JP2005212249A - インクジェットヘッドのクリーニング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数のノズルが形成されたノズル形成部の表面に対するクリーニング性能を向上させ、インクや異物がノズル形成部の表面に固着した場合でも固着したインクや異物の除去を良好に行えるようにする。
【解決手段】 ノズル形成部9の表面のクリーニング時には、回転体18の外周部から放射方向に突出した複数のクリーニングブレード19を有するクリーニング体4とノズル形成部9を有するインクジェットヘッド2とを相対的に移動させながらクリーニング体4を回転体18の中心線回りに回転させる。この回転により、クリーニング体18の一部であるクリーニングブレード19がノズル形成部9の表面に繰り返し当接され、ノズル形成部9の表面に付着しているインクや異物の除去性能が向上する。
【選択図】 図3
【解決手段】 ノズル形成部9の表面のクリーニング時には、回転体18の外周部から放射方向に突出した複数のクリーニングブレード19を有するクリーニング体4とノズル形成部9を有するインクジェットヘッド2とを相対的に移動させながらクリーニング体4を回転体18の中心線回りに回転させる。この回転により、クリーニング体18の一部であるクリーニングブレード19がノズル形成部9の表面に繰り返し当接され、ノズル形成部9の表面に付着しているインクや異物の除去性能が向上する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、インクジェットヘッドのクリーニング装置に関する。
インクジェット記録装置は、複数のノズルが形成されたノズル形成部(例えば、ノズルプレート)を有し、記録すべきデータに応じてこれらのノズルからインク滴を吐出させ、吐出したインク滴を記録媒体に付着させることにより記録を行う。
このようなインクジェット記録装置では、ノズルプレートの表面にインクや紙粉等の異物が付着するとノズルからのインク滴の吐出性能が低下するため、ノズルプレートの表面を定期的にクリーニングする必要がある。
ノズルプレートの表面をクリーニングするクリーニング装置としては、クリーニングブレードをノズルプレートの表面に当接させ、その当接状態を維持しながらクリーニングブレードをノズルプレートの長手方向に移動させるようにした装置が広く採用されている(例えば、特許文献1、2参照)。クリーニングブレードはゴムやシリコン等の材料で形成され、可撓性を有している。
クリーニング装置によるノズルプレートの表面のクリーニング時には、ノズルプレートの表面にクリーニングブレードを当接させ、その当接状態を維持してノズルプレートとクリーニングブレードとを相対的に移動させる。相対的に移動させるとは、ノズルプレートが取り付けられているインクジェットヘッドを移動させずにクリーニングブレードを移動させてもよく、又は、クリーニングブレードを移動させずにインクジェットヘッドを移動させてもよいことを意味する。
上述した特許文献に記載されたクリーニング装置におけるノズルプレートの表面のクリーニング性能は、クリーニングブレードとノズルプレートとの相対的な移動速度と、ノズルプレートへのクリーニングブレードの押し付け力とにより決定されている。
なお、これらの移動速度、押し付け力は、予め設定された最適値に固定されている場合が多い。
クリーニング装置によるノズルプレートの表面のクリーニングを、ノズルプレートの表面にインクや異物が付着した直後に行う場合には、良好なクリーニング性能を発揮することができる。
しかし、ノズルプレートの表面にインクや異物が付着してからクリーニングするまでの間に長時間が経過すると、付着したインクや異物がノズルプレートの表面に固着し、固着したインクや異物は除去しにくくなる。
ノズルプレートの表面に固着したインクや異物を除去するためには、クリーニングブレードをインクジェットヘッドに対して相対的に移動させるクリーニング動作を複数回繰り返さなければならず、記録作業を中断される時間が長くなる。クリーニング動作を複数回繰り返しても固着したインクや異物を除去できない場合には、サービスマンを呼んで別途な方法のクリーニング作業を行う必要がある。
本発明の目的は、複数のノズルが形成されたノズル形成部の表面に対するクリーニング性能を向上させ、インクや異物がノズル形成部の表面に固着した場合でも固着したインクや異物の除去を良好に行えるようにすることである。
本発明のインクジェットヘッドのクリーニング装置は、中心線回りに回転駆動される回転体とこの回転体に固定されてこの回転体の外周部から放射方向に突出した複数のクリーニングブレードとを有するクリーニング体と、インク滴が吐出する複数のノズルが形成されたノズル形成部を有するインクジェットヘッドに対して前記クリーニングブレードを前記ノズル形成部の表面に当接させた前記クリーニング体を相対的に移動させる移動機構とを有し、ノズル形成部の表面をクリーニングするためにクリーニング体をインクジェットヘッドに対して相対的に移動させる場合に、クリーニング体を回転体の中心線回りに回転させる。
本発明のインクジェットヘッドのクリーニング装置によれば、ノズル形成部の表面のクリーニング時において、クリーニングブレードをノズル形成部の表面に当接させているクリーニング体を回転体の中心線回りに回転させることにより、回転するクリーニングブレードがノズル形成部の表面に繰り返し当接され、回転するクリーニングブレードがノズル形成部の表面に繰り返し当接されることによりノズル形成部の表面に付着しているインクや異物を掻き落とす作用が生じ、ノズル形成部の表面に付着したインクや異物を除去するクリーニング性能が向上し、ノズル形成部の表面にインクや異物が固着している場合であってもそれらのインクや異物の除去を良好に行うことができる。
本発明の第1の実施の形態を図1ないし図3に基づいて説明する。図1は記録動作時のインクジェット記録装置の一部を示す斜視図、図2はインクジェットヘッドのクリーニング時のインクジェット記録装置の一部を示す斜視図、図3はクリーニング体と移動機構とを拡大して示す斜視図である。
このインクジェット記録装置1は、インクジェットヘッド2、インクジェットヘッド移動機構3、クリーニング体4、移動機構であるクリーニング体移動機構5、記録媒体搬送機構6等を備えている。
インクジェットヘッド2は、記録のためにインク滴を吐出させる部分であり、ヘッドベース7、ヘッドベース7上に固定されたインクジェットヘッド本体8等により形成されている。ヘッドベース7上へのインクジェットヘッド本体8の固定は、接着やネジ止めにより行われている。インクジェットヘッド本体8は、圧電部材に溝加工を施すことにより形成された複数の圧力室(図示せず)、各圧力室を仕切る圧電部材の側壁(図示せず)、各圧力室の先端側開放部を閉止するように接着固定されたノズル形成部であるノズルプレート9、圧電部材の側壁に形成されて電圧が印加される電極(図示せず)等により形成されている。ノズルプレート9には、各圧力室に連通する複数のノズル10が形成されている。各電極は、インクジェットヘッド制御部(図示せず)内の駆動信号発生回路の出力端子に接続され、入力された画像信号に応じて駆動信号発生回路から各電極へパルス状の通電が行われる。通電された電極が設けられている側壁が圧力室の容積を一旦増加させてその後に縮小するように変形し、圧力室内のインクがノズル10からインク滴となって吐出される。
記録媒体搬送機構6は、記録が行われる記録媒体Sを搬送する機構であり、記録媒体Sを挟持する搬送ローラ対11、12、各搬送ローラ対11、12における駆動側のローラを回転駆動させる搬送用モータ(図示せず)等により形成されている。搬送用モータの駆動により搬送ローラ対11、12が回転駆動され、記録媒体Sが矢印a方向へ搬送される。矢印a方向へ搬送される記録媒体Sに対してノズル10から吐出されたインク滴が付着することにより、記録媒体Sへの記録が行われる。
インクジェットヘッド移動機構3は、記録動作時やクリーニング時においてインクジェットヘッド2を所定の位置へ移動させる機構であり、キャリッジ13、タイミングベルト14、ガイドレール15、キャリッジ移動用モータ16等により形成されている。タイミングベルト14が一対のタイミングギア17に掛け渡され、一方のタイミングギア17にキャリッジ移動用モータ16が連結されている。さらに、タイミングベルト14にはキャリッジ13が固定され、このキャリッジ13上にインクジェットヘッド2が固定されている。キャリッジ移動用モータ16の駆動によりキャリッジ13が記録媒体Sの搬送方向と直交する方向(矢印b方向)へ往復動され、この往復動の間にノズル10からインク滴が吐出されることにより記録媒体Sへの記録が行われる。キャリッジ13はガイドレール15に対してスライド可能に嵌合され、ガイドレール15はキャリッジ13が矢印b方向へ往復動する際のガイドとなる。
クリーニング体4は、ノズルプレート9の表面にインクや紙粉等の異物が付着した場合にそれらを除去する部材であり、回転体18、回転体18に固定されてこの回転体18の外周部から放射方向に突出した複数のクリーニングブレード19等により形成され、クリーニング体4を回転体18を中心線回りに回転駆動させるクリーニング体回転用モータ20が回転体18に連結されている。クリーニング体回転用モータ20の駆動によりクリーニング体4が回転体18の中心線回りに回転する。クリーニング体4の回転時にはクリーニング体4の一部であるクリーニングブレード19も回転し、回転するクリーニングブレード19がノズルプレート9の表面に繰り返し当接され、この当接によりノズルプレート9の表面に付着しているインクや異物が除去される。クリーニングブレード19は、ゴム又はシリコンにより形成されて可撓性を有している。また、クリーニングブレード19は、放射方向に突出した先端側縁部が回転体18の中心線に対して平行となる向きに配置されている。クリーニング体回転用モータ20は、回転数が切替自在に設けられ、及び、回転方向が正転方向と逆転方向とに切替自在に設けられている。
クリーニング体移動機構5は、クリーニング体4をノズルプレート9の長手方向(ノズル10の配列方向)に沿って移動させる機構であり、一対のタイミングギア21、一対のタイミングギア21に掛け渡されたタイミングベルト22、一方のタイミングギア21に連結されたクリーニング体移動用モータ23等により形成されている。タイミングベルト22上にクリーニング体回転用モータ20とクリーニング体4とが固定されている。クリーニング体移動用モータ23の駆動によりタイミングベルト22が駆動され、タイミングベルト22上に固定されているクリーニング体4が矢印c方向へ往復動する。クリーニング体移動機構5は、クリーニング体4とノズルプレート9の表面との間の間隔を切替える接離移動機構(図示せず)に連結されている。
このような構成において、図1はインクジェット記録装置1の記録動作時を示している。記録媒体搬送機構6により記録媒体Sが矢印a方向へ搬送され、インクジェットヘッド移動機構3によりインクジェットヘッド2が矢印b方向へ往復動され、インクジェットヘッド2のノズル10から記録すべきデータに応じてインク滴が吐出される。このインク滴が記録媒体Sに付着することにより記録媒体Sへの記録が行われる。
図2及び図3は、ノズルプレート9の表面のクリーニング時を示している。このクリーニング時には、キャリッジ移動用モータ16の駆動によりインクジェットヘッド2がキャリッジ13と共に記録領域から外れたクリーニング領域に移動する。このクリーニング領域は、クリーニングブレード19によりノズルプレート9の表面をクリーニングすることが可能となる領域である。インクジェットヘッド2がクリーニング領域に移動した後、クリーニング体回転用モータ20により駆動されたクリーニング体4が回転体18の中心線回りに回転し、及び、クリーニング体移動用モータ23の駆動によりクリーニング体4がクリーニング体回転用モータ20と共に矢印c方向に往復動する。そして、クリーニング体4が回転体18の中心線回りに回転しながら矢印c方向に往復動することにより、回転するクリーニングブレード19がノズルプレート9の表面に繰り返し当接され、ノズルプレート9の表面に付着しているインクや異物が除去される。
本実施の形態におけるクリーニング体4によるノズルプレート9の表面のクリーニング性能は、クリーニング体移動用モータ23の駆動によるクリーニング体4のノズルプレート9に対する移動速度と、ノズルプレート9に対するクリーニングブレード19の押し付け力と、クリーニング体4(クリーニングブレード19)の回転速度とにより決定される。つまり、本実施の形態のクリーニング装置では、従来例のクリーニング装置と比較して、クリーニング体4の回転が新たに加わっており、回転するクリーニングブレード19がノズルプレート9の表面に繰り返し当接されることによりノズルプレート9の表面に付着しているインクや異物を掻き落とす作用が生じ、ノズルプレート9の表面のクリーニング性能が大幅に向上する。
しかも、クリーニング時にクリーニング体4を回転させることにより、ノズルプレート9の表面にクリーニングブレード19の特定箇所が連続して当接されるということが回避されるので、クリーニングブレード19の耐久性がアップする。
また、クリーニング体回転用モータ20は、回転数が切替自在に設けられ、及び、回転方向が正転方向と逆転方向とに切替自在に設けられているので、インクや異物の付着の度合いに応じて、回転数、回転方向を切り替えることができる。例えば、回転数を上昇させることによりノズルプレート9の表面に付着しているインクや異物を掻き落とす作用が高くなるので、インクや異物が固着している場合には、回転数をアップさせてクリーニング性能を高めることができる。また、固着したインクや異物を除去しにくい場合には、インクや異物に対するクリーニングブレード19の当り方を変えることにより除去できる場合も多いので、必要に応じてクリーニング体4の回転方向を正転方向又は逆転方向に切り替えることによりクリーニング性能を高めることができる。
さらに、接離移動機構を駆動させることによりクリーニング体移動機構5を移動させ、クリーニング体4とノズルプレート9の表面との間の間隔を切替えることができる。クリーニング体4とノズルプレート9の表面との間隔を狭くすることにより、ノズルプレート9の表面に対するクリーニングブレード19の押し付け力がアップするので、クリーニング性能を高めることができる。
クリーニング体4を回転させてノズルプレート9の表面をクリーニングする際には、クリーニングされたインクや異物が飛散する。本実施の形態では図示を省略しているが、クリーニングされて飛散したインクや異物を吸収・回収するための手段が設けられている。このような手段としては、例えば、クリーニング体4の移動方向(矢印c方向)に沿った移動範囲の両側に吸収体を配置してもよい。このような手段を設けることにより、クリーニング体4が正転、逆転するいずれの場合でも、飛散するインクを吸収体により吸収することができる。また、この吸収体をクリーニングブレード19と常に当接する位置に配置してもよい。さらには、クリーニング動作時にインクジェットヘッド2やクリーニング体4を覆う遮蔽カバー機構を設けてもよい。以下に説明する他の実施の形態においても同じである。
また、本実施の形態では、ノズルプレート9の表面をクリーニングする場合に、インクジェットヘッド2を位置固定としてクリーニング体4を移動させる場合を例に挙げて説明したが、回転するクリーニング体4を位置固定とし、インクジェットヘッド2を移動させるようにしてもよい。以下に説明する他の実施の形態においても同じである。
本発明の第2の実施の形態を図4及び図5に基づいて説明する。なお、図1ないし図3において説明した部分と同じ部分は同じ符号で示し、説明も省略する(他の実施の形態でも同じ)。
本実施の形態のインクジェット記録装置の基本的構造は第1の実施の形態のインクジェット記録装置1と同じであり、インクジェットヘッド2、インクジェットヘッド移動機構3、クリーニング体30、移動機構であるクリーニング体移動機構5、記録媒体搬送機構6等を備えている(図1、図2を参照)。
本実施の形態が第1の実施の形態と異なる部分はクリーニング体30の構造である。このクリーニング体30は第1の実施の形態のクリーニング体4と同じようにノズルプレート9の表面に付着したインクや紙粉等の異物を除去する部材であり、回転体18、回転体18に固定されてこの回転体18の外周部から放射方向に突出した複数のクリーニングブレード31等により形成され、回転体18にはクリーニング体回転用モータ20が連結されている。クリーニングブレード31は、放射方向に突出した先端側縁部が回転体18の中心線に対して交差する向きに配置されている。
このような構成において、ノズルプレート9の表面のクリーニング時には、図2に示すように、キャリッジ移動用モータ16の駆動によりインクジェットヘッド2がキャリッジ13と共に記録領域から外れたクリーニング領域に移動し、クリーニング体回転用モータ20の駆動によりクリーニング体30が回転体18の中心線回りに回転し、及び、クリーニング体移動用モータ23により駆動されたクリーニング体30が矢印c方向に往復動する。そして、回転体18の中心線回りに回転するクリーニング体30が矢印c方向に往復動する際に、回転するクリーニングブレード31がノズルプレート9の表面に繰り返し当接され、ノズルプレート9の表面に付着しているインクや異物が除去される。
本実施の形態におけるクリーニング体30によるノズルプレート9の表面のクリーニング性能は、クリーニング体移動用モータ23の駆動によるクリーニング体30のノズルプレート9に対する移動速度と、ノズルプレート9に対するクリーニングブレード31の押し付け力と、クリーニング体30(クリーニングブレード31)の回転速度とにより決定される。つまり、本実施の形態のクリーニング装置では、従来例のクリーニング装置と比較して、クリーニング体30の回転が新たに加わっており、回転するクリーニングブレード31がノズルプレート9の表面に繰り返し当接されることによりノズルプレート9の表面に付着しているインクや異物を掻き落とす作用が生じ、ノズルプレート9の表面のクリーニング性能が大幅に向上する。
しかも、クリーニング時にクリーニング体30を回転させることにより、ノズルプレート9の表面にクリーニングブレード31の特定箇所が連続して当接されるということが回避されるので、クリーニングブレード31の耐久性がアップする。
さらに、クリーニングブレード31は、放射方向に突出した先端側縁部が回転体18の中心線に対して交差する向きに配置されているので、クリーニング体30を矢印で示す進行方向前方へ移動させながら回転体18(クリーニングブレード31)を正転させてクリーニングするとき、或るノズル10の周囲に付着しているインクや異物が図5の矢印dで示すように、クリーニング体30の進行方向前方に位置する他のノズル10からずれた方向に運ばれるようになり、ノズルプレート9の表面のクリーニング性能がより一層向上する。
また、クリーニングブレード31の放射方向に突出した先端側縁部が回転体18の中心線に対して交差する向きに配置されていることにより、クリーニング体30が回転することに伴うノズルプレート9の表面へのクリーニングブレード31の押し付け力の変動が小さくなり、クリーニング体回転用モータ20やクリーニング体移動用モータ23に作用する負荷変動が小さくなる。これにより、クリーニング体回転用モータ20やクリーニング体移動用モータ23の小型化を図ることができ、しかも、クリーニング体回転用モータ20やクリーニング体移動用モータ23の耐久性を向上させることができる。
本発明の第3の実施の形態を図6ないし図8に基づいて説明する。図6は記録動作時のインクジェット記録装置の一部を示す斜視図、図7はインクジェットヘッドのクリーニング時のインクジェット記録装置の一部を示す斜視図、図8はクリーニング体と移動機構とを拡大して示す斜視図である。
本実施の形態のインクジェット記録装置40の基本的構造は第1の実施の形態のインクジェット記録装置1と同じであり、インクジェット記録装置40は、インクジェットヘッド2、インクジェットヘッド移動機構3、クリーニング体41、移動機構であるクリーニング体移動機構42、記録媒体搬送機構6等を備えている。本実施の形態のインクジェット記録装置40が第1の実施の形態のインクジェット記録装置1と異なる部分は、クリーニング体41とクリーニング体移動機構42との構造である。
クリーニング体41は、第1の実施の形態のクリーニング体4と同じようにノズルプレート9の表面に付着したインクや紙粉等の異物を除去する部材であり、回転体43、回転体43に固定されてこの回転体43の外周部から放射方向に突出した複数のクリーニングブレード44等により形成され、クリーニング体41を回転体43の中心線回りに回転駆動させるクリーニング体回転用モータ20が回転体43に連結されている。回転体43は第1の実施の形態の回転体18よりも長尺形状に形成され、その長さ寸法はノズルプレート9の長手方向(ノズル10の配列方向)の寸法より僅かに長く形成されている。クリーニングブレード44は、第2の実施の形態で説明したクリーニングブレード31と同じように、放射方向に突出した先端側縁部が回転体43の中心線に対して交差する向きに配置されている。
クリーニング体移動機構42の基本的な構造は第1の実施の形態のクリーニング体移動機構5と同じであり、一対のタイミングギア21、一対のタイミングギア21に掛け渡されたタイミングベルト45、一方のタイミングギア21に連結されたクリーニング体移動用モータ23等により形成されている。タイミングベルト45上にクリーニング体回転用モータ20とクリーニング体41とが固定されている。このクリーニング体移動機構42は、タイミングベルト45の回転方向の向きがノズルプレート9の長手方向(ノズル10の配列方向)と直交する向きとされている。また、このクリーニング体移動機構42は、第1の実施の形態のクリーニング体移動機構5と同じように、クリーニング体41とノズルプレート9の表面との間の間隔を切替える接離移動機構(図示せず)に連結されている。
このような構成において、ノズルプレート9の表面のクリーニング時には、図7に示すように、キャリッジ移動用モータ16の駆動によりインクジェットヘッド2がキャリッジ13と共に記録領域から外れたクリーニング領域に移動し、クリーニング体回転用モータ20の駆動によりクリーニング体41が回転体43の中心線回りに回転し、及び、クリーニング体移動用モータ23の駆動によりクリーニング体41が矢印e方向に往復動する。そして、回転体43の中心線回りに回転するクリーニング体41が矢印e方向に往復動する際に、クリーニングブレード44が回転しながらノズルプレート9の表面に当接され、ノズルプレート9の表面に付着したインクや異物が除去される。
本実施の形態におけるクリーニング体41によるノズルプレート9の表面のクリーニング性能は、クリーニング体移動用モータ23の駆動によるクリーニング体41のノズルプレート9に対する移動速度と、ノズルプレート9に対するクリーニングブレード44の押し付け力と、クリーニング体41(クリーニングブレード44)の回転速度とにより決定される。つまり、本実施の形態のクリーニング装置では、従来例のクリーニング装置と比較して、クリーニング体41の回転が新たに加わっており、回転するクリーニングブレード44がノズルプレート9の表面に繰り返し当接されることによりノズルプレート9の表面に付着しているインクや異物を書き落とす作用が生じ、ノズルプレート9の表面のクリーニング性能が大幅に向上する。
しかも、クリーニング時にクリーニング体41を回転させることにより、ノズルプレート9の表面にクリーニングブレード44の特定箇所が連続して当接されるということが回避されるので、クリーニングブレード44の耐久性がアップする。
さらに、クリーニングブレード44の放射方向に突出した先端側縁部が回転体43の中心線に対して交差する向きに配置されていることにより、回転体43が回転することに伴うノズルプレート9の表面へのクリーニングブレード44の押し付け力の変動が小さくなり、クリーニング体回転用モータ20やクリーニング体移動用モータ23に作用する負荷変動が小さくなる。これにより、クリーニング体回転用モータ20やクリーニング体移動用モータ23の小型化を図ることができ、しかも、クリーニング体回転用モータ20やクリーニング体移動用モータ23の耐久性を向上させることができる。
また、ノズルプレート9の表面のクリーニング時におけるクリーニング体41の移動方向がノズルプレート9の幅方向であり、ノズルプレート9の長手方向に移動させる場合に比べてクリーニングのための移動距離が短くなり、及び、移動に要する時間が短くなり、クリーニング時間の短縮を図ることができる。
本発明の第4の実施の形態を図9及び図10に基づいて説明する。上述した第1ないし第3の実施の形態では、インクジェットヘッド2がインクジェットヘッド移動機構3により移動する構造のインクジェット記録装置を例に挙げて説明したが、本実施の形態のインクジェット記録装置50では、インクジェットヘッド2が位置固定に設けられ、記録媒体搬送機構51とクリーニング体4とクリーニング体移動機構5とが図示しない駆動機構により一体となって移動自在とされている。この移動方向は、記録媒体搬送機構51がノズルプレート9の表面に対して接離する方向(X方向)、及び、クリーニング体4がノズルプレート9に対してクリーニング可能に対向する位置とノズルプレート9に対して非対向となる位置とに移動する方向(Y方向)との2方向である。なお、X方向とY方向とは直交する方向である。
記録媒体搬送機構51は、一対の搬送ローラ52と、これらの搬送ローラ52に掛け渡された搬送ベルト53と、一方の搬送ローラ52に連結されて搬送ベルト53を回転駆動される搬送用モータ54等により形成されている。
このような構成において、図9はインクジェット記録装置50の記録動作時を示している。この記録動作時には、記録媒体搬送機構51とクリーニング体4とクリーニング体移動機構5とが駆動機構により移動され、搬送ベルト53がノズルプレート9に近接して対向している。この状態から搬送用モータ54が駆動されることにより搬送ベルト53上に載置された記録媒体Sが矢印f方向へ搬送され、この搬送中にノズルプレート9に形成されているノズル10からインク滴が吐出されることにより記録媒体Sへの記録が行われる。
図10はノズルプレート9の表面のクリーニング時を示している。このクリーニング時には、駆動機構により記録媒体搬送機構51とクリーニング体4とクリーニング体移動機構5とが一体に移動され、ノズルプレート9の表面に対向する位置にクリーニング体4が位置付けられている。この状態から、クリーニング体回転用モータ20の駆動によりクリーニング体4が回転体18の中心線回りに回転し、及び、クリーニング体移動用モータ23の駆動によりクリーニング体4がクリーニング体回転用モータ20と共に矢印c方向に往復動する。そして、クリーニング体4が回転体18の中心線回りに回転しながら矢印c方向に往復動することにより、回転するクリーニングブレード19がノズルプレート9の表面に繰り返し当接され、ノズルプレート9の表面に付着しているインクや異物が除去される。
なお、本実施の形態のクリーニング体4に代えて、第2の実施の形態で説明したクリーニング体30を用いることもできる。さらに、本実施の形態のクリーニング体4及びクリーニング体移動機構5に代えて、第3の実施の形態で説明したクリーニング体41及びクリーニング体移動機構42を用いることもできる。
2 インクジェットヘッド
4 クリーニング体
5 移動機構
9 ノズル形成部
10 ノズル
18 回転体
19 クリーニングブレード
30 クリーニング体
31 クリーニングブレード
41 クリーニング体
42 移動機構
43 回転体
44 クリーニングブレード
4 クリーニング体
5 移動機構
9 ノズル形成部
10 ノズル
18 回転体
19 クリーニングブレード
30 クリーニング体
31 クリーニングブレード
41 クリーニング体
42 移動機構
43 回転体
44 クリーニングブレード
Claims (5)
- 中心線回りに回転駆動される回転体とこの回転体に固定されてこの回転体の外周部から放射方向に突出した複数のクリーニングブレードとを有するクリーニング体と、
インク滴が吐出する複数のノズルが形成されたノズル形成部を有するインクジェットヘッドに対して前記クリーニングブレードを前記ノズル形成部の表面に当接させた前記クリーニング体を相対的に移動させる移動機構と、
を有するインクジェットヘッドのクリーニング装置。 - 前記回転体の回転数が切替自在である請求項1記載のインクジェットヘッドのクリーニング装置。
- 前記回転体の回転方向が正転方向と逆転方向とに切替自在である請求項1又は2記載のインクジェットヘッドのクリーニング装置。
- 前記クリーニング体と前記ノズル形成部の表面との間の間隔が切替自在である請求項1ないし3のいずれか一記載のインクジェットヘッドのクリーニング装置。
- 前記クリーニングブレードは、放射方向に突出した先端側縁部が前記回転体の中心線に対して交差する向きに配置されている請求項1ないし4のいずれか一記載のインクジェットヘッドのクリーニング装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004021051A JP2005212249A (ja) | 2004-01-29 | 2004-01-29 | インクジェットヘッドのクリーニング装置 |
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Cited By (1)
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2004
- 2004-01-29 JP JP2004021051A patent/JP2005212249A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014188919A (ja) * | 2013-03-28 | 2014-10-06 | Brother Ind Ltd | 液体吐出装置 |
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