JP2005214466A - 熱交換器およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 非金属材料の構成部材相互を接着してなる熱交換器であっても、熱交換器の高温信頼性の低下を防止することが可能な熱交換器およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】 蒸発器1は複数の伝熱プレート11の樹脂シート部21A相互が熱硬化型接着剤で接着されて形成されており、接着剤層22Aは高温環境下において強度が低下し難い。したがって、蒸発器1は、比較的軽量で高温信頼性が高い熱交換器である。
【選択図】 図3

Description

本発明は、複数の構成部材相互が接着剤により接合された熱交換器およびその製造方法に関する。
従来から、樹脂材料等の非金属材料からなる構成部材相互をポリアミド樹脂等の熱可塑性接着剤で接着した熱交換器が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
米国特許第5039370号明細書
しかしながら、上記従来技術の熱交換器では、一般的に高温環境下で強度が低下する熱可塑性接着剤で構成部材相互を接着しているため、高温信頼性が低下する場合があるという問題がある。
本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、非金属材料の構成部材相互を接着してなる熱交換器であっても、熱交換器の高温信頼性の低下を防止することが可能な熱交換器およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明の熱交換器では、非金属材料からなる複数の構成部材相互が熱硬化型接着剤で接着されていることを特徴としている。
これによると、構成部材相互を接着する接着剤は、高温環境下において強度が低下し難い。したがって、熱交換器の高温信頼性の低下を防止することができる。
また、請求項2に記載の発明の熱交換器では、非金属材料は樹脂材料であることを特徴としている。
これによると、比較的軽量な構成部材を容易に形成することができる。
また、請求項3に記載の発明の熱交換器では、構成部材は、プレス成形されたシート状部材であることを特徴としている。
これによると、樹脂製のシート部材をプレス加工して、構成部材を容易に形成することができる。
また、請求項4に記載の発明の熱交換器では、構成部材は、押出し成形されたチューブ状部材であることを特徴としている。
これによると、樹脂材料を押出し加工して、構成部材を容易に形成することができる。
また、請求項5に記載の発明の熱交換器では、樹脂材料は、荷重たわみ温度が熱硬化型接着剤の硬化温度より高いことを特徴としている。
これによると、構成部材相互を接着するときに、構成部材が軟化変形することを防止できる。
また、請求項6に記載の発明の熱交換器では、樹脂材料は、融点が熱硬化型接着剤の硬化温度より高いことを特徴としている。
これによると、構成部材相互を接着するときに、構成部材が融解することを防止できる。
また、請求項7に記載の発明の熱交換器では、樹脂材料は、ガラス転移温度が熱硬化型接着剤の硬化温度より高いことを特徴としている。
これによると、構成部材相互を接着するときに、構成部材が変形することを防止できる。
また、請求項8に記載の発明の熱交換器では、樹脂材料は、ポリフェニレンサルファイド樹脂を主成分とすることを特徴としている。
これによると、比較的安価に構成部材の耐熱性を確保することができる。
また、請求項9に記載の発明の熱交換器では、熱硬化型接着剤は、エポキシ系接着剤であることを特徴としている。
これによると、比較的汎用性が高いエポキシ系接着剤で熱交換器を形成することができる。
また、請求項10に記載の発明の熱交換器では、非金属材料の線膨張係数と熱硬化型接着剤の線膨張係数との差が、3.0×10−5/℃以下であることを特徴としている。
これによると、構成部材と接着剤層との間に熱応力が発生し難い。特に、加熱接着した後熱交換器を冷却した場合に発生する熱応力を抑制することが可能である。
また、請求項11に記載の発明の熱交換器では、構成部材の表面に金属製フィンが熱硬化型接着剤で接着されていることを特徴としている。
これによると、非金属材料からなる構成部材に、比較的熱伝導性が良好な金属製フィンを形成して、熱交換器の熱交換性能を向上することができる。
また、請求項12に記載の発明の熱交換器では、複数の構成部材相互を接着する熱硬化型接着剤と、構成部材と金属製フィンとを接着する熱硬化型接着剤とが、同一の接着剤であることを特徴としている。
これによると、同一の接着剤で金属製フィンを有する熱交換器を形成することが可能である。したがって、製造工程を簡素化することができる。
また、請求項13に記載の発明の熱交換器の製造方法では、
非金属材料からなる複数の構成部材を用いて熱交換器を製造する方法であって、
構成部材の表面に熱硬化型接着剤層を形成する接着剤層形成工程と、
接着剤層形成工程の後、複数の構成部材を組み合わせつつ熱硬化型接着剤層を加熱硬化して、複数の構成部材相互を接着する接着工程とを備えることを特徴としている。
これによると、請求項1に記載の発明の熱交換器を製造することができる。
また、請求項14に記載の発明の熱交換器の製造方法では、非金属材料は樹脂材料であることを特徴としている。
これによると、請求項2に記載の発明の熱交換器を製造することができる。
また、請求項15に記載の発明の熱交換器の製造方法では、樹脂材料からなるシート状部材をプレス成形して構成部材を形成するプレス成形工程を備えることを特徴としている。
これによると、請求項3に記載の発明の熱交換器を製造することができる。
また、請求項16に記載の発明の熱交換器の製造方法では、シート状部材の表面に熱硬化型接着剤層を形成した後に、プレス成形工程を行ない、構成部材の表面に熱硬化型接着剤層を形成することを特徴としている。
これによると、熱硬化型接着剤層を表面に形成した樹脂製シート状部材から、熱硬化型接着剤層を表面に備える構成部材を得ることができる。すなわち、所謂プレコートシート部材から構成部材を形成することができる。
また、請求項17に記載の発明の熱交換器の製造方法では、プレス成形工程の後、接着剤層形成工程を行なうことを特徴としている。
これによると、プレス加工により構成部材を形成した後に、構成部材の形状等に応じて熱硬化型接着剤層を形成することができる。
また、請求項18に記載の発明の熱交換器の製造方法では、接着剤層形成工程では、接着工程において相互を接着する複数の構成部材の間に、熱硬化型接着剤層を載置することを特徴としている。
これによると、熱硬化型接着剤層を載置することで、容易に構成部材の表面に熱硬化型接着剤層を形成することができる。
また、請求項19に記載の発明の熱交換器の製造方法では、接着剤層形成工程の前に、樹脂材料をチューブ状に押出し成形して構成部材を形成する押出し成形工程を備えることを特徴としている。
これによると、請求項4に記載の発明の熱交換器を製造することができる。
また、請求項20に記載の発明の熱交換器の製造方法では、接着工程では、樹脂材料の荷重たわみ温度より低い温度で熱硬化型接着剤層を加熱硬化することを特徴としている。
これによると、請求項5に記載の発明の熱交換器を製造することができる。
また、請求項21に記載の発明の熱交換器の製造方法では、接着工程では、樹脂材料の融点より低い温度で熱硬化型接着剤層を加熱硬化することを特徴としている。
これによると、請求項6に記載の発明の熱交換器を製造することができる。
また、請求項22に記載の発明の熱交換器の製造方法では、接着工程では、樹脂材料のガラス転移温度より低い温度で熱硬化型接着剤層を加熱硬化することを特徴としている。
これによると、請求項7に記載の発明の熱交換器を製造することができる。
また、請求項23に記載の発明の熱交換器の製造方法では、樹脂材料は、ポリフェニレンサルファイド樹脂を主成分とすることを特徴としている。
これによると、請求項8に記載の発明の熱交換器を製造することができる。
また、請求項24に記載の発明の熱交換器の製造方法では、接着剤層形成工程では、40℃において固状を呈する熱硬化型接着剤層を形成することを特徴としている。
これによると、40℃以下において熱硬化型接着剤層が粘着性を発現し難い。したがって、所謂室温雰囲気下におけるハンドリング等の作業性が良好である。
また、請求項25に記載の発明の熱交換器の製造方法では、接着剤層形成工程では、Bステージ状態のエポキシ系接着剤を熱硬化型接着剤層として形成することを特徴としている。
これによると、接着工程前の構成部材表面に形成された熱硬化型接着剤層の粘着性を抑制できるとともに、請求項9に記載の発明の熱交換器を製造することができる。
また、請求項26に記載の発明の熱交換器の製造方法では、接着工程では、150℃〜250℃の温度で熱硬化型接着剤層を加熱硬化することを特徴としている。
接着工程における加熱温度が250℃を超えると構成部材が劣化し易い。また、加熱温度が150℃より低いと接着剤の硬化を充分に行ない良好な接着を行なうことが難しい。もしくは、150℃で容易に硬化する接着剤であると、接着工程前に硬化反応が進行してしまう場合があり、良好な接着を行なうことが難しい。したがって、本請求項に記載の発明によれば、構成部材の劣化を抑制しつつ、構成部材相互を良好に接着することができる。
また、請求項27に記載の発明の熱交換器の製造方法では、非金属材料の線膨張係数と熱硬化型接着剤の線膨張係数との差が、3.0×10−5/℃以下であることを特徴としている。
これによると、請求項10に記載の発明の熱交換器を製造することができる。
また、請求項28に記載の発明の熱交換器の製造方法では、構成部材の表面に金属製フィンを熱硬化型接着剤で接着するフィン接着工程を備えることを特徴としている。
これによると、請求項11に記載の発明の熱交換器を製造することができる。
また、請求項29に記載の発明の熱交換器の製造方法では、フィン接着工程を接着工程と同時に行なうことを特徴としている。
これによると、金属製フィンを有する熱交換器の製造工程を簡素化することができる。
また、請求項30に記載の発明の熱交換器の製造方法では、フィン接着工程において構成部材の表面に金属製フィンを接着する熱硬化型接着剤は、接着剤層形成工程で形成した熱硬化型接着剤層をなす熱硬化型接着剤であることを特徴としている。
これによると、金属製フィンを接着するために改めて接着剤層を形成することなく、請求項12に記載の発明の熱交換器を製造することができる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明を適用した第1の実施形態における車両用空調装置の冷凍サイクルに用いられる熱交換器である蒸発器(エバポレータ)1の概略構成を示す斜視図である。また、図2は、蒸発器1の構成部材である伝熱プレート11の概略構造を示す平面図である。
図1に示すように、蒸発器1は、冷媒の導入・導出部であるタンク部2と熱交換部であるコア部3とを備え、図2に示すタンク形成部12とコア形成部13とがプレス加工により形成された構成部材である伝熱プレート11を複数枚積層し接着一体化して形成されている。
図3は、蒸発器1のコア部3における2つの冷媒細径通路14部位を拡大してモデル的に示した、蒸発器1の製造工程を示す工程別断面図である。
図3(a)において、20は樹脂シート(シート状部材)21(本例では厚さ約100〜200μm)の片面もしくは両面(本例では片面)に、Bステージ状態(未架橋状態)の熱硬化型接着剤(本例ではエポキシ系接着剤)からなる未硬化固状皮膜である接着剤層22(本例では厚さ約10〜30μm)を形成したプレコートシート材である。
ここで、樹脂シート21をなす樹脂材料としては、耐熱性およびコスト等の見地からポリフェニレンサルファイド(PPS)系樹脂材料(本例では、ガラス繊維含有PPS樹脂)を採用している。
一方、接着剤層22に使用する熱硬化型接着剤としては、未硬化固状(Bステージ状)のものを入手可能もしくは製造可能なものであれば特に限定されないが、接着性および汎用性等の見地から、固形エポキシ、エポキシ/フェノリック、ナイロン/エポキシ、ニトリル/エポキシ等のエポキシ系接着剤を使用することが好ましい。
樹脂シート21の表面にBステージのフィルム状接着剤を載置し、必要により若干加熱した圧着ローラで圧着して接着剤層22を形成する。なお、接着剤層22の形成は、フィルム状接着剤の圧着によらず接着剤を塗布した後加熱および冷却してBステージ化してもよい。ローラ塗り、刷毛塗り、スプレー塗り、浸漬塗り等により塗布形成することができる。
図3(a)に示すプレコートシート材20を形成したら、プレス加工により図3(b)に示す伝熱プレート11を形成する。このプレス加工では、若干加熱しつつ加圧して伝熱プレート11を形成する。
例えば、図2に示すタンク・コア形成部12、13のプレス加工(フォーミング)を行なった後、伝熱プレート11を打ち抜く順送り加工、または、ブランクを打ち抜き後、タンク・コア形成部12、13のプレス加工(フォーミング)を行なうトランスファ加工により形成する。
このとき、接着剤層22は、室温において(例えば40℃以下において)実質的に粘着性を有しない未硬化固状層であるため、加工機や他部品に接触しても接着剤が付着せず、取扱いが容易である。
樹脂シート21の表面に接着剤層22を形成しプレス加工により図3(b)に示す伝熱プレート11を得たら、図3(c)に示すように、複数の伝熱プレート11を仮組み立て後、加熱雰囲気において、未硬化接着剤層を完全硬化(架橋)する。本例では、230℃の無調整大気雰囲気において15分間加熱し、接着剤層22を硬化している。
本例の樹脂シート21の荷重たわみ温度(ASTM・D648、印加応力1.82MPa)は約270℃であるので、230℃雰囲気で接着剤層22を硬化しても、伝熱プレート11の樹脂シート部21Aが変形することはない。
これにより、図3(d)に示すように、硬化した接着剤層22Aにより伝熱プレート11(実質的には樹脂シート部21A)相互が接着され、樹脂製の蒸発器1が形成される。
なお、加熱硬化温度は、樹脂シート21を構成する樹脂材料の荷重たわみ温度より低ければよいが、150℃〜250℃の温度範囲で行なうことが好ましい。
接着工程における加熱温度が250℃を超えると樹脂シート部21Aが炭化劣化し易く、加熱温度が150℃より低いと接着剤の硬化を充分に行ない難い。150℃で容易に硬化する接着剤を採用すると、接着工程前の作業環境において硬化反応が進行してしまう場合があり、好ましくない。
ここで、硬化した接着剤層22Aの線膨張係数は5.0×10−5/℃であり、樹脂シート部21Aの線膨張係数は7.0×10−5/℃であるので、230℃雰囲気において硬化を完了した後に室温まで冷却した場合であっても、樹脂シート部21Aと接着剤層22Aとの界面に大きな応力は発生せず、良好な接着性を確保することができる。
本発明者らは、樹脂シート部21Aと接着剤層22Aとの線膨張係数の差が3.0×10−5/℃以下であれば、上記冷却が行なわれた場合であっても、界面接着性が確保できることを確認している。
なお、図3(b)に示す工程が本実施形態におけるプレス成形工程であり、図3(a)に示すプレコートシート材20を図3(b)に示す伝熱プレート11とする工程が、本実施形態における接着剤層形成工程である。また、図3(c)、(d)に示す工程が本実施形態における接着工程である。
上述の構成および製造方法によれば、蒸発器1は複数の伝熱プレート11の樹脂シート部21A相互が熱硬化型接着剤で接着されて形成されており、接着剤層22Aは高温環境下において強度が低下し難い。したがって、蒸発器1は、比較的軽量で高温信頼性が高い熱交換器である。
また、蒸発器1の製造においては、プレコートシート材20を出発材料とすることができる。さらに、室温固状の接着剤層22を形成しているので、液状接着剤を用いた場合のように、複雑な形状の構成部材の接合箇所毎への接着剤塗布が不要であるとともに、ハンドリングの悪化を招くこともない。したがって、製造工程を生産性が高い非常にシンプルなものとすることができる。
また、樹脂製の構成部材相互を溶着する場合のように、接合箇所毎の局部加熱が不要である。さらに、樹脂シート部21Aを軟化、溶融しないので、変形や肉厚減少を起こし難い。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について図4に基づいて説明する。本第2の実施形態は、本発明を車両搭載機器の冷却水から放熱するための熱交換器であるラジエータに適用した例である。なお、第1の実施形態と同様の部分については、同一の符号をつけ、その説明を省略する。
図4(a)に示すように、本実施形態では、接着剤層22を樹脂製多孔偏平形状の押出しチューブ(チューブ状部材)31の両面に形成(プレコート)している。押出し加工により押出しチューブ31をなす樹脂材料としては、耐熱性およびコスト等の見地からポリフェニレンサルファイド(PPS)系樹脂材料(本例では、ガラス繊維、アルミナフィラー含有PPS樹脂)を採用している。
そして、押出しチューブ31を図示しない樹脂製のタンク部と仮組み立てするときに、押出しチューブ31の接着剤層22形成面上に、金属製フィン32(図4(b)参照)を配置する。その後、この組立体を加熱雰囲気において、未硬化接着剤層を完全硬化(架橋)する。本例では、200℃の無調整大気雰囲気において30分間加熱し、接着剤層22を硬化している。
本例の押出しチューブ31をなす樹脂材料の荷重たわみ温度(ASTM・D648、印加応力1.82MPa)は約220℃であるので、200℃雰囲気で接着剤層22を硬化しても、押出しチューブ31が変形することはない。
金属製フィン32をなす金属材料としては、熱伝導性等の見地からアルミニウム合金材(例えば、A3003系合金)を採用している。
これにより、図4(b)に示すように、硬化した接着剤層22Aにより金属製フィン32が放熱フィンとして押出しチューブ31表面に接着された、樹脂製のラジエータ(全体図示は省略)が形成される。
ここで、硬化した接着剤層22Aの線膨張係数は4.3×10−5/℃であり、押出しチューブ31の線膨張係数は7.0×10−5/℃であるので、200℃雰囲気において硬化を完了した後に室温まで冷却した場合であっても、押出しチューブ31と接着剤層22Aとの界面に大きな応力は発生せず、良好な接着性を確保することができる。
なお、図4(a)に示す押出しチューブ31を成形する工程が本実施形態における押出し成形工程であり、図4(a)に示す工程が本実施形態における接着剤層形成工程である。また、図4(b)に示す工程が本実施形態における接着工程およびフィン接着工程である。
上述の構成および製造方法によれば、本実施形態の熱交換器であるラジエータは複数の押出しチューブ31、図示しない樹脂製タンク部、および金属製フィン32が熱硬化型接着剤で相互に接着されており、接着剤層22Aは高温環境下において強度が低下し難い。したがって、比較的軽量で熱交換性能に優れ高温信頼性が高い熱交換器を得ることができる。
また、押出しチューブ31には室温固状の接着剤層22を形成しているので、液状接着剤を用いた場合のように、複雑な形状の構成部材の接合箇所毎への接着剤塗布が不要であるとともに、ハンドリングの悪化を招くこともない。さらに、接着工程とフィン接着工程とを同時に行なっている。したがって、製造工程を生産性が高い非常にシンプルなものとすることができる。
本実施形態の樹脂製のラジエータを、電気自動車等の冷却水に電流が流れる車両に搭載すれば、冷却水系を絶縁することが容易である。放熱用の金属製フィン32は、樹脂製の押出しチューブ31の外面に形成されているので、冷却水との絶縁状態を維持しつつ良好に放熱することができる。
(他の実施形態)
上記第1の実施形態では、樹脂シート21の表面に接着剤層22を形成した後にプレス成形工程を行なうことで、伝熱プレート11の樹脂シート部21Aの表面に熱硬化型接着剤層を形成していた(接着剤層形成工程としていた)が、プレス成形工程を完了した後に接着剤層形成工程を行なうものであってもよい。
例えば、図5(a)に示す樹脂シート21をプレス成形加工して、図5(b)に示す蒸発器1の構成部材21Aとし、図5(c)に示すように複数の構成部材21Aの間にシート状の接着剤層22を載置(接着剤層形成工程)した後、接着工程を行なって図5(d)に示す蒸発器1を得るものであってもよい。
また、上記第1の実施形態では、樹脂シート21の片面に接着剤層22を形成し、上記第2の実施形態では、押出しチューブ31の両面に接着剤層22を形成していたが、接着剤層22は、熱交換器の構成部材表面の少なくとも一部に形成されるものであればよい。片面であってもよいし、両面であってもよいし、全面であってもかまわない。
また、上記各実施形態では、熱交換器の構成部材をなす樹脂材料の荷重たわみ温度より低い温度で接着剤層22を加熱硬化していたが、構成部材をなす樹脂材料によっては、樹脂材料の融点、もしくはガラス転移温度より低い温度で接着剤層22を加熱硬化するものであればよい。要するに、構成部材が変形し難い温度領域で接着剤を加熱硬化するものであればよい。
また、上記各実施形態では、構成部材をなす樹脂材料は、PPS系樹脂材料であったが、これに限定されるものではない。例えば、液晶樹脂等を採用することも可能である。
また、上記各実施形態では、構成部材は樹脂材料によりなるものであったが、本発明は非金属材料よりなる構成部材を接着して熱交換器を形成するものであれば、構成部材の材料は樹脂に限定されるものではない。例えばセラミック等であってもかまわない。
また、上記各実施形態では、熱交換器は蒸発器またはラジエータであったが、本発明は蒸発器、ラジエータ以外の熱交換器にも適用することが可能である。
本発明を適用した第1の実施形態における熱交換器である蒸発器1の概略構成を示す斜視図である。 第1の実施形態における蒸発器1の構成部材である伝熱プレート11の概略構造を示す平面図である。 (a)〜(d)は、第1の実施形態における蒸発器1の製造工程を示す工程別要部断面図である。 (a)、(b)は、第2の実施形態における熱交換器であるラジエータの製造工程を説明するための図である。 (a)〜(d)は、他の実施形態における蒸発器1の製造工程を示す工程別要部断面図である。
符号の説明
1 蒸発器(熱交換器)
11 伝熱プレート(構成部材)
20 プレコートシート材
21 樹脂シート(シート状部材)
21A 樹脂シート部(実質的な構成部材)
22 接着剤層(未硬化固状接着剤層)
22A 接着剤層(硬化接着剤層)
31 押出しチューブ(構成部材、チューブ状部材)
32 金属製フィン

Claims (30)

  1. 非金属材料からなる複数の構成部材相互が熱硬化型接着剤で接着されていることを特徴とする熱交換器。
  2. 前記非金属材料は樹脂材料であることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記構成部材は、プレス成形されたシート状部材であることを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
  4. 前記構成部材は、押出し成形されたチューブ状部材であることを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
  5. 前記樹脂材料は、荷重たわみ温度が前記熱硬化型接着剤の硬化温度より高いことを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1つに記載の熱交換器。
  6. 前記樹脂材料は、融点が前記熱硬化型接着剤の硬化温度より高いことを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1つに記載の熱交換器。
  7. 前記樹脂材料は、ガラス転移温度が前記熱硬化型接着剤の硬化温度より高いことを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1つに記載の熱交換器。
  8. 前記樹脂材料は、ポリフェニレンサルファイド樹脂を主成分とすることを特徴とする請求項2ないし請求項7のいずれか1つに記載の熱交換器。
  9. 前記熱硬化型接着剤は、エポキシ系接着剤であることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1つに記載の熱交換器。
  10. 前記非金属材料の線膨張係数と前記熱硬化型接着剤の線膨張係数との差が、3.0×10−5/℃以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1つに記載の熱交換器。
  11. 前記構成部材の表面に金属製フィンが熱硬化型接着剤で接着されていることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1つに記載の熱交換器。
  12. 前記複数の構成部材相互を接着する前記熱硬化型接着剤と、前記構成部材と前記金属製フィンとを接着する前記熱硬化型接着剤とが、同一の接着剤であることを特徴とする請求項11に記載の熱交換器。
  13. 非金属材料からなる複数の構成部材を用いて熱交換器を製造する方法であって、
    前記構成部材の表面に熱硬化型接着剤層を形成する接着剤層形成工程と、
    前記接着剤層形成工程の後、前記複数の構成部材を組み合わせつつ前記熱硬化型接着剤層を加熱硬化して、前記複数の構成部材相互を接着する接着工程とを備えることを特徴とする熱交換器の製造方法。
  14. 前記非金属材料は樹脂材料であることを特徴とする請求項13に記載の熱交換器の製造方法。
  15. 前記樹脂材料からなるシート状部材をプレス成形して前記構成部材を形成するプレス成形工程を備えることを特徴とする請求項14に記載の熱交換器の製造方法。
  16. 前記シート状部材の表面に前記熱硬化型接着剤層を形成した後に、前記プレス成形工程を行ない、前記構成部材の表面に前記熱硬化型接着剤層を形成することを特徴とする請求項15に記載の熱交換器の製造方法。
  17. 前記プレス成形工程の後、前記接着剤層形成工程を行なうことを特徴とする請求項15に記載の熱交換器の製造方法。
  18. 前記接着剤層形成工程では、前記接着工程において相互を接着する前記複数の構成部材の間に、前記熱硬化型接着剤層を載置することを特徴とする請求項17に記載の熱交換器の製造方法。
  19. 前記接着剤層形成工程の前に、前記樹脂材料をチューブ状に押出し成形して前記構成部材を形成する押出し成形工程を備えることを特徴とする請求項14に記載の熱交換器の製造方法。
  20. 前記接着工程では、前記樹脂材料の荷重たわみ温度より低い温度で前記熱硬化型接着剤層を加熱硬化することを特徴とする請求項14ないし請求項19のいずれか1つに記載の熱交換器の製造方法。
  21. 前記接着工程では、前記樹脂材料の融点より低い温度で前記熱硬化型接着剤層を加熱硬化することを特徴とする請求項14ないし請求項19のいずれか1つに記載の熱交換器の製造方法。
  22. 前記接着工程では、前記樹脂材料のガラス転移温度より低い温度で前記熱硬化型接着剤層を加熱硬化することを特徴とする請求項14ないし請求項19のいずれか1つに記載の熱交換器の製造方法。
  23. 前記樹脂材料は、ポリフェニレンサルファイド樹脂を主成分とすることを特徴とする請求項14ないし請求項22のいずれか1つに記載の熱交換器の製造方法。
  24. 前記接着剤層形成工程では、40℃において固状を呈する前記熱硬化型接着剤層を形成することを特徴とする請求項13ないし請求項23のいずれか1つに記載の熱交換器の製造方法。
  25. 前記接着剤層形成工程では、Bステージ状態のエポキシ系接着剤を前記熱硬化型接着剤層として形成することを特徴とする請求項24に記載の熱交換器の製造方法。
  26. 前記接着工程では、150℃〜250℃の温度で前記熱硬化型接着剤層を加熱硬化することを特徴とする請求項13ないし請求項25のいずれか1つに記載の熱交換器の製造方法。
  27. 前記非金属材料の線膨張係数と前記熱硬化型接着剤の線膨張係数との差が、3.0×10−5/℃以下であることを特徴とする請求項13ないし請求項26のいずれか1つに記載の熱交換器の製造方法。
  28. 前記構成部材の表面に金属製フィンを熱硬化型接着剤で接着するフィン接着工程を備えることを特徴とする請求項13ないし請求項27のいずれか1つに記載の熱交換器の製造方法。
  29. 前記フィン接着工程を前記接着工程と同時に行なうことを特徴とする請求項28に記載の熱交換器の製造方法。
  30. 前記フィン接着工程において前記構成部材の表面に前記金属製フィンを接着する前記熱硬化型接着剤は、前記接着剤形成工程で形成した前記熱硬化型接着剤層をなす前記熱硬化型接着剤であることを特徴とする請求項29に記載の熱交換器の製造方法。
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