JP2005151977A - 核酸の分離精製方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (1a)核酸を含む試料溶液に遠心力を作用させて核酸吸着性多孔性膜に通過させて、該多孔性膜内に核酸を吸着させる工程、(2a)洗浄液に遠心力を作用させて該核酸吸着性多孔性膜に通過させて、核酸が吸着した状態で該多孔性膜を洗浄する工程、及び(3a)回収液に遠心力を作用させて該核酸吸着性多孔性膜に通過させて、該多孔性膜内から核酸を脱着させる工程を含むことを特徴とする核酸の分離精製方法。
また、本発明の別の形態として、(1b)核酸を含む試料溶液を減圧状態で核酸吸着性多孔性膜に通過させて、該多孔性膜内に核酸を吸着させる工程、(2b)洗浄液を減圧状態で該核酸吸着性多孔性膜に通過させて、核酸が吸着した状態で該多孔性膜を洗浄する工程、及び(3b)回収液を、減圧状態もしくは遠心力を作用させて該核酸吸着性多孔性膜に通過させて、該多孔性膜内から核酸を脱着させる工程を含むことを特徴とする核酸の分離精製方法。
【選択図】 なし
Description
1. (1a)核酸を含む試料溶液を核酸吸着性多孔性膜に通過させて、該多孔性膜内に核酸を吸着させる工程、
(2a)洗浄液を該核酸吸着性多孔性膜に通過させて、核酸が吸着した状態で該多孔性膜を洗浄する工程、及び
(3a)回収液を該核酸吸着性多孔性膜に通過させて、該多孔性膜内から核酸を脱着させる工程
を含有する核酸の分離精製方法において、(1a)、(2a)及び(3a)の各工程において、核酸を含む試料溶液、洗浄液又は回収液を、遠心力を作用させることにより核酸吸着性多孔性膜に通過させることを特徴とする核酸の分離精製方法。
2. (1a)、(2a)及び(3a)の各工程において、少なくとも二個の開口を有する容器内に該核酸吸着性多孔性膜を収容した核酸分離精製カートリッジの一の開口に、核酸を含む試料溶液、洗浄液又は回収液を注入し、カートリッジに遠心力を作用させて、該注入した各液を通過させ、他の開口より排出させる、上記第1項に記載の核酸の分離精製方法。
(2b)洗浄液を該核酸吸着性多孔性膜に通過させて、核酸が吸着した状態で該多孔性膜を洗浄する工程、及び
(3b)回収液を該核酸吸着性多孔性膜に通過させて、該多孔性膜内から核酸を脱着させる工程
を含有する核酸の分離精製方法において、(1b)、及び(2b)の各工程において、核酸を含む試料溶液又は洗浄液を、減圧状態で核酸吸着性多孔性膜に通過させ、(3b)の工程において、回収液を、減圧状態又は遠心力を作用させ核酸吸着性多孔性膜に通過させることを特徴とする核酸の分離精製方法。
4. (1b)及び(2b)の各工程において、少なくとも二個の開口を有する容器内に該核酸吸着性多孔性膜を収容した核酸分離精製カートリッジの一の開口に、核酸を含む試料溶液又は洗浄液を注入し、カートリッジの他の開口に結合された圧力差発生装置を用いてカートリッジ内を減圧状態にして、該注入した各液を通過させ、他の開口より排出させ、上記(3b)の工程において、該一の開口に、回収液を注入し、カートリッジの他の開口に結合された圧力差発生装置を用いてカートリッジ内を減圧状態にし、又は遠心力を作用させて、該注入した回収液を通過させ、他の開口より排出させる、上記第3項に記載の核酸の分離精製方法。
6. 核酸吸着性多孔性膜が、多糖構造を有する有機ポリマーから成る多孔性膜である、上記第1項〜第5項のいずれかに記載の核酸の分離精製方法。
7. 多糖構造を有する有機ポリマーから成る多孔性膜が、アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物から成る多孔性膜である、上記第6項に記載の核酸の分離精製方法。
8. アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物が、トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合物である、上記第7項に記載の核酸の分離精製方法。
9. トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合物の混合比(質量比)が、99:1〜1:99である、上記第8項に記載の核酸の分離精製方法。
10. アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物が、トリアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物である、上記第7項に記載の核酸の分離精製方法。
11. アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物が、トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物である、上記第7項に記載の核酸の分離精製方法。
12. アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物が、ジアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物である、上記第7項に記載の核酸の分離精製方法。
14. アセチルセルロースを鹸化処理した後の該アセチルセルロースの鹸化率が、5%以上である、上記第13項に記載の核酸の分離精製方法。
15. アセチルセルロースを鹸化処理した有機材料からなる多孔性膜が、アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した有機材料からなる多孔性膜である、上記第13項に記載の核酸の分離精製方法。
16. アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した後の該アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物の鹸化率が、5%以上である、上記第15項に記載の核酸の分離精製方法。
17. アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した有機材料が、トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合物の鹸化物である、上記第15項または第16項に記載の核酸の分離精製方法。
18. トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合物の混合比(質量比)が、99:1〜1:99である、上記第17項に記載の核酸の分離精製方法。
19. アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した有機材料がトリアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物の鹸化物である、上記第15項または第16項に記載の核酸の分離精製方法。
20. アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した有機材料がトリアセチルセルロースとジアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物の鹸化物である、上記第15項または第16項に記載の核酸の分離精製方法。
21. アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した有機材料がジアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物の鹸化物である、上記第15項または第16項に記載の核酸の分離精製方法。
23. 鹸化処理した後の核酸吸着性多孔性膜が、鹸化処理の前に対して平均孔径の比が0.8以下である、上記第13項〜第22項のいずれかに記載の核酸の分離精製方法。
24. 核酸吸着性多孔性膜が、再生セルロースを含有する多孔性膜である、上記第6項に記載の核酸の分離精製方法。
26. 親水基を持たない有機材料の多孔性膜への親水基の導入の処理が、多孔性膜に、親水基を有するグラフトポリマー鎖を結合することである、上記第25項に記載の核酸の分離精製方法。
27. 核酸吸着性多孔性膜が、親水基を持たない有機材料の多孔性膜を親水基を持つ材料でコーティングして親水基を導入した多孔性膜である、上記第1項〜第5項のいずれかに記載の核酸の分離精製方法。
28. 親水基を持つ材料が、親水基を有する有機ポリマーである、上記第27項に記載の核酸の分離精製方法。
30. 核酸吸着性多孔性膜が、親水基を持たない無機材料の多孔性膜を処理して親水基を導入した多孔性膜である、上記第1項〜第5項のいずれかに記載の核酸の分離精製方法。
31. 親水基を持たない無機材料の多孔性膜への親水基の導入の処理が、多孔性膜に、親水基を有するグラフトポリマー鎖を結合することである、上記第30項に記載の核酸の分離精製方法。
32. 核酸吸着性多孔性膜が、親水基を持たない無機材料の多孔性膜を親水基を持つ材料でコーティングして親水基を導入した多孔性膜である、上記第1項〜第5項のいずれかに記載の核酸の分離精製方法。
33. 親水基を持つ材料が、親水基を有する有機ポリマーである、上記第32項に記載の核酸の分離精製方法。
34. 親水基が水酸基である、上記第25項〜第33項のいずれかに記載の核酸の分離精製方法。
35. 核酸吸着性多孔性膜が、表裏非対称性の多孔性膜である、上記第1項〜第34項のいずれかに記載の核酸の分離精製方法。
37. 上記第1項〜第35項のいずれかに記載の核酸分離精製方法を行うための、核酸分離精製カートリッジと試薬のキット。
核酸を含む試料溶液、洗浄液又は回収液に遠心力を作用させて、上記多孔性膜に通過させることにより、核酸を含む試料液注入から核酸分離精製カートリッジ外に核酸を得るまでの工程にかかる時間を短縮することが可能となり、好ましい。
遠心力の発生には、通常使用される遠心機のいずれも使用することができる。遠心機として、高速遠心機を用いることが好ましい。核酸分離精製カートリッジの他の開口に、後記する試料液および洗浄液の排出液を収容する廃液容器を取り付け、または後記する回収液を収容する回収容器を取り付け、取り付けた廃液容器または回収容器の方向に遠心力がかかるように遠心機にセットし、遠心力を作用させて、各液を核酸吸着性多孔性膜に通過させる。
核酸を含む試料溶液又は洗浄液を減圧状態で、回収液を減圧状態または遠心力を作用させて、上記多孔性膜に通過させることにより、核酸を含む試料液注入から核酸分離精製カートリッジ外に核酸を得るまでの工程にかかる時間を短縮することが可能となり、好ましい。
圧力差発生装置としては、注射器、エバポレーター、アスピレータ、真空ポンプ、あるいは真空ポンプに接続した真空チャンバーのような減圧が可能な真空ポンプ等が挙げられる。これらの内、手動操作には注射器が、自動操作には真空ポンプが適している。
到達真空圧が上記の減圧度を達成可能な装置を用いることが好ましい。
好ましくは、圧力差発生装置は、核酸分離精製カートリッジの他の開口に着脱可能に結合されている。
遠心力の発生には、通常使用される遠心機のいずれも使用することができる。遠心機としては、高速遠心機を用いることが好ましい。核酸分離精製カートリッジの他の開口に、後記する回収液を収容する回収容器を取り付け、遠心機にセットし、遠心分離を行う。
(I)検体を容器に注入する工程、
(II)該容器に、カオトロピック塩と界面活性剤を含む核酸可溶化試薬溶液を添加し、検体と核酸可溶化試薬溶液を混合する工程、
(III)得られた混合液をインキュベートする工程、
(IV)インキュベートされた混合液に水溶性有機溶媒を添加する工程
を含む工程を挙げることができる。
セリンプロテアーゼとしては、特に限定されず、例えばプロテアーゼKなどを好ましく用いることができる。
システインプロテアーゼとしては、特に限定されず、例えばパパイン、カテプシン類などを好ましく用いることができる。
金属プロテアーゼとしては、特に限定されず、例えばカルボキシペプチターゼ等を好ましく用いることができる。
タンパク質分解酵素は、添加時の反応系全容積1mlあたり好ましくは0.001IU〜10IU、より好ましくは0.01IU〜1IUの濃度で用いることができる。
また、タンパク質分解酵素は、カオトロピック塩、界面活性剤等のその他の試薬とは個別の2つ以上の試薬として供されても良い。後者の場合、タンパク質分解酵素を含む試薬を先に検体と混合した後に、カオトロピック塩、界面活性剤を含む試薬と混合される。また、カオトロピック塩、界面活性剤を含む試薬を先に混合した後に、タンパク分解酵素を混合してもよい。
また、タンパク質分解酵素を検体または、検体とカオトロピック塩、界面活性剤を含む試薬との混合液に、タンパク質分解酵素保存容器から直接目薬状に滴下させることもできる。この場合、操作を簡便にすることができる。
上記の方法で核酸を含む試料溶液を得る場合、核酸可溶化試薬およびタンパク質分解酵素の保存安定性が良く、核酸収量を変えずに操作を簡便にすることができる。
混合する際、攪拌装置により30から3000rpmで1秒から3分間混合することが好ましい。これにより、分離精製される核酸収量を増加させることができる。または、転倒混和を5から30回行うことで混合することも好ましい。また、ピペッティング操作を、10から50回行うことによっても混合することができる、この場合、簡便な操作で分離精製される核酸収量を増加させることができる。
本発明においてはノニオン界面活性剤をこのましく用いることができる。ノニオン界面活性剤は、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤、脂肪酸アルカノールアミドを用いることができ、好ましくは、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤を用いることができ、さらに好ましくは、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系界面活性剤はPOEオクチルフェニルエーテルが挙げられ、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤は、POEデシルエーテル、POEラウリルエーテル、POEトリデシルエーテル、POEアルキレンデシルエーテル、POEソルビタンモノラウレート、POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンモノステアレート、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、POEアルキルアミン、POEアセチレングリコールから選択されるポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤である。
これら界面活性剤の核酸可溶化試薬溶液における濃度は0.1〜20質量%であることが好ましい。
一方、RNAなどDNA以外の核酸を回収する場合、核酸可溶化試薬溶液にDNA分解酵素を加えることが好ましい。この場合、回収された核酸に共存するDNAによる干渉を軽減することができる。また、RNA分解酵素阻害剤を加えることも好ましい。RNA分解酵素阻害剤としては、RNA分解酵素を特異的に阻害するものが好ましい。
RNA分解酵素は特に限定されず、例えば、リボヌクレアーゼ H(RNase H)等のRNA特異的分解酵素を好ましく用いることができる。
DNA分解酵素は特に限定されず、例えば、DNase I等のDNA特異的分解酵素を好ましく用いることができる。
核酸分解酵素および核酸分解酵素阻害剤は、通常用いられる濃度で用いることが出来る。また、通常どおり加温処理することができる。加温処理は、タンパク質分解酵素による処理と同時におこなうことがこのましい。
以下に、本発明で用いる核酸吸着性多孔性膜および吸着工程について説明する。本発明の核酸吸着性多孔性膜は、溶液が内部を通過可能なものである。ここで「溶液が内部を通過可能」とは、膜に遠心力を掛けた場合に、遠心力の方向に、膜の内部を溶液が通過することが可能であることを意味する。また、膜の一方の面が接する空間と膜の他方の面が接する空間の間に圧力差を生じさせた場合に、高圧の空間側から低圧の空間側へと、膜の内部を溶液が通過することが可能であることを意味する。
また、前記、ニトロセルロース、ニトロヘミセルロース、ニトロデキストラン、ニトロアガロース、ニトロデキストリン、ニトロアミロース、ニトロアミロペクチン、ニトログリコーゲン、ニトロプルラン、ニトロマンナン、ニトログルコマンナン、ニトロリケナン、ニトロイソリケナン、ニトロラミナラン、ニトロカラギーナン、ニトロキシラン、ニトロフルクタン、ニトロアルギン酸、ニトロヒアルロン酸、ニトロコンドロイチン、ニトロキチン、ニトロキトサンなどの鹸化物についてもさらに好ましく用いることができる。
特にトリアセチルセルロースとジアセチルセルロース混合物を好ましく使用することができる。トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合比(質量比)は、99:1〜1:99である事が好ましく、90:10〜50:50である事がより好ましい。
鹸化率を変えるには、水酸化ナトリウムの濃度を変えて鹸化処理を行えば良い。鹸化率は、NMR、IR又はXPSによりにより、容易に測定することができる(例えば、カルボニル基のピーク減少の程度で定めることができる)。
有機材料の多孔性膜にグラフトポリマー鎖を結合する方法としては、多孔性膜とグラフトポリマー鎖とを化学結合させる方法と、多孔性膜を起点として重合可能な二重結合を有する化合物を重合させグラフトポリマー鎖とする2つの方法がある。
基材に結合しているグラフトポリマー鎖を形成するのに有用な化合物は、重合可能な二重結合を有しており、核酸の吸着に関与する親水基を有するという、2つの特性を兼ね備えていることが必要である。これらの化合物としては、分子内に二重結合を有していれば、親水基を有するポリマー、オリゴマー、モノマーのいずれの化合物をも用いることができる。特に有用な化合物は親水基を有するモノマーである。
まず、多孔性膜とグラフトポリマー鎖とを化学結合にて付着させる方法においては、ポリマーの主鎖の末端または側鎖に多孔性膜と反応する官能基を有するポリマーを使用し、この官能基と、多孔性膜の官能基とを化学反応させることでグラフトさせることができる。
多孔性膜とグラフトポリマー鎖とを化学結合にて付着させる場合は、グラフトポリマー鎖を形成するポリマーの主鎖の末端または側鎖に多孔性膜と反応する官能基を有するポリマーを使用し、この官能基と反応する官能基を無機材料に導入し、そこにグラフトポリマーを化学結合させる。また、分子内に二重結合を有している親水基を有するモノマーを使用して、多孔性膜を起点として、グラフトポリマー鎖を重合する場合は、二重結合を有する化合物を重合する際の起点となる官能基を無機材料に導入する。
親水基を持つグラフトポリマー、および分子内に二重結合を有している親水基を有するモノマーとしては、上記、親水基を持たない有機材料の多孔性膜とグラフトポリマー鎖とを化学結合させる方法において、記載した親水基を持つグラフトポリマー、および分子内に二重結合を有している親水基を有するモノマーを好ましく使用することができる。
すなわち、(1a)核酸を含む試料溶液を、少なくとも二個の開口を有する容器内に、核酸吸着性多孔性膜を収容した核酸分離精製カートリッジの一の開口に注入する工程、(1b)核酸分離精製カートリッジに遠心力を作用させ、注入した核酸を含む試料溶液を、核酸吸着性多孔性膜を通過させ、核酸分離精製カートリッジの他の開口より排出することによって、核酸吸着性多孔性膜内に核酸を吸着させる工程、(1c)核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に洗浄液を注入する工程、(1d)核酸分離精製カートリッジに遠心力を作用させ、注入した洗浄液を、核酸吸着性多孔性膜を通過させ、上記他の開口より排出することによって、核酸吸着性多孔性膜を、核酸が吸着した状態で、洗浄する工程、(1e)核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に回収液を注入する工程、(1f)核酸分離精製カートリッジに遠心力を作用させ、注入した回収液を、核酸吸着性多孔性膜を通過させ、上記他の開口より排出することによって、核酸吸着性多孔性膜内から核酸を脱着させ、核酸分離精製カートリッジ容器外に排出する工程を挙げることができる。
すなわち、(2a)核酸を含む試料溶液を、少なくとも二個の開口を有する容器内に、核酸吸着性多孔性膜を収容した核酸分離精製カートリッジの一の開口に注入する工程、(2b)核酸分離精製カートリッジの他の開口に結合された圧力差発生装置を用いて核酸分離精製カートリッジト内を減圧状態にし、注入した核酸を含む試料溶液を、核酸吸着性多孔性膜を通過させ、核酸分離精製カートリッジの上記他の開口より排出することによって、核酸吸着性多孔性膜内に核酸を吸着させる工程、(2c)核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に洗浄液を注入する工程、(2d)核酸分離精製カートリッジの上記他の開口に結合された圧力差発生装置を用いて核酸分離精製カートリッジ内を減圧状態にし、注入した洗浄液を、核酸吸着性多孔性膜を通過させ、上記他の開口より排出することによって、核酸吸着性多孔性膜を、核酸が吸着した状態で、洗浄する工程、(2e)核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に回収液を注入する工程、(2f)核酸分離精製カートリッジの上記他の開口に結合された圧力差発生装置を用いて核酸分離精製カートリッジ内を減圧状態にし、又は核酸分離精製カートリッジに遠心力を作用させ、注入した回収液を、核酸吸着性多孔性膜を通過させ、上記他の開口より排出することによって、核酸吸着性多孔性膜内から核酸を脱着させ、核酸分離精製カートリッジ容器外に排出する工程を挙げることができる。
また、洗浄液を一の開口から供給し、同じ一の開口より排出させることもできる。さらには、核酸分離精製カートリッジの核酸を含む試料溶液を供給した一の開口と異なる開口より洗浄液を供給し、排出させることも可能である。しかしながら、核酸分離精製カートリッジの一の開口から供給し、核酸吸着性多孔性膜を通過させ、一の開口と異なる開口より排出さる方法が洗浄効率が優れてより好ましい。
洗浄工程における洗浄液の液量は、2μl/mm2以上が好ましい。洗浄液量が多量であれば洗浄効果は向上するが、操作性を保ち、試料の流出を抑止するためには、200μl/mm2以下が好ましい。
また洗浄工程において、その核酸分離精製カートリッジを器械的な振動や超音波による攪拌を与えながら、または遠心分離により洗浄することもできる。
水溶性塩が洗浄液中に含まれる場合、その濃度は10mmol/L以上であることが好ましく、その上限は不純物の溶解性を損なわない範囲であれば特に問わないが、1mol/L以下であることが好ましく、0.1mol/L以下であることがより好ましい。
とりわけ、水溶性塩が塩化ナトリウムであり、さらには、塩化ナトリウムが20mmol/L以上含まれていることが特に好ましい。
ここで、カオトロピック物質とは、前記したグアニジン塩等のカオトロピック塩、尿素、イソチアン酸ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウムなどである。
回収工程において、回収液は、チューブ、ピペット、又は自動注入装置、もしくはこれらと同じ機能をもつ供給手段を使用して、核酸吸着性多孔性膜を装着した核酸分離精製カートリッジへ供給される。(1)回収液は、核酸分離精製カートリッジの一の開口(核酸を含む試料溶液を注入した開口)から供給され、一の開口とは異なる開口に、回収液を収容する回収容器を取り付け、取り付けた回収容器の方向に遠心力がかかるように遠心機にセットし、遠心力を作用させて回収液を核酸吸着性多孔性膜に通過させ、一の開口と異なる開口より排出させることができる。または(2)回収液は、核酸分離精製カートリッジの一の開口(核酸を含む試料溶液を注入した開口)から供給され、上記一の開口とは異なる開口に結合された圧力差発生装置(例えばスポイド、注射器、真空ポンプ、パワーピペットなど)を用いて核酸分離精製カートリッジ内を減圧状態にして核酸吸着性多孔性膜を通過させ、一の開口と異なる開口より排出させることができる。
さらには、回収液を一の開口から供給し、同じ一の開口より排出させることもできる。さらにまた、核酸分離精製カートリッジの核酸を含む試料溶液を供給した一の開口と異なる開口より回収液を供給し、排出させることも可能である。しかしながら、核酸分離精製カートリッジの一の開口から供給し、核酸吸着性多孔性膜を通過させ、一の開口と異なる開口より排出させる方法が回収効率が優れてより好ましい。
(1)核酸精製カートリッジの作成
内径7mm、核酸吸着性多孔性膜を収容する部分を持つ核酸分離精製カートリッジ用容器に、核酸吸着性多孔性膜を、上記容器の核酸吸着性多孔性膜を収容する部分に収容し、核酸分離精製カートリッジとした。
核酸吸着性多孔性膜としては、トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合比(質量比)が6:4のアセチルセルロース100質量部に対し有機溶剤としてジクロロメタンとメタノールの混合溶媒(混合比(質量比)8:2)250質量部に溶解した液を平面状に流延し、有機溶剤を蒸発させることで、多孔性膜(膜厚=70μm、平均孔径=5.0μm)とした。この核酸吸着性多孔性膜を2mol/Lの水酸化ナトリウムの水溶液に20分間浸漬することで鹸化処理を行い(鹸化度約100%)、上記カートリッジ内に収容した。
上記の鹸化処理の前後で、多孔性膜の平均孔径は5.0μmから2.5μmに減少した。
下記に示す処方の核酸可溶化試薬溶液、洗浄液および回収液を調製した。
塩酸グアニジン(ライフテクノロジー社製) 382g
Tris(ライフテクノロジー社製) 12.1g
TritonX−100(ICN製) 10g
蒸留水 1000ml
(pH7.0)
NaCl 100mmol/L
Tris−HCl 10mmol/L
65容量%エタノール 1000mL
(3−1)核酸分離精製操作
人全血検体200μlに、核酸可溶化試薬200μlと、プロテアーゼ(proteinase,bacterial TypeXXIV、SIGMA社製)濃度20mg/mL(200Units/mL)溶液20μlを添加して、60℃で10分間インキュベートした。インキュベート後、エタノール200μlを加え攪拌することで、核酸を含む試料溶液を作製した。該核酸を含む試料溶液を、上記(1)で作製した、アセチル化の異なるアセチルセルロースの混合物の鹸化物の核酸吸着性多孔性膜を備えた、核酸分離精製カートリッジの一の開口に注入し、続いて該核酸分離精製カートリッジに廃液容器を取り付け、取り付けた廃液容器の方向に遠心力がかかるように遠心機(MX−150:トミー工業(株)製)にセットし、8000rpm、1分間、遠心力を作用させて、注入した該核酸を含む試料溶液を、上記核酸吸着性多孔性膜に通過させることで、上記核酸吸着性多孔性膜に接触させ、核酸分離精製カートリッジの上記一の開口とは異なる開口(以下、「他の開口」と称する。)より排出した。上記核酸分離精製カートリッジを遠心機から外し、廃液容器を取り替えて、該カートリッジの上記一の開口に、表1で作製した洗浄液500μLを注入し、上記核酸分離精製カートリッジの取り付けた廃液容器の方向に遠心力がかかるように遠心機(MX−150:トミー工業(株)製)にセットし、8000rpm、1分間、遠心力を作用させて、注入した洗浄液を、上記核酸吸着性多孔性膜に通過させ、他の開口より排出した。上記核酸分離精製カートリッジを遠心機から外し、廃液容器を外し、回収容器を取り付け、該カートリッジの上記一の開口に回収液(滅菌水、pH7.0)200μLを注入し、上記核酸分離精製カートリッジの取り付けた廃液容器の方向に遠心力がかかるように遠心機(MX−150:トミー工業(株)製)にセットし、8000rpm、1分間、遠心力を作用させて、注入した回収液を、上記核酸吸着性多孔性膜に通過させ、他の開口より排出し、この液を回収した。
比較例1として、実施例1で使用した核酸吸着性多孔性膜の代わりに、ガラスフィルター(シリカゲルフィルター、膜厚=1000μm)を使用する以外は、実施例1と同様に核酸の分離精製を実施した。
実施例1で得られた回収液と、比較例1で得られた回収液を用いてアガロースゲル電気泳動(0.5%アガロース(エチジウムブロマイド含有)、100V、30分)を行った。分子量マーカーとしてλHindIII digest(Gibco社製)を用いた。その結果を図1に示す。
(3−2)核酸分離精製操作
人全血検体200μlに、核酸可溶化試薬200μlと、プロテアーゼ(proteinase,bacterial TypeXXIV、SIGMA社製)濃度20mg/mL(200Units/mL)溶液20μlを添加して、60℃で10分間インキュベートした。インキュベート後、エタノール200μlを加え攪拌することで、核酸を含む試料溶液を作製した。該核酸を含む試料溶液を、上記(1)で作製した、アセチル化の異なるアセチルセルロースの混合物の鹸化物の核酸吸着性多孔性膜を備えた、核酸分離精製カートリッジの一の開口に注入し、続いて上記一の開口とは異なる開口(以下、「他の開口」と称する。)に圧力差発生装置(真空ポンプ)を結合し、核酸分離精製カートリッジ内を減圧状態(−50kpa)にし、注入した該核酸を含む試料溶液を、上記核酸吸着性多孔性膜に通過させることで、上記核酸吸着性多孔性膜に接触させ、核酸分離精製カートリッジの他の開口より排出した。続いて、上記核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に、上記(2)で調製した洗浄液500μLを注入し、上記核酸分離精製カートリッジの上記他の開口に上記の圧力差発生装置を結合し、核酸分離精製カートリッジ内を減圧状態(−50kpa)にし、注入した洗浄液を、上記核酸吸着性多孔性膜に通過させ、他の開口より排出した。続いて、上記核酸分離精製カートリッジの上記一の開口に回収液(滅菌水、pH7.0)200μLを注入し、上記核酸分離精製カートリッジの上記他の開口に上記の圧力差発生装置を結合して、核酸分離精製カートリッジ内を減圧状態(−50kpa)にし、注入した回収液を、上記核酸吸着性多孔性膜に通過させ、他の開口より排出し、この液を回収した。
比較例2として、実施例2で使用した核酸吸着性多孔性膜の代わりに、ガラスフィルター(シリカゲルフィルター、膜厚=1000μm)を使用する以外は、実施例2と同様に核酸の分離精製を実施した。
実施例2で得られた回収液と、比較例2で得られた回収液に対して、260nmの吸光度を測定し、分離精製したDNAの収量として換算した。その結果は、実施例1で得られた回収液のDNA量が、8.3、8.8μg、比較例2で得られた回収液のDNA量が、5.9、6.2μgであった。
260nmの吸光度から換算したDNAの収量が高いことから、アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物の鹸化物からなる核酸吸着性多孔膜を備えた核酸分離精製カートリッジと、核酸分離精製カートリッジ内を減圧状態にする装置を用いて、核酸を回収効率よく分離精製できることが判る。
Claims (37)
- (1a)核酸を含む試料溶液を核酸吸着性多孔性膜に通過させて、該多孔性膜内に核酸を吸着させる工程、
(2a)洗浄液を該核酸吸着性多孔性膜に通過させて、核酸が吸着した状態で該多孔性膜を洗浄する工程、及び
(3a)回収液を該核酸吸着性多孔性膜に通過させて、該多孔性膜内から核酸を脱着させる工程
を含有する核酸の分離精製方法において、(1a)、(2a)及び(3a)の各工程において、核酸を含む試料溶液、洗浄液又は回収液を、遠心力を作用させることにより核酸吸着性多孔性膜に通過させることを特徴とする核酸の分離精製方法。 - (1a)、(2a)及び(3a)の各工程において、少なくとも二個の開口を有する容器内に該核酸吸着性多孔性膜を収容した核酸分離精製カートリッジの一の開口に、核酸を含む試料溶液、洗浄液又は回収液を注入し、カートリッジに遠心力を作用させて、該注入した各液を通過させ、他の開口より排出させる、請求項1記載の核酸の分離精製方法。
- (1b)核酸を含む試料溶液を核酸吸着性多孔性膜に通過させて、該多孔性膜内に核酸を吸着させる工程、
(2b)洗浄液を該核酸吸着性多孔性膜に通過させて、核酸が吸着した状態で該多孔性膜を洗浄する工程、及び
(3b)回収液を該核酸吸着性多孔性膜に通過させて、該多孔性膜内から核酸を脱着させる工程
を含有する核酸の分離精製方法において、(1b)、及び(2b)の各工程において、核酸を含む試料溶液又は洗浄液を、減圧状態で核酸吸着性多孔性膜に通過させ、(3b)の工程において、回収液を、減圧状態又は遠心力を作用させ核酸吸着性多孔性膜に通過させることを特徴とする核酸の分離精製方法。 - (1b)及び(2b)の各工程において、少なくとも二個の開口を有する容器内に該核酸吸着性多孔性膜を収容した核酸分離精製カートリッジの一の開口に、核酸を含む試料溶液又は洗浄液を注入し、カートリッジの他の開口に結合された圧力差発生装置を用いてカートリッジ内を減圧状態にして、該注入した各液を通過させ、他の開口より排出させ、上記(3b)の工程において、該一の開口に、回収液を注入し、カートリッジの他の開口に結合された圧力差発生装置を用いてカートリッジ内を減圧状態にし、又は遠心力を作用させて、該注入した回収液を通過させ、他の開口より排出させる、請求項3記載の核酸の分離精製方法。
- 核酸吸着性多孔性膜が、実質的にイオン結合が関与しない相互作用で核酸が吸着する多孔性膜である、請求項1〜4のいずれかに記載の核酸の分離精製方法。
- 核酸吸着性多孔性膜が、多糖構造を有する有機ポリマーから成る多孔性膜である、請求項1〜5のいずれかに記載の核酸の分離精製方法。
- 多糖構造を有する有機ポリマーから成る多孔性膜が、アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物から成る多孔性膜である、請求項6に記載の核酸の分離精製方法。
- アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物が、トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合物である、請求項7に記載の核酸の分離精製方法。
- トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合物の混合比(質量比)が、99:1〜1:99である、請求項8に記載の核酸の分離精製方法。
- アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物が、トリアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物である、請求項7に記載の核酸の分離精製方法。
- アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物が、トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物である、請求項7に記載の核酸の分離精製方法。
- アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物が、ジアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物である、請求項7に記載の核酸の分離精製方法。
- 多糖構造を有する有機ポリマーから成る多孔性膜が、アセチルセルロースを鹸化処理した有機材料からなる多孔性膜である、請求項6に記載の核酸の分離精製方法。
- アセチルセルロースを鹸化処理した後の該アセチルセルロースの鹸化率が、5%以上である、請求項13に記載の核酸の分離精製方法。
- アセチルセルロースを鹸化処理した有機材料からなる多孔性膜が、アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した有機材料からなる多孔性膜である、請求項13に記載の核酸の分離精製方法。
- アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した後の該アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物の鹸化率が、5%以上である、請求項15に記載の核酸の分離精製方法。
- アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した有機材料が、トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合物の鹸化物である、請求項15または16に記載の核酸の分離精製方法。
- トリアセチルセルロースとジアセチルセルロースの混合物の混合比(質量比)が、99:1〜1:99である、請求項17に記載の核酸の分離精製方法。
- アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した有機材料がトリアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物の鹸化物である、請求項15または16に記載の核酸の分離精製方法。
- アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した有機材料がトリアセチルセルロースとジアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物の鹸化物である、請求項15または16に記載の核酸の分離精製方法。
- アセチル価の異なるアセチルセルロースの混合物を鹸化処理した有機材料がジアセチルセルロースとモノアセチルセルロースの混合物の鹸化物である、請求項15または16に記載の核酸の分離精製方法。
- 鹸化処理した後の核酸吸着性多孔性膜の平均孔径が、鹸化処理の前に比べて減少している、請求項13〜21のいずれかに記載の核酸の分離精製方法。
- 鹸化処理した後の核酸吸着性多孔性膜が、鹸化処理の前に対して平均孔径の比が0.8以下である、請求項13〜22のいずれかに記載の核酸の分離精製方法。
- 核酸吸着性多孔性膜が、再生セルロースを含有する多孔性膜である、請求項6に記載の核酸の分離精製方法。
- 核酸吸着性多孔性膜が、親水基を持たない有機材料の多孔性膜を処理して親水基を導入した多孔性膜である、請求項1〜5のいずれかに記載の核酸の分離精製方法。
- 親水基を持たない有機材料の多孔性膜への親水基の導入の処理が、多孔性膜に、親水基を有するグラフトポリマー鎖を結合することである、請求項25に記載の核酸の分離精製方法。
- 核酸吸着性多孔性膜が、親水基を持たない有機材料の多孔性膜を親水基を持つ材料でコーティングして親水基を導入した多孔性膜である、請求項1〜5のいずれかに記載の核酸の分離精製方法。
- 親水基を持つ材料が、親水基を有する有機ポリマーである、請求項27に記載の核酸の分離精製方法。
- 核酸吸着性多孔性膜が、多孔性膜を形成する材料自体が親水基を有する無機材料である多孔性膜である、請求項1〜5のいずれかに記載の核酸の分離精製方法。
- 核酸吸着性多孔性膜が、親水基を持たない無機材料の多孔性膜を処理して親水基を導入した多孔性膜である、請求項1〜5のいずれかに記載の核酸の分離精製方法。
- 親水基を持たない無機材料の多孔性膜への親水基の導入の処理が、多孔性膜に、親水基を有するグラフトポリマー鎖を結合することである、請求項30に記載の核酸の分離精製方法。
- 核酸吸着性多孔性膜が、親水基を持たない無機材料の多孔性膜を親水基を持つ材料でコーティングして親水基を導入した多孔性膜である、請求項1〜5のいずれかに記載の核酸の分離精製方法。
- 親水基を持つ材料が、親水基を有する有機ポリマーである、請求項32に記載の核酸の分離精製方法。
- 親水基が水酸基である、請求項25〜33のいずれかに記載の核酸の分離精製方法。
- 核酸吸着性多孔性膜が、表裏非対称性の多孔性膜である、請求項1〜34のいずれかに記載の核酸の分離精製方法。
- 請求項1〜35のいずれかに記載の核酸の分離精製方法を行うための、少なくとも二個の開口を有する容器内に、核酸吸着性多孔性膜を収容した核酸分離精製カートリッジ。
- 請求項1〜35のいずれかに記載の核酸分離精製方法を行うための、核酸分離精製カートリッジと試薬のキット。
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