JP2005158513A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガス配流の乱れを抑制しつつ、適切な水マネージメントを行うことができる燃料電池を提供する。
【解決手段】電解質膜2と、触媒電極3およびガス拡散層4から成る一対の電極とから構成したMEA5と、MEA5に接触する複数のリブ部9(14)と、リブ部9(14)を隔壁として形成される酸化剤ガス流路8(燃料ガス流路13)を有する酸化剤ガスセパレータ6(燃料ガスセパレータ7)と、を備える。さらに、リブ部9(14)のMEA5との接触面に、酸化剤ガス流路8(燃料ガス流路13)の上流側から下流側に沿った細溝12(15)を設ける。
【選択図】 図2

Description

本発明は燃料電池に関する。特に、固体高分子電解質膜を有する燃料電池において、適切な水マネージメントを行うための構成に関する。
従来、高分子電解質膜と、高分子電解質膜を挟んで配置した空気極および燃料極と、空気極に酸化剤ガスを供給・排出し、燃料極に燃料ガスを供給・排出するガス流路溝が設けられ、燃料極と空気極を挟むように配置された一対のセパレータ板と、から構成した高分子電解質型燃料電池が知られている。このような燃料電池において、燃料極、空気極またはセパレータ板の少なくとも一カ所に、水除去用流路を配置している。例えば、水除去用流路をセパレータ板の表面に、ガス流路溝と平行して形成している(例えば、特許文献1、参照。)。
特開2001−110432号公報
しかしながら、上記背景技術においては、ガス流路またはガス拡散層に隣接して構成される水除去流路が、さらに水マニホールドに接続されてセル外部と連通する構成となっている。そのため、ガス流路またはガス拡散層に存在するスの一部が水除去流路内に流れこみ、そのまま水マニホールドから排出されてしまう可能性がある。その結果、燃料電池内のガス配流が乱れて、セル性能や積層体としての性能が不安定となる可能性があるという問題があった。
そこで本発明は、上記問題を鑑みて、ガス配流の乱れを抑制しつつ、水マネージメントを適切化できる燃料電池を提供することを目的とする。
本発明は、電解質膜と、触媒電極およびガス拡散層から成る一対の電極から構成した発電層と、前記発電層に接触する複数のリブ部と前記リブ部を隔壁として形成される反応ガス流路を有するガスセパレータと、を備える。さらに、前記リブ部の前記発電層との接触面に、前記反応ガス流路の上流側から下流側に沿った細溝を設ける。
リブ部の発電層との接触面に設けた、反応ガス流路の上流側から下流側に沿った細溝により、発電層で生じた生成水や凝縮水を細溝内に除去することができ、また細溝内を、ウィッキング作用により水の濃度が低くなる領域に移動させることができる。これにより、水過剰となりやすい下流側の水を、水不足となりやすい上流側に移動させることができ、セル面内で水分布を適切化することができる。また、細溝を用いるため、水分が反応ガスの影響を受け難く、細溝中の水は細溝外に抜け難いため、ガス配流への影響を低減することができる。従って、水マネージメントやガス配流性に優れ、信頼性を向上した燃料電池を提供することができる。
第1の実施形態について説明する。燃料電池を構成する単位セル1の断面の一部を図2に示す。燃料電池は、一つの単位セル1から構成しても良いし、複数の単位セル1を積層することにより形成したスタックにより構成してもよい。
電解質膜2を、触媒を有する一対の触媒電極3である燃料極3a、酸化剤極3cで狭持し、さらにその外側からガス拡散層4a、4cで狭持することにより構成した膜電極接合体(MEA)5を、さらに酸化剤ガスセパレータ6、燃料ガスセパレータ7で狭持することにより単位セル1を構成する。
MEA5と酸化剤ガスセパレータ6の間には、酸化剤ガス流路8を構成する。酸化剤ガス流路8の形状を図1に示す。
酸化剤ガスセパレータ6のMEA5に対峙する面に、複数の並列した溝状の酸化剤ガス流路8を設ける。並列に設けた酸化剤ガス流路8間には、流路間の隔壁としてリブ部9が構成される。つまり、酸化剤ガスセパレータ6のMEA5に対峙する表面には、MEA5に接触し、導電機能を有するリブ部9と、MEA5に接触せずに、溝形状に形成された酸化剤ガス流路8と、が構成される。
酸化剤ガス流路8の上流端を、燃料電池を積層方向に貫通する孔により構成した酸化剤ガス入口マニホールド10に連通させる。一方、酸化剤ガス流路8の下流端を、燃料電池を積層方向に貫通する孔により構成した酸化剤ガス出口マニホールド11に連通させる。
また、リブ部9には、酸化剤ガス流路8の上流側から下流側に沿った細溝12を構成する。ここでは、細溝12を、酸化剤ガス流路8の入口近傍と出口近傍とを連通する溝により構成する。つまり、細溝12を、一端が酸化剤ガス入口マニホールド10に連通し、もう一端が酸化剤ガス出口マニホールド11に連通するように構成する。
酸化剤極3cで生じた生成水、並びに、ガス拡散層4c内に存在する凝縮水は、圧力差、濃度差、毛細管力により細溝12内に移動して保持される。特に、酸化剤ガス流路8の下流領域近傍においては、凝縮水や生成水が多く存在するので、多くの水がMEA5内から細溝12に移動する。一方、酸化剤ガス流路8の上流領域近傍においては、凝縮水の存在が少ないのに加え、MEA5から酸化剤ガス流路8を流れる酸化剤ガスへの蒸発が激しいので、MEA5から細溝12への水の移動は抑制される。
細溝12内では、水の濃度差やウィッキング作用により、水が多く存在する領域から水が少ない領域へ移動する。ここでは、細溝12を、酸化剤ガス流路8の上流部から下流部にかけて連続して構成したので、細溝12内に溜まった水は、水過剰となりやすい下流領域から水不足となりやすい上流領域へ移動する。上流領域へ移動した水は、MEA5内が乾燥している場合にMEA5に存在する酸化剤ガス内に蒸発して加湿に用いられる。
一方、図2に示すように、MEA5と燃料ガスセパレータ7との間には、燃料ガス流路13を構成する。ここでは、燃料ガス流路13を、燃料ガスセパレータ7のMEA5に対峙する面に構成した複数の並列した溝により構成する。並列する燃料ガス流路13間には、流路間の隔壁としてリブ部14が構成される。つまり、燃料ガスセパレータ7のMEA5に対峙する表面には、MEA5に接触し、導電機能を有するリブ部14と、MEA5に接触しない燃料ガス流路13が設けられる。なお、リブ部9の上流端、下流端は、それぞれ酸化剤ガス入口マニホールド10、酸化剤ガス出口マニホールド11に面するように構成する。
さらにこのような燃料ガスセパレータ7のリブ部14に、細溝15を構成する。ここでは、燃料ガスセパレータ7を、酸化剤ガスセパレータ6と同様に構成する。つまり、細溝15を、燃料ガス流路13の上流側と下流側を連通するように構成する。このように構成することにより、燃料ガス流路13の下流側に生じる凝縮水を細溝15に回収し、上流側に移動させて、燃料ガスの加湿に用いる。
ここで、酸化剤ガス流路8および燃料ガス流路13の断面積を固定して、それぞれの細溝12、15の断面積を変化させたときの燃料電池の発電試験結果を、図3に示す。図3は、20セルスタックにおいて、1A/cm2で発電した場合の平均セル電圧、最高セル電圧、最低セル電圧をそれぞれ示したものである。このときの酸化剤ガスの利用率(=理論消費酸化剤ガス流路/実際供給酸化剤ガス流路:%)は56%であった。
流路断面積比(細溝/ガス流路)を、1/1、1/2、1/3、1/4、1/5、1/6、1/8、1/10と変化させた。このとき、流路断面積比が1/5(0.2)以下の場合にセル電圧が安定した。反対に、流路断面積比が1/5より大きい場合には、細溝12、15の存在により反応ガスの配流に乱れが生じ、セル間に電圧差が生じて不安定となった。そこで、細溝12、15の断面積を、酸化剤ガス流路8、燃料ガス流路13(以下、反応ガス流路8、13)のそれぞれの断面積に対して、1/5以下となるように構成する。
なお、ここでは酸化剤ガス流路8を蛇行形状に構成したがこの限りではない。例えば、ストレート形状や折り返し形状、インターディジデント(櫛型)形状等としてもよい。また、酸化剤ガスセパレータ6、燃料ガスセパレータ7の両方に細溝(12、15)を設けたがこの限りではない。例えば、酸化剤ガスセパレータ6のみに設けても良い。
次に、本実施形態の効果について説明する。
電解質膜2と、触媒電極3およびガス拡散層4から成る一対の電極から構成したMEA5と、MEA5に接触する複数のリブ部9、14と、リブ部9、14を隔壁として形成される反応ガス流路8、13を有するガスセパレータ6、7と、を備える。さらに、リブ部9、14のMEA5との接触面に、反応ガス流路8、13の上流側から下流側に沿った細溝12、15を設ける。なお、細溝12、15は、どちらか一方のみとしてもよい。
これにより、ガス拡散層4内部に存在する生成水や凝縮水が、圧力差、水の濃度差、毛細管力により細溝12、15内に除去される。これにより、MEA5内に生成水や凝縮水が存在することにより、ガスの拡散性が低減されるのを抑制することができる。また、細溝12、15内を、水の濃度差、ウィッキング作用により、水が下流側から上流側に移動するので、セル面内の水分布を適正化することができる。特に、水過剰となりやすい下流側の水を、水不足となりやすい上流側へ移動させ、供給される反応ガスの加湿に用いることができるので、乾燥による発電効率の低下を抑制することができる。また、水の流路として細溝12、15を用いているため、細溝12、15内の水分が保持され易く、反応ガスの流れの影響を最小限に留めておくことができる。また、細溝12、15に水が保持され易いことから、反応ガスが細溝12、15を通って排出されるのを抑制することができ、ガス配流が乱れるのを抑制することができる。従って、水マネージメントやガス配流性に優れ耐久信頼性の向上した燃料電池を提供することができる。
また、細溝12、15を、反応ガス流路8、13の上流端近傍から下流端近傍まで連続して構成する。これにより、水分の下流から上流への移動をより効果的に行うことができる。
さらに、細溝12、15の断面積を、反応ガス流路8、13の断面の1/5以下に構成する。これにより、ガス配流の乱れによるセル性能やスタック性能への悪影響を与えない状態を実現することができる。
次に、第2の実施形態について説明する。
酸化剤ガスセパレータ6の平面構成を図4に示す。酸化剤ガスセパレータ6の、上流領域における断面を図6に、下流領域における断面を図5に示す。なお、燃料ガスセパレータ7の構成は、第1の実施形態と同様に、酸化剤ガスセパレータ6と同様とし、リブ部14には細溝15を構成する。以下、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図4に示すように、第1の実施形態と同様に、燃料電池を貫通する孔により構成した酸化剤ガス入口マニホールド10と、酸化剤ガス出口マニホールド11を備え、さらに、これらの間を連通する酸化剤ガス流路8を構成する。隣り合う酸化剤ガス流路8の間には、隔壁としてリブ部9が形成される。ここでは、リブ部9の上流端を酸化剤ガス入口マニホールド10に面させず、下流端のみが酸化剤ガス出口マニホールド11に面するように構成する。
リブ部9のMEA5に接触する面に、酸化剤ガス流路8に沿った細溝12を構成する。細溝12を、酸化剤ガス流路8の入口近傍から出口近傍にかけて連続して形成した溝により構成する。ただし、細溝12の上流端を酸化剤ガス入口マニホールド10に連通させずに、行き止まりとなるように構成する。一方、下流端は、第1の実施形態と同様に、酸化剤ガス出口マニホールド11に連通するように構成する。このように、細溝12の一端を行き止まりとすることにより、酸化剤ガスが細溝12内に混入し、さらに酸化剤ガス入口マニホールド10を介して外に排出されるのを防止することができる。
また、本実施形態では、細溝12内の水の移動を促進する水移動促進手段を備える。ここでは、酸化剤ガス流路8の上流領域に位置する細溝12に、図6に示すように、親水性多孔質材16を埋設する。親水性多孔質材16としては、樹脂やカーボン系、酸化金属系等、様々な材料を用いることができる。一方、図5に示すように、酸化剤ガス流路8の下流領域に位置する細溝12には親水性多孔質材16を設けず、第1の実施形態と同様の構成とする。
なお、水の移動を促進させるための手段・構成は、この限りではない。例えば、細溝12の断面積を、下流側に比較して上流側で小さくしてもよい。または、上流側における細溝12の表面を、下流側に比較して大きな親水性を有するように構成してもよい。
また、燃料ガスセパレータ7の構成を、第1の実施形態と同様に酸化剤ガスセパレータ6と同様としているがこの限りではない。例えば、酸化剤ガスセパレータ6のみに細溝12を設けても良い。
次に、本実施形態の効果について説明する。以下、第1の実施形態と異なる効果のみを記載する。
細溝12、15には、反応ガス流路8、13の下流側から上流側への水の移動を促進するための水移動促進手段を備える。これにより、細溝12、15内の水の移動の動力として、蒸発により生じるセル面内の水の濃度差、ウィッキング作用に加えて、水移動促進手段により生じた動力を使用することができる。
ここでは、水移動促進手段として、反応ガス流路8、13の上流側領域近傍の細溝12、15に、親水性多孔質材16を備える。これにより、細溝12、15内の水が上流に向かって移動し易くなり、セル面内での水分布をより速やかに適切化することができる。また、上流領域に形成された細溝12、15に水が保持されやすくなるので、反応ガスの流れの影響を抑制することができ、上流領域における反応ガスの加湿に用いる水を確保することができる。
なお、ここでは、親水性多孔質材16を上流領域のみに設けたが、この限りではない。細溝12の少なくとも一部に親水性多孔質材16を設ければよい。例えば、細溝12全体に親水性多孔質材16を設けてもよい。細溝12、15に親水性多孔質材16を設けて、細溝12、15に親水性を持たせることにより、MEA5から細溝12、15内に水が移動しやすくなる。そのため、水過剰となりやすい下流領域で、フラッディングが生じるのを抑制することができる。また、細溝12、15内に水を保持し易くなるので、細溝12、15を通って反応ガスが排出されるのを抑制することができる。さらに、細溝12、15内の水の濃度の傾きが大きくなるので、下流側から上流側への水の移動を促進することができる。ただし、特に、下流領域においては、親水性多孔質材16として、細溝12、15内を下流から上流に向けて水が速やかに移動するのに必要な空隙率を有するものを用いる。
また、反応ガス流路8、13に反応ガスを供給または排出するマニホールドを備え、細溝12、15の一端がマニホールドに連通し、もう一端がマニホールドに連通しない行き止まりとなるように構成する。ここでは、酸化剤ガス入口マニホールド10、酸化剤ガス出口マニホールド11を備え、細溝12の一端が、酸化剤ガス出口マニホールド11に連通し、もう一端が、酸化剤ガス入口マニホールド10に連通しない行き止まりとなるように構成する。これにより、細溝12内から水および反応ガスを排出し難い構成とすることができ、細溝12を通って反応ガスが外部に排出されるのを抑制することができる。これにより、水の除去手段(細溝12)を備えることで、ガス配流に与える影響を抑制することができる。また、反応ガスが細溝12内の水に与える影響を抑制することができる。その結果、水マネージメントを適切化するために細溝12、15を構成した際に、ガスの配流性が低下するのを抑制することができる。
次に、第3の実施形態について説明する。
酸化剤ガスセパレータ6の平面構成を図7に示す。酸化剤ガスセパレータ6の、酸化剤ガス流路8の上流領域における断面を図9に、下流領域における断面を図8に示す。なお、燃料ガスセパレータ7の構成は、第1の実施形態と同様に、酸化剤ガスセパレータ6と同様とし、リブ部14には細溝15を構成する。以下、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図7に示すように、第1の実施形態と同様に、燃料電池を貫通する孔により構成した酸化剤ガス入口マニホールド10と、酸化剤ガス出口マニホールド11を備え、さらに、これらの間を連通する酸化剤ガス流路8を構成する。酸化剤ガス流路8間には、隔壁としてリブ部9を構成する。ここでは、リブ部9を、上流端において酸化剤ガス入口マニホールド10に面せず、また、下流端においても酸化剤ガス出口マニホールド11に面さないように構成する。
また、リブ部9のMEA5に接触する面に、細溝12を構成する。細溝12を、酸化剤ガス流路8の上流端近傍から下流端近傍にかけて連続して形成された溝により構成する。ただし、細溝12の上流端は酸化剤ガス入口マニホールド10に連通せずに、行き止まりとなるように構成する。また、下流端についても酸化剤ガス出口マニホールド11に連通せずに、行き止まりとなるように構成する。このように、細溝12の上流端、下流端を行き止まりとすることにより、酸化剤ガスが細溝12内に混入し、さらに酸化剤ガス入口マニホールド10や酸化剤ガス出口マニホールド11を介して、燃料電池から排出されるのを防止することができる。
さらに、細溝12を、下流側から上流側への水の移動を促進するような形状に構成する。ここでは、図8、図9に示すように、酸化剤ガス流路8の上流近傍に設けられる細溝12uの幅が、下流近傍に設けられる細溝12dの幅より小さくなるように構成する。つまり、上流領域における細溝12uの断面が、下流領域における細溝12dの断面より小さくなるように構成する。
なお、燃料ガスセパレータ7の構成は、酸化剤ガスセパレータ6と同様としたが、この限りではなく、酸化剤ガスセパレータ6のみに細溝12を設けてもよい。
次に、本実施形態の効果について説明する。以下、第1の実施形態とは異なる効果のみを説明する。
反応ガス流路8、13に反応ガスを供給または排出するマニホールドを備え、細溝12、15の両端が、マニホールドに連通しない行き止まりとなるように構成する。ここでは、酸化剤ガス入口マニホールド10と、酸化剤ガス出口マニホールド11を備え、細溝12の両端がマニホールド10、11に連通しない行き止まりとなるように構成する。これにより、細溝12を介して燃料電池の外部に反応ガスが排出されるのを防止することができるので、さらに細溝12がガス配流に与える影響を抑制することができる。また、両端を行き止まりとすることで、細溝12中の水移動をガス流が乱す影響も、更に緩和することができ、セル面内での水の濃度差を低減することができる。
また、細溝12、15を、酸化剤ガス流路8の下流側から上流側に向かう、細溝12、15内の水の移動を促進するような形状に構成する。ここでは、上流領域の細溝12、15の幅が、下流領域に比べて小さくなるように構成する。これにより、上流領域における細溝12のウィッキング作用を向上することができるので、上流領域の水が不足している状態となった場合に、速やかに細溝12内の水を上流側へ移動させることができる。また、上流領域で、細溝12内の水が酸化剤ガスの流れの影響を受け難くなるので、上流領域の水保持性を向上することができる。
次に、第4の実施形態について説明する。
酸化剤ガスセパレータ6の平面構成を図10に示す。また、酸化剤ガスセパレータ6の断面の一部を図11に示す。なお、燃料ガスセパレータ7の構成は、第1の実施形態と同様に酸化剤ガスセパレータ6と同様とし、リブ部14には細溝15を構成する。以下、第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図10に示すように、第3の実施形態と同様に、リブ部9の両端が、それぞれ酸化剤ガス入口マニホールド10、酸化剤ガス出口マニホールド11に面さないように構成する。また、リブ部9のMEA5に接触する面に構成した細溝12の両端を、行き止まりに構成する。ここでは、細溝12の表面に親水処置を施す。図11に示すように、細溝12を構成する溝表面全体に渡って親水処理を施す。親水処理としては、酸化金属系の処理など、様々な方法を用いることができる。
リブ部9に設けた細溝12により、酸化剤極3cで生じた生成水、並びにガス拡散層4cで生じた凝縮水が、圧力差、水の濃度差、毛細管力により細溝12に移動する。このとき、細溝12の表面に親水処理を施すことにより、毛細管力を増大することができる。また、細溝12の表面に親水処理を施すことにより、細溝12内での水保持性を向上することができる。
なお、ここでは細溝12の表面全体に親水処理を施したが、この限りではなく、溝表面の一部のみに親水処理を施しても良い。また、細溝12全体に親水処理を施しているが、この限りではない。例えば、上流領域においてのみ、細溝12に親水処理を施しても良い。これにより、細溝12内の下流側から上流側への水の移動を促進することができる。
次に、ガス拡散層4cの構成について説明する。ガス拡散層4cの、酸化剤ガスセパレータ6側から見た平面図を図12に示す。
ガス拡散層4cを、酸化剤ガスセパレータ6の外形寸法とほぼ同じ大きさに構成する。ガス拡散層4cの外縁に沿った外周部全体、および、酸化剤ガス入口マニホールド10、酸化剤ガス出口マニホールド11を含む各マニホールドの周囲部には、ゴムや樹脂などのシール材を含浸した含浸部17を構成する。含浸部17により、ガス拡散層4cに供給された酸化剤ガスの周囲へのリークを防止する。
また、ガス拡散層4cのリブ部9に接触する部分に表面親水処理部18を構成する。表面親水処理部18は、ガス拡散層4cの表面のみに親水処理を施すことにより構成する。ここでは、ガス拡散層4cの積層面の一部であり、酸化剤ガスセパレータ6と重ね合わせた際に、酸化剤ガス流路8の上流領域に重なり、かつ、リブ部9と接触する部分に親水処理を施すことにより、表面親水処理部18を構成する。このように、表面親水処理部18を構成することにより、上流領域において、ガス拡散層4cから細溝12へ水を移動し易くすることができると共に、細溝12内に水を保持し易くすることができる。
なお、燃料ガスセパレータ7の構成は、酸化剤ガスセパレータ6と同様としたが、この限りではなく、酸化剤ガスセパレータ6のみに表面親水処理部18を設けてもよい。
また、ここでは、上流領域においてガス拡散層4cが細溝12に重なる領域に、表面親水処理部18を構成したが、この限りではない。上流領域全体を表面親水処理部18としても構わない。
次に、本実施形態について説明する。以下、第1の実施形態と異なる効果のみを説明する。
細溝12、15の表面の少なくとも一部に親水処理を施す。これにより、MEA5から細溝12、15内に水が移動し易くなる。その結果、下流側のフラッディングを抑制するとともに、細溝12、15内の水濃度の傾きを大きくすることができるので、下流側から上流側の水の移動を促進することができる。また、細溝12中における水の保持力が強化されるので、ガス流に与える影響を抑制することができ、ガス配流の信頼性を向上することができる。
また、MEA5の外層であるガス拡散層4c、4aの、リブ部9、14と重なり合う領域の少なくとも一部に、親水処理を施す。これにより、MEA5内の水がリブ部9との接触面近傍に集中するので、細溝12内に移動し易くなる。その結果、下流側のフラッディングを抑制することができる。
特に、反応ガス流路8、13の上流領域近傍において、ガス拡散層4c、4aの表面のうちリブ部9、14に接触する部分に親水処理を施す。これにより、細溝12内における下流側から上流側の水の移動を促進することができるとともに、上流領域における水保持性を向上することができる。その結果、水マネージメントを適切化するために細溝12、15を構成した際に、ガスの配流性が低下するのを抑制することができる。
なお、本発明は、上記発明を実施するための最良の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術思想の範囲内で、様々な変更を為し得ることは言うまでもない。
本発明は、燃料電池に適用することができる。特に、燃料電池内の水マネージメントが必要となる、固体高分子型燃料電池に適用することができる。
第1の実施形態に用いる酸化剤ガスセパレータの平面図である。 第1の実施形態に用いる単位セルの断面図である。 細溝とガス流路の断面比に対する燃料電池の安定性を示す図である。 第2の実施形態に用いる酸化剤ガスセパレータの平面図である。 第2の実施形態に用いる単位セルの下流領域における断面図である。 第2の実施形態に用いる単位セルの上流領域における断面図である。 第3の実施形態に用いる酸化剤ガスセパレータの平面図である。 第3の実施形態に用いる単位セルの下流領域における断面図である。 第3の実施形態に用いる単位セルの上流領域における断面図である。 第4の実施形態に用いる酸化剤ガスセパレータの平面図である。 第4の実施形態に用いる単位セルの断面図である。 第4の実施形態に用いるガス拡散層の平面図である。
符号の説明
2 電解質膜
3a 燃料極(触媒電極)
3c 酸化剤極(触媒電極)
4 ガス拡散層
5 膜電極接合体(MEA)(発電層)
6 酸化剤ガスセパレータ
7 燃料ガスセパレータ
8 酸化剤ガス流路(反応ガス流路)
9、14 リブ部
10 酸化剤ガス入口マニホールド
11 酸化剤ガス出口マニホールド
12、15 細溝
13 燃料ガス流路(反応ガス流路)
16 親水性多孔質材
18 表面親水処理部

Claims (8)

  1. 電解質膜と、触媒電極およびガス拡散層から成る一対の電極から構成した発電層と、
    前記発電層に接触する複数のリブ部と、前記リブ部を隔壁として形成される反応ガス流路を有するガスセパレータと、を備え、
    さらに、前記リブ部の前記発電層との接触面に、前記反応ガス流路の上流側から下流側に沿った細溝を設けることを特徴とする燃料電池。
  2. 前記細溝には、前記反応ガス流路の下流側から上流側への水の移動を促進するための水移動促進手段を備える請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記反応ガス流路に反応ガスを供給または排出するマニホールドを備え、
    前記細溝を、一端が前記マニホールドに連通し、もう一端が前記マニホールドに連通しない行き止まりとなるように構成する請求項1または2に記載の燃料電池。
  4. 前記反応ガス流路に反応ガスを供給または排出するマニホールドを備え、
    前記細溝を、両端が前記マニホールドに連通しない行き止まりとなるように構成する請求項1または2に記載の燃料電池。
  5. 前記細溝の少なくとも一部に親水性部材を設ける請求項1から4のいずれか一つに記載の燃料電池。
  6. 前記細溝の表面の少なくとも一部に親水処理を施す請求項1から4のいずれか一つに記載の燃料電池。
  7. 前記発電層の外層であるガス拡散層表面の、前記リブ部と重なり合う領域の少なくとも一部に、親水処理を施す請求項1から6のいずれか一つに記載の燃料電池。
  8. 前記細溝の断面積を、前記反応ガス流路の断面の1/5以下に構成する請求項1から7のいずれか一つに記載の燃料電池。
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