JP2005130203A - 受信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】無線LANなどで、信号レベルの変化が大きいOFDM変調方式の受信信号を、高速にかつ高精度にゲイン調整することが困難である。
【解決手段】I信号とQ信号のそれぞれを、その入力レンジに対し出力レンジが非線形圧縮された信号に変換する非線形変換手段としてのRSSI回路20と、その出力に基づくI信号やQ信号の信号レベルに応じて一意に決められる特定ゲイン値G1に、入力した受信信号のゲインを調整するゲイン調整回路としてのcoarse VGA(5Iと5Q)とを有する。
【選択図】図1
【解決手段】I信号とQ信号のそれぞれを、その入力レンジに対し出力レンジが非線形圧縮された信号に変換する非線形変換手段としてのRSSI回路20と、その出力に基づくI信号やQ信号の信号レベルに応じて一意に決められる特定ゲイン値G1に、入力した受信信号のゲインを調整するゲイン調整回路としてのcoarse VGA(5Iと5Q)とを有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、たとえば無線LANなどの用途に用いられ、とくに受信信号のゲイン制御を高速かつ高精度で行う受信装置に関するものである。
通信分野では、一般に、通信機器同士の距離に応じて受信信号の電界強度が変化することから受信装置内に受信信号の増幅利得(ゲイン)を調整する機能を有している。通信機器に用いられる最も典型的なゲイン調整回路は、検波器の入力レベルまたは出力レベルを測定し、その測定したレベルによってゲインをフィードバック制御し、これによって検波器の入力レベルを目標値にするように動作させるものである。このときゲイン調整範囲が狭いと、受信可能な信号のダイナミックレンジを広くできないことが原因で送信出力が限定され、あるいは、受信信号の品質が低下するなどの不具合が生じる。したがって、これらの不具合を防止するためには、広いゲイン調整範囲の確保が必要である。
また、移動体通信の分野では、電波を受信しながら幾つものセル間を受信装置が移動するため、時々刻々と受信信号の電界強度が変化する。その受信電界強度の変化は、移動体(受信装置)の速度や搬送波周波数が高ければ高いほど顕著である。このため、とくに高周波の移動体通信では、受信電界強度の変化に対応し、ある程度高速で、かつ、範囲が広いゲイン調整が要求される。
さらに、無線LANなどの分野では、野外での複雑なマルチパス環境に強いOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)等の変調方式が用いられ、そのような変調方式の受信機で送信データを正しく受信するためには、より一層、高速かつ広範囲なゲイン調整を行うことが要求される。これに加えて、OFDM変調を用いた通信では高いゲイン精度、すなわち受信信号レベルを高精度で制御することも要求される。
さらに、無線LANなどの分野では、野外での複雑なマルチパス環境に強いOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)等の変調方式が用いられ、そのような変調方式の受信機で送信データを正しく受信するためには、より一層、高速かつ広範囲なゲイン調整を行うことが要求される。これに加えて、OFDM変調を用いた通信では高いゲイン精度、すなわち受信信号レベルを高精度で制御することも要求される。
OFDM変調方式を用いた受信機器では、ある受信信号区間、たとえばパケット内のデータブロック内でゲインが変更されると、1パケットで2つのゲインのデータが混在することになり、後段のベースバンド処理回路に入力されるADコンバータのパケットデータ出力値が途中変更される結果、ベースバンド処理回路内で高速フーリエ変換(FFT)が正しくできなくなる。したがって、パケットのデータブロックまでにゲイン調整処理を完了しておかなくてはならない。通常、OFDM信号のパケットには、データブロックに先立って同期をとるための信号区間(プリアンブル)が存在し、ゲイン調整は、このプリアンブルで行う必要がある。ところが、たとえば無線LANの場合、プリアンブルの時間は8μ秒と短く、その中で同期確立のために必要な時間を除くと、ゲイン調整に割り当て可能な時間は最大でも4μ秒程度と非常に短い。
このような高速ゲイン調整が要求される通信方式では、前述したように検波器の入力レベルまたは出力レベルを検出しながらフィードバック制御を行うゲイン調整方法の適用は困難である。
このような高速ゲイン調整が要求される通信方式では、前述したように検波器の入力レベルまたは出力レベルを検出しながらフィードバック制御を行うゲイン調整方法の適用は困難である。
OFDM変調方式の通信は、連続した周波数帯域の多数のサブキャリアに分散してデータを搬送するマルチキャリア変調方式の一種である。一般に、マルチキャリア受信信号は、シングルキャリア受信信号に比べると、マルチパスの影響で位相が異なる信号がより複雑に多重化されている。この影響と、さらには空間(あるいはアンテナ)ダイバーシティで複数のアンテナを頻繁に切り換えることの影響とにより、OFDM受信信号は、同期をとって1つの信号に復調するまでは信号レベルの変動が大きく、そのために受信信号の入力レンジを広くする必要がある。また、受信信号の大きな変動のために、それを量子化するADコンバータが飽和しやすく、これがOFDM復調で重要な信号レベルの直線性を損なうおそれがある。
そこで、受信信号レベルを複数のレンジに分けて検出し、その検出レンジに応じて受信信号をゲイン調整の前に予め減衰させ、ADコンバータが飽和しないようにする受信装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
ところが、この特許文献1に記載された技術は、受信信号レベルを検出するIFレベル検出器の入力レンジを超えた過大なレベルの受信信号が入力された場合、そのIFレベル検出器で受信信号レベルのレンジ決定ができなくなる可能性がある。
また、ADコンバータの出力をモニタして最終的な受信信号レベルとするための制御量を決定するフィードバック制御であり、フィードバックによる時間ロスのためゲイン制御の応答性が悪い。しかも、最初の入力レンジ検出に応じたゲイン制御(粗調整)が、特許文献1に記載された実施例では3段階でそれぞれ20dBと粗く、高いゲイン精度を得るためには、ADコンバータの出力をモニタして行うフィードバック制御の回数を増やす必要があると考えられる。以上の理由により、特許文献1に記載のゲイン調整方法は、OFDM信号の受信処理などで、たとえば4μ秒以内の短い時間で精度が高いゲイン調整を安定して行うには無理がある。
また、ADコンバータの出力をモニタして最終的な受信信号レベルとするための制御量を決定するフィードバック制御であり、フィードバックによる時間ロスのためゲイン制御の応答性が悪い。しかも、最初の入力レンジ検出に応じたゲイン制御(粗調整)が、特許文献1に記載された実施例では3段階でそれぞれ20dBと粗く、高いゲイン精度を得るためには、ADコンバータの出力をモニタして行うフィードバック制御の回数を増やす必要があると考えられる。以上の理由により、特許文献1に記載のゲイン調整方法は、OFDM信号の受信処理などで、たとえば4μ秒以内の短い時間で精度が高いゲイン調整を安定して行うには無理がある。
また、OFDM信号の受信処理時に、とくに直交検波時のミキサでのVCO発振信号の受信信号入力端側への洩れ、さらには、各回路を構成する素子の不整合などの理由により、受信信号に直流(DC)オフセットが発生するという問題がある。OFDM変調方式ではDCオフセットレベルの影響が高い中央の周波数近傍のサブキャリアは用いないように規定されている。ところが、たとえば、周波数が高いままの受信信号(無線信号)を、その搬送波(キャリア)と同じ程度のVCO発振信号を用いてダイレクトに検波およびダウンコンバートするダイレクトコンバージョン方式において、高い周波数信号はそれ自体で洩れやすく、また周波数が高いと素子不整合の影響が大きくなる。そのため、ダイレクトコンバージョン方式は通常のコンバージョン方式と比較すると、より大きいDCオフセットが生じやすい方式である。受信信号のDCオフセットが大きいと後段のOFDM復調が正しくできないことがあることから、ゲイン調整と同時に、DCオフセットの除去も高速かつ高精度に行う必要がある。しかし、短時間のゲイン調整期間で直流オフセット調整を同時に行う受信装置の実現は難しいというのが実情である。
特開2003−046353号公報
解決しようとする第1の問題点は、信号レベルの変化が大きい受信信号を、高速にかつ高精度にゲイン調整する受信装置の実現が難しいことである。また、解決しようとする第2の問題点は、ゲイン調整と直流オフセット調整をともに高速かつ高精度に行う受信装置の実現が難しいことである。
本発明にかかる受信装置は、上記第1の問題点を解決するためのものであり、受信信号の信号レベルに応じて当該受信信号のゲインを調整する機能を備える受信装置であって、入力した受信信号を、その入力レンジに対し出力レンジが非線形圧縮された信号に変換する非線形変換手段と、前記非線形変換手段の出力に基づく受信信号の信号レベルに応じて一意に決められる特定ゲイン値に、前記入力した受信信号のゲインを調整するゲイン調整回路と、を有する。
本発明の受信装置は、好適に、前記特定ゲイン値に対して一意に決められるオフセットキャンセル値を受信信号に加算するオフセット調整回路を有する。
あるいは、好適に、第1および第2のゲイン調整回路、ならびに、第1および第2のオフセット調整回路を有し、前記第1のゲイン調整回路が、前記特定ゲイン値に受信信号のゲインを粗調整し、前記第1のオフセット調整回路が、前記特定ゲイン値に対して一意に決められるオフセットキャンセル値を受信信号に加算して、その直流オフセットを粗調整し、前記第2のゲイン調整回路と前記第2のオフセット調整回路が、粗調整後の受信信号レベルと直流オフセットの各値に基づいて、粗調整後の受信信号のゲインと直流オフセットのそれぞれを微調整する。
あるいは、好適に、第1および第2のゲイン調整回路、ならびに、第1および第2のオフセット調整回路を有し、前記第1のゲイン調整回路が、前記特定ゲイン値に受信信号のゲインを粗調整し、前記第1のオフセット調整回路が、前記特定ゲイン値に対して一意に決められるオフセットキャンセル値を受信信号に加算して、その直流オフセットを粗調整し、前記第2のゲイン調整回路と前記第2のオフセット調整回路が、粗調整後の受信信号レベルと直流オフセットの各値に基づいて、粗調整後の受信信号のゲインと直流オフセットのそれぞれを微調整する。
このような構成の受信装置によれば、受信信号が非線形変換手段に入力されると、その出力に基づく受信信号レベルが、非線形変換手段の非線形性に応じたスケールで表示される。たとえば、非線形変換手段の入力がログスケール対応で出力がリニアスケール対応の場合、その出力に基づく受信信号レベルはリニアスケール上でのデシベル表示となる。本発明では、非線形変換手段の出力に基づく受信信号レベルに対して特定ゲイン値が1対1に関係付けられており、したがって、受信信号レベルがわかれば、それに対応する特定ゲイン値が一意に決まる。そこで、本発明では、この特定ゲイン値にゲイン調整回路のゲインを設定する。特定ゲイン値は予め決められ、回路ばらつきや環境変化など、その時々で異なるような変動要因を考慮できない。したがって、特定ゲイン値は、最終的に得たい信号レベルを保証するものではない。ところが、これらの要因による信号レベルの変動は、全体の信号レベル変動に対する割合としては小さいものである。そのため、特定ゲイン値で制御したゲイン調整回路から出力された受信信号のレベルは、所望のレベルの近似値となる。このゲイン調整は、ゲイン調整回路より後段で受信信号レベルを検出して前段のゲイン調整回路の制御量を決めるフィードバック制御でないことから、受信信号が当該受信装置に入力されてから短い時間で、ゲイン調整回路による受信信号のレベル調整が終了する。
本発明にかかる他の受信装置は、前記第2の問題点を解決するためのものであり、受信信号の信号レベルに応じて当該受信信号のゲインを調整する機能を備える受信装置であって、入力した受信信号の信号レベルを検出する信号レベル検出手段を有し、前記信号レベル検出手段が検出した受信信号の信号レベルに応じて一意に決められる値に受信信号のゲインと直流オフセットの粗調整を行い、粗調整の結果に応じた値に前記ゲインと前記直流オフセットの微調整を行う。
上記他の構成の受信装置では、ゲインの粗調整が前述した特定ゲイン値を用いて実行され、微調整がフィードバック制御で実行される。信号レベルの精度を高めるには、このように前述したフィードバック制御が必要となる。この受信装置では、特定ゲイン値を用いた粗調整で所望の受信信号レベルの近似値が得られることから、つぎの微調整の調整範囲を狭くしてもレンジオーバが起こらない。また、粗調整の精度を高くでき微調整の調整範囲を狭くすると、微調整用の第2のゲイン調整回路の出力側で受信信号レベルを検出する際に検出感度を高くできる。さらに、粗調整により早い段階で大まかなゲイン調整が終了することになるが、そのときのゲイン調整量を後段回路の入力レンジに適合させたものとすると、受信信号レベルが後段回路の入力レンジを超えない。
一方、直流オフセットの調整は、オフセット調整回路により粗調整と微調整の2段階で実行される。粗調整では、特定ゲイン値に応じて一意に決まるオフセットキャンセル値を用いる。粗調整後のオフセット調整回路の出力で直流オフセットを検出し、その検出値に応じて微調整が行われる。このようなオフセット調整は、ゲイン調整の場合と同様に、粗調整は予め一意に決められる値を用い、微調整のみフィードバック制御を行うことから、短い時間の粗調整で大まかなオフセットキャンセルが終了し、粗調整後の受信信号に対し高い検出感度で直流オフセットが検出され、その検出値により微調整が実行される。
一方、直流オフセットの調整は、オフセット調整回路により粗調整と微調整の2段階で実行される。粗調整では、特定ゲイン値に応じて一意に決まるオフセットキャンセル値を用いる。粗調整後のオフセット調整回路の出力で直流オフセットを検出し、その検出値に応じて微調整が行われる。このようなオフセット調整は、ゲイン調整の場合と同様に、粗調整は予め一意に決められる値を用い、微調整のみフィードバック制御を行うことから、短い時間の粗調整で大まかなオフセットキャンセルが終了し、粗調整後の受信信号に対し高い検出感度で直流オフセットが検出され、その検出値により微調整が実行される。
本発明の受信装置によれば、非線形変換手段を用いて強度検出の入力レンジを広くでき、そのために受信信号の信号レベルが入力レンジ不足で歪むことがない。ゲイン調整は、それぞれがある範囲をもつ幾つかのレンジを切り替えるのではなく、非線形変換手段からの出力に応じて一意に決められる特定ゲイン値に制御される。このため、所望の信号レベルの近似値に短い時間でゲインを調整できる。
本発明の他の受信装置によれば、受信信号レベルに応じて一意に決められる特定ゲイン値にゲインが粗調整され、特定ゲイン値に応じて一意に決められるオフセットキャンセル値で直流オフセットの粗調整がなされる。そのため、ゲインおよび直流オフセットが所望の値の近似値に高速に調整される。その結果、粗調整後の受信信号の検出感度を高くでき、この検出値を用いた微調整でゲインおよび直流オフセットを所望の値に高精度で制御できる。言い換えると、当該他の構成の受信装置は、粗調整と微調整の2段階制御であるにもかかわらず短いトータル時間で高精度なゲインと直流オフセットの調整を同時に行うことができる。
本発明の他の受信装置によれば、受信信号レベルに応じて一意に決められる特定ゲイン値にゲインが粗調整され、特定ゲイン値に応じて一意に決められるオフセットキャンセル値で直流オフセットの粗調整がなされる。そのため、ゲインおよび直流オフセットが所望の値の近似値に高速に調整される。その結果、粗調整後の受信信号の検出感度を高くでき、この検出値を用いた微調整でゲインおよび直流オフセットを所望の値に高精度で制御できる。言い換えると、当該他の構成の受信装置は、粗調整と微調整の2段階制御であるにもかかわらず短いトータル時間で高精度なゲインと直流オフセットの調整を同時に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を、ダイレクトコンバージョンを行うOFDM変調方式の受信装置(以下、単に「OFDM受信装置」という)を例とし、図面を参照して説明する。
図1は、OFDM受信装置のブロック図である。
図1に示すOFDM受信装置は、アンテナ(ANT)1、ローノイズアンプ(LNA)2、ミキサ(MIXER)3Iと3Q、フィルタ(FILTER)4Iと4Q、第1のゲイン調整回路としてのコース・ゲイン可変アンプ(coarse VGA)5Iと5Q、第1のオフセット調整回路としての粗調整用の加算器6Iと6Q、第2のゲイン調整回路としてのファイン・ゲイン可変アンプ(fine VGA)7Iと7Q、第2のオフセット調整回路としての微調整用の加算器8Iと8Q、受信信号を量子化するためのデータ用アナログ−ディジタル・コンバータ(データADC)9Iと9Q、および、ベースバンド処理回路10を有する。
図1に示すOFDM受信装置は、アンテナ(ANT)1、ローノイズアンプ(LNA)2、ミキサ(MIXER)3Iと3Q、フィルタ(FILTER)4Iと4Q、第1のゲイン調整回路としてのコース・ゲイン可変アンプ(coarse VGA)5Iと5Q、第1のオフセット調整回路としての粗調整用の加算器6Iと6Q、第2のゲイン調整回路としてのファイン・ゲイン可変アンプ(fine VGA)7Iと7Q、第2のオフセット調整回路としての微調整用の加算器8Iと8Q、受信信号を量子化するためのデータ用アナログ−ディジタル・コンバータ(データADC)9Iと9Q、および、ベースバンド処理回路10を有する。
アンテナ1は、データ信号(ベースバンド信号)が高周波キャリア(搬送波)に搬送されて飛来する高周波信号を受信する。無線LANを例にとると、アンテナ1の受信信号は、IEEE802.11bに準拠したものでは2.4GHz帯のキャリアに搬送され、IEEE802.11aに準拠したものでは5GHz帯のキャリアに搬送される。受信信号はデータ信号をOFDM変調したものであり、たとえば2.4GHz帯または5GHz帯で、所定間隔で少しずつ周波数が異なる多数のサブキャリアにデータ信号が分散して搬送される。したがって、アンテナ1は、多数のサブキャリアが多重された状態の電波を受信する。
2.4GHz帯または5GHz帯と高い周波数の受信信号は、最初に、LNA2により信号レベルが増幅または減衰され、2つのミキサ3Iと3Qの一方側の入力にそれぞれ送られる。2つのミキサ3Iと3Qの他方側の入力に、局部発振器(たとえば電圧制御発振器:VCO)11の発振信号が印加される。各ミキサは、2つの入力信号(受信信号と発振信号)を混合することにより、その2つの入力信号の周波数差に応じて受信信号を中間周波数にダウンコンバートする。図1ではVCO11は2つのミキサ3Iと3Qに共通に設けられているが、I−Q平面上で互いに直交する位相差(90度位相差)の発振信号を生成する2つのVCOを用いてもよい。なお、図1に示すようにVCO11が共通の構成では、図示を省略した移相器がミキサ3Iと3Qの一方側に設けられ、その移相器の出力がミキサ3Iまたは3Qに出力される。そのため、ミキサ3Iから受信信号の同相成分(In-phase)の信号:I信号が出力され、ミキサ3Qから受信信号の直交成分(Quadrature)の信号:Q信号が出力される。
図1に示すダイレクトコンバージョン方式のOFDM受信装置では、これら2つのミキサ3Iと3Q、VCO11(および不図示の移相器)により、直交周波数逓降変換器(quadrature downconverter)が構成されている。また、ダイレクトコンバージョン方式では、VCO11の発振周波数が受信信号のキャリアとほぼ同じ2.4GHz帯または5GHz帯の周波数となっており、そのため、直交周波数逓降変換器によって、高周波の受信信号からベースバンドのI信号とQ信号がダイレクトに検波される。あるいは、VCO11の発振周波数がキャリア周波数より若干低い周波数に設定され、その場合、高周波の受信信号から中間周波数のベースバンドのI信号とQ信号(ゼロIF信号)がダイレクトに検波される。
なお、LNAは固定ゲインであってもよいが、ここではゲインが可変のLNA2が用いられ、固定ゲインと可変ゲインの切り替えが可能になっている。また、図1ではアンテナ1とLNA2はそれぞれ1つずつ設けられているが、ダイバーシティ動作を行うためには、後述するように、アンテナとLNAをそれぞれ複数備えるように構成される。
ミキサ3Iから出力されるI信号の経路には、前述したフィルタ4I、coarse VGA(第1のゲイン調整回路)5I、加算器(第1のオフセット調整回路)6I、fine VGA(第2のゲイン調整回路)7I、加算器(第2のオフセット調整回路)8I、および、データADC9Iが、ベースバンド処理回路10に向かってこの順で直列に接続されている。同様に、ミキサ3Qから出力されるQ信号の経路には、前述したフィルタ4Q、coarse VGA(第1のゲイン調整回路)5Q、加算器(第1のオフセット調整回路)6Q、fine VGA(第2のゲイン調整回路)7Q、加算器(第2のオフセット調整回路)8Q、および、データADC9Qが、ベースバンド処理回路10に向かってこの順で直列に接続されている。
つぎに、ゲインとDCオフセットの調整回路の基本的な動作を簡単に説明する。
フィルタ4Iと4Qはローパスフィルタであり、I信号およびQ信号に含まれる隣接チャネルの信号、高調波などの不要雑音を除去する。
フィルタ4IからのI信号はcoarse VGA5Iに送られ、フィルタ4QからのQ信号はcoarse VGA5Qに送られる。これらのcoarse VGA5Iと5Qで、それぞれ独立に、あるいは一括して、I信号とQ信号のゲインが粗調整される。
ゲインが粗調整された後のI信号は加算器6Iの一方側の入力に印加され、ゲインが粗調整された後のQ信号は加算器6Qの一方側の入力に印加される。加算器6Iと6Qの他方側の各入力に、それぞれ独立にあるいは一括して設定された粗調整用のオフセットキャンセル値(直流電圧値)CI1またはCQ1が入力される。そのため、加算器6Iから出力されるI信号、加算器6Qから出力されるQ信号は、それぞれ、直流(DC)オフセット(理想ベースバンド信号に対する直流電圧のずれ)がある程度まで抑圧された信号となる。
フィルタ4Iと4Qはローパスフィルタであり、I信号およびQ信号に含まれる隣接チャネルの信号、高調波などの不要雑音を除去する。
フィルタ4IからのI信号はcoarse VGA5Iに送られ、フィルタ4QからのQ信号はcoarse VGA5Qに送られる。これらのcoarse VGA5Iと5Qで、それぞれ独立に、あるいは一括して、I信号とQ信号のゲインが粗調整される。
ゲインが粗調整された後のI信号は加算器6Iの一方側の入力に印加され、ゲインが粗調整された後のQ信号は加算器6Qの一方側の入力に印加される。加算器6Iと6Qの他方側の各入力に、それぞれ独立にあるいは一括して設定された粗調整用のオフセットキャンセル値(直流電圧値)CI1またはCQ1が入力される。そのため、加算器6Iから出力されるI信号、加算器6Qから出力されるQ信号は、それぞれ、直流(DC)オフセット(理想ベースバンド信号に対する直流電圧のずれ)がある程度まで抑圧された信号となる。
このようにしてゲインと直流オフセットが粗調整された信号のうちI信号はfine VGA7Iに送られ、Q信号はfine VGA7Qに送られ、それぞれ独立に、あるいは一括して、I信号とQ信号のゲインが微調整され、所望のゲインとなる。
ゲインが微調整された後のI信号は加算器8Iの一方側の入力に印加され、ゲインが微調整された後のQ信号は加算器8Qの一方側の入力に印加される。加算器8Iと9Qの他方側の各入力に、それぞれ独立にあるいは一括して設定された微調整用のオフセットキャンセル値CI2またはCQ2が入力される。そのため、加算器8Iから出力されるI信号、加算器8Qから出力されるQ信号は、それぞれ、DCオフセットが完全にキャンセルされ、あるいは十分に抑圧された信号となる。
ゲインが微調整された後のI信号は加算器8Iの一方側の入力に印加され、ゲインが微調整された後のQ信号は加算器8Qの一方側の入力に印加される。加算器8Iと9Qの他方側の各入力に、それぞれ独立にあるいは一括して設定された微調整用のオフセットキャンセル値CI2またはCQ2が入力される。そのため、加算器8Iから出力されるI信号、加算器8Qから出力されるQ信号は、それぞれ、DCオフセットが完全にキャンセルされ、あるいは十分に抑圧された信号となる。
加算器8Iと8Qから出力されたI信号とQ信号は、それぞれデータADC9Iと9Qで量子化された後、ベースバンド処理回路10に送られる。ベースバンド処理回路10で所定の信号処理、たとえば同期検出、ガードインターバル除去、データの等化、OFDM復調(高速フーリエ変換:FFT)および誤り訂正復号などの処理が実行される。
このような構成のOFDM受信装置では、上記したようにI信号とQ信号のゲインとDCオフセットを、粗調整と微調整の2段階で調整する。
このとき高精度なゲイン調整を行うために、coarse VGA5I,5Qで切り替え可能な最小のゲイン・ステップ幅に比べ、fine VGA7I,7Qで切り替え可能な最小のゲインの切り替えステップ幅を十分に細かくする。より詳しくいうと、粗調整後のゲインを中心とした、ある程度小さい範囲に、ゲインの微調整範囲を設定し、その中を粗調整時より十分細かく、かつ、OFDM受信装置で必要とされる精度が達成されるステップ幅で刻むように、微調整のゲインの切り替えステップ幅を設定する。
なお、ゲイン調整範囲について、粗調整で広くする必要があるが、微調整範囲ではそれほどまでに広い必要がない。しかしゲイン調整精度は、粗調整に比べ微調整で、より高くする必要がある。また、より望ましくは、coarse VGAとfine VGAをともに、あるいは、その一方を、リニアにゲインが制御できる構成とする。
このとき高精度なゲイン調整を行うために、coarse VGA5I,5Qで切り替え可能な最小のゲイン・ステップ幅に比べ、fine VGA7I,7Qで切り替え可能な最小のゲインの切り替えステップ幅を十分に細かくする。より詳しくいうと、粗調整後のゲインを中心とした、ある程度小さい範囲に、ゲインの微調整範囲を設定し、その中を粗調整時より十分細かく、かつ、OFDM受信装置で必要とされる精度が達成されるステップ幅で刻むように、微調整のゲインの切り替えステップ幅を設定する。
なお、ゲイン調整範囲について、粗調整で広くする必要があるが、微調整範囲ではそれほどまでに広い必要がない。しかしゲイン調整精度は、粗調整に比べ微調整で、より高くする必要がある。また、より望ましくは、coarse VGAとfine VGAをともに、あるいは、その一方を、リニアにゲインが制御できる構成とする。
ところで、先の記述では、ゲインの粗調整と微調整ならびにDCオフセットの粗調整と微調整は、それぞれ、I信号側とQ信号側で独立に行ってもよく、あるいは、一括して行ってもよいとした。
ただし、ゲインの粗調整のみをI信号とQ信号で一括にする、あるいは、ゲインの粗調整と微調整をそれぞれI信号とQ信号で一括にすると、それだけ、ゲイン調整信号の種類を少なくできる利点がある。この場合、DCオフセットについては、粗調整と微調整の両方をそれぞれI信号とQ信号で独立に行うようにすることが望ましい。なぜなら、ダイレクトコンバージョン方式では、I信号とQ信号間のゲインのインバランスの程度に比べ、DCオフセットのインバランスの程度が大きいことが一般的だからである。図1では、ゲインの粗調整と微調整をそれぞれI信号とQ信号で一括に行い、DCオフセットの粗調整と微調整をI信号とQ信号で独立に行う場合を示している。
ただし、ゲインの粗調整のみをI信号とQ信号で一括にする、あるいは、ゲインの粗調整と微調整をそれぞれI信号とQ信号で一括にすると、それだけ、ゲイン調整信号の種類を少なくできる利点がある。この場合、DCオフセットについては、粗調整と微調整の両方をそれぞれI信号とQ信号で独立に行うようにすることが望ましい。なぜなら、ダイレクトコンバージョン方式では、I信号とQ信号間のゲインのインバランスの程度に比べ、DCオフセットのインバランスの程度が大きいことが一般的だからである。図1では、ゲインの粗調整と微調整をそれぞれI信号とQ信号で一括に行い、DCオフセットの粗調整と微調整をI信号とQ信号で独立に行う場合を示している。
つぎに、ゲインとDCオフセットの制御系の回路構成を説明する。
本実施の形態では、このような2段階調整を高速かつ高精度に行うための手段として、図1に示すように、受信電界強度指示(RSSI:Received Signal Strength Indicator)回路20と、RSSI回路20の出力に基づく受信信号の電界強度に応じて、ゲインおよびDCオフセットの各調整信号を発生させる調整信号発生部30とを有する。
本実施の形態では、このような2段階調整を高速かつ高精度に行うための手段として、図1に示すように、受信電界強度指示(RSSI:Received Signal Strength Indicator)回路20と、RSSI回路20の出力に基づく受信信号の電界強度に応じて、ゲインおよびDCオフセットの各調整信号を発生させる調整信号発生部30とを有する。
一般に、実効アンテナ長が一定の場合、電波を受信したアンテナ1に誘起される受信信号電圧はその受信電界強度に比例した値を有する。したがって、実効アンテナ長が一定の場合に、RSSI回路20は受信信号レベルを検出する回路により構成される。本例のRSSI回路20は、その入力レンジに対し出力レンジが非線形圧縮された信号に変換して出力する非線形変換手段の機能を有する受信レベル検出回路から構成されている。このためRSSI回路20の入力レンジは、その出力レンジより広く設定されている。このようなRSSI回路20として、たとえばログスケール対応の入力レンジで受信信号を受けて、その受信信号のレベルをリニアスケールで表示する信号(受信レベル信号)を出力するログ変換回路を用いることができる。
調整信号発生部30は、セレクタ(SEL.)31、測定用アナログ−ディジタル・コンバータ(測定ADC)32、調整信号発生回路33、キャリブレーション回路(CALIB.)34、および、制御回路(CONT.)35を有する。制御回路35は、調整信号発生部30内の他の回路の動作許可(イネーブル)、その起動、停止あるいは切り替えなどのタイミング制御を含むすべての制御をつかさどる回路であり、たとえばマイクロコンピュータなどから構成される。
セレクタ31は、RSSI回路20からの受信レベル信号S20と4つの検出信号SI1,SQ1,SI2,SQ2を適宜入力し、制御回路35で生成したタイミング信号に応じて、その入力した信号を切り替えて、測定ADC32に出力する。4つの検出信号SI1,SQ1,SI2,SQ2は、それぞれ、前述した4つの加算器6I,6Q,8I,8Qの出力から分岐されたI信号またはQ信号である。
測定ADC32は、セレクタ31により選択された信号を入力し、量子化して調整信号発生回路33に出力する。
このとき取り扱う信号に必要な精度に応じて、測定ADC32の量子化ビット数が規定され、一般に、ADCの量子化ビット数が大きければ、それだけ入力信号のダイナミックレンジ(入力レンジ)を広くできる。その一方で、必要以上に量子化ビット数を増やすと測定ADC32の回路規模が大きくなる。したがって、測定ADC32の入力レンジは予め適度に設定されている。この入力レンジを超える振幅変化の信号が測定ADC32に入力されると、測定ADC32の出力で信号の線形性が損なわれる。前述したRSSI回路20の出力レンジは、後段回路、とくに測定ADC32の入力レンジに適合して決められている。RSSI回路20の入力レンジと出力レンジが線形である場合、その入力レンジが出力レンジと同等となるので、信号レベル変化の大きな受信信号に対応できない。
そこで、本実施の形態では、RSSI回路20に非線形変換手段の機能をもたせ、出力レンジを一定としながら入力レンジの拡大を図っている。その非線形変換特性は、当該OFDM受信装置を用いた通信システムでの受信信号レベルの最大変化幅と、後段回路、とくに測定ADC32の入力レンジを考慮して最適化されている。
このとき取り扱う信号に必要な精度に応じて、測定ADC32の量子化ビット数が規定され、一般に、ADCの量子化ビット数が大きければ、それだけ入力信号のダイナミックレンジ(入力レンジ)を広くできる。その一方で、必要以上に量子化ビット数を増やすと測定ADC32の回路規模が大きくなる。したがって、測定ADC32の入力レンジは予め適度に設定されている。この入力レンジを超える振幅変化の信号が測定ADC32に入力されると、測定ADC32の出力で信号の線形性が損なわれる。前述したRSSI回路20の出力レンジは、後段回路、とくに測定ADC32の入力レンジに適合して決められている。RSSI回路20の入力レンジと出力レンジが線形である場合、その入力レンジが出力レンジと同等となるので、信号レベル変化の大きな受信信号に対応できない。
そこで、本実施の形態では、RSSI回路20に非線形変換手段の機能をもたせ、出力レンジを一定としながら入力レンジの拡大を図っている。その非線形変換特性は、当該OFDM受信装置を用いた通信システムでの受信信号レベルの最大変化幅と、後段回路、とくに測定ADC32の入力レンジを考慮して最適化されている。
調整信号発生回路33は、測定ADCからの出力に基づいて受信信号のレベルを検出する機能を有する。このとき調整信号発生回路33は、たとえば受信信号のピーク値または平均値を測定することによって受信信号レベルを検出する。また、調整信号発生回路33は、検出した受信信号レベルに基づいて、制御回路35で生成したタイミング信号に応じた各タイミングで各種調整信号ASを演算により、あるいは、テーブル参照により発生させる回路である。調整信号ASは、LNA2のゲイン、coarse VGA5I,5Qの共通ゲインG1、fine VGA7I,7Qの共通ゲインG2、および、4つの加算器6I,6Q,8I,8Qの各他方側入力に供給されるオフセットキャンセル値CI1,CQ1,CI2,CQ2から構成される。
キャリブレーション回路34は、粗調整に関する調整信号をテーブル参照により求める場合に必要となる回路であり、すべての調整信号ASを演算により求める場合は省略可能である。
キャリブレーション回路34は、粗調整に関する調整信号をテーブル参照により求める場合に必要となる回路であり、すべての調整信号ASを演算により求める場合は省略可能である。
つぎに、前述したゲインとDCオフセットの調整時に、このような構成のRSSI回路20と調整信号発生部30を用いて行う制御動作を説明する。
受信に先立ってキャリブレーションの指示があると制御回路35が、そのイネーブル信号をキャリブレーション(CALIB.)回路34に出力し、キャリブレーション動作が開始される。以後、制御回路35は、キャリブレーションの所定のシーケンスに従ったタイミングで、他の回路20,31,32,33,34を制御する。
キャリブレーションの目的は、調整信号発生回路(AS−GEN.)33内に保持されるテーブル(TABLE)33Aを作成することである。テーブル33Aは、入力信号レベルごとに、粗調整用の共通ゲインG1と、オフセットキャンセル値CI1,CQ1とを保存するものである。キャリブレーション回路34は、共通ゲインG1をスキャンする機能と、共通ゲインG1の各値を固定した状態でオフセットキャンセル値CI1とCQ1の各値を独立にスキャンする機能とを有する。なお、共通ゲインG1の値が本発明の「特定ゲイン値」に相当する。
受信に先立ってキャリブレーションの指示があると制御回路35が、そのイネーブル信号をキャリブレーション(CALIB.)回路34に出力し、キャリブレーション動作が開始される。以後、制御回路35は、キャリブレーションの所定のシーケンスに従ったタイミングで、他の回路20,31,32,33,34を制御する。
キャリブレーションの目的は、調整信号発生回路(AS−GEN.)33内に保持されるテーブル(TABLE)33Aを作成することである。テーブル33Aは、入力信号レベルごとに、粗調整用の共通ゲインG1と、オフセットキャンセル値CI1,CQ1とを保存するものである。キャリブレーション回路34は、共通ゲインG1をスキャンする機能と、共通ゲインG1の各値を固定した状態でオフセットキャンセル値CI1とCQ1の各値を独立にスキャンする機能とを有する。なお、共通ゲインG1の値が本発明の「特定ゲイン値」に相当する。
動作が開始されると入力レベルに対する粗調整ゲインの値(特定ゲイン値)を決めるために、電力が既知のキャリブレーション信号をLNA2に供給する。その信号がRSSI回路20で変換され、セレクタ31で選択され、さらに測定ADC32で量子化されてディジタルの受信レベル信号が生じ、そのディジタル値を調整信号発生回路33が読み取ることにより受信信号レベルを検出する。この既知の電力に対する最適な粗調整ゲインは一意に決まることから、受信信号レベルのディジタル値に対しての粗調整用の特定ゲイン値をテーブル33Aに保持させる。以後キャリブレーション信号の電力を変化させながら上記操作を繰り返すと、受信信号レベルのディジタル値と粗調整用の特定ゲイン値の対応関係が求まる。なお、この対応関係をLNA2のゲインG0ごとに求めてよい。
あるいは、受信信号レベルのディジタル値に対する粗調整用の特定ゲイン値が予め確定しており調整不要な場合には上記キャリブレーションを実施する必要はなく、このデータをROM化してテーブルを生成しておけばよい。また、ROMの代わりにRAM化して最適なテーブルを変更できるようにしてもよい。
つぎに、共通ゲインG1の設定値ごとに、それに対応するオフセットキャンセル値CI1,CQ1をキャリブレーションによって求める。詳細には、まずLPF4Iの入力を短絡し、coarse VGA5Iの共通ゲインG1を固定する。そして、検出信号SI1のオフセットが最小になるように粗調整用のオフセットキャンセル信号CI1を調整して、その値をテーブル33Aに保存する。つぎに、共通ゲインG1の値を変えて、同様に検出信号SI1のオフセット値が最小になるようにオフセットキャンセル信号CI1を調整して、その値をテーブル33Aの別の場所に保存することを共通ゲインG1の値ごとに繰り返す。この操作をQ信号側のcoarse VGA5Qでも同様に実行して、coarse VGA5I,5Qそれぞれに共通ゲインG1ごとのオフセットキャンセル値のテーブルを生成する。
あるいは、全ての共通ゲインG1の値ごとにテーブルを生成せずに、間引いた共通ゲインG1ごとのオフセットキャンセルテーブルを生成して、間引かれた共通ゲインG1に対するオフセットキャンセル値は生成したオフセットキャンセルテーブルから補完した値を用いるようにしてもよい。
あるいは、全ての共通ゲインG1の値ごとにテーブルを生成せずに、間引いた共通ゲインG1ごとのオフセットキャンセルテーブルを生成して、間引かれた共通ゲインG1に対するオフセットキャンセル値は生成したオフセットキャンセルテーブルから補完した値を用いるようにしてもよい。
キャリブレーションが終了すると、当該受信装置は受信感度、たとえばLNAのゲイン0を最も上げた状態で電波の飛来を待機する。
受信状態になりRSSI回路20が一定レベル以上の受信信号を検知すると、その情報が制御回路35に送られる。制御回路35は、この情報により受信を開始するタイミングを得て、以後、セレクタ31の切り替え、I信号とQ信号の測定ADC32でのサンプリングの動作および切り替えのタイミング、粗調整と微調整の切り替え、ゲインとオフセット調整の切り替え、および、これらの組み合わせ制御の切り替えなどの各種動作のタイミング信号を生成し、所定のシーケンスに従って必要な回路に出力することで受信動作全体を制御する。
受信状態になりRSSI回路20が一定レベル以上の受信信号を検知すると、その情報が制御回路35に送られる。制御回路35は、この情報により受信を開始するタイミングを得て、以後、セレクタ31の切り替え、I信号とQ信号の測定ADC32でのサンプリングの動作および切り替えのタイミング、粗調整と微調整の切り替え、ゲインとオフセット調整の切り替え、および、これらの組み合わせ制御の切り替えなどの各種動作のタイミング信号を生成し、所定のシーケンスに従って必要な回路に出力することで受信動作全体を制御する。
まず、粗調整を固有の一定区間内で実行する。
この粗調整の目的は、後段の微調整用fine VGA7I,7Qの入力レベルが過大で飽和しない、あるいは、過小にならず、fine VGA7I,7Qが正確に調整できる範囲にcoarse VGA5I,5Qの各出力を収めることにある。実行する内容は、受信信号をRSSI回路20で非線形変換された後の受信信号レベルを調整信号発生回路33で検出し、検出した受信信号レベルに応じてcoarse VGAのゲイン調整とDCオフセットの粗調整を同時に行うことである。
この粗調整の目的は、後段の微調整用fine VGA7I,7Qの入力レベルが過大で飽和しない、あるいは、過小にならず、fine VGA7I,7Qが正確に調整できる範囲にcoarse VGA5I,5Qの各出力を収めることにある。実行する内容は、受信信号をRSSI回路20で非線形変換された後の受信信号レベルを調整信号発生回路33で検出し、検出した受信信号レベルに応じてcoarse VGAのゲイン調整とDCオフセットの粗調整を同時に行うことである。
受信待機時に通常、セレクタ31がRSSI回路20側入力を選択していると、受信状態になった最初にセレクタ31の切り替えが不要である。このとき受信レベル信号S20がセレクタ31から出力され、これを量子化する測定ADC32からはディジタルの受信レベル値が出力される。つぎに調整信号発生回路33が、入力した受信レベル値に応じて一意に決められる特定ゲイン値、すなわちLNA2のゲインG0と、それに対応したcoarse VGA5I,5Qの共通ゲインG1とを設定する。ゲインG0および特定ゲイン値G1は、演算により求めてもよいし、また、前述したキャリブレーションで作成した内蔵のテーブル33Aを参照して求めてもよい。このようにして発生されたゲインG0がLNA2に出力され、特定ゲイン値G1がcoarse VGA5Iと5Qに出力され、その結果、ゲインの粗調整が実行される。
本例の場合、粗調整に用いるオフセットキャンセル値CI1とCQ1は、この共通の特定ゲイン値G1の値に応じて一意に決められる値に設定される。この場合に調整信号発生回路33は、設定した特定ゲイン値G1を用いた演算により、あるいは、内蔵のテーブル33Aを参照して粗調整用のオフセットキャンセル値CI1とCQ1を求める。このようにして発生された2つのオフセットキャンセル値CI1とCQ1は、それぞれ加算器6Iと6Qに出力され、その結果、DCオフセットの粗調整が実行される。
このようにして設定された粗調整用の特定ゲイン値とオフセットキャンセル値は固定され、これにより一定区間内の粗調整が終了する。
本例の場合、粗調整に用いるオフセットキャンセル値CI1とCQ1は、この共通の特定ゲイン値G1の値に応じて一意に決められる値に設定される。この場合に調整信号発生回路33は、設定した特定ゲイン値G1を用いた演算により、あるいは、内蔵のテーブル33Aを参照して粗調整用のオフセットキャンセル値CI1とCQ1を求める。このようにして発生された2つのオフセットキャンセル値CI1とCQ1は、それぞれ加算器6Iと6Qに出力され、その結果、DCオフセットの粗調整が実行される。
このようにして設定された粗調整用の特定ゲイン値とオフセットキャンセル値は固定され、これにより一定区間内の粗調整が終了する。
つぎに、微調整を固有の一定区間で実行する。ここでは、すべての回路特性のばらつき、環境依存性変動などが加味されたデータADC9Iと9Qに入力される直前のI信号とQ信号のそれぞれに対し、DCオフセットとゲインの微調整を実行する。
粗調整後のI信号は加算器6Iの出力端で検出され、粗調整後のQ信号は加算器6Qの出力端で検出され、それぞれ検出信号SI1とSQ1としてセレクタ31に出力される。セレクタ31は制御回路35に制御されて、検出信号SI1とSQ1を順次切り換えて測定ADC32に送る。測定ADC32からはディジタルのI信号とQ信号が順次出力され、調整信号発生回路33に入力される。
調整信号発生回路33は、I信号とQ信号のそれぞれでゲインの測定とDCオフセットの測定とを行う。ただし、信号にDCオフセットが残留していると、微調整のためにfine VGA7Iと7Qに入力すべき共通ゲインG2の値が正しく得られない。そこで、I信号とQ信号のDCオフセットを測定し、そのキャンセル値を先に求めオフセットキャンセルを実行した後、ゲインの微調整を行う。
粗調整後のI信号は加算器6Iの出力端で検出され、粗調整後のQ信号は加算器6Qの出力端で検出され、それぞれ検出信号SI1とSQ1としてセレクタ31に出力される。セレクタ31は制御回路35に制御されて、検出信号SI1とSQ1を順次切り換えて測定ADC32に送る。測定ADC32からはディジタルのI信号とQ信号が順次出力され、調整信号発生回路33に入力される。
調整信号発生回路33は、I信号とQ信号のそれぞれでゲインの測定とDCオフセットの測定とを行う。ただし、信号にDCオフセットが残留していると、微調整のためにfine VGA7Iと7Qに入力すべき共通ゲインG2の値が正しく得られない。そこで、I信号とQ信号のDCオフセットを測定し、そのキャンセル値を先に求めオフセットキャンセルを実行した後、ゲインの微調整を行う。
DCオフセットの測定は、受信信号パケット内で電圧が周期的に変化する区間で行うことができる。この区間の電圧値を積分すれば、その1周期分の積分値は理想的にはゼロになるはずであるが、回路のDC的なばらつきや環境要因で、この区間にDCオフセットが生じている。このDCオフセットはデータブロックでも同様に重畳されていることから、この周期的電圧変化の区間でDCオフセットの測定ができる。
たとえば無線LAN規格のIEEE802.11aの場合、周期的電圧変化の区間として、OFDM受信信号のパケットの先頭部分にプリアンブルが存在する。その波形を、図2に示す。
図2からわかるように、プリアンブルでは0.8μ秒ごとに同じ波形が繰り返し送られてくる。この繰り返し波形の1周期を短い時間でサンプリングして、そのサンプリング値を加算する。その加算値は理想的にはゼロとなるはずであるが、現実にはゼロとならない。サンプリング時間を十分短くしたときの1周期分のサンプリング値の合計をDCオフセット量とみなすことができる。信号経路が異なるI信号とQ信号には、独立した別のDCオフセットが生じている。前述したように、本実施の形態ではオフセット調整をI信号とQ信号で個別に実行し、そのためには、DCオフセットの測定もI信号とQ信号で個別に行う必要がある。
しかし、I信号とQ信号のDCオフセットを1周期ずつ順に測定すると2周期分の時間がかかることから、ここでは、動作時間短縮のためにDCオフセットの測定を1周期内でサンプリング時間ごとにI信号とQ信号で交互に測定する。すなわち、I信号とQ信号のそれぞれで2倍のオーバサンプリングを実行する。
図2からわかるように、プリアンブルでは0.8μ秒ごとに同じ波形が繰り返し送られてくる。この繰り返し波形の1周期を短い時間でサンプリングして、そのサンプリング値を加算する。その加算値は理想的にはゼロとなるはずであるが、現実にはゼロとならない。サンプリング時間を十分短くしたときの1周期分のサンプリング値の合計をDCオフセット量とみなすことができる。信号経路が異なるI信号とQ信号には、独立した別のDCオフセットが生じている。前述したように、本実施の形態ではオフセット調整をI信号とQ信号で個別に実行し、そのためには、DCオフセットの測定もI信号とQ信号で個別に行う必要がある。
しかし、I信号とQ信号のDCオフセットを1周期ずつ順に測定すると2周期分の時間がかかることから、ここでは、動作時間短縮のためにDCオフセットの測定を1周期内でサンプリング時間ごとにI信号とQ信号で交互に測定する。すなわち、I信号とQ信号のそれぞれで2倍のオーバサンプリングを実行する。
調整信号発生回路33に入力されるI信号とQ信号はディジタルなので、シフトレジスタなどの簡単な回路を用いてDCオフセットの測定が可能である。調整信号発生回路33は、測定したDCオフセットの極性を反転して微調整用のオフセットキャンセル値CI2とCQ2をI信号とQ信号のそれぞれで算出し、算出したオフセット値CI2とCQ2をそれぞれ加算器8Iと8Qに出力する。
これによりオフセットが完全にキャンセルされたI信号とQ信号が、再びセレクタ31と測定ADC32を通って調整信号発生回路33に入力される。調整信号発生回路33は、それらのピーク値、RMS値または平均値を測定し、その測定結果をもとに微調整用の共通ゲイン値G2を算出し、coarse VGA7Iとfine VGA7Qに出力する。
この微調整の区間と前述した粗調整の区間のそれぞれの長さは、一般的に、受信信号の方式(たとえば変調方式の違い)によって異なり、この方式の違いに応じて制御回路35により制御される。
また、受信信号の方式、たとえば変調方式の違いによって受信信号の振幅の変化が異なる。したがって、OFDMで変調された受信信号(OFDM受信信号)の受信レベル、特定ゲイン値G1および粗調整用のオフセットキャンセル値CI1,CQ1の対応関係を保持したテーブル33Aは、OFDM受信信号固有のものである。たとえばCCK(Complementary Code Keying)方式の受信信号は、OFDM受信信号と比較するとピーク値の変化が小さく信号レベルが安定している。このため、とくにピーク値やRMS値により信号レベルを測定し、信号レベルに応じて得られた制御量によるゲインの最適化では、その最適値がCCKとOFDMでは異なることから、方式ごとにテーブルをもつ必要がある。
また、受信信号の方式、たとえば変調方式の違いによって受信信号の振幅の変化が異なる。したがって、OFDMで変調された受信信号(OFDM受信信号)の受信レベル、特定ゲイン値G1および粗調整用のオフセットキャンセル値CI1,CQ1の対応関係を保持したテーブル33Aは、OFDM受信信号固有のものである。たとえばCCK(Complementary Code Keying)方式の受信信号は、OFDM受信信号と比較するとピーク値の変化が小さく信号レベルが安定している。このため、とくにピーク値やRMS値により信号レベルを測定し、信号レベルに応じて得られた制御量によるゲインの最適化では、その最適値がCCKとOFDMでは異なることから、方式ごとにテーブルをもつ必要がある。
図1に示す構成において、複数の方式に対応させるには算出式またはテーブル33Aを方式ごとに保持させ、たとえばベースバンド処理回路10で検出された方式の違いに応じて、用いる算出式またはテーブルを切り替える機能を調整信号発生回路33にもたせる。このようにすると、方式が切り替わるたびに、それに連動して前述した粗調整と微調整時の制御パラメータが動的に変更され、対応する方式に適した値にゲインとオフセットの調整への移行がスムーズに行われる。
また、このゲインとオフセットの調整方法は、たとえばダイバーシティ受信動作させるために複数のアンテナを有する場合でも、その切り替えを動的に変化させることで対応することができる。図3に、2つのアンテナを有する、図1の受信装置の変形例を示す。ここで、図1と共通する構成は同一符号を付して、その記述を省略する。また、基本的な調整方法は図1の場合と共通する。
図3に示す受信装置は、coarse VGA5Iと5Q、fine VGA7Iと7QのそれぞれでI信号とQ信号を個別にゲイン調整可能に構成されている。そのためのゲイン値としてGI1,GQ1,GI2およびGQ2が、調整信号発生回路33から各VGAに出力される。このようにすることは図1に示す受信装置でも許容される。
図3に示す受信装置は、coarse VGA5Iと5Q、fine VGA7Iと7QのそれぞれでI信号とQ信号を個別にゲイン調整可能に構成されている。そのためのゲイン値としてGI1,GQ1,GI2およびGQ2が、調整信号発生回路33から各VGAに出力される。このようにすることは図1に示す受信装置でも許容される。
図3に示す受信装置の特徴は、2つのアンテナ(ANT1)1Aとアンテナ(ANT2)1Bと、それぞれのアンテナに対応したローノイズアンプ2Aおよび2Bと、2つのアンテナ1Aと1Bを切り替えるアンテナスイッチ40とを有していることである。制御回路(CONT.)35は、初期段階でアンテナの切り替え制御を行う。より詳細には、2つのローノイズアンプ2Aと2BのゲインG0AとG0Bを一定としたときに、検出信号SI1とSQ1から、アンテナスイッチ40がオンしている一方のアンテナの受信信号のレベルを測定し、つぎに、アンテナスイッチ40を切り替えて他方のアンテナの受信信号のレベルを測定する。そして、電界強度、たとえば受信レベルが高いほうのアンテナを選択して、その情報をアンテナスイッチ40に送る。以後、この電界強度が高いアンテナの接続状態が維持され、前述したと同様な粗調整と微調整の2段階によるゲインとオフセットの調整が実行される。
制御回路35は一定期間ごとに、電波を発信している基地局が切り替わるごとに、あるいは、受信電波が弱いと判断したときに、上記アンテナの切り替えと受信電界強度の測定とを適宜行って、常に、より受信電界強度または受信信号品質が高いアンテナの接続を確保する。
図3に示す受信装置は、このようなアンテナ切り替えと連動してゲインとオフセットの調整が動的に行われるため、高速かつ高精度な制御が可能である。
制御回路35は一定期間ごとに、電波を発信している基地局が切り替わるごとに、あるいは、受信電波が弱いと判断したときに、上記アンテナの切り替えと受信電界強度の測定とを適宜行って、常に、より受信電界強度または受信信号品質が高いアンテナの接続を確保する。
図3に示す受信装置は、このようなアンテナ切り替えと連動してゲインとオフセットの調整が動的に行われるため、高速かつ高精度な制御が可能である。
図1〜図3に示す本実施の形態にかかる受信装置では、ゲインとオフセットの調整に連動して消費電力制御を実行させることができる。つまり、受信待機状態では、データADC9Iと9Q以降の後段回路の少なくとも一部を停止または休止させておき、必要になった時点から起動させるようにする低消費電力モードの採用が可能である。このような消費電力制御は、本実施の形態の特徴であるゲインとオフセットの調整制御が、データADCの出力をモニタし、そのモニタ値を前段に帰還するフィードバック制御でないため応答性が高いことによる。たとえばOFDM方式の信号受信では、各パケットのプリアンブルでゲインとオフセットの調整を行っている途中で初めて後段回路を起動させる制御を行っても、ゲインとオフセットの調整が高速であるため以後の受信動作を正常に行うことができる。
この低消費電力モードでは、さらに、その後データ受信を行っている間は、RSSI回路20と調整信号発生部30の電力供給を停止または抑制する制御を行う。
なお、このような消費電力制御は、図示を省略した電源回路と受信装置全体を制御するマイクロコンピュータとを、制御回路35と連動させることによって実現することも可能である。
この低消費電力モードでは、さらに、その後データ受信を行っている間は、RSSI回路20と調整信号発生部30の電力供給を停止または抑制する制御を行う。
なお、このような消費電力制御は、図示を省略した電源回路と受信装置全体を制御するマイクロコンピュータとを、制御回路35と連動させることによって実現することも可能である。
なお、図1と図3に共通するが、制御回路35と全体制御用のマイクロコンピュータとを1つの構成で実現することが可能である。さらに、たとえば調整信号発生回路33、キャリブレーション回路34および制御回路35の少なくとも一部の機能を、マイクロコンピュータに記述されたプログラム上で実現することも可能である。
本実施の形態にかかる受信装置は以下の様々な利点を有する。
第1に、受信信号レベルの変動が大きい場合でも、たとえばログ変換回路など非線形変換手段(RSSI回路20)を用いることにより、広範な入力レンジで受信レベルを正しく検出できる。つまり、受信信号レベルが飽和することなく、その結果、正確なゲイン調整等ができるという利点がある。
第2に、ゲインを粗調整と微調整の2段階で行うが、微調整のみ受信信号の検出値に基づくフィードバック制御であることにより、最初からフィードバック制御する方法に比べゲインの収束性が高いという利点がある。
第3に、粗調整が速やかであるという利点がある。本実施の形態にかかるゲイン調整方式では、粗調整時に、受信電界強度から一意に決まる特定ゲイン値GI1とGQ1を計算またはテーブル参照により求め、特定ゲイン値GI1とGQ1のみ用いてゲインの粗調整を終わらせる。この点に関し、従来のフィードバック制御によるゲイン調整方式は、ゲイン調整回路(AGCアンプ)の出力側、たとえばデータ用のADCの出力で受信信号を検出し、そのレベルをもとにゲイン調整を行うフィードバック制御であることから、どうしてもゲイン調整に時間がかかっていた。これに対し本実施の形態では、粗調整ではゲイン調整回路の出力を検出しないことから、ある程度大きな電波の入力を検知すると直ぐに粗調整に用いるべきゲイン(特定ゲイン値)が決定される。
第4に、上記特定ゲイン値は範囲を持たない1ポイントの数値であり、しかも所望のゲインの近似値であることから微調整すべき範囲が絞られ、その結果、緻密な制御であっても高速なゲイン調整が可能である。
第5に、受信信号レベルをディジタルに変換し、そのディジタル値を用いてゲインの調整値を算出することから、単純な比較器を用いた場合に比べて精度よくゲイン調整が可能である。
第6に、オフセット調整がゲイン調整とシリアルに実行されるのではなく、ゲイン調整と連動してオフセット調整が動的に実行され、そのためトータルの時間が比較的短いという利点がある。つまり、本実施の形態では、粗調整に用いるオフセットキャンセル値CI1とCQ1が、特定ゲイン値GI1とGQ1に応じて計算またはテーブル参照により一意に決まる値であることから、特定ゲイン値GI1とGQ1が決まると、それに連動してオフセットキャンセル値CI1とCQ1の値が直ぐに確定する。また、たとえばデータADC9Iと9Qの入力レンジと信号歪みの補正、ならびに、制御系回路での歪みの補正を考慮して、計算式やテーブル値33Aを決めることができる。
第7に、I信号とQ信号のそれぞれでゲインとオフセットの微調整ができる。言い換えると、OFDM変調方式で重要なI信号とQ信号のオフセットインバランス調整に対応しており、その結果、高精度にOFDM復調動作を行うことができるという利点がある。
第8に、テーブル33Aの作成が受信に先立つキャリブレーション時に行われることから、実際の受信動作では、受信レベル、ゲイン値およびオフセットキャンセル値を相互に関係付けるために時間を費やすことがないという利点がある。
第9に、想定される受信信号が、たとえば変調方式や通信方式に応じて異なる場合、その種類ごとに算出式またはテーブル33Aを保持し、受信信号が変われば算出式またはテーブル33Aを切り替えることにより、多くの通信方式やマルチバンド化に対応できるという利点がある。しかも、ゲインおよびオフセットの調整が受信信号の変更に対応して動的に対応するため無駄な時間ロスがない。この場合、回路規模が増大せず、外付け部品に依らない特性切り替えであることが、時間遅れがない速やかな動的特性変更に寄与している。また、計算式やテーブル33Aの調整信号発生回路33内で行われることも、スムーズな動的特性変更にとって有利な点である。
第10に、複数のアンテナで送信信号をダイバーシティ受信する場合、アンテナごとのゲイン確認とアンテナ切り替え制御が、調整信号発生部3内の各構成を利用して行われるため、効率がよく、アンテナ切り替え後のゲイン粗調整への移行がスムーズであるという利点がある。また、最適なアンテナを決定する際に受信電界強度あるいは受信レベルが大きいアンテナ、または、信号品質が高いアンテナを選ぶことにより、できるだけノイズレベルや歪み量が小さい信号で最善な受信が可能である。さらに、アンテナごとに受信回路を設け、あるいは、アンテナ制御のための特別な回路を設ける必要がなく、ローノイズアンプの増設とアンテナスイッチの付加という最小限の回路規模増大ですむ。
第11に、上述した利点を有するゲイン(およびオフセット)の制御が後段回路、とくにデータADC9Iと9Qの出力を用いないため、これらデータADC以降の後段回路の少なくとも一部の動作を、調整時に停止または休止できる。また、その後のデータ受信時に、ゲイン(およびオフセット)の制御系回路を停止または休止できる。その結果、消費電力を小さくできるという利点がある。
第1に、受信信号レベルの変動が大きい場合でも、たとえばログ変換回路など非線形変換手段(RSSI回路20)を用いることにより、広範な入力レンジで受信レベルを正しく検出できる。つまり、受信信号レベルが飽和することなく、その結果、正確なゲイン調整等ができるという利点がある。
第2に、ゲインを粗調整と微調整の2段階で行うが、微調整のみ受信信号の検出値に基づくフィードバック制御であることにより、最初からフィードバック制御する方法に比べゲインの収束性が高いという利点がある。
第3に、粗調整が速やかであるという利点がある。本実施の形態にかかるゲイン調整方式では、粗調整時に、受信電界強度から一意に決まる特定ゲイン値GI1とGQ1を計算またはテーブル参照により求め、特定ゲイン値GI1とGQ1のみ用いてゲインの粗調整を終わらせる。この点に関し、従来のフィードバック制御によるゲイン調整方式は、ゲイン調整回路(AGCアンプ)の出力側、たとえばデータ用のADCの出力で受信信号を検出し、そのレベルをもとにゲイン調整を行うフィードバック制御であることから、どうしてもゲイン調整に時間がかかっていた。これに対し本実施の形態では、粗調整ではゲイン調整回路の出力を検出しないことから、ある程度大きな電波の入力を検知すると直ぐに粗調整に用いるべきゲイン(特定ゲイン値)が決定される。
第4に、上記特定ゲイン値は範囲を持たない1ポイントの数値であり、しかも所望のゲインの近似値であることから微調整すべき範囲が絞られ、その結果、緻密な制御であっても高速なゲイン調整が可能である。
第5に、受信信号レベルをディジタルに変換し、そのディジタル値を用いてゲインの調整値を算出することから、単純な比較器を用いた場合に比べて精度よくゲイン調整が可能である。
第6に、オフセット調整がゲイン調整とシリアルに実行されるのではなく、ゲイン調整と連動してオフセット調整が動的に実行され、そのためトータルの時間が比較的短いという利点がある。つまり、本実施の形態では、粗調整に用いるオフセットキャンセル値CI1とCQ1が、特定ゲイン値GI1とGQ1に応じて計算またはテーブル参照により一意に決まる値であることから、特定ゲイン値GI1とGQ1が決まると、それに連動してオフセットキャンセル値CI1とCQ1の値が直ぐに確定する。また、たとえばデータADC9Iと9Qの入力レンジと信号歪みの補正、ならびに、制御系回路での歪みの補正を考慮して、計算式やテーブル値33Aを決めることができる。
第7に、I信号とQ信号のそれぞれでゲインとオフセットの微調整ができる。言い換えると、OFDM変調方式で重要なI信号とQ信号のオフセットインバランス調整に対応しており、その結果、高精度にOFDM復調動作を行うことができるという利点がある。
第8に、テーブル33Aの作成が受信に先立つキャリブレーション時に行われることから、実際の受信動作では、受信レベル、ゲイン値およびオフセットキャンセル値を相互に関係付けるために時間を費やすことがないという利点がある。
第9に、想定される受信信号が、たとえば変調方式や通信方式に応じて異なる場合、その種類ごとに算出式またはテーブル33Aを保持し、受信信号が変われば算出式またはテーブル33Aを切り替えることにより、多くの通信方式やマルチバンド化に対応できるという利点がある。しかも、ゲインおよびオフセットの調整が受信信号の変更に対応して動的に対応するため無駄な時間ロスがない。この場合、回路規模が増大せず、外付け部品に依らない特性切り替えであることが、時間遅れがない速やかな動的特性変更に寄与している。また、計算式やテーブル33Aの調整信号発生回路33内で行われることも、スムーズな動的特性変更にとって有利な点である。
第10に、複数のアンテナで送信信号をダイバーシティ受信する場合、アンテナごとのゲイン確認とアンテナ切り替え制御が、調整信号発生部3内の各構成を利用して行われるため、効率がよく、アンテナ切り替え後のゲイン粗調整への移行がスムーズであるという利点がある。また、最適なアンテナを決定する際に受信電界強度あるいは受信レベルが大きいアンテナ、または、信号品質が高いアンテナを選ぶことにより、できるだけノイズレベルや歪み量が小さい信号で最善な受信が可能である。さらに、アンテナごとに受信回路を設け、あるいは、アンテナ制御のための特別な回路を設ける必要がなく、ローノイズアンプの増設とアンテナスイッチの付加という最小限の回路規模増大ですむ。
第11に、上述した利点を有するゲイン(およびオフセット)の制御が後段回路、とくにデータADC9Iと9Qの出力を用いないため、これらデータADC以降の後段回路の少なくとも一部の動作を、調整時に停止または休止できる。また、その後のデータ受信時に、ゲイン(およびオフセット)の制御系回路を停止または休止できる。その結果、消費電力を小さくできるという利点がある。
1,1A,1B…アンテナ、5I,5Q…coarse VGA(第1のゲイン調整回路)、6I,6Q…加算器(第1のオフセット調整回路)、7I,7Q…fine VGA(第2のゲイン調整回路)、8I,8Q…加算器(第2のオフセット調整回路)、9I,9Q…データADC(後段回路)、20…RSSI回路(非線形変換手段)、33…調整信号発生回路、33A…テーブル、G0,G1,G2,GI1,GQ1…粗調整用のゲイン調整信号(特定ゲイン値)、CI1,CQ1…粗調整用のオフセットキャンセル値、SI1,SQ1,SI2,SQ2…検出信号
Claims (14)
- 受信信号の信号レベルに応じて当該受信信号のゲインを調整する機能を備える受信装置であって、
入力した受信信号を、その入力レンジに対し出力レンジが非線形圧縮された信号に変換する非線形変換手段と、
前記非線形変換手段の出力に基づく受信信号の信号レベルに応じて一意に決められる特定ゲイン値に、前記入力した受信信号のゲインを調整するゲイン調整回路と、
を有する受信装置。 - 前記非線形変換手段は、ログスケール対応の入力レンジで受信信号を受けて、その受信信号レベルをリニアスケールで表示するログ変換回路からなる
請求項1に記載の受信装置。 - 前記特定ゲイン値に対して一意に決められるオフセットキャンセル値を受信信号に加算するオフセット調整回路を有する
請求項1に記載の受信装置。 - 第1および第2のゲイン調整回路、ならびに、第1および第2のオフセット調整回路を有し、
前記第1のゲイン調整回路が、前記特定ゲイン値に受信信号のゲインを粗調整し、
前記第1のオフセット調整回路が、前記特定ゲイン値に対して一意に決められるオフセットキャンセル値を受信信号に加算して、その直流オフセットを粗調整し、
前記第2のゲイン調整回路と前記第2のオフセット調整回路が、粗調整後の受信信号レベルと直流オフセットの各値に基づいて、粗調整後の受信信号のゲインと直流オフセットのそれぞれを微調整する
請求項1に記載の受信装置。 - 前記ゲイン調整後の受信信号をAD変換してディジタル信号処理を施す後段回路と、
前記ゲイン調整およびオフセット調整のための調整信号を発生させる調整信号発生回路と、を有し、
前記調整信号発生回路は、前記後段回路に入力される前のアナログ信号である前記粗調整後の受信信号を入力し、その粗調整後の受信信号レベルに応じて微調整用のゲイン調整信号を発生させ、発生させたゲイン調整信号を前記第2のゲイン調整回路に出力し、前記入力した粗調整後の受信信号から直流オフセット値を検出し当該直流オフセット値の極性を反転させて微調整用のオフセットキャンセル値を発生させ、発生させた微調整用のオフセットキャンセル値を前記第2のオフセット調整回路に出力する
請求項4に記載の受信装置。 - 複数のアンテナそれぞれから無線信号を受信可能に構成され、
前記非線形変換手段の出力に基づいて信号レベルがより強いアンテナからの受信信号を選択し、当該選択した受信信号に対し、前記非線形変換手段の出力に基づいたゲインの調整を行う
請求項1に記載の受信装置。 - 無線搬送波と同じ周波数の受信信号をダイレクトに直交検波してベースバンドのI信号とQ信号に分離し、I信号とQ信号のそれぞれに対し、前記非線形変換手段の出力に基づいたゲインの調整を行う
請求項1に記載の受信装置。 - 無線搬送波と同じ周波数の受信信号をダイレクトに直交検波してベースバンドのI信号とQ信号に分離し、I信号とQ信号のそれぞれに対し、前記非線形変換手段の出力に基づいたゲインの調整と、当該特定ゲイン値に応じた前記直流オフセットの調整とを行う
請求項3に記載の受信装置。 - 前記ゲイン調整信号およびオフセット調整信号を発生させる調整信号発生回路を有し、
当該調整信号発生回路が、前記オフセットキャンセル値を設定し前記オフセット調整信号として出力する機能を有し、入力される制御信号に応じて前記特定ゲイン値が変更されたとき、出力する調整信号を、変更後の目標値に対応した新たなゲイン調整信号と新たなオフセット調整信号に切り替えて、それぞれ前記ゲイン調整回路と前記オフセット調整回路に出力する
請求項3に記載の受信装置。 - 前記オフセットキャンセル値を前記特定ゲイン値ごとに保持したテーブルを有し、
信号受信に先立つキャリブレーション時に、特定ゲイン値ごとに、当該特定ゲイン値を前記ゲイン調整回路に与えたときに、その出力信号の直流オフセットが最も小さくなるオフセットキャンセル値を検出し、検出したオフセットキャンセル値を前記テーブルに格納する
請求項3に記載の受信装置。 - 前記ゲイン調整後の受信信号をAD変換してディジタル信号処理を施す後段回路を有し、
前記受信信号のゲイン調整を、前記AD変換を行うADコンバータの入力レンジを超えない範囲で行い、
信号受信の待機時から前記受信信号のゲイン調整の途中まで、前記ADコンバータを含む前記後段回路の少なくとも一部の機能を停止または休止させる電源供給制御のモードを備える
請求項1に記載の受信装置。 - 受信信号の信号レベルに応じて当該受信信号のゲインを調整する機能を備える受信装置であって、
入力した受信信号の信号レベルを検出する信号レベル検出手段を有し、
前記信号レベル検出手段が検出した受信信号の信号レベルに応じて一意に決められる値に受信信号のゲインと直流オフセットの粗調整を行い、粗調整の結果に応じた値に前記ゲインと前記直流オフセットの微調整を行う
受信装置。 - 前記受信信号の信号レベルに応じた特定ゲイン値に対して一意に決まるオフセットキャンセル値を求め、
前記特定ゲイン値と前記求めたオフセットキャンセル値に応じて前記粗調整を行う
請求項12に記載の受信装置。 - 前記ゲインと直流オフセットが微調整された後の信号をAD変換するADコンバータを有し、
前記粗調整では、前記ADコンバータを超えない範囲でゲイン調整を行い、
粗調整後の受信信号レベルと直流オフセットを検出し、当該検出された受信信号レベルと直流オフセットに応じて前記微調整を行う
請求項12に記載の受信装置。
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