JP2005147878A - トロリ線摩耗量測定方法および測定装置 - Google Patents

トロリ線摩耗量測定方法および測定装置 Download PDF

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政男 渡辺
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精二 丹
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Kazuya Tanabe
和也 田辺
Shojiro Takei
正二郎 武井
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Abstract

【課題】
トロリ線架線形態にかかわらず検測車上において効率よく測定が可能なトロリ線摩耗量測定方法および測定装置を提供することにある。
【解決手段】
この発明は、トロリ線を横断してこのトロリ線に対してスリット光を実質的に垂直に照射して生成されるトロリ線とこれを支持するイヤーを含む反射光による像を検測車の進行方向に沿って所定の仰角を以て検測車に搭載されたカメラにより撮像し、得られた映像においてイヤーの映像を基準にしてトロリ線の摺面の映像の位置を算出してトロリ線の摩耗量を測定するものである。
【選択図】 図1

Description

この発明は、トロリ線摩耗量測定方法および測定装置に関し、詳しくは、カテナリ式架線のみならず、剛体架線で支持されたトロリ線の摩耗量をシングル構造、ツイン構造等のトロリ線架線形態にかかわらず検測車上において効率よく測定が可能なトロリ線摩耗量測定方法および測定装置に関する。
従来、地下鉄のトロリ線は、その多くの区間がカテナリ架線ではなく、ツイン構造のトロリ線が剛体架線により支持され、碍子を介してトンネルの天井壁に固定されている。ツイン構造のトロリ線は、ツイン構造のトロリ線相互の間にある凹部をガイドとしてローラを接触させて接触方式(ポール・ガイドローラ方式)によりその摩耗量が測定されている。
なお、地下鉄でも、地下ではない橋梁区間や高架区間などでは、剛体架線ではなく、カテナリ架線のトロリ線となっている個所もある。
ところで、カテナリ架線のトロリ線摩耗量測定装置としては、トロリ線の摺面から反射光を得て、その幅に基づいて摩耗量を測定する、この出願人による発明が公知である(特許文献1)。
特開2001−59710号公報
地下鉄では、シングル構造のトロリ線もある。このシングル構造のものは凹部ガイドが存在しないので、前記したローラ接触方式での摩耗量の測定ができない問題がある。さらに、カテナリ架線から剛体架線へ移行する区間や剛体架線から次の剛体架線へと引き継ぐオーバーラップ区間では、ローラ接触方式では接触ローラの掛け替え等が必要になる。この掛け替え作業は、作業の人員がいく人か要求され、作業時間もかかり、測定効率を悪化させる。
そこで、特開2001−59710号(特許文献1)のようにトロリ線の摺面からの反射光を得て、摩耗量を測定する非接触式のものを地下鉄でも採用することが考えられるが、剛体架線支持のトロリ線は、断面矩形であるので摺面からの反射光を得ても摩耗量が算出できない。さらに、前記の非接触式は、投光系、受光系ともに大きなものであり、測定装置と検測車とがともに大がかりとなることから、地下鉄のような狭い空間で接近した剛体架線支持のトロリ線の摩耗量測定には適していない。
この発明の目的は、このような従来技術の問題点を解決するものであって、カテナリ式架線のみならず、剛体架線で支持されたトロリ線の摩耗量をシングル構造、ツイン構造等のトロリ線架線形態にかかわらず検測車上において効率よく測定が可能なトロリ線摩耗量測定方法および測定装置を提供することにある。
このような目的を達成するためのこの発明の特徴は、トロリ線を横断してこのトロリ線に対してスリット状の光束を実質的に垂直に照射して生成されるトロリ線とこれを支持するイヤーを含む反射光による像を検測車の進行方向に沿って所定の仰角を以て検測車に搭載されたカメラにより撮像し、得られた映像においてイヤーの映像を基準にしてトロリ線の摺面の映像の位置を算出してトロリ線の摩耗量を測定するものである。
このように、トロリ線に対してスリット状の光束を実質的に垂直に照射して生成されるトロリ線とイヤーの像を検測車の進行方向に沿ってかつ斜め方向から撮像してその映像を採取し、イヤーを基準として摩耗量を算出することにより非接触状態でトロリ線の摩耗量を測定することができる。
この場合、トロリ線の摺面からの反射光を得て摩耗量を測定する非接触式とは異なり、単にカメラでスリット映像を撮像するだけであるので、測定装置が大型化してないで済み、イヤーを基準としているので、カテナリ式架線、剛体架線、シングル構造、ツイン構造等のトロリ線を支持する架線形態にかかわらず、トロリ線摩耗量を測定することができる。
その結果、カテナリ架線から剛体架線へ移行する区間や剛体架線から次の剛体架線へと引き継ぐオーバーラップ区間などにおいても従来のような接触ローラの掛け替えが不要となり、掛け替え作業も必要でなくなる。その分、作業人員の低減が図れ、トロリ線摩耗量の測定効率を向上させることができる。
図1は、この発明のトロリ線摩耗量測定装置を適用した一実施例のブロック図であり、図2は、その測定状態の説明図、図3は、トロリ線スリット像採取装置の説明図、図4は、その摩耗量測定の説明図、図5は、摺面実高さ参照テーブルの説明図である。
図1において、10は、剛体トロリ線(剛体架線)11のトロリ線1の摺面の摩耗量を測定画像から測定するトロリ線摩耗量測定装置であって、検測車20の屋根の上部に設置されたレーザ光源12と、検測車20の屋根の上部に天地が反転して取付られた高速度デジタルカメラ(二次元のCCDカメラ、以下カメラ)13、検測車20の内部あるいはカメラ13とともに配置された二値化画像処理回路14、そして画像データ処理・制御装置15とにより構成される。
二値化画像処理回路14は、LVDS(ローボルテージ差動信号)入力回路14aと画像合成・二値化処理回路14b、そしてFIFOメモリ14cとを有していて、LVDS入力回路14aによりカメラ13(実際には3個のカメラ使用)のデジタルビデオ信号を受けて、画像合成・二値化処理回路14bで3個のカメラのデジタルビデオ信号を合成してコンパレート処理をしてビデオデータを二値化し、FIFOメモリ14cに水平ラインごとのデジタル信号を記憶する。そしてFIFOメモリ14cから水平1ラインごとにデジタル化された水平1ラインのデータを順次出力する。
なお、検測車20は、図示するように、タイヤ20aと車輪20bとを有していて、一般道路を走行するときには、車輪20bが収納されて、タイヤ20aにより走行し、レール30上を走行するときに、車輪20bが車体から降下してタイヤ20aの下面以上に延びて車体を持ち上げる構造となっている。
ここで、トロリ線1と、レーザ光源12、そしてカメラ13との関係は、図2に示するように、検測車20の屋根上の上部に延びたトロリ線スリット像採取装置4(図3参照)の頭部に内蔵されている。カメラ13は、検測車20の進行方向に沿って28度前後の仰角で中空に向けられている(図2(a)参照)。
図2(a)に示すように、レーザ光源12からの光束は、検測車20の進行方向に対して直角方向(検測車20を横断する方向、すなわちX方向)に幅を持ち、トロリ線1(剛体トロリ線11)に対して垂直方向(Y方向)に仰角90°で中空に向けられ、スリット状の光束(スリット光)120をトロリ線1と剛体トロリ線11とをカバーする幅で発生する。その結果、図2(b)に示すようなスリット像8が形成される。
なお、スリット状の光束の幅は、所定の間隔で曲折して敷設されているトロリ線1の曲折する範囲全体をカバーしている。そのために、レーザ光源12は、実際には、検測車20を横断する方向にトロリ線スリット像採取装置4に5個の半導体レーザ光源12a〜12e(図3参照)が幅方向に一列に所定間隔で配列されてなる。同様に、カメラ13も図2(c)に示すように、3台のCCDカメラ13a,13b,13cが検測車20を横断する方向(X方向)にトロリ線スリット像採取装置4に所定間隔で配列されて構成される。
カメラ13には、垂直方向(Y方向)に対して横断方向(X方向)が10倍となるシリンドリカルレンズ130が装着されている。したがって、カメラ13から得られる画面上のY方向の分解能を0.05mm/画素とした場合に、これに対してX方向(断方向)の分解能は、1/10の0.5mm/画素の映像になる。
ここで、カメラ13の撮像映像(デジタル画像データ)の画素数を532×512ドットのモノクロ画像とすれば、その1フレーム分(1画面分)の画像データが二値化画像処理回路14を経て各水平1ライン対応にビットデータとして画像データ処理・制御装置15に送出される。
水平1ラインごとの画像データを受けた画像データ処理・制御装置15は、それを画像メモリ154(図1参照)に記憶する。その画像データは、先に説明したように、カメラ13が天地反転して設置されているので上部の採取映像が画面上で下側となる、図4(a)に示すような画像になる。
図3の丸枠で示すように、剛体トロリ線11は、トロリ線1と、トロリ線1を固定支持するイヤー2、そしてトロリ線支持剛体3とからなる。なお、トロリ線支持剛体3をトンネル等の天井に取り付ける碍子は省略してある。
トロリ線スリット像採取装置4は、図3に示すように、舟体7を介してトロリ線1に摺動して内部に5個設けられた半導体レーザ光源12a〜12eからスリット状のレーザ光束をトロリ線1に下から垂直に照射する。これにより剛体トロリ線11に図2(b)のスリット像8を生成する。4aは、トロリ線スリット像採取装置4の剛体高さ測定部であって、頭部にレーザ光源12とカメラ13とを搭載し、底部に上下移動機構4bを内蔵している。上下移動機構4bの足の部分が検測車20の床面(台車部分)5に固定され、剛体高さ測定部4aが検測車20に設けられたフレーム5aの側面にスライド可能に固定されている。この上下移動機構4bは、画像データ処理・制御装置15によりインタフェース155を介して制御される。これにより剛体高さ測定部4aが上方に付勢制御されて、トロリ線スリット像採取装置4に搭載されたレーザ光源12とカメラ13とがトロリ線1の摺面1aに追従する。
その結果、カメラ13は、トロリ線1の摺面1aを基準としてこれに沿って上下移動する。
このとき、測定画像も摺面1aに沿って上下移動する。カメラ13により撮像されたスリット光120により生成される反射光のスリット像8の映像には、トロリ線1とこれを支持するイヤー2とが含まれる。トロリ線1が摩耗して高さが変化しても、スリット像8におけるトロリ線1を固定するイヤー2とトロリ線1の摺面1aとの位置関係は、これらがトロリ線支持剛体3に固定されているので変わることはない。また、カメラ13は、トロリ線1の摺面1a(図2(b)参照)に追従するので、前記した分解能を持つ高倍率のカメラ13でスリット像8を撮像することができる。
このとき、図2(a)に示すように、カメラ13により仰角20゜〜35°の範囲から選択されたある撮像角θ=28゜で斜めからトロリ線1のスリット像8が1画面分のスリット映像9(図4(a)参照)として採取される。二値化画像処理回路14は、3個のカメラの画像データを合成して1フレーム分(あるいは1フィールド分)のデータを所定の閾値で比較演算をして二値化処理して“1”、“0”の水平1ラインのビットデータとして画像データ処理・制御装置15に転送する。その結果、スリット像8は、図4(a)に示すような映像として画像メモリ154に記憶される。
そこで、このスリット映像9からイヤー2の映像を基準としてトロリ線1の摺面1aまでの距離を算出すれば摩耗量を算出できる。
トロリ線スリット像採取装置4は、トロリ線1の摺面1aを基準としてカメラ13を支持しているので、検測車20が上下動しても、その上下移動の影響はほとんどなく、Y方向(高さ方向)の分解能0.05mm/画素の高倍率の画像を得てもトロリ線1とイヤー2との映像を常時採取することができる。
図4(a)は、トロリ線1の摺面1aに沿って上下移動するカメラ13により採取され、二値化されたスリット映像9の1画面を表示した場合の画像(画像メモリ154の記憶されたデータによるもの)であって、このスリット映像9において、中央の凸部がトロリ線1の映像である。図4(b)にスリット映像9を反転して対応付けて示すように、その頂点面が摺面1aである。その両脇がトロリ線1の側面の映像1b,1cである。これに続く傾斜面2a,2bが図2(b)に示すイヤー2の側面部分の映像である。3a,3bは、トロリ線支持剛体3の足の部分であり、これらをつなぐ縦線3c,3dは、実際にははっきりしない縦線として映る。
この図4(b)は、採取画像からトロリ線摩耗量を測定する測定原理の説明図である。
図4(a),(b)において、画面のX座標(水平走査方向)は、検測車20と直角なX方向に相当し、画面のY座標(垂直走査方向)は、剛体トロリ線11からみたトロリ線1の高さ方向、すなわち、Y方向に対応している。
なお、座標の原点は、画面上部の左端であり、画面上の最初の水平ラインがX軸、左端を通る垂直方向の画素ラインがY軸となる。撮像時の1画素の分解能は、前記したようにY方向では0.05mmであり、X方向では0.5mmである。そして、撮像角θは、約28度である。
そこで、画面上の摺面1a(頂点面)までのY方向の画素数×0.05mmが摺面1aの高さを示す。また、画面上のイヤー2の傾斜面の2a,2bのいずれかに固定点Pが採られ、そのY方向の画素数×0.05mmがトロリ線摩耗算出の基準点Pの高さを示す。この関係に基づいてトロリ線摩耗量の算出をする原理を前記の図4(b)に示す。
図4(b)に示すように、まず、画像メモリ154の水平1ラインごとのビットデータからトロリ線1の側面1b,1cの映像の水平方向(X方向)の画素位置(1),(2)の座標X1,X2を検出して、中央の画素位置(3)の位置を(X2−X1)/2+X1として算出する。このときの中央の画素位置(3)のY方向の座標値Y1(画素位置(5)参照)を得て、摺面1aの中央位置の座標((X2−X1)/2+X1,Y1)を得る。
次に、中央の画素位置(3)の位置から所定値aだけX方向に離れた画素位置(4)を座標X4として算出し、この画素位置(4)のY方向の傾斜面2bの映像との交点を摩耗基準点Pとして座標値Y4(画素位置(6)参照)を得て、その座標(X4,Y4)を得る。そして、この摩耗基準点Pから中央の画素位置(3)のY方向の座標値Y1(画素位置(5)参照)と画素位置(4)のY方向の座標値Y4(画素位置(6)参照)から、これら座標値の差(Y4−Y1)を仮摩耗量として算出する。
ここで、摩耗基準点Pは、図2(b)に示すように、剛体トロリ線11において、本来の摩耗量算出基準位置Sから一定値dだけ垂直方向にずれた剛体トロリ線11上の固定点である。
そこで、次に、トロリ線1の摩耗量MをM=d+(Y4−Y1)として算出する。
以上の摩耗量算出を図4(a)の画像データに基づいて行うのが、画像データ処理・制御装置15である。
以下、これについて説明する。図1において、画像データ処理・制御装置15は、MPU151とメモリ152とCRTディスプレイ153、画像メモリ154、そしてインタフェース155を備えて、バス156によりこれら回路が相互に接続されている。
なお、レーザ光源12とカメラ13とは、インタフェース155を介してMPU151により制御される。
メモリ152には、トロリ線エッジ検出プログラム21、トロリ線摺面中位置検出プログラム22、摩耗基準点検出プログラム23、そして摩耗量算出プログラム24とが格納され、図4(a)のデータが画像メモリ154に記録されている。さらにメモリ152には、各点の画像データ上の検出座標位置から実高さを求めるために摺面実高さ参照テーブル25と、前記の所定値a、一定値d等が記憶されたパラメータ領域26等が設けられている。
なお、インタフェース155を介して接続されたハードディスク等の外部記憶装置157もこれには設けられていて、測定結果がこの外部記憶装置157に走行距離に応じて記憶される。この場合の走行距離測は、距離パルスにより測定される。この測定位置の検出等については周知であるので割愛する。また、二値化画像処理回路14の二値化処理については、メモリ152に二値化処理プログラムを格納しておき、MPU151がこの二値化処理プログラムを実行して二値化処理が実現されてもよい。
トロリ線エッジ検出プログラム21は、MPU151に実行され、これの実行によりMPU151は、二値化処理された画像メモリ154のデータから側面1b,1cの映像の水平方向の画素位置(1),(2)のX方向の座標(X1,X2)を検出する。これは、画像メモリ154に記憶され二値化されたデータから検出される。二値化された画像データは、映像線のある位置には、“1”が立つデータになる。水平ラインの方向に連続する線は、“1111…”となる。そこで、ある水平1ライン分のデータを参照したときに、摺面1aの映像のある水平1ラインのデータが“000000…0111…1110…00000”のデータとなり、“1”がある一定量連続するデータとなる。摺面1aの映像は、ある画素位置で“1”が一定数連続するので、この状態を検出することで摺面1aが水平ラインが何ライン目のものか検出され、それが座標Y1となる。つづいて、側面1b,1cの映像を検出する。これは、“000000…01000…00010…00000”のデータとなり、前記の一定幅ほぼに対応した位置が“0”となり、側面の線に対応した位置に“1”が立つデータとなる。これが水平ラインの数ライン分連続したときに、“1”の立った画素位置のX座標が(X1,X2)として検出される。なお、複数の各水平ラインにおいてX座標値にばらつきがあるときには、座標値は平均値が採られる。
これらの座標検出が終了すると、それらをメモリ152の作業領域に記憶して、MPU151がトロリ線摺面中位置検出プログラム22をコールして実行する。
トロリ線摺面中位置検出プログラム22は、MPU151に実行され、これの実行によりMPU151は、検出された座標値を読み出して、(X2−X1)/2+X1により中央位置のX座標を算出し、摺面1aのデータが“000000…0111…1110…00000”のライン数からY座標(Y1)を決定する。そして、MPU151は、摩耗基準点検出プログラム23をコールして実行する。
摩耗基準点検出プログラム23は、MPU151に実行され、これの実行によりMPU151は、画素位置(4)のY方向の傾斜面2bとの交点の摩耗基準点PをX4=(X2−X1)/2+X1+aのX座標の位置に“1”が立っている水平ラインデータを検索して、その水平ラインのY方向の座標値をY4として得る。これにより摩耗基準点Pの座標(X4,Y4)を検出する。それをメモリ152の作業領域に記憶して、MPU151が摩耗量算出プログラム24をコールして実行する。
摩耗量算出プログラム24は、MPU151に実行され、これの実行によりMPU151は、トロリ線1の摩耗量MをM=d+(Y4−Y1)として算出する。なお、データ値dと、前記のデータ値aは、それぞれメモリ152のパラメータ領域26から読出される。
ここで、Y4−Y1の算出は、座標(X1,Y1)、座標(X4,Y4)の座標から摺面実高さ参照テーブル25(図5参照)をそれぞれに参照して画面上の各座標位置でのそれぞれの実際の高さy4,y1を得てから実高さの差として算出される。すなわち、座標(X1,Y1)におけるY1から実高さy1を得て、次に座標(X4,Y4)におけるY4から実高さy4を得て、仮摩耗量が(y4−y1)の差として算出される。
そして、摩耗量Mが、M=d+(y4−y1)として算出される。
ここで、(Y4−Y1)を算出して、その座標距離から実高さを摺面実高さ参照テーブル25から求めると、仰角28度で斜めに撮像した映像による歪みが影響して測定誤差が増加する欠点がある。
なお、全体的な摩耗量算出の処理フローは、(1)トロリ線エッジ検出処理、(2)トロリ線摺面中位置検出処理、(3)摩耗基準点検出処理、(4)摩耗量算出処理の順で順次前記の各プログラムが実行されるだけであるので、ここでは、これらの処理の図示を割愛する。
図5(a)は、その摺面実高さ参照テーブル25であって、画面上の画素座標に対応して実際に測定された画面上の位置の平均値を示す。この実寸法は、トロリ線スリット像採取装置4をトロリ線1の摺面1aに対応する位置を基準としてカメラ13を設置して、実際の高さの関係があらかじめ分かっている位置に目印を置いてカメラ13の撮像角θを仰角28°として得た映像を表示した場合のその画面上の画素位置と実際の高さとの対応関係をテーブル化したものである。図5(b)の座標点で示すものが撮像された目印の位置に対応している。
なお、摺面実高さ参照テーブル25は、画像メモリ154に記憶されたデータを表示した場合の画面上の左上端部を原点として複数回測定したものの平均値を各座標位置対応に登録してある。この場合、撮像角θが仰角28°であるので、スリット像8は、画面の中心を基準としてcosθ分、高さ方向に歪みを生じた映像となる。
そこで、前記の摺面実高さ参照テーブル25のX,Yの各座標点は、図5(b)の座標点で示すものが、さらに、撮像角θによる歪みに応じて修正されて図5(c)の座標点で示す状態になる。
すなわち、前記の歪みに応じて前記の参照テーブル25のデータは、座標点を修正した位置に各実測値を配置してある。
なお、図5(c)の座標点は、各画素位置から多少ずれた位置にある。したがって、テーブル上の座標点からずれた座標点あるいは外れた座標点については実高さを補間演算により算出することになる。これにより、Y方向の座標の差を計算して実高さを算出する場合よりも算出誤差が少なくなる。
図4(c)は、ツイン構造の剛体トロリ線についてのスリット映像9であり、図4(d)は、それを反転した映像を示している。
図4(d)に示すカッコ書きの数値は、トロリ線摩耗量を図4(b)に対応させて示したものである。この場合には、2つのトロリ線それぞれについて、各トロリ線の摺面の側面位置が画素位置(1),(2)の位置と画素位置(3),(4)の位置においてそれぞれに検出され、それぞれの摺面の中央値が画素位置(5),(6)の位置として算出される。そして、それぞれのトロリ線について、画素位置(8),画素位置(9)と画素位置(10)のY座標が算出されて、画素位置(10)のY座標値(基準点P)から画素位置(8),画素位置(9)のY座標値の差を算出することでそれぞれのトロリ線摩耗量が算出される。
ところで、画像データ処理・制御装置15の画像メモリ154上の1画面分のデータに基づいてトロリ線1のある位置の摩耗量算出が終了した時点で、MPU151は、インターフェース155を介してカメラ13を制御し、二値化画像処理回路14からフレーム同期信号の割込み信号を受けて次の1画面分の採取する。これにより、検測車20の走行に応じて順次1画面分の画像が採取され、かつ、このとき同時に距離パルスが採取されて、トロリ線1の摩耗量がレール30の軌道に沿って順次算出されて、外部記憶装置157に記録されていく。
この場合、カメラ13は常に撮像状態にしておき、MPU151が二値化画像処理回路14を制御して1画面ごとの映像データを画像メモリ154に検測車20の走行に応じて摩耗量算出と並行して順次得るようにしてもよい。また、距離パルスに応じて所定間隔で1画面部の画像データを得るようにしてもよい。
以上説明してきたが、実施例では、剛体架線を基準として摺面1aの高さを算出して摩耗量を算出しているが、この場合に摺面1aの中心位置を算出しているので、検測車20を横断する水平方向(X方向)での摺面1aの中心の位置を記憶し、例えば、画面上の中央位置を基準として、トロリ線の偏位量を同時に測定することが可能である。
また、実施例では、トロリ線が剛体トロリ線で支持された例を挙げているが、カテナリ式のものでもイヤーにトロリ線が支持される関係は同じであるので、カテナリ式のものであってもこの発明が適用できることはもちろんである。
図1は、この発明のトロリ線摩耗量測定装置を適用した一実施例のブロック図である。 図2は、その測定状態の説明図である。 図3は、トロリ線スリット像採取装置の説明図である。 図4は、その摩耗量測定の説明図である。 図5は、摺面実高さ参照テーブルの説明図である。
符号の説明
1…トロリ線、2…イヤー、3…トロリ線支持剛体、
4…トロリ線スリット像採取装置、4a…剛体高さ測定部、
4b…上下移動機構、5…検測車20の床面(台車部分)、
7…舟体、8…スリット像、9…1画面分のスリット映像、
10…トロリ線摩耗量測定装置、
11…剛体トロリ線、12…レーザ光源、
13…高速度デジタルカメラ(二次元のCCDカメラ)、
14…二値化画像処理回路、14a…LVDS(ローボルテージ差動信号)入力回路、
14b…画像合成・二値化処理回路、14c…FIFOメモリ、
15…画像データ処理・制御装置、151…MPU、152…メモリ、
153…CRTディスプレイ、154…画像メモリ、
155…インタフェース、156…バス、157…外部記憶装置、
20…検測車、20a…タイヤ、20b…車輪、
21…トロリ線エッジ検出プログラム、22…トロリ線摺面中位置検出プログラム、
23…摩耗基準点検出プログラム、24…摩耗量算出プログラム、
25…摺面実高さ参照テーブル、26…パラメータ領域、
30…レール、120…スリット光束、130…シリンドリカルレンズ。

Claims (5)

  1. トロリ線を横断してこのトロリ線に対してスリット状の光束を実質的に垂直に照射して生成される前記トロリ線とこれを支持するイヤーを含む反射光による像を検測車の進行方向に沿って所定の仰角を以て前記検測車に搭載されたカメラにより撮像し、得られた映像において前記イヤーの映像を基準にして前記トロリ線の前記摺面の映像の位置を算出して前記トロリ線の摩耗量を測定するトロリ線摩耗量測定方法。
  2. さらに、前記カメラで採取した映像データを二値化する二値化手段を有し、前記トロリ線は、剛体に支持されて剛体架線を形成し、前記カメラは、前記トロリ線の前記摺面を基準として前記映像をその天地を反転して採取し、前記二値化された前記映像データから前記摩耗量を算出する請求項1記載のトロリ線摩耗量測定方法。
  3. 前記所定の仰角は、20゜〜35°の範囲から選択されたある角であり、さらに、前記映像における前記摺面の中心から所定の距離離れた前記イヤーの位置に第1の基準点が設けられ、前記トロリ線の摩耗量を決定する前記トロリ線の第2の基準点と前記第1の基準点との差値を有し、前記摩耗量は、前記第1の基準点と前記摺面との距離に前記差値を加えて算出される請求項2記載のトロリ線摩耗量測定方法。
  4. さらに、前記カメラにより撮像された映像における1画面上の各座標位置について実際の高さを算出する参照テーブルを有し、前記トロリ線の前記摺面の映像の中央位置の座標の実高さを前記参照テーブルにより第1の値として得てさらに前記第1の基準点の座標の実高さを前記参照テーブルにより第2の値として得て前記第1の値と前記第2の値の差を前記第1の基準点と前記摺面との距離として算出する請求項3記載のトロリ線摩耗量測定方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載のトロリ線摩耗量測定方法を用いるトロリ線摩耗測定装置。
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