JP2005145486A - 餅包装体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との共押出樹脂積層フィルムからなる切り餅包装用フィルムを製袋した包装用袋内に切り餅を個包装して個包装体を構成し、更に、バリア性積層フィルムを製袋した外装用袋内に、上記の個包装体を充填包装したことを特徴とする餅包装体に関するものである。
【選択図】 図1
Description
それらの一つとして、例えば、ガスバリア性が低く、紫外線透過度の大きなフィルム、具体的には、0PP/PE(二軸延伸ポリプロピレンとポリエチレンとを貼り合わせたもの)フィルムを使用し、まず、これを製袋して包装用袋を製造し、次に、該包装用袋内に、成型された切り餅を1個ずつ真空包装して切り餅を個包装した後、該個包装した切り餅に紫外線殺菌処理を施し、次いで、その切り餅個包装体をガスバリア性の高いフィルムで形成された外装に脱酸素剤あるいは不活性ガスとともに外装包装して、生餅類を包装した形態からなる餅包装体が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
而して、そのために、接着剤の塗布工程、ラミネ−ト工程、その他等の作業工程を必要とし、それに伴い、コスト的な利点を望めないばかりではなく、溶剤系等からなるラミネ−ト用接着剤等を使用することから、作業環境等の悪化を招き、周辺環境対応に劣り、更に、切り餅等の内容物に対する残留溶剤等に起因する臭味等の影響もあり、好ましい樹脂積層フィルムであるとは言えないものである。
ところで、切り餅を個包装する樹脂積層フィルムとしては、一般に、酸素透過性に優れているが、水蒸気透過性に対しては、その透過を阻止するバリア性に優れていること、個包装に際し、強度、腰等に優れ、包装機械適性等に優れていること、引き裂き性を有し、袋の開封適性に優れていること、中身を視認することができる透明性に優れていると共に紫外線を透過し、紫外線殺菌処理適性を有すること、その他等の特性を具備することが必要とされるものである。
そこで、本発明は、酸素透過性、水蒸気バリア性、強度、高い腰、透明性、紫外線透過性、および、引き裂き性、その他等の特性に優れていると共に低コストで、環境対応に適う切り餅包装用フィルムを使用した餅包装体を提供することである。
また、本発明にかかるポリプロピレン系樹脂層とポリエチレン系樹脂層等を積層した2〜3層からなる共押出樹脂積層体フィルムからなる切り餅包装用フィルムは、全光線透過率(透明性)が、80%以上であり、かつ、波長250nmの紫外線領域における紫外線透過率が、70%以上であり、更に、酸素透過度が、3000cc/m2・day・atm以上であると共に、更に、該共押出樹脂積層フィルムは、水蒸気バリア性、強度、高い腰、および、引き裂き性、その他等の特性に優れ、切り餅を極めて良好に個包装することができるものである。
また、本発明にかかるポリプロピレン系樹脂層とポリエチレン系樹脂層等を積層した2〜3層からなる共押出樹脂積層フィルムからなる切り餅包装用フィルムは、共押出し、更に、弱延伸処理を施すことにより、特に、高い酸素透過性と、異方性による一方向の引き裂き性を実現し、切り餅の個包装に極めて有用な樹脂積層フィルムにかかるものである。 更に、本発明においては、別途、バリア性積層フィルムを製袋した外装用袋内に、例えば、脱酸素剤と共に上記の切り餅個包装体の複数個を充填包装して餅包装体を製造することから、内容物の酸素劣化を防止し、その品質保持特性を図り、餅の長期保存に寄与し得る餅包装体を製造することができるものである。
図1、図2および図3は、本発明にかかる切り餅包装用フィルムについてその層構成の二三例を示す概略的断面図であり、図4は、図1に示す切り餅包装用フィルムを使用して製袋した本発明にかかる切り餅を個包装する包装用袋についてその一例を示す概略的斜視図であり、図5は、図4に示す切り餅を個包装する包装用袋を使用し、これに切り餅を個包装して製造した本発明にかかる切りを個包装した個包装体についてその一例を示す概略的斜視図であり、図6は、図5に示す切り餅を個包装した個包装体を、別途同時にバリア性積層フィルムを使用して製袋した外装用袋内に、例えば、脱酸素剤と共にその複数個を充填包装した本発明にかかる餅包装体についてその一例を示す概略的斜視図である。
次に、本発明において、本発明にかかる切り餅包装用フィルムについて、別の例を例示すると、図2に示すように、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とを使用し、これらを共押出し、ポリエチレン系樹脂層2とポリプロピレン系樹脂層1とポリエチレン系樹脂層2との3層を順次に積層した共押出樹脂積層フィルム4からなる切り餅包装用フィルムA1 を例示することがてきる。
更に、本発明において、本発明にかかる切り餅包装用フィルムについて、別の例を例示すると、図3に示すように、ポリプロピレン系樹脂と、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合物と、ポリエチレン系樹脂とを使用し、これらを共押出し、ポリプロピレン系樹脂層1と、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合物層5と、ポリエチレン系樹脂層2との3層を順次に積層した共押出樹脂積層フィルム6からなる切り餅包装用フィルムA2 を例示することがてきる。
上記の例示は、本発明にかかる切り餅包装用フィルムについて、その二三例を例示したものであり、本発明はこれによって限定されるものではないことは言うまでもないことである。
次に、本発明においては、図5に示すように、上記で製造した三方シ−ル型の軟包装用袋からなる本発明にかかる切り餅包装用フィルムAを使用して製袋した切り餅を個包装する包装用袋Bの開口部12から、例えば、1個の切り餅13を充填し、次いで、例えば、真空包装等により個包装すると共に上方の開口部12をヒ−トシ−ルして上方のシ−ル部14を形成して、本発明にかかる切り餅包装用フィルムAを使用して製袋した切り餅を個包装する包装用袋B内に切り餅1個を個包装した個包装体Cを製造することができるものである。
更に、本発明においては、図6に示すように、別途、例えば、少なくとも、基材フィルム、バリア性層、および、ヒ−トシ−ル性樹脂を順次に積層したバリア性積層フィルム21を使用し、そのヒ−トシ−ル性樹脂層の面を対向させて重ね合わせ、次いで、その外周周辺の端部をヒ−トシ−ルして、その三方にシ−ル部22、22、22を形成すると共にその上方の端部に開口部23を形成して、三方シ−ル型の軟包装用袋からなる外装用袋Dを製袋し、しかる後、上記で製袋した三方シ−ル型の軟包装用袋からなる外装用袋Dの開口部23から、上記で製造した切り餅を個包装した個包装体C(図5)の所定の量、例えば、数個ないし十数個を充填し、更に、その際に、例えば、脱酸素剤等(図示せず)を同時に挿入し、しかる後、その開口部23をヒ−トシ−ルして上方のシ−ル部24を形成し、その開口部23を密閉して、本発明にかかる切り餅を個包装した個包装体Cを充填包装した餅包装体Eを製造することができるものである。
また、上記の図2および図3に示す本発明にかかる切り餅包装用フィルムを使用し、上記と同様に製袋して、種々の包装形態の軟包装用袋からなる包装用袋を製造することができるものである。
而して、本発明において、ポリプロピレン系樹脂としては、溶融張力および延伸性等に優れ、後述するインレフレ−ション成形適性を有し、特に、後述する長鎖分岐を有する高圧法低密度ポリエチレンが溶融張力が強いのと同じように、ポリプロピレン系樹脂の主鎖に長鎖分岐を導入させて、溶融状態での張力を高めたものを使用することが好ましいものである。
本発明において、具体的には、溶融張力および延伸性に優れたポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンとエチレン、あるいは、プロピレンと1−オクテンとのブロックまたはランダムコポリマ−からなるポリプロピレン系樹脂を使用することが好ましいものである。
而して、上記において、メルトフロ−レ−ト(MFR)が、0.1〔g/10分〕未満の場合は、樹脂押出時に、樹脂圧力が、上昇してしまい製膜機に大きな負荷を与える等の理由から好ましくなく、また、2.0〔g/10分〕を越えるものは、上吹きインフレ−ション製膜法に適さず、上方に吹き上がらないという理由から好ましくないものである。 更に、上記において、溶融張力が、100〔mN〕未満(10〔cN〕未満)の場合には、上吹きインフレ−ション製膜法に適さないと理由から好ましくないものである。
而して、本発明においては、上記のポリエチレン系樹脂としては、上記のポリプロピレン系樹脂との相溶性、親和性等の観点から、更には、ポリエチレン系樹脂の溶融張力性等の観点から、具体的には、エチレンと1−オクテンとの共重合体を使用ことが好ましいものである。
上記のエチレンと1−オクテンとの共重合体としては、メルトフロ−レ−ト(MFR)が、0.1〜4.0〔g/10分〕の範囲内のもの、また、密度が、0.880〜0.920〔g/cm3 〕の範囲内のものを使用することができる。
また、上記において、密度が、0.880〔g/cm3 〕未満であると、積層体フィルム全体のこし・剛性(剛度)の低下が発生するという理由から好ましくなく、また、密度が、0.920〔g/cm3 〕を越えると、熱シ−ル層(ヒ−トシ−ル材)としての適性に欠けてしまうという理由から好ましくないものである。
なお本発明において、メルトフロ−レ−ト(MFR)は、(ASTM) D1238 190℃ 2.16kgにて測定した値であり、また、密度は、(ASTM) D1505にて測定した値である。
而して、本発明において、上記のポリプレピレン系樹脂としては、プロピレンのホモポリマ−と、プロピレンとエチレン等のα−オレフィンとのコポリマ−(共重合体)とを混合し、その混合物をポリプロピレン系樹脂の1種として使用することがてきる。
また、本発明においては、上記と同様にして、上記のようなポリエチレン系樹脂を使用し、これらをビヒクルの主成分とし、これらに、必要ならば、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、滑剤(脂肪酸アミド等)、難燃化剤、無機ないし有機充填剤、架橋剤、染料、顔料等の着色剤、更には、改質用樹脂、その他等の添加剤の1種ないし2種以上を添加し、更に、要すれば、溶剤、希釈剤等を添加し、十分に混練して、ポリエチレン系樹脂組成物を調製する。
更に、本発明においては、上記と同様にして、上記のようなポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とを使用し、それらを混合して混合物を調製し、更に、その混合物をビヒクルの主成分とし、これらに、必要ならば、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、滑剤(脂肪酸アミド等)、難燃化剤、無機ないし有機充填剤、架橋剤、染料、顔料等の着色剤、更には、改質用樹脂、その他等の添加剤の1種ないし2種以上を添加し、更に、要すれば、溶剤、希釈剤等を添加し、十分に混練して、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合物からなる樹脂組成物を調製する。
而して、上記の配合割合において、ポリプロピレン系樹脂10重量部未満、更には、40重量部未満であると、腰が低くなり、また、充填機(機械)適性が低くなり、更に、接着層としての機能が低下するという理由により好ましくなく、また、ポリプロピレン系樹脂80重量部を越えると、更には、90重量部を越えると、酸素透過性の低下と、接着層としての機能をはたさなくなるという理由により好ましくないものである。
逆に、上記の配合割合において、ポリエチレン系樹脂60重量部越えると、更には、90重量部を越えると、上記と同様に、腰が低くなり、また、充填機(機械)適性が低くなり、更に、接着層としての機能が低下するという理由により好ましくなく、また、ポリエチレン系樹脂10重量部未満、更には、20重量部未満であると、上記と同様に、酸素透過性の低下と、接着層としての機能をはたさなくなるという理由により好ましくないものである。
而して、上記の配合割合において、ホモポリマ−10重量部未満、更には、25重量部未満であると、腰および透明性等が低下してしまうという理由により好ましくなく、また、ホモポリマ−55重量部を越えると、更には、70重量部を越えると、ポリエチレン系樹脂との相溶性、および、インフレ−ション製膜性等に適さなくなってしまうという理由により好ましくないものである。
逆に、上記の配合割合において、コポリマ−75重量部越えると、更には、90重量部を越えると、上記と同様に、腰および透明性等が低下してしまうという理由により好ましくなく、また、コポリマ−30重量部未満、更には、45重量部未満であると、上記と同様に、ポリエチレン系樹脂との相溶性、および、インフレ−ション製膜性等に適さなくなってしまうという理由により好ましくないものである。
上記において、2種2層を積層した共押出樹脂積層フィルムの場合、総膜厚が、20μm未満、更には、30μm未満であると、腰が低くなることによる充填機への機械適性の面から好ましくなく、また、90μmを越えて、更には、150μmを越えると、酸素透過性、引き裂き適性等の観点から好ましくないものである。
また、上記において、2種3層を積層した共押出樹脂積層フィルムの場合、総膜厚が、30μm未満、更には、45μm未満であると、腰が低くなることによる充填機への機械適性の面から好ましくなく、また、140μmを越えて、更には、250μmを越えると、酸素透過性、引き裂き適性等の観点から好ましくないものである。
更に、上記において、3種3層を積層した共押出樹脂積層フィルムお場合、総膜厚が、25μm未満、更には、40μm未満であると、腰が低くなるため、更に、充填機適性が低下するという理由により好ましくなく、また、120μmを越えて、更には、190μmを越えると、酸素透過性、引き裂き性等の観点から好ましくないものである。
上記において、ポリプロピレン系樹脂層の膜厚が、10μm未満、更には、15μm未満であると、腰が低くなり、ハンドリング及び充填機適性が悪化するという理由により好ましくなく、また、50μmを越えて、更には、40μmを越えると、酸素透過性の観点から好ましくないものである。
また、上記において、ポリエチレン系樹脂層の膜厚が、10μm未満、更に、15μm未満であると、シ−ル強度が不安定になるという理由により好ましくなく、また、100μmを越えて、更には、50μmを越えると、酸素透過性および引き裂き性等の観点から好ましくないものである。
上記において、ポリプロピレン系樹脂層の膜厚が、10μm未満、更には、15μm未満であると、腰が低くなり、ハンドリングおよび充填機適性が悪化するという理由により好ましくなく、また、50μmを越えて、更には、40μmを越えると、酸素透過性の観点から好ましくないものである。
また、上記において、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合物層の膜厚が、5μm未満、更には、10μm未満であると、腰および透明性等の観点から好ましくなく、また、40μmを越えて、更には、30μmを越えると、接着層の物性が全体に大きく影響してしまい、物性コントロ−ルが複雑になるという理由により好ましくないものである。
更に、上記において、ポリエチレン系樹脂層の膜厚が、10μm未満、更に、15μm未満であると、シ−ル強度が不安定となるという理由により好ましくなく、また、100μmを越えて、更には、50μmを越えると、酸素透過性および引き裂き性等の観点たら好ましくないものである。
而して、本発明にかかる2種2層を積層した共押出樹脂積層フィルム、あるいは、2種3層を積層した共押出樹脂積層フィルムからなる切り餅包装用フィルムは、ポリエチレン系樹脂層とポリプロピレン系樹脂層とが、極めて強固に密接着していると共にその両者の特性を発揮し、例えば、透明性に優れていることから、個包装した切り餅を外から透視して視認することができると共に紫外線透過性に優れていることから、切り餅を個包装後、紫外線殺菌処理する紫外線殺菌処理適性を有するという利点を有するものである。
また、本発明にかかる2種2層を積層した共押出樹脂積層フィルム、あるいは、2種3層を積層した共押出樹脂積層フィルムからなる切り餅包装用フィルムは、ポリエチレン系樹脂層とポリプロピレン系樹脂層とのそれぞれお特性が相乗効果として発現し、開口性、耐ブロッキング性、滑り性、腰・剛性、耐衝撃性、耐ピンホ−ル性、その他等が良好であり、更に、柔軟性、ヒ−トシ−ル特性、ラミネ−ト特性等に優れ、更に、ポリエチレン系樹脂層とポリプロピレン系樹脂層との共押出樹脂積層フィルムにより、酸素透過性に優れていると共に水蒸気の透過を阻止する水蒸気バリア性に優れ、また、高速製膜化が可能であり、かつ、製膜安定性に優れ、カ−リング性の少ない共押出樹脂積層フィルムからなる本発明にかかる切り餅包装用フィルムを製造し得るものである。
また、本発明にかかる2種2層を積層した共押出樹脂積層フィルム、あるいは、2種3層を積層した共押出樹脂積層フィルムからなる切り餅包装用フィルムを使用して切り餅を個包装した個包装体は、フィルムが引き裂き性に優れていることから、包装用袋を引き裂いて、容易に切り餅を取り出すことができるという利点を有するものである。
更に、本発明においては、共押出積層法を利用して製膜化して、本発明にかかる切り餅包装用フィルムを製造していることから、共押出樹脂積層フィルムを高速で製膜化を可能とし、かつ、その性膜化に際し、製膜安定性に優れ,その製造コストを著しく低廉化することを可能とし、極めて有用な本発明にかかる切り餅包装用フィルムを製造し得るものである。
また、本発明においては、共押出積層法を利用して製膜化する際に、ラミネ−ト系接着剤等の溶剤系の接着剤等を使用するこがないことから、それに伴う弊害、例えば、作業工程の煩雑、作業環境の保全、環境対応、その他等を改善し得るものである。
而して、本発明においては、ポリプロピレン系樹脂として、溶融張力および延伸性に優れたポリプロピレン系樹脂を選択し、また、ポリプロピレン系樹脂層とポリエチレン系樹脂層との層間に、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合物層を介在させて、ポリプロピレン系樹脂層と、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合物層と、ポリエチレン系樹脂層との3種3層を積層して製膜化していることから、上記のポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合物層を介して、各層のポリエチレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂とが相互に溶融し、その3種3層が、相溶性、親和性等を示し、その3種3層を強固に溶着し、特に、空冷方式を用いて成形積層フィルムを上向きに引き取りながら製膜化するポリエチレン系樹脂のインフレ−ション成形性に追従して、ポリプロピレン系樹脂層も、空冷方式を用いた成形積層フィルムを上向きに引き取りながら製膜化するインフレ−ション共押出成形法によって製膜化可能となるものである。
而して、本発明にかかる3種3層を積層した共押出樹脂積層フィルムからなる切り餅包装用フィルムは、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン樹脂との混合物による混合物層と、その一方の面に、ポリプロピレン系樹脂層が、その他方の面に、ポリエチレン系樹脂層が、極めて強固に密接着していると共にその3種3層の特性を発揮し、透明性に優れ、かつ、開口性、耐ブロッキング性、滑り性、コシ・剛性、耐衝撃性、耐ピンホ−ル性、その他等が良好であり、更に、柔軟性、ヒ−トシ−ル特性、ラミネ−ト特性等に優れ、切り餅の充填包装適性を有し、また、高速製膜化が可能であり、かつ、製膜安定性に優れ、カ−リング性の少ない筒条の共押出樹脂積層フィルムを構成し得るものである。
特に、本発明にかかる3種3層を積層した共押出樹脂積層フィルムからなる切り餅包装用フィルムは、ポリプロピレン系樹脂の強度、剛性、腰の強さ等の特性と、ポリエチレン系樹脂の柔軟性、ヒ−トシ−ル特性等が組み合わされて、その相乗効果を発揮して、透明性に優れ、かつ、開口性、耐ブロッキング性、滑り性、コシ・剛性、耐衝撃性、耐ピンホ−ル性、その他等が良好であり、更に、柔軟性、ヒ−トシ−ル特性、ラミネ−ト特性等に優れて、層間剥離等の現象は殆ど認められず、切り餅を個包装する包装機械適性を有し、十分に満足し得る切り餅を個包装した個包装体を製造することができると共にこ包装後、切り餅の角がフィルムに接触しても、フィルムが破損し、破袋する等の現象も認められないものである。
また、本発明にかかる3種3層を積層した共押出樹脂積層フィルムからなる切り餅包装用フィルムは、ポリエチレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂とを使用することにより、その両者の利点を生かし、酸素透過性に優れていると共に水蒸気の透過を阻止する水蒸気バリア性に優れている共押出樹脂積層フィルムからなる本発明にかかる切り餅包装用フィルムを製造し得るものである。
また、本発明においては、共押出積層法を利用して製膜化して、本発明にかかる切り餅包装用フィルムを製造していることから、共押出樹脂積層フィルムを高速で製膜化を可能とし、かつ、その性膜化に際し、製膜安定性に優れ,その製造コストを著しく低廉化することを可能とし、極めて有用な本発明にかかる切り餅包装用フィルムを製造し得るものである。
また、本発明においては、共押出積層法を利用して製膜化する際に、ラミネ−ト系接着剤等の溶剤系の接着剤等を使用するこがないことから、それに伴う弊害、例えば、作業工程の煩雑、作業環境の保全、環境対応、その他等を改善し得るものである。
特に、切り餅を個包装する樹脂積層フィルムとしては、全光線透過率(透明性)、波長250nmの紫外線領域における紫外線透過率、および、酸素透過度等に優れていることが好ましく、而して、上記の本発明にかかる2種2層、2種3層、または、3種3層を積装した共押出樹脂積層フィルムは、全光線透過率(透明性)が、80%以上であり、更には、85%以上であり、かつ、波長250nmの紫外線領域における紫外線透過率が、70%以上であり、更には、75%以上であり、更に、酸素透過度が、3000cc/m2・day・atm以上である共押出樹脂積層フィルムからなるものである。
更に、上記の本発明にかかる2種2層、2種3層、または、3種3層を積装した共押出樹脂積層フィルムは、全光線透過率(透明性)が、85〜98%の範囲内のものであり、また、波長250nmの紫外線領域における紫外線透過率が、75〜90%の範囲内のものであり、更にまた、酸素透過度が、3500cc/m2・day・atm〜4000cc/m2・day・atmの範囲内のものであることが望ましいものである。
また、上記において、波長250nmの紫外線領域における紫外線透過率が、70%未満、更には、75%未満であると、紫外線殺菌効果が低下し、カビ・菌等の増殖が原因となることから好ましくないものである。
更に、上記において、酸素透過度が、3000cc/m2・day・atm未満、更には、3500cc/m2・day・atm未満であると、内容物(餅)に内包されている酸素が袋内に充満し、酸化劣化の原因となることから好ましくなく、また、5000cc/m2・day・atmを越えると、酸素透過性が高いことは好ましいものであるが、同時に水蒸気透過度も高くなるため、乾燥、ヒビ割れの原因となることから好ましくないものである。
而して、その製袋方法としては、本発明にかかる切り餅包装用フィルムを、そのポリエチレン系樹脂層の面を対向させて折り曲げるか、あるいは、その二枚を重ね合わせ、更にその外周の周辺端部を、例えば、側面シ−ル型、二方シ−ル型、三方シ−ル型、四方シ−ル型、封筒貼りシ−ル型、合掌貼りシ−ル型(ピロ−シ−ル型)、ひだ付シ−ル型、平底シ−ル型、角底シ−ル型、その他等のヒ−トシ−ル形態によりヒ−トシ−ルして、本発明にかかる切り餅包装用フィルムを使用して製袋した種々の形態からなる切り餅包装用袋を製造することができる。
その他、例えば、自立性包装袋(スタンディングパウチ)等も製造することが可能である。
上記において、ヒ−トシ−ルの方法としては、例えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルトシ−ル、インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音波シ−ル等の公知の方法で行うことができる。
上記において、切り餅としては、1個ずつでなくても、2〜複数個包装してもよく、また、切り餅の形状は、いずれの形状でもよいものである。
なお、本発明において、上記のように切り餅を個包装した個包装体等は、例えば、紫外線殺菌処理等の後処理を施した後、通常、その数個ないし十数個の切り餅を個包装した個包装体を、再度、外装用袋内に、脱酸素剤等と共に、充填包装して餅包装体を製造することができるものである。
而して、上記の切り餅を個包装した個包装体を充填包装する外装用袋を製袋する包装用材料としては、防湿性等に優れ、特に、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性に優れていることが必要であるとされている。
上記の包装材料としては、例えば、少なくとも、基材フィルム、バリア性層、および、ヒ−トシ−ル性樹脂層等を順次に積層した積層材等を使用することができ、而して、上記の積層材を使用し、これを製袋して、種々の形態からなる外装用袋を製造し、しかる後、その外装用袋内に、数個ないし十数個の切り餅を個包装した個包装体を、充填包装して餅包装体を製造し得るものである。
あるいは、本発明においては、例えば、アンカ−コ−ト剤層等を介して、各種の樹脂等を溶融押出して、少なくとも、基材フィルム、バリア性層、および、ヒ−トシ−ル性樹脂層等を順次に積層する溶融押出ラミネ−ト積層法を用いて積層することにより、各種の形態からなる積層材を製造することができる。
なお、本発明においては、上記のような積層材において、その基材フィルムの他方の面に、上記と同様にして、更に、他の所望の基材を任意に積層して種々の形態からなる積層材を製造し得るものであり、また、本発明においては、各層間に所望の基材を任意に積層して種々の形態からなる積層材を製造し得るものであり、而して、本発明においては、その使用目的、使用形態、用途、その他等によって、更に、他の基材を任意に積層して、種々の形態の積層材を設計して製造することができるものである。
また、本発明において、上記のような積層を行う際に、各材料の面には、例えば、プラズマ処理、コロナ放電処理、その他等の前処理を任意に行うことができるものである。
而して、上記の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、未延伸フィルム、あるいは、一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。
そのフィルムの厚さとしては、5μmないし100μm位、好ましくは、10μmないし50μm位が望ましい。
なお、本発明においては、上記のような基材フィルムには、例えば、文字、図形、記号、絵柄、模様等の所望の印刷絵柄を通常の印刷法で表刷り印刷あるいは裏刷り印刷等が施されていてもよい。
上記の基材フィルムは、上記の積層材を構成する基材フィルムとしても作用し得るものである。
更に、本発明において、上記の積層材を構成するバリア性層としては、例えば、エチレン−ビニルアルコ−ル共重合体フィルム、ナイロンMXD6樹脂フィルム、その他等のバリア性樹脂フィルム等も使用することができる。
而して、上記のフィルムないしシ−トは、その樹脂を含む組成物によるコ−ティング膜の状態で使用することができる。
その膜もしくはフィルムないしシ−トの厚さとしては、5μmないし300μm位が好ましくは、更には、10μmないし100μm位が望ましい。
これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。 上記のフィルムないしシ−トの厚さとしては、任意であるが、通常、5μmないし300μm位、更には、10μmないし100μm位が望ましい。
その他、例えば、セロハン等のフィルム、紙基材、合成紙等も使用することができる。
本発明において、上記のフィルムないしシ−トは、未延伸、一軸ないし二軸方向に延伸されたもの等のいずれのものでも使用することができる。
また、その厚さは、任意であるが、数μmから300μm位の範囲から選択して使用することができる。
更に、本発明においては、フィルムないしシ−トとしては、押し出し成膜、インフレ−ション成膜、コ−ティング膜等のいずれの性状の膜でもよい。
上記の接着剤の組成系は、水性型、溶液型、エマルジョン型、分散型等のいずれの組成物形態でもよく、また、その性状は、フィルム・シ−ト状、粉末状、固形状等のいずれの形態でもよく、更に、接着機構については、化学反応型、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧型等のいずれの形態でもよいものである。
而して、上記の接着剤は、例えば、ロ−ルコ−ト法、グラビアロ−ルコ−ト法、キスコ−ト法、その他等のコ−ト法、あるいは、印刷法等によって施すことができ、そのコ−ティング量としては、0.1〜10g/m2 (乾燥状態)位が望ましい。
上記のアンカ−コ−ト剤は、例えば、ロ−ルコ−ト、グラビアロ−ルコ−ト、キスコ−ト、その他等のコ−ティング法を用いてコ−ティングすることができ、そのコ−ティング量としては、0.1〜5g/m2 (乾燥状態)位が望ましい。
なお、上記の溶融押出積層方式において、より強固な接着強度を得るために、例えば、上記のアンカ−コ−ト剤等のアンカ−コ−ト剤層を介して、積層することができる。
而して、上記の印刷模様層としては、通常のインキビヒクルの1種ないし2種以上を主成分とし、これに、必要ならば、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、その他等の添加剤の1種ないし2種以上を任意に添加し、更に、染料・顔料等の着色剤を添加し、溶媒、希釈剤等で充分に混練してインキ組成物を調整し、次いで、該インキ組成物を使用し、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷、スクリ−ン印刷、転写印刷、フレキソ印刷、その他等の印刷方式を使用し、前述のコ−ティング薄膜の上に、文字、図形、記号、模様等からなる所望の印刷模様を印刷して、本発明にかかる印刷模様層を形成することができる。
而して、その製袋方法としては、上記の積層材を、その内層の面を対向させて折り曲げるか、あるいはその二枚を重ね合わせ、更にその外周の周辺端部を、例えば、側面シ−ル型、二方シ−ル型、三方シ−ル型、四方シ−ル型、封筒貼りシ−ル型、合掌貼りシ−ル型(ピロ−シ−ル型)、ひだ付シ−ル型、平底シ−ル型、角底シ−ル型、その他等のヒ−トシ−ル形態によりヒ−トシ−ルして、本発明にかかる種々の形態の包装用容器を製造することができる。
その他、例えば、自立性包装袋(スタンディングパウチ)等も製造することが可能であり、更に、本発明においては、シ−ト成形等により、鏡餅形状に成形したプラスチック容器等も製造することができる。
上記において、ヒ−トシ−ルの方法としては、例えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルトシ−ル、インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音波シ−ル等の公知の方法で行うことができる。
(1).まず、下記の(イ)、および、(ロ)の樹脂組成物を調製した。
(イ).樹脂組成物
シングルサイト系触媒(メタロセン触媒)を使用して共重合したエチレン−1・オクテン共重合体(ダウ・ケミカル日本株式会社製、商品名、AFFINITY PF1140:密度=0.898g/cm3 、メルトフロ−レイト、MFR=1.6g/10分)100重量部からなる樹脂組成物を調製した。
(ロ).樹脂組成物
ポリプロピレン系ランダム共重合体からなる機能性ポリプロピレン(プロピレン−エチレン共重合体、密度=0.900g/cm3 、メルトフロ−レ−ト、MFR=1.8g/10分)100重量部からなる樹脂組成物を調製した。
次に、上記で調製した樹脂組成物を使用し、これらを、2種2層の上吹き空冷インフレ−ション共押出製膜機を用いて、(イ)の樹脂組成物による層を25μm、(ロ)の樹脂組成物による層を25μmにそれぞれ共押出し、ブロ−比1.8で製膜化して、2種2層の総厚50μmの共押出インフレ−ション積層体フィルムからなる本発明にかかる切り餅包装用フィルムを製造した。
上記の切り餅包装用フィルムについて、その物性を測定したところ、高いコシ・剛性を示した。
また、各積層界面の層間強度も高く、ポリエチレン樹脂層同士の熱シ−ル後の引っ張り試験に対して、積層界面における剥離等の現象は認められなかった。
次に、上記で製膜化した切り餅包装用フィルムを使用し、ピロ−袋を製袋し、その中に切り餅を充填包装して切り餅個包装製品を製造したところ、切り餅を個包装する機械適性に優れ、支障なく個包装することができた。
また、切り餅個包装製品については、切り餅を外から美麗に視認することができ、また、開封作業による引き裂き適性にも優れていた。
また、上記で製膜化した切り餅包装用フィルムは、酸素透過性が非常に高く、切り餅個包装用フィルムとして適していることを確認できた。
(2).他方、厚さ20μmの2軸延伸ナイロン6フィルム/印刷模様層/ラミネ−ト用接着剤層/厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム・膜厚200Åの酸化珪素の蒸着膜・プラズマ処理面/プライマ−剤層/ラミネ−ト用接着剤層/厚さ50μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの層構成からなる包装材料を使用し、その包装材料の2枚を用意し、その直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの面を対向して重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造し、次いで、その三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部から、上記で個包装した切り餅個包装製品を複数個充填包装し、更に、脱酸素剤として、「エ−ジレス」(三菱瓦斯化学工業株式会社製、商品名)を入れ、次に、その開口部をヒ−トシ−ルし、上方シ−ル部を形成して、餅包装製品を製造した。
上記で製造した餅包装製品は、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性に優れ、また、ラミネ−ト強度等に優れ、市場における流通に耐え、かつ、貯蔵保存等に優れているものであった。
(イ).樹脂組成物
シングルサイト系触媒(メタロセン触媒)を使用して共重合したエチレン−1・オクテン共重合体(ダウ・ケミカル日本株式会社製、商品名、AFFINITY PF1140:密度=0.898g/cm3 、メルトフロ−レイト、MFR=1.6g/10分)100重量部からなる樹脂組成物を調製した。
(ロ).樹脂組成物
ポリプロピレン系ランダム共重合体からなる機能性ポリプロピレン(プロピレン−エチレン共重合体、密度=0.900g/cm3 、メルトフロ−レ−ト、MFR=1.8g/10分)100重量部からなる樹脂組成物を調製した。
次に、上記で調製した樹脂組成物を使用し、これらを、2種2層の上吹き空冷インフレ−ション共押出製膜機を用いて、(イ)の樹脂組成物による層を20μm、(ロ)の樹脂組成物による層を30μmにそれぞれ共押出し、ブロ−比1.8で製膜化して、2種2層の総厚50μmの共押出インフレ−ション積層体フィルムからなる本発明にかかる切り餅包装用フィルムを製造した。
上記の切り餅包装用フィルムについて、その物性を測定したところ、高いコシ・剛性を示した。
また、各積層界面の層間強度も高く、ポリエチレン樹脂層同士の熱シ−ル後の引っ張り試験に対して、積層界面における剥離等の現象は認められなかった。
次に、上記で製膜化した切り餅包装用フィルムを使用し、ピロ−袋を製袋し、その中に切り餅を充填包装して切り餅個包装製品を製造したところ、切り餅を個包装する機械適性に優れ、支障なく個包装することができた。
また、切り餅個包装製品については、切り餅を外から美麗に視認することができ、また、開封作業による引き裂き適性にも優れていた。
また、上記で製膜化した切り餅包装用フィルムは、酸素透過性が非常に高く、切り餅個包装用フィルムとして適していることを確認できた。
(2).他方、厚さ15μmの2軸延伸ナイロン6フィルム・膜厚200Åの酸化珪素の蒸着膜・プラズマ処理面/プライマ−剤層/印刷模様層/ラミネ−ト用接着剤層/厚さ50μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの層構成からなる包装材料を使用し、その包装材料の2枚を用意し、その直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの面を対向して重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造し、次いで、その三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部から、上記で個包装した切り餅個包装製品を複数個充填包装し、上記の実施例1と同様に脱酸素剤を入れ、次に、その開口部をヒ−トシ−ルし、上方シ−ル部を形成して、餅包装製品を製造した。
上記で製造した餅包装製品は、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性に優れ、また、ラミネ−ト強度等に優れ、市場における流通に耐え、かつ、貯蔵保存等に優れているものであった。
(イ).樹脂組成物
シングルサイト系触媒(メタロセン触媒)を使用して共重合したエチレン−1・オクテン共重合体(ダウ・ケミカル日本株式会社製、商品名、AFFINITY PF1140:密度=0.898g/cm3 、メルトフロ−レイト、MFR=1.6g/10分)100重量部からなる樹脂組成物を調製した。
(ロ).樹脂組成物
ポリプロピレン系ランダム共重合体からなる機能性ポリプロピレン(プロピレン−エチレン共重合体、密度=0.900g/cm3 、メルトフロ−レ−ト、MFR=1.8g/10分)100重量部からなる樹脂組成物を調製した。
次に、上記で調製した樹脂組成物を使用し、これらを、2種2層の上吹き空冷インフレ−ション共押出製膜機を用いて、(イ)の樹脂組成物による層を25μm、(ロ)の樹脂組成物による層を25μmにそれぞれ共押出し、更に、流れ方向へ弱延伸比率7%にて延伸を掛けながら製膜化して、2種2層の総厚50μmの共押出インフレ−ション積層体フィルムからなる本発明にかかる切り餅包装用フィルムを製造した。
上記の切り餅包装用フィルムについて、その物性を測定したところ、高いコシ・剛性を示した。
また、各積層界面の層間強度も高く、ポリエチレン樹脂層同士の熱シ−ル後の引っ張り試験に対して、積層界面における剥離等の現象は認められなかった。
次に、上記で製膜化した切り餅包装用フィルムを使用し、ピロ−袋を製袋し、その中に切り餅を充填包装して切り餅個包装製品を製造したところ、切り餅を個包装する機械適性に優れ、支障なく個包装することができた。
また、切り餅個包装製品については、切り餅を外から美麗に視認することができ、また、開封作業による引き裂き適性にも優れていた。
また、上記で製膜化した切り餅包装用フィルムは、酸素透過性が非常に高く、切り餅個包装用フィルムとして適していることを確認できた。
(2).他方、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム・膜厚200Åの酸化珪素の蒸着膜・プラズマ処理面/プライマ−剤層/印刷模様層/ラミネ−ト用接着剤層/厚さ15μmの2軸延伸ナイロン6フィルム/ラミネ−ト用接着剤層/厚さ50μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの層構成からなる包装材料を使用し、その包装材料の2枚を用意し、その直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの面を対向して重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造し、次いで、その三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部から、上記で個包装した切り餅個包装製品を複数個充填包装し、更に、上記の実施例1と同様に脱酸素剤を入れ、次に、その開口部をヒ−トシ−ルし、上方シ−ル部を形成して、餅包装製品を製造した。
上記で製造した餅包装製品は、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性に優れ、また、ラミネ−ト強度等に優れ、市場における流通に耐え、かつ、貯蔵保存等に優れているものであった。
(イ).樹脂組成物
シングルサイト系触媒(メタロセン触媒)を使用して共重合したエチレン−1・オクテン共重合体(ダウ・ケミカル日本株式会社製、商品名、AFFINITY PF1140:密度=0.898g/cm3 、メルトフロ−レ−ト、MFR=1.6g/10分)100重量部からなる樹脂組成物を調製した。
(ロ).ポリプロピレン系ランダム共重合体からなる機能性ポリプロピレン(プロピレン−エチレン共重合体、密度=0.900g/cm3 、メルトフロ−レイト、MFR=1.8g/10分)70.0重量部と、上記の(イ)と同じ、シングルサイト系触媒(メタロセン触媒)を使用して共重合したエチレン−1・オクテン共重合体(ダウ・ケミカル日本株式会社製、商品名、AFFINITY PF1140:密度=0.898g/cm3 、メルトフロ−レ−ト、MFR=1.6g/10分)30.0重量部とからなる樹脂組成物を調製した。
(ハ).樹脂組成物
ポリプロピレン系ランダム共重合体からなる機能性ポリプロピレン(プロピレン−エチレン共重合体、密度=0.900g/cm3 、メルトフロ−レ−ト、MFR=1.8g/10分)100重量部からなる樹脂組成物を調製した。
次に、上記で調製した樹脂組成物を使用し、これらを、3種3層の上吹き空冷インフレ−ション共押出製膜機を用いて、(イ)の樹脂組成物による層を25μm、(ロ)の樹脂組成物による層を10μm、(ハ)の樹脂組成物による層を15μmに、それぞれ共押出し、ブロ−比1.8で製膜化して、3種3層の総厚50μmの共押出インフレ−ション積層体フィルムからなる本発明にかかる切り餅包装用フィルムを製造した。
上記の切り餅包装用フィルムについて、その物性を測定したところ、高いコシ・剛性を示した。
また、各積層界面の層間強度も高く、ポリエチレン樹脂層同士の熱シ−ル後の引っ張り試験に対して、積層界面における剥離等の現象は認められなかった。
次に、上記で製膜化した切り餅包装用フィルムを使用し、ピロ−袋を製袋し、その中に切り餅を充填包装して切り餅個包装製品を製造したところ、切り餅を個包装する機械適性に優れ、支障なく個包装することができた。
また、切り餅個包装製品については、切り餅を外から美麗に視認することができ、また、開封作業による引き裂き適性にも優れていた。
また、上記で製膜化した切り餅包装用フィルムは、酸素透過性が非常に高く、切り餅個包装用フィルムとして適していることを確認できた。
(2).他方、厚さ20μmの2軸延伸ナイロン6フィルム/印刷模様層/ラミネ−ト用接着剤層/厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム・膜厚200Åの酸化珪素の蒸着膜・プラズマ処理面/プライマ−剤層/ラミネ−ト用接着剤層/厚さ50μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの層構成からなる包装材料を使用し、その包装材料の2枚を用意し、その直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの面を対向して重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造し、次いで、その三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部から、上記で個包装した切り餅個包装製品を充填包装し、更に、上記の実施例2と同様に脱酸素剤を入れ、次に、その開口部をヒ−トシ−ルし、上方シ−ル部を形成して、餅包装製品を製造した。
上記で製造した餅包装製品は、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性に優れ、また、ラミネ−ト強度等に優れ、市場における流通に耐え、かつ、貯蔵保存等に優れているものであった。
(イ).樹脂組成物
シングルサイト系触媒(メタロセン触媒)を使用して共重合したエチレン−1・オクテン共重合体(ダウ・ケミカル日本株式会社製、商品名、AFFINITY PF1140:密度=0.898g/cm3 、メルトフロ−レ−ト、MFR=1.6g/10分)100重量部からなる樹脂組成物を調製した。
(ロ).ポリプロピレン系ランダム共重合体からなる機能性ポリプロピレン(プロピレン−エチレン共重合体、密度=0.900g/cm3 、メルトフロ−レイト、MFR=1.8g/10分)50.0重量部と、上記の(イ)と同じ、シングルサイト系触媒(メタロセン触媒)を使用して共重合したエチレン−1・オクテン共重合体(ダウ・ケミカル日本株式会社製、商品名、AFFINITY PF1140:密度=0.898g/cm3 、メルトフロ−レ−ト、MFR=1.6g/10分)50.0重量部とからなる樹脂組成物を調製した。
(ハ).樹脂組成物
ポリプロピレン系ランダム共重合体からなる機能性ポリプロピレン(プロピレン−エチレン共重合体、密度=0.900g/cm3 、メルトフロ−レ−ト、MFR=1.8g/10分)100重量部からなる樹脂組成物を調製した。
次に、上記で調製した樹脂組成物を使用し、これらを、3種3層の上吹き空冷インフレ−ション共押出製膜機を用いて、(イ)の樹脂組成物による層を25μm、(ロ)の樹脂組成物による層を10μm、(ハ)の樹脂組成物による層を15μmに、それぞれ共押出し、ブロ−比1.8で製膜化して、3種3層の総厚50μmの共押出インフレ−ション積層体フィルムからなる本発明にかかる切り餅包装用フィルムを製造した。
上記の切り餅包装用フィルムについて、その物性を測定したところ、高いコシ・剛性を示した。
また、各積層界面の層間強度も高く、ポリエチレン樹脂層同士の熱シ−ル後の引っ張り試験に対して、積層界面における剥離等の現象は認められなかった。
次に、上記で製膜化した切り餅包装用フィルムを使用し、ピロ−袋を製袋し、その中に切り餅を充填包装して切り餅個包装製品を製造したところ、切り餅を個包装する機械適性に優れ、支障なく個包装することができた。
また、切り餅個包装製品については、切り餅を外から美麗に視認することができ、また、開封作業による引き裂き適性にも優れていた。
また、上記で製膜化した切り餅包装用フィルムは、酸素透過性が非常に高く、切り餅個包装用フィルムとして適していることを確認できた。
(2).他方、厚さ15μmの2軸延伸ナイロン6フィルム・膜厚200Åの酸化珪素の蒸着膜・プラズマ処理面/プライマ−剤層/印刷模様層/ラミネ−ト用接着剤層/厚さ50μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの層構成からなる包装材料を使用し、その包装材料の2枚を用意し、その直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの面を対向して重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造し、次いで、その三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部から、上記で個包装した切り餅個包装製品を充填包装し、更に、上記の実施例1と同様に脱酸素剤を入れ、次に、その開口部をヒ−トシ−ルし、上方シ−ル部を形成して、餅包装製品を製造した。
上記で製造した餅包装製品は、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性に優れ、また、ラミネ−ト強度等に優れ、市場における流通に耐え、かつ、貯蔵保存等に優れているものであった。
(イ).樹脂組成物
シングルサイト系触媒(メタロセン触媒)を使用して共重合したエチレン−1・オクテン共重合体(ダウ・ケミカル日本株式会社製、商品名、AFFINITY PF1140:密度=0.898g/cm3 、メルトフロ−レ−ト、MFR=1.6g/10分)100重量部からなる樹脂組成物を調製した。
(ロ).ポリプロピレン系ランダム共重合体からなる機能性ポリプロピレン(プロピレン−エチレン共重合体、密度=0.900g/cm3 、メルトフロ−レイト、MFR=1.8g/10分)70.0重量部と、上記の(イ)と同じ、シングルサイト系触媒(メタロセン触媒)を使用して共重合したエチレン−1・オクテン共重合体(ダウ・ケミカル日本株式会社製、商品名、AFFINITY PF1140:密度=0.898g/cm3 、メルトフロ−レ−ト、MFR=1.6g/10分)30.0重量部とからなる樹脂組成物を調製した。
(ハ).樹脂組成物
ポリプロピレン系ランダム共重合体からなる機能性ポリプロピレン(プロピレン−エチレン共重合体、密度=0.900g/cm3 、メルトフロ−レ−ト、MFR=1.8g/10分)100重量部からなる樹脂組成物を調製した。
次に、上記で調製した樹脂組成物を使用し、これらを、3種3層の上吹き空冷インフレ−ション共押出製膜機を用いて、(イ)の樹脂組成物による層を25μm、(ロ)の樹脂組成物による層を10μm、(ハ)の樹脂組成物による層を15μmに、それぞれ共押出し、更に、流れ方向へ弱延伸比率7%にて延伸を掛けながら製膜化して、3種3層の総厚50μmの共押出インフレ−ション積層体フィルムからなる本発明にかかる切り餅包装用フィルムを製造した。
上記の切り餅包装用フィルムについて、その物性を測定したところ、高いコシ・剛性を示した。
また、各積層界面の層間強度も高く、ポリエチレン樹脂層同士の熱シ−ル後の引っ張り試験に対して、積層界面における剥離等の現象は認められなかった。
次に、上記で製膜化した切り餅包装用フィルムを使用し、ピロ−袋を製袋し、その中に切り餅を充填包装して切り餅個包装製品を製造したところ、切り餅を個包装する機械適性に優れ、支障なく個包装することができた。
また、切り餅個包装製品については、切り餅を外から美麗に視認することができ、また、開封作業による引き裂き適性にも優れていた。
また、上記で製膜化した切り餅包装用フィルムは、酸素透過性が非常に高く、切り餅個包装用フィルムとして適していることを確認できた。
(2).他方、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム・膜厚200Åの酸化珪素の蒸着膜・プラズマ処理面/プライマ−剤層/印刷模様層/ラミネ−ト用接着剤層/厚さ15μmの2軸延伸ナイロン6フィルム/ラミネ−ト用接着剤層/厚さ50μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの層構成からなる包装材料を使用し、その包装材料の2枚を用意し、その直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの面を対向して重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造し、次いで、その三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部から、上記で個包装した切り餅個包装製品を充填包装し、更に、上記の実施例1と同様に脱酸素剤を入れ、次に、その開口部をヒ−トシ−ルし、上方シ−ル部を形成して、餅包装製品を製造した。
上記で製造した餅包装製品は、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性に優れ、また、ラミネ−ト強度等に優れ、市場における流通に耐え、かつ、貯蔵保存等に優れているものであった。
(イ).樹脂組成物
シングルサイト系触媒(メタロセン触媒)を使用して共重合したエチレン−1・オクテン共重合体(ダウ・ケミカル日本株式会社製、商品名、AFFINITY PF1140:密度=0.898g/cm3 、メルトフロ−レ−ト、MFR=1.6g/10分)100重量部からなる樹脂組成物を調製した。
(ロ).ポリプロピレン系ランダム共重合体からなる機能性ポリプロピレン(プロピレン−エチレン共重合体、密度=0.900g/cm3 、メルトフロ−レイト、MFR=1.8g/10分)50.0重量部と、ポリプロピレンホモポリマ−(サンアロマ−株式会社製、商品名、PL400A、密度=0.900g/cm3 、メルトフロ−レイト、MFR=2.0g/10分)20.0重量部と、上記の(イ)と同じ、シングルサイト系触媒(メタロセン触媒)を使用して共重合したエチレン−1・オクテン共重合体(ダウ・ケミカル日本株式会社製、商品名、AFFINITY PF1140:密度=0.898g/cm3 、メルトフロ−レ−ト、MFR=1.6g/10分)30.0重量部とからなる樹脂組成物を調製した。
(ハ).樹脂組成物
ポリプロピレン系ランダム共重合体からなる機能性ポリプロピレン(プロピレン−エチレン共重合体、密度=0.900g/cm3 、メルトフロ−レ−ト、MFR=1.8g/10分)100重量部からなる樹脂組成物を調製した。
次に、上記で調製した樹脂組成物を使用し、これらを、3種3層の上吹き空冷インフレ−ション共押出製膜機を用いて、(イ)の樹脂組成物による層を25μm、(ロ)の樹脂組成物による層を10μm、(ハ)の樹脂組成物による層を15μmに、それぞれ共押出し、ブロ−比1.8で製膜化して、3種3層の総厚50μmの共押出インフレ−ション積層体フィルムからなる本発明にかかる切り餅包装用フィルムを製造した。
上記の切り餅包装用フィルムについて、その物性を測定したところ、高いコシ・剛性を示した。
また、各積層界面の層間強度も高く、ポリエチレン樹脂層同士の熱シ−ル後の引っ張り試験に対して、積層界面における剥離等の現象は認められなかった。
次に、上記で製膜化した切り餅包装用フィルムを使用し、ピロ−袋を製袋し、その中に切り餅を充填包装して切り餅個包装製品を製造したところ、切り餅を個包装する機械適性に優れ、支障なく個包装することができた。
また、切り餅個包装製品については、切り餅を外から美麗に視認することができ、また、開封作業による引き裂き適性にも優れていた。
また、上記で製膜化した切り餅包装用フィルムは、酸素透過性が非常に高く、切り餅個包装用フィルムとして適していることを確認できた。
(2).他方、厚さ20μmの2軸延伸ナイロン6フィルム/印刷模様層/ラミネ−ト用接着剤層/厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム・膜厚200Åの酸化珪素の蒸着膜・プラズマ処理面/プライマ−剤層/ラミネ−ト用接着剤層/厚さ50μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの層構成からなる包装材料を使用し、その包装材料の2枚を用意し、その直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの面を対向して重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造し、次いで、その三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部から、上記で個包装した切り餅個包装製品を複数個充填包装し、次に、その開口部をヒ−トシ−ルし、上方シ−ル部を形成して、餅包装製品を製造した。
上記で製造した餅包装製品は、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性に優れ、また、ラミネ−ト強度等に優れ、市場における流通に耐え、かつ、貯蔵保存等に優れているものであった。
(イ).樹脂組成物
シングルサイト系触媒(メタロセン触媒)を使用して共重合したエチレン−1・オクテン共重合体(ダウ・ケミカル日本株式会社製、商品名、AFFINITY PF1140:密度=0.898g/cm3 、メルトフロ−レ−ト、MFR=1.6g/10分)100重量部からなる樹脂組成物を調製した。
(ロ).ポリプロピレン系ランダム共重合体からなる機能性ポリプロピレン(プロピレン−エチレン共重合体、密度=0.900g/cm3 、メルトフロ−レイト、MFR=1.8g/10分)30.0重量部と、ポリプロピレンホモポリマ−(サンアロマ−株式会社製、商品名、PL400A、密度=0.900g/cm3 、メルトフロ−レイト、MFR=2.0g/10分)20.0重量部と、上記の(イ)と同じ、シングルサイト系触媒(メタロセン触媒)を使用して共重合したエチレン−1・オクテン共重合体(ダウ・ケミカル日本株式会社製、商品名、AFFINITY PF1140:密度=0.898g/cm3 、メルトフロ−レ−ト、MFR=1.6g/10分)50.0重量部とからなる樹脂組成物を調製した。
(ハ).樹脂組成物
ポリプロピレン系ランダム共重合体からなる機能性ポリプロピレン(プロピレン−エチレン共重合体、密度=0.900g/cm3 、メルトフロ−レ−ト、MFR=1.8g/10分)100重量部からなる樹脂組成物を調製した。
次に、上記で調製した樹脂組成物を使用し、これらを、3種3層の上吹き空冷インフレ−ション共押出製膜機を用いて、(イ)の樹脂組成物による層を25μm、(ロ)の樹脂組成物による層を10μm、(ハ)の樹脂組成物による層を15μmに、それぞれ共押出し、ブロ−比1.8で製膜化して、3種3層の総厚50μmの共押出インフレ−ション積層体フィルムからなる本発明にかかる切り餅包装用フィルムを製造した。
上記の切り餅包装用フィルムについて、その物性を測定したところ、高いコシ・剛性を示した。
また、各積層界面の層間強度も高く、ポリエチレン樹脂層同士の熱シ−ル後の引っ張り試験に対して、積層界面における剥離等の現象は認められなかった。
次に、上記で製膜化した切り餅包装用フィルムを使用し、ピロ−袋を製袋し、その中に切り餅を充填包装して切り餅個包装製品を製造したところ、切り餅を個包装する機械適性に優れ、支障なく個包装することができた。
また、切り餅個包装製品については、切り餅を外から美麗に視認することができ、また、開封作業による引き裂き適性にも優れていた。
また、上記で製膜化した切り餅包装用フィルムは、酸素透過性が非常に高く、切り餅個包装用フィルムとして適していることを確認できた。
(2).他方、厚さ15μmの2軸延伸ナイロン6フィルム・膜厚200Åの酸化珪素の蒸着膜・プラズマ処理面/プライマ−剤層/印刷模様層/ラミネ−ト用接着剤層/厚さ50μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの層構成からなる包装材料を使用し、その包装材料の2枚を用意し、その直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの面を対向して重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造し、次いで、その三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部から、上記で個包装した切り餅個包装製品を複数個充填包装し、次に、その開口部をヒ−トシ−ルし、上方シ−ル部を形成して、餅包装製品を製造した。
上記で製造した餅包装製品は、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性に優れ、また、ラミネ−ト強度等に優れ、市場における流通に耐え、かつ、貯蔵保存等に優れているものであった。
(イ).樹脂組成物
シングルサイト系触媒(メタロセン触媒)を使用して共重合したエチレン−1・オクテン共重合体(ダウ・ケミカル日本株式会社製、商品名、AFFINITY PF1140:密度=0.898g/cm3 、メルトフロ−レ−ト、MFR=1.6g/10分)100重量部からなる樹脂組成物を調製した。
(ロ).ポリプロピレン系ランダム共重合体からなる機能性ポリプロピレン(プロピレン−1・オクテン共重合体、密度=0.900g/cm3 、メルトフロ−レイト、MFR=1.8g/10分)50.0重量部と、ポリプロピレンホモポリマ−(サンアロマ−株式会社製、商品名、PL400A、密度=0.900g/cm3 、メルトフロ−レイト、MFR=2.0g/10分)20.0重量部と、上記の(イ)と同じ、シングルサイト系触媒(メタロセン触媒)を使用して共重合したエチレン−1・オクテン共重合体(ダウ・ケミカル日本株式会社製、商品名、AFFINITY PF1140:密度=0.898g/cm3 、メルトフロ−レ−ト、MFR=1.6g/10分)30.0重量部とからなる樹脂組成物を調製した。
(ハ).樹脂組成物
ポリプロピレン系ランダム共重合体からなる機能性ポリプロピレン(プロピレン−1・オクテン共重合体、密度=0.900g/cm3 、メルトフロ−レ−ト、MFR=1.8g/10分)100重量部からなる樹脂組成物を調製した。
次に、上記で調製した樹脂組成物を使用し、これらを、3種3層の上吹き空冷インフレ−ション共押出製膜機を用いて、(イ)の樹脂組成物による層を25μm、(ロ)の樹脂組成物による層を10μm、(ハ)の樹脂組成物による層を15μmに、それぞれ共押出し、更に、流れ方向へ弱延伸比率7%にて延伸を掛けながら製膜化して、3種3層の総厚50μmの共押出インフレ−ション積層体フィルムからなる本発明にかかる切り餅包装用フィルムを製造した。
上記の切り餅包装用フィルムについて、その物性を測定したところ、高いコシ・剛性を示した。
また、各積層界面の層間強度も高く、ポリエチレン樹脂層同士の熱シ−ル後の引っ張り試験に対して、積層界面における剥離等の現象は認められなかった。
次に、上記で製膜化した切り餅包装用フィルムを使用し、ピロ−袋を製袋し、その中に切り餅を充填包装して切り餅個包装製品を製造したところ、切り餅を個包装する機械適性に優れ、支障なく個包装することができた。
また、切り餅個包装製品については、切り餅を外から美麗に視認することができ、また、開封作業による引き裂き適性にも優れていた。
また、上記で製膜化した切り餅包装用フィルムは、酸素透過性が非常に高く、切り餅個包装用フィルムとして適していることを確認できた。
(2).他方、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム・膜厚200Åの酸化珪素の蒸着膜・プラズマ処理面/プライマ−剤層/印刷模様層/ラミネ−ト用接着剤層/厚さ15μmの2軸延伸ナイロン6フィルム/ラミネ−ト用接着剤層/厚さ50μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの層構成からなる包装材料を使用し、その包装材料の2枚を用意し、その直鎖状低密度ポリエチレンフィルムの面を対向して重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造し、次いで、その三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部から、上記で個包装した切り餅個包装製品を複数個充填包装し、次に、その開口部をヒ−トシ−ルし、上方シ−ル部を形成して、餅包装製品を製造した。
上記で製造した餅包装製品は、酸素ガス、水蒸気等に対するバリア性に優れ、また、ラミネ−ト強度等に優れ、市場における流通に耐え、かつ、貯蔵保存等に優れているものであった。
ポリプピレンフィルム(東洋紡株式会社製、二軸延伸ポリプロピレンフィルム、商品名、パイレンP2161、膜厚20μm)を基材層とし、そのコロナ処理面に、2液硬化型ウレタン系接着剤(主剤:ポリエステルポリオ−ル、硬化剤:脂肪族イソシアネ−ト)を用いて、単層インフレ−ション製膜機から製膜した、膜厚30μmのシングルサイト系触媒(メタロセン触媒)を使用して共重合したエチレン−1・オクテン共重合体(ダウ・ケミカル日本株式会社製、商品名、AFFINITY PF1140:密度=0.898g/cm3 、メルトフロ−レイト、MFR=1.6g/10分)フィルムを貼り合わせて、総厚50μmの積層体フィルムを製造した。
上記で製造した積層体フィルムについて、その物性を測定したところ、高いコシ・剛性を示し、切り餅充填機械適性にも優れていたが、延伸フィルムの採光により酸素透過性が非常に低く、切り餅包装用フィルムとして不適であることが確認された。
上記の実施例1〜9、および、比較例1で製造した積層体フィルムについて、その各物性評価を下記に示すように実施した。
(1).膜厚の測定
これは、ソニ−株式会社製のμメ−タ−から測定して評価した。
(2).腰・剛性の測定
これは、株式会社エスエムテ−製、純曲げ試験機、機種名、JTC−911BT・純曲げ試験機から、印刷後積層体フィルムの腰(曲げトルク)を測定して評価した。
(3).引き裂き強度の測定
これは、テスタ−産業株式会社製、エルメンドルフ引き裂き試験機にて、JIS−K−7128に準拠した方法から、流れ方向(MD)の引き裂き強度を測定して評価した。
(4).全光線透過率の測定
これは、ズカ試験機株式会社製、ヘ−ズメ−タ、機種名、SM−Cから全光線における透過率を測定して評価した。
(5).酸素透過度の測定
これは、日本分光株式会社製、機種名、ガスパ−ム100型から積層体フィルムの酸素透過度を測定して評価した。
(6).紫外線透過度の測定
これは、島津製作所株式会社製、機種名、UV−2400PC、分光光度計から250nm領域の紫外線光における透過率を測定して評価した。
上記の測定結果について、下記の表1に示す。
┌───────────┬───────┬───────┬───────┐ │ │ 実施例1 │ 実施例2 │ 実施例3 │ ├───────────┼───────┼───────┼───────┤ │ 膜厚〔μm〕 │ 50 │ 50 │ 50 │ ├───────────┼───────┼───────┼───────┤ │ 腰・剛性〔N・m〕 │4.2×10-6│5.2×10-6│4.5×10-6│ ├───────────┼───────┼───────┼───────┤ │ 引き裂き強度〔N〕 │ 0.2 │ 0.2 │ 0.2 │ ├───────────┼───────┼───────┼───────┤ │ 全光線透過率〔%〕 │ 93.1 │ 93.1 │ 94.2 │ ├───────────┼───────┼───────┼───────┤ │ 酸素透過度 │4.8×103 │4.2×103 │4.6×103 │ ├───────────┼───────┼───────┼───────┤ │ 紫外線透過率〔%〕 │ 79.8 │ 81.0 │ 79.2 │ └───────────┴───────┴───────┴───────┘ ┌───────────┬───────┬───────┬───────┐ │ │ 実施例4 │ 実施例5 │ 実施例6 │ ├───────────┼───────┼───────┼───────┤ │ 膜厚〔μm〕 │ 50 │ 50 │ 50 │ ├───────────┼───────┼───────┼───────┤ │ 腰・剛性〔N・m〕 │6.3×10-6│5.8×10-6│6.5×10-6│ ├───────────┼───────┼───────┼───────┤ │ 引き裂き強度〔N〕 │ 0.2 │ 0.3 │ 0.2 │ ├───────────┼───────┼───────┼───────┤ │ 全光線透過率〔%〕 │ 93.4 │ 93.4 │ 95.0 │ ├───────────┼───────┼───────┼───────┤ │ 酸素透過度 │3.9×103 │4.0×103 │3.6×103 │ ├───────────┼───────┼───────┼───────┤ │ 紫外線透過率〔%〕 │ 82.4 │ 82.2 │ 80.3 │ └───────────┴───────┴───────┴───────┘ ┌───────────┬───────┬───────┬───────┐ │ │ 実施例7 │ 実施例8 │ 実施例9 │ ├───────────┼───────┼───────┼───────┤ │ 膜厚〔μm〕 │ 50 │ 50 │ 50 │ ├───────────┼───────┼───────┼───────┤ │ 腰・剛性〔N・m〕 │6.4×10-6│6.0×10-6│6.5×10-6│ ├───────────┼───────┼───────┼───────┤ │ 引き裂き強度〔N〕 │ 0.2 │ 0.2 │ 0.2 │ ├───────────┼───────┼───────┼───────┤ │ 全光線透過率〔%〕 │ 94.3 │ 94.3 │ 95.6 │ ├───────────┼───────┼───────┼───────┤ │ 酸素透過度 │3.7×103 │3.9×103 │3.5×103 │ ├───────────┼───────┼───────┼───────┤ │ 紫外線透過率〔%〕 │ 82.0 │ 82.7 │ 80.9 │ └───────────┴───────┴───────┴───────┘ ┌───────────┬───────┐ │ │ 比較例1 │ ├───────────┼───────┤ │ 膜厚〔μm〕 │ 50 │ ├───────────┼───────┤ │ 腰・剛性〔N・m〕 │6.8×10-6│ ├───────────┼───────┤ │ 引き裂き強度〔N〕 │ 0.6 │ ├───────────┼───────┤ │ 全光線透過率〔%〕 │ 92.1 │ ├───────────┼───────┤ │ 酸素透過度 │1.7×103 │ ├───────────┼───────┤ │ 紫外線透過率〔%〕 │ 81.6 │ └───────────┴───────┘ 上記の表1において、酸素透過度の単位は、〔cc/m2 ・day・atm(23℃)〕である。
更に、本発明は、上記で切り餅を個包装した個包装体を、例えば、少なくとも、基材フィルム、バリア性層、および、ヒ−トシ−ル性樹脂層等を順次に積層した積層材等を使用し、これを製袋して、種々の形態からなる外装用袋を製造し、しかる後、その外装用袋内に、数個ないし十数個の切り餅を個包装した個包装体を、充填包装して餅包装体を製造するというものである。
B 切り餅を個包装する包装用袋
C 切り餅を個包装した個包装体
D 外装用袋
E 餅包装体
1 ポリプロピレン系樹脂層
2 ポリエチレン系樹脂層
3、4、6 共押出樹脂積層フィルム
5 ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合物層
11、21 ヒ−トシ−ル層
12、23 開口部
13 切り餅
14、24 上方シ−ル部
Claims (13)
- ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との共押出樹脂積層フィルムからなる切り餅包装用フィルムを製袋した包装用袋内に切り餅を個包装して個包装体を構成し、更に、バリア性積層フィルムを製袋した外装用袋内に、上記の個包装体を充填包装したことを特徴とする餅包装体。
- 共押出樹脂積層フィルムが、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とを共押出したポリプロピレン系樹脂層とポリエチレン系樹脂層との2層を積層した共押出樹脂積層フィルムからなることを特徴とする上記の請求項1に記載する餅包装体。
- 共押出樹脂積層フィルムが、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とを共押出したポリエチレン系樹脂層とポリプロピレン系樹脂層とポリエチレン系樹脂層との3層を積層した共押出樹脂積層フィルムからなることを特徴とする上記の請求項1に記載する餅包装体。
- 共押出樹脂積層フィルムが、ポリプロピレン系樹脂と、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合物と、ポリエチレン系樹脂とを共押出したポリプロピレン系樹脂層と、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合物層と、ポリエチレン系樹脂層との3層を積層した共押出樹脂積層フィルムからなることを特徴とする上記の請求項1に記載する餅包装体。
- ポリプロピレン系樹脂が、ブロックコポリマ−、ランダムコポリマ−または、ホモポリマ−からなることを特徴とする上記の請求項1〜4のいずれか1項に記載する餅包装体。
- ポリエチレン系樹脂が、密度0.880〜0.920g/m3 からなるエチレン−α・オレフィン共重合体からなることを特徴とする上記の請求項1〜5のいずれか1項に記載する餅包装体。
- ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合物が、プロピレンのコポリマ−とプロピレンのホモポリマ−との混合物からなるポリプロピレン系樹脂と、ポリエチレン系樹脂との混合物からなることを特徴とする上記の請求項1〜6のいずれか1項に記載する餅包装体。
- 切り餅包装用フィルムが、全光線透過率(透明性)が、80%以上であり、かつ、波長250nmの紫外線領域における紫外線透過率が、70%以上であり、更に、酸素透過度が、3000cc/m2・day・atm以上である共押出樹脂積層フィルムからなることを特徴とする上記の請求項1〜7のいずれか1項に記載する餅包装体。
- 切り餅包装用フィルムが、全光線透過率(透明性)が、85〜98%であることを特徴とする上記の請求項1〜8のいずれか1項に記載する餅包装体。
- 切り餅包装用フィルムが、波長250nmの紫外線領域における紫外線透過率が、75〜90%であることを特徴とする上記の請求項1〜9のいずれか1項に記載する餅包装体。
- 酸素透過度が、3000cc/m2・day・atm〜5000cc /m2・day・atm であることを特徴とする上記の請求項1〜10のいずれか1項に記載する餅包装体。
- バリア性積層フィルムが、少なくとも、基材フィルム、バリア性層、および、ヒ−トシ−ル性樹脂層を積層した積層材からなることを特徴とする上記の請求項1〜11のいずれか1項に記載する餅包装体。
- 外装用袋が、鏡餅形状からなることを特徴とする上記の請求項1〜12のいずれか1項に記載する餅包装体。
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