JP2005209759A - 半導体レーザ加熱装置およびレーザ加工機 - Google Patents

半導体レーザ加熱装置およびレーザ加工機 Download PDF

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英文 尾松
Shinsuke Kurahashi
伸典 倉橋
Moriaki Kawasaki
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Abstract

【課題】電源の利用効率の向上と、低電流領域での過渡応答性を改善し、レーザパワーの正確な照射再現性を実現する。
【解決手段】直流電源6より出力された電圧は、半導体レーザ1と駆動電流を検出する電流検出部5とで構成される閉ループに印加され、照射指令部7より電流指令値信号VSと、遅延手段10と電力演算手段11と比較制御手段12と加算手段13とで構成されるフィードバック手段8で電流検出部5から出力される電流検出信号VCと比較後、直流電源6にフィードバックし、直流電源6の出力電圧を変化させて半導体レーザ1の駆動電流を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体レーザの光出力を用いて局部加熱をする半導体レーザ加熱装置に関するものである。
近年、半導体レーザを用い、この光エネルギー出力を光ファイバーで伝達し、その光エネルギー出力を集光して、はんだ付けや樹脂材料の接合などに適した、非接触の局部加熱源として半導体レーザ加熱装置が広く使用され始めている。
従来の半導体レーザ加熱装置は、半導体レーザに駆動電流を供給する直流電源と、半導体レーザへの駆動電流を最適な値に制限する電流制限回路とにより構成している(例えば、特許文献1参照)。
図7は上記従来の半導体レーザ加熱装置の回路図を示しており、101は半導体レーザ、102は半導体レーザに流れる過大な電流を制限するトランジスタ、103は抵抗器、104は可変抵抗器、105は電圧を安定化するツェナーダイオード、106は半導体レーザに電力を供給する直流電源とで構成されている。
以上のように構成された半導体レーザ加熱装置について、その動作を説明する。
直流電源106より出力された電圧は、抵抗器103とツェナーダイオード105および可変抵抗器104で分圧され、トランジスタ102のベースにベース電圧として供給され、トランジスタ102のエミッタからは安定した一定の電圧が半導体レーザに供給される。
直流電源106の出力電圧が変動した場合でもトランジスタ102のベース電圧にはツェナーダイオード105で安定化された一定の電圧が供給されるため、半導体レーザ101には電流が増加すること無く、安定した駆動電流が供給され、半導体レーザ101から照射されるレーザパワーも変動すること無く安定したレーザパワーが照射される。
しかし、直流電源106より出力された電圧は、半導体レーザ101に安定した駆動電流を供給するためにトランジスタ102のコレクタとエミッタ間で電圧分担され、半導体レーザ101の駆動電流に比例した電力として熱に変換され消費される。
また、図8は別の従来における半導体レーザ加熱装置の回路図を示しており、101は半導体レーザ、112は半導体レーザより照射されたレーザ光を伝送する光ファイバー、113はレーザ光を集光する集光手段、114はレーザ光、109は電流を制御するトランジスタ、108は半導体レーザに流れる電流を検出する電流検出器、106は半導体レーザに電力を供給する直流電源、110は電流検出器の出力電圧と照射指令部の電流設定値とを比較するための電流比較器、111は半導体レーザに流れる電流値を設定する照射指令部とで構成されている。
以上のように構成された半導体レーザ加熱装置について、その動作を説明する。
直流電源106より出力された電圧は、半導体レーザ101とトランジスタ109および電流検出器108とで構成された閉ループに印加される。照射指令部111より半導体レーザ101への電流値指令を電流比較器110へ出力すると、電流比較器110で電流
検出器108の出力電圧と比較され、電流比較器110よりトランジスタ109のベースに差電圧が出力され、半導体レーザ101の駆動電流が照射指令部111の指令電流値になるようにフィードバック制御される。
そして、半導体レーザ101で発生したレーザ光は、光ファイバー112を経由して集光手段113で集光された後、照射指令部111の指令時間だけレーザ光114として加工ワーク115に照射され、加工ワーク115を加熱する。
図8の半導体レーザ101のようなダイオード負荷の場合、直流電源106よりトランジスタ109を経由して半導体レーザ101に供給される注入電力と駆動電流の関係は図9に示すように、注入電力は駆動電流が増加するにつれ単調に増加するが駆動電流値が低いところでは注入電力が余分に多く必要になり、駆動電流指令に対して注入電力の制御が難しく、また、最悪の場合には駆動電流の振動や電流応答遅れなどが発生し、駆動電流の過渡応答性が阻害される場合がある。
特許第3256090号公報(第9頁、第3図)
従来の半導体レーザ加熱装置は、このような回路で構成されているので、直流電源より出力された電圧は、半導体レーザとトランジスタで電圧分担され、トランジスタには半導体レーザの駆動電流に比例した電力が消費され、直流電源の出力電力が半導体レーザに一部しか供給されず、装置全体としての入力電源の利用効率が悪くなっていた。
また、照射指令部の電流値指令と電流検出器の出力電圧を電流比較部で比較し、フィードバック制御するため、低電流指令の領域では過渡応答性が悪くなり、検出電流に誤差を発生する場合もあり、半導体レーザより照射されるレーザパワーの照射再現性が悪くなるという課題を有していた。
本発明は、電源の利用効率の向上と、低電流領域での過渡応答性を改善し、レーザパワーの正確な照射再現性を実現することができる半導体レーザ加熱装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1にかかる半導体レーザ加熱装置は、少なくとも1個が直列に接続された半導体レーザと、前記半導体レーザに電力を供給する直流電源と、前記半導体レーザの駆動電流を検出する電流検出部と、前記半導体レーザの照射パワーに相当する電流値を予め設定する照射指令部とを備え、さらに前記照射指令部の電流設定値に基き前記電流検出部の出力電圧を前記直流電源にフィードバックするフィードバック手段を有したもので、この構成により従来のトランジスタなどの制御素子で消費されていた電力損失が無くなり、直流電源から出力される電力が半導体レーザに損失無くそのまま供給されるため、電源の利用効率が向上することとなる。また、従来のトランジスタなどの制御素子で消費されていた電力損失は熱の発生源となっていて、装置内部の温度上昇の要因となっていたがその発熱源が無くなり、冷却ファン等の冷却器の小型化が図れる。
また、請求項2にかかる半導体レーザ加熱装置は、請求項1に記載の半導体レーザ加熱装置において、フィードバック手段は、照射指令部の照射信号を遅延する遅延手段と、前記遅延手段の出力信号に応じて半導体レーザに供給する電力を演算する電力演算手段と、前記遅延手段の出力信号と電流検出器の出力信号とを比較制御する比較制御手段と、前記
比較制御手段の出力信号と前記電力演算手段の出力信号とを加算する加算手段を有したもので、この構成により請求項1に記載の半導体レーザ加熱装置と同様な効果のほか、照射指令信号に応じて半導体レーザの初期注入電力を演算する電力演算手段により低電流指令の領域での過渡応答性が改善し、検出電流に誤差の発生が無くなり、半導体レーザより照射されるレーザパワーが正確に照射されることとなる。
また、請求項3にかかる半導体レーザ加熱装置は、請求項1または2に記載の半導体レーザ加熱装置において、直流電源は、加算手段の出力信号に応じて出力電圧を変化する定電圧形直流電源としたもので、この構成により請求項1または2記載の半導体レーザ加熱装置と同様な効果のほか、直流電源を定電圧形直流電源にしたことにより直流電源へ入力される交流電源の入力電圧が変動しても、直流電源より出力される電圧が変動すること無く、半導体レーザへの駆動電流が安定することとなる。
また、請求項4にかかる半導体レーザ加熱装置は、請求項1から3のいずかに記載の半導体レーザ加熱装置において、直流電源は、制御素子のスイッチングにより出力電圧を変化する定電圧形スイッチング直流電源としたもので、この構成により請求項1から3のいずれかに記載の半導体レーザ加熱装置と同様な効果のほか、直流電源の制御素子の損失が低減すると共に直流電源への入力電流がさらに低減し、直流電源の効率がさらに向上することとなる。
また、請求項5にかかる半導体レーザ加熱装置は、請求項1から4のいずれかに記載の半導体レーザ加熱装置において、直流電源は、照射指令部のレーザ照射信号および停止信号で直流電源よりの出力電圧の照射および停止をする定電圧形スイッチング直流電源としたもので、この構成により請求項1から4のいずれかに記載の半導体レーザ加熱装置と同様な効果のほか、半導体レーザを照射しない時に直流電源の動作を停止し、半導体レーザへの電圧供給を完全に停止すことができ、不慮の事故によるレーザの誤照射を防止することができ安全性を向上することとなる。
また、請求項6にかかる半導体レーザ加熱装置は、請求項1から5のいずれかに記載の半導体レーザ加熱装置において、加算手段の出力信号が所定値を超えた場合に、警報の発生と半導体レーザ加熱装置本体の運転を停止するインターロック動作のうち少なくとも一方を行う警報手段を有したもので、この構成により請求項1から5のいずれかに記載の半導体レーザ加熱装置と同様な効果のほか、半導体レーザの素子の劣化、素子の故障等による半導体レーザへの供給されるエネルギーの低下などの電力の供給が監視でき、半導体レーザよりの不安定なレーザの照射を監視することができる。
また、請求項7にかかる半導体レーザ加熱装置は、請求項1から6のいずれかに記載の半導体レーザ加熱装置において、電流検出部の出力信号が所定値に達しない場合に、警報の発生と半導体レーザ加熱装置本体の運転を停止するインターロック動作のうち少なくとも一方を行う警報手段を有したたもので、この構成により請求項1から6のいずれかに記載の半導体レーザ加熱装置と同様な効果のほか、半導体レーザの照射時に電流検出部の故障等により電流検出部の出力電圧が検出できない場合に半導体レーザに流れる過電流を防止することができ半導体レーザへの電力供給の監視がさらに向上することができる。
また、請求項8にかかる半導体レーザ加熱装置は、請求項1から7のいずれかに記載の半導体レーザ加熱装置において、半導体レーザのレーザ光を伝送する光ファイバーと、前記レーザ光を集光して加工物に照射する集光手段とを有したもので、この構成により請求項1から7のいずれかに記載の半導体レーザ加熱装置と同様な効果のほか、光ファイバーで半導体レーザのレーザ光を伝送することにより加工ワークへのレーザ照射の操作性が向上し、レーザ加工の信頼性を向上することができる。
また、請求項9にかかるレーザ加工機は、加工物を乗せる加工テーブルと、前記加工テーブルの移動とレーザ光の集光手段のうち少なくとも一方を移動する駆動手段と、前記駆動手段を制御する数値制御手段と、レーザ光を発生する請求項1から8のいずれかに記載の半導体レーザ加熱装置とを備えたもので、この構成により請求項1から8のいずれかに記載の半導体レーザ加熱装置と同様な効果のほか、数値制御手段により半導体レーザ加熱装置が統括的に制御され、レーザ加工の信頼性が向上すると共に加工ワークの不良品の混入を防止することができる。
以上のように、本発明は従来のトランジスタなどの制御素子で消費されていた電力損失が無くなり、直流電源から出力される電力が半導体レーザに損失無くそのまま供給されるため、入力電源の利用効率が向上することとなる。また、従来のトランジスタなどの制御素子で消費されていた電力損失は熱の発生源となっていて、装置内部の温度上昇の要因となっていたがその発熱源が無くなり、冷却ファン等の冷却器の小型化を図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図1から図6を用いて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の半導体レーザ加熱装置の実施の形態におけるブロック図である。
図1において、1は半導体レーザ、2はレーザ光を伝送する光ファイバー、3はレーザ光を集光する集光手段、4はレーザ光、5は半導体レーザの駆動電流を検出する電流検出部、6は半導体レーザへ電力を供給する直流電源、7は半導体レーザの照射パワーに相当する電流値を予め設定する照射指令部、8は遅延手段10と電力演算手段11と比較制御手段12と加算手段13とで構成されるフィードバック手段、15は加算手段13の出力信号が所定値を超えた場合や電流検出部5の出力信号が所定値に達しない場合に運転を停止させる警報手段、とで構成する半導体レーザ加熱装置を示す。18は加工ワークである。
以上のように構成された半導体レーザ加熱装置について、その動作を説明する。
直流電源6より出力された電圧は、1個または2個以上直列に接続された半導体レーザ1と、半導体レーザ1の駆動電流を検出する電流検出部5とで構成される閉ループに印加される。照射指令部7より半導体レーザ1への電流指令値信号VSを出力すると、遅延手段10と電力演算手段11と比較制御手段12と加算手段13とで構成されるフィードバック手段8で電流検出部5の出力電圧と比較後、直流電源6に入力され、半導体レーザ1の駆動電流が照射指令部7の指令電流値になるようにフィードバック制御され、半導体レーザ1より照射指令部7の指令時間だけレーザ光が発生し、光ファイバー2を経由して集光手段3で集光されて加工ワーク18に照射される。
フィードバック手段8は、遅延手段10で照射指令部7の急激な電流指令値信号VSの変化を滑らかな変化に変換し、半導体レーザ1の駆動電流の過渡的なオーバーシュートを防止する働きを行っている。遅延信号10の出力信号である電流指令値信号V2に応じて半導体レーザ1に初期注入電力に相当する電流値を演算し出力する電力演算手段11と、遅延手段10の出力信号である電流指令値信号V2と電流検出器5の出力信号である電流検出信号VCとを比較して両者の差を算出し出力する比較制御手段12と、比較制御手段
12の出力信号と電力演算手段11の出力信号とを加算して直流電源6へ出力する加算手段13とを備え、直流電源6は、加算手段13の出力信号に応じた電力を供給するようにしたものである。
また、照射指令部7は、半導体レーザ1の照射を停止する場合、直流電源6より半導体レーザ1への電力の供給を停止できるように電流指令値信号VSとは別に直流電源6に照射停止信号を出力して、不慮の事故によるレーザ光の誤照射を防止し、安全性を向上するようにしている。
警報手段15は、レーザ照射中に加算手段13の出力信号V4が所定値を超えた場合やレーザ照射開始時に電流検出部5の出力信号である電流検出信号VCが所定値に達しない場合にアラーム表示灯の点灯や警報を出すか、または装置本体の運転を停止するインターロック動作を行うか、またはその両方を行うものである。
図2は定電圧形スイッチング直流電源の構成一例を示す構成図である。
図2において、21は交流電源を整流する1次整流ダイオード、22は1次整流ダイオードの整流電圧を平滑する1次平滑用コンデンサ、23は直流電圧をスイッチングして高周波の交流電圧に変換するスイッチング形制御素子、24は交流電圧を変圧するトランス、25はトランスの出力電圧を整流する2次整流ダイオード、26は2次整流電圧を平滑する2次平滑用コンデンサ、27は直流電圧を検出する電圧検出部、28は電圧指令値と電圧検出部の出力電圧を比較してスイッチング制御素子にパルス信号を出力する比較制御部、29はスイッチング形制御素子23のパルス信号を制御するスイッチ素子である。
以上のように構成された定電圧形スイッチング直流電源について、その動作を説明する。
交流電源は、1次整流ダイオード21と1次平滑用コンデンサ22により整流平滑されて直流電圧としてトランス24とスイッチング形制御素子23に印加される。一方、比較制御部28に電圧指令が入力されると同時にスイッチ素子29に定電圧スイッチング直流電源の運転開始信号が入力されると、比較制御部28よりパルス信号がスイッチング形制御素子23に出力され、トランス24の1次コイルが励磁され2次コイルに交流電圧を誘起する。その交流電圧は、2次整流ダイオード25と2次平滑用コンデンサ26で整流平滑され直流電圧として出力される。その出力電圧は、電圧検出部27より比較制御部28にフィードバックされ出力電圧が電圧指令の電圧値になるように制御される。
上記のように、直流電源6を制御素子のスイッチングにより出力電圧を変化する定電圧形スイッチング直流電源にすることにより、直流電源6の制御素子の損失が低減すると共に直流電源6への入力電流がさらに低減し、直流電源の効率がさらに向上することができる。
なお、直流電源6を加算手段13からの出力信号V4に応じて出力電圧を変化する定電圧形直流電源とすることにより、直流電源6へ入力される交流電源の入力電圧が変動しても、直流電源6より出力される電圧が変動すること無く、半導体レーザへの駆動電流が安定することができる。
図3は、図1における電力演算手段11と比較制御手段12と加算手段13の構成の一例を示す回路図である。
演算増幅器33と34が電力演算手段11で、可変抵抗器VR1,VR2は増幅器のオ
フセットとゲインに相当し、予め半導体レーザに注入する駆動電流と注入電力の関係曲線(図9参照)に近似された状態で設定されていて、照射指令部7から遅延手段10を経て電流指令値信号V2が入力されると初期注入電力に応じた電力指令値信号VPが演算され、加算手段13に出力される。
また、比較制御部12は演算増幅器31を備え、照射指令部7から遅延手段10を経て電流指令値信号V2と電流検出部5の電流検出信号VCとを比較し、その差電圧は積分回路を経由して信号V3として加算手段13へ出力する。加算手段13は、演算増幅器32を備え、比較制御手段12の出力信号V3と電力指令値信号VPとを加算し、直流電源6に出力信号V4として出力する。
なお、電力指令値信号VPは、駆動電流に対する注入電力を想定し、電流指令値信号V2の大きさによりレーザ照射の初期に直流電源6より半導体レーザ1に入力する電力指令のレベル(大きさ)に相当する電圧値である。また、電力演算手段11では、初期(レーザ照射開始時)の注入電力に応じた電力指令値信号VPが演算され、照射中も一定の電力指令値信号VPが出力される。そして、照射中、比較制御手段12の出力で補正され直流電源6への電力指令は変化する。
図4は、電流指令に対する初期の電力指令の関係図であり、従来例と本実施の形態とを示している。本実施の形態について、電流指令とは照射指令部7の出力信号である電流指令値信号VSで、電力指令とは加算手段13からの出力信号V4をいう。また、従来例については、電流指令とは照射指令部111の出力信号である指令電流値で、電力指令とは電流比較器110の出力信号でトランジスタ109のベース電圧に相当する電圧をいう。
従来例と本実施の形態の違いは電流指令の低いところでは電力指令がP1だけオフセットしている点で、オフセットすることにより図9に示す直流電源6より半導体レーザに注入される注入電力と駆動電流の関係曲線に近似できる。なお、電力演算手段11でP1をオフセットされているため、電流指令に対し電力指令値信号VPと出力信号V4の両方が関係する。
図5は、遅延手段の構成の一例を示す回路図であり、抵抗器R1とコンデンサC1と演算増幅器51を備え、照射指令部7の電流指令値信号VSが入力されると抵抗器R1とコンデンサC1による積分時間に相当する遅延され、電流指令値信号V2として出力される。遅延手段10では、照射指令部7の急激な電流指令の変化を滑らかな変化に変換し半導体レーザの駆動電流の過渡的なオーバーシュートを防止する働きを行っている。
以上のように、本実施の形態によれば、電流検出部5の出力電圧である電流検出信号VCを直流電源6にフィードバックすることにより従来のトランジスタなどの制御素子で消費されていた電力損失が無くなり、直流電源6から出力される電力が半導体レーザ1に損失無くそのまま供給されるため、電源の利用効率が向上することとなる。また、従来のトランジスタなどの制御素子で消費されていた電力損失は熱の発生源となっていて、装置内部の温度上昇の要因となっていたがその発熱源が無くなり、冷却ファン等の冷却器の小型化を実現することができる。
また、照射信号(電流指令値信号VS)を遅延する遅延手段10と初期注入電力に応じた電力指令値信号VPを演算する電力演算手段11と加算手段13とを設けることにより、照射指令信号(電流指令値信号VS)に応じて半導体レーザ1の初期注入電力が変化し、低電流指令の領域での過渡応答性が改善でき、電流検出部5における検出電流に誤差の発生が無くなり、半導体レーザより照射されるレーザパワーが正確に照射することができる。
ところで、本実施の形態における半導体レーザ加熱装置には、加算手段13の出力信号V4が所定値を超えた場合や電流検出部の出力信号である電流検出信号VCが所定値に達しない場合に警報作動や半導体レーザ1の運転を停止させるインターロック動作などが設けられていて、半導体レーザ1よりのレーザ光の異常照射を監視することができる。また、半導体レーザ1の照射時に電流検出部5の故障等により電流検出部5から出力される電流検出信号VCが検出できない場合に発生する半導体レーザ1に流れる過電流を防止することができ、半導体レーザ1への電力供給を監視することができる。この結果、半導体レーザ加熱装置よりの不安定な出力のレーザ光の出射を防止することができる。
なお、以上の構成からなる半導体レーザ加熱装置では、各構成に制御素子を設けて、各信号処理または各構成において制御するようにしたが、半導体レーザ加熱装置に、各構成に接続されるCPUを設け、各処理を統括的に制御するようにしても良い。
図6は、本発明の実施の形態におけるレーザ加工機の構成図を示している。
レーザ加工機は、加工ワーク64を乗せる加工テーブル63と、加工テーブル63の移動またはレーザ光を集光する集光手段67の少なくとも一方を移動する駆動手段62と、駆動手段62を制御する数値制御手段61と、前述した半導体レーザ加熱装置65と、光ファイバー66とにより構成されている。
半導体レーザ加熱装置65より出射されたレーザ光は、光ファイバー66で伝送され集光手段67により集光されて、加工ワーク64にレーザ光68が照射され、加工が開始される。それと同時に数値制御手段61により駆動手段62に指令が出力され、加工テーブル63または集光手段67の少なくとも一方を動作させて加工ワーク64を加熱する。
前記レーザ加工機によれば、半導体レーザへ供給している電源障害や半導体レーザの素子の劣化、素子の故障等が発生した場合、また、半導体レーザの経時変化によるパワー低下が発生した場合でも、半導体レーザ加熱装置より不安定なレーザ光の照射を防止し、レーザ光の出力パワーの正確な照射が再現でき、数値制御手段により半導体レーザ加熱装置が統括的に制御されことにより、レーザ加工の信頼性が向上すると共に加工ワークへの不良品の混入を防止することができる。
本発明の半導体レーザ加熱装置は、電源の利用効率の向上と、低電流領域での過渡応答性を改善し、レーザパワーの正確な照射再現性を実現することができ、半導体レーザの光出力を用いて局部加熱をする等として産業上有用である。
本発明の実施の形態における半導体レーザ加熱装置のブロック図 同実施の形態における半導体レーザ加熱装置の定電圧形スイッチング電源構成図 同実施の形態における半導体レーザ加熱装置の電力演算手段と比較制御手段と加算手段の回路構成図 電流指令に対する初期の電力指令の関係図 同実施の形態における半導体レーザ加熱装置の遅延手段の回路構成図 同実施の形態におけるレーザ加工機の構成図 従来における半導体レーザ加熱装置の回路構成図 従来における別の半導体レーザ加熱装置の回路構成図 半導体レーザに対する注入電力と駆動電流の関係図
符号の説明
1 半導体レーザ
2 光ファイバー
3 集光手段
4 レーザ光
5 電流検出部
6 直流電源
7 照射指令部
8 フィードバック手段
10 遅延手段
11 電力演算手段
12 比較制御手段
13 加算手段
14 スイッチ手段
15 警報手段
18 加工ワーク
21 1次整流ダイオード
22 1次平滑用コンデンサ
23 スイッチング形制御素子
24 トランス
25 2次整流ダイオード
26 2次平滑用コンデンサ
27 電圧検出部
28 比較制御部
29 スイッチ素子

Claims (9)

  1. 少なくとも1個が直列に接続された半導体レーザと、前記半導体レーザに電力を供給する直流電源と、前記半導体レーザの駆動電流を検出する電流検出部と、前記半導体レーザの照射パワーに相当する電流値を予め設定する照射指令部とを備え、さらに前記照射指令部の電流設定値に基き前記電流検出部の出力電圧を前記直流電源にフィードバックするフィードバック手段を有した半導体レーザ加熱装置。
  2. フィードバック手段は、照射指令部の照射信号を遅延する遅延手段と、前記遅延手段の出力信号に応じて半導体レーザに供給する電力を演算する電力演算手段と、前記遅延手段の出力信号と電流検出器の出力信号とを比較制御する比較制御手段と、前記比較制御手段の出力信号と前記電力演算手段の出力信号とを加算する加算手段を有した請求項1記載の半導体レーザ加熱装置。
  3. 直流電源は、加算手段の出力信号に応じて出力電圧を変化する定電圧形直流電源である請求項1または2記載の半導体レーザ加熱装置。
  4. 直流電源は、制御素子のスイッチングにより出力電圧を変化する定電圧形スイッチング直流電源である請求項1から3のいずれかに記載の半導体レーザ加熱装置。
  5. 直流電源は、照射指令部のレーザ照射信号および停止信号で出力電圧の照射および停止をする定電圧形スイッチング直流電源である請求項1から4のいずれかに記載の半導体レーザ加熱装置。
  6. 加算手段の出力信号が所定値を超えた場合に、警報の発生と半導体レーザ加熱装置本体の運転を停止するインターロック動作のうち少なくとも一方を行う警報手段を有した請求項1から5のいずれかに記載の半導体レーザ加熱装置。
  7. 電流検出部の出力信号が所定値に達しない場合に、警報の発生と半導体レーザ加熱装置本体の運転を停止するインターロック動作のうち少なくとも一方を行う警報手段を有した請求項1から6のいずれかに記載の半導体レーザ加熱装置。
  8. 半導体レーザのレーザ光を伝送する光ファイバーと、前記レーザ光を集光して加工物に照射する集光手段とを有した請求項1から7のいずれかに記載の半導体レーザ加熱装置。
  9. 加工物を乗せる加工テーブルと、前記加工テーブルの移動とレーザ光の集光手段のうち少なくとも一方を移動する駆動手段と、前記駆動手段を制御する数値制御手段と、レーザ光を発生する請求項1から8のいずれかに記載の半導体レーザ加熱装置とを備えたレーザ加工機。

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