチャンネルを使用する必要はなく、使用条件に応じてこの内の任意のチャンネルのみを使用可能であることはいうまでもない。
(個別照射ランプ170)
また、各コントローラ側ヘッド接続部160の右側に隣接して、個別照射ランプ170が配置される。個別照射ランプ170は、各チャンネルに接続されたヘッド部120のUVLED150から紫外線が照射されていることを示すためのランプである。これによってユーザは、どのヘッド部120から現在紫外線が照射されているかを確認できる。個別照射ランプ170にもLED等が利用できる。なお、一括照射スイッチ148を押下すると、すべての個別照射ランプ170が点灯することとなる。
(個別照射スイッチ180)
さらに、個別照射ランプ170の右側に個別照射スイッチ180を配置している。個別照射スイッチ180は、各チャンネルに接続されたヘッド部120の紫外線出力を個別にON/OFFするスイッチである。個別照射スイッチ180をチャンネル毎に設けることで、各々のチャンネルに接続されたヘッド部120の紫外線出力を個別に操作でき、特に専用スイッチを設けることにより少ない操作回数(例えばボタンを押すのみ)で各ヘッド部120の出力をON/OFFできるので、より便利に紫外線照射装置を使用できる。ただ、個別照射スイッチを設けることなく、操作パネル144で各チャンネルのON/OFFを操作するように構成することも可能である。
以上、設定部140のレイアウト配置を図6に基づき説明したが、これらの配置は任意に変更できることはいうまでもない。例えば、図6の例では複数のチャンネルを縦に配置し、横方向にチャンネル毎のコントローラ側ヘッド接続部160、個別照射ランプ170、個別照射スイッチ180を配置しているが、他の実施の形態として、横方向にチャンネルを配置し、縦方向にチャンネル毎のコントローラ側ヘッド接続部、個別照射ランプ、個別照射スイッチ等を配置することもできる。また、上記実施の形態では照射ランプと照射スイッチを個別に設けたが、オン状態で点灯するバックライト付のスイッチを使用すれば、これらを一部材に統合することもできる。
コントローラ部110は、図1に示すように電源部112及び制御部114を備える。ACインレットから供給される商用電源が、ラインフィルタ、ヒューズ及び電源スイッチ147を経て電源部112に供給され、電源部112で生成された直流安定化電圧が制御部114に供給される。制御部114は、マイクロプロセッサ(MPU)やLSI、FPGAやASIC等のゲートアレイで実現できる。また制御部114はメモリを備え、予め記憶しているプログラムとユーザの設定操作にしたがって各ヘッド部120からの近紫外線の強さ、照射タイミング等を制御する。制御部114には、端子台基板及び通信用コネクタが接続されており、これらのインターフェイスを用いてコンピュータやPLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)等の外部制御機器をコントローラ部110に接続することができる。外部接続機器は、後述するように紫外線照射条件の設定や紫外線照射装置のON/OFF操作に使用できる。すなわち、紫外線照射装置のコントローラ部110に設けられた設定部140で設定や操作を行う他、外部接続機器からのトリガ入力によって紫外線照射装置のON/OFFを操作することもできる。また、4個のコントローラ側ヘッド接続部160が制御部114に接続され、これらのコントローラ側ヘッド接続部160を介して各ヘッド部120がコントローラ部110の制御部114に接続される。そして、制御部114は各ヘッド部120のUVLED150の駆動制御のための電気信号を各ヘッド部120に与え、各ヘッド部120からの近紫外線の強さや照射タイミングを制御する。さらに、制御部114にはフロントパネル基板が接続されている。フロントパネル基板には、コントローラ部110の前面パネルに設けられた表示部142及び設定部140を構成する表示器や各種スイッチ類が実装されている。ユーザは表示部142及び設定部140を用いて4個のヘッド部120の近紫外線の強さ、照射タイミング等を個別に設定することができる。
上述の通り、本実施の形態に係る紫外線照射装置は、コントロール部によって紫外線照射条件を設定する設定モードと、紫外線を照射する照射モードとを切替可能である。設定モードと照射モードの切替は、専用の切替スイッチを設けたり、特定のスイッチの組み合わせや長押し等が利用できる。本実施の形態においては、図6に示す操作パネル144の内、エスケープスイッチ144Eの長押し(例えば3秒以上)によって、設定モードと照射モードを相互に切り替える。
以下、照射モードの詳細について説明する。まず、本実施の形態においては、紫外線照射装置の照射モード時において、すべてのヘッド部120から紫外線を照射する一括照射モードと、一のヘッド部120から紫外線を照射する個別照射モードとを備えている。そして上述の通り、一括照射スイッチ148を操作すると一括照射モードが実行され、個別照射スイッチ180を操作すると個別照射モードが実行される。さらに、各照射モードはそれぞれ自動モードと手動モードに区別できる。自動モードとは、予め設定された紫外線照射条件に従って、照射出力や照射時間を変更可能なモードである。すなわち、自動モードにおいては照射開始指令を受けると、事前に各ヘッド部120毎に登録された照射パターンで照射を開始し、終了後は自動的に紫外線照射を停止する。一方、手動モードとは、指定されたタイミングで紫外線照射のON/OFFを切り替えるモードである。すなわち、照射開始指令を受けると、照射停止指令を受けるまで一定の出力にて照射し続ける。照射スイッチをONすると出力が開始され、OFFすると終了する。なお、後述するように手動モードにおいても紫外線出力値は変更可能である。照射モード時における紫外線の照射開始、及び停止の指令は、上述の通りコントローラ部110に設けた照射スイッチや端子台164からのトリガ入力によって実現される。なお、本実施の形態においては、照射スイッチを一度押下すると照射モードが実行され、再度押下すると中断もしくは停止される。中断の場合は、一時停止状態を維持し、再度スイッチを押下することで照射モードが再開される。
紫外線照射装置は、設定部140で設定される複数の紫外線照射条件を記憶部116に保存できる。さらに、各紫外線照射条件設定毎に動作モードを保存できる。手動モードにおいては、紫外線出力値は各ヘッド部120毎に保存できる。従って、個別手動照射モードでは複数のヘッド部120を異なる紫外線出力で各々照射できる。また一括手動照射モードでは、各ヘッド部120で同時に異なる紫外線出力を開始し、同時に照射終了させることができる。また、各ヘッド部120毎に照射許可/不許可を設定できるので、ヘッド部120が紫外線照射装置に接続されていても、所望のヘッド部120のみから照射することができる。従来の紫外線照射装置では、同一の装置に接続されたヘッドはすべて同じ出力及びタイミングで出力されていたため、装置にヘッドを接続している限り、他のヘッドの出力と共に必ず出力が生じ、照射を停止することができなかった。これに対して、本実施の形態では各ヘッド部120が独立しているため、紫外線照射の許可/不許可を容易に設定できるという利点がある。
また、自動モードにおいても、照射パターンを各ヘッド毎に保存できる。従って、一括自動照射モードでは複数のヘッド部120にて異なる照射パターンで同時に照射を開始して、異なるタイミングで照射を終了させることができる。上述の通り、このような動作も従来の紫外線照射装置では実現できなかった。特にヘッド毎に異なる照射パターン、異なるタイミングで停止することができなかったが、本実施の形態により、独立して各ヘッド部120毎に出力やタイミングを変化させた出力が可能となり、極めて自由度の高い紫外線照射が実現される。上述の通り、各ヘッド部120毎に照射許可/不許可を設定できるため、ヘッド部120が紫外線照射装置に接続されていても、所望のヘッド部120のみから照射させることができる。さらに、照射開始指令をヘッド部毎に入力できるようにすれば、ヘッド部毎に異なるタイミングで紫外線照射を開始させることもできる。例えば、個別照射スイッチをヘッド部の数だけ設けたり、あるいはヘッド部の台数分の端子台トリガ入力を用意すればよい。
以上説明した動作モードをまとめると、一括自動照射モードにおいては、各ヘッド部120毎に予め設定された紫外線出力、照射時間等の紫外線照射条件で、すべてのヘッド部120で紫外線照射を実行する。一括照射スイッチを押下すると、各ヘッド部120から紫外線照射が開始され、様々な異なる出力、時間で独立して紫外線照射が実行される。なお紫外線照射の終了は、各々の設定に応じてヘッド部120毎に異なり、設定が終了するとヘッド部120毎に自動的に終了する。また一括手動照射モードにおいては、実行するとすべてのヘッド部120から一定値で紫外線が出力される。一括照射スイッチを押下すると、各ヘッド部120から紫外線照射が開始され、再度一括照射スイッチを押下すると各ヘッド部120の紫外線照射が停止される。この場合においても各ヘッド毎に紫外線出力値を変更することはできる。さらに、個別手動照射モードは、各々のヘッド部120で実行されると、該ヘッド部120から一定値で紫外線が出力される。この場合においても各ヘッド毎の紫外線出力値を変更することはできる。
個別自動照射モードは、ヘッド部120毎に紫外線照射条件を設定するモードである。個別自動照射モードに相当する機能は、特に設けなくとも、一括自動照射モードを利用して実質的に実現できる。すなわち、特定のUVLEDについてのみ照射を行い、他のUVLEDの照射を行わないことで、該特定のUVLEDの照射時間や出力等の紫外線照射条件を設定することにより、一括自動照射モード実行時に該UVLEDのみが自動的に設定されたパターンで紫外線照射を実行できる。ただ、この場合は特定のUVLEDのみしか紫外線照射を実行できず、他のUVLEDに個別自動照射モードに相当する動作を実行させるには、複数の一括自動照射モードを並列して実行可能とする必要がある。一方、複数のUVLEDを動作させるように一括自動照射モードを設定することは可能である。ただ、UVLED毎の動作タイミングが変化する場合には対応が困難となる。一方、ユーザによっては各ヘッド部毎に自動照射を設定、実行する方が便利である場合も考えられるので、個別自動照射モードを別途設けることもできる。
また上記実施の形態のように設定部を共通とする構成の他、各ヘッド部毎に個別設定スイッチと個別表示部を設けることもできる。また、各ヘッド部の紫外線出力を調整する個別設定スイッチや個別照射スイッチは、コントローラ部でなくヘッド部に設けることもできる。さらに紫外線照射装置のヘッド部は、長手方向に沿ってケーブル部と紫外線の照射方向が略直線状となる態様(ストレートタイプ)とする以外にも、UVLEDからの紫外線の照射方向がヘッド部の長手方向と略直交するように構成したアングル状のタイプとしてもよい。この構成ではヘッド部の上方等のスペースが広く使用でき、また、紫外線照射の対象物や照射箇所を上方からヘッド部越しに観察する際の視認性に優れている。また上述した実施の形態では、図3等に示すように各ヘッド部がUVLEDを1個備えているが、複数の半導体素子をヘッド部に設けることもできる。複数の半導体素子を使用することによって、紫外線の照射量を必要に応じて調整することが可能となり、複数のUVLEDを同時にONして使用すれば紫外線量を増大できる。また、複数のUVLEDの内、特定のUVLEDのみをONさせ、他のUVLEDをOFFとし、動作するUVLEDを交互に切り替えて使用することによって、特定のUVLEDの連続使用を避けて各素子の長寿命化を図ることができ、UVLEDの交換時期を延長できる。さらに、特性が同一のUVLEDを複数設ける場合のみならず、異なる特性を備えるUVLEDを同一のヘッド部に設けてもよい。例えば、波長の異なるUVLEDを切り替えて使用することで、同一のヘッド部から照射可能な紫外線の波長を変更できる。特性の異なるUVLEDを使用する場合は、各UVLEDに応じた駆動電流等を予めヘッド部側で設定しておく。さらにまた、ヘッド部間で異なる特性のUVLEDを各ヘッド部に設けることも可能であることはいうまでもない。複数の半導体素子をヘッド部に設ける場合は、ONする素子を他と区別する必要があるので、各半導体素子に個別のID番号等の素子識別情報を割り当る。そして紫外線照射条件を設定する際に、いずれの素子をONするかの素子識別情報も設定する。複数の半導体素子を点灯する場合は、該半導体素子に同一の設定を容易に行えるよう、設定のコピーを可能としてもよい。
上記の各実施の形態では、紫外線照射条件の設定をコントローラ部の設定部で行っている。ただ、紫外線照射条件の設定は、紫外線照射装置に外部接続された機器にて行うことも可能である。例えば、図7に示すように紫外線照射装置700のコントローラ部710を、コンピュータやPLC等の外部接続機器7101と接続し、外部接続機器7101側で設定した紫外線照射条件をコントローラ部710に転送することで設定を行う。紫外線照射装置700は外部接続機器7101と接続するためのインターフェースを備える。インターフェースはコントローラ部710の制御部714と接続され、制御部714で外部接続機器7101との電気信号のやりとりやデータ通信を行う。外部接続機器7101と紫外線照射装置700との接続は、RS−232xやRS−422、USBやIEEE1394等のシリアル接続、パラレル接続、あるいは10BASE−T、100BASE−TX、1000BASE−T等のネットワークを介して電気的に接続して通信を行うことができる。接続は有線を使った物理的な接続に限られず、IEEE802.11x、OFDM方式等の無線LANやBluetooth等の電波、赤外線、光通信等を利用した無線接続等でもよい。さらに記録媒体を介して設定情報を保存、読み込みさせることもできる。記録媒体には、メモリカードや磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等が利用できる。
従来の紫外線照射装置では、紫外線源として使用する高圧水銀ランプ等に機械的なシャッタを介することにより出力を変更していたため、紫外線出力の最小分解能が粗くなり離散的な変化となって微調整ができず、波形パターンに沿った出力の変更が極めて困難であった。これに対して、駆動電流に対するリニアリティの高い半導体素子を利用する本実施の形態によれば、入力電流を調整してほぼ連続的な出力の変化が実現される。駆動電流に応じて出力をリニアリティ良く変化できるので、様々な照射パターンに対応できる。さらに半導体素子のON/OFFによる制御は反応速度が高く高速な動作が可能であり、しかも機械的な動作を伴わないため信頼性高く安定して使用できる。また、キセノンランプ等を使用する従来の紫外線照射装置でのパルスによるプラズマを発生等の方式と比べて、大電流や複雑な駆動回路を要さず、簡易な回路で安価にかつ容易に実現でき、メンテナンスも容易といった優れた特長が実現される。さらに従来のように高周波を発生させる高周波点灯回路では、高電圧に対する絶縁対策が必要であったり回路構成が複雑で装置が大型化する等の問題があったが、本発明によれば安価にかつ小型化も可能であり、ヘッド部をユーザが手持ち可能なハンディタイプとして好適に利用できる。
(紫外線照射パルス条件の設定)
紫外線硬化型樹脂は、紫外線の照射を受けている間のみ硬化反応を生じ、硬化反応時には発熱を伴う。硬化反応によって発生した熱は、紫外線硬化型樹脂を塗布した対象物によっては悪影響を及ぼすことがある。急激に反応が進行して高温になることを避けるためには、紫外線照射の光量を弱くすることが考えられるが、一方で照射量が少ないと紫外線硬化型樹脂の内部まで紫外線が十分に行き渡らず、反応が不十分になることがある。そこで本発明の実施の形態では、紫外線照射を強い照度でパルス状に短時間照射させる照射を繰り返すよう制御する。これによって、強い照度で内部まで硬化させると共に、短時間で照射を休止することにより反応熱の発生を止めて放熱を促進し、温度上昇を抑制できる。これを実現するために、紫外線源である半導体素子をコントローラ部の制御部でON/OFF制御している。ON/OFF制御には、パルス幅を変化させるPWM制御や一周期内で発生させる一定幅のパルスの数を変化させる方法、あるいは周期や振幅を変化させる方法等が適宜利用できる。またパルスは矩形波や正弦波、三角波等が適宜利用できるが、好適にはスイッチングにより容易に生成できる矩形波とする。
制御部は、UVLEDをパルス駆動するためのパルスパターンを設定する設定部を備える。設定部は、ユーザが対象物の熱許容量、紫外線硬化型樹脂の種別、所定の紫外線を照射したときの温度上昇の勾配及び照射を休止したときの温度低下の勾配、紫外線硬化型樹脂の反応時間等に基づいて、パルスのON期間や一周期を指定する。
具体的には、一周期中の照射期間すなわちON時間は、紫外線硬化型樹脂の反応に必要な最小時間よりも長くする。最小時間は、主に使用する紫外線硬化型樹脂の種類によって変化する。一方、ON時間は反応熱による温度上昇で許容温度を超えない最大時間よりも短くする。ここで許容温度は紫外線硬化型樹脂を塗布する対象物(ワーク)で許容される最大温度であり、対象物の材質や特性によって変化する。したがって、使用される条件に応じた最適値を設定する。
また、紫外線照射の休止期間すなわちOFF時間は、次周期のON時間で温度上昇しても対象物の許容温度を超えない温度まで紫外線硬化型樹脂が放熱する時間とする。すなわち、放熱に要する時間に応じて決定される。好ましくはON時間の5倍程度とし、より好ましくは10倍以上の時間に設定する。
次に実施例1として、図1の紫外線照射装置を用いて紫外線硬化型樹脂に紫外線照射を行った際の温度変化を測定した結果を、図8のグラフに示す。実施例1で使用した紫外線硬化型樹脂は、スリーボンド製接着剤3030であり、これを厚さt=2mmのアルミニウム板に直径φ=6mmの穴を穿孔し、この穴に上記接着剤を充填し、キーエンス製紫外線照射装置を使用し、紫外線を最大照度の60%、ON時間0.3s、OFF時間4s、照射パルス数8回で照射し、対象物の温度を放射温度計で測定した。また比較例1として、紫外線強度を上記と同じく照度60%として連続照射したときの温度変化を測定した。照度60%は最大出力に対する比率であり、ワークとの距離等によって実際の出力値は変化する。例えばヘッド部からワークまでの距離が20mmの場合、100mW/cm前後となる。またこの例においてはワークの許容温度を、熱膨張による変形等を考慮して60℃に想定している。図8から明らかなとおり、紫外線を連続照射すると接着剤が一気に反応して温度は急激に上昇し、100℃を超えてしまっている。これに対して、パルス照射の例では、温度上昇が許容温度である60℃以下に抑制されており、対象物の温度上昇の抑制に効果的であることが確認できた。
なお実施例1では、8パルス照射後は連続照射に切り替えている。図8に示すように、連続照射に切り替える段階では既に紫外線硬化型樹脂の反応がある程度進んでおり、温度が全体に下降傾向にある。このように反応が収束に向かう段階では連続照射しても温度は上昇し続けることはない。このため、連続照射に切り替えることで、許容温度内で残りの反応を促進し早期に硬化させることができる。ただ、連続照射に切り替えずにパルス照射のまま紫外線照射を継続してもよいことはいうまでもない。
紫外線照射をパルス照射から連続照射に切り替えるタイミングは、紫外線を連続照射に切り替えても温度が許容温度以下に収まる程度まで反応が進行した段階とする。この切り替えタイミングの判断には、例えば予めパルス照射による温度上昇を放射温度計等で測定しておき、紫外線照射パルスの一周期における紫外線硬化型樹脂の硬化による発熱量の平均値が上昇傾向から下降傾向に移行したとき、又は紫外線照射の積算量を制御部等で演算し、所定の積算量に達したとき、あるいは紫外線照射パルス数をカウントして所定のパルス数に達した時点等が利用できる。
また実施例2として、異なる紫外線硬化型樹脂に対して異なる紫外線照射条件を適用した際の温度変化を放射温度計で測定した結果を、図9のグラフに示す。この例では、紫外線硬化型樹脂として、スリーボンド製接着剤3042Bを使用し、厚さt=2mmのポリカーボネート板に直径φ=3mmの穴を穿孔して充填した。また紫外線照射装置は実施例1と同じものを使用し、紫外線照射パターンとしては照度100%でON時間0.6s、OFF時間6sで、連続照射に移行させずパルス照射を継続した。また比較例2として、紫外線強度を上記と同じく照度100%の最大出力で一定として連続照射した。この例でも、ワークの許容温度を60℃に想定している。図9から明らかなとおり、紫外線を連続照射すると接着剤が一気に反応して温度は100℃近くまで急上昇した後、なだらかな低下を示している。これに対してパルス照射の例では、許容温度である60℃以下の温度で維持されており、対象物の温度上昇の抑制に効果的であることが確認できた。さらに上記実施例のいずれも、時間の経過と共に温度曲線は一致し一定温度を示しており、反応が収束していることを示している。また紫外線照射後の接着剤は完全に硬化していることが確認できた。
以上のように、本実施の形態に係る紫外線照射によって対象物の温度上昇が抑制できるので、熱により劣化する性質を有する対象物に対しても適切に紫外線照射を制御し、安全に紫外線硬化型樹脂を硬化できる。実際の照射においては使用する紫外線硬化型樹脂の種類や量、基板や部品等の熱許容量や許容温度、あるいは要求される硬化・接着完了までの所要時間等に応じて、パルス幅や周期、振幅等を最適値に調整する。好ましくは、予め実際のワークに紫外線照射を行って上記実施例のような温度変化を測定しておき、最適な条件を個別に見出した後紫外線照射条件を決定する。
本発明の紫外線照射装置及び紫外線照射方法は、ピックアップ等の電子部品の組み立て作業において、紫外線硬化樹脂による接着に好適に利用できる。また、半導体ステッパーや光洗浄装置、光乾燥装置等の用途にも利用できる。
本発明の一実施の形態に係る紫外線照射装置を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態に係る紫外線照射装置のヘッド部の詳細を示す正面図及び断面図である。 図2のヘッド部を上方から見た分解斜視図である。 図2のヘッド部を下方から見た分解斜視図である。 図4のコネクタを各々連結した状態を示す斜視図である。 コントローラ部の前面パネルに設けられた表示部及び設定部の配置例を示す正面図である。 図1の紫外線照射装置に外部接続機器を接続した状態を示すブロック図である。 実施例1の条件で紫外線硬化型樹脂に紫外線照射を行った際の温度変化を示すグラフである。 実施例2の条件で紫外線硬化型樹脂に紫外線照射を行った際の温度変化を示すグラフである。
符号の説明
100、700…紫外線照射装置
110、710…コントローラ部
112…電源部
114、714…制御部
116…記憶部
120…ヘッド部
121…識別部
122…ヘッド本体部
1221…上ケース部材 1222…下ケース部材
1223…基端部材
1224…基板
1225…ケーブル用コネクタ
1226…インジケータLED
1227…メモリ部
1228…調整回路
1229…固定ネジ 1230…固定ネジ
1231…連結コネクタ
1232…貫通孔
124…冷却ブロック
1244…連結コネクタ
1245…保護プレート
126…レンズホルダ
1261…光学系レンズ 1261A…第1のレンズ 1261B…第1のレンズ
130…ケーブル部
140…設定部
142…表示部
144、244…操作パネル
144A、144B、144C、144D…<、>、∧、∨スイッチ
144E…エスケープスイッチ
144F…エンタースイッチ
145…チャンネル表示ランプ
146…紫外線照射ランプ
147…電源スイッチ
148…一括照射スイッチ
150…UVLED
160…ヘッド部接続部
170…個別照射ランプ
180…個別照射スイッチ
7101…外部接続機器
U…紫外線

Claims (10)

  1. 紫外線硬化型樹脂を硬化するための紫外線を照射する紫外線照射装置であって、
    紫外線源として紫外線を照射可能な一以上の半導体素子を備える一以上のヘッド部(120)と、
    各々のヘッド部(120)毎に個別の紫外線照射条件を設定可能な制御部(114)と、前記半導体素子に駆動電流を供給する電源部(112)とを備えるコントローラ部(110)と、
    前記ヘッド部(120)とコントローラ部(110)とを電気的に接続するための電気信号線を備えるケーブル部(130)と、
    を備えており、
    紫外線硬化型樹脂の硬化時に発生する熱量が対象物の熱許容量を超えて上昇するのを抑制するように、前記制御部(114)が半導体素子から照射される紫外線をパルス状に制御することを特徴とする紫外線照射装置。
  2. 請求項1に記載の紫外線照射装置であって、さらに、
    対象物の熱許容量と紫外線硬化型樹脂の硬化時に発生する反応熱による温度上昇の勾配に応じて、紫外線硬化型樹脂の硬化による熱量が熱許容量を超えて上昇するのを抑制するように、紫外線照射のパルス幅及び周期を含む紫外線照射パルス条件を設定するための設定部を備えることを特徴とする紫外線照射装置。
  3. 請求項1又は2に記載の紫外線照射装置であって、
    紫外線照射パルスが略矩形波であり、そのON時間が、紫外線硬化型樹脂の反応に必要な最小時間よりも長く、かつ反応熱による温度上昇で許容温度を超えない最大時間よりも短いことを特徴とする紫外線照射装置。
  4. 請求項3に記載の紫外線照射装置であって、
    紫外線照射パルスのOFF時間が、ON時間の5倍以上であることを特徴とする紫外線照射装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の紫外線照射装置であって、
    紫外線照射パルスの一周期における紫外線硬化型樹脂の硬化による発熱量の平均値が低下したとき、パルス照射から連続照射に移行することを特徴とする紫外線照射装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の紫外線照射装置であって、
    前記半導体素子が紫外線発光ダイオード(150)であることを特徴とする紫外線照射装置。
  7. 紫外線照射装置で紫外線を紫外線硬化型樹脂に照射して硬化させる紫外線照射方法であって、
    紫外線照射装置のヘッド部に備えられた半導体素子から紫外線をパルス状に照射し、紫外線硬化型樹脂の硬化時に発生する熱量が熱許容量を超えて上昇するのを抑制するように紫外線照射を制御することを特徴とする紫外線照射方法。
  8. 対象物の表面に紫外線硬化型樹脂を塗布した後、対象物の表面に紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させるための紫外線照射方法であって、
    対象物の熱許容量と紫外線硬化型樹脂の反応による温度上昇の速度に応じて紫外線照射のパルス幅及びパルス休止時間を含む紫外線照射パルス条件を設定するステップと、
    前記設定された紫外線照射パルス条件に基づき、紫外線硬化型樹脂の硬化時に発生する熱量が許容温度を超えて上昇するのを抑制するように紫外線硬化型樹脂に対して紫外線をパルス状に照射するステップと、
    を有することを特徴とする紫外線照射方法。
  9. 請求項7又は8に記載の紫外線照射方法であって、
    紫外線照射パルス条件の設定が、対象物の熱許容量、紫外線硬化型樹脂の種別、使用量、所定の紫外線を照射したときの温度上昇の勾配及び照射を休止したときの温度低下の勾配、紫外線硬化型樹脂の反応時間の少なくともいずれかに基づいて設定することを特徴とする紫外線照射方法。
  10. 請求項7から9のいずれかに記載の紫外線照射方法であって、
    紫外線源として半導体素子に紫外線発光ダイオード(150)を使用することを特徴とする紫外線照射方法。
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