JP2005158031A - コインホッパのコインガイド - Google Patents
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Abstract
本発明の第1の目的は、コインホッパを用いて軟質材料で作られたコインを払い出す場合、そのコインの変形又は摩耗を防止することである。
本発明の第2の目的は、コインの変形、又は、磨耗を安価に防止することである。
【解決手段】
本発明は、コインを貯留するボウル、前記ボウルの底部に位置しコインを押す押出片を有する回転ディスク、および、前記回転ディスクの下方に位置し、かつ、前記回転ディスクと共に回動するコインを案内するコインガイドを有するコインホッパにおいて、前記コインガイドは、支軸に回転自在に取り付け、かつ、コインよりも軟質材料で作られたローラよりなるコインホッパのコインガイドである。
【選択図】図3
Description
詳しくは、軟質材料で作られたコインを損傷させないコインホッパのコインガイドに関する。
さらに、正逆転可能な回転ディスクに適したコインホッパのコインガイドに関する。
さらにまた、軟質材料で作られたコインを損傷させないコインガイドを使用したコインホッパに関する。
なお、本明細書で使用する「コイン」は、通貨であるコイン、ゲーム機等に使われるトークン、及び、それらと類似のものを包含する。
このコインガイドは、摩耗を防止するため、通常金属で作られる。
しかし、青銅系の10円及びアルミ系の1円コインは比較的硬度が小さいので変形することがある。
特に、アルミ系の1円コインは、周縁部が変形し、数回のコインホッパによる払出で使用することが出来なくなるほど変形する問題がある。
すなわち、変形によってコイン周縁の厚みが実質的に増加したり、真円でなくなるため、コイン識別機において誤検知されるという問題がある。
本発明の第2の目的は、コインの変形を防止するコインガイドを安価に提供することである。
本発明の第3の目的は、回転ディスクが正逆転する場合でも軟質材料で作られたコインを傷つけることがないコインガイドを提供することである。
コインを貯留するボウル、前記ボウルの底部に位置しコインを押す押出片を有する回転ディスク、および、前記回転ディスクの下方に位置し、かつ、前記回転ディスクと共に回動するコインを案内するコインガイドを有するコインホッパにおいて、前記コインガイドは、コインよりも軟質の材料で作られていることを特徴とするコインホッパのコインガイドである。
そしてコインは、所定位置においてコインよりも軟質材料で作られたコインガイドに当接し、回転ディスクの周方向に方向転換され、払い出される。
コインが押出片によってコインガイドに押し付けられた場合、コインガイドがコインよりも軟質材料で作られているので、コインガイドが変形し、コインは変形しない。
したがって、軟質材料のコインが変形しないので、コイン識別機において誤検知されることがない効果を有する。
この構成において、軟質材料で作られた接触体は金属製支軸に支えてられている。
すなわち、コインガイドの周面はコインよりも軟質であるので、コインが大きな力で押し付けられた場合、コインガイドは変形するが、コインは変形しない。
また、軟質材料の場合、強度不足が懸念されるが、支軸が金属であるので十分な強度を有する。
したがって、コインガイドが折損することがない。
この構成において、ローラはコインの移動と共に回転し、コインを擦ることがないのでコインを摩耗させない。
さらに、コインよりも軟質材料で作られたローラは、コインよりも硬度が低い。
コインが押出片とコインガイドによってはさまれた場合、コインガイドがコインによって変形されるので、コインが変形したり、短時間で磨耗することがない利点を有する。
この構成において、ローラは板バネに固定された支軸に回転自在である。
さらに、ローラはコインと接触する小径部よりも大径部によって板バネに直接的に支えられる。
したがって、コインがローラ小径部先端によってガイドされた場合、ローラは偏倚した力を受ける。
しかし、板バネに接する部位が大径であるため、大径部外周縁と内孔とによりその傾き角度が規制される。
したがって、ローラの傾きは微小角度に抑制され、ローラは円滑に回転することができる。
結果として、コインはローラによって円滑に案内される。
したがって、コインはコインガイドを擦りながら移動しないので、コインが摩耗しない利点を有する。
換言すれば、コインは変形せず、かつ、払出がスムーズに行われる。
換言すれば、ローラは有底シリンダ形である。
コインがローラの先端部を乗り越える際、コインはローラ先端部の形状によって円滑に案内される。
したがって、コインに対するローラからの摩擦力が小さいため、コインを傷付けることがない利点を有する。
コインガイドは、小径であることから、回転自在に支軸から脱落しないように取り付けることは困難である。
しかしこの構成によれば、ローラのフランジは支軸の大径部と板バネとによってそのスラスト方向の移動を規制される。
換言すれば、ローラは支軸によって回転自在に支持されると共に大径部と板バネによって脱落を防止される。
したがって、小径ローラであっても回転自在に、かつ、脱落することなく板バネに取り付けることができる利点がある。
その回動によってコインは、第1コインガイドと接触せずに、または、第1コインガイドに接触して回転ディスクの周縁方向に押出される。
続いて、第2コインガイドに接触してさらに回転ディスクの周縁方向へ押出され、最終的に押出部によって払い出される。
コインが回転ディスクと共に回動する場合、押進部は、回転ディスクの回転中心から周方向に伸びる直線上にほぼ位置するので、コインをその直線に対しほぼ直角方向に押す。
換言すれば、コインは、押進部による押力の分力と遠心力による合力によってガイド面に押し付けられつつ、回動する。
前記遠心力は、コインが軽いこと、および、回転ディスクの回転速度が比較的遅いことにより、極めて小さい。
また、押進部の押力は、回転ディスクの回転軸を中心とし、案内されるコインと押進部の接点を通る円に対し接線方向に作用するので、ガイド面に作用する分力は小さい。
したがって、ガイド面とコインとが摺動することによる回転ディスクの回転抵抗は小さいので、電気モータの消費電力は少ない、さらに、コインが摩耗することがない。
また、固定状態の第1コインガイド、または、第2コインガイドとコインが接触した場合、ローラがコインの移動と共に回転し、コインを擦らないので、コインが摩耗することがない。
さらに、ローラはコインから偏荷重を受け、大径部の端面が板バネに大きな力で押し付けられることがある。
しかし、大径部端面が板バネに押し付けられても単位面積当たりの荷重が極めて小さく、ローラはスムーズにコインの移動と共に回転することができる。
したがって、コインはコインガイドを擦りながら移動しないので、コインが摩耗しない利点を有する。
この構成において、支軸及び被動体が同一の板バネに取り付けられているので、板バネが弾性変形してもそれらの位置関係が変わることがない。
したがって、コインに対する位置関係が変わらないのでコインを確実に所定の方向に案内することができる利点がある。
この構成によれば、被動体の一端に形成した矩形部を支持板の矩形孔に嵌合することにより、被動体がその軸線回りに回転しないようにすることができる。
換言すれば、被動体の傾斜部とコインとの位置関係を固定にすることができる。
また、被動体の一端を板バネの貫通孔を貫通させることにより、被動体の段部を板バネによって係止させる。
これにより、被動体と板バネとの一体化状態を維持することができる。
したがって、被動体の板バネへの取り付けが容易であるという利点を有する。
この構成によれば、被動体の一端の前記回転ディスクの回転方向に対し逆向きの上り傾斜は前記半球形部によって形成される。
したがって、製作が容易であり、かつ、角部が無いのでコインを傷付けることがない利点がある。
この逆転時、第1及び第2コインガイドを通過した通孔に位置し、かつ、ガイド面に案内されるコインは被動体の上端によって案内されて第1及び第2コインガイドを乗り越えることができる。
換言すれば、回転ディスクの逆転時にコインが第1及び又は第2コインガイドによって移動を阻止されず回転ディスクと共に移動するので、回転ディスクの逆転によってコインジャムを解消することができる。
さらに、被動体は樹脂製のため、軟質コインであってもそれを乗り越える際、傷つかないという利点がある。
図2は本発明の実施例1の回転ディスクを装着した(コインボウルを取り除いた)コインホッパの平面図である。
図3は、図2におけるA―A線断面図である。
図4及び図5は、実施例1の作用説明図である。
平板状のベース12の上面に形成されたほぼ円形のガイド穴14にステンレス製のスライドベース16が嵌め込まれている。
このスライドベース16は、ベース12を耐摩耗性樹脂にすることにより、一体成型してもよい。
しかし、別体に構成した場合、安価な樹脂を使用できるので全体として安価にできる利点がある。
スライドベース16の上面との間にスペーサ(図示せず)を介在させてガイド穴14内に円盤形の回転ディスク18が水平に配置されている。
次に回転ディスク18を説明する。
回転ディスク18には、等間隔でコインCよりもやや大きく、垂直方向に貫通する円形の通孔20が複数形成されている。
通孔20は、コインCが落下し易いように下方に向かって先すぼまりのテーパに形成してある。
したがって、通孔20の間にはリブ22が位置している。
ベース12内に配置した減速機の出力軸(図示せず)はスライドベース16の中央を下方から上方に貫通しており、その先端は回転ディスク18の中央に形成した装着孔(図示せず)に挿入してある。
回転ディスク18は、出力軸の先端にねじ込んだスクリュウ26によって前記出力軸に固定されている。
前記出力軸は、減速機を介してベース12の端部に固定した電気モータ28によって、通常は図2において反時計方向へ回転される。
リブ22の裏面には、コインCの押出片30が形成され、その下端とスライドベース上面との間隔は、コインCの厚みよりも小さく設定されている。
押出片30は、押進部32と押出部34を含んでいる。
押進部32は、回転ディスク18の回転軸線を中心として弧状に形成された押進リブ36の回転前位側の端面であって、通孔20に落下して回転ディスク18と共に回動するコインCに対しほぼ正接する面である。
なお、押進部32は、コインCと面接触することが好ましいが、線接触であってもよい。
換言すれば、押出部34は、直線LAに対し鈍角をなす直線LB上にほぼ位置している。
スライドベース16を上下に貫通する貫通孔41にピン状の第1コインガイド40および第2コインガイド42が突出している。
第1コインガイド40は、押進リブ36の回転軸心側に位置し、その先端は、回転ディスク18の裏面に形成された弧状の第1逃げ溝44に位置可能である。
これら第1コインガイド40と第2コインガイド42は、図2に示すように、それらの外周面を結んだ直線LDに対し回転ディスク18の回転中心と通孔20の中心とを結んだ直線がほぼ直交する場合、直線LDの近くに通孔22の内側縁が位置するように配置されている。
また、第1コインガイド40と第2コインガイド42の間隔は、コインCがそれらの間に大きく落ち込まないように設定してある。
すなわち、コインCが第1コインガイド40と第2コインガイド42とに接した場合、コインCの周縁が直線LDから1ミリ以下の距離になるよう設定してある。
第1コインガイド40は、一端をスライドベース16の裏面に固定された板バネ48の自由端に固定された支軸50、及び、その支軸50に嵌合することにより回転自在に取り付けられたローラ52により構成されている。
支軸50は、板バネ48の上面側にほぼ垂直に固定されている。
詳述すれば、図3に示すように、頭部54は半球形に形成されている。
頭部54の下位に頭部の直径よりも小径の軸部56が形成され、その軸部56の下位に軸部56よりも僅かに小径のかしめ部58が形成されている。
この構成は、コインガイド40または42の交換が必要な場合、板バネ48とのアッセンブリにて交換する。
なお、このかしめ部58にネジを形成し、板バネ48の下面側からナットで締め付けることにより、支軸50を板バネ48に固定してもよい。
この構成は、ローラ52のみを交換できる利点がある。
大径部64は小径部62よりも大径であればよいが、図3に示すように、小径部62の二倍から三倍が好ましい。
大径部64と板バネ48の上面との間には、ローラ52の回転抵抗を減らすため、リング形かつフィルム状の摩擦低減シート66を配置してある。
摩擦低減シート66は、例えば商品名ポリスライダ(株式会社旭ポリスライダー製作所製)が適当である。
小径部62がスライドベース16の上面から突出する長さは、コインCの厚さと同一又は僅かに大きく設定されている。
ローラ52は、コインCの材料よりも硬度の低い材料、換言すれば、コインCよりも柔らかい材料で作られている。
ローラ52の材料は、樹脂、例えばポリアセタール樹脂である。
ポリアセタール樹脂は、耐摩耗性に優れ、かつ、比較的安価なためである。
この払出口72に払出装置70が配置されている。
払出装置70は、固定ガイド74と移動ガイド76を含んでいる。
固定ガイド74は、固定軸78にローラ80が回転自在に取り付けられており、直線LDに対しコインガイド40、42と同じ側であり、かつ、回転ディスク18の傍に配置されている。
移動ガイド76は、固定軸82を中心に回転可能にレバー84が取り付けられ、そのレバー84の先端に固定した軸86にローラ88が回転自在に取り付けられている。
この待機位置において、固定ガイド74とローラ88との間隔は、コインCの直径よりも小さい。
移動ガイド76は、コインCによって押された場合、固定軸82を中心に時計方向へ回動され、そのコインCはそれら固定ガイド74と移動ガイド76の間を通過できる。
移動ガイド76とガイド穴14との間に、ガイド穴14のガイド面15に引き続くほぼ直線状の出口ガイド92が形成されている。
出口ガイド92は、コインCを面接触または線接触で案内することができる。
直線LDと出口ガイド92の間隔、すなわち、第1コインガイド40と出口ガイド92との間隔は、一円コインの直径よりも僅かに大きく設定してある。
ベース12にコインCをバラ積み状態で保留するボウル96が簡単操作で着脱可能な固定手段98によりベース12に固定されている。
ボウル96の下部に円形の出口が形成され、回転ディスク18はその下端内部に位置している。
すなわち、ボウル96の底部に位置するとは、ボウル96の下端部内だけでなく、ボウル96下端に隣接配置される場合も含んでいる。
ボウル96の上部は、矩形に形成され、その上端面は、コインCを投入するため、開放されている。
ボウル96内に投入されたコインCは、大部分がボウル96の底部に位置する回転ディスク18上に位置する。
回転ディスク18が回転した場合、ボウル96内のコインCは攪拌され、通孔20に落下し、スライドベース16上に支持される。
スライドベース16上に支持されたコインCは、押進部32により押されて回転ディスク18とともに図2に示すように反時計方向に回動される。
換言すれば、接点Dにおいて回転ディスク18の中心を通る線LAに対し直交する方向へコインCを押す。
前記直交する方向が円弧Yのほぼ接線方向であるため、ガイド面15に向かう分力は小さい。
回転ディスク18、したがってコインCの回転速度は比較的小さいので、コインCはおおよそ前記分力でガイド面15と摺動する。
したがって、コインCの周面がガイド面15と摺動することによる抵抗は極めて小さく、回転ディスク18の回転抵抗が小さいため、モータ28の消費電力は小さい。
コインCが出口ガイド92に接しつつ移動する場合、第1コインガイド40には接触しないが、コインCが出口ガイド92から僅かに離れている場合、第1コインガイド40に接触する(図4鎖線示)。
この場合、コインCは押進部32の押力と第1コインガイド40の反力の合力の分力によって出口ガイド92に押し付けられ、出口ガイド92に案内されつつ払出口72へ向かって移動する(図4)。
さらに、ローラ52がコインCと接触している場合、コインCの移動と共に支軸50を中心に回転される。
したがって、コインCがローラ52に擦られて摩耗することがない。
この後、コインCは出口ガイド92、第1コインガイド40、スライドベース16の上面および回転ディスク18の裏面によって所定の姿勢で案内される。
換言すると、コインCの姿勢は上記で囲まれた空間内に限定されるため、スライドベース16にほぼ平行な状態でガイドされる。
コインCが固定ガイド74とローラ88に挟まれた場合、レバー84は時計方向へ回動される(図5)。
回転ディスク18がさらに回転すると、外向きの押出部34によってコインCが押されて第2コインガイド42との共同によって払出口72へ押し出される。
また、コインCは移動ガイド76からも押力を受けるが、その押力は小さい。
さらに、ローラ52がコインCの移動と共に回転し、コインCを擦らない。
さらにまた、ローラ52は、コインCの材料よりも柔らかいので、コインCが大きな力でローラ52を押した場合、ローラ62が変形される。
これにより、微視的にはローラ52が傾斜することになるが、大径部64の面積が大きいため、その傾斜角は小さく、さらに板バネ48上面(シート66)との単位面積当たりの接触圧は小さい。
このため、シート66の低摩擦面効果と相俟ってローラ52の回転はスムーズである。
さらに、コインCは出口ガイド92、第1コインガイド40、スライドベース16および回転ディスク18の裏面で制限された所定の姿勢で移動ガイド76と第2コインガイド42に挟まれるので、その姿勢は保持され、コインCはスライドベース16にほぼ平行な状態を維持する。
このとき、押出部34は、外向き斜面でコインCを押し出すので、前述同様コインCは摩耗及び変形しない。
また、コインCは前記スライドベース16にほぼ平行な状態を維持する。
コインCの直径部が固定ガイド74と移動ガイド76の間を通過した直後、移動ガイド76は図示しないスプリングによる反時計方向の回動力によりコインCを弾いて払出口72から投出する。
図7(a)は、本発明の実施例2のコインガイドアッセンブリの斜視図であり、(b)は本発明の実施例2のコインガイドアッセンブリの分解斜視図である。
図8は、図6におけるB―B線断面図である。
図9は、図6におけるC―C線断面図である。
図6に示すように、実施例2における第1コインガイド100及び第2コインガイド102は、板バネ104に取り付けられている。
この板バネ104は、バネ鋼、バネ性を有する複合構造体又は樹脂等によって製造されている。
円形の第1ガイド貫通孔108及び第2ガイド貫通孔110が所定の間隔で板バネ104の他端部の取付部112にせん孔されている。
第1ガイド貫通孔108と第2ガイド貫通孔110の回転ディスク18の回転方向下流側に円形の第1被動体貫通孔114及び第2被動体貫通孔116がそれぞれ配置されている。
換言すれば、板バネ104の第1ガイド貫通孔108と第2ガイド貫通孔110の間及び第1被動体貫通孔114と第2被動体貫通孔116の間の板バネ104の下面に固定されたスペーサ120及び122の下端面に支持板118をあてがい、スクリュウ124をそれらスペーサ120、122にねじ込むことによって固定されている。
これらカシメ孔128に第1支軸130及び第2支軸132がそれぞれ下端部をカシメられて固定されている。
第1支軸130及び第2支軸132は金属、例えばステンレス鋼により作られ、かつ、同一形状をしている。
これら支軸130、132に第1接触体135及び第2接触体137が回転自在に支持されている。
第1接触体135及び第2接触体137は第1ローラ136及び第2ローラ138であり、コインCよりも軟質材料、例えば機械的強度及び耐摩耗性に優れたポリアセタール樹脂により一体成型されている。
すなわち、第1ローラ136、第2ローラ138は、それぞれ下端部に前記大径部134とほぼ同径の大径フランジ部140を有し、その上部は同一径の小径部142である。
図7に示すように支持板118が板バネ104に固定された場合、フランジ部140の上面は板バネ104の裏面に対し僅かに隙間が形成され、第1ローラ136及び第2ローラ138はスラスト方向の移動が制限される。
矩形の第1被動体装着孔144及び第2被動体装着孔146が第1被動体貫通孔114、第2被動体貫通孔116に相対して支軸130、132の回転ディスク18の回転方向下流側に形成されている。
これら装着孔144、146に第1被動体148、第2被動体140の下端部がそれぞれ挿入されている。
これら第1被動体148及び第2被動体150は、コインCよりも軟質材料、例えば、機械的強度及び耐摩耗性に優れているポリアセタール樹脂により一体成型されている。
もし、コインCがこれら第1被動体148又は第2被動体150に大きな力で押し付けられた場合であっても、これら第1被動体148又は第2被動体150が変形し、コインCが変形することがない。
大径部の下端部は両サイドを切り欠いて矩形部158を形成してある。
この矩形部158を第1装着孔144及び第2装着孔146に挿入することにより、第1被動体148及び第2被動体150の回り止めがなざれる。
支持板118が板バネ104に取付けられた場合、段部156が板バネ104の下面に接触し、第1被動体148及び第2被動体150の抜け止めがなされる。
すなわち、板バネ104がベース16の裏面に固定された場合、頂部158がベース16の上面から僅かに突出するように設定してある。
具体的には、半球部がベース16の上面よりも突出するようにしてある。
これにより、回転ディスク18が逆転された場合、回転ディスク18の下面によって移動を規制されたコインCが球面の傾斜によって第1被動体148及び第2被動体150を押し下げる。
これにより、回転ディスク18の逆転を可能にしている。
なお、第1被動体148及び第2被動体150の頂部158は斜面に形成し、回転ディスク18が逆転された場合、コインCにより押し下げられるようにすることができる。
第1ローラ136及び第2ローラ138は、第1被動体148及び第2被動体150とそれぞれほぼ同量ベース16の上面から突出する。
押出ローラ160は、回転ディスク18の裏面の押出部32の外方に回転自在に取り付けられている。
すなわち、図6に示すように、第2コインガイド102と共にコインCを挟むようにしてある。
具体的には、図9に示すように、ローラ160はシリンダ形であり、上端部に内向きのフランジ162が形成されている。
ローラ160が大きな力でコインCに接した場合、ローラ160によってコインCが変形されないためである。
しかし、ローラ160は、金属、例えば、ステンレス鋼により作ることが好ましい。
コインCが大きな力ではさまれた場合、ローラ160が変形して円滑な回転ができなくなることを防止するためである。
下端部に大径受け部164を有する軸受166の小径部168を回転ディスク18の保持孔170に挿入し、スクリュウ172で固定してある。
したがって、ローラ160はフランジ162を大径受け部164によって支えられて脱落を防止され、かつ、大径受け部164周面によって回転自在に軸受される。
また、軸受166の小径部168を保持孔170に挿入することにより、軸受166と回転ディスク18との直角度を規制している。
なお、ローラ160及び軸受166が回転ディスク18に固定された場合、それらの下端部は回転ディスク18の下面(押出部下端)よりも突出しないようにしてある。
ローラ160でコインCを押し出した後、さらにコインCを回転ディスク18の外方へ押し出すためである。
実施例2の場合も、実施例1と同様に通孔20に落下したコインCは、押出部32によって押進められる。
コインCが第1コインガイド100と接触した場合、第1コインガイド100からの反力と押出部32の押し力によって出口72へ向かって押される。
続いてコインCは、第2コインガイド102の第2ローラ138と押出部32との間で挟まれるため、同様に第2ローラ138が回転して滑ることなくコインCを案内する。
このようにコインCは、第1コインガイド100、第2コインガイド102によってガイドされるので、大きな力で挾まれた場合、それらコインガイド100、102が変形するので、コインCが変形することがない。
さらに、コインCの押出をローラ160により行うことにより、さらに、コインCと固定部との摺動を少なくできるので、コインCの摩耗を防止することができる。
18 回転ディスク
20 通孔
30 押出片
32 押進部
34 押出部
40、42、100、102 コインガイド
48、104 板バネ
50、130、132 支軸
52、135、137 接触体
52、136、138 ローラ
62、162 小径部
64、140 大径部
96 ボウル
108、110 貫通孔
114、116 貫通孔
118 支持板
140 フランジ
148、150 被動体
154 大径部
C コイン
LA 直線
LB 鈍角をなす線
Claims (11)
- コイン(C)を貯留するボウル(96)、前記ボウルの底部に位置し前記コインを押す押出片(30)を有する回転ディスク(18)、および、前記回転ディスクの下方に位置し、かつ、前記回転ディスクと共に回動する前記コインを案内するコインガイド(40、42、100、102)を有するコインホッパにおいて、前記コインガイドは、前記コインよりも軟質の材料で作られていることを特徴とするコインホッパのコインガイド。
- 前記コインガイドは、金属製支軸(50、130、132)が前記コインよりも軟質材料で作られた接触体(52、135、137)により覆われている請求項1のコインホッパのコインガイド。
- 前記コインガイドは、前記支軸に対し回転自在であり、かつ、前記コインよりも軟質材料で作られたローラ(52、136、138)よりなる請求項1のコインホッパのコインガイド。
- 前記支軸は片持ち支持された板バネ(48、104)に固定され、前記ローラはコインと接する小径部(62、162)と前記小径部よりも大きな大径部(64、140)を有し、前記大径部は前記板バネに支えられる請求項1のコインホッパのコインガイド。
- 前記ローラが一端を閉止されたシリンダ形であり、前記支軸に回転自在に被せられている請求項3のコインホッパのコインガイド。
- 前記ローラが他端に外方に突出するフランジ(140)を有し、前記支軸中間に大径部(154)を有し、かつ、一端が前記板バネに固定された支持板(118)に固定され、前記ローラが前記板バネの貫通孔(108、110)を貫通して前記回転ディスク側に突出し、前記フランジが前記支軸の前記大径部と前記板バネによって前記支軸のスラスト方向に移動不能に規制される請求項5のコインホッパのコインガイド。
- コイン(C)を貯留するボウル(96)、前記ボウル(96)の底部に位置し前記コインを押す押出片(30)を有する回転ディスク(18)、および、前記回転ディスクの下方に位置し、かつ、前記回転ディスクと共に回動する前記コインを案内するコインガイド(40、42、100、102)を有するコインホッパにおいて、
前記回転ディスクはコインを払い出す方向及びその逆方向に回転可能であり、
前記コインガイドは、支軸(50、130、132)に回転自在に取り付け、かつ、コインよりも軟質材料で作られたローラ(52、136、138)および前記ローラよりも回転ディスクの払い出し方向において下流に配置された被動体(148、150)よりなり、前記ローラ及び前記被動体は一体的に前記回転ディスクに対し離れる方向に移動可能であるコインホッパのコインガイド。 - 前記支軸および前記被動体は片持ち支持された板バネ(104)に固定されている請求項7のコインホッパのコインガイド。
- 前記被動体は、一端が前記回転ディスクの回転方向に対し逆向きの上り傾斜に形成され、他端が矩形に形成され、前記矩形端が前記板バネに固定された支持板(118)の矩形孔(142、144)に挿入され、前記一端が前記板バネの貫通孔(114、116)を貫通して前記回転ディスク側に突出する請求項7のコインホッパのコインガイド。
- 前記被動体の一端は、半円形である請求項7のコインホッパのコインガイド。
- コイン(C)を貯留するボウル(96)、前記ボウルの底部に位置し、前記コインが通過する通孔(20)と、この通孔の下方に隣接する押出片(30)を有し正逆転可能な回転ディスク(18)と、前記回転ディスクが位置し、かつ前記コインを案内するガイド面(15)を有するほぼ円形のガイド穴(14)と、前記ガイド穴の底部に位置し、前記通孔を通過した前記コインがスライドするベース(16)と、前記ベースから突出する第1コインガイド(40、100)及び第2コインガイド(42、102)を有するコインホッパにおいて、
前記押出片は前記回転ディスクの回転中心から周方向に伸びる直線(LA)上にほぼ位置する押進部(32)と、前記押進部よりも周縁側に位置し、前記直線に対し鈍角をなす線(LB)上に位置する押出部(34)を有し、前記押進部は前記第1コインガイドと前記第2コインガイドとの間に位置し、前記押出部は前記第2コインガイドよりも周縁側に位置し、前記第1コインガイド及び前記第2コインガイドは、片持ち支持された板バネ(48、104)に固定された支軸(50、130、132)に回転自在な樹脂製ローラ(52、136、138)を有し、前記樹脂製ローラは、前記コインと接する小径部(62、162)と前記小径部よりも大きな大径部(64、140)を有し、前記大径部は前記板バネに支えられ、前記ローラよりも前記回転ディスクの払い出し方向において下流に配置された被動体(148、150)よりなり、前記ローラ及び前記被動体は一体的に前記回転ディスクに対し離れる方向に移動可能であるコインホッパのコインガイド。
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