JP2005169742A - 上部テーブル付卓上丸鋸 - Google Patents

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昌彦 稲井
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Abstract

【課題】 上部テーブル付卓上丸鋸において、テーブルソーモードでの被加工材の切断作業時における作業性の向上を図る上で有効な技術を提供する。
【解決手段】 被加工材を載置可能なテーブル127を有するベース103と、ベースの上方に配置され、上死点位置と下死点位置との間で上下方向に揺動可能な丸鋸本体101と、下死点位置へ移動された丸鋸本体を当該下死点位置に固定するためのロック装置とを備え、丸鋸本体は、被加工材を載置可能な上部テーブル113と、上死点位置から下死点位置への移動によりテーブル127に載置された被加工材を下縁部109aで切断作業し、下死点位置へ移動された状態において上部テーブル113に載置された被加工材を上縁部109bで切断作業するブレード109と、を有する上部テーブル付卓上丸鋸において、下死点位置へ移動された丸鋸本体がロック装置によって当該第1の位置に固定された状態において、当該ロック装置により発生する丸鋸本体の上下方向の遊びを吸収する遊び吸収手段141を備えた。
【選択図】 図3

Description

本発明は、回転駆動されるブレードの下縁部を用いてテーブル上に載置された被加工材を切断する、いわゆる卓上丸鋸としての使用形態(以下、卓上丸鋸モードという)と、ブレードの上縁部を用いて前記テーブルの上方に位置する上部テーブル上に載置された被加工材を切断する、いわゆるテーブルソーとしての使用形態(以下、テーブルソーモードという)とに使い分けることができる上部テーブル付卓上丸鋸に関する。
独国特許公報第29,08211号(特許文献1)には、上部テーブル付卓上丸鋸の一例が開示されている。特許文献1に開示された上部テーブル付卓上丸鋸では、被加工材を載置可能なターンテーブルを有するベースの上方に、上部テーブルとブレード(ノコ刃)を備えた丸鋸本体が配置されている。丸鋸本体は、ベースに対して上下方向に揺動自在に連接されるとともにバネによって上方へ付勢されている。作業者は、丸鋸本体をバネに抗して下方へ揺動させることにより、ターンテーブル上に置かれた被加工材をブレードの下縁部を用いて切断する、いわゆる卓上丸鋸モードでの切断作業を行うことができる。またブレードの上縁部は、上部テーブルのテーブル面から所定高さで突出されている。従って、作業者は、上部テーブルに被加工材を載せて滑らせることにより、ブレードの上縁部を用いて被加工材を切断する、いわゆるテーブルソーモードでの切断作業を行うことができる。なおテーブルソーモードでの切断作業は、丸鋸本体を上部テーブルのテーブル面が概ね水平状となる下降端位置へ移動させた後、当該下降端位置にロック装置によって固定した状態で遂行される。
なお図10は従来公知の上部テーブル付卓上丸鋸を示す側面図であり、丸鋸本体11が下降端位置へ移動された状態が示されている。図10に示すように、丸鋸本体11は、卓上丸鋸モードでの切断作業時の作業性を向上すべく当該丸鋸本体11の重量に対応して設定されたバネ15によって上向きに付勢されている。このため、上部テーブル13を用いてのテーブルソーモードでの切断作業時には、図11に示すように、丸鋸本体11を下降端位置へ移動した後、ベース側に設けたロックピン17を丸鋸本体11側(ブレードケース)に設けたロック孔19に差し込むことによって当該丸鋸本体11を下降端位置に固定(ロック)する構成とされている。
ところで、ロックピン17の外周面とロック孔19の内周面との間には、当該ロックピン17の抜き差し性を考慮して、所定の隙間Cが設定される。この隙間Cは、下降端位置に固定された丸鋸本体11に上下方向の遊びとして現れる。すなわち、上部テーブル13を使用しての被加工材の切断作業時において、当該上部テーブル13に上下方向の「ガタ」を生じ、切断作業の作業性が損なわれる可能性がある。
独国特許公報第29,08211号
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、上部テーブル付卓上丸鋸において、テーブルソーモードでの被加工材の切断作業時における作業性の向上を図る上で有効な技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、特許請求の範囲の各請求項記載の発明が構成される。
請求項1に記載の発明によれば、被加工材を載置可能なテーブルを有するベースと、ベースの上方において、当該ベースに近接した第1の位置と当該第1の位置よりも当該ベースから離間した第2の位置との間で、上下方向に揺動可能に当該ベースに連接された丸鋸本体とを備えている。また、丸鋸本体は、当該丸鋸本体が第1の位置に置かれた場合に被加工材を載置可能な上部テーブルと、当該丸鋸本体の第2の位置から第1の位置への移動によりテーブルに載置された被加工材を下縁部で切断作業するとともに上部テーブルから所定量だけ突出した上縁部で当該上部テーブルに載置された被加工材を切断作業するブレードとを有する。ここで、第1の位置は、典型的にはブレードの上縁部による被加工材の切断作業を行う位置およびブレードの下縁部による切断作業の終了位置に対応し、第2の位置は、典型的には被加工材の切断作業に備える待機位置あるいはニュートラルポジションに対応する。
従って、請求項1に記載の発明では、ベース側のテーブル上に被加工材を載置後、丸鋸本体を第2の位置から第1の位置へ揺動させることによって、回転するブレードの下縁部を用いて被加工材を切断する、いわゆる、卓上丸鋸モードでの切断作業を行うことができる。また丸鋸本体をベースに近接した第1の位置へ揺動させた状態において、上部テーブルの上面に被加工材を載置後、当該上部テーブルの上面上を滑らすことにより、ブレードの上縁部を用いて被加工材を切断する、いわゆるテーブルソーモードでの切断作業を行うことができる。テーブルソーモードでの切断作業は、ロック装置により丸鋸本体を第1の位置に固定した状態で行う。
請求項1に記載の発明では、第1の位置へ移動された丸鋸本体を当該第1の位置に固定するためのロック装置と、第1の位置へ移動された丸鋸本体がロック装置によって固定された状態において、当該ロック装置により発生する丸鋸本体の上下方向の遊びを吸収する遊び吸収手段とを備える構成とされる。ここで、「ロック装置により発生する丸鋸本体の上下方向の遊び」とは、典型的には、当該ロック装置を構成する構成要素を円滑に機能させるために、当該構成要素間に設定される「隙間」によって生ずる当該丸鋸本体の上下方向の遊びをいうが、製作上のばらつきによって生ずる隙間により生ずる遊びをも含む概念である。より具体的には、ロック装置が、例えばベース側または丸鋸本体側のいずれか一方に形成されたロック孔と、当該ロック孔に対し抜き差し可能な他方に設けられたロックピンとから構成されるような場合、ロックピンの抜き差し性を考慮して当該ロックピンの外周面とロック孔の内周面との間に設定される隙間がこれに該当する。
本発明によれば、ロック装置によって丸鋸本体が第1の位置に固定された状態において、当該ロック装置により発生する丸鋸本体の「遊び」を遊び吸収装置によって吸収することにより、当該ロック装置の可動性(抜き差し性)を損なうことなく、丸鋸本体を第1の位置に安定状態に固定することができる。これにより、テーブルソーモードでの切断作業時において、上部テーブルの上下方向のガタつきが防止あるいは低減され、作業者は安定した状態で切断作業を遂行することが可能となり、作業性が向上する。
(請求項2に記載の発明)
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の上部テーブル付卓上丸鋸における遊び吸収手段は、ベース側部材と丸鋸本体側部材とのいずれか一方または両方に設けられた弾性部材によって構成される。そして当該弾性部材は、丸鋸本体の第1の位置への移動により丸鋸本体側部材とベース側部材とによって上下方向から挟圧されて弾性変形し、当該弾性変形による弾発力によってロック装置により発生する丸鋸本体の上下方向の遊びを吸収する構成とされる。なお「丸鋸本体側部材」とは、丸鋸本体と共に第1の位置と第2の位置との間で、上下方向に揺動可能とされる部材をいい、これに対し「ベース側部材」とは、ベースに連接され、上下に揺動されない部材をいう。本発明における「弾性部材」としては、典型的には、ゴムあるいは機械バネがこれに該当する。かかる構成によれば、簡易な構成でありながら、テーブルソーモードでの切断作業時における上部テーブルの安定化を図ることができる。
(請求項3に記載の発明)
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の上部テーブル付卓上丸鋸における弾性部材は、ロック装置と共に丸鋸本体の揺動支点側に配置されている構成とされる。丸鋸本体が揺動されるとき、当該丸鋸本体の揺動による変位量は、揺動支点から離れるほど大きくなり、近づくほど小さくなる。従って、弾性部材がロック装置と共に丸鋸本体の揺動支点側に配置される構成とすることで、ロック装置の遊びを弾性部材の少ない弾性変形量で吸収することが可能となり、これにより弾性部材のコンパクト化、低コスト化を図ることができる。
本発明によれば、上部テーブル付卓上丸鋸において、テーブルソーモードでの被加工材の切断作業時における作業性の向上を図る上で有効な技術が提供されることとなった。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態につき、図1〜図7を参照しつつ、詳細に説明する。
図1は本実施の形態に係る上部テーブル付卓上丸鋸100を示す平面図である。図2および図3はそれぞれ上部テーブル付卓上丸鋸100を示す側面図であり、図2には丸鋸本体101が上死点位置(上方位置)へ移動された状態が示され、図3には丸鋸本体101が下死点位置(下方位置)へ移動された状態が示されている。図4は図1におけるA部の拡大図であり、ロック装置131が示されている。図5はロック装置の遊び吸収態様を示す説明図である。図6は図3におけるB部の拡大図であり、ロック装置131の遊びを吸収する遊び吸収装置141が示されている。図7は遊び吸収装置141を示す縦断面図である。
図1〜図3に示すように、上部テーブル付卓上丸鋸100は、丸鋸本体101、ベース103、および丸鋸本体101とベース103とを連接する本体支持部105を主体にして構成されている。丸鋸本体101は、電動モータ102、当該電動モータ102によって回転駆動されるブレード(ノコ刃)107、当該ブレード107を覆うブレードケース109、セーフティカバー111、上部テーブル113、さらにハンドグリップ115やそのハンドグリップ115に設けられた電動モータ102の駆動、停止を操作するモータスイッチ117等を有する。
丸鋸本体101は、ベース103の上方に配置されるとともに、本体支持部105の傾動部123に揺動中心101aを中心として上下方向に揺動可能に取付けられ、ベース103から離間した上死点位置(図2参照)と、ベース103に近接した下死点位置(図3参照)との間で上下方向に揺動可能とされる。丸鋸本体101は、下死点位置へ揺動された状態では、ロック装置131によって当該下死点位置に固定(ロック)することが可能な構成とされ、当該ロック装置131による固定解除時には、ベース103と丸鋸本体101との間に介在されたバネ(図9の符号15を参照)による付勢力で上死点位置へと揺動されるとともに、当該上死点位置に保持される構成とされる。なおバネは、丸鋸本体101の重量に対抗して当該丸鋸本体101を上死点位置へ押し上げることができ、しかも作業者による上死点位置から下死点位置への移動操作を阻害しないような強さに設定される。
上記の下死点位置は、上部テーブル113を用いてブレード107の上縁部107bによる被加工材(図示省略)の切断を行なうテーブルソーモードでの切断位置、およびブレード107の下縁部107aによる切断作業の終了位置に対応し、これに対し上死点位置は、被加工材の切断作業に備える位置、すなわち待機位置あるいはニュートラルポジションに対応している。上記の下死点位置が本発明における「第1の位置」に対応し、上死点位置が本発明における「第2の位置」に対応する。なお丸鋸本体101を下死点位置に固定するためのロック装置131については後述する。
また丸鋸本体101は、本体支持部105の傾動部123を介して左右方向(図2および図3における紙面に直交する方向)に傾動自在とされ、止着ネジ125により所定の傾動角にて固定されるように構成される。これにより、ブレード107の下縁部107aによる被加工材の垂直切りのみならず、傾斜切りが可能とされる。なお本体支持部105は、後述のターンテーブル127に一体的に突設された支持部121と、その支持部121に傾動可能に取り付けられる傾動部123とによって構成される。
ベース103は、本体支持部105を介して丸鋸本体101に連接されるとともに、上部にターンテーブル127と位置決め部材129を有する。ターンテーブル127の上面側には切断すべき被加工材が載置される。上記のターンテーブル111が本発明でいうテーブルに対応する。ターンテーブル127は、ベース103に対して適宜水平面内で回転可能に支持されており、ターンレバー119を回動操作することで水平回転できるように構成される。これにより、ブレード107の下縁部107aによる前後方向(水平方向)に傾斜した角度切りが可能となる。ここで、「前後」とは、ブレード107を挟んで、丸鋸本体101の揺動中心101a側(図2および図3の左側)を後側といい、その反対側(作業者による操作側)を前側という。位置決め部材129は、被加工材をブレード107による切断線に対して直角に突き当てるためにフェンス状に形成されている。
ブレード107の下縁部107aを覆うセーフティカバー111は、前後に分割された前側セーフティカバー111aと後側セーフティカバー111bとから構成されている。そして前側セーフティカバー111aは、図3に示す如く、丸鋸本体101を上死点位置から下死点位置へ向って揺動させたとき、リンクプレート114(図2参照)を介してブレード107の下縁部107aを露出させるように上方へ回動され、当該ブレード109の下縁部109aによる被加工材の切断作業を可能とする構成とされる。また後側セーフティカバー111bは、丸鋸本体101が上死点位置にあるときは、図示省略のストッパーによってブレード107の下縁部107aを覆う位置に保持されており、丸鋸本体101の下方への揺動時には、ターンテーブル127上の被加工材、あるいは被加工材が存在しないときはターンテーブル127に接触することで、上方(ブレード107の回転中心側)へ回動されてブレード107の下縁部107aを露出(図3参照)する構成とされる。なお後側セーフティカバー111bは、ブレード107を左右両側から挟むように配置される2枚のプレートを平行に配置させたコの字型の一体形状になっている。
また、丸鋸本体101には、上面113aを被加工材の載置面とする上部テーブル113が備えられている。上部テーブル113には、スリット(図示省略)が形成され、そのスリットを通してブレード107の上縁部107bがテーブル上面113a側へ所定高さで突出されている。テーブル上面113aに突出されたブレード107の上縁部107bは、上部カバー116によって覆われる(図2および図3参照)。上部カバー116は、後部側において、回動中心116aを中心にして上下方向に回動可能とされるとともに、上部テーブル113の上面に当接した状態でブレード107の上縁部107bを覆っている。
したがって、図3に示すように、丸鋸本体101を下死点位置へ揺動させるとともに当該下死点位置にロック装置131にて固定した状態において、その前側上面(図3における右上部)に被加工材を載せて後方(図3の左側)へ滑らせることにより、ブレード107の上縁部107bを用いて当該被加工材を切断することが可能とされる。なお、上部カバー116は、切断加工される被加工材の後方への送り込みに伴い当該被加工材によって上方へ押し退けられる。
このように、本実施の形態に係る上部テーブル付卓上丸鋸100によれば、ブレード107の下縁部107aを用いてターンテーブル127上に載置された被加工材を切断する、いわゆる卓上丸鋸モードでの切断作業と、ブレード107の上縁部107bを用いて上部テーブル113上に載置された被加工材を切断する、いわゆるテーブルソーモードでの切断作業が可能とされる。
次に丸鋸本体101をテーブルソーモードでの切断作業位置である下死点位置に固定するためのロック装置131につき、図1、図4および図5を参照して説明する。ロック装置131は、ベース103側に備えられたロックピン133と、当該ロックピン133が抜き差し操作される丸鋸本体101側に設けられたロック孔135とを主体に構成されている。ロックピン133は、胴体部の軸方向(摺動方向)の一端に操作用の摘み133aを備え、他端に胴体部よりもやや大径のロック部133bを備えた長軸状の丸ピンであり、丸鋸本体101の揺動中心101aの近くにおいて、ベース103側の部材に貫設された円形状の取付孔137aに摺動自在に貫通されている。本実施の形態では、本体支持部105の構成部材の一つである傾動部123にピン取付部137が一体に設けられ、このピン取付部137に取付孔137aが左右方向に貫通状に形成されている。なおロックピン133の胴体部外周にはゴムリング139が嵌着されている。ロックピン133は、取付孔137aに対し当該ゴムリング139を介して径方向に隙間(ガタ)がない密着状態で取付けられるとともに、軸方向の摺動動作に適度の抵抗が付与されている。
ロック孔135は、丸鋸本体101の構成部材の一つであるブレードケース109の側面に形成された円形あるいは概ね楕円形の止り孔(図5(A)、(B)参照)であり、当該丸鋸本体101が下死点位置へ移動されたときに、ロックピン133のロック部133bと概ね同心上に対向するよう設定されている。すなわち、丸鋸本体101を下死点位置へ移動後、ロックピン133のロック部133bをロック孔135に対し当該丸鋸本体101の揺動方向と交差する水平方向から差し込むことによって当該丸鋸本体101を下死点位置に固定し、ロック孔135から先端部133bを引き抜くことにより当該固定を解除する構成とされる。
ところで、ロックピン133のロック部133bの外周面と、ロック孔137の内周面との間には、ロックピン133の抜き差しの操作性を向上するために、ロック孔135をロックピン133よりもやや大きめに形成することで所定の隙間Cを設定し、遊嵌状に差し込まれる構成、すなわち、遊びを有する構成とされる。そしてこの隙間Cによる遊びは、下死点位置に固定された状態の丸鋸本体101に対し遊びを発生させ、揺動方向(上下方向)に「ガタ」つきを生じさせることになる。このようなガタつきは、上部テーブル113を用いてのテーブルソーモードでの切断作業を阻害する原因になる。
そこで、本実施の形態では、上記の遊びを吸収することによって上部テーブル113を安定状態に固定して切断作業を遂行すべく遊び吸収装置141を備えた構成とされる。遊び吸収装置141が本発明における「遊び吸収手段」に対応する。図3、図6および図7に示すように、遊び吸収装置141は、丸鋸本体101の下死点位置への移動により丸鋸ベース103側のストッパアーム145と丸鋸本体101側の加圧部147とによって上下方向から挟圧されて弾性変形することで当該丸鋸本体101に上向きの弾発力を付与するゴムキャップ143を主体として構成されている。このゴムキャップ143が本発明における「弾性部材」に対応し、ストッパアーム145が本発明における「ベース側部材」に対応し、加圧部147が本発明における「丸鋸本体側部材」に対応する。
ゴムキャップ143は、本体支持部105の傾動部123に形成されたストッパアーム145に装着される。ストッパアーム145は、傾動部123の前面から前方に向って所定長さで概ね水平状に突出された断面矩形状に形成されており、このストッパアーム145に対し概ね矩形の袋状に形成されたゴムキャップ143が当該ストッパアーム部145を被覆する如き態様で装着されている。
ブレードケース109には、ゴムキャップ143の上面と対向する部位に加圧部147が形成されている。加圧部147は、下面側に平坦状に形成された加圧平面147aを有しており、丸鋸本体101の下死点位置への移動時において、当該丸鋸本体101が下死点位置に到達する直前付近でゴムキャップ143の上面部を加圧平面147aによって上方から平面当たりで当接する構成とされる。すなわち、ゴムキャップ143は、丸鋸本体101が上死点位置に置かれているときは、加圧部147から離間しており、当該丸鋸本体101の下死点位置への移動によりストッパアーム145とブレードケース109の加圧部147とによって上下方向から面当たりで挟圧されて弾性変形する。そして当該弾性変形による弾発力を丸鋸本体101に付与することで、前述したロックピン133のロック部133bとロック孔135との間に設定された隙間Cを吸収し、丸鋸本体101の遊びを無くする構成とされる。
次に上部テーブル付卓上丸鋸100の作用および使用方法を説明する。卓上丸鋸モードで切断作業を行うときは、丸鋸本体101を図2に示す上死点位置へ移動させるとともにターンテーブル127に被加工材を載置して位置決めする。その後、ブレード107を回転駆動するとともに丸鋸本体101を図3に示す下死点位置へ揺動させることにより、被加工材をブレード107の下縁部107aによって切断することができる。
一方、テーブルソーモードで切断作業するときは、丸鋸本体101を図3に示す下死点位置へ移動するとともに当該下死点位置にロック装置131にて固定する。丸鋸本体101の下死点位置への揺動により、上部テーブル113のテーブル上面113aが概ね水平状態となる。この状態で上部テーブル113に被加工材を載せて滑らせることにより、ブレード107の上縁部107bによって被加工材を切断することができる。
本実施の形態においては、上述したように、丸鋸本体101の下死点位置への移動時において、当該丸鋸本体101が下死点位置に接近すると、図3、図6および図7に示すようにブレードケース109に形成された加圧部147の加圧下面147aがゴムキャップ143の上面部に当接する。従って、その後、作業者は、丸鋸本体101に対し上方から外力を加えることによってゴムキャップ143を押し潰し(弾性変形させ)、その状態でロックピン133のロック部133bをロック孔135に差し込む。これにより図5に示す如くロック孔135内に差し込まれたロック部133bの外周左上面が当該ロック孔135の内周左上面に弾発的に押し付けられることによって、両者間に存在する上下方向の隙間Cが吸収される。かくして、丸鋸本体101の上下方向の遊びが吸収され、上部テーブル113は、下死点位置に「ガタ」つきを防止あるいは低減された状態で固定される。
このように、本実施の形態によれば、ロックピン133とロック孔135との間に所定の隙間Cを設定することによる、当該ロックピン133のロック孔135に対する抜き差し性を確保しつつ、上部テーブル113を下死点位置に安定状態に固定し、テーブルソーモードでの被加工材の切断作業を安定状態で遂行することができる。
なお被加工材の切断作業時においては、上部テーブル113に対し、当該上部テーブル113に載置される被加工材の重量と、作業者による被加工材の押さえ込む力が加えられる。従って、ゴムキャップ143は、少なくとも上記重量と力とを合わせた大きさ以上の外力を加えたときに弾性変形するようなバネ特性を有する構成とされ、これにより、上部テーブル113が下死点位置に安定状態に固定されることになる。なおゴムキャップ143の変形量は、実質的には僅かな量であり、丸鋸本体101を上死点位置から下死点位置へ移動させてターンテーブル127上の被加工材を切断する卓上丸鋸モードでの切断作業を損なうものではない。
また本実施の形態では、ロック装置131と遊び吸収装置141とを共に丸鋸本体101の揺動支点側(丸鋸本体101の後側)に配置した構成としている。すなわち、丸鋸本体101と当該丸鋸本体101を揺動可能に支持する本体支持部105との間に、ロック装置131および遊び吸収装置141を近接して配置する構成としている。このため、遊び吸収装置131をロック装置131から離れた、例えば丸鋸本体101のハンドグリップ側(前側)に配置した場合に比べて、遊び吸収装置141の構成部材である、ゴムキャップ143の弾性変形量が少なくて済む。すなわち、少ない変形量でロック装置131の隙間C(遊び)を吸収することができ、当該ゴムキャップ14のコンパクト化、低コスト化を図る上で有効となる。
遊び吸収装置141の配置についてさらに説明を加えると、当該遊び吸収装置141をハンドグリップ115と揺動中心101aとの間に設けたときは、梃子の作用によってあまり力を必要とせずゴムキャップ143を変形させることができる。また、遊び吸収装置141を電動モータ102の重心(電動モータ102の中心付近)と揺動中心101aとの間に設けることができれば、丸鋸本体101の重量が付加されることでゴムキャップ143を変形させる力をさらに軽減することができ、より好適に作業を行うことが可能となる。さらに本実施形態のように、ロックピン133が丸鋸本体101の揺動中心101aの近くに設定されているときは、上部テーブル113から相当に離間していることから、当該上部テーブル113のガタが増幅されることになり、遊び吸収装置141を揺動中心101a側に設ける利点が大きく活かされることになる。
なお上述の説明では、遊び吸収装置141による遊びの吸収につき、ロックピン133のロック部133bとロック孔135との間に設定された隙間Cを、その対象としているが、ピン取付部137の取付孔137aの内周面と、当該取付孔137aに差し込まれるロックピン133の胴体部外周面との間に設定される隙間嵌め用としての隙間も、吸収対象となる。すなわち、ロックピン133と丸鋸本体101側との間に存在する「隙間」も、ロックピン133とベース103側との間に存在する「隙間C」と同様に吸収される。
(第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態を図8および図9を参照して説明する。第2の実施形態においては、遊び吸収装置141を機械バネである板バネ149を主体に構成したものであり、当該板バネ149は、ブレードケース109に取り付けられている。かかる点を除いては、上述した第1の実施形態と同様に構成される。第2の実施形態では、板バネ149は、図9に示すように、概ねL字形に形成され、直立部149aが止めネジ151によってブレードケース109に取り付けられ、水平部149bが本体支持部105の構成部材の一つである傾動部123に設けられた水平状のストッパアーム145の上面に対向状に配置されている。板バネ149の水平部149bは、丸鋸本体101が上死点位置にあるときは、ストッパアーム145から離間されており、当該丸鋸本体101が上死点位置から下死点位置へと移動され、当該下死点位置に接近したときにストッパアーム145に当接される構成とされる。
従って、作業者は板バネ149の水平部149bがストッパアーム145に当接後、丸鋸本体101に下向き加重を加えて当該水平部149bを弾性変形させた後、前述した第1の実施形態の場合と同様に、ロックピン133のロック部133bをロック孔135に差し込むことによって、当該ロック部133bとロック孔135との間に存在する上下方向の隙間Cを吸収し、丸鋸本体101の遊びを無くすることができる。このように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態の場合と同様、ロックピン133のロック孔135に対する抜き差し性を損なうことなく、上部テーブル113を下死点位置、すなわちテーブルソーモードでの切断作業位置に安定状態に固定することができる。
また第2の実施形態において、遊び吸収装置141は第1の実施形態と同様、ロック装置131に並んで設置された構成とされており、従って、板バネ149の少ない変形量で遊びを吸収することが可能なる。
なお第1の実施形態では、弾性部材としてのゴムキャップ143をベース側部材に設ける構成とし、また第2の実施形態では、弾性部材としての板バネ149を丸鋸本体側に設ける構成としたが、弾性部材は、当然ベース側部材と丸鋸本体側部材との両方にそれぞれに設けることを妨げない。
また第1のおよび第2の実施形態では、ロック装置131および遊び吸収装置141を相互に近接する位置で、かつ丸鋸本体101の揺動中心101a側に配置したが、遊び吸収装置141をロック装置131から離間した丸鋸本体101の前側に設置する構成に変更してもよい。また丸鋸本体101を下死点位置に固定および固定解除するロック装置131は、ロック孔135にロックピン133を抜き差し方式としたが、他の形式であっても何ら差し支えない。例えば、ハンドグリップ115付近とターンレバー119付近を、布製のベルトや鎖などでつなぐ等の形態も含まれるものであり、ロック装置を構成する構成要素間に存在する意図的なあるいは偶然的な隙間の発生を伴うロック装置であれば、その対象となり得るものである。
また第1の実施形態で説明した、ゴムキャップ143を平板状のゴム板に変更し、当該ゴム板をベース側部材であるストッパアーム145の上面、あるいは丸鋸本体側部材である加圧部147の加圧平面147aに貼着する構成としてもよい。ま第2の実施形態で説明した板バネ149は、コイルバネや皿バネあるいは捩りバネといったその他の機械バネに変更してもよい。またゴムや機械バネからなる遊び吸収用の弾性部材の設置部位としては、例えば丸鋸本体101の揺動中心101a線上に設置することも可能である。
本発明の第1の実施形態に係る上部テーブル付卓上丸鋸を示す平面図である。 同じく上部テーブル付卓上丸鋸を示す側面図であり、丸鋸本体が上死点位置に置かれた状態を示す。 同じく上部テーブル付卓上丸鋸を示す側面図であり、丸鋸本体が下死点位置に置かれた状態を示す。 図1におけるA部の拡大図である。 ロック装置の隙間(遊び)吸収態様の説明図である。 図3におけるB部の拡大図である。 遊び吸収装置を示す縦断面図である。 第2の実施形態に係る遊び吸収装置を示す側面図である。 同じく第2の実施形態に係る遊び吸収装置を示す縦断面図である。 従来の上部テーブル付卓上丸鋸を示す側面図である。 ロック装置の隙間による上部テーブルの「ガタ」を説明する図である。
符号の説明
100 上部テーブル付卓上丸鋸
101 丸鋸本体
101a 揺動中心
103 ベース
105 本体支持部
107 ブレード
107a 下縁部
107b 上縁部
109 ブレードケース
111 セーフティカバー
113 上部テーブル
114 リンクプレート
115 ハンドグリップ
116 上部カバー
117 モータスイッチ
119 ターンレバー
121 支持部
123 傾動部
125 止着ネジ
127 ターンテーブル
129 位置決め部材
131 ロック装置
133 ロックピン
133a 摘み
133b ロック部
135 ロック孔
137 ピン取付部
137a 取付孔
139 ゴムリング
141 遊び吸収装置
143 ゴムキャップ
145 ストッパアーム
147 加圧部
149 板バネ
149a 直立部
149b 水平部
151 止めネジ

Claims (3)

  1. 被加工材を載置可能なテーブルを有するベースと、
    前記ベースの上方に配置されるとともに、当該ベースに近接した第1の位置と当該第1の位置よりも当該ベースから離間した第2の位置との間で、上下方向に揺動可能に当該ベースに連接された丸鋸本体と、
    前記第1の位置へ移動された前記丸鋸本体を当該第1の位置に固定するためのロック装置と、を備え、
    前記丸鋸本体は、被加工材を載置可能な上部テーブルと、当該丸鋸本体の前記第2の位置から前記第1の位置への移動により前記テーブルに載置された被加工材を下縁部で切断作業するとともに、前記第1の位置へ移動された当該丸鋸本体を前記ロック装置により当該第1の位置に固定した状態において前記上部テーブルから所定量だけ突出した上縁部で当該上部テーブルに載置された被加工材を切断作業するブレードとを有する上部テーブル付卓上丸鋸であって、
    前記第1の位置へ移動された前記丸鋸本体が前記ロック装置によって当該第1の位置に固定された状態において、当該ロック装置により発生する当該丸鋸本体の上下方向の遊びを吸収する遊び吸収手段を備えていることを特徴とする上部テーブル付卓上丸鋸。
  2. 請求項1に記載の上部テーブル付卓上丸鋸であって、
    前記遊び吸収手段は、ベース側部材と丸鋸本体側部材とのいずれか一方または両方に設けられた弾性部材によって構成され、当該弾性部材は、前記丸鋸本体の前記第1の位置への移動により前記丸鋸本体側部材と前記ベース側部材とによって上下方向から挟圧されることで弾性変形し、当該弾性変形による弾発力によって前記丸鋸本体の上下方向の遊びを吸収する構成とされることを特徴とする上部テーブル付卓上丸鋸。
  3. 請求項1または2に記載の上部テーブル付卓上丸鋸であって、
    前記遊び吸収手段は、前記ロック装置と共に前記丸鋸本体の揺動支点側に配置されていることを特徴とする上部テーブル付卓上丸鋸。
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