JP2005178252A - 記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 記録媒体のカールや局所曲がりを効率よく抑えることができ、記録媒体のカールや局所曲がりに起因する記録媒体の汚れや記録ヘッドの吐出面の損傷等がない記録装置を提供する。
【解決手段】 記録装置の用紙搬送部1は、ヘッドユニット2と、給紙ローラ5と、用紙Pを搬送するためのローラ対6と、制御部11と、給紙される用紙Pの位置検出をする位置検出センサ50と、記録装置の湿度を検出する湿度センサ51等で構成され、ローラ対6を構成する駆動ローラ7の内部には、用紙Pに湿潤を付与するための湿潤発生部20を備えている。湿潤発生部20は、水22を保持する容器21と、ヒータ25と、水位センサ26とで構成され、制御部11のヒータの制御処理に基づき、容器21内の水22をヒータ25により加熱して、水22から発生した水蒸気を、ローラ対6に紙送りされる用紙Pに湿潤を与えることで付与する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ローラを回転することにより記録媒体を搬送するローラユニットを用いた記録装置に関する。
従来、記録装置として、プリンタ、複写機あるいはファクシミリ等が広く知られている。その内、インクを記録ヘッドから吐出させて記録媒体に文字や画像の記録を行うインクジェット記録装置が、他の記録装置に比べ省エネルギー、静粛性、高画質等の面から、記録装置として各方面で多用されている。また、高速記録(高速印字)の要望が高まり、記録媒体の幅方向に対応した長尺の記録ヘッドを搭載したライン型インクジェット記録装置が実用化されている。こうしたプリンタ、複写機等の記録媒体として紙などが用いられ、記録装置に設定された記録媒体(紙)は、複数のローラユニットによって記録装置内を搬送される。
ライン型インクジェット記録装置において、記録媒体の搬送手段としての搬送ベルトに記録媒体を静電吸着あるいはエアー吸着して搬送する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、カットシート形態の記録媒体の局所曲がりに対応するために、記録媒体が記録ヘッドに達する前に、記録媒体の先端が搬送ベルト側に向く様にカールを付ける先端カール発生手段を備えたライン型インクジェット記録装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平10−202922号公報 特開平03−155947号公報
しかしながら、インクジェット記録装置において高画質記録を得るために、一般的に記録ヘッド吐出面と記録媒体との間の距離は1mm前後に設定されている。したがって、ベルトによる静電吸着あるいはエアー吸着を用いた場合、あるいは記録媒体の先端が搬送ベルト側に向く様にカールを付ける場合においては、記録媒体にカールや局所曲がりがあると、記録媒体がベルト面から浮き、記録媒体が記録ヘッドの吐出面に触れることによる記録媒体の汚れや、記録ヘッドの吐出面の損傷、記録ヘッドの目詰まりによる吐出不良、あるいは紙詰まり(ジャム)などが生じるという懸念がある。また、静電吸着装置あるいは先端カール発生装置などを配置することによる、記録装置の大型化の課題もある。
そこで、本発明は、記録ヘッドの過度の乾燥による吐出ノズルの目詰まりを防止するとともに、記録媒体のカールや局所曲がりを確実に抑えることにより、記録媒体の汚れや記録ヘッドの吐出面の損傷等がない記録装置を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、本発明の記録装置は、ローラを回転することにより記録媒体を搬送するローラユニットと、前記記録媒体に湿潤を付与する湿潤発生手段とを備え、前記ローラユニットを介して前記記録媒体に湿潤を付与するように構成された記録装置であって、前記記録媒体の先端位置を検出する位置検出センサを備え、前記位置検出センサの検出情報に基づき、前記湿潤発生手段の駆動を制御する制御部を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、記録媒体を搬送するローラユニットを介して記録媒体に湿潤を付与するように構成され、記録媒体の先端位置を検出する位置検出センサの検出情報に基づき、記録媒体の位置に応じてローラユニット内の湿潤発生手段を駆動させることが可能となり、記録媒体が搬送されてくる必要なときに湿潤発生手段を駆動させることが可能となる。そして、湿潤発生手段により記録媒体に湿潤を付与することで、記録媒体のカールや局所曲がりを確実に抑え、記録媒体の汚れや記録ヘッドの吐出面の損傷等がなく、しかも小型化が可能な記録装置を提供することができる。
また、本発明の記録装置は、前記位置検出センサにより検出を行い、該位置検出センサの検出後設定時間を経過したら、前記ローラの回転が開始されるように、前記ローラの回転を制御することを特徴とする。
上記構成によれば、位置検出センサの検出情報に基づきローラユニットの回転を制御することにより、ローラユニットによる記録媒体の搬送の開始で必要な湿潤雰囲気の発生量が確保されてから、記録媒体への湿潤の付与をすることができる。あわせて、ローラユニットによる記録媒体の搬送開始タイミングを調整するので、湿潤発生手段の駆動開始タイミングを遅らせることが可能となり、その分、湿潤発生手段の駆動による消費エネルギーを節約しやすくなり、記録装置の省エネルギーを図ることもできる。
また、本発明の記録装置は、ローラを回転することにより記録媒体を搬送するローラユニットと、前記記録媒体に湿潤を付与する湿潤発生手段とを備え、前記ローラユニットを介して前記記録媒体に湿潤を付与するように構成された記録装置であって、記録装置の環境を検出する環境センサを備え、前記環境センサの検出情報に基づき、前記湿潤発生手段の駆動を制御することを特徴とする。
上記構成によれば、記録媒体を搬送するローラユニットを介して記録媒体に湿潤を付与するように構成され、記録媒体に湿潤を確実に付与することで、記録媒体のカールや局所曲がりを確実に抑えると共に、記録装置の環境を検出する環境センサを備え、環境センサの検出情報に基づいて湿潤発生手段の駆動を制御することにより、環境変化によって生じる記録媒体に記録する画像品質の差を低減した記録装置を提供することができる。
また、本発明の記録装置は、前記制御部は、前記環境センサにより検出された検出情報に応じて湿潤な雰囲気の発生量を調整しうるように、前記湿潤発生手段の駆動を制御することを特徴とする。
上記構成によれば、環境センサの検出情報に基づいて湿潤発生手段の駆動を制御し、雰囲気に対応した適量の湿潤を記録媒体に付与することができる。よって、環境変化によって生じる用紙Pに記録する画像品質の差(バラツキ)を低減した記録装置を提供することができる。
また、本発明の記録装置は、前記環境センサは、湿度センサであることを特徴とする。
上記構成によれば、湿度センサで検出した雰囲気の湿度(相対湿度)に対応した適量の湿潤を記録媒体に付与するので、記録媒体のカールや局所曲がりを確実に抑えることができる。
また、本発明の記録装置は、前記湿潤発生手段は、液体を保持する容器と、該容器内の前記液体を加熱して該液体の湿潤な雰囲気をさせる加熱手段とを備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、容器に保持する液体に加熱手段で加熱することにより、記録媒体に付与する湿潤を容易に放出することができる。
また、本発明の記録装置は、前記湿潤発生手段は、液体を保持する容器と、該容器内の前記液体に超音波振動を付与して該液体の湿潤な雰囲気をさせる超音波発生手段とを備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、容器に保持する液体に超音波発生手段の超音波を用いることにより、記録媒体に付与する湿潤(ミスト)を容易に放出することができる。また、超音波発生手段は、電圧が印加されれば直ちに液体の霧化粒子(ミスト)を発生させるので、記録媒体への記録(印刷)のスループット向上が図れる。
また、本発明の記録装置は、前記湿潤発生手段は、液体を保持する容器と、前記容器内の液体に外周面を接触させた状態で前記ローラに従動して回転する転写ローラとを備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、駆動ローラに従動して回転する転写ローラを備えることにより、容器に保持する液体を転写ローラ及び駆動ローラの外周面に付着させて、記録媒体に湿潤を容易に付与することができる。
また、本発明の記録装置は、前記湿潤発生手段は、液体を保持する容器と、該容器から供給された液体の液滴を吐出する液体吐出ヘッドを備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、容器に保持する液体を液体吐出ヘッドから吐出することにより、記録媒体に付与する湿潤(液滴)を容易に放出することができる。
また、本発明の記録装置は、前記液体は、機能性液体であることを特徴とする。
上記構成によれば、記録媒体に湿潤を付与する液体として、クリーニング液やコーティング剤などの機能性液体を用いることにより、記録媒体の記録面のプレコート、あるいは記録媒体を搬送する搬送部のクリーニングを行うことができると共に、記録媒体に湿潤を付与することによりカールや局所曲がりの矯正が同時にできる。
(第1の実施形態)
以下、図1〜図5に基づいて本発明を具体化した記録装置の実施形態を説明する。なお、本実施の形態では、本発明の記録装置の一例として、インクを吐出して記録媒体としての用紙に画像をプリントするライン型インクジェット記録装置を用いて説明する。
図1は、本実施形態のライン型インクジェット記録装置の用紙搬送部の概略構造を示す模式図。図2は、ローラユニットの概略構造を示す模式側面図。図3は、ローラユニットの取付け部の概略構造を示す模式正面図である。
図1において、ライン型インクジェット記録装置の用紙搬送部1は、記録媒体としての用紙Pにインク滴を吐出し画像を記録するためのヘッドユニット2と,ヘッドユニット2に用紙Pを搬送する搬送装置3と、用紙Pを収納した用紙カセット4と、用紙Pを用紙カセット4から用紙Pを給紙する給紙ローラ5と、用紙Pを搬送するためのローラ対(ゲートローラ対)6と、用紙Pを排出するための排出ローラ対9と、印刷された用紙Pを収納する排紙カセット10と、制御部11と、給紙される用紙Pの位置検出をする位置検出センサ50と、記録装置本体内の湿度を検出する環境センサとしての湿度センサ51とを備えている。
ヘッドユニット2は、インクの種類に対応した複数のインクジェットヘッドを備え、各インクジェットヘッドは、用紙Pの幅方向にわたって全幅に対応する多数のインク吐出ノズルを各々配列している。いわゆるラインヘッドで構成されている。
搬送装置3は、用紙Pをヘッドユニット2(印刷領域)まで搬送する搬送部としての環状の搬送ベルト12と、搬送ベルト12を駆動する駆動ローラ13と、搬送ベルト12をヘッドユニット2の吐出口に対向させながら従動する従動ローラ14とを備えている。駆動ローラ13は、制御部11により駆動制御されるモータ15により駆動する。
給紙ローラ5は、用紙カセット4内部の用紙Pを搬送装置へ送り出すためのローラであり、制御部11により駆動制御されるモータ18により駆動する。
ゲートローラ対6は、制御部11により駆動制御されるモータ16により駆動するローラユニットとしての駆動ローラ7と、駆動ローラ7に接触して従動する従動ローラ8とで構成している。駆動ローラ7のローラ内部には、後述する用紙Pに湿潤を付与するための湿潤発生手段としての湿潤発生部20(図2,図3を参照)を備えている。
排出ローラ対9は、制御部11により駆動制御されるモータ17により駆動する駆動ローラ9aと、駆動ローラ9aに接触して従動する従動ローラ9bとで排出ローラ対を構成している。
制御部11は、印刷処理(記録処理)や各種処理を実行するCPU(Central Processing Unit)、ホストコンピュータなどからインタフェイス(IF)を介して入力される印刷データ(記録データ)をデータ格納領域に格納するあるいは各種データを一時的に格納するRAM(Random Access Memory)、各部を制御する制御プログラム等を格納するPROM,EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などを備えている。
位置検出センサ50は、例えば発光素子の赤外発光ダイオードと受光素子のフォトトランジスタを組み合わせた反射型フォトセンサを用いる。位置検出センサ50は、給紙ローラ5とゲートローラ対6の間の用紙搬送部に配置され、搬送される用紙Pの先端位置(用紙Pの有無)を検出して、その検出信号は制御部11に入力される。制御部11では、用紙Pの先端位置の検出信号に基づいてゲートローラの駆動制御処理が行われる。
湿度センサ51は、例えば、容量変化型の高分子膜湿度センサを用い、雰囲気の相対湿度を検出する。湿度センサ51は、ヘッドユニット2の近傍に配置され、インク吐出ノズル付近の雰囲気における相対湿度値を検出し、その検出信号は制御部11に入力される。制御部11では、検出した相対湿度値に基づいてヒータの制御処理が行われる。
次に、図2及び図3に基づいて、ゲートローラ対6の構造を説明する。
ゲートローラ対6を構成する一方の駆動ローラ7は、本体部7aと本体部7aの両端部の支持部7bとで構成され、記録装置の印刷幅領域にシャフト状に伸びる中空の筒型形状に形成されている(図3を参照)。
本体部7aは、例えば硬質エポキシ樹脂からなり、筒型の内周面から外周面に貫通する孔7cが多数形成されている。孔7cの大きさは、後述する液体の湿潤な雰囲気(本例では蒸気)が通過可能な穴であれば良く、例えば1〜5mm径の略円形の穴が形成されている。支持部7bは、例えば金属のステンレスからなり、本体部7aと一体にその両側に1対が固着され、記録装置の筐体30を構成する支持フレーム30aに回転自在に支持されている。また、駆動ローラ7は、一方の支持部7bに固着された歯車31と、モータ16の駆動により回転する中間歯車32とが噛合することにより、各歯車31,32を介して伝達されるモータ16の駆動力によって回転可能となっている。
筒型形状をなす駆動ローラ7内の中空部には、湿潤を付与するための湿潤発生手段としての湿潤発生部20が備えられている。湿潤発生部20は、液体としての水22を保持(貯水)する容器21と、加熱手段としてのヒータ25と、容器21内の水22の水位を検出する水位センサ26とで構成されている。
容器21の側面には、容器21内に水22を給排水するための給排水パイプ21aが接続されており、容器21はこの給排水パイプ21aおよび給水ポンプ23を介して貯水タンク24と接続されている。
ヒータ25は、例えばシーズヒーターを用いる。シーズヒーターは、金属パイプの中にコイル状の発熱線と熱伝導性を有する耐熱絶縁材を充填して封入し、金属パイプを高圧で加圧して製造された発熱体である。シーズヒーター内には、サーモスタット(温度調節器)が付設されている。
水位センサ26は、例えば2対の絶縁された電極を水22に浸して電極間の静電容量から水位を検出する静電容量型水位センサであり、容器21の側壁に固定されている。
給水ポンプ23の駆動、およびヒータ25に入力される電圧信号は、制御部11により制御される。また、水位センサ26の検出信号は、制御部11に入力される。
このように構成した湿潤発生部20は、駆動ローラ7の回転に付随しない状態に設けられている。すなわち、図3に示すように、容器21の端部は、容器保持枠34に保持されて、記録装置の筐体30を構成する支持フレーム30aに取外し可能に固定されている。ヒータ25の電圧信号端子および水位センサ26の出力端子は、容器21のもう一方の端部においてコネクタを用いて記録装置内部の回路に結合されている(図示せず)。
ゲートローラ対6を構成する他方の従動ローラ8は、例えば金属のステンレスからなるローラ軸8aの両端部を除く外周部に、例えばウレタン樹脂からなるローラ本体部8aが一体に取付けられて構成され、ローラ本体部8aが駆動ローラ7に接触するようにローラ軸8aの両端部が筐体30に回転自在に支持されている。
以下、ライン型インクジェット記録装置の用紙搬送部1の動作について説明する。
ホストコンピュータなどからインタフェイス(IF)を介して入力される印刷データに基づいて、制御部11のCPUから印刷指示信号が出されると、先ず制御部11からの駆動信号によりモータ18が駆動され給紙ローラ5が回転して、用紙カセット4内部の用紙Pをゲートローラ対6に送り出す。
用紙カセット4から送り出された用紙Pは、用紙搬送部に配置された位置検出センサ50の赤外発光ダイオードの発光下を通過する。位置検出センサ50では、用紙Pがない場合に赤外発光ダイオードから発光した光をフォトトランジスタが受光し、用紙Pがある場合に赤外発光ダイオードから発光した光がフォトトランジスタに入らないことで、用紙の先端位置(用紙Pの有無)を検出する。用紙Pの先端位置の検出信号は制御部11に入力される。
そして、用紙Pは制御部11からの駆動信号によりモータ16が駆動することにより回転するゲートローラ対6に到達し、用紙P先端がゲートローラ対6に接触することにより用紙Pの先端面ならびに方向が整えられ、駆動ローラ7と従動ローラ8との間に挟まれて紙送りされ、搬送装置3の搬送ベルト12上に送り出される。このゲートローラ対6の紙送り時に、用紙Pに駆動ローラ7内に備えた湿潤発生部20から水22の湿潤な雰囲気が付与される。この湿潤の付与については後述する
そして、搬送ベルト12によって印刷領域に搬送された用紙Pは、搬送ベルト12に搬送移動されながら、ヘッドユニット2のノズルからインク滴が吐出されて印刷データに基づく印刷が行われる。
用紙Pへの印刷は、制御部11において、IFを介してホストコンピュータから入手し、RAMに格納された印刷データを、CPUにおいて所定の処理を実行して、この処理データに基づいてヘッドドライバに駆動信号が出力され、ヘッドドライバを介して駆動信号がヘッドユニット2に入力され、駆動信号が入力された静電アクチュエータの駆動により、これに対応するノズルから、用紙Pにインク滴が吐出されて印刷データに基づく画像の印刷(記録)が行われる。
印刷が行われた用紙Pは、搬送ベルト12により排出部(排出ローラ対9)に搬送される。搬送された用紙Pが排出ローラ対9に到達すると、制御部11からの駆動信号によりモータ17が駆動されて駆動ローラ9aが回転し、駆動ローラ9aに接触して従動する従動ローラ9bとの間に挟まれて紙送りされ、排紙カセット10に収納される。
次に、ゲートローラ対6の用紙Pへの湿潤の付与について図2に基づいて説明する。
用紙Pに付与される水22の湿潤な雰囲気(本例では水蒸気)は、駆動ローラ7内に備えた湿潤発生部20において生成される。制御部11の制御信号により、ヒータ25に電圧が印加され、容器21内の水22が加熱される。ヒータ25に印加する電圧量は、湿度センサ51により検出されて、制御部11のRAMに格納された相対湿度値に対する印加電圧の対応データに基づいて、湿度センサ51に検出されたインク吐出ノズル付近の雰囲気における相対湿度値に対応した電圧量が印加される。相対湿度値に対応した電圧量は、例えば相対湿度値に対応して10段階の電圧量が設定され、相対湿度値が低い場合は高電圧量が印加され、高い場合は低電圧量が印加される。
ヒータ25により加熱された水22は水蒸気を発生する。発生した水蒸気は、駆動ローラ7の本体部7aの内周面から外周面に貫通する多数の孔7cからローラの外部に発散して、駆動ローラ7と従動ローラ8との間に挟まれて紙送りされる用紙Pに湿潤が付与される。用紙Pに湿潤が付与されることにより、用紙Pのカールや局所曲がりが矯正される。
容器21内の水22の水位は容器21内に固定された水位センサ26により検出され、検出信号は制御部11に入力される。制御部11において検出信号に基づく水位が所定の水位と異なる場合は、給水ポンプ23が制御部11の制御信号により稼動して、給排水パイプ21aを介して貯水タンク24から容器21内に水を給水する。すなわち、容器21内の水22は、加熱され水蒸気として発散しても水位が下がることなく一定に保たれる。
図4は、制御部のゲートローラの駆動制御処理の概略を示すフローチャートである。図4を用いて駆動制御処理について説明する。なお、このフローチャートに示されるプログラムは、制御部11が備えるメモリに記録されており、制御部11のCPUによって実行される。
まず、ステップS1では、駆動信号によりモータ18を駆動し給紙ローラ5を回転して、用紙カセット4内部の用紙Pを給紙する。次のステップS2では、用紙搬送部に配置された位置検出センサ50において用紙Pの先端位置(用紙Pの有無)を検出し、有りの場合はステップS3に移行する。ステップS3では、用紙Pの先端位置を検出してから設定時間を経過したか否かを判定し、設定時間を経過していた場合はステップS4に移行する。ステップS4では、駆動信号によりモータ16を駆動してゲートローラ対6を回転し、ステップS5では、用紙Pの印刷が終了か否かを判定し、終了の場合はステップS6に移行する。ステップS6では、制御信号によりモータ16の駆動を停止して、ゲートローラ対6の回転を停止し、駆動制御処理を終了する。なお、用紙Pの先端位置を検出してからの設定時間は、ヒータ25の昇温速度や搬送部の搬送経路を考慮して設定される。
図5は、制御部11のヒータの制御処理の概略を示すフローチャートである。図5を用いてヒータの制御処理について説明する。このフローチャートに示されるプログラムは、制御部11が備えるメモリに記録されており、制御部11のCPUによって実行される。なお、駆動信号によりモータ18を駆動し給紙ローラ5を回転して、用紙カセット4内部の用紙Pを給紙した後に、このプログラムは実行される。
まず、ステップS11では、用紙搬送部に配置された位置検出センサ50において用紙Pの先端位置(用紙Pの有無)を検出し、用紙Pが有りの場合はステップS12に移行する。ステップS12では、湿度センサ51のセンサ値(雰囲気の相対湿度)を取得する。ステップS13では、ヒータ25の駆動方法(印加する電圧量)を選択する。ステップS14では、ヒータ25に電圧を印加(ON)する。ステップS15では、用紙Pの先端位置を検出してからの設定時間を経過したか否かを判定し、設定時間を経過していた場合はステップS16に移行する。ステップS16では、ヒータ25に印加する電圧を停止(OFF)する。ステップS17では、用紙Pの印刷が終了か否かを判定し、終了していない場合はステップS11に戻り、終了の場合は駆動制御処理を終了する。
以上に説明したように、第1の実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)用紙Pを搬送するローラユニットの駆動ローラ7内に湿潤発生部20を備え、用紙Pの先端位置を検出する位置検出センサ50の検出情報に基づき、用紙Pの先端がローラユニットの手前に到達したことを検知すると湿潤発生部20を駆動させる。この湿潤発生部20により用紙Pに湿潤を付与することで、用紙Pのカールや局所曲がりを確実に抑え、用紙Pの汚れやヘッドユニット2の吐出面の損傷等がなく、しかも小型化が可能なライン型インクジェット記録装置を提供することができる。また、用紙Pがローラユニットへ搬入される必要時のみ湿潤発生部20が駆動されることから、ヒータ25の消費電力の低減に寄与する。
(2)位置検出センサ50の検出情報に基づきローラユニットの回転を制御することにより、用紙Pを搬送する搬送経路の長さなどに対応した、用紙Pへの湿潤の付与をすることができる。あわせて、ライン型インクジェット記録装置の省エネルギーを図ることもできる。
(3)用紙Pの先端がローラユニットの手前に到達したことが位置検出センサ50により検知されてから設定時間が経過し、ヒータ25が加熱してからローラユニットによる用紙Pの搬送を開始するので、用紙Pの先端から必要な湿潤を付与することができる。ヘッドユニット2の近傍に記録装置内の湿度(相対湿度)を検出する湿度センサ51を備え、湿度センサ51の検出情報に基づいて湿潤発生部20の駆動を制御することにより、湿度センサで検出した雰囲気の湿度(相対湿度)に対応した適量の湿潤を記録媒体に付与することができる。よって、環境(湿度)変化によって生じる用紙Pに記録する画像品質の差(バラツキ)を低減したライン型インクジェット記録装置を提供することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図6に基づいて説明する。図6は、湿潤発生手段として超音波発生手段を備えたローラユニットの概略構造を示す模式側面図ある。
第2の実施形態は、ローラユニットとしてのゲートローラ対6を構成する駆動ローラ7内部に配置した湿潤発生手段としての湿潤発生部20Bの構成を変更したものである。すなわち、第2の実施形態では、図6に示すように、容器21B内に保持された液体としての水22中に、超音波発生手段を配置したことを除いては上記第1の実施形態と同様の構成を有し、図2との対応部分には同一の符号を付し、その詳細説明は省略する。また、湿潤発生手段としての湿潤発生部20B以外の構成及び動作は、第1の実施形態と同様であり、その説明も省略する。
湿潤発生部20Bは、液体としての水22を保持(貯水)する容器21Bと、圧電素子40と、圧電素子40の振動を集束させるためのレンズ41と、容器21内の水22の水位を検出する水位センサ26とで構成されている。なお、圧電素子40とレンズ41により超音波発生手段が構成されている。
容器21Bは、給排水パイプ21aおよび給水ポンプ23を介して貯水タンク24と接続されている。給水ポンプ23および圧電素子40は、制御部11Bの制御信号により駆動制御される。また、水位センサ26の検出した水位の検出信号は、制御部11Bに入力される。
圧電素子40は、強誘電体の例えばチタン酸バリウムの圧電セラミクスで構成されている。レンズ41は例えば石英ガラスからなり、圧電素子40の振動を集束させるための凹レンズ部を備え、凹レンズ部の下面に圧電素子40が貼り付けられている。圧電素子40が貼り付けられたレンズ41は、水22を保持する容器21B内の底面に固定されている。なお、容器21B内の水22の水位は、レンズ41の凹レンズ部の焦点距離近辺に設定されている。
このように構成された湿潤発生部20Bは、制御部11Bからの交流電圧信号により圧電素子40が伸縮し、超音波を発生する。圧電素子40は、例えば100KHz〜5MHzで振動し、発生した超音波は、レンズ41の凹レンズ部により容器21B内の水22の水面付近に集束される。超音波が水22の水面付近に集束されることにより、液面から水22の霧化粒子(ミスト)が発生する。
圧電素子40に印加する交流電圧量は、予め制御部11のRAMに格納された相対湿度値に対する印加電圧の対応データに基づいて、湿度センサ51に検出されたインク吐出ノズル付近の雰囲気における相対湿度値に対応した電圧量が印加される。相対湿度値に対応した電圧量は、例えば相対湿度値に対応して5段階の電圧量が設定され、相対湿度値が低い場合は高交流電圧が印加され、高い場合は低交流電圧が印加される。
発生した霧化粒子は、駆動ローラ7の本体部7aの内周面から外周面に貫通する多数の孔7cから駆動ローラ7の外部に発散して、駆動ローラ7と従動ローラ8との間に挟まれて紙送りされる用紙Pに湿潤が付与される。用紙Pに湿潤が付与されることにより、用紙Pのカールや局所曲がりが矯正される。
容器21B内の水22の水位は、容器21B内に固定された水位センサ26により検出され、その検出信号は制御部11Bに入力される。制御部11Bにおいて検出信号に基づく水位が所定の水位と異なる場合は、給水ポンプ23が制御部11Bの制御信号により稼動して、貯水タンク24から容器21B内に水を給水して水22の水位を一定に保つ。
制御部11Bにおける湿潤発生部20Bの制御処理は、第1の実施形態の図5に示した制御部のヒータの制御処理の概略を示すフローチャートにおける、ヒータ25の駆動方法(印加する電圧量)を選択するステップS13、ヒータ25に電圧を印加(ON)するステップS14、およびヒータ25に印加する電圧をOFFするステップS16を、圧電素子40の駆動方法(印加する交流電圧量)を選択するステップS13、圧電素子40に交流電圧を印加するステップS14、および圧電素子40に印加する交流電圧をOFFするステップS16に置き替えることにより行う。詳細は省略する。
以上説明したように第2の実施形態によれば、第1の実施形態における効果(1)〜(3)が同様に得られる他、以下の効果が得られる。
(4)圧電素子40は、交流電圧が印加されれば直ちに霧化粒子(ミスト)を発生させるので、位置検出センサ50が用紙Pの先端を検知してからローラユニット(駆動ローラ7)を駆動させるまでの設定時間を相対的に短くすることができる。よって、用紙Pがローラユニットの先端に当たったまま待つ待ち時間を短縮または無くすことができるので、用紙Pの搬送(給紙)時にスループットの低減を回避し易くなる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を図7に基づいて説明する。図7は、湿潤発生手段として転写ローラを備えたローラユニットの概略構造を示す模式側面図ある。
第3の実施形態は、湿潤発生手段としての湿潤発生部20Cとして転写ローラ45を設けた例である。すなわち、第3の実施形態では図7に示すように、容器21C内に保持された液体としての水22を、転写ローラ45を用いてゲートローラ対6Bの駆動ローラ7Bに水分(湿潤)を供給すること、および駆動ローラ7Bの構成を除いては上記第1の実施形態と同様の構成を有し、図2との対応部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。また、湿潤発生手段以外の構成及び動作は、第1の実施形態と同様であり、その説明も省略する。
ゲートローラ対6Bは、ローラ軸の外周部に例えばウレタン樹脂からなるローラ本体部7aが一体に構成された駆動ローラ7Bと、駆動ローラ7Bに接触して従動する従動ローラ8とで構成されている。駆動ローラ7Bは、制御部11Cにより駆動制御されるモータ16の駆動により回転する。
湿潤発生部20Cは、液体としての水22を保持(貯水)する容器21Cと、駆動ローラ7Bの回転に従動する転写ローラ45と、容器21C内の水22の水位を検出する水位センサ26とで構成されている。
容器21Cは、給排水パイプ21aおよび給水ポンプ23を介して貯水タンク24と接続されている。給水ポンプ23は、制御部11Cの制御信号により駆動制御される。また、水位センサ26の検出した水位の検出信号は、制御部11Cに入力される。
転写ローラ45は、ローラ軸の外周部に例えばウレタン樹脂からなるローラ本体部が一体に構成され、ローラ本体部の下端部が、容器21C内の水22に浸水する位置に配置されている。
このように構成された湿潤発生部20Cは、転写ローラ45が駆動ローラ7Bの回転に従動して回転すると、容器21C内の水22に浸水する転写ローラ45の下端部外周面に付着した水分が、駆動ローラ7Bの外周面に転写され、駆動ローラ7と従動ローラ8との間に挟まれて紙送りされる用紙Pに湿潤が付与される。用紙Pに湿潤が付与されることにより、用紙Pのカールや局所曲がりが矯正される。
転写ローラ45の下端部外周面に付着する水分量の調節は、水位調節装置により、容器21C内の水22の水位を変位させることにより、水22に浸水する転写ローラ45の下端部の量(位置)が変わることにより行う。水22の水位は、予め制御部11CのRAMに格納された相対湿度値に対する水位の対応データに基づいて、湿度センサ51に検出されたインク吐出ノズル付近の雰囲気における相対湿度値に対応した水位に設定される。
相対湿度値に対応した電圧量は、例えば相対湿度値に対応して5段階の電圧量が設定され、相対湿度値に応じて給水ポンプ23を稼動して、貯水タンク24から給排水パイプ21aを介して容器21C内に水を給水、あるいは貯水タンク24に排水して行う。給水ポンプ23の稼動は、水位センサ26の検出水位により制御される。なお、給水ポンプ23,貯水タンク24,給排水パイプ21aが水位調節装置である。
制御部11Cの水位調節装置の制御処理は、第1の実施形態の図5に示した制御部のヒータの制御処理の概略を示すフローチャートにおける、ヒータ25の駆動方法(印加する電圧量)を選択するステップS13、ヒータ25に電圧を印加(ON)するステップS14、およびヒータ25をOFFするステップS16を、容器21内の水22の水位を選択するステップS13、給水ポンプ23を稼動(ON)するステップS14、および給水ポンプ23をOFFするステップS16に置き替えることにより行う。詳細は省略する。
以上説明したように第3の実施形態によれば、第1の実施形態における効果(1)〜(3)が同様に得られる。また、駆動ローラ7が回転すれば容器21C内の水22を用紙Pに転写できるので、第2の実施形態の効果(4)で述べた設定時間の短縮化の効果も得られる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態を図8に基づいて説明する。図8は、湿潤発生手段としてヘッドユニットを備えたローラユニットの概略構造を示す模式側面図ある。
第4の実施形態は、湿潤発生手段としての湿潤発生部20Dにヘッドユニット50を用いた例である。すなわち、第4の実施形態では、図8に示すように、ゲートローラ対6を構成するローラユニットとしての駆動ローラ7Cと駆動ローラ7Cに接触して従動する従動ローラ8Bとを上下反転配置し、駆動ローラ7Cの筒型形状の中空部に、用紙Pに湿潤を付与するための湿潤発生部20Dを配置した実施形態である。駆動ローラ7D及び湿潤発生部20D以外の構成及び動作は、第1の実施形態と同様であり、その詳細説明はこれを省略する。
駆動ローラ7Cは、記録装置の印刷幅領域にシャフト状に伸びる中空の筒型形状からなり、筒型形状の中空部には、湿潤を付与するための湿潤発生手段としての湿潤発生部20Dを備え、制御部11Dにより駆動制御されるモータ16の駆動により回転する。
駆動ローラ7Cの本体部7dは、例えば硬質エポキシ樹脂からなり、筒型の内周面から外周面に貫通する伝達手段としての孔7eが形成されている。孔7eは、後述するヘッドユニット52のヘッド(ノズル)に対応する多数の孔7eが、ローラ円周方向において、ローラ中心に一定角度で多数列形成されている。また、駆動ローラ7Cの一方の端部には、駆動ローラ7Cの回転角度を検出するためのロータリエンコーダ54(図示せず)が固着されている。
湿潤発生部20Dは、液体としての水(水滴)を吐出する液体吐出ヘッドとしてのヘッドユニット52と、内部に水を収納した液体を保持する容器としてのカートリッジ53とで構成されている。このように構成した湿潤発生部20Dは、駆動ローラ7の回転に付随しない状態に設けられている。
ヘッドユニット52は、用紙Pにインク滴を吐出し画像を記録するためのヘッドユニット2(図1を参照)と同様に、静電アクチュエータの作動により液滴をノズルから吐出するヘッドが、用紙Pの幅方向にわたって全幅に対応する多数のノズルを配列するラインヘッドで構成されている。ヘッドユニット52の駆動は、制御部11Dのヘッドドライバ(図示せず)を介して駆動信号が入力され、ノズルから水滴が吐出される。
カートリッジ53は、ヘッドユニット52にカートリッジ53内に収納した水を供給する供給管53aを介して、ヘッドユニット52に取外し可能に一体的に取付けられている。
このように構成された湿潤発生部20Dは、制御部11Dにより駆動制御されるモータ16の駆動により駆動ローラ7Cが回転すると、駆動ローラ7Cに配置されたロータリエンコーダ54によってヘッドユニット52(ノズル)に対する駆動ローラ7Cの回転角度が検出され、孔7eがヘッドユニット52のノズルの真下に来たときに、ヘッドユニット52のノズルから水滴が吐出される。
吐出された水滴は、駆動ローラ7Cの本体部7dの内周面から外周面に貫通する孔7eから、駆動ローラ7Cと従動ローラ8Bとの間に挟まれて紙送りされる用紙Pに湿潤が付与される。用紙Pに湿潤が付与されることにより、用紙Pのカールや局所曲がりが矯正される。
用紙Pに付与される水滴量は、ヘッドユニット52のノズルから吐出される水滴の大きさにより調節される。水滴の大きさ(水滴量)は、制御部11Dのヘッドドライバ(図示せず)を介してヘッドユニット52の静電アクチュエータの対向電極間に入力され充放電を行う駆動電圧値が変化されることにより行われる。駆動電圧値が変化すると、静電アクチュエータの変位量が変わり、吐出する水滴の大きさ(水滴量)の調節が行われる。
ヘッドユニット52(静電アクチュエータ)の駆動電圧値は、制御部11DのRAMに格納されている相対湿度値に対応した電圧値が選択される。相対湿度値に対応した電圧値は、相対湿度値に対応して、例えば大,中,小の3段階の電圧値が設定され、湿度センサ51により検出されたインク吐出ノズル付近の雰囲気における相対湿度値に対応して、相対湿度値が低い場合は電圧値大が印加され、高い場合は電圧値小がヘッドユニット52の静電アクチュエータの対向電極間に印加される。
制御部11Dの湿潤発生部20Dの制御処理は、第1の実施形態の図5に示した制御部のヒータの制御処理の概略を示すフローチャートにおける、ヒータ25の駆動方法(印加する電圧量)を選択するステップS13、ヒータ25に電圧を印加(ON)するステップS14、およびヒータ25をOFFするステップS16を、ヘッドユニット52の駆動方法(印加する電圧量)を選択するステップS13、ヘッドユニット52に電圧を印加するステップS14、およびヘッドユニット52に印加する電圧をOFFするステップS16に置き替えることにより行う。詳細は省略する。
以上説明したように第4の実施形態によれば、第1の実施形態における効果(1)〜(3)が同様に得られる他、以下の効果が得られる。
(1)カートリッジ53に保持する液体をヘッドユニット52から吐出することにより、用紙Pに付与する湿潤(液滴)を容易に放出することができる。
以下に変形例を記載する。
(変形例1)
以上の第1〜第4の実施形態において、記録装置の一例として、インクを吐出して記録媒体としての用紙Pに画像をプリントするライン型インクジェット記録装置を用いて説明したが、インクジェット方式以外の各種プリンタ、複写機、あるいはファクシミリなど、ローラユニットを用いるどんな記録装置にも適用することができる。
(変形例2)
また、環境センサとして湿度センサ51を用いた場合で説明したが、用紙Pから発生する粉塵(紙紛)や、記録装置の構成部品から発生するさまざまな粉塵などによって散乱された光を、例えばフォトダイオードで受光して、電流の変化を検知するなどの粉塵センサを用いても良い。粉塵センサにより粉塵濃度が高いと検知された場合、例えばヒータ25に高電圧量が印加され、粉塵濃度が低い場合は低電圧量が印加され、電圧量に対応して発生する水蒸気(湿潤)が用紙Pに付与される。
(変形例3)
用紙Pに湿潤を付与する液体として水を用いた場合で説明したが、クリーニング液やコーティング剤などの機能性液体を用いてもよい。
クリーニング液としては、例えば一般に市販されているクリーニング液(界面活性剤、精製水、イソプロピル、アルコール1%未満などを含む液体)を用いることにより、用紙Pに湿潤を付与すると共に搬送ベルト12のクリーニングができる。
コーティング剤としては、例えば、ポリカーボネート系またはポリエステル系ポリオール樹脂と、脂肪族系イソシアートを用いた自己乳化タイプの水性ウレタンなどを用いことができる。
用紙Pに湿潤を付与する液体としてコーティング剤を用いることにより、用紙Pの印刷面にインク吸収層を形成しインク滲みを防ぐプレコートを行うと共に、用紙Pに湿潤を付与することにより用紙Pのカールや局所曲がりの矯正が同時にできる。
以下に、前記実施形態から把握される技術的思想を記載する。
(1)ローラを回転することにより記録媒体を搬送するローラユニットであって、前記ローラ内に前記記録媒体に湿潤を付与する湿潤発生手段と、前記記録媒体を搬送する環境を検出する環境センサと、前記環境センサの検出情報に基づき、前記湿潤発生手段の駆動を制御する制御部とを備えたことを特徴とするローラユニット。
(2)前記技術的思考(1)において、前記湿潤発生手段は、液体を保持する容器と、該容器内の前記液体を加熱して該液体の湿潤な雰囲気をさせる加熱手段とを備えたことを特徴とするローラユニット。
(3)前記技術的思考(1)において、前記湿潤発生手段は、液体を保持する容器と、該容器内の前記液体に超音波振動を付与して該液体の湿潤な雰囲気をさせる超音波発生手段とを備えたことを特徴とするローラユニット。
(4)前記技術的思考(1)において、前記湿潤発生手段は、液体を保持する容器と、前記容器内の液体に外周面を接触させた状態で前記ローラに従動して回転する転写ローラとを備えたことを特徴とするローラユニット。
(5)前記技術的思考(1)において、前記湿潤発生手段は、液体を保持する容器と、該容器から供給された液体の液滴を吐出する液体吐出ヘッドを備えたことを特徴とするローラユニット。
第1の実施形態におけるライン型インクジェット記録装置の用紙搬送部の概略構造を示す模式図。 ローラユニットの概略構造を示す模式側面図。 ローラユニットの取付け部の概略構造を示す模式正面図。 ゲートローラの駆動制御処理の概略を示すフローチャート。 ヒータの制御処理の概略を示すフローチャート。 第2の実施形態における超音波発生手段を備えたローラユニットの概略構造を示す模式側面図。 第3の実施形態における転写ローラを備えたローラユニットの概略構造を示す模式側面図。 第4の実施形態におけるヘッドユニットを備えたローラユニットの概略構造を示す模式側面図。
符号の説明
1…用紙搬送部、2…ヘッドユニット、3…搬送装置、6,6B…ローラ対、7,7B,7C…駆動ローラ、7c,7e…孔、8,8B…従動ローラ、11,11B,11C,11D…制御部、12…搬送ベルト、20,20B,20C,20D…湿潤発生手段としての湿潤発生部、21,21B,21C…容器、22…液体としての水、23…給水ポンプ、24…貯水タンク、25…加熱手段としてのヒータ、26…水位センサ、40…超音波発生手段を構成する圧電素子、41…超音波発生手段を構成するレンズ、45…転写ローラ、50…位置検出センサ、51…環境センサとしての湿度センサ、52…ヘッドユニット、53…液体を保持する容器としてのカートリッジ、P…記録媒体としての用紙。

Claims (10)

  1. ローラを回転することにより記録媒体を搬送するローラユニットと、前記記録媒体に湿潤を付与する湿潤発生手段とを備え、前記ローラユニットを介して前記記録媒体に湿潤を付与するように構成された記録装置であって、
    前記記録媒体の先端位置を検出する位置検出センサを備え、前記位置検出センサの検出情報に基づき、前記湿潤発生手段の駆動を制御する制御部を備えたことを特徴とする記録装置。
  2. 請求項1に記載の記録装置において、
    前記位置検出センサにより検出を行い、該位置検出センサの検出後設定時間を経過したら、前記ローラの回転が開始されるように、前記ローラの回転を制御することを特徴とする記録装置。
  3. ローラを回転することにより記録媒体を搬送するローラユニットと、前記記録媒体に湿潤を付与する湿潤発生手段とを備え、前記ローラユニットを介して前記記録媒体に湿潤を付与するように構成された記録装置であって、
    記録装置の環境を検出する環境センサを備え、前記環境センサの検出情報に基づき、前記湿潤発生手段の駆動を制御する制御部を備えたことを特徴とする記録装置。
  4. 請求項3に記載の記録装置において、
    前記制御部は、前記環境センサにより検出された検出情報に応じて湿潤な雰囲気の発生量を調整しうるように、前記湿潤発生手段の駆動を制御することを特徴とする記録装置。
  5. 請求項3又は4に記載の記録装置において、
    前記環境センサは、湿度センサであることを特徴とする記録装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の記録装置において、
    前記湿潤発生手段は、液体を保持する容器と、該容器内の前記液体を加熱して該液体の湿潤な雰囲気をさせる加熱手段とを備えたことを特徴とする記録装置。
  7. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の記録装置において、
    前記湿潤発生手段は、液体を保持する容器と、該容器内の前記液体に超音波振動を付与して該液体の湿潤な雰囲気をさせる超音波発生手段とを備えたことを特徴とする記録装置。
  8. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の記録装置において、
    前記湿潤発生手段は、液体を保持する容器と、前記容器内の液体に外周面を接触させた状態で前記ローラに従動して回転する転写ローラとを備えたことを特徴とする記録装置。
  9. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の記録装置において、
    前記湿潤発生手段は、液体を保持する容器と、該容器から供給された液体の液滴を吐出する液体吐出ヘッドを備えたことを特徴とする記録装置。
  10. 請求項1乃至9の何れか一項に記載の記録装置において、
    前記液体は、機能性液体であることを特徴とする記録装置。
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