JP2005190694A - 加熱装置、これを用いた定着装置及びこの定着装置を用いた画像形成装置、及びこれら装置の加熱制御方法 - Google Patents

加熱装置、これを用いた定着装置及びこの定着装置を用いた画像形成装置、及びこれら装置の加熱制御方法 Download PDF

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尚志 菊地
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Takashi Fujita
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Abstract

【課題】 電磁誘導加熱のための磁場の発生と発熱部材の動作を同期させて発熱ローラや発熱ベルト等の異常昇温による破壊を防止する。
【解決手段】 定着ローラ40が回転を停止、あるいは不能になると、誘導加熱手段50により誘導加熱される部位の局部的な温度と発熱体42自体の温度とが上昇を開始するが、誘導加熱される部位の温度上昇度のほうが発熱体42自体の温度上昇度よりも大きいので、部材破壊温度と発熱体42の温度とを対応させ、発熱体42の温度が設定温度に到達したならば温度ヒューズ44が断線し、電源60からの通電をオフとし、誘導加熱手段50による定着ローラ40の異常昇温を信頼度の高い形態で防止する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、誘導発熱装置を備え、例えば各種材料や装置を加熱する加熱装置と、これを用いた定着装置及びこの定着装置を用いた電子写真方式の複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関し、特にこれら装置における異常昇温対策を図ったものに関する。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、普通紙やOHP等の記録媒体上に画像を形成するが、画像形成の高速性や画像品質、コスト等から電子写真方式が多く採用されている。電子写真方式は、記録媒体上にトナー像を形成し、形成したトナー像を熱と圧力で記録媒体に定着する方法である。定着方式としては、安全性等の面からヒートローラ方式が現在最も多く採用されている。ヒートローラ方式は、金属製のコアを有する加熱ローラの内部にハロゲンヒータ(ランプ)等の発熱部材を設け、これにより発熱する加熱ローラと、これに対向配置する加圧ローラとを圧接し、ニップ部と称する相互圧接部を形成し、このニップ部にトナー像が転写された記録媒体を通して加熱、加圧してトナーを記録媒体に定着させるものである。
ところでこのような定着装置においては、省エネルギー及び画像形成装置使用時にユーザーを待たせない等の観点から、加熱部材を瞬時に所定の温度まで昇温させることができ、待ち時間を非常に短縮できる装置が求められるようになってきている。ところがヒートローラ方式では、鉄やアルミ等の金属ローラを主に使用しているために加熱ローラの熱容量が大きく、このような要請に対して簡単には対応できない。
そこで近年、誘導加熱方式を併用した定着装置が提案されている。この方式の定着装置は、導電層を表層あるいは表層近くに有する発熱ローラや発熱ベルト等の発熱部材を電磁誘導により発熱させ、ローラ内部のハロゲンヒータによる発熱を併用して記録媒体の加熱を行うというものである。この技術はフリッカー等の問題も無く、発熱ローラや発熱ベルト導電層のみを瞬時に加熱することができるので、待ち時間の短い定着装置を提供するのに非常に有効である。
また誘導加熱方式は、発生させた磁界を発熱ローラや発熱ベルト等の発熱部材に作用させることができれば、発熱部材の内部に限らず外部に設けても良く、定着装置の構成に応じて任意の位置に配置することができ、例えば加熱したい部分に対して磁界を作用させ、所望の部分だけを選択的にしかも瞬時に加熱させることができるという利点がある。
特開2000−181258号公報 特開2000−29332号公報 特開平11−297462号公報 特開2002−214962号公報
しかしながら上述のような定着装置では、被加熱体である発熱ローラや発熱ベルトが何らかの原因で回転せず、その状態のままで電磁誘導加熱した場合、誘導加熱によって急速に発熱ローラ等を加熱できるため、発熱ローラ等が局部的に異常に昇温し、その熱により破損してしまうことがある。
また発熱ローラ等の発熱部位の近傍に温度センサを設けて温度をモニタリングしようとしても、電磁誘導のための磁場の影響で正確に温度を検知することができない。
本発明は、電磁誘導加熱のための磁場の発生とハロゲンヒータ等の発熱部材の動作を適宜の形態で同期させ、かつ発熱部材により加熱される部位の温度を検知し、この検知温度を用いて発熱ローラや発熱ベルト等の異常昇温による破壊を防止できるようにすることを目的とする。
本発明の請求項1に係る加熱装置は、電磁誘導により発熱する回転体、該電磁誘導のための磁場を発生させる磁場発生手段、該磁場発生手段の磁場発生と同期して発熱して前記回転体を加熱する発熱手段、及び該発熱手段の温度を検知する温度検知手段を有することを特徴とする。
請求項2に係るものは、請求項1の加熱装置おいて、前記温度検知手段が温度ヒューズやサーミスタ等の通電遮断手段であることを特徴とする。
請求項3に係るものは、請求項1の加熱装置において、前記温度検知手段が温度センサであることを特徴とする。
請求項4に係るものは、請求項1ないし3のいずれかの加熱装置において、前記発熱手段を、前記回転体の軸方向に沿いかつ少なくとも前記磁場発生手段の前記回転体の軸方向での配設範囲に対応させて設けてなることを特徴とする。
請求項5に係るものは、請求項1ないし4のいずれかの加熱装置において、前記発熱手段及び前記磁場発生手段への通電を停止制御する通電制御手段を有することを特徴とする。
請求項6に係るものは、電磁誘導により発熱する回転体、該電磁誘導のための磁場を発生させる磁場発生手段、該磁場発生手段の磁場発生と同期して発熱する発熱手段、該発熱手段により加熱する加熱部材、及び該加熱部材の温度を検知する温度検知手段を有することを特徴とする。
請求項7に係るものは、請求項6の加熱装置において、前記加熱部材が回転体であり、前記温度検知手段を、前記磁場発生手段と前記加熱手段を挟んで対向しかつ磁場の影響を受けないか小さい位置に配して前記加熱部材の表面温度を検知することを特徴とする。
請求項8に係るものは、請求項6または7の加熱装置おいて、前記温度検知手段が温度ヒューズやサーミスタ等の通電遮断手段であることを特徴とする。
請求項9に係るものは、請求項6または7の加熱装置において、前記温度検知手段が温度センサであることを特徴とする。
請求項10に係るものは、請求項6または7の加熱装置において、前記温度検知手段が温度ヒューズやサーミスタ等の通電遮断手段及び温度センサであることを特徴とする。
請求項11に係るものは、請求項6ないし10のいずれかの加熱装置において、前記発熱手段を、前記回転体の軸方向に沿いかつ少なくとも前記磁場発生手段の前記回転体の軸方向での配設範囲に対応させて設けてなることを特徴とする。
請求項12に係るものは、請求項6ないし11のいずれかの加熱装置において、前記発熱手段及び前記磁場発生手段への通電を停止制御する通電制御手段を有することを特徴とする。
請求項13に係るものは、請求項1ないし12のいずれかの加熱装置において、前記回転体が無端状ベルトであることを特徴とする。
請求項14に係るものは、請求項1ないし12のいずれかの加熱装置において、前記発熱手段がハロゲンヒータであることを特徴とする。
請求項15に係る定着装置は、請求項1ないし14のいずれかの加熱装置を用いてなることを特徴とする。
請求項16に係る画像形成装置は、請求項1ないし14のいずれかの加熱装置または請求項15の定着装置を用いてなることを特徴とする。
請求項17に係る加熱制御方法は、請求項1ないし14のいずれかの加熱装置またはこれを用いた請求項15の定着装置または請求項16の画像形成装置を制御する加熱制御方法であって、前記温度検知手段からの信号により前記発熱手段及び前記磁場発生手段への通電を停止することを特徴とする。
本発明は、磁場発生手段と発熱手段を同期させ、発熱手段や加熱部の温度を検知し、この温度と磁場発生手段により加熱する回転体の温度とを対応させることによって回転体の異常昇温による破壊を防止し得る。
以下本発明を実施するための最良の形態を、図に示す実施例を参照して説明する。
図1は、本発明に係る加熱装置とこれを用いた定着装置を採用した電子写真方式の画像形成装置の一例を概念的に示す断面図である。この画像形成装置は主に、原稿を読み取る読み取りユニット11、画像を形成する画像形成部12、自動原稿搬送装置(ADF)13、ADF13から送り出される原稿をスタックする原稿排紙トレイ14、給紙カセット15ないし18を備える給紙部19、記録用紙をスタックする排紙部(排紙トレイ20)により構成してある。
そして、ADF13の原稿台21上に原稿Dをセットして図示せぬ操作部での操作、例えばプリントキーの押下操作をすると、最上位の原稿Dがピックアップローラ22の回転により矢印B1方向へ送り出され、原稿搬送ベルト23の回転により、画像読み取りユニット11に固定されたコンタクトガラス24上へ給送され、そこで停止する。コンタクトガラス24上に載置された原稿Dの画像は、画像形成部12とコンタクトガラス24の間に位置する読み取り装置25によって読み取る。読み取り装置25は、コンタクトガラス24上の原稿Dを照明する光源26、原稿画像を結像する光学系27、原稿画像を結像させるCCD等からなる光電変換素子28等を有している。画像読み取り終了後、原稿Dを搬送ベルト23の回転により矢印B2方向へ搬送して排紙トレイ14上へ排出する。このように、原稿Dを1枚ずつコンタクトガラス14上へ給送して原稿画像を画像読み取りユニット1によって読み取る。
一方、画像形成部2の内部には、像担持体である感光体30が配置してある。感光体30は、図において時計方向に回転駆動し、帯電装置31によって表面を所定の電位に帯電させる。また、書き込みユニット32からは、読み取り装置25によって読み取った画像情報に応じて光変調したレーザ光Lを照射し、帯電させた感光体30の表面をこのレーザ光Lで露光し、これによって感光体30の表面に静電潜像を形成する。この静電潜像は、現像装置33を通るとき、対向する転写装置34によって感光体30と転写装置34の間に給送された記録媒体Pに転写する。トナー像転写後の感光体30の表面は、クリーニング装置35によって清掃する。
画像形成部2の下部に配置した複数の給紙カセット15ないし18には、紙等の記録媒体Pを収容してあり、いずれかの給紙カセット15ないし18から記録媒体Pを矢印B3方向へ送り出し、その記録媒体Pの表面に、上述のように感光体30の表面に形成したトナー像を転写する。次に、記録媒体Pを矢印B4で示すように画像形成部2内の定着装置36を通し、熱と圧力の作用によって記録媒体Pの表面に転写されたトナー像を定着させる。定着装置36を通った記録媒体Pを排出ローラ対37によって搬送し、矢印B5で示すように排紙トレイ20へ排出し、スタックする。
図2ないし図4は本発明に係る加熱装置とこれを用いた定着装置の第1実施例を示し、図2は断面図(A)と概念的構成図(B)、図3は構成ブロック図、図4は図示のような定着装置における異常時の昇温曲線図である。
本実施例の定着装置36は、誘導加熱手段50の電磁誘導により加熱される発熱ローラ(定着ローラ)40と、定着ローラ40と軸線が平行となるように配置した加圧ローラ41と、後述する過昇温防止装置等から構成してある。
誘導加熱手段50は、磁場発生手段51と高周波電源回路52とから構成してあり、電磁誘導により定着ローラ40を加熱するものである。例えば、磁界発生手段である励磁コイル、励磁コイルを巻いたコイルガイド板、励磁コイルの外側に配するフェライト等の強磁性体からなる励磁コイルコア、励磁コイルコアを固定支持する励磁コイルコア支持部材等から構成する。もちろんその他適宜の構成を有する誘導加熱のための手段、装置を採用できる。
定着ローラ40は、例えば鉄、コバルト、ニッケルあるいはこれらの合金等の中空円筒状の磁性金属部材からなるもので、低熱容量で昇温の速い構成とすることが好ましいのはもちろんである。また定着ローラ40は、例えば磁性金属製の芯金を、耐熱性を有するシリコーンゴムをソリッド状または発泡状にして被覆して構成する。そして定着ローラ40には、例えばハロゲンヒータからなる発熱体42を内蔵して芯金内部から加熱できるようになっている。発熱体42は定着ローラ40の軸方向に沿って設けるが、誘導加熱手段50により発熱させる部位に対しては少なくとも対応させて設けることが好ましい。なおハロゲンヒータは、コストが安く、汎用品でも配光の自由度が高いので好ましい。また図2(B)では図示を簡略化するために発熱体42を定着ローラ40の外側に描いてあるが、図2(A)のように内蔵しているものであることは勿論である。
また加圧ローラ41は、例えば銅やアルミ等の熱伝導性の高い金属製の円筒部材からなる芯金の表面に耐熱性でかつトナー離型性の高い弾性部材を設けて構成する。芯金にはステンレススチール等を使用するとよい。これら定着ローラ40と加圧ローラ41は、それらの回転時における接触部位が未定着のトナーTが載った記録媒体Pを通過させて加圧、加熱するニップ部を形成している。
過昇温防止装置は、定着ローラ40の外周近傍に設けるサーミスタ43と、発熱体42への通電を遮断するための手段としての温度ヒューズ44とからなる。誘導加熱手段50、サーミスタ43、発熱体42及び温度ヒューズ44は、それらの共通の電源60との間に介在する制御回路61に接続してあり、通常時は誘導加熱手段50、サーミスタ43及び発熱体42の動作を制御可能とし、異常時には温度ヒューズ44の作動、すなわち断線によってそれらへの通電を停止制御可能としてあり、磁場発生手段である誘導加熱手段50の磁場発生による加熱と発熱体42の発熱による加熱とを同期して停止制御できるようになっている。
なおサーミスタ43は、熱伝導部材を介して伝えられる熱に応じてオン、オフするのであるから、過昇温防止装置としての温度検出対象箇所として最も好ましい部位のチェックを最適に行える箇所に設置すればよく、図示の位置には限定されない。また温度ヒューズ44の設置位置も同様に、発熱体42の温度検出対象箇所として最も好ましい部位に設置すればよい。
図4をも参照して本実施例の動作を説明する。例えば通常は発熱体42へ電源供給を行って定着ローラ40を発熱させているが、急速な昇温が必要になり、制御回路61の制御のもとに電源60から誘導加熱手段50及び発熱体42へ電源供給を行い、これらにより定着ローラ40を発熱させている状態で、定着ローラ40が何らかの原因によってその回転を停止し、あるいは誘導加熱手段50による加熱開始以前から回転不能であったとする。すると、供給される熱量が周囲の空気や他の部位への放散や伝導量を上回るために、誘導加熱手段50により誘導加熱される部位の局部的な温度と発熱体42自体の温度とが上昇を開始する。このとき既述のような素材構成であると、図4に示すように、誘導加熱される部位の温度上昇度のほうが発熱体42自体の温度上昇度よりもかなり大きくなる。すなわち、誘導加熱される部位の温度が、部材が破壊される温度t1に到達しても、発熱体42の温度はそれより低い温度t2である。そこで、部材破壊温度t1と発熱体42の温度(以下、設定温度t2)とを対応させ、発熱体42の温度が設定温度t2に到達したならば温度ヒューズ44が断線し、電源60からの通電がオフとなるように設定する。このようにすれば、誘導加熱手段50による定着ローラ40の異常昇温が信頼度の高い形態で防止でき、また当然ながら発熱体42による異常昇温も防止できる。もちろん部材破壊温度t1について適当な安全度を考慮し、実際の破壊温度よりも温度t1を低めに設定し、これに設定温度t2を対応させる等の形態が好ましい。いずれにしても、部材破壊温度t1を超えて温度ヒューズ44等も破壊されないうちに通電をオフとすることができればよい。
もちろん通常の状態下では、サーミスタ43で温度を検出しつつ、発熱ローラ40の温度が最適温度となるように、誘導加熱手段50及び発熱体42への通電を制御する動作を行う。
図5、図6は本発明に係る加熱装置とこれを用いた定着装置の第2実施例を示し、図5は概念的構成図、図6は構成ブロック図である。本実施例は、第1実施例の温度ヒューズ44に代えて発熱体42の温度を検出するサーミスタ45を用いたものであり、その他の構成、動作は同様であるので説明を省略する。
図7は本発明に係る加熱装置とこれを用いた定着装置の第3実施例を示す断面図である。本実施例は、第1、第2実施例における温度ヒューズ44やサーミスタ45等の通電遮断手段46を定着ローラ40の外周で誘導加熱手段50が発生させる磁場のあるいは磁束の影響を受けないか小さい位置に配置して正確な温度検知ができるようにして構成したものである。その他の構成、動作は同様であるので説明を省略する。
図8は本発明に係る加熱装置とこれを用いた定着装置の第4実施例を示す断面図である。本実施例の定着装置36は、先に説明したものとは異なり、発熱体42を内蔵してその加熱により発熱する発熱ローラ70と、発熱ローラ70と軸線が平行となるように配置してあって誘導加熱手段50を内蔵し、その電磁誘導により加熱される定着ローラ40と、発熱ローラ70と定着ローラ40とに掛け回した無端状の耐熱ベルト71と、耐熱ベルト71を介して定着ローラ40に圧接して回転する加圧ローラ41とからなり、ベルトを用いることによる低熱容量化を図ったものである。また過昇温防止装置として耐熱ベルト71の内側で発熱ローラ70の外周に設けた温度ヒューズ44及びサーミスタ45と、定着ローラ40の外周に設けたサーミスタ43を備えている。
耐熱ベルト71は、発熱ローラ70と定着ローラ40の一方または双方からそれらとの接触部位で熱伝導を受け、昇温し、加圧ローラ41との間での熱定着に必要な熱を供給するものであるが、例えば鉄、コバルト、ニッケル等の磁性を有する金属またはそれらの合金を基材とし、その表面をシリコーンゴムやフッ素ゴム等の弾性部材からなる離型層で覆って構成した複合層ベルト等を用いることが好ましい。もちろん、熱伝導性が良好で撓み等の変形が生じにくいものであれば適宜のものを採用できる。例えば、PFA等のフッ素系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹脂、PPS樹脂等の耐熱性を有するものを用いることができる。
この実施例の動作を説明する。例えば通常は発熱体42へ電源供給を行って発熱ローラ70を発熱させ、その熱を耐熱ベルト71に伝えて発熱させ、定着ローラ40と加圧ローラ41とによる熱定着に必要な熱を伝えているが、急速な昇温が必要になって誘導加熱手段50へ電源供給を行い、定着ローラ40自体をも発熱させている状態で、定着ローラ40が何らかの原因によってその回転を停止し、あるいは誘導加熱手段50による加熱開始以前から回転不能であったとする。すると第1実施例の場合と同様に、供給される熱量が周囲の空気や他の部位への放散や伝導量を上回るために、定着ローラ40においては誘導加熱手段50により誘導加熱される部位の局部的な温度が、また定着ローラ40が駆動ローラであるとすれば耐熱ベルト71も回転を停止するので、定着ローラ40の誘導加熱部位との接触部位の局部的な温度が、発熱体42の加熱による発熱ローラ70自体の温度とともに上昇を開始する。この例でも、図4に示す場合と同様に、誘導加熱される部位の温度上昇度のほうが発熱ローラ70自体の温度上昇度よりもかなり大きくなるので、発熱ローラ70の温度が所定温度t2に到達したならば温度ヒューズ44の断線により通電をオフとするように設定する。このようにすれば、誘導加熱手段50による異常昇温が防止でき、また当然ながら発熱体42による発熱ローラ70の異常昇温も防止できる。
なお発熱ローラ70側のサーミスタ45は、温度検出による発熱ローラ70の温度制御に用いているものであるが、第2実施例と同様に、通電遮断制御に用いることがもちろん可能であり、温度ヒューズ44を省略した構成としてもよく、あるいは温度ヒューズ44と併用して例えば通電をオフとする温度に差を設けるなどして2重の安全性を実現できるようにしてもよい。
図9は本発明に係る加熱装置とこれを用いた定着装置の第5実施例を示す断面図である。本実施例の定着装置36は、第4実施例とは異なり、発熱ローラ70の外周に誘導加熱手段50を設けたものであり、温度ヒューズ44を、発熱体42を挟んで誘導加熱手段50と対応する位置に配置し、誘導加熱手段50による磁場の影響を受けないかごく小さくなるようにしてある。
この実施例の動作を説明する。なお本実施例では、説明を簡単にするために、電磁誘導によって発熱するのは耐熱ベルト71で、発熱ローラ70は発熱しないものとするが、発熱ローラ70も電磁誘導によって発熱する材質のものであれば、以下において電磁誘導に関して耐熱ベルト71のみについて述べている事項は発熱ローラ70にも適用される。例えば通常は発熱体42へ電源供給を行って発熱ローラ70を発熱させ、その熱を耐熱ベルト71に伝えて発熱させ、定着ローラ40と加圧ローラ41とによる熱定着に必要な熱を伝えているが、急速な昇温が必要になって誘導加熱手段50へ電源供給を行い、耐熱ベルト71をも発熱させている状態で、駆動ローラである定着ローラ40が何らかの原因によってその回転を停止し、あるいは誘導加熱手段50による加熱開始以前から回転不能であったとする。すると第1実施例の場合と同様に、供給される熱量が周囲の空気や他の部位への放散や伝導量を上回るために、耐熱ベルト71において誘導加熱手段50により誘導加熱される部位の局部的な温度が、発熱体42の加熱による発熱ローラ70自体の温度とともに上昇を開始する。この例でも、図4に示す場合と同様に、誘導加熱される部位の温度上昇度のほうが発熱ローラ70自体の温度上昇度よりもかなり大きくなるので、発熱ローラ70の温度が設定温度t2(第1実施例とは異なることもある)に到達したならば温度ヒューズ44の断線により通電をオフとするように設定する。このようにすれば、誘導加熱手段50による耐熱ベルト71の異常昇温が防止でき、また当然ながら発熱体42による発熱ローラ70の異常昇温も防止できる。
図10及び図11は、上述した各実施例における回路構成の変形例を示すブロック図であり、図10の例は図3の例において制御回路61を省略して温度ヒューズ44の断線により直接的に誘導加熱手段50の高周波電源回路52及びそれを介した発熱体42への通電をオフとするようにしている。また図11の例も、制御回路61を省略して温度ヒューズ44の断線により直接的に発熱体42及びそれを介した誘導加熱手段50の磁場発生手段51への通電をオフとするようにしている。
なお、以上説明してきた実施例は単なる一例であって、本発明は図示した画像形成装置、定着装置、加熱装置に限定されるものではない。
本発明に係る加熱装置とこれを用いた定着装置を採用した電子写真方式の画像形成装置の一例を概念的に示す断面図 本発明の第1実施例の断面図(A)と概念的構成図(B) 同じく構成ブロック図 同じく異常時の昇温曲線図 本発明の第2実施例の概念的構成図 同じく構成ブロック図 本発明の第3実施例を示す断面図 本発明の第4実施例を示す断面図 本発明の第5実施例を示す断面図 各実施例における回路構成の変形例を示すブロック図 各実施例における回路構成の変形例を示すブロック図
符号の説明
11:読み取りユニット
12:画像形成部
13:自動原稿搬送装置(ADF)
14:原稿排紙トレイ
19:給紙部
20:排紙トレイ
21:原稿台
30:感光体
31:帯電装置
33:現像装置
34:転写装置
35:クリーニング装置
36:定着装置
40:定着ローラ
41:加圧ローラ
42:発熱体
43:サーミスタ
44:温度ヒューズ
45:サーミスタ
50:誘導加熱手段
51:磁場発生手段
52:高周波電源回路
60:電源
61:制御回路
70:発熱ローラ
71:耐熱ベルト
t1:部材破壊温度
t2:設定温度
P:記録媒体
T:トナー

Claims (17)

  1. 電磁誘導により発熱する回転体、該電磁誘導のための磁場を発生させる磁場発生手段、該磁場発生手段の磁場発生と同期して発熱して前記回転体を加熱する発熱手段、及び該発熱手段の温度を検知する温度検知手段を有することを特徴とする加熱装置。
  2. 請求項1の加熱装置おいて、前記温度検知手段が温度ヒューズやサーミスタ等の通電遮断手段であることを特徴とする加熱装置。
  3. 請求項1の加熱装置において、前記温度検知手段が温度センサであることを特徴とする加熱装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかの加熱装置において、前記発熱手段を、前記回転体の軸方向に沿いかつ少なくとも前記磁場発生手段の前記回転体の軸方向での配設範囲に対応させて設けてなることを特徴とする加熱装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかの加熱装置において、前記発熱手段及び前記磁場発生手段への通電を停止制御する通電制御手段を有することを特徴とする加熱装置。
  6. 電磁誘導により発熱する回転体、該電磁誘導のための磁場を発生させる磁場発生手段、該磁場発生手段の磁場発生と同期して発熱する発熱手段、該発熱手段により加熱する加熱部材、及び該加熱部材の温度を検知する温度検知手段を有することを特徴とする加熱装置。
  7. 請求項6の加熱装置において、前記加熱部材が回転体であり、前記温度検知手段を、前記磁場発生手段と前記加熱手段を挟んで対向しかつ磁場の影響を受けないか小さい位置に配して前記加熱部材の表面温度を検知することを特徴とする加熱装置。
  8. 請求項6または7の加熱装置おいて、前記温度検知手段が温度ヒューズやサーミスタ等の通電遮断手段であることを特徴とする加熱装置。
  9. 請求項6または7の加熱装置において、前記温度検知手段が温度センサであることを特徴とする加熱装置。
  10. 請求項6または7の加熱装置において、前記温度検知手段が温度ヒューズやサーミスタ等の通電遮断手段及び温度センサであることを特徴とする加熱装置。
  11. 請求項6ないし10のいずれかの加熱装置において、前記発熱手段を、前記回転体の軸方向に沿いかつ少なくとも前記磁場発生手段の前記回転体の軸方向での配設範囲に対応させて設けてなることを特徴とする加熱装置。
  12. 請求項6ないし11のいずれかの加熱装置において、前記発熱手段及び前記磁場発生手段への通電を停止制御する通電制御手段を有することを特徴とする加熱装置。
  13. 請求項1ないし12のいずれかの加熱装置において、前記回転体が無端状ベルトであることを特徴とする加熱装置。
  14. 請求項1ないし12のいずれかの加熱装置において、前記発熱手段がハロゲンヒータであることを特徴とする加熱装置。
  15. 請求項1ないし14のいずれかの加熱装置を用いてなることを特徴とする定着装置。
  16. 請求項1ないし14のいずれかの加熱装置または請求項15の定着装置を用いてなることを特徴とする画像形成装置。
  17. 請求項1ないし14のいずれかの加熱装置またはこれを用いた請求項15の定着装置または請求項16の画像形成装置を制御する加熱制御方法であって、前記温度検知手段からの信号により前記発熱手段及び前記磁場発生手段への通電を停止することを特徴とする加熱制御方法。
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