JP2005139424A - 絶縁膜用ワニスおよび絶縁膜 - Google Patents

絶縁膜用ワニスおよび絶縁膜 Download PDF

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Abstract

【課題】 電気特性、熱特性、機械特性および物理特性に優れ、特に誘電率が低く耐熱性に優れた絶縁膜用ワニスおよび絶縁膜を提供する。
【解決手段】 嵩高い構造を有するビスアミノフェノール化合物と、ジカルボン酸化合物とを反応させて得られる、ポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体を主構造とする重合体、(B)前記成分(A)を溶解もしくは分散することが可能である有機溶剤、からなることを特徴とする、絶縁膜用ワニス。前記絶縁膜用ワニスを用いて得られた有機絶縁膜であって、脱水縮合反応を経て調製された、ポリベンゾオキサゾール樹脂を主構造とする樹脂層からなることを特徴とする絶縁膜。

Description

本発明は、絶縁膜用ワニスおよび絶縁膜に関する。
半導体用材料には、必要とされる特性に応じて、無機材料、有機材料などが、様々な部分で用いられている。例えば、半導体用の層間絶縁膜としては、化学気相法で作製した二酸化ケイ素等の無機酸化物膜が使用されている。しかしながら、近年の半導体の高速化、高性能化に伴い、上記のような無機酸化物膜では、比誘電率が高いことが問題となっている。この改良手段の一つとして、有機材料の適用が検討されている。
半導体用途の有機材料としては、耐熱性、電気特性、機械特性などに優れたポリイミド樹脂が挙げられ、ソルダーレジスト、カバーレイ、液晶配向膜などに用いられている。しかしながら、一般にポリイミド樹脂はイミド環にカルボニル基を2個有していることから、吸水性、電気特性に問題がある。これらの問題に対して、フッ素あるいはフッ素含有基を有機高分子内に導入することにより、吸水性、電気特性を改良することが試みられており、実用化されているものもある。
また、ポリイミド樹脂に比べて、耐熱性、吸水性、電気特性に関して、より優れた性能を示すポリベンゾオキサゾール樹脂があり、様々な分野への適用が試みられている。例えば、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニルとテレフタル酸からなる構造を有するもの、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンとテレフタル酸からなる構造を有するポリベンゾオキサゾール樹脂等がある。
しかしながら、半導体素子の高集積化および多層化が進み、半導体素子の配線における信号遅延や消費電力の増大の対策として、配線金属に銅を用い、層間絶縁膜には低誘電率材料が使用される先端分野においては、さらに厳しい特性、例えば、耐熱性、電気特性、機械特性および吸水性等の向上を要求されていおり、このような要求全てを満足する材料は、未だ得られていないのが現状である。その具体例の一つとして、優れた耐熱性を示すが、誘電率等の電気特性は十分ではなく、また、高分子内にフッ素を導入することにより電気特性は向上するものの、耐熱性が低下し、腐食ガスであるフッ素系ガスの発生が懸念される(例えば、特許文献1参照。)。さらに、多層化する場合は、CMP工程でのせん断力により絶縁膜が剥れることが問題となっているため、層間絶縁膜やエッチングストッパー膜、密着付与膜(プライマー層)などの半導体用途の絶縁膜に有機材料を適用する場合には、CVD系の無機材料や配線金属との異種界面に対して高い密着性が求められている。
特開2000−128984号公報
本発明は、電気特性、熱特性及び物理特性の全てに優れ、特に耐熱性と密着性に優れた膜を提供する絶縁膜用ワニスおよびこれを用いた絶縁膜を提供することを目的とする。
本発明者らは、このような従来の有機絶縁膜用材料の問題点に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、特定構造のビスアミノフェノール化合物とジカルボン酸化合物とを反応させて得られるポリベンゾオキサゾール樹脂が、樹脂構造中にフッ素を含まず、高耐熱性を有し、また、嵩高い構造を有するモノマーから合成することにより、樹脂中に微細孔を形成することなく樹脂が低密度化されることで、耐熱性を低下させずに低誘電率特性が得られ、さらには、樹脂中の酸素元素比率を特定の範囲にすることにより耐熱性および低誘電率特性を低下させずに、より高い密着性を有する絶縁膜が得られることを見いだし、更なる向上検討を進めて、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、(A)一般式(1)で表されるジアミノフェノール化合物と、一般式(4)で表されるジカルボン酸化合物とを反応させることにより得ることができるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体を主構造とする重合体、および(B)前記成分(A)を溶解もしくは分散することが可能である有機溶剤、を含むことを特徴とする、絶縁膜用ワニスであり、さらには前記絶縁膜用ワニスを用いて得られた有機絶縁膜であって、脱水縮合反応を経て調製された、ポリベンゾオキサゾール樹脂を主構造とする樹脂層からなることを特徴とする絶縁膜である。
Figure 2005139424
[式(1)中、Xは式(2)で表される基の中から選ばれる四価の基を示す。]
Figure 2005139424
[式(2)中、X1は式(3)で表される基の中から選ばれる二価の基を示し、これら式(2)および式(3)で表される基のベンゼン環上の水素原子は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、アダマンチル基およびシクロヘキシル基の中から選ばれる、一価の有機基で置換されていてもよい。]
Figure 2005139424
Figure 2005139424
[式(4)中、Yは式(5)、式(6)、式(7)、式(8)、式(9)、及び式(10)で表される基の中から選ばれる二価の基を示す。]
Figure 2005139424
Figure 2005139424
[式(5)中、X1は上記式(3)で表される基の中から選ばれる二価の基を示し、これら式(3)および(5)で表される基のベンゼン環上の水素原子は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基およびアダマンチル基の中から選ばれる、一価の有機基で置換されていてもよい。]
Figure 2005139424
Figure 2005139424
Figure 2005139424
Figure 2005139424
Figure 2005139424
[式(6)、式(7)、式(8)、式(9)、及び式(10)で表される基の炭素環上の水素原子は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリメチルシリル基およびトリエチルシリル基の中から選ばれる、一価の有機基で置換されていてもよい。]
また、前記絶縁用ワニスにおいて、前記一般式(1)で表されるジアミノフェノール化合物は、フルオレン骨格を有する化合物であることが好ましく、フルオレン骨格を有する一般式(1)で表される化合物としては、9,9−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]フルオレン、9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス[2−メチル−5−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]フルオレンであることがより好ましく、他の前記一般式(1)で表されるジアミノフェノール化合物としては、2,2−ビス[3−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]プロパン、1,1−ビス[3−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]シクロヘキサンであることが好ましい。
前記一般式(4)で表されるジカルボン酸化合物としては、Yとして式(5)及び式(6)で表される基の中から選ばれる2価の基を有するものであることが好ましく、また、Yとして式(7)、式(8)、式(9)及び式(10)で表される基の中から選ばれる2価の基を有するものであることが好ましい。
また、前記一般式(1)で表されるジアミノフェノール化合物と、一般式(4)で表されるジカルボン酸化合物とを反応させることにより得ることができるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体は、5〜10モル%の酸素元素比率を有することがより好ましい。
本発明によれば、電気特性、熱特性、機械特性および物理特性の全てに優れ、特に誘電率が極めて低く、高耐熱性を有し密着性に優れた絶縁膜を提供できる。
本発明に用いる、ポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体は、一般式(1)で表されるジアミノフェノール化合物と、一般式(4)で表されるジカルボン酸化合物とから、従来の酸クロリド法、活性エステル法、ポリリン酸やジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤の存在下での縮合反応による合成方法等により得ることができる。
本発明に用いるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体の合成において、一般式(1)で表されるジアミノフェノール化合物(Mモル)と、一般式(4)で表されるジカルボン酸(Nモル)との反応モル比(M/N)は、特に限定されないが、0.5〜2.0の範囲が好ましく、1.01〜1.2の範囲が、より好ましい。反応モル比(M/N)が前記範囲においては、前記ポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体の分子量が上がり、さらにナジック酸などのエンドキャップ剤でエンドキャップすることにより耐熱性を高くすることもできる。反応モル比(M/N)が前記範囲である場合、より高分子量の重合体が再現性良く得られ、成膜性も良好であり、機械特性および物理特性に優れた絶縁膜が得られる。
本発明に用いる一般式(1)で表されるジアミノフェノール化合物としては、例えば、2,4−ジアミノレゾルシノール、2,4−ジアミノ−3−メチルレゾルシノール、4,6−ジアミノレゾルシノール、4,6−ジアミノ−2−メチルレゾルシノール、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス[3−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルフォン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)スルフォン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルフォン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)スルフォン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)、ビス[(3−シクロヘキシル−2−メチル)−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]、9,9−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]フルオレン、9,9−ビス−[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシ−3−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス−[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシ−3−フェニルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(3−アミノ−4−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]フルオレン、9,9−ビス−[4−(3−アミノ−4−ヒドロキシ)フェノキシ−3−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス−[4−(3−アミノ−4−ヒドロキシ)フェノキシ−3−フェニルフェニル]フルオレン、9,9−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス[2−メチル−5−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]フルオレン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニルエーテル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシ−2,2’−ジメチルビフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシ−2,2’−ジメチルビフェニルエーテル、1,1’−[1,4−フェニレン ビス(1−メチルエチリデン)]ビス[(3−シクロヘキシル−2−メチル)−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]、2,2−ビス[3−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]プロパン、1,1−ビス[3−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]シクロヘキサンなどを挙げることができるが、必ずしもこれらに限られるものではない。これらの内、9,9−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシ]フェニル]フルオレン、9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス[2−メチル−5−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]フルオレンなどのフルオレン骨格を有する化合物や2,2−ビス[3−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]プロパン、1,1−ビス[3−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]シクロヘキサンが好ましい。また、これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明で用いる、一般式(4)で表されるジルボン酸化合物においてYとして、式(5)に表される2価の基を有するジカルボン酸化合物としては、例えば、イソフタル酸、4−メチルイソフタル酸、4−フェニルイソフタル酸、4−t−ブチルイソフタル酸、4−トリメチルシリルイソフタル酸、4−アダマンチルイソフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−フェニルイソルタル酸、5−t−ブチルイソフタル酸、5−トリメチルシリルイソフタル酸、5−アダマンチルイソフタル酸、テレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、2−フェニルテレフタル酸、2−t−ブチルテレフタル酸、2−トリメチルシリルテレフタル酸、2−アダマンチルテレフタル酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ビフェニルジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−スルホニルビス安息香酸、3,4’−スルホニルビス安息香酸、3,3’−スルホニルビス安息香酸、4,4’−オキシビス安息香酸、3,4’−オキシビス安息香酸、3,3’−オキシビス安息香酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)プロパン、2,2’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2,2’−ジメチル−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、9,9−ビス(4−(4−カルボキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(3−カルボキシフェノキシ)フェニル)フルオレン、4,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ビス(3―カルボキシフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、4,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、3,3’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、3,4’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3,3’−ビス(4−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、4,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、4,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、3,3’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−p−ターフェニル、3,4’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、3,3’−ビス(3−カルボキシフェノキシ)−m−ターフェニル、4,4’−ビス(2−t−ブチル)フェニルジカルボン酸、4,4’−ビス(3−t−ブチル)フェニルジカルボン酸、4,4’−ビス(2−トリメチルシリル)フェニルジカルボン酸、4,4’−ビス(3−トリメチルシリル)フェニルジカルボン酸、4,4’−ビス(2−アダマンチル)フェニルジカルボン酸、4,4’−ビス(3−アダマンチル)フェニルジカルボン酸、6−メチルナフタレン−1,4−ジカルボン酸、6−t−ブチルナフタレン−1,4−ジカルボン酸、6−トリメチルシリルナフタレン−1,4−ジカルボン酸、6−アダマンチルナフタレン−1,4−ジカルボン酸、4−メチルナフタレン−2,6−ジカルボン酸、4−t−ブチルナフタレン−2,6−ジカルボン酸、4−トリメチルシリルナフタレン−2,6−ジカルボン酸、4−アダマンチルナフタレン−2,6−ジカルボン酸などを挙げることができるが、必ずしもこれらに限られるものではない。これらの内、イソフタル酸、5−メチルイソフタル酸、5−フェニルイソルタル酸、5−t−ブチルイソフタル酸、5−トリメチルシリルイソフタル酸、5−アダマンチルイソフタル酸、4,4’−オキシビス安息香酸、4,4’−スルホニルビス安息香酸、9,9−ビス(4−(4−カルボキシフェノキシ)フェニル)フルオレンが好ましい。また、これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明で用いる、一般式(4)で表されるジルボン酸化合物においてYとして、式(6)に表される2価の基を有するジカルボン酸化合物としては、例えば、1,3−アダマンタンジカルボン酸、2,5−ジメチルアダマンタン−1,3−ジカルボン酸、2,5−ジフェニルアダマンタン−1,3−ジカルボン酸、2,5−ビス(t−ブチル)アダマンタン−1,3−ジカルボン酸などが挙げられるが、必ずしもこれらに限られるものではない。これらの内、1,3−アダマンタンジカルボン酸が好ましい。また、これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明で用いる、一般式(4)で表されるジルボン酸化合物においてYとして、式(7)に表される2価の基を有するジカルボン酸化合物としては、例えば、3−エチニルフタル酸、4−エチニルフタル酸、2−エチニルイソフタル酸、4−エチニルイソフタル酸、5−エチニルイソフタル酸、2−エチニルテレフタル酸、3−エチニルテレフタル酸、5−エチニル−テレフタル酸、2−エチニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、3−エチニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、4−エチニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、1−エチニル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、3−エチニル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、4−エチニル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、2−エチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、3−エチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、4−エチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、5−エチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、7−エチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、8−エチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、3,3’−ジエチニル−2,2’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ジエチニル−2,2’−ビフェニルジカルボン酸、5,5’−ジエチニル−2,2’−ビフェニルジカルボン酸、6,6’−ジエチニル−2,2’−ビフェニルジカルボン酸、2,2’−ジエチニル−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ジエチニル−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、5,5’−ジエチニル−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、6,6’−ジエチニル−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、2,2’−ジエチニル−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ジエチニル−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2,2−ビス(2−カルボキシ−3−エチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−カルボキシ−4−エチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−カルボキシ−5−エチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−カルボキシ−6−エチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシ−2−エチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシ−4−エチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシ−5−エチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシ−6−エチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−カルボキシ−2−エチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−カルボキシ−3−エチニルフェニル)プロパン、4−エチニル−1,3−ジカルボキシシクロプロパン、5−エチニル−2,2−ジカルボキシシクロプロパン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの内、2−エチニルイソフタル酸、4−エチニルイソフタル酸、5−エチニルイソフタル酸、2,2−ビス(4−カルボキシ−2−エチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−カルボキシ−3−エチニルフェニル)プロパンが好ましい。また、これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明で用いる、一般式(4)で表されるジルボン酸化合物においてYとして、式(8)に表される2価の基を有するジカルボン酸化合物としては、例えば、3−フェニルエチニルフタル酸、4−フェニルエチニルフタル酸、2−フェニルエチニルイソフタル酸、4−フェニルエチニルイソフタル酸、5−フェニルエチニルイソフタル酸、2−フェニルエチニルテレフタル酸、3−フェニルエチニルテレフタル酸、2−フェニルエチニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、3−フェニルエチニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、4−フェニルエチニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、1−フェニルエチニル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、3−フェニルエチニル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、4−フェニルエチニル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、2−フェニルエチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、3−フェニルエチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、4−フェニルエチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、5−フェニルエチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、7−フェニルエチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、8−フェニルエチニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、3,3’−ジフェニルエチニル−2,2’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエチニル−2,2’−ビフェニルジカルボン酸、5,5’−ジフェニルエチニル−2,2’−ビフェニルジカルボン酸、6,6’−ジフェニルエチニル−2,2’−ビフェニルジカルボン酸、2,2’−ジフェニルエチニル−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエチニル−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、5,5’−ジフェニルエチニル−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、6,6’−ジフェニルエチニル−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、2,2’−ジフェニルエチニル−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ジフェニルエチニル−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2,2−ビス(2−カルボキシ−3−フェニルエチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−カルボキシ−4−フェニルエチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−カルボキシ−5−フェニルエチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−カルボキシ−6−フェニルエチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシ−2−フェニルエチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシ−4−フェニルエチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシ−5−フェニルエチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシ−6−フェニルエチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−カルボキシ−2−フェニルエチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−カルボキシ−3−フェニルエチニルフェニル)プロパン、4−フェニルエチニル−1,3−ジカルボキシシクロプロパン、5−フェニルエチニル−2,2−ジカルボキシシクロプロパン等が挙げられる。 Rがアルキル基である例としては、3−ヘキシニルフタル酸、4−へキシニルフタル酸、2−へキシニルイソフタル酸、4−へキシニルイソフタル酸、5−へキシニルイソフタル酸、2−へキシニルテレフタル酸、3−へキシニルテレフタル酸、2−へキシニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、3−へキシニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、4−へキシニル−1,5−ナフタレンジカルボン酸、1−へキシニル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、3−へキシニル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、4−へキシニル−2,6−ナフタレンジカルボン酸、2−へキシニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、3−へキシニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、4−へキシニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、5−へキシニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、7−へキシニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、8−へキシニル−1,6−ナフタレンジカルボン酸、3,3’−ジへキシニル−2,2’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ジへキシニル−2,2’−ビフェニルジカルボン酸、5,5’−ジヘキシニル−2,2’−ビフェニルジカルボン酸、6,6’−ジへキシニル−2,2’−ビフェニルジカルボン酸、2,2’−ジへキシニル−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ジへキシニル−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、5,5’−ジへキシニル−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、6,6’−ジへキシニル−3,3’−ビフェニルジカルボン酸、2,2’−ジへキシニル−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、3,3’−ジへキシニル−4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2,2−ビス(2−カルボキシ−3−へキシニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−カルボキシ−4−へキシニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−カルボキシ−5−へキシニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−カルボキシ−6−へキシニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシ−2−へキシニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシ−4−へキシニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシ−5−へキシニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシ−6−へキシニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−カルボキシ−2−へキシニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−カルボキシ−3−へキシニルフェニル)プロパン、4−へキシニル−1,3−ジカルボキシシクロプロパン、5−エチニル−2,2−ジカルボキシシクロプロパン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの内、2−フェニルエチニルイソフタル酸、4−フェニルエチニルイソフタル酸、5−フェニルエチニルイソフタル酸、2,2−ビス(4−カルボキシ−2−フェニルエチニルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−カルボキシ−3−フェニルエチニルフェニル)プロパンが好ましい。また、これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明で用いる、一般式(4)で表されるジルボン酸化合物においてYとして、式(9)に表される2価の基を有するジカルボン酸化合物としては、例えば、1,2−ビフェニレンジカルボン酸、1,3−ビフェニレンジカルボン酸、1,4−ビフェニレンジカルボン酸、1,5−ビフェニレンジカルボン酸、1,6−ビフェニレンジカルボン酸、1,7−ビフェニレンジカルボン酸、1,8−ビフェニレンジカルボン酸、2,3−ビフェニレンジカルボン酸、2,6−ビフェニレンジカルボン酸、2,7−ビフェニレンジカルボン酸などが挙げられ、得られる塗膜の性能から、2,6−ビフェニレンジカルボン酸、2,7−ビフェニレンジカルボン酸が特に好ましい。また、これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明で用いる、一般式(4)で表されるジルボン酸化合物においてYとして、式(10)に表される2価の基を有するジカルボン酸化合物としては、例えば、4,4’−トランジカルボン酸、3,4’−トランジカルボン酸、3,3’−トランジカルボン酸、2,4’−トランジカルボン酸、2,3’−トランジカルボン酸、2,2’−トランジカルボン酸などを挙げることができる。また、これらは1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明に用いる前記ジカルボン酸化合物は、2種以上を組み合わせて用いることができ、例えば、一般式(4)におけるYとして、式(5)及び式(6)で表される基より選ばれる2価の基と、式(7)、式(8)、式(9)及び式(10)で表される基の中から選ばれる1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。式(5)及び式(6)で表される基を含むと、密着性が向上し、式(7)〜式(10)で表される基を含むと、ガラス転移温度や熱時の弾性率などの耐熱性が向上する。
また、本発明の絶縁膜の特性に影響のない範囲で、前記ジアミノフェノール化合物および前記ジカルボン酸化合物以外のジアミノフェノール化合物およびジカルボン酸化合物を用いても良い。
本発明に用いるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体の酸素元素比率は5〜10モル%が好ましく、5.5〜9モル%がより好ましく、6〜8モル%がさらに好ましい。酸素元素比率が前記範囲においては、耐熱性および低誘電率性を低下させずに、より高い密着性を有する絶縁膜が得られる。このようなポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体を得るにあたり、前記一般式(1)で表されるジアミノフェノール化合物および前記一般式(4)で表されるジカルボン酸化合物において、式中のX1として、前記式(3)で表される基の中でエーテル基、スルホニル基およびカルボニル基を含む基を有するものであることが好ましく、特に、前記一般式(4)で表されるジカルボン酸化合物に有するものであることがより好ましい。
本発明に用いるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体の製造方法として、例えば、酸クロリド法では、まず、使用する酸クロリドを調製する。一例として、N,N−ジメチルホルムアミド等の触媒存在下で、一般式(4)で表されるジカルボン酸化合物、例えば、イソフタル酸と、過剰量の塩化チオニルとを、室温ないし75℃で反応させ、過剰の塩化チオニルを加熱及び減圧により留去した後、残渣をヘキサン等の溶媒で再結晶することにより、イソフタル酸クロリドが得られる。
次に、一般式(1)で表されるジアミノフェノール化合物、例えば、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンを、通常、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド等の極性溶媒に溶解し、これに、予め調製した前記ジカルボン酸のクロリド化合物を、トリエチルアミン等の酸受容剤存在下で、室温ないし−30℃で反応させることにより、ポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体を得ることができる。
また、前記酸クロリド化合物の代わりに、一般式(4)で表されるジカルボン酸化合物の活性エステル化合物を、ジアミノフェノール化合物と反応させることによっても、ポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体を得ることができる。
本発明の絶縁膜用ワニスは、通常、上記で得たポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体を、前記ポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体を溶解もしくは分散することが可能な溶剤に、溶解もしくは分散させて、ワニス状にして得ることができる。前記溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート、シクロヘキサノン等を1種、または2種以上混合して用いることができる。前記溶媒の使用量としては、使用用途で要求される樹脂膜厚によるため特に限定されないが、前記ポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体に対して重量比で5〜1000倍程度の量が好ましい。
また、本発明の絶縁膜用ワニスには、必要により、各種添加剤として、界面活性剤やカップリング剤等を添加し、半導体用の層間絶縁膜、保護膜、エッチングストッパー膜、密着付与膜、多層回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜等として用いることができる。
また、本発明の絶縁膜用ワニスは、感光剤としてのナフトキノンジアジド化合物と一緒に用いることで、感光性樹脂組成物として用いることが可能である。
本発明の絶縁膜の製造方法としては、まず、本発明の絶縁膜用ワニスを、適当な支持体、例えば、ガラス、金属、シリコンウエハーやセラミック基盤等に塗布して、塗膜を形成する。前記塗布方法としては、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等の方法が挙げられる。次いで、このようにして得た塗膜を、加熱処理をして、脱水縮合反応により、樹脂に変換して、ポリベンゾオキサゾール樹脂を主構造とする樹脂層からなる絶縁膜を得るのが好ましい。
本発明の絶縁膜は、半導体用の層間絶縁膜、保護膜、エッチングストッパー膜、密着付与膜、ハードマスク多層回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜等に用いることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例の内容になんら限定されるものではない。特性評価のため、実施例及び比較例で作成したフィルムを用いて、誘電率、耐熱性、および密度を測定した。各特性の測定条件は、次のとおりとし、その測定結果は表1にまとめて示した。以下、部は重量部を示す。
1.誘電率
ヒューレットパッカード社製HP−4284A Precision LCRメーターを用いて、測定周波数1MHzで測定を行った。
2.耐熱性
セイコーインスツルメンツ(株)製TG/DTA220を用いて、窒素ガスフロー下、昇温速度10℃/分の条件により、重量減少が5%に達した時の温度を測定した。
3.密着性(テープテスト)
クロスカットにより1mmx1mmの升目を100個作製し、住友スリーエム製スコッチテープを用いて引き剥がしテストを行い、100升目中の剥がれた升目数を測定した。
4.密着性(スタッドプルテスト)
樹脂膜の上面にエポキシ接着剤でスタッドピンを垂直に取りつけ、Quad Group製セバスチャンV型強度テスターを用いて、スタッドピンを樹脂膜に対して垂直方向に引っ張り、その時の引っ張り破壊強度(スタッドプル強度)を測定した。
「実施例1」
9,9−ビス[2−メチル−5−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]フルオレン7.25部(10mmol)を、乾燥窒素雰囲気下で、乾燥した40部のN−メチル−2−ピロリドンに溶解し、これに5℃で、5−t−ブチルイソフタル酸ジクロリドの固体2.46部(9.5mmol)を、30分かけてゆっくり添加した。続いて、室温まで戻し、室温で1時間攪拌した。その後、5℃で、トリエチルアミン2.45部(22mmol)を、30分かけて滴下した。滴下終了後、室温まで戻し、室温で3時間攪拌して反応させることにより、酸素元素比率が5.8モル%であるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体を得た。得られたポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体を、東ソー(株)製GPCを用いて、ポリスチレン換算で数平均分子量(Mn)を求めたところ、7.0×103、重量平均分子量(Mw)が1.36×104であった。
このポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体10gを、N−メチル−2−ピロリドンに溶解して20%の溶液とし、孔径0.2μmのテフロン(R)フィルターで濾過し、ワニスを得た。このワニスを、スピンコーターを用いてシリコンウエハーおよびシリコンウエハーにSiC膜が10nmの膜厚で膜付けされたSiC基板上に塗布した。塗布後、90℃のホットプレート上で、240秒乾燥した後、窒素を流入して、酸素濃度を100ppm以下に制御したオーブンを用いて、250℃/60分、350℃/60分の順で加熱し、脱水縮合反応によりポリベンゾオキサゾール樹脂に変換し、絶縁膜用樹脂フィルムを得た。得られたフィルムを用いて、各種特性の評価を行った。
「実施例2」
実施例1において、9,9−ビス[2−メチル−5−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]フルオレン7.25部(10mmol)に代えて、2,2−ビス[3−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]プロパン6.08部(10mmol)を用いた以外は、全て実施例1と同様にして、酸素元素比率が5.2モル%であるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体の合成を行った。GPCにより分子量を測定したところ、ポリスチレン換算で(Mn)が7.0×103、重量平均分子量(Mw)が1.36×104であった。その後、実施例1と同様にしてワニスを調製し、絶縁膜用樹脂フィルムを作製して、評価を行った。
「実施例3」
実施例1において、9,9−ビス[2−メチル−5−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]フルオレン7.25部(10mmol)に代えて、1,1−ビス[3−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]シクロヘキサン6.41部(10mmol)を用いた以外は、全て実施例1と同様にして、酸素元素比率が5.2モル%であるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体の合成を行った。GPCにより分子量を測定したところ、ポリスチレン換算で(Mn)が7.0×103、重量平均分子量(Mw)が1.36×104であった。その後、実施例1と同様にしてワニスを調製し、絶縁膜用樹脂フィルムを作製して、評価を行った。
「実施例4」
実施例1において、9,9−ビス[2−メチル−5−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]フルオレン7.25部(10mmol)に代えて、9,9−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]フルオレン5.65部(10mmol)を用いた以外は、全て実施例1と同様にして、酸素元素比率が6.3モル%であるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体の合成を行った。GPCにより分子量を測定したところ、ポリスチレン換算で(Mn)が7.0×103、重量平均分子量(Mw)が1.30×104であった。その後、実施例1と同様にしてワニスを調製し、絶縁膜用樹脂フィルムを作製して、評価を行った。
「実施例5」
実施例1において、9,9−ビス[2−メチル−5−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]フルオレン7.25部(10mmol)に代えて、9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン3.80部(10mmol)を、5−t−ブチルイソフタル酸ジクロリドの固体2.46部(9.5mmol)に代えて、4,4’−オキシビス安息香酸ジクロリドの固体2.80部(9.5mmol)を用いた以外は、全て実施例1と同様にして、酸素元素比率が6.9モル%であるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体の合成を行った。GPCにより分子量を測定したところ、ポリスチレン換算で(Mn)が8.0×103、重量平均分子量(Mw)が1.80×104であった。その後、実施例1と同様にしてワニスを調製し、絶縁膜用樹脂フィルムを作製して、評価を行った。
「実施例6」
実施例1において、5−t−ブチルイソフタル酸ジクロリドの固体2.46部(9.5mmol)に代えて、1,3−アダマンタンジカルボン酸クロリドの固体2.03部(9.5mmol)を用いた以外は、全て実施例1と同様にして、酸素元素比率が5.6モル%であるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体の合成を行った。GPCにより分子量を測定したところ、ポリスチレン換算で(Mn)が4.0×103、重量平均分子量(Mw)が1.25×104であった。その後、実施例1と同様にしてワニスを調製し、絶縁膜用樹脂フィルムを作製して、評価を行った。
「実施例7」
実施例1において、5−t−ブチルイソフタル酸ジクロリドの固体2.46部(9.5mmol)に代えて、5−フェニルエチニル−イソフタル酸クロリドの固体2.88部(9.5mmol)を用いた以外は、全て実施例1と同様にして、酸素元素比率が5.8モル%であるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体の合成を行った。GPCにより分子量を測定したところ、ポリスチレン換算で(Mn)が6.0×103、重量平均分子量(Mw)が1.31×104であった。その後、実施例1と同様にしてワニスを調製し、絶縁膜用樹脂フィルムを作製して、評価を行った。
「実施例8」
実施例1において、9,9−ビス[2−メチル−5−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]フルオレン7.25部(10mmol)に代えて、9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン3.80部(10mmol)を、5−t−ブチルイソフタル酸ジクロリドの固体2.46部(9.5mmol)に代えて、2,7−ビフェニレンジカルボン酸クロリドの固体2.62部(9.5mmol)を用いた以外は、全て実施例1と同様にして、酸素元素比率が8.7モル%であるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体の合成を行った。GPCにより分子量を測定したところ、ポリスチレン換算で(Mn)が7.5×103、重量平均分子量(Mw)が1.53×104であった。その後、実施例1と同様にしてワニスを調製し、絶縁膜用樹脂フィルムを作製して、評価を行った。
「実施例9」
実施例1において、9,9−ビス[2−メチル−5−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]フルオレン7.25部(10mmol)に代えて、9,9−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]フルオレン5.65部(10mmol)を、5−t−ブチルイソフタル酸ジクロリドの固体2.46部(9.5mmol)に代えて、5−エチニル−イソフタル酸クロリドの固体2.17部(9.5mmol)を用いた以外は、全て実施例1と同様にして、酸素元素比率が7.1モル%であるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体の合成を行った。GPCにより分子量を測定したところ、ポリスチレン換算で(Mn)が8.5×103、重量平均分子量(Mw)が1.70×104であった。その後、実施例1と同様にしてワニスを調製し、絶縁膜用樹脂フィルムを作製して、評価を行った。
「実施例10」
実施例1において、9,9−ビス[2−メチル−5−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]フルオレン7.25部(10mmol)に代えて、9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン3.80部(10mmol)を、5−t−ブチルイソフタル酸ジクロリドの固体2.46部(9.5mmol)に代えて、4,4’−トランジカルボン酸クロリドの固体2.88部(9.5mmol)を用いた以外は、全て実施例1と同様にして、酸素元素比率が5.5モル%であるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体の合成を行った。GPCにより分子量を測定したところ、ポリスチレン換算で(Mn)が8.3×103、重量平均分子量(Mw)が1.53×104であった。その後、実施例1と同様にしてワニスを調製し、絶縁膜用樹脂フィルムを作製して、評価を行った。
「実施例11」
実施例1において、9,9−ビス[2−メチル−5−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]フルオレン7.25部(10mmol)に代えて、9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン3.80部(10mmol)を、5−t−ブチルイソフタル酸ジクロリドの固体2.46部(9.5mmol)に代えて、5−t−ブチルイソフタル酸ジクロリドの固体1.92部(7.6mmol)と5−エチニル−イソフタル酸クロリドの固体0.43部(1.9mmol)を用いた以外は、全て実施例1と同様にして、酸素元素比率が5.7モル%であるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体の合成を行った。GPCにより分子量を測定したところ、ポリスチレン換算で(Mn)が6.8×103、重量平均分子量(Mw)が1.45×104であった。その後、実施例1と同様にしてワニスを調製し、絶縁膜用樹脂フィルムを作製して、評価を行った。
「比較例1」
撹拌装置、窒素導入管、および滴下漏斗を付けたセパラブルフラスコ中、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン14.65部(40mmol)を、乾燥したジメチルアセトアミド200部に溶解し、ピリジン7.92部(200mmol)を添加した後、乾燥窒素導入下、−15℃で、ジメチルアセトアミド100gに、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンビフェニルジカルボン酸ジクロリド16.92g(40mmol)を溶解したものを、30分かけて滴下し、沈殿物を回収し、乾燥して、酸素元素比率が5.7モル%であるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体の粉末を得た。GPCにより分子量を測定したところ、スチレン換算でMnが3.8×104、Mwが8.03×104であった。その後、実施例1と同様にしてワニスを調製し、絶縁膜用樹脂フィルムを作製して、評価を行った。
「比較例2」
実施例1において、9,9−ビス[2−メチル−5−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]フルオレン7.25部(10mmol)に代えて、9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン3.80部(10mmol)を、5−t−ブチルイソフタル酸ジクロリドの固体2.46部(9.5mmol)に代えて、4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチル−エチリデン)二安息香酸ジクロリドの固体4.28部(9.5mmol)を用いた以外は、全て実施例1と同様にして、酸素元素比率が3.6モル%であるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体の合成を行った。GPCにより分子量を測定したところ、ポリスチレン換算で(Mn)が5.2×103、重量平均分子量(Mw)が1.25×104であった。その後、実施例1と同様にしてワニスを調製し、絶縁膜用樹脂フィルムを作製して、評価を行った。
「比較例3」
実施例1において、9,9−ビス[2−メチル−5−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]フルオレン7.25部(10mmol)に代えて、2,4−ジアミノレゾルシノール1.40部(10mmol)を、5−t−ブチルイソフタル酸ジクロリドの固体2.46部(9.5mmol)に代えて、4,4’−(オキシフェニレンジオキシ)二安息香酸ジクロリドの固体4.54部(9.5mmol)を用いた以外は、全て実施例1と同様にして、酸素元素比率が11.1モル%であるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体の合成を行った。GPCにより分子量を測定したところ、ポリスチレン換算で(Mn)が5.0×103、重量平均分子量(Mw)が1.15×104であった。その後、実施例1と同様にしてワニスを調製し、絶縁膜用樹脂フィルムを作製して、評価を行った。
Figure 2005139424
表1にまとめた結果から明らかなように、本発明の絶縁膜用ワニスを用いて作製した、絶縁膜用樹脂フィルムは、いずれも誘電率が3.0未満と低く、フッ素含有基を有する例である比較例と同程度の誘電率が得られ、さらに耐熱性は450℃以上で、密着性は60MPa以上であり、良好でかつバランスのとれた特性を示した。これに対して、比較例1では、誘電率は低いが密着性が弱く、また硬化時に腐食性ガスを生じた。比較例2ではシリコンウエハーに対する密着性は良好だが、疎水性の高いSiC基板に対しては密着性が弱かった。比較例3では優れた密着性を示したが、誘電率が3.0を超えた。
本発明によれば、電気特性、熱特性、機械特性および物理特性に優れ、特に誘電率が極めて低く、高耐熱性を有し密着性に優れた絶縁膜を提供できるので、このような特性を有する絶縁膜が要求される様々な分野、例えば半導体用の層間絶縁膜、保護膜、エッチストッパー膜、密着付与膜、ハードマスク、多層回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜等として適用できる。

Claims (11)

  1. (A)一般式(1)で表されるジアミノフェノール化合物と、一般式(4)で表されるジカルボン酸化合物とを反応させることにより得ることができるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体を主構造とする重合体、
    および(B)前記成分(A)を溶解もしくは分散することが可能である有機溶剤、
    を含むことを特徴とする、絶縁膜用ワニス。
    Figure 2005139424
    [式(1)中、Xは式(2)で表される基の中から選ばれる四価の基を示す。]
    Figure 2005139424
    [式(2)中、X1は式(3)で表される基の中から選ばれる二価の基を示し、これら式(2)および式(3)で表される基のベンゼン環上の水素原子は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、アダマンチル基およびシクロヘキシル基の中から選ばれる、一価の有機基で置換されていてもよい。]
    Figure 2005139424
    Figure 2005139424
    [式(4)中、Yは式(5)、式(6)、式(7)、式(8)、式(9)、及び式(10)で表される基の中から選ばれる二価の基を示す。]
    Figure 2005139424
    Figure 2005139424
    [式(5)中、X1は上記式(3)で表される基の中から選ばれる二価の基を示し、これら式(3)および(5)で表される基のベンゼン環上の水素原子は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基およびアダマンチル基の中から選ばれる、一価の有機基で置換されていてもよい。]
    Figure 2005139424
    Figure 2005139424
    Figure 2005139424
    Figure 2005139424
    Figure 2005139424
    [式(6)、式(7)、式(8)、式(9)、及び式(10)で表される基の炭素環上の水素原子は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリメチルシリル基およびトリエチルシリル基の中から選ばれる、一価の有機基で置換されていてもよい。]
  2. 一般式(1)で表されるジアミノフェノール化合物が、フルオレン骨格を有するものである請求項1記載の絶縁膜用ワニス。
  3. 一般式(1)で表されるジアミノフェノール化合物が、9,9−ビス[4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]フルオレンである請求項2記載の絶縁膜用ワニス。
  4. 一般式(1)で表されるジアミノフェノール化合物が、9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンである請求項2記載の絶縁膜用ワニス。
  5. 一般式(1)で表されるジアミノフェノール化合物が、9,9−ビス[2−メチル−5−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]フルオレンである請求項2記載の絶縁膜用ワニス。
  6. 一般式(1)で表されるジアミノフェノール化合物が、2,2−ビス[3−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]プロパンである請求項1記載の絶縁膜用ワニス。
  7. 一般式(1)で表されるジアミノフェノール化合物が、1,1−ビス[3−シクロヘキシル−4−(4−アミノ−3−ヒドロキシ)フェノキシフェニル]シクロヘキサンである請求項1記載の絶縁膜用ワニス。
  8. 一般式(4)で表されるジカルボン酸化合物が、Yとして式(5)及び式(6)で表される基の中から選ばれる2価の基を有するものである請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の絶縁膜用ワニス。
  9. 一般式(4)で表されるジカルボン酸化合物が、Yとして式(7)、式(8)、式(9)及び式(10)で表される基の中から選ばれる2価の基を有するものである請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の絶縁膜用ワニス。
  10. 一般式(1)で表されるジアミノフェノール化合物と、一般式(4)で表されるジカルボン酸化合物とを反応させることにより得ることができるポリベンゾオキサゾール樹脂前駆体の酸素の元素比率が5〜10モル%である請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の絶縁膜用ワニス。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれかに記載された、絶縁膜用ワニスを用いて得られた有機絶縁膜であって、脱水縮合反応を経て調製された、ポリベンゾオキサゾール樹脂を主構造とする樹脂層からなることを特徴とする絶縁膜。
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