JP2005187501A - 粘着シート - Google Patents
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Abstract
【課題】 支持基体に熱膨張性微粒子を含有する粘着剤層を設けた粘着シートであって、加熱処理時に粘着剤層が均質に膨脹し、しかも粘着剤層が支持基材より剥離しない粘着シートを提供すること。
【解決手段】 支持基材の片面又は両面に熱膨張性微粒子を含有する粘着剤層を設けた粘着シートであって、該支持基体の粘着剤層を設けた面の中心平均粗さ(Ra)が0.10〜5.00μmである粘着シートとする。
【選択図】 なし
【解決手段】 支持基材の片面又は両面に熱膨張性微粒子を含有する粘着剤層を設けた粘着シートであって、該支持基体の粘着剤層を設けた面の中心平均粗さ(Ra)が0.10〜5.00μmである粘着シートとする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、支持基体に熱膨張性微粒子を含有する粘着剤層を設けた粘着シートを加熱処理して、該熱膨張性微粒子を膨張又は発泡させた際に、粘着剤層の被着体に対する粘着力が低下して被着体を容易に剥離しうる状態となるが、粘着剤層と支持基体に対する密着力は低下せず、従って粘着剤層と支持基体との剥離が生じ難い粘着シートに関する。
従来から、熱膨張性微粒子を含有する粘着剤層を有する粘着シートが種々提案されている。
かかる粘着シートは、加熱処理時に粘着剤層の粘着力を低下させて被着体の離去を容易とすることを目的とするものであり、その主要用途に、ダイシング時における半導体ウエハやセラミックグリーンシート積層体等の固定がある。
すなわち、粘着シートに固定した状態でそれらを所定の大きさに切断し、形成した切断片を粘着剤層の加熱膨脹により剥離・回収して、半導体チップやコンデンサチップ等を得る用途である。
かかる粘着シートは、加熱処理時に粘着剤層の粘着力を低下させて被着体の離去を容易とすることを目的とするものであり、その主要用途に、ダイシング時における半導体ウエハやセラミックグリーンシート積層体等の固定がある。
すなわち、粘着シートに固定した状態でそれらを所定の大きさに切断し、形成した切断片を粘着剤層の加熱膨脹により剥離・回収して、半導体チップやコンデンサチップ等を得る用途である。
かかる用途の粘着シートとしては、分解ガス発生型の発泡剤を含有する粘着剤層を支持基材の上に直接設けてなる粘着シートが提案されている(例えば、特許文献1参照)が、この粘着シートにあっては、粘着剤層の膨脹状態がバラツキやすくて、隣接して接着されているチップ間で衝突を生じて損壊し、歩留まりが低下する問題があった。
また、マイクロカプセル化発泡剤を含有する粘着剤層を、プラスチックフィルムからなる支持基材の上に直接設けてなる粘着シートも提案されている(例えば、特許文献2及び3参照)が、この粘着シートにあっては、加熱処理時の膨張は比較的に均質であるものの、支持基材と粘着剤層との間の密着力が低下して剥離が起り、チップ側に粘着剤層が付着したり、支持基材、粘着剤層及びチップの三者に剥離し、散在した粘着剤層やチップを個々に回収する必要が生じたりして円滑な回収が達成できない問題点があった。
これらの問題を解決するものとして、支持基材とその上に設けたマイクロカプセル化発泡剤を含有する粘着剤層との間に、発泡剤を含有せず且つ発泡剤含有の粘着剤層よりも低弾性率の粘着剤層を介在させた粘着シートも提案されている(例えば、特許文献4参照)が、この粘着シートにあっては、粘着剤層の数が増えることに伴なって、塗工回数が増えたり、長い乾燥時間を要するなどで生産性が悪くなるという問題がある。
本発明の目的は、上記した従来技術の問題点に鑑み、支持基体に熱膨張性微粒子を含有する粘着剤層を設けた粘着シートであって、加熱処理時に熱膨張性微粒子を含有する粘着剤層が均質に膨脹し、しかも粘着剤層が支持基材より剥離しない粘着シートを提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、支持基材の熱膨張性微粒子を含有する粘着剤層を設ける面を特定の中心平均粗さを有する面とすることにより、その目的を達成しうることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)支持基材の片面又は両面に熱膨張性微粒子を含有する粘着剤層を設けた粘着シートであって、該支持基体の粘着剤層を設けた面の中心平均粗さ(Ra)が0.10〜5.00μmであることを特徴とする粘着シート、
(2)熱膨張性微粒子が、マイクロカプセル化発泡体である上記(1)の粘着シート、
(3)熱膨張性微粒子の平均粒子径が、4〜50μmで且つ支持基体の粘着剤層を設けた面の中心平均粗さの3〜30倍である上記(1)又は(2)の粘着シート、
及び
(4)粘着剤層の厚さが、5〜100μmである上記(1)〜(3)のいずれかの粘着シート、
を提供するものである。
(1)支持基材の片面又は両面に熱膨張性微粒子を含有する粘着剤層を設けた粘着シートであって、該支持基体の粘着剤層を設けた面の中心平均粗さ(Ra)が0.10〜5.00μmであることを特徴とする粘着シート、
(2)熱膨張性微粒子が、マイクロカプセル化発泡体である上記(1)の粘着シート、
(3)熱膨張性微粒子の平均粒子径が、4〜50μmで且つ支持基体の粘着剤層を設けた面の中心平均粗さの3〜30倍である上記(1)又は(2)の粘着シート、
及び
(4)粘着剤層の厚さが、5〜100μmである上記(1)〜(3)のいずれかの粘着シート、
を提供するものである。
本発明の粘着シートは、支持基体に熱膨張性微粒子を含有する粘着剤層を設けた粘着シートを加熱処理して、該熱膨張性微粒子を膨張又は発泡させた際に、粘着剤層の被着体に対する粘着力が低下して被着体を容易に剥離しうる状態となるが、支持基体表面の微細凹凸構造によるアンカー効果により、粘着剤層の支持基体に対する密着力は低下ぜす、従って粘着剤層と支持基体との剥離が生じ難いものである。
本発明の粘着シートにおける粘着剤層は、熱膨張性微粒子を含有する粘着剤で形成されたものである。
この粘着剤層に使用する粘着剤としては特に限定はなく、従来この種用途に使用されている粘着剤の何れもが使用できる。
その例としては、天然ゴム、各種の合成ゴム等からなるゴム系ポリマー、アクリル酸若しくはメタクリル酸等のアルキルエステル系ポリマー又はアクリル酸若しくはメタクリル酸等のアルキルエステル50〜99.5重量%とこれと共重合可能な他の不飽和モノマー50〜0.5重量%との共重合体等からなるアクリル系ポリマーなどをベースポリマーとしたものが挙げられる。粘着剤の形態としては、溶剤型やエマルジョン型のものが挙げられる
ベースポリマーの重量平均分子量は、特に限定されないが、溶剤型の場合、通常10万〜200万であり、好ましくは20万〜100万の範囲である。
尚、上記重量平均分子量は、標準物質としてポリスチレンを用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定した値である。
この粘着剤層に使用する粘着剤としては特に限定はなく、従来この種用途に使用されている粘着剤の何れもが使用できる。
その例としては、天然ゴム、各種の合成ゴム等からなるゴム系ポリマー、アクリル酸若しくはメタクリル酸等のアルキルエステル系ポリマー又はアクリル酸若しくはメタクリル酸等のアルキルエステル50〜99.5重量%とこれと共重合可能な他の不飽和モノマー50〜0.5重量%との共重合体等からなるアクリル系ポリマーなどをベースポリマーとしたものが挙げられる。粘着剤の形態としては、溶剤型やエマルジョン型のものが挙げられる
ベースポリマーの重量平均分子量は、特に限定されないが、溶剤型の場合、通常10万〜200万であり、好ましくは20万〜100万の範囲である。
尚、上記重量平均分子量は、標準物質としてポリスチレンを用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定した値である。
これらのベースポリマーには、必要に応じて、ポリイソシアネート化合物、アルキルエーテル化メラミン化合物等の架橋剤を配合し、被着体との密着性や接着耐久性を向上させることができる。
架橋剤は、ベースポリマー100重量部あたり10重量部以下を配合するのが一般的である。
架橋剤は、ベースポリマー100重量部あたり10重量部以下を配合するのが一般的である。
粘着剤層に含有させる熱膨張性微粒子は、加熱により膨張する微粒子であるが、マイクロカプセル化発泡剤が好ましい。
かかるマイクロカプセル化発泡剤は、例えば、イソブタン、プロパン、ペンタンなどの加熱により容易にガス化して膨張する物質を、弾性を有する殻内に内包させた微小球である。
前記殻は、熱溶融性物質や熱膨張により破壊する物質、例えば、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスルホン等で形成される場合が多い。
熱膨張性微粒子は、慣用の方法、例えば、コアセルベーション法、界面重合法などにより製造できる。
なお、熱膨張性微粒子には、例えば、マイクロスフェア(商品名、松本油脂製薬社製)などの市販品もある。
かかるマイクロカプセル化発泡剤は、例えば、イソブタン、プロパン、ペンタンなどの加熱により容易にガス化して膨張する物質を、弾性を有する殻内に内包させた微小球である。
前記殻は、熱溶融性物質や熱膨張により破壊する物質、例えば、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスルホン等で形成される場合が多い。
熱膨張性微粒子は、慣用の方法、例えば、コアセルベーション法、界面重合法などにより製造できる。
なお、熱膨張性微粒子には、例えば、マイクロスフェア(商品名、松本油脂製薬社製)などの市販品もある。
熱膨張性微粒子の平均粒子径(発泡前の平均粒子径)は、加熱後の接着性を充分に低下させるためには4μm以上が好ましく、粘着剤層表面の平滑性を確保するためには50μm以下が好ましい。すなわち、熱膨張性微粒子の平均粒子径は、4〜50μmの範囲が好ましい。
また、熱膨張性微粒子の平均粒子径は、熱膨張性微粒子が支持基体の凹部に沈み込んだ状態で膨張して支持基体と剥離するのを防ぐためには、支持基体の粘着剤層を設ける面の中心平均粗さの3〜30倍であるのが好ましい。熱膨張性微粒子の平均粒子径と支持基体の中心線粗さがこのような範囲であれば、粘着剤層の支持基体との界面近くは熱膨張性微粒子が疎となり、加熱膨張した後に被着体へ転着しにくくなる。
また、熱膨張性微粒子の平均粒子径は、熱膨張性微粒子が支持基体の凹部に沈み込んだ状態で膨張して支持基体と剥離するのを防ぐためには、支持基体の粘着剤層を設ける面の中心平均粗さの3〜30倍であるのが好ましい。熱膨張性微粒子の平均粒子径と支持基体の中心線粗さがこのような範囲であれば、粘着剤層の支持基体との界面近くは熱膨張性微粒子が疎となり、加熱膨張した後に被着体へ転着しにくくなる。
熱膨張性微粒子の配合量は、粘着剤層におけるベースポリマ100重量部あたり5〜300重量部が一般的であるが、熱膨張性微粒子の種類や加熱条件等による膨脹特性により適宜に決定される。
通例、該発泡剤含有の粘着層の嵩が膨脹で2倍以上になり、被着体に対する接着力が1/10〜1/40に低下する量が配合される。被着体に対する初期粘着力は、通常300〜30,000mN/25mmに設定される。なお、100〜250℃の約1分間程度の加熱で粘着層の膨脹処理が完了するように系を設定することが好ましい。
通例、該発泡剤含有の粘着層の嵩が膨脹で2倍以上になり、被着体に対する接着力が1/10〜1/40に低下する量が配合される。被着体に対する初期粘着力は、通常300〜30,000mN/25mmに設定される。なお、100〜250℃の約1分間程度の加熱で粘着層の膨脹処理が完了するように系を設定することが好ましい。
本発明の粘着シートにおける支持基材としては、粘着剤層を設けるべき面の中心平均粗さ(Ra)が0.10〜5.00μmであるものを使用するが、その要件を満たすものであれば、材質の制限はなく、従来粘着シートの基材として知られている公知の材質の中から、適宜選択して用いることができる。そのような材質としては、例えばグラシン紙、コート紙、キャストコート紙、無塵紙、研磨紙などの紙基材、これらの紙基材にポリエチレンなどの熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙、あるいはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリプロピレンやポリメチルペンテンなどのポリオレフィンフィルム、ポリカーボネートフィルム、酢酸セルロース系フィルムなどのプラスチックフィルムが挙げられ、また発泡ポリウレタンフィルムなどの発泡プラスチックフィルム、あるいはこれらを含む積層シートであってもよい。
この支持基材の厚さとしては特に制限はないが、通常10〜250μmが望ましい。
この支持基材の厚さとしては特に制限はないが、通常10〜250μmが望ましい。
本発明の粘着シートにおいては、支持基材の粘着剤層を設けるべき面は、中心平均粗さ(Ra)が0.10〜5.00μmの微細凹凸構造であることが必要であるが、かかる微細凹凸構造を得るには、サンドブラスト、エンボスロール、化学エッチング等の適宜な方式で粗面化処理して表面に微細凹凸構造を付与する方法、金型による転写方式等にて表面に微細凹凸構造を付与する方法、微粒子を分散含有させた樹脂層により微細凹凸構造を形成する方法などがあげられる。
粘着剤には、熱膨張性微粒子以外に、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、公知の各種添加剤、例えば粘着付与剤、可塑剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、充填剤、カップリング剤などを適宜含有させることができる。
粘着剤層は、粘着剤成分を溶剤に溶解させたもの(以下、粘着剤溶液と略称する。)を、支持基材の微細凹凸構造を有する面に、塗工、乾燥することにより形成する。
この際用いられる溶剤としては、例えばトルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソブタノール、n−ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、水等が挙げられる。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
この際用いられる溶剤としては、例えばトルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソブタノール、n−ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、水等が挙げられる。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
粘着剤溶液は、塗工の利便さから、これらの溶剤を使用して、適宜以下の塗工法に適合する粘度、濃度に調整される。通常の塗工法の場合は、固形分濃度が10〜60重量%、粘度100〜10,000cpsの範囲になるように調整するのが好ましい。
粘着剤溶液の塗工は、例えばバーコート法、リバースロールコート法、ナイフコート法、ロールナイフコート法、グラビアコート法、エアドクターコート法、ドクターブレードコート法など、従来公知の塗工方法により行なうことができる。
この粘着剤層の厚さは、加熱前の粘着力と粘着剤層表面の平滑性の観点からは8μm以上が好ましく、加工性と生産性の観点からは100μm以下が好ましい。
すなわち、粘着剤層の厚さは、8〜100μmの範囲が好ましく、特に20〜60μmの範囲が好ましい。
粘着剤溶液の塗工は、例えばバーコート法、リバースロールコート法、ナイフコート法、ロールナイフコート法、グラビアコート法、エアドクターコート法、ドクターブレードコート法など、従来公知の塗工方法により行なうことができる。
この粘着剤層の厚さは、加熱前の粘着力と粘着剤層表面の平滑性の観点からは8μm以上が好ましく、加工性と生産性の観点からは100μm以下が好ましい。
すなわち、粘着剤層の厚さは、8〜100μmの範囲が好ましく、特に20〜60μmの範囲が好ましい。
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
尚、粘着力及び剥離離去性は、各々次の方法により試験した。
(1)粘着力
被着体としてシリコンウエハを使用し、常温下の粘着シート及び120℃で2分間加熱後の粘着シートの各々について、被着体としてのシリコンウエハに対する粘着力を、剥離速度300mm/min、剥離角度90°で測定した。
(2)剥離離去性
被着体として縦横各5.0mmの正方形のシリコンウエハチップを貼付し、次いで120℃で2分間加熱して、チップの糊残りの状態を10倍のルーペを用いて観察し、次の基準で評価した。
◎:チップ100個中、糊残りは全くなかった
○:チップ100個中、糊残りが1〜20個あった
×:チップ100個中、糊残りが21〜100個あった
(3)中心線平均粗さ(Ra)
JIS B 0601に規定する方法により、カットオフは0.8mm、測定触針は半径3μmのものを用いて、表面粗さ計(株式会社ミツトヨ製SV−3000)にて測定した。
(1)粘着力
被着体としてシリコンウエハを使用し、常温下の粘着シート及び120℃で2分間加熱後の粘着シートの各々について、被着体としてのシリコンウエハに対する粘着力を、剥離速度300mm/min、剥離角度90°で測定した。
(2)剥離離去性
被着体として縦横各5.0mmの正方形のシリコンウエハチップを貼付し、次いで120℃で2分間加熱して、チップの糊残りの状態を10倍のルーペを用いて観察し、次の基準で評価した。
◎:チップ100個中、糊残りは全くなかった
○:チップ100個中、糊残りが1〜20個あった
×:チップ100個中、糊残りが21〜100個あった
(3)中心線平均粗さ(Ra)
JIS B 0601に規定する方法により、カットオフは0.8mm、測定触針は半径3μmのものを用いて、表面粗さ計(株式会社ミツトヨ製SV−3000)にて測定した。
実施例1
アクリル−メタクリル系粘着剤(アクリル酸ブチル90重量部、アクリル酸10重量部の共重合体、重量平均分子量85万)100重量部、イソシアネート系架橋剤(東洋インキ社製、商品名:BHS−8515)6重量部、マイクロカプセル化発泡剤(松本油脂製薬社製、商品名:マイクロスフェアーF−30D、平均粒子径:15μm)16重量部及び酢酸エチル150重量部を均一に混合することにより、熱膨張型微粒子を含有する粘着剤溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、支持基体としての空洞含有構造を有する厚さ125μmのポリエステル系合成紙(東洋紡績社製、商品名:クリスパー、表面の中心線平均粗さ:0.57μm)の片面にナイフロールコーターを用いて、乾燥後の厚さが50μmとなるように塗工し、75℃で2分間加熱して、熱膨張型微粒子を含有する粘着剤層を形成した。
このようにして得られた粘着シートについて、粘着力及び剥離離去性を試験し、その結果を表1に記載した。
アクリル−メタクリル系粘着剤(アクリル酸ブチル90重量部、アクリル酸10重量部の共重合体、重量平均分子量85万)100重量部、イソシアネート系架橋剤(東洋インキ社製、商品名:BHS−8515)6重量部、マイクロカプセル化発泡剤(松本油脂製薬社製、商品名:マイクロスフェアーF−30D、平均粒子径:15μm)16重量部及び酢酸エチル150重量部を均一に混合することにより、熱膨張型微粒子を含有する粘着剤溶液を調製した。
この粘着剤溶液を、支持基体としての空洞含有構造を有する厚さ125μmのポリエステル系合成紙(東洋紡績社製、商品名:クリスパー、表面の中心線平均粗さ:0.57μm)の片面にナイフロールコーターを用いて、乾燥後の厚さが50μmとなるように塗工し、75℃で2分間加熱して、熱膨張型微粒子を含有する粘着剤層を形成した。
このようにして得られた粘着シートについて、粘着力及び剥離離去性を試験し、その結果を表1に記載した。
実施例2
支持基体を厚さ204μmの無塵紙(リンテック社製、商品名:クリ−ンペーパーRCII、表面の中心線平均粗さ:1.17μm)に変えた以外は、実施例1と同じにして、粘着シートを得た。
得られた粘着シートについて、粘着力及び剥離離去性を試験し、その結果を表1に記載した。
支持基体を厚さ204μmの無塵紙(リンテック社製、商品名:クリ−ンペーパーRCII、表面の中心線平均粗さ:1.17μm)に変えた以外は、実施例1と同じにして、粘着シートを得た。
得られた粘着シートについて、粘着力及び剥離離去性を試験し、その結果を表1に記載した。
実施例3
支持基体を厚さ140μmの研摩紙(リンテック社製、品名:SS原紙ブルー、表面の中心線平均粗さ:3.21μm)に変えた以外は、実施例1と同じにして、粘着シートを得た。
得られた粘着シートについて、粘着力及び剥離離去性を試験し、その結果を表1に記載した。
支持基体を厚さ140μmの研摩紙(リンテック社製、品名:SS原紙ブルー、表面の中心線平均粗さ:3.21μm)に変えた以外は、実施例1と同じにして、粘着シートを得た。
得られた粘着シートについて、粘着力及び剥離離去性を試験し、その結果を表1に記載した。
比較例1
支持基体を厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製、商品名:T−60、表面の中心線平均粗さ:0.01μm)に変えた以外は、実施例1と同じにして、粘着シートを得た。
得られた粘着シートについて、粘着力及び剥離離去性を試験し、その結果を表1に記載した。
支持基体を厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製、商品名:T−60、表面の中心線平均粗さ:0.01μm)に変えた以外は、実施例1と同じにして、粘着シートを得た。
得られた粘着シートについて、粘着力及び剥離離去性を試験し、その結果を表1に記載した。
表1に記載された試験結果から、加熱膨張性粘着剤層に含有されている熱膨張性微粒子が加熱処理によって膨張したとき、支持基体と膨張した粘着剤層との間での脱落が防止されたことが分かる。
本発明の粘着シートは、加熱処理時に粘着剤層が均質に膨脹して被着体に対する粘着力が低下し、被着体を容易に剥離しうる状態となるが、粘着剤層が支持基材より剥離しないものであり、ダイシング時における半導体ウエハやセラミックグリーンシート積層体等の固定に好適である。
Claims (4)
- 支持基材の片面又は両面に熱膨張性微粒子を含有する粘着剤層を設けた粘着シートであって、該支持基体の粘着剤層を設けた面の中心平均粗さ(Ra)が0.10〜5.00μmであることを特徴とする粘着シート。
- 熱膨張性微粒子が、マイクロカプセル化発泡体である請求項1に記載の粘着シート。
- 熱膨張性微粒子の平均粒子径が、4〜50μmで且つ支持基体の粘着剤層を設けた面の中心平均粗さの3〜30倍である請求項1又は2に記載の粘着シート。
- 粘着剤層の厚さが、8〜100μmである請求項1〜3のいずれかに記載の粘着シート。。
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- 2003-12-24 JP JP2003426957A patent/JP2005187501A/ja active Pending
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