JP2005152491A - 組み立て式遊戯具及びそれを用いた組み立て式遊戯具セット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 支持体上に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする多孔質層を設けた変色部材2と、複数の棒状部材3と、複数のジョイント部材4とからなる組み立て式遊戯具1、及び、組み立て式遊戯具と水付着手段とからなる組み立て式遊戯具セット。
【選択図】 図1
Description
また、一度組み立てたらその状態で室内に放置されることが多く、再度別の形態に組み立てて実用に供する要素に乏しいものであった。
更には、前記変色部材の支持体が棒状部材及び/又はジョイント部材に固定されてなること、前記変色部材が、棒状部材とジョイント部材により形成される枠面に着脱自在に構成されてなること、変色部材の支持体が布帛であること、前記変色部材の支持体がプラスチックであること等を要件とする。
更には、前記組み立て式遊戯具と、水付着手段とからなる組み立て式遊戯具セットを要件とする。
また、再度別の形態に組み立てて使用することを促進できるため、組み立て式遊戯具の応用性を高めることもできる。
前記低屈折率顔料としては、微粒子状珪酸、バライト粉、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、沈降性炭酸カルシウム、石膏、クレー、タルク、アルミナホワイト、塩基性炭酸マグネシウム等が挙げられ、これらは屈折率が1.4〜1.7の範囲にあり、液状組成物を吸液すると良好な透明性を示すものである。
前記低屈折率顔料の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
又、前記低屈折率顔料は2種以上を併用することもできる。
尚、好適に用いられる低屈折率顔料としては微粒子状珪酸が挙げられる。
前記微粒子状珪酸は、乾式法によるものであってもよいが、湿式法により製造される微粒子状珪酸(以下、湿式法微粒子状珪酸と称する)が特に効果的であり、実用性を満たす。
この点を以下に説明する。
微粒子状珪酸は非晶質の無定形珪酸として製造され、その製造方法により、四塩化ケイ素等のハロゲン化ケイ素の熱分解等の気相反応を用いる乾式法によるもの(以下、乾式法微粒子状珪酸と称する)と、ケイ酸ナトリウム等の酸による分解等の液相反応を用いる湿式法によるものとに大別されるが、本発明の意図する多孔質層として機能させるためには、湿式法微粒子状珪酸が最適である。
これは、乾式法微粒子状珪酸と湿式法微粒子状珪酸とでは構造が異なり、前記乾式法微粒子状珪酸は珪酸が密に結合した三次元構造を形成するのに対して、湿式法微粒子状珪酸は、珪酸が縮合して長い分子配列を形成した、所謂、二次元構造部分を有している。
従って、前記乾式法微粒子状珪酸と比較して分子構造が粗になるため、湿式法微粒子状珪酸を多孔質層に適用した場合、乾式法微粒子状珪酸を用いる系と比較して乾燥状態における光の乱反射性に優れ、よって、常態での隠蔽性が大きくなるものと推察される。
又、前記本発明の多孔質層においては、水を吸液させるものであるから、湿式法微粒子状珪酸は乾式法微粒子状珪酸に比べて粒子表面にシラノール基として存在する水酸基が多く、親水性の度合いが大であり、好適に用いられる。
尚、前記多孔質層の常態での隠蔽性と吸液状態での透明性を調整するために、湿式法微粒子状珪酸と共に、他の汎用の低屈折率顔料を併用することもできる。
前記微粒子状珪酸の粒径は特に限定されるものではないが、0.03〜10.0μmのものが好適に用いられる。
前記微粒子状珪酸はバインダー樹脂を結合剤として含むビヒクル中に分散され、基材に塗布した後、揮発分を乾燥させて多孔質層を形成する。
前記バインダー樹脂としては、ウレタン系樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、アクリルポリオール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、マレイン酸樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、スチレン共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合樹脂、ブタジエン樹脂、クロロプレン樹脂、メラミン樹脂、及び前記各樹脂エマルジョン、カゼイン、澱粉、セルロース誘導体、ポリビニルアルコール、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
前記微粒子状珪酸とこれらのバインダー樹脂の混合比率は、微粒子状珪酸の種類及び性状に左右されるが、好ましくは、微粒子状珪酸1重量部に対してバインダー樹脂固形分0.5〜2重量部であり、より好ましくは、0.8〜1.5重量部である。微粒子状珪酸1重量部に対してバインダー樹脂固形分が0.5重量部未満の場合には、前記多孔質層の実用的な皮膜強度を得ることが困難であり、2重量部を越える場合には、前記多孔質層内部への水の浸透性が悪くなる。
前記多孔質層は、従来より公知の一般的な塗膜と比較して着色剤に対するバインダー樹脂の混合比率が小さいため、十分な皮膜強度が得られ難い。そこで、耐擦過強度を高めるために、前記のバインダー樹脂のうち、ナイロン樹脂又はウレタン系樹脂を用いると効果的である。
前記ウレタン系樹脂としては、ポリエステル系ウレタン樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹脂、ポリエーテル系ウレタン樹脂等があり、2種以上を併用することもできる。又、前記樹脂が水に乳化分散したウレタン系エマルジョン樹脂や、イオン性を有するウレタン樹脂(ウレタンアイオノマー)自体のイオン基により乳化剤を必要とすることなく自己乳化して、水中に溶解乃至分散したコロイド分散型(アイオノマー型)ウレタン樹脂を用いることもできる。
尚、前記ウレタン系樹脂は水性ウレタン系樹脂又は油性ウレタン系樹脂のいずれを用いることもできるが、本発明においては水性ウレタン系樹脂、殊に、ウレタン系エマルジョン樹脂やコロイド分散型ウレタン系樹脂が好適に用いられる。
前記ウレタン系樹脂は単独で用いることもできるが、支持体の種類や皮膜に必要とされる性能に応じて、他のバインダー樹脂を併用することもできる。ウレタン系樹脂以外のバインダー樹脂を併用する場合、実用的な皮膜強度を得るためには、前記多孔質層のバインダー樹脂中にウレタン系樹脂を固形分重量比率で30%以上含有させることが好ましい。前記バインダー樹脂において、架橋性のものは任意の架橋剤を添加して架橋させることにより、さらに皮膜強度を向上させることができる。
前記バインダー樹脂には、水との親和性に大小が存在するが、これらを組み合わせることにより、多孔質層中への浸透時間、浸透度合い、浸透後の乾燥の遅速を調整することができる。更には、適宜分散剤を添加して前記調整をコントロールすることができる。
又、温度変化により可逆的に色変化する、従来より公知の可逆熱変色顔料を混在させて、環境温度や付着させる水温により色変化させることができる。
更には、前記多孔質層の上層、下層、及び/又は近傍には着色層を配設して様相変化を更に多様化させることができる。
前記多孔質層及び着色層は、ベタ印刷状のものに限らず、文字、記号、図柄等の像であってもよい。
前記多孔質層及び着色層は、従来より公知の手段、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビヤ印刷、コーター、タンポ印刷、転写等の印刷手段、刷毛塗り、スプレー塗装、静電塗装、電着塗装、流し塗り、ローラー塗り、浸漬塗装、等により適宜、形成できる。
なお、前記布帛としては織布、編布、不織布が挙げられる。
更には、遊戯具に取り付けられるシーソー、すべり台、ブランコに多孔質層を設けて水変色部材とすることもできる。
前記組み立て式遊戯具は、複数の棒状部材をジョイント部材を介して連結可能とするものであって、パイプ形状のものが好適に用いられる。
前記棒状部材の材質としては、プラスチック製、金属製のパイプ、紙製のパイプ表面を合成樹脂で被覆したもの等が挙げられる。
前記棒状部材を連結するジョイント部材の形状は特に限定されず、2本のパイプを連結するジョイント部材、3本のパイプを連結するジョイント部材、4本のパイプを連結するジョイント部材、5本のパイプを連結するジョイント部材、6本のパイプを連結するジョイント部材を遊戯具の組み立て形状に合わせて適宜形状のものを使用する。
前記ジョイント部材の材質としては、プラスチック製、金属製等のものが挙げられる。なお、前記棒状部材やジョイント部材に前記多孔質層を設けることもできる。
前記変色部材の支持体を棒状部材及び/又はジョイント部材に固定可能に構成する方法について詳しく説明すると、支持体に設けた紐状体、リング部材、或いは、面ファスナー等の固定部材にて棒状部材及び/又はジョイント部材に固定する方法が挙げられる。
前記固定部材は、棒状部材やジョイント部材の一箇所に固定する構成であってもよいし、複数箇所を固定するものであってもよい。
前記変色部材の支持体を、棒状部材とジョイント部材により形成される枠面に着脱自在に構成する方法について詳しく説明すると、棒状部材とジョイント部材の連結により形成される四角形の枠面に、四辺形の支持体を嵌め込む構成が挙げられる。
前記支持体を嵌め込むための構造としては、支持体の各辺に棒状部材と嵌着する嵌着片を設け、前記嵌着片を四角形の枠面の外側又は内側に嵌着させて固定する方法があげられる。
前記変色部材の支持体を棒状部材及び/又はジョイント部材と一体化させる方法について詳しく説明すると、支持体の少なくとも一片に棒状部材が一体的に設けられている構成、支持体の少なくとも一部にジョイント部材が一体的に設けられている構成が挙げられる。
尚、水を収容した容器を変色部材に近接又は接触させ、容器内から水を導出して付着させる方法としては、容器内に水を収容し、且つ、容器内の水を導出する繊維体や刷毛を設けて水を塗布する方法、容器内に水を収容し、且つ、噴霧装置を設けて、水をスプレーする方法、注射器のように容器内の水を押圧して、水を噴出させる方法等が挙げられる。
前記水を付着させる手段としては、筆記又は塗布具、スポンジ、スタンプ具、スプレー装置、注射器を例示でき、組み立て式遊戯具と組み合わせて組み立て式遊戯具セットが得られる。
なお、好ましい水付着手段としては、連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体をペン先部材として適用した筆記具又は塗布具、或いは、スタンプ具であり、任意の筆記像又は印像を簡便に形成でき、実用性を高めることができる。
前記における連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体は、水を適宜量、吸収し、吐出させるものであればよく、従来より汎用のポリオレフィン系、ポリウレタン系、その他各種プラスチックの連続気孔体や繊維を集束させた毛筆状のもの、繊維の樹脂加工又は熱溶着加工によるもの、フェルト、不織布形態のものを挙げることができ、形状、寸法は目的に応じて任意に設定できる。
前記遊戯具には、水付着手段を収容可能に構成したり、表面に水付着手段の収容部を設けたり、表面に前記玩具と別体の水付着手段の収容体を着脱自在に設けることにより、遊戯具としての利便性に優れる。
更には、前記遊戯具にステンシルを組み合わせて所望の像を簡易に形成することもできる。
実施例1(図1乃至3参照)
支持体として目付け量140g/m2 の白色T/Cブロード生地(テトロン65%、コットン35%)上の全面に、ピンク色スクリーン印刷用インキを用いて、180メッシュのスクリーン版にてベタ印刷し、100℃で3分間乾燥硬化させて着色層を設けた。
次いで、前記着色層上の全面に、湿式法微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−930、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕30部、水50部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にてベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層を形成して変色シートを得た。
前記変色シートは、乾燥状態では着色層は隠蔽状態にあり、全面が白色の多孔質層が視認されるが、水を付着させると多孔質層は吸液により白色不透明状態から無色透明状態に変化し、下層の着色層の色調が視認され、吸液状態ではその状態を維持しているが、水が蒸発乾燥することにより、元の白色状態へと変化する。
前記変色シートを、縦30cm、横50cmに裁断、縫製した後、縦方向の各片をそれぞれリング状に縫製して変色部材2を得た。
同様に、前記変色シートを、縦30cm、横80cmに裁断、縫製した後、縦方向の各片をそれぞれリング状に縫製して変色部材2を得た。
前記変色部材2と、棒状部材3と、ジョイント部材4により組み立て式遊戯具1を得た。
前記棒状部材3とジョイント部材4を連結する際、変色部材のリング状に縫製した部分に棒状部材3を通してジャングルジム形状の遊戯具を組み立てた(図1参照)
前記遊戯具は幼児が登ったり、ぶら下がったりして遊戯できると共に、軸筒内に水を収容し、且つ、繊維加工ペン体を設けたペンを用いて、乾燥状態で白色の変色部材2に文字を描くと、その部分の多孔質層が透明化して、ピンクの筆記像が視認され、遊戯性を高めることができた(図2参照)。
前記筆記像は、多孔質層が吸液状態では保持されており、乾燥すると元の白色に復して不可視状態となり、この現象は何度も繰り返し行うことができた。
また、前記組み立て式遊戯具を壁面形状に組み立て、絵描き板のように使用することもできる(図3参照)。
実施例1で得た変色部材2と、棒状部材3と、ジョイント部材4と、水付着手段5として軸筒内に水を収容可能に構成したペンを組み合わせて組み立て式遊戯具セット6を得た。
前記組み立て式遊戯具セットは、実施例1と同様に高い遊戯性を備えると共に、利便性に優れていた。
支持体として目付け量200g/m2 の白色オックス生地(綿100%)上の全面に、青色顔料5部、アクリル酸エステルエマルジョン50部、水性インキ増粘剤3部、レベリング剤0.5部、エポキシ系架橋剤5部を均一に混合攪拌してなる青色スクリーン印刷用インキを用いて、180メッシュのスクリーン版にてベタ印刷し、100℃で3分間乾燥硬化させて着色層を設けた。
次いで、前記着色層上に湿式法微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−930、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕30部、水50部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にてベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層を形成して水の吸液により白色から青色に変化する変色シートを得た。
前記変色シートは、乾燥状態では着色層は隠蔽状態にあり、全面が白色の多孔質層が視認されるが、水を付着させると多孔質層は吸液により白色不透明状態から無色透明状態に変化し、下層の着色層の色調が視認され、吸液状態ではその状態を維持しているが、水が蒸発乾燥することにより、元の白色状態へと変化する。
前記変色シートを、縦30cm、横30cmに裁断、縫製し、四隅に紐状体を取り付けて変色部材を得た。
前記棒状部材とジョイント部材を連結してジャングルジム形状の遊戯具を組み立てた後、前記変色部材の紐状体を棒状部材に結び付けた。
前記遊戯具は幼児が登ったり、ぶら下がったりして遊戯できると共に、軸筒内に水を収容し、且つ、繊維加工ペン体を設けたペンを用いて、乾燥状態で白色の変色部材に文字を描くと、その部分の多孔質層が透明化して、青色の筆記像が視認され、遊戯性を高めることができた。
前記筆記像は、多孔質層が吸液状態では保持されており、乾燥すると元の白色に復して不可視状態となり、この現象は何度も繰り返し行うことができた。
また、前記組み立て式遊戯具を壁面形状に組み立てて絵描き板のようにして使用することもできる。
実施例3で得た変色部材と、棒状部材と、ジョイント部材と、軸筒内に水を収容可能に構成したペンを組み合わせて組み立て式遊戯具セットを得た。
前記組み立て式遊戯具セットは、実施例3と同様に高い遊戯性を備えると共に、利便性に優れていた。
支持体として正方形(30cm×30cm)の黄色プラスチック製板状体の表面に、湿式法微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にてベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層を形成して変色部材を得た。
なお、前記変色部材の裏面には、各片の中央部に棒状部材と嵌着する嵌着片を設けてなる。
前記変色部材は、乾燥状態では白色の多孔質層が視認されるが、水を付着させると多孔質層は吸液により白色不透明状態から無色透明状態に変化し、下層の支持体の色調が視認され、吸液状態ではその状態を維持しているが、水が蒸発乾燥することにより、元の白色状態へと変化する。
前記変色部材と、棒状部材と、ジョイント部材により組み立て式遊戯具を得た。
前記棒状部材とジョイント部材を連結してジャングルジム形状の遊戯具を組み立てた後、前記変色部材を棒状部材とジョイント部材から構成される枠面に嵌め込んだ。
前記遊戯具は幼児が登ったり、ぶら下がったりして遊戯できると共に、軸筒内に水を収容し、且つ、繊維加工ペン体を設けたペンを用いて、乾燥状態で白色の変色部材に文字を描くと、その部分の多孔質層が透明化して、黄色の筆記像が視認され、遊戯性を高めることができた。
前記筆記像は、多孔質層が吸液状態では保持されており、乾燥すると元の白色に復して不可視状態となり、この現象は何度も繰り返し行うことができた。
また、前記組み立て式遊戯具を机形状に組み立てて使用することもできる。
実施例5で得た変色部材と、棒状部材と、ジョイント部材と、軸筒内に水を収容可能に構成したペンを組み合わせて組み立て式遊戯具セットを得た。
前記組み立て式遊戯具セットは、実施例5と同様に高い遊戯性を備えると共に、利便性に優れていた。
支持体として正方形(30cm×30cm)の赤色プラスチック製板状体の表面に、湿式法微粉末シリカ〔商品名:ニップシールE−200、日本シリカ工業(株)製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製、固形分50%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合、攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にてベタ印刷し、130℃で5分間乾燥硬化させて多孔質層を形成して変色部材を得た。
なお、前記変色部材の一対の側面には、棒状部材を一体的に設けてなる。
前記変色部材は、乾燥状態では白色の多孔質層が視認されるが、水を付着させると多孔質層は吸液により白色不透明状態から無色透明状態に変化し、下層の支持体の色調が視認され、吸液状態ではその状態を維持しているが、水が蒸発乾燥することにより、元の白色状態へと変化する。
前記変色部材と、棒状部材と、ジョイント部材により組み立て式遊戯具を得た。
前記変色部材と、棒状部材とジョイント部材を連結してジャングルジム形状の遊戯具を組み立てた。
前記遊戯具は幼児が登ったり、ぶら下がったりして遊戯できると共に、軸筒内に水を収容し、且つ、繊維加工ペン体を設けたペンを用いて、乾燥状態で白色の変色部材に文字を描くと、その部分の多孔質層が透明化して、赤色の筆記像が視認され、遊戯性を高めることができた。
前記筆記像は、多孔質層が吸液状態では保持されており、乾燥すると元の白色に復して不可視状態となり、この現象は何度も繰り返し行うことができた。
実施例7で得た変色部材と、棒状部材と、ジョイント部材と、軸筒内に水を収容可能に構成したペンを組み合わせて組み立て式遊戯具セットを得た。
前記組み立て式遊戯具セットは、実施例7と同様に高い遊戯性を備えると共に、利便性に優れていた。
合成紙(厚さ80μm)の片面に粘着層と剥離紙を設けたラベルの非粘着層側に、青色スクリーン印刷用インキを用いて、120メッシュのスクリーン版にてベタ印刷をし、70℃で30分間乾燥硬化させて着色層を設けた。
次いで、前記着色層上に、湿式法微粒子シリカ〔商品名:ニップシールE−220、日本シリカ工業(株)社製〕15部、ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)社製、固形分30%〕45部、水40部、シリコーン系消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、エチレングリコール1部、ブロックイソシアネート系架橋剤3部を均一に混合攪拌してなる白色スクリーン印刷用インキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて、全面ベタ印刷し、60℃で30分間乾燥硬化させて多孔質層を形成した後、トムソンにより直径20cmの円形に断裁し、変色シールを得た。前記と同様の方法により、ピンク色スクリーン印刷用インキを用いて着色層を形成し、更にその上面に前記白色スクリーン印刷用インキを用いて多孔質層を形成した後、直径20cmの円形に断裁して変色シールを得た。
前記変色シールは、乾燥状態では着色層は隠蔽状態にあり、全面が白色の多孔質層が視認されるが、水を付着させると多孔質層は吸液により白色不透明状態から無色透明状態に変化し、下層の着色層の色調が視認され、吸液状態ではその状態を維持しているが、水が蒸発乾燥することにより、元の白色状態へと変化する。
すべり台に前記水変色性シールを貼着して変色部材を得た。
前記変色部材と、棒状部材と、ジョイント部材により組み立て式遊戯具を得た。
前記棒状部材とジョイント部材を連結してジャングルジム形状の遊戯具を組み立てた後、前記変色部材をジャングルジムに固定した。
前記遊戯具は幼児が登ったり、ぶら下がったりして遊戯できると共に、印面に水を含浸させたスタンプを用いて、乾燥状態で白色の変色部材に設けたシールに捺印すると、その部分の多孔質層が透明化して、青色とピンク色の印像が視認され、遊戯性を高めることができた。
前記印像は、多孔質層が吸液状態では保持されており、乾燥すると元の白色に復して不可視状態となり、この現象は何度も繰り返し行うことができた。
実施例9で得た変色部材と、棒状部材と、ジョイント部材と、スタンプを組み合わせて組み立て式遊戯具セットを得た。
前記組み立て式遊戯具セットは、実施例9と同様に高い遊戯性を備えると共に、利便性に優れていた。
2 変色部材
3 棒状部材
4 ジョイント部材
5 水付着手段
6 組み立て式遊戯具セット
Claims (8)
- 複数の棒状部材をジョイント部材を介して連結可能に構成した組み立て式遊戯具において、支持体上に、低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた吸液状態と非吸液状態で透明性を異にする多孔質層を設けた変色部材を設けてなることを特徴とする組み立て式遊戯具。
- 前記変色部材の支持体が棒状部材及び/又はジョイント部材に固定可能に構成されてなる請求項1記載の組み立て式遊戯具。
- 前記変色部材の支持体が、棒状部材とジョイント部材により形成される枠面に着脱自在に構成されてなる請求項2記載の組み立て式遊戯具。
- 前記変色部材の支持体が棒状部材及び/又はジョイント部材と一体化されてなる請求項1記載の組み立て式遊戯具。
- 前記変色部材の支持体が布帛である請求項2乃至4のいずれかに記載の組み立て式遊戯具。
- 前記変色部材の支持体がプラスチックである請求項2乃至4のいずれかに記載の組み立て式遊戯具。
- 請求項1乃至5のいずれかの組み立て式遊戯具と、水付着手段とからなる組み立て式遊戯具セット。
- 前記水付着手段は、連続気孔を有するプラスチック多孔体又は繊維加工体をペン先部材として適用した筆記具又は塗布具、或いは、スタンプ具の何れかより選ばれる請求項7記載の組み立て式遊戯具セット。
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20090630 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |