JP2005218309A - 脱穀装置 - Google Patents

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Hisayuki Satoji
久幸 里路
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Abstract

【課題】今まで以上に穀粒と排藁などのその他の被処理物の分離性能を高めるための脱穀装置を提供すること。
【解決手段】脱穀装置15内に穀稈から穀粒を分離するための扱胴69を軸架した扱室66と該扱室66の後方位置に脱穀後の穀粒から選別された排塵処理物を処理する排塵処理胴71を軸架した排塵処理室68を設け、扱室66と排塵処理室68の下方に被処理物から穀粒を選別するための揺動選別棚51を設けておき、揺動選別棚51の一側上方には排塵処理胴71を配置し、揺動選別棚51の他側上方には吸引ファン92を配置する。
扱室66からの被処理物中の軽量の排藁などの排塵物の多くが、吸引ファン92により脱穀装置の外部に向けて吸引排出されるので、揺動選別棚51に落下する排塵物の量が比較的減少し、揺動選別棚51での穀粒と排藁などとの選別性能が従来より良くなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、コンバイン等に搭載される脱穀装置に関する。
コンバインはエンジンを搭載し、エンジンの発生する動力をコンバインの走行、刈取、脱穀などに使用するが、刈取装置で刈り取った穀稈は脱穀装置に送られ、脱穀された後、グレンタンクに一時的に貯留される。グレンタンクに貯留されている穀粒はオーガからトラックなどに排出される。
従来の脱穀装置では、脱穀された被処理物は揺動選別棚などを用いて穀粒と排藁などのその他の被処理物を分離するが、前記分離性能が高いほど脱穀性能が高いコンバインが得られる。従来から前記穀粒と排藁などのその他の被処理物の分離性能を高めるための工夫が数々なされている。
特開平11−56085号公報
上記したように従来から脱穀装置には、前記穀粒と排藁などのその他の被処理物の分離性能を高めるための工夫が数々なされているが、十分満足のいく分離性能は達成できていない。
本発明の課題も、今まで以上に穀粒と排藁などのその他の被処理物の分離性能を高めるための脱穀装置を提供することである。
請求項1記載の発明は、穀稈から穀粒を分離するための扱胴69を軸架した扱室66と該扱室66の後方位置に脱穀後の穀粒から選別された排塵処理物を処理する排塵処理胴71を軸架した排塵処理室68を設け、扱室66と排塵処理室68の下方に被処理物から穀粒を選別するための揺動選別棚51を有する選別室50を設けた脱穀装置において、前記選別室50の揺動選別棚51の一側上方には排塵処理胴71を配置し、揺動選別棚51の他側上方には吸引ファン92を配置した脱穀装置である。
請求項2記載の発明は、前記吸引ファン92を複数個配置した請求項1記載の脱穀装置である。
請求項3記載の発明は、前記複数の吸引ファン92の吸引風の出口93aを一つだけ設けた請求項1又は2記載の脱穀装置である。
請求項4記載の発明は、前記複数の吸引ファン92の中で吸引風のダクト出口93aに近い位置に配置された吸引ファン92bの吸引力を、吸引風のダクト出口93aから遠い位置に配置された吸引ファン92aの吸引力より大きくした請求項1ないし3のいずれかに記載の脱穀装置15である。
請求項1記載の発明によれば、扱室66からの被処理物中の軽量の排藁などの排塵物の多くが、吸引ファン92により脱穀装置15の外部に向けて吸引排出されるので、揺動選別棚51に落下する排塵物の量が比較的減少し、揺動選別棚51での穀粒と排藁などとの選別性能が従来より良くなる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、排塵処理室68から吸引ファン92側に向けて被処理物中の軽量の排塵物が吸引された後、吸引ファン92の吸引力で脱穀装置15の外部に排出される。このとき、被処理物が揺動選別棚51上を移動するが、その間に被処理物中の刺さり粒などが回収され、無駄に穀粒が排塵物中に混ざったまま外部に排出されることはない。
請求項3記載の発明によれば、複数の吸引ファン92の吸引風のダクト出口93aを一つだけ設けたため、装置のコンパクト化が図れ、しかも機体後方に排塵物を排出するので未刈稈に排塵物が落下することがない。
請求項4記載の発明によれば、吸引ダクト出口93a側に近い側の吸引ファン92bの吸引力の方がダクト出口93aに遠い側の吸引ファン92aの吸引力より大きいので、ファン92aから送塵された排塵物がファン92bに送塵されても、ファン92bが詰まることはないので、排塵物の吸引能率が従来より向上した。
本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
図1は本発明の実施の形態の穀類の収穫作業を行うコンバインの左側面図を示し、図2はコンバインの脱穀装置の側面断面図を示し、図3はコンバインの脱穀装置の平面断面図を示し、図4はコンバインの脱穀装置とグレンタンクの断面図を示す。
図1に示すコンバインの走行フレーム2の下部には、ゴムなどの可撓性材料を素材として無端帯状に成型した左右一対のクローラ4を持ち、乾田はもちろんのこと、湿田においてもクローラ4が若干沈下するだけで自由に走行できる構成の走行装置3を備え、走行フレーム2の前部には刈取装置6を搭載し、走行フレーム2の上部には図示しないエンジンならびに脱穀装置15、操縦席20およびグレンタンク30を搭載する。
刈取装置6は、図示しない刈取昇降シリンダの伸縮作用により刈取装置6全体を昇降して、圃場に植生する穀稈を所定の高さで刈取りができる構成としている。刈取装置6の前端下部に分草具7を、その背後に図示しない傾斜状にした穀稈引起し装置を、その後方底部には刈刃を配置している。刈刃と脱穀装置15のフィードチェン14の始端部との間に、図示しない前部搬送装置、扱深さ調節装置、供給搬送装置などを順次穀稈の受継搬送と扱深さ調節とができるように配置している。
コンバインの刈取装置6の作動は次のように行われる。まず、エンジンを始動して変速用、操向用などの操作レバー5をコンバインが前進するように操作し、刈取・脱穀クラッチ(図示せず)を入り操作して機体の回転各部を伝動しながら、走行フレーム2を前進走行させると、刈取、脱穀作業が開始される。圃場に植立する穀稈は、刈取装置6の前端下部にある分草具7によって分草作用を受け、次いで穀稈引起し装置の引起し作用によって倒伏状態にあれば直立状態に引起こされ、穀稈の株元が刈刃に達して刈取られ、前部搬送装置に掻込まれて後方に搬送され、扱深さ調節装置、供給搬送装置に受け継がれて順次連続状態で後部上方に搬送される。
穀稈は供給搬送装置からフィードチェン14の始端部に受け継がれ、脱穀装置15に供給される。脱穀装置15は、上側に扱胴69を軸架した扱室66を配置し、扱室66の下側に選別部50を一体的に設け、供給された刈取穀稈を脱穀、選別する。
脱穀装置15に供給された穀稈は、後で詳細に説明するが、主脱穀部である扱室66に挿入され、扱室66に軸架され回転する扱胴69の多数の扱歯69aと、フィードチェン14による移送と、扱網74との相互作用により脱穀され、被処理物(穀粒や藁くず)は脱穀装置15内の選別部の揺動選別棚51で受け止められ、上下前後方向に揺動する揺動選別棚51上を移動しながら、唐箕79からの送風を受けて風力選別され、比重の重い穀粒はシーブ53および選別網63を通過し、一番螺旋65から、搬送螺旋(図示せず)を内蔵している一番揚穀筒16を経てグレンタンク30へ搬送され、グレンタンク30に一時貯留される。
脱穀装置15の扱室66の終端に到達した脱穀された残りの穀稈で長尺のままのものは、図示しない排藁チェーンおよび排藁穂先チェーンに挟持されて搬送され、脱穀装置15の後部の藁用カッターに投入されて切断され、圃場に放出される。
グレンタンク30内の底部に穀粒移送用のグレンタンク螺旋32(図4)を設け、グレンタンク螺旋32を駆動する螺旋駆動軸(図示せず)に縦オーガ18および横オーガ19からなる排出オーガを連接し、グレンタンク30内に貯留した穀粒を排出オーガ排出口からコンバインの外部に排出する。グレンタンク螺旋32、縦オーガ螺旋(図示せず)および横オーガ螺旋(図示せず)は、エンジンの動力の伝動を受けて回転駆動され、それぞれのラセン羽根のスクリュウコンベヤ作用により貯留穀粒を搬送する。
刈取装置6で刈り取った穀稈は刈取装置6に装着された穀稈搬送、調節装置で扱深さが調節され、脱穀装置15の主脱穀部である扱室66内に挿入される。扱室66に軸架された扱胴69は、その表面に多数の扱歯69aが設けられており、図示しない駆動機構により、エンジンからの動力により、図3と図4の矢印B方向に回転する。
扱室66に挿入された穀粒の付いた穀稈は、移動するフィードチェン14により図3の矢印A方向に移送されながら、矢印B方向に回転する扱胴69の扱歯69aと扱網74との相互作用により脱穀される。穀稈から分離された被処理物(穀粒や藁くず)は扱網74を矢印C1方向(図4)に通過して、揺動選別棚51で受け止められる。
揺動選別棚51は扱室66の扱網74の下方に配置した上段移送棚55と下段移送棚56とその後方に配置した上方のシーブ53とその下方の選別網63と最後端部に配置したストローラック62から構成されている。
上下2段の移送棚55、56は、複数個の三角形状の選別板55a、56aをそれぞれ備えている。上段移送棚55はシーブ53の前方に配置され、下段移送棚56は選別網63の前方に配置されている。また、上段移送棚55の上方には扱室66から漏下する被処理物を回収する回収口が開口するように下段の移送棚56が上段の移送棚55より脱穀装置15の前方側により長くなるように配置する。そして下段移送棚56で扱室66の扱網74を通り抜けて漏下する被処理物を回収する回収口幅を扱網74の全長のほぼ前方の1/3の幅とする。
このように上段の移送棚55より下段の移送棚56を前方に長くなるような構成に配置することは、扱網74からの漏粒物は扱網74の全長の前方の約1/3の所までで全穀粒の50%が漏下することに基づいている。また、上段移送棚55は後述する二番処理室67の下方に配置して二番処理物を受け止め得る構成になっている。
扱網74の前方の約1/3の領域で漏下する脱穀初期に脱粒した穀粒は単粒であり夾雑物も含んでいないので、シーブ53上で粗選別する必要が無く、直接選別網63で後述する唐箕79からの送風により風選することができ、シーブ53の負荷を軽くし、能率的な脱穀が可能となる。また、下段移送棚56と上段移送棚55上に漏下物の50%づつがそれぞれ回収されることになり、移送棚55、56上で穀粒がそれぞれ均分化され選別性能が向上する。
また、揺動選別棚51は図示しない揺動選別棚駆動機構の作動により上下前後方向に揺動するので、被処理物は矢印D方向(図2)に移動しながら、下段移送棚56上に漏下した比重の重い穀粒は選別網63を矢印E方向に通過し、一番棚板64で集積され、一番螺旋65から一番揚穀筒16を経てグレンタンク30へ搬送される。グレンタンク30に貯留された穀粒は、オーガ18、19を経由してコンバインの外部へ搬送される。
揺動選別棚51の上の被処理物のうち軽量のものは、揺動選別棚51の揺動作用と唐箕79のファン79aによる送風に吹き飛ばされて上段移送棚55からシーブ53に向けて矢印D方向に移動し、ストローラック62の上で大きさの小さい二番穀粒は矢印G方向に漏下して二番棚板85に集められ、二番螺旋86で二番揚穀筒87へ搬送される。
二番穀粒(二番物ということがある)は、正常な穀粒、枝梗粒、藁くずおよび藁くずの中に正常な穀粒が刺さっているササリ粒などの混合物であり、二番揚穀筒87の中を二番揚穀筒ラセン(図示せず)により矢印H方向(図2参照)に揚送されて、二番処理室入口から二番処理室67の上方へ放出される。二番処理室67の下部に軸架する二番処理胴70は図示しない駆動装置により矢印J方向に回転する。二番穀粒は二番処理胴70に植設してある多数の処理歯70aに衝突しながら矢印I方向に進行する間に二番穀粒の分離と枝梗粒の枝梗の除去を行い、被処理物の一部は二番処理胴70の下方に設けられた受網75(図2)を通り抜けて選別室50に漏下し、被処理物の大部分は上段移送棚55からシーブ53方向に送られ、穀粒はシーブ53と選別網63を通り、一番螺旋65に集められる。
このように二番物を上段移送棚55上に回収してシーブ53による再処理をすることにより、穀粒と藁くずとの分離が良好になる。
また、上段移送棚55はシーブ53側の端部を回動支点として図2の矢印Y方向に回動自在とし、下段移送棚56に上段移送棚55の前端部を当接させて上段移送棚55にだけ扱網74からの漏下物を回収する状態と、下段移送棚56の穀粒回収口を開く方向に上段移送棚55を回動制御して上下段の移送棚55、56の両方に回収する状態とに切り換えられる。
これにより、穀粒流量が少ない場合は全量を上段移送棚55に回収し、シーブ53を通過させ、シーブ53で選別することにより選別回数がシーブ選別一回分増加し、選別が良くできる。一方、穀粒流量が多い場合は上下段の移送棚55、56の両方で選別して能力向上を図ることができる。
また、上段移送棚55の前端部の回動をコンバインの車速に関連付けて車速が速くなるほど下段移送棚56での穀粒回収量を増大させ、シーブ53の処理量が増加するのを抑えることもできる。
車速が速くなると上下移送棚55、56上に漏下する穀粒量が増大し、藁くずの発生も増加する。このとき、上段移送棚55上からシーブ53上に移送された被処理物中の穀粒と藁くずとの混在量が増大し、シーブ53での選別ロス量が増大することになる。これを防止するために、穀粒流量増大時にはシーブ53上の被処理物の増加を抑えて、選別性を向上させるために上段移送棚55の前方端部を上げて下段移送棚56の回収口を大きく開き、下段移送棚56への被処理物の漏下量を増やす。
上段移送棚55の上下動駆動モータ57の駆動制御は図示しない車速センサの車速検出値と上段移送棚55の回転制御用のポテンショメータ58の回動角度の検出値に基づき行う。
さらには、上段移送棚55上の被処理物の流量を流量センサ59で検出して、被処理物の流量に応じて上段移送棚55の処理量を変更できるように、上段移送棚55の駆動制御モータ57の駆動制御を行うこともできる。
例えば、下段移送棚56上での被処理物量が設定値以上になると、上段移送棚55へ被処理物が多く分配されるように下段移送棚56の回収口を小さくなるように上段移送棚55の前方端部を下げ、下段移送棚56上での処理負荷が設定値を超えないようにすることで被処理物の選別性の安定を図ることができる。
上段移送棚55上を通過する穀粒はシーブ53から漏下するため、下段移送棚56に回収された穀粒より被処理物選別工程が1回多いので比較的選別性は良好である。従って、下段移送棚56上での処理負荷が設定値を超えると、下段移送棚56へ漏下する被処理物量を減らすように上段移送棚55の前方端部を下げる。
上段移送棚55の前方端部の上下動で下段移送棚56の穀粒回収口の面積を変更する制御に連動させてシーブ53の各シーブ板の傾斜角度(目合)を変更させても良い。
これは、下段移送棚56の穀粒回収口の面積を小さくして上段移送棚55に多く被処理物を供給するときに、シーブ53での処理量も増大させるようにすると二番物の処理能力が良くなるためである。
また、下段移送棚56の穀粒回収口の面積の変更制御を刈取装置6の上下動、コンバインのコーナ旋回中、刈取装置6に設けられた穀稈センサー(図示せず)の穀稈検出により、行っても良い。
収穫物の刈取り終了後は、脱穀装置15内の被処理物量が減っているので、刈取り終了を刈取装置6の上方移動で検出すると、下段移送棚56の穀粒回収口の面積を小さくすることで、シーブ53での処理量を増やす。
また、コンバインが圃場のコーナ旋回中などの場合には、下段移送棚56の穀粒回収口の面積を塞ぐ方向に上段移送棚55を回動させ、被処理物の全量を上段移送棚55上に送り込む。
さらに、穀稈センサがオフの場合は穀稈の刈取りが行われていないので、この穀稈センサのオフに連動して下段移送棚56の穀粒回収口の面積を塞ぐ方向に上段移送棚55を回動させ、被処理物の全量を上段移送棚55上に送り込む。また、穀稈センサがオンの場合には穀稈の刈取りが行われているので、穀稈センサのオンに連動して下段移送棚56の穀粒回収口を開く方向に上段移送棚55を回動制御して、被処理物を下段移送棚56上にも送り込む。
扱室66を図3の矢印A方向に進行し、扱室66の終端に到達した被処理物の中の脱穀された穀稈で長尺のままのものは、図3に示す矢印A1方向に搬送され、排藁処理室95に投入される。
また、扱室66の被処理物搬送方向終端部に到達した被処理物の中で、藁くずなど短尺のものは、排塵処理室入口68aから矢印A2(図3)方向に投入されて排塵処理室68に入り、排塵処理室68では回転する排塵処理胴71の螺旋71aにより矢印K方向(図2、図3)に搬送されながら処理される。
本実施例では二番処理胴70と排塵処理胴71は同径で、同一軸上に設けられている。また、同軸上にある二番処理胴70と排塵処理胴71の駆動は図示しないがエンジンから駆動力をプーリを介して行われる。
排塵処理室68に入った少量の穀粒を含む藁くずを主体とする被処理物の中の漏下物(穀粒)は受け網76(図4)から揺動選別棚51上に漏下し、揺動選別棚51に設けられたストローラック62に誘導されて二番棚板85から二番揚穀筒87を経由して二番処理室67に送られる。
揺動選別棚51に取り付けたストローラック62は揺動選別棚51の後部にその回動基部が取り付けられ、ストローラック62の前方を自由端とする構成で二番唐箕ファン109の選別風をストローラック62の先端に当て、籾と藁くずの風力選別能力を従来より高めることができる。
図2および図3に示すように、脱穀装置15の後部に横断流ファン91を設け、排塵処理室68を含む脱穀装置15内で発生する排塵のうち、比重の軽い藁くず、枝梗および塵埃を含む空気を横断流ファン91の回転による送風で吸引し、横断流ファン出口から矢印L方向へ吹き出して、コンバインの外部へ放出する。
排塵処理室68から揺動選別棚51の終端部に矢印M(図2)のように落ちた排塵のうち二番穀粒、三番穀粒など小径で比重の重いものは、揺動選別棚51の終端部のストローラック62あるいはシーブ53を矢印G方向へ通過して二番棚板85に漏下し、再び二番処理室67において処理される。
本実施例では、扱胴69の終端部付近の揺動選別棚51の一側上方に吸引ファン92、他側上方に排塵処理胴71を設けている。
従来の脱穀装置15では排塵処理胴71の後方に揺動選別棚51を挟んで反対側に小幅の吸引ファンが配置されていただけなので、扱胴69から排出された被処理物、排塵処理胴71から排出された排塵物は揺動選別部50のシーブ53に全量落下し、シーブ53での振り分けのための負荷が大きく能率が上がらなかった。
しかし、上記したように本実施例では、排塵処理胴71の全幅に作用する吸引ファン92で扱胴69から排出された被処理物と排塵処理胴71から排出された排塵物を吸引するので、排塵処理胴71からシーブ53を挟んで排塵処理胴71の反対側の吸引ファン92に被処理物が吸引風で吸引されながらシーブ53上を移動する間に単粒がシーブ53上に落下し、シーブ53の複数の格子間から揺動選別棚51に単粒が落下する。このため、排塵物と単粒との選別性能が従来以上に良くなる。
また、扱室66からの被処理物中の軽量の排塵物が吸引ファン92による機体外部に向けて流れる送風中に引き込まれ、揺動選別棚51上に扱室66からの全ての被処理物が落下することがなくなるので揺動選別棚51の負荷が低減され、被処理物の選別性能が従来に比して良くなり、扱胴69から排出される排塵物を揺動選別棚シーブ53の前方で吸塵でき、揺動棚51の上への藁屑の移送量を低減できる。この結果、選別室50内での揺動選別の性能向上が図れる。
また、前記吸引ファン92を複数個、脱穀装置15の側壁部に沿って並列配置し、これら複数の吸引ファン92の吸引風ダクト93の出口93aを一つだけにして機体後方に設けた構成を採用しても良い。
このように、機体後方に配置した複数個の吸引ファン92の吸引風ダクト93の出口93aを一つだけにして、しかも機体後方に前記ダクト出口93aを設けることで、装置のコンパクト化が図れ、しかも機体後方に排塵物を排出するので未刈稈に排塵物が落下することがない。
また、被処理物が揺動選別棚51上を吸引ファン92の吸引風により移動している間にササリ粒などを回収できる。また、ダクト出口93aが一つあるだけであるので、コンパクトなダクト構成が得られる。
このとき、回転方向が同じである2つの吸引ファン92a、92bのうち、出口側に近い側の吸引ファン92bの方の吸引力をより大きくすると、前方ファン92aから送塵された排塵物が後方ファン92bに送塵されても、後方ファン92bが詰まることはないので排塵物の吸引能率が従来より向上した。
また、2個以上の複数個のファン92a、92bの回転方向を全て同一方向とすることで、前方ファン92aから送塵された送塵物が後方ファン92bに送塵されても、全てのファン92a、92bの回転方向が同一方向であるので前方ファン92aから後方ファン92bへの送塵をスムーズに行うことができ、排塵物が詰まることはない。
また、図3の脱穀装置15の平面図と図5の脱穀装置15の側面略図に示すように、複数個の吸引ファン92a、92bの駆動を単一のベルト94で駆動させ、さらにこれらのファン92a、92bの他のファン79a、109などを含めて複数のファンの駆動を単一の駆動源96で駆動させる構成にすると、吸引ファン92a、92bの駆動方式がコンパクト化できる。
このとき、図6の脱穀装置15の平面略図に示すように、複数の吸引ファン92a、92bの各駆動プーリ92a1、92b1をベルト94を有する無段変速装置を用いて単一の駆動源96で駆動させる構成にすると、それぞれの吸引ファン92a、92bの回転数をそれぞれ手動レバー97a、97bで回転半径を変えることで、それぞれの吸引ファン92a、92bの条件に合った、きめ細かい駆動調節が可能となる。
また、図7の脱穀装置15の平面略図に示すように、複数個のファン92a、92bのの駆動プーリ92a1、92b1はそれぞれ回転半径が変更できない固定径を有するプーリを用い、いずれか一方のプーリ92a1、92b1をベルト式の無段変速用プーリ98と同軸とし、該プーリ98にベルト99を巻き掛けて駆動源96で駆動させる構成にしても良い。この場合には、ファン92a、92bの回転数を同時に変更できる。
図8の脱穀装置15の平面略図(図8(a))と車速対吸引ファン92の回転数の関係図(図8(b))には、車速センサ(図示せず)の車速の検出により、吸引ファン92aのみの駆動速度を変更するか、または吸引ファン92a、92bを増減速駆動制御する構成を示す。図8に示す例は、吸引ファン92aをベルト式の無段変速用プーリ92a1で回転径を可変として駆動させ、吸引ファン92bを固定径のプーリ92b1で駆動させる。図8にはベルト式の無段変速用プーリ92a1の回転径は制御モータ100によりテンションアーム103を作動させて、ベルト94の張力を可変とする構成を示した。
一般に、車速が増速すると脱穀装置15で発生する藁屑が増加し、揺動選別棚51での被処理物の選別負荷が増加する。そこで図8に示すように吸引ファン92の制御モータ100を車速に連動させてベルト式の無段変速用プーリ92a1のベルト94の張力を調整することで、吸引ファン92aの回転数を調整する構成にした。
扱胴69から送られてくる被処理物の処理量に応じて揺動選別棚51の前方側の吸引ファン92aの回転数を変更することで負荷の増減に応じて揺動選別棚51などの負荷をほぼ一定に保つことができる。
また、揺動選別棚51上の被処理物の層厚を検出し、その層厚に応じて吸引ファン92a、92bの駆動開始と停止、または吸引ファン92a、92bの増減速制御を行うこともできる。
この場合には、穀粒処理量が増加し、揺動選別棚51の負荷が増加するとそれに応じた吸引ファン92aの吸引力を作用させて、被処理物を揺動選別棚51の前方側で処理することで、負荷の増大があっても揺動選別棚51の負荷をほぼ一定に保つことができる。
図9には、コンバインの圃場でのコーナ旋回を検出して吸引ファン92aを停止させるか、または吸引ファン92aを減速駆動させる制御タイミングの考え方を示す。前記コーナ旋回時は刈取作業は行われず、脱穀装置15内にある被処理物を処理するだけであり、コーナ旋回時は吸引ファン92aを停止させるか、または吸引ファン92aを減速駆動させて過選別による穀粒ロスを防止する。
なお、図9(a)に示すようにコーナ旋回は図示しない操向具の操作量で検出し、コーナ旋回であると判断されたら、走行装置3の左右回転軸をそれぞれ独立に、エンジン駆動力を伝達又は伝達解除する変速装置のサイドクラッチの入り切りに基づき吸引ファン92aの駆動制御を行うか、又は図9(b)に示すように操向具の操作量でコーナ旋回を検出してコーナ旋回であると判断されたら、ベルト式の無段変速用プーリ92a1を回転させるベルト94(図8)の張力を変更させて吸引ファン92aの回転を下げるなどの方法がある。
また、穀稈センサ(図示せず)の検出結果により穀稈なしと判断される場合は吸引ファン92aを停止させ、また吸引ファン92aを減速駆動させる構成を採用しても良い。
図10(a)は穀稈センサでの穀稈の有無で、吸引ファン92aを停止させる場合のタイミングを説明する図であり、図10(b)は穀稈センサで穀稈なしと判断されたときに吸引ファン92aの回転をベルト式の無段変速用プーリ92a1を回転させるベルト94の張力を変更させて下げるタイミングを説明する図である。
穀稈が検出されない時には、刈取作業は行われず、脱穀装置15内にある被処理物を処理するだけであり、図9、図10に示す方法で過選別による穀粒ロスを防止することができる。
図11は本発明の他の実施の形態の穀類の収穫作業を行うコンバインの左側面図を示し、図12は図11のコンバインの脱穀装置の平面断面図を示し、図13は図11のコンバインの脱穀装置とグレンタンクの断面図を示す。
本脱穀装置の構成は、排塵処理胴71の回転軸と平行な軸を持つ幅広の横断流ファン104を揺動選別棚51を挟んで排塵処理胴71の反対側に設けた構成であり、その他の構成は図2〜図4に示す脱穀装置と同一であるので、その説明は省略する。
横断流ファン104は排塵処理胴71の全幅に亘り吸引作用を行うことができる。また扱胴69から排出された被処理物の中の比重の軽い藁屑などの排塵物を吸引する作用があるため、揺動選別部50のシーブ53に被処理物が全量落下することがなく、シーブ53の負荷が小さくなる。
また、排塵処理胴71から排出される単粒を含む藁屑などの排塵物の中の比重の軽い藁屑などの排塵物だけが、揺動選別棚51を挟んで排塵処理胴71の反対側に設けた全幅吸引ファン104により機体の外部に向けて排出され、単粒は直交選別法によりシーブ53の隙間から落下回収させることことができ、穀粒選別性能が良い。
前記横断流ファン104を内蔵した吸引ダクト105の排出口105aは、図13に示すように機体の前進方向に向かって左側下方に向けて設けられているので、横断流ファン104で吸引した排塵物を機体外部の左下方に向けて排出することができ、未刈稈に排塵物が排出されることがない。また前記未刈稈には排塵風を吹き付けるが、この排塵風は未刈稈を乾燥させる効果及び露を落とす効果がある。
また、排塵処理室68から揺動選別棚51の終端部に矢印Mのように落ちた排塵のうち、やや長めの藁くずはストローラック62で受けとめられ、揺動選別棚51の揺動運動と、唐箕79の送風力およびにより矢印Fのように揺動選別棚51の終端部から排出され圃場に放出される。
本発明の脱穀装置はコンバインなどの収穫した穀粒の処理装置に利用できる。
本発明の実施の形態の穀類の収穫作業を行うコンバインの左側面図である。 図1のコンバインの側面断面図である。 図1のコンバインの平面断面図である。 図1のコンバインの脱穀装置の要部断面図である。 図1のコンバインの脱穀装置の側面断面略図である。 図1のコンバインの脱穀装置の平面断面略図である。 図1のコンバインの脱穀装置の平面断面略図である。 図1のコンバインの脱穀装置の平面略図(図8(a))と車速対吸引ファンの回転数の関係図(図8(b))である。 図1のコンバインのコーナ旋回時の吸引ファン駆動制御のタイミングを説明する図である。 図1のコンバインの穀稈検出時の吸引ファン駆動制御のタイミングを説明する図である。 本発明の実施の形態の穀類の収穫作業を行うコンバインの側面断面図である。 図11のコンバインの平面断面略図である。 図11のコンバインの脱穀装置の要部断面図である。
符号の説明
2 走行フレーム 3 走行装置
4 クローラ 5 操作レバー
6 刈取装置 7 分草具
14 フィードチェン 15 脱穀装置
16 一番揚穀筒 18 縦オーガ
19 横オーガ 20 操縦席
30 グレンタンク 32 グレンタンク螺旋
50 選別部 51 揺動選別棚
53 シーブ 55 上段移送棚
55a、56a 選別板 56 下段移送棚
57 上段移送棚駆動制御モータ 58 ポテンショメータ
59 被処理物流量センサ 62 ストローラック
63 選別網 64 一番棚板
65 一番螺旋 66 扱室
67 二番処理室 68 排塵処理室
68a 排塵処理室入口 69 扱胴
69a 扱歯 70 二番処理胴
70a 処理歯 71 排塵処理胴
71a 螺旋 74 扱網
75 二番処理胴受網 76 受け網
79 唐箕 79a 唐箕ファン
85 二番棚板 86 二番螺旋
87 二番揚穀筒 91 横断流ファン
92(92a、92b) 吸引ファン
92a1、92b1 駆動プーリ 93 吸引風ダクト
93a ダクト出口 94 ベルト
95 排藁処理室 96 駆動源
97a、97b 手動レバー 98 無段変速用プーリ
99 ベルト 100 制御モータ
103 テンションアーム 104 横断流ファン
105 吸引ダクト 105a 排出口
109 二番唐箕ファン

Claims (4)

  1. 穀稈から穀粒を分離するための扱胴69を軸架した扱室66と該扱室66の後方位置に脱穀後の穀粒から選別された排塵処理物を処理する排塵処理胴71を軸架した排塵処理室68を設け、扱室66と排塵処理室68の下方に被処理物から穀粒を選別するための揺動選別棚51を有する選別室50を設けた脱穀装置において、
    前記選別室50の揺動選別棚51の一側上方には排塵処理胴71を配置し、揺動選別棚51の他側上方には吸引ファン92を配置したことを特徴とする脱穀装置。
  2. 前記吸引ファン92を複数個配置したことを特徴とする請求項1記載の脱穀装置。
  3. 前記複数の吸引ファン92の吸引風のダクト出口93aを一つだけ設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の脱穀装置。
  4. 前記複数の吸引ファン92の中で吸引風のダクト出口93aに近い位置に配置された吸引ファン92bの吸引力を、吸引風のダクト出口93aから遠い位置に配置された吸引ファン92aの吸引力より大きくしたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の脱穀装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114402816A (zh) * 2022-01-12 2022-04-29 益阳创辉农业机械装备有限公司 一种水稻收割机副脱粒清选装置

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