JP2005203412A - 半導体記憶装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体記憶装置およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005203412A
JP2005203412A JP2004005266A JP2004005266A JP2005203412A JP 2005203412 A JP2005203412 A JP 2005203412A JP 2004005266 A JP2004005266 A JP 2004005266A JP 2004005266 A JP2004005266 A JP 2004005266A JP 2005203412 A JP2005203412 A JP 2005203412A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ferroelectric
high dielectric
electrode
particles made
semiconductor substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004005266A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3843979B2 (ja
Inventor
Yasuhiro Shimada
恭博 嶋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2004005266A priority Critical patent/JP3843979B2/ja
Priority to US11/000,047 priority patent/US20050156217A1/en
Publication of JP2005203412A publication Critical patent/JP2005203412A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3843979B2 publication Critical patent/JP3843979B2/ja
Priority to US11/710,435 priority patent/US20070170485A1/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】強誘電体材料の形成・加工工程を削減し、かつ、強誘電体に損傷領域のない微細な強誘電体キャパシタを提供する。
【解決手段】基板上に形成した第1の電極1と、前記第1の電極1の上に選択配置した強誘電体または高誘電体からなる粒子3と、前記強誘電体または高誘電体からなる粒子3の上に形成した第2の電極2とから形成した強誘電体キャパシタ10と、前記強誘電体キャパシタを含むメモリセルが構成された記憶装置であって、前記強誘電体または高誘電体からなる粒子3は、前記第1の電極1の上に選択的に配置されるので、強誘電体を加工形成する工程を省略でき、強誘電体に損傷領域31のない微細な強誘電体キャパシタ10を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、強誘電体または高誘電体からなる粒子を任意の電極上に選択的に配置させてなる強誘電体キャパシタをメモリセルの一部に用いてデータを記憶する半導体記憶装置およびその製造方法に関するものである。
強誘電体キャパシタとトランジスタとによってメモリ・セルを構成する従来の記憶装置は、たとえば図8に示すような構成からなる。ここで、強誘電体キャパシタ10の第1の電極1はトランジスタ7のソースに接続され、第2の電極2はセルプレート線9に接続されている。トランジスタ7のドレインはビット線8に、ゲートはワード線11にそれぞれ接続されている。
たとえば、メモリセルのデバイス構造として、図9に示すスタック構造をとることができる(例えば特許文献1参照)。この構造において、強誘電体キャパシタ10の第1の電極1は、第1のコンタクトプラグ12を介してトランジスタ7のソース4に接続され、第2の電極2はセルプレート線9に接続されている。トランジスタ7のドレイン5は第2のコンタクトプラグ13を介してビット線8に、ゲート6はワード線11(図示せず)にそれぞれ接続されている。
このような構造のメモリセルにおいて、強誘電体キャパシタ10を形成するには、たとえば図10に示すように、半導体基板20上に第3の絶縁膜25を形成した支持基板の上に、第1の電極1と、強誘電体30と、第2の電極2を積層したのち、図10(a)に示すように最上層に所望の形状に形成したフォト・レジスト・マスク24をエッチ・マスクとして、プラズマ・エッチング法などで図10(b)のキャパシタ形状を得る。
しかし、プラズマ・エッチングにおいては反応性ラジカルなど活性種を多量に含むので、これによる第1の強誘電体の切断面は内部まで損傷し、もはや強誘電体たりえない損傷領域31が、強誘電体キャパシタ10の周辺部に形成される(図10(c))。
このような損傷領域31の範囲は強誘電体キャパシタ10の加工方法で決まり、半導体基板上での強誘電体キャパシタの大きさ(すなわち面積)にはよらない。
特開2003−289134号公報
以上の従来の技術によるなら、上述の損傷領域31は、強誘電体キャパシタ10の実効面積を減少させる。すなわち、損傷領域31は、強誘電体キャパシタ10の側壁から内部へ数十ナノ・メートルから数百ナノ・メートルにまでおよび、強誘電体キャパシタの面積が1マイクロ平方メートルを下回ると、強誘電体キャパシタ10の実効面積の減少は無視できなくなる。
このような損傷領域31を低減するために、強誘電体キャパシタ10の形成後には、回復アニールが施されるが、損傷領域31を完全に消失させる効果はない。
また、この回復アニールは、強誘電体の結晶化温度とほぼ同等であるため、強誘電体キャパシタを多層に積層した場合は、各層毎に回復アニールが必要となり、各層間の配線の熱劣化などを招くので、強誘電体キャパシタを多層に積層した3次元キャパシタ・アレイの実現が困難であった。
また、従来の技術においては、図10(a)のように単層の第1の電極1の上全面に、スパッタ法やゾル−ゲル法によって第1の強誘電体30を形成していたので、多結晶化が必定であり、結晶方位の等方化に起因する分極の発現方向の等方化が生じ、分極偏位が最大化する方位へ強誘電体の結晶方位を制御することが困難であった。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、半導体基板上に形成した第1の電極と、前記第1の電極の上に配置した強誘電体または高誘電体からなる粒子と、前記強誘電体または高誘電体からなる粒子の上に形成した第2の電極とからなる強誘電体キャパシタと、前記強誘電体キャパシタを含むメモリセルとから構成され、前記強誘電体または高誘電体からなる粒子は、前記第1の電極の上に選択的に配置される半導体記憶装置であって、強誘電体または高誘電体からなる粒子を第1の電極の上に配置することによって強誘電体キャパシタを形成できるので、強誘電体材料の形成・加工工程を削減でき、強誘電体に損傷領域のない微細な強誘電体キャパシタを提供する作用を有する。
請求項2に記載の発明は、半導体基板上の任意の位置に規則的に配置形成した第1の電極の上に、強誘電体または高誘電体からなる粒子を選択的に配置させてなる請求項1に記載の半導体記憶装置であって、任意の位置の電極上に選択的に強誘電体を配置する作用を有する。
請求項3に記載の発明は、半導体基板上に、任意の位置に規則的に配置形成した孔あるいは穴を有する第1の絶縁膜と、前記孔あるいは穴の中あるいはそれらの上に強誘電体または高誘電体からなる粒子を選択的に配置させてなり、前記孔あるいは穴の底部には第1の電極を有する請求項2に記載の半導体記憶装置であって、強誘電体または高誘電体からなる粒子の配置の選択性を向上させる作用を有する。
請求項4に記載の発明は、半導体基板上の任意の位置に選択的に配置される強誘電体または高誘電体からなる粒子は、予め強誘電性を発現する結晶相に焼成されている請求項1、2、または3に記載の半導体記憶装置であって、強誘電体キャパシタの形成工程において、強誘電体材料の結晶化のために半導体基板に施される高温熱処理を省略する効果を有する。
請求項5に記載の発明は、半導体基板上の任意の位置に選択的に配置される強誘電体または高誘電体からなる粒子は、粒子内の結晶方位が一様に整列しているかあるいは単一分域からなる請求項4に記載の半導体記憶装置であって、多結晶化による結晶方位の等方化に起因する分極の発現方向の分散を抑制し、強誘電体または高誘電体からなる粒子の結晶方位を分極偏位が最大化する方位へ配向させることを容易にする作用を有する。
請求項6に記載の発明は、半導体基板上の任意の位置に選択的に配置される強誘電体または高誘電体からなる粒子の粒子径の分散度合いを表す標準偏差は、粒子径の平均値以下である請求項1、2、または3に記載の半導体記憶装置であって、強誘電体または高誘電体からなる粒子の配置の選択性および強誘電体キャパシタの電気的特性の均質性を向上する作用を有する。
請求項7に記載の発明は、半導体基板上の任意の位置に選択的に配置される強誘電体または高誘電体からなる粒子は、予め液体分散されて半導体基板上に供給される請求項1、2、または3に記載の半導体記憶装置であって、強誘電体または高誘電体からなる粒子の半導体基板上への供給を容易にする作用を有する。
請求項8に記載の発明は、半導体基板上の任意の位置に選択的に配置される強誘電体または高誘電体からなる粒子は、予め液体中に単分散している請求項1、2、または3、および請求項7に記載の半導体記憶装置であって、強誘電体または高誘電体からなる粒子が複数個同時に選択配置されることを防止する作用を有する。
請求項9に記載の発明は、強誘電体または高誘電体からなる粒子を半導体基板上の任意の位置に選択的に配置させる工程において、強誘電体または高誘電体からなる粒子に電場を印加する工程を含む請求項1、2、または3に記載の半導体記憶装置の製造方法であって、強誘電体または高誘電体からなる粒子の配置の選択性を向上させ、また強誘電体または高誘電体からなる粒子の結晶方位を分極偏位が最大化する方位へ配向させる作用を有する。
請求項10に記載の発明は、強誘電体または高誘電体からなる粒子を半導体基板上の任意の位置に選択的に配置させる工程において、強誘電体または高誘電体からなる粒子または半導体基板に機械的微振動を印加する工程を含む請求項1、2、または3に記載の半導体記憶装置の製造方法であって、強誘電体または高誘電体からなる粒子の配置の選択性を向上させる作用を有する。
請求項11に記載の発明は、強誘電体または高誘電体からなる粒子を半導体基板上の任意の位置に規則的に配置させる工程において、強誘電体または高誘電体からなる粒子にエネルギー・ビームを照射する工程を含む請求項1、2、または3に記載の半導体記憶装置の製造方法であって、半導体基板に付着した強誘電体または高誘電体からなる粒子を活性化させ、配置の選択性を向上させる作用を有する。
請求項12に記載の発明は、半導体基板上の任意の位置に強誘電体または高誘電体からなる粒子を選択的に配置させる工程と、第2の電極を形成する工程との間に、第2の絶縁膜を形成する工程と、少なくとも強誘電体または高誘電体からなる粒子の上の前記第2の絶縁膜の一部を除去し、前記強誘電体または高誘電体からなる粒子の一部を露出させる工程とを含む請求項1、2、または3に記載の半導体記憶装置の製造方法であって、第1の電極および第2の電極との短絡防止を確実にし、かつ第2の電極と強誘電体または高誘電体からなる粒子との電気的接触を確実にする作用を有する。
請求項13に記載の発明は、個々の強誘電体キャパシタに各々選択スイッチが接続され、メモリセル・アレイを構成した請求項1、2、または3に記載の半導体記憶装置であって、選択スイッチがトランジスタの場合はメモリセルのアレイをアクティブマトリクスで、強誘電体キャパシタに選択スイッチが接続され、メモリセルを構成した請求項8に記載の記憶装置であって、複数のメモリセルをアレイ状に配置したとき、任意のメモリセルの選択を容易にする作用を有する。
請求項14に記載の発明は、選択スイッチはトランジスタ、双方向ダイオード、または単一方向ダイオードである請求項13に記載の記憶装置であって、選択スイッチがトランジスタの場合はメモリ・セルのアレイをアクティブマトリクスで、選択スイッチが双方向ダイオードまたは単一方向ダイオードの場合はメモリセルのアレイを単純マトリクスでの構成を可能とする作用を有する。
請求項15に記載の発明は、導体基板上の任意の位置に、第1の電極と、強誘電体または高誘電体からなる粒子と、第2の電極とからなる強誘電体キャパシタを複数個選択的に配置して構成した強誘電体キャパシタ・アレイからなる層を複数層積層してなる請求項13および14に記載の半導体記憶装置、メモリ・セル・アレイを3次元的に配置し、メモリセルの配置密度を向上する作用を有する。
以上のように本発明の記憶装置は、基板上に形成した第1の電極と、前記第1の電極の上に選択配置した強誘電体または高誘電体からなる粒子と、前記強誘電体または高誘電体からなる粒子の上に形成した第2の電極とから形成した強誘電体キャパシタと、前記強誘電体キャパシタを含むメモリセルが構成された記憶装置であって、前記強誘電体または高誘電体からなる粒子は、前記第1の電極の上に選択的に配置されるので、強誘電体を加工形成する工程を省略でき、強誘電体に損傷領域のない微細な強誘電体キャパシタを提供する。また、本発明の記憶装置における強誘電体は、多結晶化による結晶方位の等方化に起因する分極の発現方向の無秩序化が生じず、分極偏位が最大化する方位へ強誘電体の結晶方位を制御可能であり、メモリセルにおけるデータの書き込み特性および読み出し特性が著しく改善される。さらに、任意の層数の強誘電体キャパシタアレイ層を備えた記憶装置が実現でき、メモリセルアレイを3次元的に配置し、メモリセルの配置密度を向上できる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
図1に本発明の一実施の形態として、半導体基板20の上に複数の強誘電体キャパシタ10をアレイ上に配列した半導体記憶装置の一断面図を示す。
図1において、強誘電体キャパシタ10はセル・プレート線9と一体化した第2の電極2と、これに対向する第1の電極1との間に選択的に配置された強誘電体または高誘電体からなる粒子3とからなり、この強誘電体キャパシタ10の第1の電極1は、第1のコンタクトプラグ12を介して、半導体基板20に形成された選択スイッチであるトランジスタ7のソース4に接続され、トランジスタ7のドレイン5は、第2のコンタクトプラグ13を介してビット線8に接続され一メモリセルを構成し、このメモリセルを複数個配列することにより、メモリセルアレイを構成している。
本実施の形態では、上述の強誘電体または高誘電体からなる粒子3を第1の電極1の上に配置するにあたって、強誘電体または高誘電体からなる粒子3を予め単結晶として第1の電極1の上に選択的に配置させる。選択配置の方法の一つとして、たとえば、図2に示すように、第1の電極1をたとえば集積回路がつくりこまれた半導体基板20の上に規則的に形成する。このとき、第1の電極は第1のプラグ12(図示せず)によって、半導体基板20のトランジスタのソース領域に電気的に接続されているものとする。この半導体基板20は、強誘電体または高誘電体からなる粒子3を第1の電極1の上に選択的に配置するために、たとえば図3に示す液相処理槽50の中に置かれる。この液相処理槽50は、たとえば、強誘電体または高誘電体からなる粒子3を含む液体51で満たされている。ここで、液体51は、強誘電体または高誘電体からなる粒子3が単分散するよう酸性度を調整されている。また、液体51に分散している強誘電体または高誘電体からなる粒子3は、液体に混合される前に予め強誘電性を発現する結晶相に焼成されている。
このように液体51に単分散した強誘電体または高誘電体からなる粒子3は単結晶であるため、その誘電率は強い異方性をもつ。そこで、図2に示す第1の電極1と液相処理槽50の上部に設けた処理電極52との間に直流電源53を接続し、強い電場を印加すると、この電場と強誘電体または高誘電体からなる粒子3の双極子モーメントとの相互作用により、強誘電体または高誘電体からなる粒子3は第1の電極1に選択的に引き付けられる。しかも、強誘電体または高誘電体からなる粒子3の双極子モーメントは自発分極を発現する結晶軸方向で最大となるので、強誘電体または高誘電体からなる粒子3は、その自発分極が最大となる方位が必然的に印加電場と平行に、すなわち第1の電極1の表面と垂直方向に選択配位することになる。
こののち、図4に示すように、第1の電極1の上に選択的に配置した強誘電体または高誘電体からなる粒子3を覆うように第2の絶縁膜22が化学気相成長法やスピン・オン・グラス法によって堆積される。つづいてこの第2の絶縁膜22の表面を、エッチバック法や化学機械研磨法によって強誘電体または高誘電体からなる粒子3の一部が一様に露出するまで研削する。この研削面の上に第2の電極2を第1の電極1と直交する方向に形成すると、第1の電極1と第2の電極2との交点に強誘電体キャパシタ10が形成されることになる。
このようにして得た強誘電体キャパシタ10の強誘電体または高誘電体からなる粒子3は単結晶であり、かつその結晶方位が大きな分極を発現する方向に電界が印加されることになるので、図5に示すように、その分極履歴特性81は、従来の多結晶からなる強誘電体キャパシタの分極履歴特性80に比べて著しく応答のよいものとなり、また、強誘電体キャパシタ10の強誘電体または高誘電体からなる粒子3に、その粒子形状のそろったものを使えば、強誘電体キャパシタ10の加工工程を削減でき、その結果損傷領域31が少なく、大きな分極が発現可能である。これらにより、メモリセルにおけるデータの書き込み特性および読み出し特性が著しく改善される。
(実施の形態2)
図6は本発明のもうひとつの実施の形態を示したもので、図6(a)から図6(e)までは、強誘電体または高誘電体からなる粒子3を第1の電極1の所望の位置に選択的に配置する手順をその要部を拡大して説明している。
たとえば、図2に示したように、第1の電極1をたとえば集積回路がつくりこまれた半導体基板20の上に規則的に形成する。このとき、第1の電極は第1のプラグ12(図示せず)によって、半導体基板20のトランジスタのソース領域に電気的に接続されているものとする。この半導体基板20は、強誘電体または高誘電体からなる粒子3を第1の電極1の上に選択的に配置するために、たとえば図6(a)に示すように、第1の絶縁膜21を形成し、この第1の絶縁膜21の所望の位置に、強誘電体または高誘電体からなる粒子3と同程度の大きさの孔26を前記第1の電極1の表面の一部が露出するまで穿つ。
そののち、半導体基板20をたとえば図3に示す液相処理槽50の中に設置する。この液相処理槽50は、強誘電体または高誘電体からなる粒子3を含む液体51で満たされている。ここで、液体51は、強誘電体または高誘電体からなる粒子3が単分散するよう酸性度を調整されている。また、液体51に分散している強誘電体または高誘電体からなる粒子3は、液体に混合される前に予め強誘電性を発現する結晶相に焼成されている。
このように液体51に単分散した強誘電体または高誘電体からなる粒子3は単結晶であるため、その誘電率は強い異方性をもつ。
一方、半導体基板20表面の孔26はそこで平坦性が変化しているので、孔26周辺のファンデル・ワールス・ポテンシャルは周囲に比べて大きく変化している。このファンデル・ワールス・ポテンシャルと強誘電体または高誘電体からなる粒子3の双極子モーメントとの相互作用により、強誘電体または高誘電体からなる粒子3は第1の電極1に選択的に引き付けられる(図6(b))。しかも、強誘電体または高誘電体からなる粒子3の双極子モーメントは自発分極を発現する結晶軸方向で最大となるので、強誘電体または高誘電体からなる粒子3は、その自発分極が最大となる方位が必然的に第1の電極1の表面と垂直方向となるように選択配位することになる。
こののち、第1の電極1の上に選択的に配置した強誘電体または高誘電体からなる粒子3を覆うように第2の絶縁膜22が化学気相成長法やスピン・オン・グラス法によって堆積される(図6(c))。つづいてこの第2の絶縁膜22の表面を、エッチバック法や化学機械研磨法によって強誘電体または高誘電体からなる粒子3の一部が一様に露出するまで研削する(図6(d))。この研削面の上に第2の電極2を第1の電極1と直交する方向に形成すると、第1の電極1と第2の電極2との交点に強誘電体キャパシタ10が形成されることになる(図6(e))。
このようにして得た強誘電体キャパシタ10の強誘電体または高誘電体からなる粒子3は単結晶であり、かつその結晶方位が大きな分極を発現する方向に電界が印加されることになるので、図5で示したとおりのその分極履歴特性81は、従来の多結晶からなる強誘電体キャパシタの分極履歴特性80に比べて著しく応答のよいものとなり、また、強誘電体キャパシタ10の強誘電体または高誘電体からなる粒子3に、その粒子形状のそろったものを使えば、強誘電体キャパシタ10の加工工程を削減でき、その結果損傷領域31が少なく、大きな分極が発現可能である。これらにより、メモリセルにおけるデータの書き込み特性および読み出し特性が著しく改善される。
なお、強誘電体または高誘電体からなる粒子3を第1の電極1の所望の位置に選択的に配置する工程(図6(a)〜図6(b))において、半導体基板20に超音波などの機械的振動を与えると、強誘電体または高誘電体からなる粒子3の基板表面での並進運動エネルギーが増大し、より選択性が高まる。また、同工程において、強誘電体または高誘電体からなる粒子3に光や電子線などのエネルギー・ビームを照射し、強誘電体または高誘電体からなる粒子3の基板表面での並進運動エネルギーを増大することによっても同様の効果が得られる。
さらに、同工程においては、強誘電体または高誘電体からなる粒子3の粒子径の分散度合いを表す標準偏差が、粒子径の平均値以下になると、強誘電体または高誘電体からなる粒子の配置の選択性および強誘電体キャパシタの電気的特性の均質性が著しく向上する。
(実施の形態3)
図7は、メモリセルアレイを3次元的に配置し、メモリセルの配置密度を向上させた記憶装置の一断面図である。図7において、周辺回路部70が作りこまれた半導体基板20の上に半導体薄膜14と第1の電極1とを積層したのち、半導体薄膜14と第1の電極1とを所望の形状に加工して、金属−半導体型ショットキーバリアダイオードを形成する。
つづいて、実施の形態1または実施の形態2に述べた手法により、第1の電極1の上に強誘電体または高誘電体からなる粒子3を選択配置させる。こののち、第1の電極1の上に選択的に配置した強誘電体または高誘電体からなる粒子3を覆うように第2の絶縁膜22を堆積させる。つづいてこの第2の絶縁膜22の表面を、エッチバック法や化学機械研磨法によって強誘電体または高誘電体からなる粒子3の一部が一様に露出するまで研削する。この研削面の上に第2の電極2を第1の電極1と直交する方向に形成すると、第1の電極1と第2の電極2との交点に強誘電体キャパシタ10が形成されることになる。最後に層間絶縁膜27を形成する。
さらに、層間絶縁膜27を平坦に研磨したのち、実施の形態1または実施の形態2に述べた手法により、第1の電極1の上に強誘電体または高誘電体からなる粒子3を選択配置させる。こののち、第1の電極1の上に選択的に配置した強誘電体または高誘電体からなる粒子3を覆うように第2の絶縁膜22を堆積させる。つづいてこの第2の絶縁膜22の表面を、エッチバック法や化学機械研磨法によって強誘電体または高誘電体からなる粒子3の一部が一様に露出するまで研削する。この研削面の上に第2の電極2を第1の電極1と直交する方向に形成すると、第1の電極1と第2の電極2との交点に強誘電体キャパシタ10が形成されることになる。最後に層間絶縁膜27を形成する。
以上の工程を繰り返すことにより、複数層積層された強誘電体キャパシタ・アレイが形成できる。
以上の工程は順次繰り返すことができ、任意の層数の強誘電体キャパシタアレイ層を備えた記憶装置が実現でき、メモリセルアレイを3次元的に配置し、メモリセルの配置密度を向上する作用を有する。
本発明の半導体記憶装置およびその製造方法は、強誘電体または高誘電体からなるキャパシタをメモリセルの一部に用いてデータを記憶する半導体記憶装置およびその製造方法として有用である。
本発明の実施の形態1における半導体記憶装置の一断面図 本発明の実施の形態1における強誘電体または高誘電体からなる粒子の選択配置工程を示す図 本発明の実施の形態1における強誘電体または高誘電体からなる粒子の選択配置工程を示す図 本発明の実施の形態1における半導体記憶装置の一断面図 本発明の実施の形態1における強誘電体キャパシタと従来の技術における強誘電体キャパシタの履歴特性を示す図 本発明の実施の形態2における強誘電体または高誘電体からなる粒子の選択配置工程を示す図 本発明の実施の形態3における半導体記憶装置の一断面図 従来の技術における強誘電体メモリセルアレイの等価回路図 従来の技術における記憶装置の一断面図 従来の技術における記憶装置での、強誘電体キャパシタの形成工程を示す図
符号の説明
1 第1の電極
2 第2の電極
3 強誘電体または高誘電体からなる粒子
4 ソース
5 ドレイン
6 ゲート
7 トランジスタ
8 ビット線
9 セルプレート線
10 強誘電体キャパシタ
11 ワード線
12 第1のコンタクトプラグ
13 第2のコンタクトプラグ
14 半導体薄膜
21 第1の絶縁膜
22 第2の絶縁膜
24 フォトレジストマスク
30 強誘電体
31 損傷領域
50 液相処理槽
51 液体
52 処理電極
53 直流電源
70 周辺回路部
80 多結晶からなる強誘電体キャパシタの履歴特性
81 単結晶からなる強誘電体キャパシタの履歴特性

Claims (15)

  1. 半導体基板上に形成した第1の電極と、前記第1の電極の上に配置した強誘電体または高誘電体からなる粒子と、前記強誘電体または高誘電体からなる粒子の上に形成した第2の電極とからなる強誘電体キャパシタと、前記強誘電体キャパシタを含むメモリセルとから構成され、前記強誘電体または高誘電体からなる粒子は、前記第1の電極の上に選択的に配置される半導体記憶装置。
  2. 半導体基板上の任意の位置に規則的に配置形成した第1の電極の上に、強誘電体または高誘電体からなる粒子を選択的に配置させてなる請求項1に記載の半導体記憶装置。
  3. 半導体基板上に、任意の位置に規則的に配置形成した孔あるいは穴を有する第1の絶縁膜と、前記孔あるいは穴の中あるいはそれらの上に強誘電体または高誘電体からなる粒子を選択的に配置させてなり、前記孔あるいは穴の底部には第1の電極を有する請求項2に記載の半導体記憶装置。
  4. 半導体基板上の任意の位置に選択的に配置される強誘電体または高誘電体からなる粒子は、予め強誘電性を発現する結晶相に焼成されている請求項1、2、または3に記載の半導体記憶装置。
  5. 半導体基板上の任意の位置に選択的に配置される強誘電体または高誘電体からなる粒子は、粒子内の結晶方位が一様に整列しているかあるいは単一分域からなる請求項4に記載の半導体記憶装置。
  6. 半導体基板上の任意の位置に選択的に配置される強誘電体または高誘電体からなる粒子の粒子径の分散度合いを表す標準偏差は、粒子径の平均値以下である請求項1、2、または3に記載の半導体記憶装置。
  7. 半導体基板上の任意の位置に選択的に配置される強誘電体または高誘電体からなる粒子は、予め液体分散されて半導体基板上に供給される請求項1、2、または3に記載の半導体記憶装置。
  8. 半導体基板上の任意の位置に選択的に配置される強誘電体または高誘電体からなる粒子は、予め液体中に単分散している請求項1、2、または3、および請求項7に記載の半導体記憶装置。
  9. 強誘電体または高誘電体からなる粒子を半導体基板上の任意の位置に選択的に配置させる工程において、強誘電体または高誘電体からなる粒子に電場を印加する工程を含む請求項1、2、または3に記載の半導体記憶装置の製造方法。
  10. 強誘電体または高誘電体からなる粒子を半導体基板上の任意の位置に選択的に配置させる工程において、強誘電体または高誘電体からなる粒子または半導体基板に機械的微振動を印加する工程を含む請求項1、2、または3に記載の半導体記憶装置の製造方法。
  11. 強誘電体または高誘電体からなる粒子を半導体基板上の任意の位置に規則的に配置させる工程において、強誘電体または高誘電体からなる粒子にエネルギー・ビームを照射する工程を含む請求項1、2、または3に記載の半導体記憶装置の製造方法。
  12. 半導体基板上の任意の位置に強誘電体または高誘電体からなる粒子を選択的に配置させる工程と、第2の電極を形成する工程との間に第2の絶縁膜を形成する工程と、少なくとも強誘電体または高誘電体からなる粒子の上の第2の絶縁膜の一部を除去し、前記強誘電体または高誘電体からなる粒子の一部を露出させる工程とを含む請求項1、2、または3に記載の半導体記憶装置の製造方法。
  13. 個々の強誘電体キャパシタに各々選択スイッチが接続され、メモリセル・アレイを構成した請求項1、2、または3に記載の半導体記憶装置。
  14. 選択スイッチはトランジスタ、双方向ダイオード、または単一方向ダイオードである請求項13に記載の記憶装置。
  15. 半導体基板上の任意の位置に、第1の電極と、強誘電体または高誘電体からなる粒子と、第2の電極とからなる強誘電体キャパシタを複数個選択的に配置して構成した強誘電体キャパシタ・アレイからなる層を複数層積層してなる請求項13および14に記載の半導体記憶装置。
JP2004005266A 2004-01-13 2004-01-13 半導体記憶装置およびその製造方法 Expired - Fee Related JP3843979B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004005266A JP3843979B2 (ja) 2004-01-13 2004-01-13 半導体記憶装置およびその製造方法
US11/000,047 US20050156217A1 (en) 2004-01-13 2004-12-01 Semiconductor memory device and method for fabricating the same
US11/710,435 US20070170485A1 (en) 2004-01-13 2007-02-26 Semiconductor memory device and method for fabricating the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004005266A JP3843979B2 (ja) 2004-01-13 2004-01-13 半導体記憶装置およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005203412A true JP2005203412A (ja) 2005-07-28
JP3843979B2 JP3843979B2 (ja) 2006-11-08

Family

ID=34819650

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004005266A Expired - Fee Related JP3843979B2 (ja) 2004-01-13 2004-01-13 半導体記憶装置およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3843979B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100851982B1 (ko) * 2007-02-23 2008-08-12 삼성전자주식회사 강유전체 나노도트를 포함하는 강유전체 정보저장매체 및그 제조방법
KR101231564B1 (ko) * 2011-03-21 2013-02-15 한국과학기술원 강유전체 나노도트 소자 및 그 제조방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100851982B1 (ko) * 2007-02-23 2008-08-12 삼성전자주식회사 강유전체 나노도트를 포함하는 강유전체 정보저장매체 및그 제조방법
KR101231564B1 (ko) * 2011-03-21 2013-02-15 한국과학기술원 강유전체 나노도트 소자 및 그 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP3843979B2 (ja) 2006-11-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20210343829A1 (en) Dram interconnect structure having ferroelectric capacitors exhibiting negative capacitance
JP5981424B2 (ja) メモリー素子に関する柱状構造及び方法
US7297997B2 (en) Semiconductor memory device with dual storage node and fabricating and operating methods thereof
TWI826197B (zh) 半導體裝置
US9093500B2 (en) Methods of forming semiconductor device using bowing control layer
KR102624988B1 (ko) 마그네슘 산화물 터널링 유전체를 사용한 강유전체 터널 접합 메모리 디바이스 및 이를 형성하는 방법
US20050236691A1 (en) Semiconductor device and manufacturing method for the same
CN114093821A (zh) 一种半导体器件及其制造方法
JP2004165351A (ja) 半導体装置の製造方法
US20050201139A1 (en) Memory Device
CN113629011A (zh) 半导体器件及其制造方法
US20070170485A1 (en) Semiconductor memory device and method for fabricating the same
JP3843979B2 (ja) 半導体記憶装置およびその製造方法
WO2023272881A1 (zh) 晶体管阵列及其制造方法、半导体器件及其制造方法
WO2023272880A1 (zh) 晶体管阵列及其制造方法、半导体器件及其制造方法
KR20010006752A (ko) 강유전성 메모리 셀 제조방법
JPWO2005078400A1 (ja) 赤外線検出装置およびその製造方法
US11672128B2 (en) Methods of incorporating leaker devices into capacitor configurations to reduce cell disturb, and capacitor configurations incorporating leaker devices
TWI233663B (en) Semiconductor device including ferroelectric capacitors and fabricating method thereof
US11258023B1 (en) Resistive change elements using passivating interface gaps and methods for making same
JP2005203573A (ja) 半導体記憶装置およびその製造方法
JP2006245383A (ja) 半導体集積回路用キャパシタ
KR100278487B1 (ko) 반도체 장치의 제조 방법
CN115472684A (zh) 集成芯片
JP2006100338A (ja) 誘電体薄膜の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050708

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060222

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060411

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060608

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20060704

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060725

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060807

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090825

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100825

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110825

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110825

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120825

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees