JP2005173264A - 光学素子保持装置及び投射型画像表示装置 - Google Patents

光学素子保持装置及び投射型画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 投射型画像表示装置の小型化及び光学素子の冷却機能の向上を図る。
【解決手段】 光軸方向視において長方形状に形成された光学素子と、該光学素子を保持する第1の保持部材と、該第1の保持部材を、前記光学素子の光軸を略中心とした回転位置調整が可能に保持する第2の保持部材とを有し、前記第1の保持部材は、前記光学素子の長辺方向および短辺方向のそれぞれに、前記第2の保持部材に対して該第1の保持部材の回転方向に摺動可能に内接する接触部を有し、前記短辺方向に設けられた前記接触部と前記光軸との間の第1の距離が、前記長辺方向に設けられた前記接触部と前記光軸との間の第2の距離よりも短いことを特徴とする光学素子保持装置。
【選択図】 図4

Description

本発明は、光学素子保持装置及び投射型画像表示装置に関し、特に光学素子の回転調整機構に関する。
従来、色の偏光度、色純度を高める等、コントラスト低下を防止するための光学素子として、偏光板、あるいは1/4波長板を搭載した投射型画像表示装置が提案されている。
そして、その偏光板、あるいは1/4波長板を光軸に対して回転調整を行なうように構成した投射型画像表示装置が、特許文献1及び特許文献2にて開示されている。
まず、特許文献1においては、透過型液晶表示素子を搭載した投射型画像表示装置が示されている。この投射型画像表示装置は、偏光板をコンデンサレンズに貼着し、該コンデンサレンズをコンデンサレンズ枠に保持し、該コンデンサレンズ枠を光軸周りに回転させることで偏光度合いを変えて、コントラストの調整をできるように構成されている。
このコンデンサレンズは一般的に光軸方向に球面を有するとともに平面的には円形形状の外径部を有している。このことにより、コンデンサレンズの円形形状の外径部をコンデンサレンズ枠に保持し、該コンデンサレンズ枠を固定部材に回転嵌合させて、そのコンデンサレンズ枠を回転させることで偏光板回転調整を行なっている。一方、コンデンサレンズに貼着された偏光板を透過する投射型画像表示装置としての有効光束は像面アスペクト比に合わせて長方形状となるのが一般的である。
特開2001−222061号公報(第4−5貢、第3−4図) 特開2000−338478号公報(第5図)
しかしながら、コンデンサレンズ自体は前述したように円形形状の外径部を有しているため、前述した偏光板の有効光束での長方形状の辺と、コンデンサレンズの円形形状の外径部との間には、投射型画像表示装置としての光束が通過しない部分、いわゆるコンデンサレンズ自体に不必要な部分が発生することになる。特に、像面アスペクト比による縦横比の短辺側は、前述した不必要な部分が多く発生し、この状態で偏光板回転調整を行なうことは、即ち大きな部材を回転させることと同じことになるため、製品としての小型化には向かない構成となっていた。
また、近年、像面アスペクト比として、通常の4:3タイプからワイド化に対応して、16:9の像面アスペクト比への対応の製品も増加している。この場合には前述した不必要な部分がさらに増え、この状態において前述した回転調整を行なう機構では、小型化を一層妨げるおそれがある。
また、偏光板は、投射型画像表示装置においては熱を吸収する構成が一般的であるため、熱に弱いものが多く、冷却が必須であることが周知である。この冷却手段のひとつとして、偏光板を貼着したコンデンサレンズを保持するコンデンサレンズ枠を熱伝導率の高い部材とすることが考えられるが、特許文献1においてのコンデンサレンズ枠自体は、コンデンサレンズの外径部を保持するだけであり、偏光板の熱を放熱するには非常に困難な構成である。
一方、特許文献2には、透過型液晶表示素子を搭載した投射型画像表示装置が示されており、その投射型画像表示装置内での偏光板は透明基板(ガラス板)に貼着され、その透明基板を回転させることで偏光度合いを変えて、コントラストを調整する方法が示されている。
この構成においては、透明基板(ガラス板)に貼着された偏光板を透過する投射型画像表示装置としての有効光束は像面アスペクト比に合わせて長方形状となるため、偏光板形状もこれに合わせて長方形状としており、この偏光板の長方形状に合わせて透明基板(ガラス板)も長方形状にしている。この構成によれば、特許文献1のような不必要な部分が発生しない。
しかしながら、その反面、透明基板(ガラス板)も長方形状、かつ透明基板(ガラス板)を保持する透明基板ホルダーも長方形状であることから、偏光板の回転調整を行なうための回転嵌合部を設けることが困難となる。
そこで、透明基板ホルダーの一部を、固定部材に設けた光軸を中心とした円弧形状部に沿って摺動することで回転させるという、いわゆる片持ち状態での回転調整機構となっているため、透明基板ホルダー自体を嵌合支持しながらの回転調整が出来ず、即ち、微調整が非常にし難い構成となっているのが現状であった。
また、前述したように偏光板は、投射型画像表示装置においては熱を吸収する構成が一般的であるため、熱に弱いものが多く、冷却が必須であることが周知である。その冷却手段としては、冷却ファンの冷却風が当たる側の透明基板ホルダーの一部を切り欠き開放させて偏光板自体を冷却するようにしている。
しかし、切り欠き開放させることは、透明基板(ガラス板)と透明基板ホルダーの固着強度を低減させることになり、即ち、衝撃において透明基板(ガラス板)が透明基板ホルダーから脱落する可能性が増加し、投射型画像表示装置の信頼性を低下させるおそれがある。
次に、別の従来例について図10、図11にて説明する。まず、図10は、投射型画像表示装置の偏光板を光軸周りに回転させる回転調整機構の分解斜視図である。投射型画像表示装置での偏光板の有効光束の長方形状に合わせて、この偏光板を貼着する部材も長方形状にした。尚、投射型画像表示装置の全体構成については、特許文献1及び特許文献2とほぼ同様であるため説明を省略する。
図10において、200は偏光板であり、201は偏光板200を貼着した透明基板であり、202は透明基板201が取り付けられる光学素子ホルダーであり、203は光学素子ホルダー202を光軸周りに回転可能に支持する固定部材であり、204は固定部材203の円弧部203aに支持されとともに、突起部204aを前記光学素子ホルダーの挟持部202aに係合させて円弧部203aに沿って摺動させることにより、光学素子ホルダー202を回転させることが可能な調整板であり、205は調整板204の調整後に調整板204を固定部材203に固定するためのビスである。
次に、図11を用いて回転調整機構の動作について説明する。尚、図11(a)が、通常位置での図、図11(b)が光学素子ホルダー202を時計周り方向に回転調整限度角度位置まで回転させた図、図11(c)が光学素子ホルダー202を反時計周り方向に回転調整限度角度位置まで回転させた図である。
図11において、二点鎖線で示した長方形状は、偏光板200を透過する投射型画像表示装置の有効光束206であり、像面アスペクト比に対応した矩形状となっている。尚、図示していないが、その長方形状の有効光束206よりおおきな長方形状となるように前記透明基板201も長方形状となるよう構成している。
一方、光学素子ホルダー202の外縁には、略光軸を中心とした円弧状の回転嵌合部202bが周方向3箇所に形成されている。上述の構成によれば、回転嵌合部202bが固定部材203の回転嵌合溝部203bに嵌合することで、光学素子ホルダー202を介して、透明基板201及び偏光板200が光軸周りに回転する。尚、調整板204の突起部204aにより光学素子ホルダー202が回転嵌合溝部203bから脱落しないように(図10中の上方向に脱落しないように)保持している。
一方、光学素子ホルダー202には、長方形状の有効光束206が透過するよう穴部202cが設けられている。この穴部202cは、当然のことながら、前記長方形状の有効光束206よりは大きくなるよう設定されている。
ここで光学素子ホルダー202が回転調整された場合について説明すると、穴部202cの形状として、図11(a)状態から図11(b)、図11(c)状態に回転調整された場合の図でわかるように、光学素子ホルダー202の穴部202cの回転移動軌跡をトレースすると、有効光束206の長方形状の一辺の中央部分の回転移動量に比べ、有効光束206の長方形状の一辺の周辺部分の回転移動量が大きいことがわかる。
即ち、光学素子ホルダーの穴部202cが、回転調整限度角度において有効光束206と干渉しないように、穴部202cを大きく設定する必要があった。
しかしながら、以上説明した構成によると、光学素子ホルダー202の固定部材203に対する回転嵌合部202bは円弧状に形成されているため、偏光板200の有効光束での長方形状の辺と、光学素子ホルダー202の回転嵌合部202bの外縁部との間には、投射型画像表示装置としての光束が通過しない部分、いわゆる光学素子ホルダー202自体に不必要な余肉部が発生することになる。
特に、像面アスペクト比による縦横比の短辺側は、前述した余肉部が多く発生し、この状態で偏光板回転調整を行なうことは、即ち大きな部材を回転させることと同じことになる為、製品としての小型化には向かない構成となっていた。
また、近年、像面アスペクト比として、通常の4:3タイプからワイド化に対応して、16:9の像面アスペクト比への対応の製品も増加している。この場合には前述した余肉部はさらに増え、この状態において前述した回転調整を行なう機構では、ますます小型化への弊害となるおそれがある。
一方、熱に対して弱い偏光板200を保護する意味で、光学素子ホルダー202を透明基板201に対して熱伝導率の高い材料で構成し、透明基板201の放熱効果をアップさせ、偏光板200を熱から保護しようとしても、前述したように光学素子ホルダー202の穴部202cが、回転調整限度角度においても有効光束206に干渉しないような形で長方形状の穴部202cを大きく設定する必要があるため、光学素子ホルダー202と透明基板201との接触面積は少なくなり、即ち、冷却効果の不完全なものとなってしまうという欠点も有していた。
上記課題を解決するために本願発明の第1の構成は、光軸方向視において長方形状に形成された光学素子と、該光学素子を保持する第1の保持部材と、該第1の保持部材を、前記光学素子の光軸を略中心とした回転位置調整が可能に保持する第2の保持部材とを有し、前記第1の保持部材は、前記光学素子の長辺方向および短辺方向のそれぞれに、前記第2の保持部材に対して該第1の保持部材の回転方向に摺動可能に内接する接触部を有し、前記短辺方向に設けられた前記接触部と前記光軸との間の第1の距離が、前記長辺方向に設けられた前記接触部と前記光軸との間の第2の距離よりも短いことを特徴とする光学素子保持装置。
ここで、前記第1の距離と前記第2の距離との比が、前記光学素子に入射する、光軸方向視において長方形状をなす光束の短辺方向寸法と長辺方向寸法との比に略等しくなるように設定するのが好ましい。
前記光学素子に対して光軸方向視において長方形状をなす光束が入射し、前記第1の保持部材に、前記光束を通過させるための開口部を形成し、前記開口部の内周縁を、前記長辺方向および前記短辺方向における中央領域が該開口部の内方に突出するように形成するとよい。
ここで、開口部の内周縁は、前記中央領域に近づくほど前記内方への突出量が漸次大きくなる傾斜形状に形成するとよい。
前記第1の保持部材は、前記光学素子を、該光学素子が取り付けられたベース部材を介して保持しており、前記第1の保持部材は、前記ベース部材よりも熱伝達率の高い材料により形成するとよい。
前記ベース部材をガラス基板により構成するとよい。前記光学素子を、偏光素子とするのが好ましい。
原画を形成する画像形成素子と、光学素子保持装置により保持された光学素子を含み、前記原画を投射表示するための光学系とを設けた投射型画像表示装置。
上述した第1の構成によれば、第1の保持部材における光学素子の短辺方向の接触部と光軸間の距離(寸法)を長辺方向の接触部と光軸間の距離よりも小さくすることにより、第2の保持部材における上記短辺方向に対応する方向の寸法も、上記長辺方向に対応する方向の寸法より小さくすることができる。したがって、上記両距離が同じであった従来のものに比べて、光学素子保持装置の小型化、特に上記短辺方向の小型化を図ることができる。
以下に、本発明の実施例を説明する。
図1、図3は、投射型画像表示装置の構成を示す。まず、図1にて反射型液晶表示素子を搭載した投射型画像表示装置について説明する。
図1において、1は連続スペクトルで白色光を発光する光源、2は光源1からの光を所定の方向に集光するリフレクターである。
3aは矩形のレンズをマトリックス状に配置した第1のフライアイレンズ、3bは第1のフライアイレンズ3aの個々のレンズに対応したレンズアレイからなる第2のフライアイレンズ、4は無偏光光を所定の偏光光に揃える偏光変換素子である。5は集光光学系であり、5aはコンデンサレンズ、5bはフィールドレンズで、5cはミラーである。以上により照明系が構成される。
6は、フィールドレンズ5bを透過した光のうち、青(B)と赤(R)の波長領域の光を透過し、緑(G)の波長領域の光を反射するダイクロイックミラーである。7はGとRの中間の波長領域の光を一部カットするカラーフィルタである。
8a及び8bはそれぞれ、Bの光の偏光方向を90度変換し、Rの光の偏光方向は変換しない第1及び第2の色選択性位相差板である。9a及び9bはそれぞれ、第1および第2の偏光板であり、10aは1/2波長板である。
11a及び11bはそれぞれP偏光を透過し、S偏光を反射する第1及び第2の偏光ビームスプリッターであり、それぞれ偏光分離面(第1および第2の偏光分離面)を有する。また、11cはP偏光を透過し、S偏光を反射する第3の偏光ビームスプリッター(色合成手段)であり、偏光分離面(第3の偏光分離面)を有する。
12r,12g,12bはそれぞれ、入射した光を反射するとともに画像変調する赤用の反射型液晶表示素子、緑用の反射型液晶表示素子、青用の反射型液晶表示素子である。13r,13g,13bはそれぞれ、赤用の1/4波長板、緑用の1/4波長板、青用の1/4波長板である。以上のダイクロイックミラー6から1/4波長板13r,13g,13bにより、色分解合成光学系が構成される。
14は投射レンズであり、投射光学系を構成する。なお、上記照明系,色分解合成光学系および投射光学系により画像表示光学系が構成される。
次に、画像表示光学系の光学的な作用を説明する。光源1から発した光はリフレクター2により所定の方向に集光される。リフレクター2は放物面形状を有しており、放物面の焦点位置からの光は放物面の対称軸Oに平行な光束となる。
ただし、光源1は理想的な点光源ではなく有限の大きさを有しているので、集光する光束には放物面の対称軸Oに平行でない光の成分も多く含まれている。
これらの集光光束は、第1のフライアイレンズ3aに入射する。第1のフライアイレンズ3aは、外形が矩形である正の屈折力を有するレンズをマトリックス状に組み合わせて構成されており、入射した光束はそれぞれのレンズに応じた複数の光束に分割、集光され、第2のフライアイレンズ3bを経て、複数の光源像を偏光変換素子4の近傍にマトリックス状に形成する。
偏光変換素子4は、偏光分離面と反射面と1/2波長板とからなり、マトリックス状に集光される複数の光束は、その列に対応した偏光分離面に入射し、透過するP偏光成分の光と反射するS偏光成分の光に分割される。
反射されたS偏光成分の光は反射面で反射し、P偏光成分と同じ方向に出射する。一方、透過したP偏光成分の光は、1/2波長板を透過してS偏光成分と同じ偏光成分に変換され、偏光方向が揃った光として射出される。
偏光変換された複数の光束は、偏光変換素子4を射出した後、発散光束として集光光学系5に至り、コンデンサレンズ5aを透過、ミラー5cを反射、フィールドレンズ5bを透過することで、コンデンサレンズ5a、フィールドレンズ5bのレンズ屈折率の関係で、複数の光束は矩形形状の像が重なった形で矩形の均一な照明エリアが形成されることになる。この照明エリアに反射型液晶表示素子12r、12g、12bを配置する。
また、フィールドレンズ5bから反射型液晶表示素子12r、12g、12bに至る光路において反射型液晶表示素子12r、12g、12b上に集光する光は集光光学系5の光軸Oに対してほぼテレセントリックとなるよう構成されている。その理由としてはダイクロイックミラー6および偏光ビームスプリッター11a,11b,11cは光学薄膜で構成されており、これらの光学薄膜に入射する角度によりその特性が変化するため、反射型液晶表示素子12r、12g、12bに対する照明光束をテレセントリックに設定することで、光学薄膜で発生する特性の変動が反射型液晶表示素子12r、12g、12b上で発生させないようにするためである。
次に、偏光変換素子4によりS偏光とされたフィールドレンズ5bを透過した光は、ダイクロイックミラー6に入射する。
尚、ダイクロイックミラー6は、図2の実線で示すような特性を有しており、B(430〜495nm)とR(590〜650nm)の光は透過し、G(505〜580nm)の光は反射する。
次に、Gの光路について説明する。
ダイクロイックミラー6にて反射されたGの光はカラーフィルタ7に入射する。尚、Gの光はダイクロイックミラー6によって分解された後もS偏光となっている。一方、カラーフィルタ7は、図2に点線で示すような特性を有しており、GとRの中間の波長領域にあたる黄色の色光(575〜585nm)を反射するダイクロイックフィルタとして、黄色の光を除去する。緑の光に黄色の色成分が多いと、緑が黄緑になってしまうので、黄色の光を除去する方が色再現上望ましい。また、カラーフィルタ7は黄色の光を吸収する特性のものでもよい。
こうして色調整されたGの光は、第1の偏光ビームスプリッター11aに対してS偏光として入射して偏光分離面で反射され、G用の反射型液晶表示素子12gへと至る。
G用の反射型液晶表示素子12gにおいては、Gの光が画像変調されて反射される。画像変調されたGの反射光のうちS偏光成分は、再び第1の偏光ビームスプリッター11aの偏光分離面で反射し、光源側に戻され、投射光から除去される。
一方、画像変調されたGの反射光のうちP偏光成分は、第1の偏光分離面を透過し、投射光として第3の偏光ビームスプリッター11cに向かう。
このとき、すべての偏光成分をS偏光に変換した状態(黒を表示した状態)において、第1の偏光ビームスプリッター11aとG用の反射型液晶表示素子12gとの間に設けられた1/4波長板13gの遅相軸を所定の方向に調整することにより、第1の偏光ビームスプリッター11aとG用の反射型液晶表示素子12gで発生する偏光状態の乱れの影響を小さく抑えることができる。
第1の偏光ビームスプリッター11aから射出したGの光は、P偏光のみを透過する第1の偏光板9aで検光される。これにより、第1の偏光ビームスプリッター11aとG用の反射型液晶表示素子12gを通ることによって生じた無効な成分がカットされた光となる。尚、第1の偏光板9aは、P偏光のみを透過すると説明したが、第1の偏光板9aの偏光方向がP偏光透過方向に正しく設定されていないとS偏光成分も透過してしまい、前述した無効な成分をカットされた光とならないため(コントラスト低下の要因となる)、第1の偏光板9aは、光軸に対して回転調整可能な構成となっている。
そして、次に偏光方向に対して遅相軸が45度で設定された第1の1/2波長板10aにより偏光方向を90度回転され、第3の偏光ビームスプリッター11cに対してS偏光として入射し、第3の偏光ビームスプリッター11cの偏光分離面で反射されて投射レンズ14へと至る。
ここで、第1の1/2波長板10aの遅相軸を回転調整できるようにしておくと、第3の偏光ビームスプリッター11cの偏光分離面に入射するGの光の偏光方向を微調整することができる。
これにより、取り付け誤差などによって第1の偏光ビームスプリッター11aの偏光分離面と第3の偏光ビームスプリッター11cの偏光分離面との間に相対的な傾きがあるときなどは、この調整機構により第3の偏光ビームスプリッター11cにおける非投射光の漏れが最小となるようにすることができ、Gにおける黒表示の画像調整が可能となる。
さらに、第1の偏光板9aと第1の1/2波長板10aを貼り付けて、一体的に調整することもできる。
一方、ダイクロイックミラー6を透過したRとBの光は、第1の色選択性位相差板8aに入射する。第1の色選択性位相差板8aは、Bの光のみ偏光方向を90度回転する作用を持っており、これによりBの光はP偏光として、Rの光はS偏光として第2の偏光ビームスプリッター11bに入射する。
S偏光として第2の偏光ビームスプリッター11bに入射したRの光は、第2の偏光ビームスプリッター11bの偏光分離面で反射され、R用の反射型液晶表示素子12rへに至る。また、P偏光として第2の偏光ビームスプリッター11bに入射したBの光は、第2の偏光ビームスプリッター11bの偏光分離面を透過してB用の反射型液晶表示素子12bへと至る。
R用の反射型液晶表示素子12rに入射したRの光は、画像変調されて反射される。画像変調されたRの反射光のうちS偏光成分は、再び第2の偏光ビームスプリッター11bの偏光分離面で反射されて光源側に戻され、投射光から除去される。
一方、画像変調されたRの反射光のうちP偏光成分は第2の偏光ビームスプリッター11bの偏光分離面を透過して投射光として第3の偏光ビームスプリッター11cに向かう。
第2の偏光ビームスプリッター11bから出射したRの光は第2の色選択性位相板8bをそのまま透過し、さらに第2の偏光板9bで検光されて第3の偏光ビームスプリッター11cに入射する。そして、第3の偏光ビームスプリッター11cの偏光分離面を透過して投射レンズ14に至る。
また、B用の反射型液晶表示素子12bに入射したBの光は画像変調されて反射される。画像変調されたBの反射光のうちP偏光成分は、再び第2の偏光ビームスプリッター11bの偏光分離面を透過して光源側に戻され、投射光から除去される。
一方、画像変調されたBの反射光のうちS偏光成分は第2の偏光ビームスプリッター11bの偏光分離面で反射して投射光として第3の偏光ビームスプリッター11cに向かう。
このとき、第2の偏光ビームスプリッター11bとR用,B用の反射型液晶表示素子12b,12rの間に設けられた1/4波長板13b,13rの遅相軸を調整することにより、Gの場合と同じようにR,Bそれぞれの黒の表示の調整を行う。
こうして1つの光束に合成され、第2の偏光ビームスプリッター11bから射出したRとBの投射光のうちBの光は、第2の色選択性位相板8bによって偏光方向が90度回転されてP偏光成分となり、さらに第2の偏光板9bで検光されて第3の偏光ビームスプリッター11cに入射する。
Rの光は第2の色選択性位相板8bをそのまま透過し、さらに第2の偏光板9bで検光されて第3の偏光ビームスプリッター11cに入射する。第2の偏光板9bで検光されることにより、RとBの投射光は第2の偏光ビームスプリッター11bとR用,B用の反射型液晶表示素子12b,12r、1/4波長板13b、13rを通ることによって生じた無効な成分をカットされた光となる。尚、第2の偏光板9bの偏光方向がP偏光透過方向に正しく設定されていないとS偏光成分も透過してしまい、前述した無効な成分をカットされた光とならないため(コントラスト低下の要因となる)、第2の偏光板9bは、光軸に対して回転調整可能な構成となっている。
そして、第3の偏光ビームスプリッター11cに入射したRとBの投射光は第3の偏光ビームスプリッター11cの偏光分離面を透過し、この偏光分離面にて反射したGの光と合成されて投射レンズ14に至る。
ここで、第2の色選択性位相差板8bと第3の偏光ビームスプリッター11cとの間に第2の1/2波長板10b(不図示)を配置し、第2の1/2波長板10bの遅相軸を透過する偏光方向と同じ方向(偏光状態を変換しない方向)に設定し、Gのときと同じように、第2の1/2波長板10bの遅相軸の傾き調整を行うことで、R,Bの光の偏光方向が第3の偏光ビームスプリッター11cの偏光分離面に対して適切に入射するように調整し、第3の偏光ビームスプリッター11cにおける非投射光の漏れが最小となるようにすることができ、R,Bにおける黒表示の画像調整をすることもできる。
合成されたR,G,Bの投射光は、投射レンズ14によってスクリーンなどの被投射面に拡大投影される。
また、光源1から投射レンズ14に至る光束は、反射型液晶表示素子11g,11b,11rに到達する際に光束径が最も細くなるので、反射型液晶表示素子の近傍に配置した偏光ビームスプリッター11a,11bを投射レンズ14側に配置した偏光ビームスプリッター11cよりも小さく構成している。
さらに、投射レンズ14のFnoは、反射型液晶表示素子における回折や取り付け誤差による投射レンズ14の光軸と集光光学系5の光軸のずれを考慮して、照明系のFnoよりも明るく設定している。以上が、反射型液晶表示素子を搭載した投射型画像表示装置での構成である。
次に、図3にて透過型液晶表示素子を搭載した投射型画像表示装置について説明する。
図3において、連続スペクトルで白色光を発光する光源101から射出された光は、リフレクタ102によって反射され、フライアイレンズ103、104を通過し、偏光変換素子105でP偏光とS偏光に分離するミラーと偏光方向を変える1/2波長板によって偏光方向が合わせられて射出され、コンデンサレンズ106を通過する。
その後、R(赤色帯域)の光は、ダイクロイックミラーDM101を透過し、G(緑色帯域)の光とB(青色帯域)の光はダイクロイックミラーDM101により反射され、また、Bの光は、ダイクロイックミラーDM102を透過し、Gの光がダイクロイックミラーDM102で反射する。これにより、照明光はRの光、Gの光、Bの光に分解される。
そして、それぞれの光がそれぞれの色に対応する透過型液晶表示素子109R、109G、109Bに入射して変調され、ダイクロイックプリズム111でこれら色光が合成され、投射レンズ112によって被投射面に拡大投射される。
さらに、それぞれ色帯域について詳述すると、ダイクロイックミラーDM101を透過したRの光は、反射ミラーM101によって光路が90°変えられ、フィールドレンズ107Rを透過し、入射側偏光板108RI、透過型液晶表示素子109Rに入射し、ここで変調される。
変調されたRの光は、射出側偏光板110RO、ダイクロイックプリズム111の順に入射し、ダイクロイックプリズム111で光路を90°変えられて投射レンズ112に入射する。ここでのダイクロイックプリズム111は、4個のプリズムをそれぞれ接着剤により貼り合わせて波長選択反射層が略十字状になるように構成されたものである。
ここで、この形式の投射型画像表示装置では、入射側偏光板108RI、射出側偏光板110ROの2枚の偏光板の光の偏光方向が正しく設定されていないと明暗の差(コントラスト)が不明瞭な画像になる。そこで、少なくとも入射側偏光板108RI、射出側偏光板110ROのどちらか一方を投射型画像表示装置の光軸を中心に回転調整可能となるよう構成されている。
一方、ダイクロイックミラーDM101によって反射され、光路を90°変えられたGの光、Bの光は、ダイクロイックミラーDM102に入射する。ダイクロイックミラーDM102はGの光を反射する特性を有しているため、ここでGの光は反射され、その光路を90°変えられ、フィールドレンズ107Gを透過し、入射側偏光板108GI、透過型液晶表示素子109Gに入射し、ここで変調される。
変調されたGの光は、射出側偏光板110GO、ダイクロイックプリズム111の順に入射し、ダイクロイックプリズム111で光路を90°変えられて投射レンズ112に入射する。
尚、Rの光の説明時に述べたが、この形式の投射型画像表示装置では、入射側偏光板108GI、射出側偏光板110GOの2枚の偏光板の光の偏光方向が正しく設定されていないと明暗の差(コントラスト)が不明瞭な画像になる。そこで、少なくとも入射側偏光板108GI 、射出側偏光板110GOのどちらか一方を投射型画像表示装置の光軸を中心に回転調整可能となるよう構成されている。
一方、ダイクロイックミラーDM102を透過したBの光は、コンデンサレンズ113、リレーレンズ114、反射ミラーM102、M103やフィールドレンズ107Bを透過し、入射側偏光板108BI、透過型液晶表示素子109Bに入射し、ここで変調される。
変調されたBの光は、射出側偏光板110BO、ダイクロイックプリズム111の順に入射し、ダイクロイックプリズム111で光路を90°変えられて投射レンズ112に入射する。
尚、Rの光の説明時に述べたが、この形式の投射型画像表示装置では、入射側偏光板108BI、射出側偏光板110BOの2枚の偏光板の光の振動方向が正しく設定されていないと明暗の差(コントラスト)が不明瞭な画像になる。そこで、少なくとも入射側偏光板108BI、射出側偏光板110BOのどちらか一方を投射型画像表示装置の光軸を中心に回転調整可能となるよう構成されている。
そして、投射レンズ112に入射したそれぞれの色帯域の光は被投射面に投射され、拡大画像として表示される。以上、図1、図3で説明した構成が、反射型液晶表示素子、または透過型液晶表示素子を搭載した投射型画像表示装置である。
この投射型画像表示装置において、偏光素子はいずれも投射型画像表示装置の光軸を中心に回転調整可能な構成(コントラスト低下を防止するため)として設定できるが、このメカ構成が本実施例のポイントであるため、以下に詳細に説明する。
尚、図1における第1の偏光板9a、第2の偏光板9b、第1の1/2波長板10a、1/4波長板13r,13g,13b、図3における入射側偏光板108RI、108GI、108BI、射出側偏光板110RO、110GO、110BOが回転調整の可能な光学素子として設定したが、この回転調整を行なうメカ構成については同構成であるため、図1における第1の偏光板9aを代表例として図4、図5にて説明する。
図4において、9aは、図1にて説明した第1の偏光板(光学素子)であり、21は、第1の偏光板9aを貼着した透明基板であり、22は該透明基板を接着固定した光学素子ホルダー(第1の保持部材)であり、23は光学素子ホルダー22を投射型画像表示装置の光軸周りに回転可能に保持した固定部材(第2の保持部材)であり、24は固定部材23の円弧部23aに支持されとともに、突起部24aを光学素子ホルダーの挟持部22aに係合させて円弧部23aに沿って摺動させることにより、光学素子ホルダー22を光軸周りに回転させる調整板であり、25は調整板24の調整後に調整板24を固定部材23にビス止めするためのビスである。
次に、図5を用いて、回転調整機構(光学素子保持装置)について詳細に説明する。ここで、図5(a)が、通常位置での図、図5(b)が光学素子ホルダー22を時計周り方向に回転調整限度角度位置まで回転させた図、図5(c)が光学素子ホルダー22を反時計周り方向に回転調整限度角度位置まで回転させた図である。
図5において、二点鎖線で示した長方形状は、第1の偏光板9aを透過する投射型画像表示装置の有効光束26であり、像面アスペクト比(16:9)に対応した矩形状となっている。尚、図示していないが、その長方形状の有効光束26よりおおきな長方形状となるように前記透明基板21も長方形状となるよう構成している。
一方、光学素子ホルダー22には、長方形状の有効光束26の短辺方向側に略光軸を中心とした第1の曲率を持った第1の接触部22b(1箇所)が、長辺方向両側に略光軸を中心とした第2の曲率を持った第2の接触部22c(2箇所)を有している。尚、図5にてわかるように、第1の接触部22bと第2の接触部22cの曲率の大きさは、第1の接触部22bの方が、小さくなるよう設定されている。
上述の構成によれば、第1の接触部22bは固定部材23の第1の回転嵌合溝部23bに、第2の接触部22cは固定部材23の第2の回転嵌合溝部23bに嵌合することで、光学素子ホルダー22を介して、透明基板21、第1の偏光板9aが回転可能となる。尚、前記調整板24の突起部24aにより光学素子ホルダー22が嵌合部から脱落しないように(図4において上方向に脱落しないように)保持している。
以上説明したように、像面アスペクト比に対応させて、光学素子ホルダー22における第1の偏光板9aの短辺方向及び長辺方向に形成された接触部(第1の接触部22bと第2の接触部22c)の回転嵌合径を異ならせることで、長方形状の有効光束26の短辺側の寸法に対して、光学素子ホルダー22の第1の接触部22bの曲率を小さくなるように設定できるため、投射型画像表示装置としての小型化に大いに寄与することになる。即ち、近年の像面アスペクト比のワイド化(16:9)時には、短辺方向が特に小さくなるため、投射型画像表示装置としての小型化には特に有効となることはもちろんのことである。
言い換えれば、光学素子ホルダー22における第1の偏光板9aの短辺方向の第1の接触部22bと光軸L間の距離を長辺方向の第2の接触部22cと光軸L間の距離よりも小さくすることにより(図5(a)を例にすると、t1>t2)、固定部材23における上記短辺方向に対応する方向の寸法を、上記長辺方向に対応する方向の寸法より小さくすることができる。したがって、上記両距離が同じであった従来のものに比べて、回転調整機構である光学素子保持装置の小型化、特に上記短辺方向の小型化を図ることができる。なお、ここでいう距離とは、接触部(第1の接触部22b及び第2の接触部22c)の接触部間の最大距離という意味である。
一方、光学素子ホルダー22には、長方形状の有効光束26が通過するよう穴部22dが設けられている。この光学素子ホルダー22の穴部22dについて、さらに詳細に説明する。この穴部22dは、当然のことながら、前記長方形状の有効光束26よりは大きくなるよう設定されている。
ここで光学素子ホルダー22が回転調整された場合について説明すると、この穴部22dの形状として、図5(a)状態から図5(b)、図5(c)状態に回転調整された場合の図でわかるように、光学素子ホルダー22の穴部22dの回転移動軌跡をトレースすると、有効光束26の長辺形状の一辺の中央部分の回転移動量に比べ、有効光束26の長辺形状の一辺の周辺部分の回転移動量が大きいことがわかる。
即ち、光学素子ホルダー22の穴部22dは、有効光束26の長辺形状の一辺の中央部分のみを最も接近させても、有効光束26と干渉しないことがわかる。つまり、穴部22dのふちに、有効光束26の長方形状の一辺の中央部を最も有効光束に接近させた突出部22d1を設け、その突出部22d1より回転調整限度角度に合わせて傾斜させた傾斜部22d2を設ければ、必要最小限の適正な穴部22dの形状になることがわかった。尚、有効光束26の長方形状でのすべての辺においても同様のことがいえる。
即ち、光学素子ホルダー22の穴部22dの突出部22d1、傾斜部22d2により、光学素子ホルダー22と前記透明基板21との接触範囲がアップすることになるため、光学素子ホルダー22と前記透明基板21との接着面積を十分に確保でき、透明基板21が光学素子ホルダー22から脱落することを防止可能な優れた高信頼性の投射型画像表示装置が可能となる。
一方、光学素子ホルダー22自体を透明基板21に対して熱伝導率の高い材料にすれば、前述した光学素子ホルダー22と前記透明基板21との接触範囲がアップすることにより、透明基板21自体の放熱効果が大幅にアップする。これにより、熱に対して弱い第1の偏光板9aを保護することにつながり、冷却効率向上の達成に大いに寄与するという効果がある。
尚、図1における第2の偏光板9b、第1の1/2波長板10a、1/4波長板13r,13g,13b、図3における入射側偏光板108RI、108GI、108BI、射出側偏光板110RO、110GO、110BOでの回転調整機構についても、偏光板、1/2波長板、1/4波長板での有効光束が、像面アスペクト比に対応するよう長辺形状となるため、同じ回転調整機構が成り立つことはもちろんのことである。
また、光学素子ホルダー22の穴部22dが、切り欠き部となっていても本発明が成り立つことはもちろんのことである。
次に、変更素子の回転調整機構として別の構成について実施例2として説明する。
尚、実施例1と同様、投射型画像表示装置自体の構成については、図1、図3と同様であるため、説明を省略する。実施例1と異なる点は、偏光板、1/2波長板、1/4波長板の回転調整機構である。
また、実施例1と同様、図1における第1の偏光板9a、第2の偏光板9b、第1の1/2波長板10a、1/4波長板13r,13g,13b、図3における入射側偏光板108RI、108GI、108BI、射出側偏光板110RO、110GO、110BOが回転調整の可能な光学素子として設定したが、この回転調整を行なうメカ構成については同構成であるため、図1における第1の偏光板9aを代表例として図6、図7にて説明する。
図6において、9aは、図1にて説明した第1の偏光板であり、31は、第1の偏光板9aを貼着した透明基板であり、32は該透明基板を接着固定した光学素子ホルダーであり、33は該光学素子ホルダー32を投射型画像表示装置の光軸を中心に回転可能に保持した固定部材であり、34は該固定部材33の円弧部33aに支持されとともに、突起部34aを光学素子ホルダーの挟持部32aに係合させて円弧部33aに沿って摺動させることにより、光学素子ホルダー32を回転させることが可能な調整板であり、35は調整板34の調整後に調整板34を固定部材33にビス止めするためのビスである。
また、37は、光学素子ホルダー32を固定部材33に組み込んだ後、光学素子ホルダー32のスラスト止めを行なう蓋部材であり、蓋部材37は、ビス38により固定部材33に固定される。
次に、図7において、回転調整機構について詳細に説明する。ここで、図7(a)が、通常位置での図、図7(b)が光学素子ホルダー32を時計方向に回転調整限度角度位置まで回転させた図、図7(c)が光学素子ホルダー32を反時計方向に回転調整限度角度位置まで回転させた図である。
図7において、二点鎖線で示した長方形状は、第1の偏光板9aを透過する投射型画像表示装置の有効光束36であり、像面アスペクト比(16:9)に対応した矩形状となっている。尚、図示していないが、その長方形状の有効光束36よりおおきな長方形状となるように透明基板31も長辺形状となるよう構成している。
一方、光学素子ホルダー32には、長辺形状の有効光束36の短辺方向側に凸形状の第1の接触部32b(1箇所)が、長辺方向側には凸形状の第2の接触部32c(2箇所)を有している。また、固定部材33には、長辺形状の有効光束36の短辺方向側に略光軸を中心とした第1の曲率を持った円弧状の第1の溝部33bが光学素子ホルダー32の第1の接触部32bと回転嵌合し、長辺方向側には略光軸を中心とした第2の曲率を持った円弧状の第2の溝部33cが光学素子ホルダー32の第2の接触部32cと回転嵌合している。
尚、図5にてわかるように、第1の溝部33bと第2の回転嵌合径33cの曲率の大きさは、第1の溝部33bの方が、小さくなるよう設定されている。この状態にて、光学素子ホルダー32を介して、透明基板31、第1の偏光板9aが回転可能となる。尚、調整板34の突起部34aにより光学素子ホルダー32が嵌合部から脱落しないように(図6において上方向に脱落しないように)保持している。
以上説明したように、像面アスペクト比に対応させて、第1の溝部33bと第2の溝部33cの径を異ならせることで、長辺形状の有効光束36の短辺側の寸法に対して、第1の溝部33bの径を小さく設定できるため、投射型画像表示装置としての小型化に大いに寄与することになる。即ち、近年の像面アスペクト比のワイド化(16:9)時には、短辺方向が特に小さくなる為、投射型画像表示装置としての小型化には特に有効となることはもちろんのことである。
言い換えれば、光学素子ホルダー32における第1の偏光板9aの短辺方向の第1の接触部32bと光軸L間の距離を長辺方向の第2の接触部32cと光軸L間の距離よりも小さくすることにより、固定部材33における上記短辺方向に対応する方向の寸法を、上記長辺方向に対応する方向の寸法より小さくすることができる。したがって、上記両距離が同じであった従来のものに比べて、回転調整機構である光学素子保持装置の小型化、特に上記短辺方向の小型化を図ることができる。なお、ここでいう距離とは、接触部(第1の接触部32b及び第2の接触部32c)の接触部間の最大距離という意味である。
一方、光学素子ホルダー32には、長方形状の有効光束36が透過するよう穴部32dが設けられている。この光学素子ホルダー32の穴部32dについて、さらに詳細に説明する。この穴部32dは、当然のことながら、前記長方形状の有効光束36よりは大きくなるよう設定されている。
ここで光学素子ホルダー32が回転調整された場合について説明すると、この穴部32dの形状として、図7(a)状態から図7(b)、図7(c)状態に回転調整された場合の図でわかるように、この光学素子ホルダー32の穴部32dの回転移動軌跡をトレースすると、有効光束36の長方形状の一辺の中央部分の回転移動量に比べ、有効光束36の長方形状の一辺の周辺部分の回転移動量が大きいことがわかる。
即ち、光学素子ホルダーの穴部32dは、有効光束36の長方形状の一辺の中央部分のみを最も接近させても、有効光束36と干渉しないことがわかる。つまり、穴部32dのふちには、有効光束36の長方形状の一辺の中央部を最も有効光束に接近させた突出部32d1を設け、その突出部32d1より回転調整限度角度に合わせて傾斜させた傾斜部32d2を設ければ、必要最小限の適正な穴部32dの形状になることがわかった。尚、有効光束36の長方形状でのすべての辺においても同様のことがいえる。
即ち、光学素子ホルダー32の穴部32dの突出部32d1、傾斜部32d2により、光学素子ホルダー32と透明基板31との接触範囲がアップすることになるため、光学素子ホルダー32と透明基板31との接着面積を十分に確保でき、透明基板31が光学素子ホルダー32から脱落することを防止可能な優れた高信頼性の投射型画像表示装置が可能となる。
一方、光学素子ホルダー32自体を透明基板31に対して熱伝導率の高い材料にすれば、前述した光学素子ホルダー32と前記透明基板31との接触範囲がアップすることにより、透明基板31自体の放熱効果が大幅にアップする為、熱に対して弱い第1の偏光板9aを保護することにつながり、冷却効率向上の達成に大いに寄与するという効果がある。
尚、実施例1と同様、図1における第2の偏光板9b、第1の1/2波長板10a、1/4波長板13r,13g,13b、図3における入射側偏光板108RI、108GI、108BI、射出側偏光板110RO、110GO、110BOでの回転調整機構についても、偏光板、1/2波長板、1/4波長板での有効光束が、像面アスペクト比に対応するよう長方形状となる為、同じ回転調整機構が成り立つことはもちろんのことである。
次に、偏光素子の回転調整機構として別の構成について実施例3として説明する。尚、実施例1と同様、投射型画像表示装置自体の構成については、図1、図3と同様であるため、説明を省略する。実施例1と異なる点は、偏光板、1/2波長板、1/4波長板の回転調整機構である。また、実施例1と同様、図1における第1の偏光板9a、第2の偏光板9b、第1の1/2波長板10a、1/4波長板13r,13g,13b、図3における入射側偏光板108RI、108GI、108BI、射出側偏光板110RO、110GO、110BOが回転調整の可能な光学素子として設定したが、この回転調整を行なうメカ構成については同構成である為、図1における第1の偏光板9aを代表例として図8、図9にて説明する。
図8において、9aは、図1にて説明した第1の偏光板であり、41は、第1の偏光板9aを貼着した透明基板であり、42は透明基板41を接着固定した光学素子ホルダーであり、43は光学素子ホルダー42を投射型画像表示装置の光軸周りに回転可能に保持した固定部材であり、44は該固定部材43の円弧部43aに支持されとともに、突起部44aを光学素子ホルダー42の挟持部42aに係合させて円弧部43aに沿って摺動させることにより、光学素子ホルダー42を回転させることが可能な調整板であり、45は調整板44の調整後に調整板44を固定部材43にビス止めするためのビスである。
また、47は、光学素子ホルダー42を固定部材43に組み込んだ後、光学素子ホルダー42のスラスト止めを行なう蓋部材であり、蓋部材47は、ビス48により固定部材43に固定される。
次に、図9において、回転調整機構について詳細に説明する。尚、図9(a)が、通常位置での図、図9(b)が光学素子ホルダー42を時計方向に回転調整限度角度位置まで回転させた図、図9(c)が光学素子ホルダー42を反時計方向に回転調整限度角度位置まで回転させた図である。
図9において、二点鎖線で示した長方形状は、第1の偏光板9aを透過する投射型画像表示装置の有効光束46であり、像面アスペクト比(16:9)に対応した矩形状となっている。尚、図示していないが、その長方形状の有効光束46よりおおきな長方形状となるように透明基板41も長方形状となるよう構成している。
一方、光学素子ホルダー42には、長辺形状の有効光束46の短辺方向側に略光軸を中心とした第1の曲率を持った第1の接触部42bが、長辺方向側には略光軸を中心とした第2の曲率を持った第2の接触部42cを有している。尚、図9にてわかるように、第1の接触部42bと第2の接触部42cの曲率の大きさは、第1の回転嵌合径42bの方が、小さくなるよう設定されている。
一方、固定部材43には、前記長方形状の有効光束46の短辺側に前記光学素子ホルダー42の第1の接触部42bと略同曲率を持った第1の溝部43bが前記第1の接触部42bと回転嵌合し、前記長方形状の有効光束46の長辺側には前記光学素子ホルダー42の第2の接触部42cと略同曲率を持った第2の溝部43cが前記第2の接触部42cと回転嵌合している。
上述の構成によれば、光学素子ホルダー42を介して、透明基板41、第1の偏光板9aが回転可能となる。尚、前記調整板44の突起部44aにより光学素子ホルダー42が嵌合部から脱落しないように(図8において上方向に脱落しないように)保持している。
以上説明したように、像面アスペクト比に対応させて、光学素子ホルダー42と固定部材43との回転嵌合径を異ならせることで、長方形状の有効光束46の短辺側の寸法に対しては、光学素子ホルダー42と固定部材43との回転嵌合径を小さくなるように設定できるため、投射型画像表示装置としての小型化に大いに寄与することになる。
即ち、近年の像面アスペクト比のワイド化(16:9)時には、短辺方向が特に小さくなる為、投射型画像表示装置としての小型化には特に有効となることはもちろんのことである。
言い換えれば、光学素子ホルダー42における第1の偏光板9aの短辺方向の第1の接触部42bと光軸L間の距離を長辺方向の第2の接触部42cと光軸L間の距離よりも小さくすることにより、固定部材43における上記短辺方向に対応する方向の寸法を、上記長辺方向に対応する方向の寸法より小さくすることができる。したがって、上記両距離が同じであった従来のものに比べて、回転調整機構である光学素子保持装置の小型化、特に上記短辺方向の小型化を図ることができる。なお、ここでいう距離とは、接触部(第1の接触部42b及び第2の接触部42c)の接触部間の最大距離という意味である。
一方、光学素子ホルダー42には、前記長方形状の有効光束46が透過するよう穴部42dが設けられている。この光学素子ホルダー42の穴部42dについて、さらに詳細に説明する。この穴部42dは、当然のことながら、前記長方形状の有効光束46よりは大きくなるよう設定されている。
ここで光学素子ホルダー42が回転調整された場合について説明すると、この穴部42dの形状として、図9(a)状態から図9(b)、図9(c)状態に回転調整された場合の図でわかるように、この光学素子ホルダー42の穴部42dの回転移動軌跡をトレースすると、有効光束46の長方形状の一辺の中央部分の回転移動量に比べ、有効光束46の長方形状の一辺の周辺部分の回転移動量が大きいことがわかる。
即ち、光学素子ホルダーの穴部42dは、有効光束46の長方形状の一辺の中央部分のみを最も接近させても、有効光束46と干渉しないことがわかる。つまり、穴部42d形状には、有効光束46の長方形状の一辺の中央部を最も有効光束に接近させた突出部42d1を設け、その突出部42d1より回転調整限度角度に合わせて傾斜させた傾斜部42d2を設ければ、必要最小限の適正な穴部42dの形状になることがわかった。尚、有効光束46の長方形状でのすべての辺においても同様のことがいえる。
即ち、光学素子ホルダー42の穴部42dの突出部42d1、傾斜部42d2により、光学素子ホルダー42と前記透明基板41との接触範囲がアップすることになる為、光学素子ホルダー42と前記透明基板41との接着面積を十分に確保でき、透明基板41が光学素子ホルダー42から脱落することを防止可能な優れた高信頼性の投射型画像表示装置が可能となる。
一方、光学素子ホルダー42自体を透明基板41に対して熱伝導率の高い材料にすれば、前述した光学素子ホルダー42と前記透明基板41との接触範囲がアップすることにより、透明基板41自体の放熱効果が大幅にアップする為、熱に対して弱い第1の偏光板9aを保護することにつながり、冷却効率向上の達成に大いに寄与するという効果がある。
尚、実施例1と同様、図1における第2の偏光板9b、第1の1/2波長板10a、1/4波長板13r,13g,13b、図3における入射側偏光板108RI、108GI、108BI、射出側偏光板110RO、110GO、110BOでの回転調整機構についても、偏光板、1/2波長板、1/4波長板での有効光束が、像面アスペクト比に対応するよう長方形状となる為、同じ回転調整機構が成り立つことはもちろんのことである。
以上説明したように、本出願に係る第一の発明によれば、光軸を中心に回転可能な光学素子手段と、該光学素子手段を回転嵌合支持する固定部材と、を備えた投射型画像表示装置において、少なくとも前記光学素子手段か前記固定部材のどちらか一方の略光軸を中心とした回転嵌合径の曲率を、像面アスペクト比に対応した該光学素子手段での有効光束の縦横比に合わせて異ならせたことで、光学素子手段の有効光束の縦横比に合わせて該光学素子手段の回転嵌合径をそれぞれ設定でき、即ち、光学素子手段の有効光束以外の不必要な部分を削除した構成にて光学素子手段を回転調整できる為、近年の小型化製品に対応した投射型画像表示装置を提供できるという効果がある。特に、光学素子手段の有効光束の縦横比がワイド化された場合(像面アスペクト比16:9)においては、アスペクト比の短辺方向は、かなりの小径部にて回転嵌合部を設定できる為、小型化に顕著に寄与する投射型画像表示装置を提供できるという効果が期待できる。
以上説明したように、上述の実施例によれば、光学素子と、該光学素子を固着支持する光学素子ホルダーと、該光学素子ホルダーを回転嵌合支持する固定部材と、を備えた投射型画像表示装置において、少なくとも前記光学素子ホルダーか前記固定部材のどちらか一方の略光軸を中心とした回転嵌合径の曲率を、像面アスペクト比に対応した該光学素子の有効光束の縦横比に合わせて異ならせる一方、該光学素子ホルダーには、該光学素子の有効光束に干渉しない形の穴部または切り欠き部と、該穴部または切り欠き部に該光学素子の有効光束の一辺の中央部に対して最も接近した突出部と、を設けたことで、光学素子での有効光束の縦横比に合わせて光学素子ホルダーの回転嵌合径をそれぞれ設定でき、即ち、光学素子の有効光束以外の不必要な部分を削除した構成にて光学素子を回転調整できる為、近年の小型化製品に対応した投射型画像表示装置を提供できるという効果がある。
また、光学素子の有効光束の縦横比がワイド化された場合(像面アスペクト比16:9)においては、アスペクト比の短辺方向は、かなりの小径部にて回転嵌合部を設定できる為、小型化に顕著に寄与する投射型画像表示装置を提供できるという効果が期待できる。
一方、光学素子ホルダーには、該光学素子ホルダーを回転調整した際の回転移動軌跡が光学素子の有効光束に干渉しないように該有効光束の一辺の中央部に対して突出部を形成した為、その突出部を含めた部分にて光学素子と光学素子ホルダーとの接着面積範囲を十分確保して保持することで衝撃等での光学素子の脱落が発生しない高信頼性の投射型画像表示装置を提供できるという効果が期待できる。
また、前記回転嵌合径の略光軸を中心とした曲率は、像面アスペクト比の短辺側が小さくなるように形成されていることで、光学素子での有効光束の縦横比に合わせて光学素子ホルダーの回転嵌合径をそれぞれ設定でき、即ち、光学素子の有効光束以外の不必要な部分を削除した構成にて光学素子を回転調整できる為、近年の小型化製品に対応した投射型画像表示装置を提供できるという効果がある。
また、光学素子の有効光束の縦横比がワイド化された場合(像面アスペクト比16:9)においては、アスペクト比の短辺方向は、かなりの小径部にて回転嵌合部を設定できる為、小型化に顕著に寄与する投射型画像表示装置を提供できるという効果が期待できる。
また、少なくとも前記光学素子ホルダーの穴部または切り欠き部は、前記突出部と、前記光学素子の有効光束外に離れていく方向に該有効光束の一辺に対して傾斜角を持った傾斜部と、により形成されていることで、光学素子ホルダーには、該光学素子ホルダーを回転調整した際の回転移動軌跡が光学素子の有効光束に干渉しないように該有効光束の一辺の中央部に対して設けた突出部と、該有効光束の一辺に対して傾斜角を持った傾斜部と、を形成し、その突出部と傾斜部を含めた部分にて光学素子と光学素子ホルダーとの接着面積範囲を最大限確保して保持することで衝撃等での光学素子の脱落が発生しない高信頼性の投射型画像表示装置を提供できるという効果が期待できる。
さらに、偏光素子と、該偏光素子を貼着した透明基板と、該透明基板を固着支持する光学素子ホルダーと、該光学素子ホルダーを回転嵌合支持する固定部材と、を備えた投射型画像表示装置において、前記光学素子ホルダーを前記透明基板に対して熱伝導率の高い材料で形成するとともに、少なくとも前記光学素子ホルダーか前記固定部材のどちらか一方の略光軸を中心とした回転嵌合径の曲率を、像面アスペクト比に対応した該光学素子ホルダーでの有効光束の縦横比に合わせて異ならせたことで、偏光素子の有効光束の縦横比に合わせて光学素子ホルダーの回転嵌合径をそれぞれ設定でき、即ち、偏光素子の有効光束以外の不必要な部分を削除した構成にて光学素子ホルダーを回転調整できる為、近年の小型化製品に対応した投射型画像表示装置を提供できるという効果がある。
特に、光学素子手段の有効光束の縦横比がワイド化された場合(像面アスペクト比16:9)においては、アスペクト比の短辺方向は、かなりの小径部にて回転嵌合部を設定できる為、小型化に顕著に寄与する投射型画像表示装置を提供できるという効果が期待できる。また、光学素子ホルダーを、偏光素子を貼着した透明基板に対して熱伝導率の高い材料で形成した為、偏光素子の冷却をより確実に行なえる投射型画像表示装置を提供できるという効果が期待できる。
さらにまた、偏光素子と、該偏光素子を貼着した透明基板と、該透明基板を固着支持する光学素子ホルダーと、該光学素子ホルダーを回転嵌合支持する固定部材と、を備えた投射型画像表示装置において、前記光学素子ホルダーを前記透明基板に対して熱伝導率の高い材料で形成するとともに、少なくとも前記光学素子ホルダーか前記固定部材のどちらか一方の略光軸を中心とした回転嵌合径の曲率を、像面アスペクト比に対応した該偏光素子の有効光束の縦横比に合わせて異ならせる一方、該光学素子ホルダーには、該偏光素子の有効光束に干渉しない形の穴部または切り欠き部と、該穴部または切り欠き部に該偏光素子の有効光束の一辺の中央部に対して最も接近した突出部と、を設けたことで、光学素子ホルダーを、偏光素子を貼着した透明基板に対して熱伝導率の高い材料で形成したことと、偏光素子の有効光束の一辺の中央部に対して最も接近した突出部を設けて透明基板と光学素子ホルダーとの接触面積をアップさせたことの2つの効果で、偏光素子の冷却をより確実に行なえる投射型画像表示装置を提供できるばかりでなく、偏光素子での有効光束の縦横比に合わせて光学素子ホルダーの回転嵌合径をそれぞれ設定でき、即ち、偏光素子の有効光束以外の不必要な部分を削除した構成にて光学素子ホルダー(偏光素子)を回転調整できることにより近年の小型化製品に対応した投射型画像表示装置を提供できるという効果がある。
また、偏光素子の有効光束の縦横比がワイド化された場合(像面アスペクト比16:9)においては、アスペクト比の短辺方向は、かなりの小径部にて回転嵌合部を設定できる為、小型化に顕著に寄与する投射型画像表示装置を提供できるという効果が期待できる。一方、光学素子ホルダーには、該光学素子ホルダーを回転調整した際の回転移動軌跡が偏光素子の有効光束に干渉しないように該有効光束の一辺の中央部に対して突出部を形成した為、その突出部を含めた部分にて光学素子ホルダーと透明基板との接着面積範囲を十分確保して保持することで、衝撃等での透明基板が光学素子ホルダーからの脱落が発生しない高信頼性の投射型画像表示装置を提供できるという効果が期待できる。
また、前記回転嵌合径の略光軸を中心とした曲率は、像面アスペクト比の短辺側が小さくなるように形成されていることで、偏光素子での有効光束の縦横比に合わせて光学素子ホルダーの回転嵌合径をそれぞれ設定でき、即ち、光学素子の有効光束以外の不必要な部分を削除した構成にて偏光素子を回転調整できる為、近年の小型化製品に対応した投射型画像表示装置を提供できるという効果がある。
また、偏光素子の有効光束の縦横比がワイド化された場合(像面アスペクト比16:9)においては、アスペクト比の短辺方向は、かなりの小径部にて回転嵌合部を設定できる為、小型化に顕著に寄与する投射型画像表示装置を提供できるという効果が期待できる。
また、少なくとも前記光学素子ホルダーの穴部または切り欠き部は、前記突出部と、前記偏光素子の有効光束外に離れていく方向に該有効光束の一辺に対して傾斜角を持った傾斜部と、により形成されていることで、光学素子ホルダーには、該光学素子ホルダーを回転調整した際の回転移動軌跡が偏光素子の有効光束に干渉しないように該有効光束の一辺の中央部に対して設けた突出部と、該有効光束の一辺に対して傾斜角を持った傾斜部と、を形成し、その突出部と傾斜部を含めた部分にて光学素子ホルダーと透明基板との接着面積範囲を最大限確保して保持することで、衝撃等での透明基板が光学素子ホルダーからの脱落が発生しない高信頼性の投射型画像表示装置を提供できるばかりでなく、熱伝導率の高い材料で形成した光学素子ホルダーと透明基板との接触面積を、偏光素子の有効光束の一辺の中央部に対して最も接近した突出部と、該有効光束の一辺に対して傾斜角を持った傾斜部とにより大幅にアップさせて、偏光素子の冷却をより確実に行なえる投射型画像表示装置を提供できるという効果が期待できる。
反射型液晶表示素子を搭載した投射型画像表示装置の構成図 ダイクロイックミラーとカラーフィルタの特性図 透過型液晶表示素子を搭載した投射型画像表示装置の構成図 本発明の実施例1における回転可能な光学素子周辺の斜視図 本発明の実施例1における回転可能な光学素子周辺の作動図 本発明の実施例2における回転可能な光学素子周辺の斜視図 本発明の実施例2における回転可能な光学素子周辺の作動図 本発明の実施例3における回転可能な光学素子周辺の斜視図 本発明の実施例3における回転可能な光学素子周辺の作動図 従来の回転可能な光学素子周辺の斜視図 従来の回転可能な光学素子周辺の作動図
符号の説明
1は光源、2はリフレクター、3aは第1のフライアイレンズ、3bは第2のフライアイレンズ、4は偏光変換素子、5は集光光学系、5aはコンデンサレンズ、5bはフィールドレンズ、5cはミラー、6はダイクロイックミラー、7はカラーフィルタ、8a、8bは色選択性位相差板、9aは第1の偏光板、9bは第2の偏光板、10aは1/2波長板、11aは第1の偏光ビームスプリッター、11bは第2の偏光ビームスプリッター、11cは第3の偏光ビームスプリッター、12r、12g、12bは反射型液晶表示素子、13r、13g、13bは1/4波長板、14は投射レンズ、21、31、41は透明基板、22、32、42は光学素子ホルダー、23、33、43は固定部材、24、34、44は調整板、25、35、45はビス、26、36、46は有効光束、37、47は蓋部材、38、48はビス、101は光源、102はリフレクター、103、104はフライアイレンズ、105は偏光変換素子、106はコンデンサレンズ、107はフィールドレンズ、108は入射側偏光板、DM101、DM102はダイクロイックミラー、109R、109G、109Bは透過型液晶表示素子、110は射出側偏光板、111はダイクロイックプリズム、112は投射レンズ。

Claims (8)

  1. 光軸方向視において長方形状に形成された光学素子と、
    該光学素子を保持する第1の保持部材と、
    該第1の保持部材を、前記光学素子の光軸を略中心とした回転位置調整が可能に保持する第2の保持部材とを有し、
    前記第1の保持部材は、前記光学素子の長辺方向および短辺方向のそれぞれに、前記第2の保持部材に対して該第1の保持部材の回転方向に摺動可能に内接する接触部を有し、
    前記短辺方向に設けられた前記接触部と前記光軸との間の第1の距離が、前記長辺方向に設けられた前記接触部と前記光軸との間の第2の距離よりも短いことを特徴とする光学素子保持装置。
  2. 前記第1の距離と前記第2の距離との比が、前記光学素子に入射する、光軸方向視において長方形状をなす光束の短辺方向寸法と長辺方向寸法との比に略等しいことを特徴とする請求項1に記載の光学素子保持装置。
  3. 前記光学素子に対して光軸方向視において長方形状をなす光束が入射し、前記第1の保持部材には、前記光束を通過させるための開口部が形成されており、
    前記開口部の内周縁は、前記長辺方向および前記短辺方向における中央領域が該開口部の内方に突出した形状を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子保持装置。
  4. 前記開口部の内周縁は、前記中央領域に近づくほど前記内方への突出量が漸次大きくなる傾斜形状を有することを特徴とする請求項3に記載の光学素子保持装置。
  5. 前記第1の保持部材は、前記光学素子を、該光学素子が取り付けられたベース部材を介して保持しており、
    前記第1の保持部材は、前記ベース部材よりも熱伝達率の高い材料により形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の光学素子保持装置。
  6. 前記ベース部材はガラス基板であることを特徴とする請求項5に記載の光学素子保持装置。
  7. 前記光学素子は、偏光素子であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の光学素子保持装置。
  8. 原画を形成する画像形成素子と、
    請求項1から7のいずれか1つに記載の光学素子保持装置により保持された光学素子を含み、前記原画を投射表示するための光学系とを有することを特徴とする投射型画像表示装置。

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