JP2005158558A - 燃料電池システム - Google Patents

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育宏 谷口
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敬介 鈴木
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雅俊 飯尾
Yasuyuki Ito
泰之 伊藤
Yuichi Koike
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Abstract

【課題】 燃料電池運転停止後のセパレータの乾燥を防止し、燃料ガスまたは酸化剤ガスのセパレータ透過を低減する。
【解決手段】 燃料電池1は、多孔質性のセパレータ1d、1eを備え、それぞれ純水極1f、1gに供給される純水を使用して、アノード1aの水素ガスとカソード1bの空気を加湿する。燃料電池システムの運転停止時に、冷却水温度制御手段24により冷却水ポンプ15及びラジエタファン18を駆動して、温度センサ19が検出する燃料電池1の温度が所定温度まで冷却する。所定温度まで冷却後、純水回収制御手段25により純水回収弁14a、14b、14cを作動させて、コンプレッサ10の空気圧力により、セパレータ1d、1e、純水極1f、1gの純水を純水タンク13へ回収する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水分を染み込ませることができる多孔質セパレータによりアノードとカソードの少なくとも一方を加湿する燃料電池システムに関する。
燃料電池は、水素ガスなどの燃料ガスと酸素を有する酸化剤ガスとを電解質を介して電気化学的に反応させ、電解質両面に設けた電極間から電気エネルギを直接取り出すものである。特に固体高分子電解質を用いた固体高分子型燃料電池は、動作温度が低く、取り扱いが容易なことから電動車両用の電源として注目されている。すなわち、燃料電池車両は、高圧水素タンク、液体水素タンク、水素吸蔵合金タンクなどの水素貯蔵装置を車両に搭載し、そこから供給される水素と、酸素を含む空気とを燃料電池に送り込んで反応させ、燃料電池から取り出した電気エネルギで駆動輪につながるモータを駆動するものであり、排出物質は水だけであるという究極のクリーン車両である。
一般に、固体高分子型燃料電池の構成単位であるセルは、高分子電解質膜の両面に電極触媒層を形成した膜電極構造体(MEA)と、燃料極側に燃料ガスとしての水素を供給するセパレータと、酸化剤極側に酸化剤ガスとしての空気を供給するセパレータとを備えて構成されている。従来より使用されている固体高分子電解質膜は、含水状態でないと水素イオン導電性を十分発揮しないものがあり、燃料ガスや酸化剤ガスを加湿することにより固体高分子電解質膜の含水状態を保持している。
燃料ガスや酸化剤ガスの加湿方法には、燃料電池スタックの外部に設けた加湿器により加湿する外部加湿方式と、燃料電池スタック内部で加湿する内部加湿方式とがある。
内部加湿方式では、水分を染み込ませることができる多孔質セパレータ(ポーラスタイプのセパレータ)を用い、これらセパレータに純水などを供給して燃料ガスと酸化剤ガスの少なくとも一方を加湿している。
このような多孔質セパレータを備えた従来の燃料電池としては、特許文献1、特許文献2記載の技術が知られている。このような構造の燃料電池は、多孔質体のセパレータに水分を湿潤させることによってアノードガスとカソードガスを加湿し、電解質膜を加湿する機能を実現している。
特開平6−068884号公報(第7頁、図1) 特開平8−250130号公報(第6頁、図1)
しかしながら上記多孔質セパレータは、湿潤時にガス不透過性となる特徴がある一方、乾燥時に十分な水分量を含有していないとガスがセパレータを透過してしまい、燃料ガスが加湿用の純水流路へリークして燃費性能が低下したり、純水流路へリークした燃料ガスを可燃限界以下に希釈して排出するブロアの電力消費が増大するという問題点を有する。
また燃料電池システムの運転停止時には、氷点下での凍結による故障を防止するため、燃料電池内や配管内の純水を抜いてタンクなどへ回収することが行われるが、このとき多孔質セパレータに含まれる水分がガスの流れや蒸発によって持ち出され、多孔質セパレータが乾燥して上記ガス透過現象が生じるという問題点があった。
本発明は、上記問題点を解決するため、アノードとカソードの少なくとも一方を加湿する多孔質性のセパレータを備えた燃料電池と、前記セパレータから回収した水を貯蔵するタンクと、燃料電池の温度を検出する温度検出手段と、前記セパレータから前記タンクへ水を回収する水回収手段と、燃料電池システムの停止時に、前記温度検出手段が検出した温度が所定温度まで低下してから前記水回収手段により前記セパレータ内の水を前記タンクへ回収するように制御する水回収制御手段と、を備えたことを要旨とする燃料電池システムである。
本発明によれば、燃料電池の運転の停止時に燃料電池を十分に冷却してから純水を回収する構成としたので、運転停止後セパレータに含まれる水分が蒸発しにくくなり、燃料ガスや酸化剤ガスがセパレータを透過して加湿用の水に混入することを防止できるという効果がある。
次に図面を参照して、本発明の実施例を説明する。以下に説明する各実施例は。特に限定されないが燃料電池車両の電源として好適な燃料電池システムである。
図1は、本発明に係る燃料電池システムの実施例1を説明するシステム構成図である。
図1において、燃料電池(燃料電池本体)1は、アノード1a、カソード1b、電解質膜1c、アノードに供給される燃料ガス(水素)を加湿する多孔質部材を用いたセパレータ1d,カソードに供給される酸化剤ガス(空気)を加湿する多孔質部材を用いたセパレータ1e、純水をセパレータ1d,1eに供給する純水極1f、1gを備えている。
セパレータ1d,1eは、発泡金属またはカーボンなどの導電性の多孔質部材を用いてたもので、それぞれ純水極1f、1gから供給される純水により、アノードに供給される水素、カソードに供給される空気をそれぞれ加湿するものである。
燃料電池1のアノード1aに水素ガスが、カソード1bに空気が供給され、以下に示す電極反応が進行され、電力が発電される。
(化1)
アノード(水素極):H2 → 2H+ +2e- …(1)
カソード(酸素極):2H+ +2e- +(1/2)O2 → H2O …(2)
アノード1aへの水素供給は、水素タンク2から水素タンク元弁3、減圧弁301、水素供給弁4を通じてなされる。水素タンク2から供給される高圧水素は、減圧弁301で機械的に所定の中間圧力まで減圧され、水素供給弁4で中間圧力が所望の水素圧まで減圧制御されてアノード1aへ供給される。
燃料電池システム全体の制御は、システム全体を制御するコントローラ30の下に、カソード1bの空気圧力を制御する空気圧力制御手段22,アノード1aの水素圧力を制御する水素圧力制御手段23,冷却水温度を制御する冷却水温度制御手段24,低温環境下での燃料電池停止時に純水を純水タンク13へ回収するように制御する純水回収制御手段25,燃料電池の起動時及び停止時にカソードの酸素消費を制御するカソード酸素消費制御手段26を備えている。
エゼクタ5は、水素供給弁4から供給される新規水素とアノード1aで消費されなかった水素とを混合してアノード1aに供給する再循環を行わせるために設置されている。
アノード1aの水素圧は、水素圧力制御手段23が圧力センサ6aで検出した圧力をフィードバックして水素供給弁4を駆動することによって制御される。水素圧を一定に制御することによって、燃料電池が消費した分だけの水素が自動的に補われる。
アノード1aと希釈ブロア9との間に設けられたパージ弁7は、次の(1)から(3)に示すような場合に開く。
(1)水素循環機能を確保するために、水素系内に蓄積した窒素を排出する。
(2)セル電圧を回復させるために、ガス流路に詰まった水詰まりを吹き飛ばす。
(3)燃料電池の劣化を防止するために、起動時にアノード1aのみガスを供給してカソード1bの酸素を電力消費させるカソード酸素消費制御を行いつつ水素系内のガスを水素置換する。また停止時にもカソード酸素消費制御をおこなう。
希釈ブロア9は、パージ弁7から排出される水素を可燃濃度未満の水素濃度になるように空気で希釈してシステム外へ排出する。
カソード1bへの空気はコンプレッサ10から供給される。カソード1bの空気圧は、カソード入口に設けられた圧力センサ6bで検出される。空気圧力制御手段22は、圧力センサ6bが検出した圧力をフィードバック制御して空気調圧弁11を駆動することによって、カソード空気圧を所望の値に制御する。
純水極1f、1gが使用する加湿用の純水は、純水タンク13から純水ポンプ12により供給される。空気圧、水素圧、純水圧は、発電効率や水収支を考慮して設定されるとともに、電解質膜1cやセパレータ1d,1eに歪みを生じないように所定の差圧に管理される。純水極1f、1gに供給された純水の一部は、セパレータ1d,1eを介してアノードの水素、カソードの空気をそれぞれ加湿する。純水の残部は、純水タンク13へ戻る。
純水回収制御手段25は、純水回収弁14a、14b、14cを駆動することによって、燃料電池1の純水極1f、1g、セパレータ1d,1e及び純水系配管内の純水をコンプレッサ10がカソード1bに供給する空気圧で純水タンク13へ回収する。純水が純水極1f、1g及びセパレータ1d,1eに残ったままの状態で燃料電池システムを停止すると、氷点下においては純水が凍結膨張して燃料電池1が破損する可能性があるため、純水を純水タンク13へ回収する。尚、純水タンク13内部で純水が凍結しても、純水タンク13が破損しないように構造上の工夫がされている。
燃料電池1内部の冷却水流路1iへの冷却水は、冷却水ポンプ15により供給される。この冷却水は、燃料電池の使用環境下でも凍結しないように、エチレングリコール等の融点降下剤を混入した冷却液である。三方弁16は、冷却水の流路をラジエタ17方向とラジエタバイパス方向に切り替えや分流する流路調整手段である。
ラジエタファン18は、走行風によるラジエタ17の冷却が十分でないときに、ラジエタ17へ風を通過させて冷却水を冷やす。冷却水の温度は、冷却水温度制御手段24が温度センサ19で検出した冷却水温度をフィードバックして三方弁16とラジエタファン18を駆動することによって調整される。
パワーマネージャー20は、燃料電池1から電力を取り出して図示しない車両駆動モータなどの負荷装置へ電力を供給する。
カソード酸素消費制御手段26は、燃料電池システムの起動時及び停止時に、コンプレッサ10での空気供給を停止させ、電圧センサ21で検出された燃料電池電圧および経過時間に応じて、燃料電池1から電力を取り出して、カソード1bの酸素を消費させるカソード酸素消費制御を行う。
多孔質部材を用いたセパレータ1d,1eは、湿潤時にガス不透過性となる特徴がある一方、乾燥時に十分な水分量を含有していないとガスが透過してしまうという問題点を有する。
燃料電池システムの停止時には、氷点下での凍結による故障を防止するため、燃料電池内や配管内の純水を抜いて純水タンク13へ回収することが行われるが、このときセパレータに含まれる水分がガスの流れや蒸発によって持ち出され、多孔質のセパレータが乾燥してガスが透過してしまうという問題が発生する。
その結果、図3に示すように、燃料電池へ供給している水素や空気が、乾燥したセパレータ1d,1eを透過して純水極1f、1g側へ流れて、水素がむだに消費されて燃料電池の効率性能が低下するとともに、車外へ可燃濃度の水素が放出される可能性を生じる。また、一旦乾燥してしまったセパレータ1d,1eの多孔質体を再び湿潤させるのに時間がかかりメインテナンスに手間が掛かるという問題が生じる。多孔質セパレータの乾燥及びガスの透過は、図4に示すように燃料電池の温度が高いほど起こりやすくなる。
そこで、本実施例においては、燃料電池システムを停止するときには、燃料電池を所定の温度まで冷却してからセパレータから純水を回収することによって、セパレータからの純水の蒸発量を低減して、燃料ガスまたは酸化剤ガスのセパレータ透過を緩和、防止させるという効果がある。
次に、図2の状態遷移図を参照して、本実施例1のコントローラ30、空気圧力制御手段22,水素圧力制御手段23,冷却水温度制御手段24,純水回収制御手段25,及びカソード酸素消費制御手段26の協働による燃料電池停止制御シーケンスについて説明する。
まず状態Aの通常運転状態から、燃料電池の運転/停止を指示するキーSW(スイッチ)が停止を指示するオフ状態にされると、状態Bのアイドル運転状態となる。状態Bのアイドル運転状態では、水素圧力制御手段23、空気圧力制御手段22によりアノード1aの水素圧力とカソード1bの空気圧力が所定のアイドル状態の圧力に制御されるとともに、冷却水温度制御手段24により冷却水を早く冷やすために三方弁16をラジエタ17側へ全開に、ラジエタファン18の回転数を最高回転に、冷却水ポンプ15の回転数を最高回転にする。これにより速やかに燃料電池を冷却して、燃料電池の運転停止に要する時間を短縮することができるという効果がある。
あるいは、状態Bにおいて、冷却水温度制御手段24の目標制御温度をガスの透過が発生しない温度以下の値に設定してもよい。
状態Bにおいて、温度センサ19が検出する燃料電池出口冷却水温度がガスの透過が発生しない所定温度以下になるか、或いは状態Bで所定時間以上経過すると状態Cへ遷移する。状態Cでは、水素を希釈する希釈ブロア9が作動される。希釈ブロア9が作動すると状態Dへ遷移する。状態Dではパージ弁7が開かれ、パージ弁7から排出された水素が希釈ブロア9で希釈されてから車外へ排出される。パージ弁7が開いた後に状態Eへ遷移し、状態Eではパワーマネージャ20への電力取出指令を絶つことで燃料電池1の電力取出が停止される。状態Eで電力取り出し停止後、状態Fへ遷移し、純水ポンプ12を停止する。
燃料電池の冷却待ち状態である状態Bにおいて、経過時間が所定時間を過ぎても温度センサ19が検出する燃料電池出口冷却水温度がガスの透過を発生しない温度以下に下がらなかったときには、シーケンスは状態Fから状態Kへ遷移し、状態G〜状態Jの水回収シーケンスが飛ばされる。
冷却水の温度がガスの透過を発生しない温度以下に下がった場合、状態Fで純水ポンプ12を停止後、状態Gでカソード空気圧を純水回収に必要な圧力に設定する。このときアノード1aの水素圧力もカソード1bの空気圧力と同様の圧力に設定して、電解質膜1cへ差圧をつけないようにする。状態Hでは純水回収弁14aと14bを開くことによって、純水回収弁14aから燃料電池1側の純水を空気圧で回収する。
状態Hにおいて、純水回収に必要な時間が経過後に、状態Iへ遷移して純水回収弁14bを閉じて純水回収弁14cを開けることによって純水回収弁14aから純水タンク1側の純水を回収する。回収に必要な時間が経過後に、状態Jで純水回収弁14aが閉じられて純水回収が終了する。
このように、本実施例では、純水回収のためにカソードに空気を供給するコンプレッサの空気圧力を使用しているので、純水回収のための専用動力源を必要とせず、システム構成が簡易となる。
次に状態Kではコンプレッサ10が停止され、空気調圧弁11が全閉にされる。コンプレッサ10が停止し、かつ空気調圧弁11が全閉後、状態Lへ遷移する。状態Lで再び燃料電池1から電力が取り出され、カソード1bの酸素が消費される。カソード酸素消費に必要な時間が経過して燃料電池電圧が所定値以下に下がるとカソード1bの酸素が完全に消費されたと判断し、状態Mで電力取り出しを停止する。このように燃料電池の運転停止時にカソード酸素を消費することによって、燃料電池開放端電圧を立てないようにする。電力取り出し停止後、状態Nで水素タンク元弁3を閉じて水素供給が停止される。水素系内の水素がパージ弁7から排出されて圧力センサ6aが検出するアノード水素圧力が大気圧程度まで下がったら、状態Oで希釈ブロア9を停止させ、希釈ブロア9の停止後、状態Pで燃料電池システムの停止が完了する。
次に本発明に係る燃料電池システムの実施例2について説明する。実施例2は次の特徴がある。
(1)燃料電池をアイドル運転状態にして冷却待ちのときに、燃料電池の発電電力を燃料電池システムの補機が必要とする電力に制限することによって、燃料電池の発熱量を低く抑え、早く冷却が行えるようにする。
(2)燃料電池システム停止時に、セパレータから純水タンクへ純水を回収するか否かを指定可能とするため純水回収スイッチを設ける。燃料電池システムを停止する場合、この純水回収スイッチがオフになっていれば、燃料電池の冷却は行わず、純水を回収しないように制御する。
図5は、実施例2の燃料電池システムの構成を説明するシステム構成図である。図1に示した実施例1の構成に対して、燃料電池を停止する際のアイドル運転状態における発電電力を制限する電力制限手段27と、燃料電池システム停止時に純水回収するか否かを指定する純水回収スイッチ28と、純水回収スイッチ28の指示に従って純水回収するか否かを判断する純水回収判断手段29とが追加されている。その他の構成は、図1に示した実施例1と同様であるので、同じ構成要素には、同じ符号を付与して重複する説明を省略する。
電力制限手段27の制限値は、アイドル運転時の燃料電池システムの補機の消費電力をまかなえる電力に設定する。ここで、燃料電池システムの補機とは、コンプレッサ10,冷却水ポンプ15及びラジエタファン18である。ラジエタファン18と冷却水ポンプ15については高負荷で駆動するため、その分の消費電力も考慮しておく。
純水回収判断手段29は、純水回収スイッチ28がオンになっている場合には、純水回収を純水回収制御手段25に指示し、純水回収スイッチ29がオフになっている場合には純水の回収は行わないように純水回収制御手段25に指示する。
次に、図6の状態遷移図を参照して、本実施例2のコントローラ30、空気圧力制御手段22,水素圧力制御手段23,冷却水温度制御手段24,純水回収制御手段25,カソード酸素消費制御手段26、電力制限手段27,及び純水回収判断手段29の協働による燃料電池停止制御シーケンスについて説明する。
図6に示した本実施例2の燃料電池停止制御シーケンスは、図2に示した実施例1の燃料電池停止制御シーケンスに対して、状態A2と状態B2とが追加されていることが主要な相違点である。
図6において、状態Aの通常運転状態からキーSWがオフされると、状態A2へ遷移する。状態A2では、純水回収スイッチ28が押されているか否かが検出され、純水回収判断手段29により純水を回収するか判断される。純水回収スイッチ28が押されている(オン)場合には、状態A2から状態Bのアイドル運転状態へ遷移する。
状態Bのアイドル運転状態では、水素圧力制御手段23、空気圧力制御手段22によりアノード1aの水素圧力とカソード1bの空気圧力が所定のアイドル状態の圧力に制御されるとともに、冷却水温度制御手段24により冷却水を早く冷やすために三方弁16をラジエタ17側へ全開に、ラジエタファン18の回転数を最高回転に、冷却水ポンプ15の回転数を最高回転にする。あるいは、冷却水温度制御手段24の目標制御温度をガスの透過が発生しない温度以下の値に設定してもよい。このとき、燃料電池1の発熱量を抑制して冷却を促進するために、電力制限手段27からパワーマネージャー20に対して、燃料電池1の発電電力が補機であるコンプレッサ10と冷却水ポンプ15とラジエタファン18との消費電力の合計に制限される。
状態Bから状態Cへの遷移条件は、実施例1と同様に、温度センサ19が検出する燃料電池出口冷却水温度がガスの透過が発生しない所定温度以下になるか、或いは状態Bで所定時間以上経過することであり、以下のシーケンス動作も実施例1と同様である。
一方、純水回収スイッチ28が押されてない(オフ)場合には、状態A2から状態B2のアイドル運転状態となる。状態B2では、水素圧力制御手段23、空気圧力制御手段22によりアノード1aの水素圧力とカソード1bの空気圧力が所定のアイドル状態の圧力に制御されるが、状態Bのような冷却水急冷制御は行われない。状態B2で、アノード1aの水素圧力とカソード1bの空気圧力が所定のアイドル状態の圧力に制御されると、状態Cへ遷移する。状態C以降の制御シーケンスにおいて、純水回収スイッチ28がオフの場合、状態Fから状態Kへ遷移して、状態Gから状態Jを省略する以外は、実施例1と同様のシーケンスである。
本実施例によれば、純水の回収が不要と判断される場合には、純水回収を行わないように制御することで、外気温が高い場合など純水凍結の虞が無い場合には、冷却待ち時間を省略し、運転停止に要する時間を短縮するとともに消費電力量を削減することができる。
次に本発明に係る燃料電池システムの実施例3について説明する。本実施例3は、状態Bのアイドル運転状態の冷却待ちにおいては、アイドル時の所定放熱量を満たすラジエタファン回転数と冷却水ポンプ回転数の組み合わせの中から、ラジエタファン消費電力と冷却水ポンプ消費電力との合計消費電力が最小になるように、それぞれの回転数を設定することに特徴がある。システム構成図と状態遷移図は実施例1あるいは実施例2の説明に用いた図と同様である。
図7にラジエタ17の通過風量、冷却水流量、放熱量の関係を示す。ラジエタの通過風量はラジエタファン回転数によって決まり、冷却水流量は冷却水ポンプ回転数によって決まる。放熱量を上げるにはラジエタ通過風量を上げるか冷却水流量を上げればよい。本実施例では、ラジエタファン消費電力と冷却水ポンプ消費電力との合計消費電力が最小になるように、それぞれの動作点を設定する。
目標とするラジエタの放熱量は、燃料電池停止時のアイドル運転状態(状態B)における冷却待ちにおける燃料電池発熱量よりもラジエタの放熱量の方が大きくなるように設定する。目標とする放熱量を得るためには、ラジエタファン18と冷却水ポンプ15の動作点は、例えば動作点1から5のような点がある。動作点1から5についての消費電力は、図8のようになる。ラジエタファンの回転数が高いほど、ラジエタファンの消費電力が大きくなり、冷却水ポンプの回転数が高いほど冷却水ポンプ消費電力は大きくなる。動作点1ではラジエタファンの消費電力は小さいが、冷却水ポンプ消費電力は大きくなり、動作点が5にいくにつれて、ラジエタファンの消費電力は大きくなり、冷却水ポンプ消費電力は小さくなる。
図9に動作点毎のラジエタファンと冷却水ポンプの合計消費電力を示す。動作点3が他の動作点に比べて合計消費電力が最も小さいため、動作点3のラジエタファン回転数とポンプ回転数を設定する。
本実施例によれば、燃料電池の運転停止に要する電力を最小化することができるという効果がある。
本発明に係る燃料電池システムの実施例1の構成を説明するシステム構成図である。 実施例1における燃料電池システム運転停止時の制御シーケンスを説明する状態遷移図である。 セパレータからのガス透過現象を説明する模式図である。 燃料電池温度と純水回収後ガス透過が始まるまでの時間との関係を説明する図である。 本発明に係る燃料電池システムの実施例2の構成を説明するシステム構成図である。 実施例2における燃料電池システム運転停止時の制御シーケンスを説明する状態遷移図である。 ラジエタ通過風量に対する放熱量を示すラジエタ性能図上に動作点を記入した例である。 (a)実施例3におけるラジエタファン回転数に対する消費電力の説明図である。(b)実施例3における冷却水ポンプ回転数に対する消費電力の説明図である。 実施例3における各動作点のラジエタファン消費電力と冷却水ポンプ消費電力との合計消費電力を示す図である。
符号の説明
1…燃料電池
2…水素タンク
3…水素タンク元弁
301…減圧弁
4…水素供給弁
5…エゼクタ
6a、6b…圧力センサ
7…パージ弁
9…希釈ブロア
10…コンプレッサ
11…空気調圧弁
12…純水ポンプ
13…純水タンク
14a、14b、14c…純水回収弁
15…冷却水ポンプ
16…三方弁
17…ラジエタ
18…ラジエタファン
19…温度センサ
20…パワーマネージャー
21…電圧センサ
22…空気圧力制御手段
23…水素圧力制御手段
24…冷却水温度制御手段
25…純水回収制御手段
26…カソード酸素消費制御手段
27…電力制限手段
28…純水回収スイッチ
29…純水回収判断手段
30…コントローラ

Claims (12)

  1. アノードとカソードの少なくとも一方を加湿する多孔質性のセパレータを備えた燃料電池と、
    前記セパレータから回収した水を貯蔵するタンクと、
    燃料電池の温度を検出する温度検出手段と、
    前記セパレータから前記タンクへ水を回収する水回収手段と、
    燃料電池システムの停止時に、前記温度検出手段が検出した温度が所定温度まで低下してから前記水回収手段により前記セパレータ内の水を前記タンクへ回収するように制御する水回収制御手段と、
    を備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 燃料電池を流通する冷却液と、
    該冷却液を循環させる冷却液ポンプと、
    該冷却液を冷却するラジエタと、
    該ラジエタに送風するラジエタファンと、
    燃料電池システムの停止時に、前記ラジエタファンの回転数を所定の回転数まで作動させる冷却液温度制御手段と、
    を備えた特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 燃料電池を流通する冷却液と、
    該冷却液を循環させる冷却液ポンプと、
    該冷却液を冷却するラジエタと、
    燃料電池システムの停止時に、前記冷却液ポンプの回転数を所定の回転数まで作動させる冷却液温度制御手段と、
    を備えた特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  4. 燃料電池を流通する冷却液と、
    該冷却液を循環させる冷却液ポンプと、
    該冷却液を冷却するラジエタと、
    冷却液流路をラジエタ方向とラジエタバイパス方向とに分岐させる流路調整手段と、
    燃料電池システムの停止時に、前記流路調整手段をラジエタ方向に作動させる冷却液温度制御手段と、
    を備えた特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  5. 燃料電池システムの停止時に、前記ラジエタファンの回転数を最高回転数まで作動させることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  6. 燃料電池システムの停止時に、前記冷却液ポンプの回転数を最高回転数まで作動させることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
  7. 燃料電池システムの停止時に、前記冷却液温度制御手段は、所望の放熱量が得られる条件の下で、前記ラジエタファンの消費電力と前記冷却液ポンプの消費電力との合計が最小なるラジエタファン回転数と冷却液ポンプ回転数とを算出し、ラジエタファン回転数及び冷却液ポンプ回転数を前記算出した回転数に設定することを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  8. 前記冷却液温度制御手段による燃料電池の冷却中に、燃料電池の発電電力を燃料電池システム補機の駆動に要する電力に制限する電力制限手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  9. 燃料電池システムの停止時に、所定時間内に燃料電池を所定の温度まで冷却できないときには、前記水回収制御手段は、前記セパレータからの水回収を行わないことを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  10. 燃料電池の停止時に前記セパレータから水を回収するか否かを判断する水回収判断手段を備え、
    燃料電池システムの停止時に、前記水回収判断手段が水を回収しないと判断した場合には、冷却手段が燃料電池を所定の温度まで冷却しないことを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  11. カソードへの空気供給を停止した状態でアノードに水素供給しながら燃料電池から電力を取り出すことによってカソードの酸素を消費させるカソード酸素消費制御手段を備え、
    前記カソード酸素消費制御手段は、前記冷却制御手段によって燃料電池が所定の温度まで冷却されて、前記水回収制御手段によって燃料電池内の水が回収されてから、カソードの酸素を消費させることを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  12. 前記水回収手段は、カソードへの供給空気を水の流路に導入することにより水の回収を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項11の何れか1項に記載の燃料電池システム。
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