JP2005189800A - 投射表示装置 - Google Patents

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輝美 大原
Toyoaki Takayasu
豊明 高安
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Abstract

【課題】 小型化が可能で、しかも液冷により冷却効率が高い冷却機構を有する反射型の投射表示装置を提供する。
【解決手段】 白色光を出射する光源4と、前記光源より出射された光を入射し、映像信号に応じて変調することにより反射光として射出する反射型液晶素子を有する液晶ユニット6,6R,6G,6Bと、前記液晶ユニットに対する前記入射光と前記反射光とを分離するための分離用光学素子を有する光束分離ユニット30と、前記液晶ユニットと前記光束分離ユニットとの間に密閉空間を形成するための弾性パッキン部材44と、前記密閉空間に注入された液状の冷却媒体46と、前記反射光を投射する投射光学系14とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カラー画像表示装置等の投射表示装置に係り、特に小型化された冷却機構を有する投射表示装置に関する。
一般に投射表示装置にあっては、複数の例えば反射型液晶素子で映像信号に応じて光変調させ、この光変調された色光を合成してスクリーン等に投射することによりカラー映像を表示するようになっている。そして、この種の投射表示装置にあっては、光源からの光を上記反射型液晶素子に入射させて光変調された色光を合成するために複数の偏光ビームスプリッタを組み合わせてなる光束分離ユニットを有している。
このような光束分離ユニットを有する投射表示装置は例えば特許文献1に示されている。ここで従来の投射型表示装置の一例を説明する。図12は従来の投射型表示装置の光学系の一例を示す構成図、図13は従来の投射型表示装置の光学系の他の一例を示す構成図である。
まず、図12に示すように、この投射表示装置2は、白色光を出射する光源4と、入射光を映像信号に応じて変調することにより反射光として射出する反射型液晶素子を主として有する液晶ユニット6R、6G、6Bと、上記入射光と反射光とを分離するための分離用光学素子としての偏光ビームスプリッタ8−1、8−2、8−3を主として有する光束分離ユニット10と、上記変調された反射光をスクリーン12上へ投射して表示する投射光学系14とにより主に構成されている。
ここでは、カラー表示を行う装置例を示しているため、上記3つの液晶ユニット6R、6G、6Bは、それぞれ光の3原色である赤色光、緑色光、青色光に対応しており、また、上記光束分離ユニット10の最終段には、上記3色光を合成するための色合成用偏光ビームスプリッタ16が設けられている。
まず、光源4から出射された白色光はインテグレータ光学系18で均一化されて平行光にされると共に、例えばS偏光光に変換され出射される。この出射された白色光の内、赤色成分の光(以下「赤色光」と称す)と緑色成分の光(以下「緑色光」と称す)とを選択的に偏光面を90度変換するカラー偏光子20を透過し、S偏光の青色成分の光(以下「青色光」と称す)とP偏光の赤色光及び緑色光にされる。そして偏光ビームスプリッタ(以下「PBS」とも称す)8−1にて入射光と直交する方向に反射する青色光と透過する赤色光及び緑色光に分離される。
上記PBS8−1にて反射分離された青色光は、PBS8−2の一主面から入射した後、S偏光成分を反射する偏光分離面にて入射光と直交する方向に反射されて青色用の液晶ユニット6Bに入射する。上記青色用の液晶ユニット6Bでは、青色の映像信号に基づいて、青色に表示すべき部分の画素に入射した青色光の偏光方向を90度回転、すなわちP偏光光に変換して反射する。そのため、再度PBS8−2に入射した反対青色光のうちP偏光の成分が偏光分離面を透過して、波長板22で偏光面を90度変換されてS偏光光として色合成用PBS16の第一の主面に入射される。
他方、上記PBS8−1を透過した緑色光及び赤色光は、緑色光の偏光面を90度変換するカラー偏光子24にてS偏光光の緑色光とP偏光光の赤色光にされて出力される。上記PBS8−3では、入射光のうちS偏光光の緑色光が入射光と直交する方向に反射分離される。この緑色光は、青色光と同様に、緑色用の液晶ユニット6Gにて緑色に表示すべき部分の画素がP偏光に変換された後、入射光と直交する方向から出射される。
さらに、このPBS8−3を透過した赤色光は、青色光や緑色光と同様に、赤色用の液晶ユニット6Rにて赤色に表示すべき部分の画素がS偏光光に変換された後、PBS8−3内の偏光分離面で直角に反射して入射光と直交する方向から出射され、前記緑色光と一緒にカラー偏光子26に入射する。このカラー偏光子26では赤色光の偏光面を90度変換し、緑色光と同じP偏光光として合成用PBS16の第2主面に入射される。
この色合成用PBS16の第1及び第2の主面から入射したR(赤色)G(緑色)B(青色)光は、S偏光光の青色光は入射光と直交する方向に反射され、P偏光光の緑色光及び赤色光は直進透過してRGB三原色として第3の主面から出射される。そして、投射光学系14から出射されて、スクリーン12にカラー画像が表示される。
次に図8に示す液晶表示装置について説明する。ここでは、上記カラー偏光子20、24、26に替えて、特定の波長域の光のみ透過して他の波長域の光は反射するダイクロイックミラーを用いている。また光束分離ユニット30は、点線で囲まれた領域を示している(緑色用の液晶ユニット6Gは除く)。図中、32−1、32−2、32−3は、それぞれPBSを示し、34、36はそれぞれダイクロイックミラーを示し、38は全反射ミラーを示す。
まず、光源4から出射された白色光はインテグレータ光学系18で均一化されるとともにS偏光光に変換されて出射される。ここでは、前述したように、赤色光を選択的に反射するダイクロイックミラー34と、全反射ミラー38と、緑色成分の光を選択的に反射するダイクロイックミラー36とを有しており、これらによりRGBの三原色の光をそれぞれ分離する構成を備えている。
上記ダイクロイックミラー34にて反射分離された赤色光は、PBS32−1の一主面から入射した後、S偏光成分を反射する偏光分離面にて入射光と直交する方向に反射されて赤色用の液晶ユニット6Rに入射する。この赤色用の液晶ユニット6Rでは、赤色の映像信号に基づいて赤色に表示すべき部分の画素に入射した赤色光の偏光方向を90度回転、すなわちP偏光光に変換して反射する。
そのため、再度PBS32−1に入射した赤色光のうちP偏光の成分が偏光分離面を透過して、色合成用ダイクロイックプリズム40の第1の主面に入射される。また、ダイクロイックミラー34を透過した緑色光及び青色光は、全反射ミラー38にて入射光と直交する方向に反射されてダイクロイックミラー36に入射される。
このダイクロイックミラー36では、入射光のうち緑色光が入射光と直交する方向に反射して分離され、PBS32−2の一主面から入射される。この緑色光は、PBS32−2の偏光分離面にてS偏光の成分が直角に反射されて、赤色光と同様に、緑色用の液晶ユニット6Gにて緑色に表示すべき部分の画素がP偏光に変換された後、入射光と直交する方向から出射され、色合成用ダイクロイックプリズム40の第2主面に入射される。
さらに、上記ダイクロイックミラー36を透過した青色光は、PBS32−3にこの一主面から入射し、この偏光分離面にて直角に反射する。そして赤色光や緑色光と同様に、青色用の液晶ユニット6Bにて青色に表示すべき部分の画素がP偏光光に変換された後、入射光と直交する方向から出射され、色合成用ダイクロイックプリズム40の第3主面に入射される。
そして、第1乃至第3の主面からRGB三原色それぞれの映像光が、色合成用ダイクロイックプリズム40の3つの主面から入射されると、そのダイクロイック面にて色合成された後、投射光学系14から出射されて、スクリーンにカラー画像が表示される。
これらに関連する技術として、透過型液晶ユニットを冷却するために液体冷却を応用した例が開示されている。例えば代表的な例として透過型液晶ユニット面に冷却液を封入した構成例が、特許文献2に開示され、また、透過型液晶パネルを冷却液中に浸して冷却する構成例が特許文献3に開示されている。
特開2002−228809号公報 特開2002−357803号公報 特開平11−183885号公報
ところで、上記したような反射型液晶素子を使用した装置例では、反射型液晶素子を有する液晶ユニット6R、6G、6Bの前に光束分離ユニット10、30を配置することで小型・シンプルな投射表示装置を実現できている。しかし、近年、この種の投射表示装置には更なる高輝度化が要求されている。この高輝度化のために光源4の照射ランプを大きく(高出力化)すると、使用している光学部品(反射型液晶素子、PBS、ダイクロイックミラー等)の温度が上昇し、光学部品としての性能を維持出来なくなり、信頼性の低下を招くことになる。
その対策として、例えば空冷による冷却を強化することが提案されているが、冷却風の増大による騒音が大きくなる問題がある。また冷却風を導く送風ダクトも大きくする必要がある。
一般に、これらの光学部品の冷却には、エアーフィルタを通過した清浄な冷却風を使用するが、エアーフィルタでは大気中の塵埃を100%除去することは難しく、長期に渡る使用で光学部品の表面に細かな塵埃が付着する。これらの付着した塵埃は、照射光を吸収・発熱し、部品の温度上昇を招いて耐久性を損なうと共に投射輝度を下げることになる。
また、液晶ユニットの周辺の電極エリアからの反射を防ぐ目的でLCDマスクを設けるが、このLCDマスクは照射光の吸収で高温になるため液晶ユニット面から離間させて設置する必要があり、このためスクリーンに投射して結像させたときにエッジがぼける問題がある。
このように、反射型の投射表示装置においても、小型で且つ効率が良好な冷却機構を設けることが望まれている。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、小型化が可能で、しかも液冷により冷却効率が高い冷却機構を有する反射型の投射表示装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、白色光を出射する光源と、前記光源より出射された光を入射し、映像信号に応じて変調することにより反射光として射出する反射型液晶素子を有する液晶ユニットと、前記液晶ユニットに対する前記入射光と前記反射光とを分離するための分離用光学素子を有する光束分離ユニットと、前記液晶ユニットと前記光束分離ユニットの前記分離用光学素子を有している側との間に密閉空間を形成するための弾性パッキン部材と、前記密閉空間に注入された液状の冷却媒体と、前記反射光を投射する投射光学系と、を備えたことを特徴とする投射表示装置である。
この場合、例えば請求項2に規定するように、前記液晶ユニットには、前記光束分離ユニットに対向する面に前記反射型液晶素子の有効エリアに略等しい大きさの穴を開けた可視光吸収マスクが設けられる。
また例えば請求項3に規定するように、前記分離用光学素子は、透明基板の片側の表面に偏光用の微細な櫛歯状の電極を形成してなる偏光膜面を有する偏光板である。
本発明によれば、液晶ユニットと光束分離ユニットとを弾性パッキン部材を介して接合する際に、内部に密閉空間を形成し、この密閉空間に液状の冷却媒体を注入して装置全体を冷却するようにしたので、空冷方式と比較して装置自体を小型化でき、しかも効率的に冷却を行うことができる。
また可視光吸収マスクを反射型液晶素子に密着させた状態で配置することができるので、周辺の電極エリアからの不要な反射光を防ぐことができる。
また分離用光学素子として反射型偏光板を用いた場合には、櫛歯状の電極の長さ方向に沿って冷却媒体を流すようにしたので、偏光膜面に塵埃等が付着することを防止できるのみならず、冷却媒体が粘性を有しているにもかかわらず、電極が変形することを防止することができる。
以下に、本発明に係る投射表示装置の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
本発明の投射表示装置の光学系の基本構成は、光束分離ユニットと液晶ユニットとを接合するに際して、冷却用の密閉空間を形成するための弾性パッキン部材を間に介在させた点を除いて、図12及び図13に示す構成と同様なので、ここでは全体構成の説明は省略し、光束分離ユニットと液晶ユニットとの取り付け部分を主として説明する。
図1は光束分離ユニットに接合された液晶ユニットを示す部分拡大断面図、図2は弾性パッキン部材と液晶ユニットの分解状態を示す分解組立図、図3は反射型液晶素子と可視光吸収マスクとの接合状態を説明するための説明図、図4は冷却媒体を循環させる循環系を示す斜視図である。
光束分離ユニット10、30と各液晶ユニット6R、6G、6Bとの接合状態は、全て同一構造なので、図1〜図4においては、3つの液晶ユニット6R、6G、6Bを代表して液晶ユニット6として示し、6個の偏光ビームスプリッタ(PBS)8−1〜8−3、32−1〜32−3を代表して偏光ビームスプリッタ(PBS)8として示す。また光束分離ユニットとしては一方の光束分離ユニット10を代表として示す。図1中において、図1(A)は1つの液晶ユニット6と光束分離ユニット10との接合部の一方向からの断面図を示し、図1(B)は他方向からの断面図を示している。
図7に示すような3つのPBS8−1〜8−3と色合成用PBS16や図8に示すような3つのPBS32−1〜32−3と色合成用ダイクロイックプリズム40は、例えばセラミック等よりなるユニットベース(エンジンベースとも称される)42によりその周囲が組み付けられて、図1に示すような光束分離ユニット10のような一体物になされている。図1においては、前述したように3つのPBSの内の1つのPBS8が示されている。
そして、光束分離ユニット10の構成部品であるこのPBS8の1つの射出面側に、弾性パッキン部材44を介して上記液晶ユニット6が液密に取り付け固定されており、このPBS8と液晶ユニット6との間に密閉空間Sを形成し、この密閉空間S内に液状の冷却媒体として冷却液46を注入している。
図2及び図3にも示すように上記液晶ユニット6は図示しない多数の画素をマトリクス状に配置して映像信号で動作する反射型液晶素子48を有している。この反射型液晶素子48は、例えばアルミニウム等の金属よりなるヒートシンク50上に上記のように画素がマトリクス状に配置された液晶駆動部(図示せず)を形成し、この表面をカウンターガラス52で密閉した構造となっている。このヒートシンク50の反対面には、溝状の放熱フィン50Aが形成され、また反射型液晶素子48からはプリント配線よりなる電極51が延びている。この反射型液晶素子48を素子取り付けプレート54の一面に接着固定してある。この素子取り付けプレート54には大きな開口56が形成され、この開口56には上記反射型液晶素子48の有効エリア48A(図3参照)とほぼ等しい大きさの矩形状の穴58が形成された枠取り、すなわち可視光吸収マスクとしてのLCDマスク60が設けられている。
具体的には、図2及び図3にも示すように、反射型液晶素子48の有効エリア(画素エリア)48Aと略等しい大きさの穴58を開けたLCDマスク60を反射型液晶素子48のカウンターガラス52の面に装着し、周辺部の電極エリアを覆って、その上から素子取り付けプレート54を固定する。このLCDマスク60は、熱伝導の良好なアルミ箔等が用いられる。そしてこのLCDマスク60の表面には微小な凹凸がつけられており、さらに黒色処理(アルマイト処理)が施されて、不要な光の反射を防止するようになっている。また上記素子取り付けプレート54の端部には、最終的に光束分離ユニット10と固着するためのユニット固定アングル54Aが形成され、更に上記反射型液晶素子48を接着する面の反対側に2本の波長板取り付けピン54Bが形成してある。
上記波長板取り付けピン21Bにはスペーサ62を介して波長板ユニット64を取り付け、CS型止め輪66で固定されている。この波長板ユニット64は、素子取り付けプレート54の波長板取り付けピン54Bに相対する部分に2つの穴68A、68Bが開けられた波長板支持枠68と、上記反射型液晶素子48の有効エリアより大きな窓が開けられた上記波長板支持枠68に嵌め込まれたλ/4板70とよりなる。このλ/4板70は、各対応する液晶ユニット6R、6G、6Bの色成分の波長帯域に合わせた波長板が用いられる。
さらに、波長板支持枠68に開けられた穴68A、68Bは、一方の穴68Aは丸穴に形成され、もう一方の穴68Bは丸長穴に形成されており、光束分離ユニットに取り付けた状態で、反射型液晶素子48の黒表示状態(入射光の偏光面を操作せずそのままの偏光面で反射させた状態)で、最も黒くなる位置に調整(丸穴である穴68Aを中心にして回転)して固定してある。すなわちPBSの反射面における楕円偏光を補正して直線偏光とし、この状態で固定してある。以上の構成が、液晶ユニット6を形成することになる。
このように構成された液晶ユニット6の素子取り付けプレート54には、シリコンゴム、或いはフッ素ゴム等の弾性体で四角形の枠状に形成した弾性パッキン部材44が接着されている。そして、この液晶ユニット6が上記枠状の弾性パッキン部材44を介して光束分離ユニット10のユニットベース42に液密に接合され、この時に、内部に密閉空間Sが形成されてこの密閉空間Sに冷却液46が注入されている。この場合、素子取り付けプレート54に接着された弾性パッキン部材44や反射型液晶素子48は冷却液46の漏れが無いように完全密閉性が要求される。特に反射型液晶素子48の接着は電極51の引き出し等があるため、ショア硬度の低いシリコン系接着剤で充填接着されている。
ここで上記光束分離ユニット10と液晶ユニット6との接合状態をより詳しく説明する。上記光束分離ユニット10内のPBS8に用いられる光学ガラスとほぼ同じ熱膨張係数を持つセラミックで形成したユニットベース42は、隙間をシリコンゴム等の充填剤で塞がれており冷却液の漏れを防いでいる。
このユニットベース42の両サイド、すなわち液晶ユニット6のユニット固定アングル54Aに対応する位置には、レジストレーションベース72が接着固定されている。
さらに、液晶ユニット6は、弾性パッキン部材44の淵をユニットベース42に形成された溝74に嵌合させ、その上から液晶ユニット固定プレート76で圧着して固定されている。この状態では、液晶ユニット固定プレート76とレジストレーションベース72には若干の隙間が存在している。
PBS8と液晶ユニット6との間に形成された密閉空間Sには、上述のように冷却液46が充填されている。この冷却液46は、具体的にはカウンターガラス52とλ/4板70との間の空間及びこのλ/4板70とPBS8との間の空間に満たされている。また、この密閉空間46に連通するように、ユニットベース42には、媒体入口78Aと媒体出口78Bとが形成されている。一般に冷却液46は、シリコンオイル、エチレングリコール、グリセリン、またはそれらの混合液が用いられる。冷却液46の屈折率とPBS8あるいは波長板、反射型液晶素子48のカウンターガラス52との屈折率が近い場合は、無処理(表面コート無し)でも問題ないが、屈折率の差が大きい場合はそれぞれ反射防止コートを行なった素材で形成し極力境界反射を防ぐ構成にするのがよい。
液晶ユニット6をユニットベース42に固定した状態では互いに弾性パッキン部材44で結合されているため微小な移動が出来るようになっている。すなわち、ここではレジストレーションベース72とユニット固定アングル54Aとはまだ接合されていない。RGB3色の各液晶ユニット8を各々所定の位置に、液晶ユニット固定プレート76でユニットベース42に圧着固定してある。
RGB3色の液晶ユニット6をユニットベース42に圧着固定した状態で密閉空間Sに冷却液46を注入し、インテグレータ光学系18(図12参照)を通したランプからの照明光(図示せず)を各液晶ユニット8で反射させ、3色合成した後に投射光学系14でスクリーン12に投射結像させる(図12参照)。結像したRGBの各像のピント(フォーカス)調整(入射光の光路に沿った方向)、及びレジストレーション調整(入射光の光路に直交する平面方向)を行った後、ユニットベース42に固定されているレジストレーションベース72と液晶ユニット8の素子取り付けプレート54のユニット固定アングル54Aとの間を半田あるいは接着剤等の接合材80で固定する。これにより、光束分離ユニット10と液晶ユニット6とが、互いに微動することなく強固に接合されることになる。
次に、冷却液46の循環機構について説明する。
図4に示すように、この循環機構82としては、上記密閉空間Sと冷却液循環ポンプ84と熱交換器86との間をパイプ88で順次循環可能に結合して構成されている。光源4(図12参照)からの光で高温となった冷却液46(図1参照)は媒体出口78Bより排出されて冷却液循環ポンプ84で熱交換器86へ送り出され、この熱交換器86に併設した冷却ファン89で冷却される。さらに、パイプ88を通って媒体入口78A(図1参照)より密閉空間S内に戻されるように循環され、この光束分離ユニット10及び液晶ユニット6を冷却する。尚、反射型液晶素子48のヒートシンク50側は、必要に応じて空冷を併用するようにしてもよい。
このように、液晶ユニット6と光束分離ユニット10とを弾性パッキン部材44を介して接合して密閉空間Sを冷却液46で満たすことにより効率よく各ユニット6、10を冷却することができる。さらに密閉された空間内の清浄な冷却液46を循環させて冷却するため、長時間の使用でもこれらを構成する光学部品の透過面を汚すことがないことから、照射光の吸収が増えず結果的に温度上昇を抑制することができる。
また、冷却液46はパイプ88で熱交換器86まで導いて、集中的に冷却することができるので、空冷による導風路と較べて装置全体の小型化が可能であり、光学部品の配置にとらわれず熱交換器86や冷却ファン89の最適化が可能であり、消音対策も図り易い。
更には反射型液晶素子48の面を液冷にすることにより冷却効率が上げられ、LCDマスク60をカウンターガラス52に密着させて配置することができる。そのため、周辺電極エリアからの不要な反射光を防ぐことができる。またLCDマスク60のエッジ部がスクリーン12に投射された時、エッジのボケを最小に抑えることができる。
次に、本発明の変形例について説明する。
図5は本発明の投射表示装置の変形例を示す部分拡大断面図、図6はユニットベースに形成した媒体入口と反射型偏光板との位置関係を示す図、図7は反射型偏光板を示す拡大断面図、図8は図6中のA−A線矢視図、図9は図5に示す変形例において冷却媒体を循環させる循環系を示す斜視図である。尚、図1及び図4に示す構成部分と同一構成部分については同一符号を付して説明を省略する。
この変形例においては、入射光と反射光とを分離する分離用光学素子として前記PBS8−1、8−2、8−3に替えて、例えば反射型の偏光板を用いている。すなわち光束分離ユニット10内には、PBSに替えて反射型偏光板90を斜めに設けている。この反射型偏光板90もRGBの各色光毎に設けられる。液晶ユニット6をユニットベース42に固定する方法は前記図1で示したPBS方式の高束分離ユニットの場合と同じであり、液晶ユニット固定プレート76でユニットベース42に圧着して固定されている。
この反射型偏光板90を用いた場合は、液晶ユニット6の前は大きく空いており、上記斜めに配置された反射型偏光板90の両面側に互いに連通された密閉空間Sが形成され、その密閉空間Sは冷却液46で満たされている。
前記PBS方式の場合に使用しない主面に相当する面には、窓92が開けられ不要光を放出するのに使用される(窓92の替わりに可視光吸収面を構成して不要光の反射を防いでもよい)。また屈折率差による反射防止対策も同様の対策(表面コート)が行われている。
上記反射型偏光板90の構造は、”General Information Data Sheet”[May 2005 発行、MOXTEK社]において示されているように”ProFlux”(登録商標)として知られている。すなわち図7に示すように、この反射型偏光板90は、例えばガラス板よりなる透明基板100の片側の表面に、偏光用の微細な櫛歯状(凹凸状)の電極102を形成してなる偏光膜面104を有している。この電極102は、例えばアルミニウム等の金属よりなり、半導体製造工程における微細加工技術により形成され、図6及び図7中の図面垂直方向に沿って延びている。図8においては、矢印Eに示す方向に電極102が形成されている。この電極102の凹凸のピッチは例えば数10〜数100nm程度に設定されている。
この反射片偏光板90は、図7中において紙面と垂直になる方向の振動波面を持つ光束は反射し、紙面と同じ面内の振動方向を持つ光束は透過するように作用する。
ところで、この反射型偏光板90は、上述のようにガラス製の透明基板100上に微細な櫛歯状のアルミニウム電極102を形成することで偏光膜面104を設けた構造であるが、この偏光膜面104は微細構造で機械的強度が弱く、指の接触、物理的な押圧、或いは洗浄のための払拭等により電極102が変形してしまう。そして電極102の汚れ、或いは変形等が発生すると偏光特性の劣化等により明るさの減少、或いは投射画像のコントラスト低下等が生じてしまう。この場合、冷却媒体は、密閉された空間内に閉じ込めて循環冷却するためその清浄度を維持することは容易である。しかし、この冷却媒体中には一般的にはサブミクロンオーダの塵埃が多少混入しており、長期間の使用で偏光膜面104に塵埃が付着して性能劣化が生ずる恐れがある。また冷却媒体として用いられる媒体(シリコンオイル、エチレングリコール、グリセリン等)は粘性が比較的高く、緩やかな循環流でも流動摩擦力により長期間の使用で電極102の変形をもたらし、偏光膜の性能劣化を生ずる恐れがある。そこで、本実施例では上記偏光膜面104を形成する櫛歯状の電極102の長さ方向に沿って冷却媒体を流すようにして、上記したような危惧を減少、或いはなくしている。
すなわち、本実施例では、図6及び図8に示すように、ユニットベース42に、上記反射型偏光板90の厚さを跨ぐようにして複数の冷却液注入口106を形成している。この各冷却注入口106は、媒体入口78Aに共通に連通されている。また、この冷却液注入口106の形成されたユニットベース42とは対向する位置に設けられたユニットベースには、上記注入された冷却液を排出する排出口(図示せず)が設けられている。従って、冷却液注入口106より注入された冷却液は密閉空間S内を通って排出口より流出するようになっている。ここで、上記のようにこの冷却液は、上記電極102の長さ方向に沿って流れるようになっている。従って、上記冷却液は、上記冷却注入口106より反射型偏光板90の両面側に噴出し、図6中の画面奥から手前に向かって反射型偏光板90の両面に沿って且つ電極102の長さ方向に沿ってゆっくりと反射型偏光板90の熱を吸収しながら移動する。そして、図示しない排出口を通って排出される。この冷却液46は、図9に示すように循環機構82により循環使用されることになる。この図5乃至図9に示す変形例の場合にも、先の実施例と同様な作用効果を発揮することができる。
更に、この実施例の場合には、櫛歯状の電極102の長さ方向に沿って冷却媒体(冷却液)46を流すようにしたので、偏光膜面104に塵埃等が付着することを防止できるのみならず、冷却媒体が粘性を有しているにもかかわらず、電極102が変形することを防止することができる。
上記変形例では、冷却液注入口106を複数個配列して形成したが、図10及び図11に示すように、この冷却液注入口106を長溝状(スリット状)に形成してもよい。図10は反射型偏光板と他の形状の冷却液注入口との配置位置の関係を示す図、図11は図10中のB−B線矢視図である。この場合には、スリット状の冷却液注入口106を、反射型偏光板90の偏光膜面104を形成した側に、この反射型偏光板90に沿って配置しており、この偏光膜面104を集中的に冷却し得るようになっている。この場合にも、図5乃至図9に示す変形例と同様な作用効果を発揮することができる。
光束分離ユニットに接合された液晶ユニットを示す部分拡大断面図である。 弾性パッキン部材と液晶ユニットの分解状態を示す分解組立図である。 反射型液晶素子と可視光吸収マスクとの接合状態を説明するための説明図である。 冷却媒体を循環させる循環系を示す斜視図である。 本発明の投射表示装置の変形例を示す部分拡大断面図である。 図5に示す変形例において冷却媒体を循環させる循環系を示す斜視図である。 反射型偏光板を示す拡大断面図である。 図6中のA−A線矢視図である。 図5に示す変形例において冷却媒体を循環させる循環系を示す斜視図である。 反射型偏光板と他の形状の冷却液注入口との配置位置の関係を示す図である。 図10中のB−B線矢視図である。 従来の投射型表示装置の光学系の一例を示す構成図である。 従来の投射型表示装置の光学系の他の一例を示す構成図である。
符号の説明
4…光源、6,6R,6G,6B…液晶ユニット、8,8−1,8−2,8−3,32−1,32−2,32−3…偏光ビームスプリッタ、10…光束分離ユニット、12…スクリーン、14…投射光学系、30…光束分離ユニット、44…弾性パッキン部材、46…冷却液(冷却媒体)、60…LCDマスク(可視光吸収マスク)、90…反射型偏光板、100…透明電極、102…電極、104…偏光膜面。

Claims (3)

  1. 白色光を出射する光源と、
    前記光源より出射された光を入射し、映像信号に応じて変調することにより反射光として射出する反射型液晶素子を有する液晶ユニットと、
    前記液晶ユニットに対する前記入射光と前記反射光とを分離するための分離用光学素子を有する光束分離ユニットと、
    前記液晶ユニットと前記光束分離ユニットの前記分離用光学素子を有している側との間に密閉空間を形成するための弾性パッキン部材と、
    前記密閉空間に注入された液状の冷却媒体と、
    前記反射光を投射する投射光学系と、
    を備えたことを特徴とする投射表示装置。
  2. 前記液晶ユニットには、前記光束分離ユニットに対向する面に前記反射型液晶素子の有効エリアに略等しい大きさの穴を開けた可視光吸収マスクが設けられることを特徴とする請求項1記載の投射表示装置。
  3. 前記分離用光学素子は、透明基板の片側の表面に偏光用の微細な櫛歯状の電極を形成してなる偏光膜面を有する偏光板であることを特徴とする請求項1または2記載の投射表示装置。

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