JP2005200339A - 抗菌剤 - Google Patents

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Abstract

【課 題】 人体に障害を起こさせる心配がなく、薫りにおいても優れており、入手も容易な物質を用いた抗菌剤であって、皮膚刺激性や不快感がほとんどなく、皮膚残留性が少なく、かつ抗菌活性の持続性に優れた抗菌剤の提供。
【解決手段】ネロリ・チュニジアン精油、ローズ・ターキッシュ精油、シダー・リーフ精油、リノロール精油、ゲラニオール精油、クミン精油、クローブ精油、ペパーミント精油、ピメント・ベリー精油、シナモン・バーク(マダガスカル)精油、レモングラス精油、ベイ・リーフ精油、タイム・ホワイト精油、シトロネロール精油、セージ・ダルメーション精油及びヒドロキシ・シトロネラール精油からなる群から選ばれる1種類又は2種類以上を有効成分として含有することを特徴とする抗菌剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、医薬品、医薬部外品、食品、口腔清浄剤、皮膚清浄剤、頭皮清浄剤等に用いられ、微生物の生育抑制、殺菌作用を有する抗菌剤、特にニキビ原因菌、虫歯原因菌、水虫原因菌、フケ原因菌に対する抗菌剤に関する。
従来より、ニキビ原因菌、虫歯原因菌、水虫原因菌、フケ原因菌に対する抗菌剤として、種々の検討がなされている。
特許文献1には、硫黄がニキビの予防、治療の目的で用いられていることが記載されており、硫黄とともに不溶性高分子粉末を配合した皮膚外用剤がニキビ治療薬として有用である旨記載されている。また、特許文献2には、ショ糖リン酸カルシウムが添加されている虫歯予防チュウインガムが記載されている。特許文献3には、デキストラナーゼ含有チューインガムが虫歯予防に効果的である旨記載されている。特許文献4には、グリコシルトランスフェラーゼ阻害剤(クローブの純水を溶媒とした抽出物)を配合したう蝕予防剤が記載されている。特許文献5には、塩酸クロロナゾールとアクリル酸エチル・メタクリル酸共重合体を水性アルコール中に含有してなる水虫治療剤が記載されている。特許文献6には、ベンゾキノン誘導体を有効成分として含有してなる抗白癬菌剤が記載されている。
しかしながら、上記した抗菌・殺菌剤等は、皮膚刺激性や不快感がある等の問題点が指摘されている。
このような問題点を解消するものとしては、特許文献7に、虫歯原因菌、水虫原因菌、ニキビ原因菌に対する抗菌剤として、モミ精油を用いた抗菌剤が記載されており、特に前記モミ精油がロシア産モミ精油であるのが望ましい旨記載されている。しかしながら、本邦ではロシア産モミ精油の入手が極めて困難で、また、香りについても難点が指摘されており、使用感の優れた天然の抗菌剤が求められている。
特開昭61−210036号公報 特開昭48−61662号公報 特開昭51−79762号公報 特開平05−255098号公報 特開平01−149725号公報 特開平04−9330号公報 特開2001−64163号公報
本発明は、人体に障害を起こさせる心配がなく、薫りにおいても優れており、入手も容易な物質を用いた抗菌剤であって、皮膚刺激性や不快感がほとんどなく、皮膚残留性が少なく、かつ抗菌活性の持続性に優れた抗菌剤を提供することを目的とする。
本発明者は、従来の抗菌剤の欠点を克服した新規抗菌剤を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、ネロリ・チュニジアン精油(Neroli tunisian oil)、ローズ・ターキッシュ精油(Rose turkish oil)、シダー・リーフ精油(Ceder leaf oil)、リノロール精油(Linolool oil)、ゲラニオール精油(Geraniol oil)、クミン精油(Cumin oil)、クローブ精油(Clove oil)、ペパーミント精油(Peppermint oil)、ピメント・ベリー精油(Pimento berry oil)、シナモン・バーク(マダガスカル)精油{Cinnamon bark(Madagascar)oil}、レモングラス精油(Lemongrass oil)、ベイ・リーフ精油(Bay leaf oil)、タイム・ホワイト精油(Tyme white oil)、シトロネロール精油(Citronellol oil)、セージ・ダルメーション精油(Sage dalmation oil)及びヒドロキシ・シトロネラール精油(Hydroxy citronellal oil)からなる群から選ばれる精油が、優れた抗菌作用、特にニキビ菌、虫歯原因菌、水虫原因菌、フケ原因菌等に対して優れた抗菌作用を有することを見出すと共に、皮膚刺激性がほとんどなく、皮膚残留性が少なく、持続性がよい抗菌剤となりうることを見出し、本発明を完成した。また、本発明者らは、ラベンダー精油(Lavender oil)、パルマローザ・エッス精油(Palmarosa ess oil)及びホクハク精油(Hokuhaku oil)から選ばれる精油と含水アルカノ−ルとの混合物が、上記と同様の抗菌作用を有し、優れた抗菌剤となりうることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
1) ネロリ・チュニジアン精油(Neroli tunisian oil)、ローズ・ターキッシュ精油(Rose turkish oil)、シダー・リーフ精油(Ceder leaf oil)、リノロール精油(Linolool oil)、ゲラニオール精油(Geraniol oil)、クミン精油(Cumin oil)、クローブ精油(Clove oil)、ペパーミント精油(Peppermint oil)、ピメント・ベリー精油(Pimento berry oil)、シナモン・バーク(マダガスカル)精油{Cinnamon bark(Madagascar)oil}、レモングラス精油(Lemongrass oil)、ベイ・リーフ精油(Bay leaf oil)、タイム・ホワイト精油(Tyme white oil)、シトロネロール精油(Citronellol oil)、セージ・ダルメーション精油(Sage dalmation oil)及びヒドロキシ・シトロネラール精油(Hydroxy citronellal oil)からなる群から選ばれる1種類又は2種類以上を有効成分として含有することを特徴とする抗菌剤、
2) ニキビ原因菌に対する抗菌剤であることを特徴とする上記1)に記載の抗菌剤、
3) ニキビ原因菌がプロピオニバクテリウム・アクネス(Propionibacterium acnes)である上記2)に記載の抗菌剤、
4) 虫歯原因菌に対する抗菌剤であることを特徴とする上記1)に記載の抗菌剤、
5) 虫歯原因菌がミュータンス連鎖球菌(Streptococcus mutans)である上記4)に記載の抗菌剤、
6) 水虫原因菌に対する抗菌剤であることを特徴とする上記1)に記載の抗菌剤、
7) 水虫原因菌がトリコフィートン・ルブラム(Trichophyton rubrum)である上記6)に記載の抗菌剤、
8) フケ原因菌に対する抗菌剤であることを特徴とする上記1)に記載の抗菌剤、
9) フケ原因菌がマラセチア・フルフル(Malassezia furfur)である上記8)に記載の抗菌剤、
10) さらに、イラン・イラン精油(Ylang ylang oil)、ジャタマンシ精油(Jatamansi oil)、パイン・ニードル精油(Pine needle oil)、バーガモット・フリー・ベルガ精油(Bargamot free berga oil)、ジンジャー精油(Ginger oil)、ホクハク精油(Hokuhaku oil)、ボワ・ド・ローズ・ブラジル精油(Bois de rosa brazil oil)、コパイバ・バルサム精油(Copaiba balsam oil)、ワームウッド・レコン精油(Wormwood recon oil)、ロジノール精油(Rhodinol oil)、スギ・リーフ精油(Sugi leaf oil)、ゲラニウム・バーボン・フォルビル精油(Geranium bourbon folville oil)、サンダル・ウッド精油(Sandal wood oil)、カーダモン・セイロン・ヘ精油(Cardamon ceylon he oil)、パルマローザ・エッス精油(Palmarosa ess oil)、セロリ・シーズ精油(Celery seeds oil)、ヒノキ・ミキ精油(Hinoki miki oil)、クラリ・セージ精油(Clary sage oil)及びラベンダー精油(Lavender oil)からなる群から選ばれる1種類又は2種類以上を有効成分として含有することを特徴とする上記2)又は3)に記載の抗菌剤、
11) さらに、セロリ・シーズ精油(Celery seeds oil)、ヒノキ・ミキ精油(Hinoki miki oil)、クラリ・セージ精油(Clary sage oil)及びラベンダー精油(Lavender oil)からなる群から選ばれる1種類又は2種類以上を有効成分として含有することを特徴とする上記4)又は5)に記載の抗菌剤、
12) さらに、シネンサール精油(Sinensal oil)、ユーカリプタス精油(Eucalyptus oil)、シナモン・リーフ精油(Cinnamon leaf oil)、オレンジ・バレンシア精油(Orange valencia oil)、パイン精油(Pine oil)、ジンジャー精油(Ginger oil)、ホクハク精油(Hokuhaku oil)及びボワ・ド・ローズ・ブラジル精油(Bois de rosa brazil oil)からなる群から選ばれる1種類又は2種類以上を有効成分として含有することを特徴とする上記6)又は7)に記載の抗菌剤、
13) さらに、ベルガモット・アフリカ精油(Bergamot africa oil)、カラムス精油(Calamus oil)、グアヤク・ウッド精油(Guaiac wood oil)、キャロット精油(Carrot oil)、ワームウッド精油(Wormwood oil)からなる群から選ばれる1種類又は2種類以上を有効成分として含有することを特徴とする上記8)又は9)に記載の抗菌剤、
14) ネロリ・チュニジアン精油(Neroli tunisian oil)、ローズ・ターキッシュ精油(Rose turkish oil)、シダー・リーフ精油(Ceder leaf oil)、リノロール精油(Linolool oil)、ゲラニオール精油(Geraniol oil)、クミン精油(Cumin oil)、クローブ精油(Clove oil)、ペパーミント精油(Peppermint oil)、ピメント・ベリー精油(Pimento berry oil)、シナモン・バーク(マダガスカル)精油{Cinnamon bark(Madagascar)oil}、レモングラス精油(Lemongrass oil)、ベイ・リーフ精油(Bay leaf oil)、タイム・ホワイト精油(Tyme white oil)、シトロネロール精油(Citronellol oil)、セージ・ダルメーション精油(Sage dalmation oil)及びヒドロキシ・シトロネラール精油(Hydroxy citronellal oil)からなる群から選ばれる2種類をそれぞれ9:1〜1:9の容量比で含有することを特徴とする抗菌剤、
15) ラベンダー精油(Lavender oil)、パルマローザ・エッス精油(Palmarosa ess oil)及びホクハク精油(Hokuhaku oil)から選ばれる精油と含水アルカノ−ルとの混合物を有効成分として含有する抗菌剤、及び
16) 含水アルカノ−ルが含水エタノールである上記15)記載の抗菌剤
に関する。
本発明の抗菌剤は、優れた抗菌作用を有し、特にニキビ菌、虫歯原因菌、水虫原因菌、フケ原因菌等に対して優れた抗菌作用を有する。また、本発明の抗菌剤は、有効成分として人体に障害を起こさせる心配がなく、入手も容易な物質が用いられているため、工業的有利に製造される。また、薫りにおいて優れた物質が用いられているため、本発明の抗菌剤は芳香性を有する。
また、本発明の抗菌剤は、皮膚刺激性や不快感がほとんどなく、皮膚残留性が少なく、かつ抗菌活性の持続性に優れている。
本発明に用いられる精油は、ネロリ・チュニジアン精油(Neroli tunisian oil)、ローズ・ターキッシュ精油(Rose turkish oil)、シダー・リーフ精油(Ceder leaf oil)、リノロール精油(Linolool oil)、ゲラニオール精油(Geraniol oil)、クミン精油(Cumin oil)、クローブ精油(Clove oil)、ペパーミント精油(Peppermint oil)、ピメント・ベリー精油(Pimento berry oil)、シナモン・バーク(マダガスカル)精油{Cinnamon bark(Madagascar)oil}、レモングラス精油(Lemongrass oil)、ベイ・リーフ精油(Bay leaf oil)、タイム・ホワイト精油(Tyme white oil)、シトロネロール精油(Citronellol oil)、セージ・ダルメーション精油(Sage dalmation oil)及びヒドロキシ・シトロネラール精油(Hydroxy citronellal oil)からなる群から選ばれる1種類又は2種類以上の精油である。
本発明で使用されるネロリ・チュニジアン精油(Neroli tunisian oil)は、チュニジア産のネロリ精油であれば特に限定されない。ネロリ精油は、例えば、ダイダイ(Citrus aurantiam L. subsp. amara Engel)の花を水蒸気蒸留等して得られる。
本発明で使用されるローズ・ターキッシュ精油(Rose turkish oil)は、トルコ産のローズ精油であれば特に限定されない。ローズ精油は、例えばバラの花を水蒸気蒸留等して得られる。
本発明で使用されるシダー・リーフ精油(Ceder leaf oil)は、スギの葉からなる精油であれば特に限定されない。例えばスギの葉から水蒸気蒸留等して得られる。
本発明で使用されるリナロール精油(Linolool oil)は、例えばシソ科のタイム・リナロールの花が咲いている草から水蒸気蒸留等して得られる。
本発明で使用されるゲラニオール精油(Geraniol oil)は、例えばシソ科のタイム・ゲラニオールの花が咲いている草から水蒸気蒸留等して得られる。
本発明で使用されるクミン精油(Cumin oil)は、セリ科のクミンからなる精油であれば特に限定されない。例えばクミンの種子から水蒸気蒸留して得られる。
本発明で使用されるクローブ精油(Clove oil)は、フトモモ科のクローブ(丁子)からなる精油であれば特に限定されない。例えばクローブ(丁子)のつぼみを水蒸気蒸留して得られる。
本発明で使用されるペパーミント精油(Peppermint oil)は、シソ科のペパーミントからなる精油であれば特に限定されない。例えば、ペパーミントの葉を水蒸気蒸留等して得られる。
本発明で使用されるピメント・ベリー精油(Pimento berry oil)は、フトモモ科のピメントの実からなる精油であれば特に限定されない。例えば、ピメントの実を水蒸気蒸留して得られる。
本発明で使用されるシナモン・バーク(マダガスカル)精油{Cinnamon bark(Madagascar)oil}は、マダガスカル産のクスノキ科のシナモンの皮からなる精油であれば特に限定されない。例えばシナモンの皮を水蒸気蒸留して得られる。
本発明で使用されるレモングラス精油(Lemongrass oil)は、イネ科のレモングラスからなる精油であれば特に限定されない。例えば、レモングラスの葉を水蒸気蒸留して得られる。
本発明で使用されるベイ・リーフ精油(Bay leaf oil)は、クスノキ科のベイの葉からなる精油であれば特に限定されない。例えばベイの葉を水蒸気蒸留して得られる。
本発明で使用されるタイム・ホワイト精油(Tyme white oil)は、シソ科のタイム・ホワイトからなる精油であれば特に限定されない。例えばタイム・ホワイトの葉を水蒸気蒸留して得られる。
本発明で使用されるシトロネロール精油(Citronellol oil)は、イネ科のシトロネラからなる精油であれば特に限定されない。例えば、シトロネラの葉を水蒸気蒸留して得られる。
本発明で使用されるセージ・ダルメーション精油(Sage dalmation oil)は、シソ科のセージ(Salvia officinalis)からなる精油であれば特に限定されない。例えば、セージの葉を水蒸気蒸留して得られる。
本発明で使用されるヒドロキシ・シトロネラール精油(Hydroxy citronellal oil)は、ヒドロキシシトロネラールからなる精油であれば特に限定されない。
上記精油は広く市販品として流通しているものが多いので、上記精油を、精油専門店等で入手してもよい。
上記精油は経口投与あるいは非経口投与によるヒトおよびその他の哺乳動物(イヌ、ネコ、ヒツジ、ブタ、ウマ、ウシなど)、鳥類(ニワトリ、カモ、アヒル、ウズラ、シチメンチョウなど)、および魚類(タイ、ハマチ、ウナギなど)の細菌感染症の予防、治療に有用であるのみならず、外用の殺菌・消毒剤としても極めて有用である。外用の殺菌・消毒剤として用いる場合は創傷部位、火傷部位または辱創部位などの殺菌・消毒の目的、手術前後の手術部位の殺菌・消毒の目的に使用できるばかりでなく、医療従事者の手もしくは腕などの殺菌・消毒や、医療器具もしくは医療環境(建物およびその施設など)の殺菌・消毒に用いることができる。
本発明にかかる医薬としては、上記精油をそのまま用いてもよいが、一般的には前記有効成分と1または2以上の製剤用添加物とを含む医薬製剤の形態を有することが好ましい。医薬製剤としては、例えば、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、坐剤、注射剤、ペースト剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、ゲル状クリーム剤、ローション剤、乳剤、懸濁剤、湿布剤、硬膏剤、リニメント剤、エアゾール剤、シロップ剤、口腔剤、点眼剤または点鼻剤などが挙げられる。前記錠剤は、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠もしくはフィルムコーティング錠などのコーティングを施した錠剤、または二重錠や多層錠であってよい。中でも、本発明にかかる医薬は、外用剤の剤形を有することが好ましく、外用液剤の剤形を有することがより好ましい。
上記のような医薬製剤は、それ自体製剤学の分野で周知または慣用の方法に従って製造することが可能である。
本発明にかかる医薬において、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤または顆粒剤などの固形製剤の製造には、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、界面活性剤または滑沢剤などを製剤用添加物として用いることができる。賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖もしくはブドウ糖等の糖類、デンプン等のデンプン類、結晶セルロース等が挙げられる。結合剤としては、例えば、グルコースやマルチトールなどの糖類もしくは糖アルコール類、デンプンなどの多糖類、ゼラチンなどの天然高分子類、メチルセルロースもしくはカルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルピロリドンなどの合成高分子化合物等が挙げられる。崩壊剤としては、例えば、澱粉、アルギン酸ソーダ、コーンスターチ、ヒドロキシプロピルスターチ、ポリビニルピロリドンまたはクロスカルメロースナトリウム等が挙げられる。滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸塩、タルク、ホウ酸末またはポリエチレングリコール等が挙げられる。界面活性剤としては、例えば、脂肪酸エステル等が挙げられる。
本発明にかかる医薬が坐剤の剤形を有する場合は、親油性基剤、水溶性基剤または乳剤性基剤に、上記精油および所望により、例えば、局所麻酔薬、抗ヒスタミン剤、局所収れん剤、サルファ剤、抗生物質、瘡傷治療薬、界面活性剤、ビタミン類、生薬エキス、胆汁酸類、防腐剤、賦形剤、吸収促進剤またはアミノ酸等を含有することにより本発明にかかる医薬を製造することができる。
本発明にかかる医薬が注射剤の剤形を有する場合は、水溶性溶剤または非水溶性溶剤などの溶剤に、上記精油および所望により溶解補助剤、緩衝剤または無痛化剤等の製剤用添加剤を含有することにより本発明にかかる医薬を製造することができる。本発明の注射剤は、殺菌され、かつ血液と等張であることが好ましく、血液と等張にするために食塩、ブドウ糖またはグリセリンなどを含有していてもよい。さらに、所望により着色料、保存料、香料、風味剤、甘味剤等を医薬製剤中に含有していてもよい。
本発明にかかる医薬が軟膏剤の剤形を有する場合、例えば、ワセリン、流動パラフィン、シリコンもしくは植物油などの油脂性基材;例えば、親水ワセリンもしくは精製ラノリンなどの乳剤性基剤;例えば、マクロゴールなどの水溶性基材などの基材に、上記精油および所望により、例えば、陰イオン型もしくは非イオン型界面活性剤などの乳化剤またはパラオキシ安息香酸エステル類などの保存剤等の製剤用添加剤を含有することにより本発明にかかる医薬を製造することができる。
本発明にかかる医薬がゲル剤の剤形を有する場合、水にゲル化剤(例、カルボキシビニル重合体、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはアルギン酸プロピレングリコールエステル等)などを加えて得られる基材に、上記精油および所望により、例えば、低級アルコール、中和剤、界面活性剤または吸収促進剤などの製剤用添加剤を含有することにより本発明にかかる医薬を製造することができる。
本発明にかかる医薬がクリーム剤の剤形を有する場合、例えば高級脂肪酸エステル類(例:ミリスチン酸エステル、パルミチン酸エステル、セバシン酸ジエチル、ラウリン酸ヘキシル、イソオクタン酸セチル等)、低級アルコール(例:エタノール、イソプロパノール等)、炭水化物(例:流動パラフィン、スクワラン等)、多価アルコール(例:プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等)または高級アルコール(例:2−ヘキシルデカノール、セタノール、2−オクチルドデカノール等)等を含む基材に、上記精油および所望により、例えば、乳化剤、防腐剤、吸収促進剤またはかぶれ防止剤などの製剤用添加剤を含有することにより本発明にかかる医薬を製造することができる。
また、クリーム剤とゲル剤の中間の性質を有するゲル状クリーム剤とするためには、上記のクリーム剤にゲル化剤および中和剤を加えればよい。
本発明にかかる医薬が外用液剤の剤形を有する場合、溶剤に、上記精油および所望により、例えば、緩衝剤、安定化剤、防腐剤、pH調製剤、溶剤、溶解補助剤、着香剤、ゲル化剤、矯味剤または清涼化剤等などの製剤用添加剤を含有させることにより本発明にかかる医薬を製造することができる。前記溶剤としては、例えばグリセリン、プロピレングリコール、エタノール、イソプロパノール、ブチレングリコール、水、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、ブドウ糖、イプシロンアミノカプロン酸、グリシン、グルタミン酸塩、ヒアルロン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール類、カルボキシビニルポリマー類やセタノール、ステアリルアルコールなどの高級アルコール類、中鎖脂肪酸エステル類やミリスチン酸イソプロピルなどの脂肪酸エステル類、ステアリン酸などの高級脂肪酸、スクワラン、流動パラフィン、白色ワセリンまたは精製ラノリンなどを挙げることができる。
ここで、外用液剤としては、洗浄、注入、湿布、吸入、噴霧、浣腸、塗布、薬浴、清拭、消毒、点眼、洗眼、点耳または点鼻など外用に供する液体製剤が挙げられる。
本発明の外用液剤を通常噴射剤と共に用いることによりエアゾール剤を製造することができる。噴射剤としては通常エアゾールに用いられるジメチルエーテル、液化石油ガス、Nガス、亜酸化窒素ガス、COガス、代替フロンガス等を挙げることができる。噴射剤を用いないで圧縮空気を用いることもできる。また、これらの混合物を用いてもよい。
本発明にかかる医薬の投与経路、投与量および投与頻度は特に限定されず、治療すべき病態の種類、患者の年齢および体重、症状および疾患の重篤度などの種々の条件に応じて適宜選択することが可能である。より具体的には、抗菌症剤としての治療上の用量は、経口投与の場合、成人1日当たり約0.001〜100mg/kg程度である。本発明に係る医薬が抗菌、殺菌または消毒を目的とする外用剤である場合、有効成分が0.01〜10重量%となるように調整されていることが好ましい。
本発明の抗菌剤は、特に、ニキビ原因菌{特にプロピオニバクテリウム・アクネス(Propionibacterium acnes)}、虫歯原因菌{特にミュータンス連鎖球菌(Streptococcus mutans)}、水虫原因菌{特にトリコフィートン・ルブラム(Trichophyton rubrum)}、フケ原因菌{特にマラセチア・フルフル(Malassezia furfur)}に対して優れた抗菌活性を示すため、ニキビ、虫歯、水虫、フケの予防又は治療に極めて有用である。また、本発明の抗菌剤は、大腸菌、黄色ブドウ状球菌、皮膚常在菌に対しても優れた抗菌活性を示す。
本発明の抗菌剤をニキビ原因菌{特にプロピオニバクテリウム・アクネス(Propionibacterium acnes)}に対する抗菌剤として用いる場合、上記精油に加えて、さらに、イラン・イラン精油(Ylang ylang oil)、ジャタマンシ精油(Jatamansi oil)、パイン・ニードル精油(Pine needle oil)、バーガモット・フリー・ベルガ精油(Bargamot free berga oil)、ジンジャー精油(Ginger oil)、ホクハク精油(Hokuhaku oil)、ボワ・ド・ローズ・ブラジル精油(Bois de rosa brazil oil)、コパイバ・バルサム精油(Copaiba balsam oil)、ワームウッド・レコン精油(Wormwood recon oil)、ロジノール精油(Rhodinol oil)、スギ・リーフ精油(Sugi leaf oil)、ゲラニウム・バーボン・フォルビル精油(Geranium bourbon folville oil)、サンダル・ウッド精油(Sandal wood oil)、カーダモン・セイロン・ヘ精油(Cardamon ceylon he oil)、パルマローザ・エッス精油(Palmarosa ess oil)、セロリ・シーズ精油(Celery seeds oil)、ヒノキ・ミキ精油(Hinoki miki oil)、クラリ・セージ精油(Clary sage oil)及びラベンダー精油(Lavender oil)からなる群から選ばれる1種類又は2種類以上を有効成分として含有するのが好ましい。
また、本発明の抗菌剤を虫歯原因菌{特にミュータンス連鎖球菌(Streptococcus mutans)}に対する抗菌剤として用いる場合、上記精油に加えて、さらに、セロリ・シーズ精油(Celery seeds oil)、ヒノキ・ミキ精油(Hinoki miki oil)、クラリ・セージ精油(Clary sage oil)及びラベンダー精油(Lavender oil)からなる群から選ばれる1種類又は2種類以上を有効成分として含有するのが好ましい。
また、本発明の抗菌剤を水虫原因菌{特にトリコフィートン・ルブラム(Trichophyton rubrum)}に対する抗菌剤として用いる場合、上記精油に加えて、さらに、シネンサール精油(Sinensal oil)、ユーカリプタス精油(Eucalyptus oil)、シナモン・リーフ精油(Cinnamon leaf oil)、オレンジ・バレンシア精油(Orange valencia oil)、パイン精油(Pine oil)、ジンジャー精油(Ginger oil)、ホクハク精油(Hokuhaku oil)及びボワ・ド・ローズ・ブラジル精油(Bois de rosa brazil oil)からなる群から選ばれる1種類又は2種類以上を有効成分として含有するのが好ましい。
また、本発明の抗菌剤をフケ原因菌{特にマラセチア・フルフル(Malassezia furfur)}に対する抗菌剤として用いる場合、上記精油に加えて、さらに、ベルガモット・アフリカ精油(Bergamot africa oil)、カラムス精油(Calamus oil)、グアヤク・ウッド精油(Guaiac wood oil)、キャロット精油(Carrot oil)、ワームウッド精油(Wormwood oil)からなる群から選ばれる1種類又は2種類以上を有効成分として含有するのが好ましい。
また、ラベンダー精油(Lavender oil)、パルマローザ・エッス精油(Palmarosa ess oil)及びホクハク精油(Hokuhaku oil)から選ばれる精油と含水アルカノ−ルとの混合物を用いる場合、前記精油と含水アルカノールとの比は、1:99〜50:50(容量比)であるのが好ましい。また、含水アルカノールとしては、含水エタノール、とりわけ90〜98%含水エタノールが好ましい。なお、剤型は前記と同様のものを採用することができる。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げて説明するが、本発明はそれに限定されるものではない。
ニキビ原因菌に対する抗菌性
ニキビ原因菌であるプロピオニバクテリウム・アクネス(Propionibacterium acnes)の液体培養は、GAM−ブイヨン液体培地「ニッスイ」(日水製薬株式会社製)5mlを滅菌後、穿刺培養した当該微生物1白金耳を接種し、32℃で3日間嫌気条件下(三菱ガス化学株式会社製「アネロパック」中)で培養を行った。下記表1〜14に示す各精油25μLをそれぞれペーパー・デイスクにしみ込ませ、試料とした。シャーレ中に固化させたGAM−ブイヨン寒天培地上に当該微生物の培養液0.3mlを注ぎ、コンラージ棒を用いて均一に拡げた。このシャーレ中の寒天平板上の中央に試料をしみ込ませたペーパー・デイスクを置き、32℃で7日間嫌気条件下で培養を行い、プロピオニバクテリウム・アクネス(Propionibacterium acnes)に対する成育阻止リングの大きさを測定することにより抗菌活性を検定した。抗菌活性の基準は、「菌の生育を認めないもの」、「生育阻止リングのあるもの」及び「疎らに生育しているもの」が抗菌活性ありとし、それ以外が抗菌活性なしとした。結果を下記表1〜14に示す。なお、下記表中、菌の生育を認めないものを「ND」と表記した。
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上記表からNo.1〜136の精油がニキビ原因菌であるプロピオニバクテリウム・アクネス(Propionibacterium acnes)に対して抗菌性を有することがわかり、ニキビ原因菌に対する抗菌剤となり得ることが明かとなった。
虫歯原因菌に対する抗菌性
虫歯原因菌であるミュータンス連鎖球菌(Streptococcus mutans)の液体培養は、SCD液体培地「ダイゴ」(日本製薬株式会社製)5mlを滅菌後、当該微生物1白金耳量を摂種し、32℃で3日間培養した。下記表15〜29に示す各精油25マイクロリットルをそれぞれペーパー・デイスク(アドバンテック社製、φ:8mm,thin)にしみ込ませ、抗菌活性測定用の試料とした。また、2種の精油を容量比1:1で混合した溶液25μLをペーパー・デイスクにしみ込ませ、同様に試料とした。シャーレ中に固化させた寒天培地上に当該微生物の培養液0.3mlを注ぎ、コンラージ棒を用いて均一に拡げた。このシャーレ中のSCDLP液体培地「ダイゴ」寒天平板上の中央に試料をしみ込ませたペーパーデイスクを置き、32℃で3日間培養を行い、当該微生物に対する成育阻止リングの大きさを測定することにより抗菌活性を検定した。抗菌活性の基準は、「菌の生育を認めないもの」、「生育阻止リングのあるもの」及び「疎らに生育しているもの」が抗菌活性ありとし、それ以外が抗菌活性なしとした。結果を下記表15〜29に示す。なお、下記表中、菌の生育を認めないものを「ND」と表記した。
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上記表からNo.1〜136の精油がミュータンス連鎖球菌(Streptococcus mutans)に対して抗菌性を有することがわかり、虫歯原因菌に対する抗菌剤となり得ることが明かとなった。
水虫原因菌に対する抗菌性
水虫原因菌であるトリコフィートン・ルブラム(Trichophyton rubrum)の胞子懸濁液は、次のようにして調整した。すなわち、当該微生物の寒天斜面上に生育した菌体一白金耳をSCD液体培地「ダイゴ」5mlに接種し、32℃で8日間培養した培養液をよく撹拌し、それを胞子懸濁液とした。下記表30〜44に示す各精油25μLをそれぞれペーパー・デイスク(アドバンテック社製、φ:8mm,thin)にしみ込ませ、抗菌活性測定用の試料とした。また、2種の精油を容量比1:1で混合した溶液25μLをペーパー・デイスクにしみ込ませ、同様に試料とした。シャーレ中に固化させたサブロー寒天培地(日本製薬株式会社製)上に当該微生物の培養液0.3mlを注ぎ、コンラージ棒を用いて均一に拡げた。このシャーレの中央に試料をしみ込ませたペーパーデイスクを置き、32℃で8日間培養を行い、当該微生物に対する成育阻止リングの大きさを測定することにより抗菌活性を検定した。抗菌活性の基準は、「菌の生育を認めないもの」、「生育阻止リングのあるもの」及び「疎らに生育しているもの」が抗菌活性ありとし、それ以外が抗菌活性なしとした。結果を下記表30〜44に示す。なお、下記表中、菌の生育を認めないものを「ND」と表記した。
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上記表からNo.1〜136の精油がトリコフィートン・ルブラム(Trichophyton rubrum)に対して抗菌性を有することがわかり、水虫原因菌に対する抗菌剤となり得ることが明かとなった。
フケ原因菌に対する抗菌性
フケ原因菌であるマラセチア・フルフル(Malassezia furfur)は、モノオレイン酸ポリオキシエチレングリセリル(OE:5)(日光ケミカル株式会社製)5mlを含む「ポテトデキストロース 液体培地」(Difco社)を用い、32℃で3日間培養した。この培養液を0.3mlをシャーレ中に固化させた上記のモノオレイン酸ポリオキシエチレングリセリルを含む寒天平板培地上に注ぎ、コンラージ棒を用いて均一に拡げた。このシャーレの中央に下記表45〜59に示す各精油を染み込ませたペーパーデイスクを置き、32℃で8日間培養を行い、当該微生物に対する成育阻止リングの大きさを測定することにより抗菌活性を検定した。抗菌活性の基準は、「菌の生育を認めないもの」、「生育阻止リングのあるもの」及び「疎らに生育しているもの」が抗菌活性ありとし、それ以外が抗菌活性なしとした。結果を下記表45〜59に示す。なお、下記表中、菌の生育を認めないものを「ND」と表記した。
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上記表からNo.1〜136の精油がマラセチア・フルフル(Malassezia furfur)に対して抗菌性を有することがわかり、フケ原因菌に対する抗菌剤となり得ることが明かとなった。
大腸菌、黄色ブドウ状球菌、皮膚常在菌、ニキビ原因菌、水虫原因菌に対する抗菌性
(i)大腸菌(Escherichia coli、IFO3972)、
(ii)黄色ブドウ状球菌(Staphylococus aureus、IFO1228)、
(iii)皮膚常在菌(Staphylococcus epidermidis、ATCC12228)、
(iv)皮膚常在菌(Staphylococcus epidermidis、ATCC49461)、
(v)ニキビ原因菌(Propionibacterium acnes、ATCC12827)、
(vi)水虫原因菌(Tricophyton mentagrophytes、ATCC9533)のそれぞれについては、ニュートリエントブロス(Nutrient Broth、Difco社製)を用いた液体培養で30℃、24時間振とう培養した。この培養液をよく撹拌し、それを菌体懸濁液とした。下記表60に示す各精油50μLをそれぞれペーパー・デイスク(アドバンテック社製、φ:8mm,thin)にしみ込ませ、試料とした。シャーレ中に固化させたニュートリエントブロス(Nutrient Broth、Difco社製)上に当該微生物の培養液0.3mlを注ぎ、コンラージ棒を用いて均一に拡げた。このシャーレの中央に試料をしみ込ませて、ペーパーデイスクを置き、30℃で2日間培養を行い、当該微生物に対する成育阻止リングの大きさを測定することにより抗菌活性を検定した。抗菌活性の基準は、「菌の生育を認めないもの」、「生育阻止リングのあるもの」及び「疎らに生育しているもの」が抗菌活性ありとし、それ以外が抗菌活性なしとした。結果を下記表60に示す。なお、下記表中、阻止リング13mm以下のものを「W」と表記した。
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上記表からNo.137〜140の精油が大腸菌、黄色ブドウ状球菌、皮膚常在菌、ニキビ原因菌、水虫原因菌に対して抗菌性を有することがわかった。
本発明の抗菌剤は、医薬品、医薬部外品、食品、口腔清浄剤、皮膚清浄剤、頭皮清浄剤等に用いられ、微生物の生育抑制、殺菌作用を有する抗菌剤、特にニキビ原因菌、虫歯原因菌、水虫原因菌、フケ原因菌に対する抗菌剤として有用である。

Claims (16)

  1. ネロリ・チュニジアン精油(Neroli tunisian oil)、ローズ・ターキッシュ精油(Rose turkish oil)、シダー・リーフ精油(Ceder leaf oil)、リノロール精油(Linolool oil)、ゲラニオール精油(Geraniol oil)、クミン精油(Cumin oil)、クローブ精油(Clove oil)、ペパーミント精油(Peppermint oil)、ピメント・ベリー精油(Pimento berry oil)、シナモン・バーク(マダガスカル)精油{Cinnamon bark(Madagascar)oil}、レモングラス精油(Lemongrass oil)、ベイ・リーフ精油(Bay leaf oil)、タイム・ホワイト精油(Tyme white oil)、シトロネロール精油(Citronellol oil)、セージ・ダルメーション精油(Sage dalmation oil)及びヒドロキシ・シトロネラール精油(Hydroxy citronellal oil)からなる群から選ばれる1種類又は2種類以上を有効成分として含有することを特徴とする抗菌剤。
  2. ニキビ原因菌に対する抗菌剤であることを特徴とする請求項1に記載の抗菌剤。
  3. ニキビ原因菌がプロピオニバクテリウム・アクネス(Propionibacterium acnes)である請求項2に記載の抗菌剤。
  4. 虫歯原因菌に対する抗菌剤であることを特徴とする請求項1に記載の抗菌剤。
  5. 虫歯原因菌がミュータンス連鎖球菌(Streptococcus mutans)である請求項4に記載の抗菌剤。
  6. 水虫原因菌に対する抗菌剤であることを特徴とする請求項1に記載の抗菌剤。
  7. 水虫原因菌がトリコフィートン・ルブラム(Trichophyton rubrum)である請求項6に記載の抗菌剤。
  8. フケ原因菌に対する抗菌剤であることを特徴とする請求項1に記載の抗菌剤。
  9. フケ原因菌がマラセチア・フルフル(Malassezia furfur)である請求項8に記載の抗菌剤。
  10. さらに、イラン・イラン精油(Ylang ylang oil)、ジャタマンシ精油(Jatamansi oil)、パイン・ニードル精油(Pine needle oil)、バーガモット・フリー・ベルガ精油(Bargamot free berga oil)、ジンジャー精油(Ginger oil)、ホクハク精油(Hokuhaku oil)、ボワ・ド・ローズ・ブラジル精油(Bois de rosa brazil oil)、コパイバ・バルサム精油(Copaiba balsam oil)、ワームウッド・レコン精油(Wormwood recon oil)、ロジノール精油(Rhodinol oil)、スギ・リーフ精油(Sugi leaf oil)、ゲラニウム・バーボン・フォルビル精油(Geranium bourbon folville oil)、サンダル・ウッド精油(Sandal wood oil)、カーダモン・セイロン・ヘ精油(Cardamon ceylon he oil)、パルマローザ・エッス精油(Palmarosa ess oil)、セロリ・シーズ精油(Celery seeds oil)、ヒノキ・ミキ精油(Hinoki miki oil)、クラリ・セージ精油(Clary sage oil)及びラベンダー精油(Lavender oil)からなる群から選ばれる1種類又は2種類以上を有効成分として含有することを特徴とする請求項2又は3に記載の抗菌剤。
  11. さらに、セロリ・シーズ精油(Celery seeds oil)、ヒノキ・ミキ精油(Hinoki miki oil)、クラリ・セージ精油(Clary sage oil)及びラベンダー精油(Lavender oil)からなる群から選ばれる1種類又は2種類以上を有効成分として含有することを特徴とする請求項4又は5に記載の抗菌剤。
  12. さらに、シネンサール精油(Sinensal oil)、ユーカリプタス精油(Eucalyptus oil)、シナモン・リーフ精油(Cinnamon leaf oil)、オレンジ・バレンシア精油(Orange valencia oil)、パイン精油(Pine oil)、ジンジャー精油(Ginger oil)、ホクハク精油(Hokuhaku oil)及びボワ・ド・ローズ・ブラジル精油(Bois de rosa brazil oil)からなる群から選ばれる1種類又は2種類以上を有効成分として含有することを特徴とする請求項6又は7に記載の抗菌剤。
  13. さらに、ベルガモット・アフリカ精油(Bergamot africa oil)、カラムス精油(Calamus oil)、グアヤク・ウッド精油(Guaiac wood oil)、キャロット精油(Carrot oil)、ワームウッド精油(Wormwood oil)からなる群から選ばれる1種類又は2種類以上を有効成分として含有することを特徴とする請求項8又は9に記載の抗菌剤。
  14. ネロリ・チュニジアン精油(Neroli tunisian oil)、ローズ・ターキッシュ精油(Rose turkish oil)、シダー・リーフ精油(Ceder leaf oil)、リノロール精油(Linolool oil)、ゲラニオール精油(Geraniol oil)、クミン精油(Cumin oil)、クローブ精油(Clove oil)、ペパーミント精油(Peppermint oil)、ピメント・ベリー精油(Pimento berry oil)、シナモン・バーク(マダガスカル)精油{Cinnamon bark(Madagascar)oil}、レモングラス精油(Lemongrass oil)、ベイ・リーフ精油(Bay leaf oil)、タイム・ホワイト精油(Tyme white oil)、シトロネロール精油(Citronellol oil)、セージ・ダルメーション精油(Sage dalmation oil)及びヒドロキシ・シトロネラール精油(Hydroxy citronellal oil)からなる群から選ばれる2種類をそれぞれ9:1〜1:9の容量比で含有することを特徴とする抗菌剤。
  15. ラベンダー精油(Lavender oil)、パルマローザ・エッス精油(Palmarosa ess oil)及びホクハク精油(Hokuhaku oil)から選ばれる精油と含水アルカノ−ルとの混合物を有効成分として含有する抗菌剤。
  16. 含水アルカノ−ルが含水エタノールである請求項15記載の抗菌剤。
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