JP2005129435A - ポリオレフィン樹脂製電池セパレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂の組成を単純にすることによって、生産工程における均一分散の実現を容易にし、単純な樹脂組成にも関わらずシャットダウン機能を有し、細孔径が小さく空隙率が高いポリオレフィン樹脂製電池セパレータを優れた生産性をもって提供する。
【解決手段】結晶性ポリプロピレン(A)と、結晶性ポリプロピレン(A)中に分散したプロピレン−α−オレフィン共重合体(B)とからなるポリオレフィン樹脂(C)を含有する樹脂組成物を溶融混練して膜状溶融物とし、該膜状溶融物を膜状成形物に成形した後、その膜状成形物を少なくとも一方向に延伸することにより形成された電池セパレータであって、ポリオレフィン樹脂(C)が結晶性ポリプロピレン(A)30〜90重量%とプロピレン−α−オレフィン共重合体(B)10〜70重量%とからなり、プロピレン−α−オレフィン共重合体(B)領域に連通した細孔を有するポリオレフィン樹脂製電池セパレータである。
【選択図】なし


Description

本発明は、ポリオレフィン樹脂製電池セパレータに関する。詳しくは、低い孔閉塞温度と高い膜破れ温度を有する安全性の高い電池セパレータに関する。
有機溶媒系電池セパレータには、耐薬品性の観点からポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂を主成分とした多孔膜が使用されており、その製造方法として、一般に次のものが知られている。
(a)高ドラフト比で製膜した結晶性ポリプロピレンのシートを、必要に応じて加熱処理し、少なくとも一方向に延伸し、結晶ラメラ間をフィブリル化させ多孔膜を得る方法(以下「単成分延伸法」という)。
(b)ポリオレフィン樹脂に有機液状体、無機質充填剤等を混合して成形したシートから、該有機液状体、無機質充填剤等を抽出し、必要に応じ該抽出の前後に延伸を行う方法(以下「混合抽出法」という)。
(c)ポリエチレンとポリプロピレン等を混合して成形したシートを、少なくとも一方向に延伸し、異種ポリマー間の界面に空隙(細孔)を生じさせる方法(以下「多成分延伸法」という)。
多成分延伸法は、マトリックスポリマーへの異種ポリマーの微分散が難しく、また、延伸性にも劣ることから、細孔の孔径が小さい電池セパレータや空隙率の大きい電池セパレータが得られ難いため、上記混合抽出法または単成分延伸法による電池セパレータが主流をなしている。
一方、有機溶媒系電池の場合、電池の誤使用等により電池内部が異常に温度上昇し発火等の事故が生じるのを防止するために、ある程度の温度に達したらセパレータが膜破れすることなく細孔を閉塞して電流をシャットダウンする機能(以下「シャットダウン機能」という)が求められている。このシャットダウン機能に対し上記単成分延伸法や溶媒抽出法だけの技術では十分なシャットダウン機能が得られず、膜破れする温度(以下「膜破れ温度」という)Tと細孔を閉塞する温度(以下「孔閉塞温度」という)Tの差ΔT=T−Tを大きくし、かつ、より早い段階で異常反応を停止し温度上昇を抑えるため孔閉塞温度を低減することが望まれている。
この要求に対して、ポリプロピレンとポリエチレンの融点差の特性を利用し、ポリプロピレン微多孔膜とポリエチレン微多孔膜とを多層化し、孔閉塞温度と膜破れ温度の差を大きくして、セパレータの安全性を高める技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この場合は製造工程が複雑なだけでなく、セパレータの薄膜化が難しく、小型化、軽量化が求められる電池のセパレータとしては不十分であった。
また、ポリプロピレンとポリエチレンを特定の割合で混合して製膜し、更に延伸することにより、電池セパレータの孔閉塞温度と膜破れ温度の改良を図る技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。電池セパレータには、脱離した正極材がセパレータを通過することを防止するために、細孔の径が小さいことが必要とされるが、該技術によって得られる細孔は、ポリプロピレンとポリエチレンの界面剥離により形成されるため、細孔径が大きく、微細孔を必要とする電池セパレータに用いることが難しかった。
一方、エチレン−プロピレンブロックコポリマーからなる成分Aとプロピレンホモポリマーまたはランダムコポリマーからなる成分B及び低分子量ポリプロピレンからなる成分Cに、必要に応じ炭酸カルシウムからなる成分Dやベータ球晶成核剤からなる成分Eを添加した高分子性組成物からなる多孔膜及びその製造方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
これらの技術では、エチレン−プロピレンブロックコポリマーだけでは十分な多孔性及び通気性が得られないため、多成分系によりその改良を図っているが、形成された細孔の径が大きく、正極材の透過による正負極間の短絡が懸念されるだけでなく、膜破れ温度Tと孔閉塞温度Tの差ΔT=T−Tが小さいため、シャットダウン機能に課題を有している。また、この細孔径が大きいため、膜の薄肉化や高空隙率化が難しく、電池の電気容量の向上が図りにくい等の課題を有しており、この多孔膜を電池セパレータとして使用することは難しい。
特開平6−98395号公報 特開平4−206257号公報 特開平4−309546号公報
本発明は、従来のポリオレフィン樹脂製電池セパレータに関する前記課題を解決すべくなされたものであり、単純な樹脂組成にも関わらずシャットダウン機能を有し、細孔径が小さく空隙率が高いポリオレフィン樹脂製電池セパレータを優れた生産性をもって提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、結晶性ポリプロピレン(A)と、結晶性ポリプロピレン(A)中に分散したプロピレン−α−オレフィン共重合体(B)とからなるポリオレフィン樹脂(C)を含有する樹脂組成物を溶融混練して膜状溶融物とし、該膜状溶融物を膜状成形物に成形した後、その膜状成形物を少なくとも一方向に延伸することにより形成された電池セパレータであって、ポリオレフィン樹脂(C)が結晶性ポリプロピレン(A)30〜90重量%とプロピレン−α−オレフィン共重合体(B)10〜70重量%とからなり、プロピレン−α−オレフィン共重合体(B)領域に連通した細孔を有するポリオレフィン樹脂製電池セパレータによって本課題が解決されることを見出しこの知見に基づいて本発明を完成した。尚、本発明において連通した細孔とは、共重合体(B)領域に連続的に形成され、結果的に電池セパレータの両面をつなぐ経路となる細孔をいう。
本発明は、以下によって構成される。
1.結晶性ポリプロピレン(A)と、結晶性ポリプロピレン(A)中に分散したプロピレン−α−オレフィン共重合体(B)とからなるポリオレフィン樹脂(C)を含有する樹脂組成物を溶融混練して膜状溶融物とし、該膜状溶融物を膜状成形物に成形した後、その膜状成形物を少なくとも一方向に延伸することにより形成された電池セパレータであって、ポリオレフィン樹脂(C)が結晶性ポリプロピレン(A)30〜90重量%とプロピレン−α−オレフィン共重合体(B)10〜70重量%とからなり、プロピレン−α−オレフィン共重合体(B)領域に連通した細孔を有するポリオレフィン樹脂製電池セパレータ。
2.結晶性ポリプロピレン(A)のメルトフローレートMFRPPとプロピレン−α−オレフィン共重合体(B)のメルトフローレートMFRRCのメルトフローレート比MFRPP/MFRRCが0.1〜10であることを特徴とする前記1項記載のポリオレフィン樹脂製電池セパレータ。
3.メルトフローレート比MFRPP/MFRRCが0.2〜5であることを特徴とする前記2項記載のポリオレフィン樹脂製電池セパレータ。
4.膜状溶融物を膜状成形物に成形する際のドラフト比が1〜10の範囲であることを特徴とする前記1〜3項のいずれか1項記載のポリオレフィン樹脂製電池セパレータ。
5.膜状溶融物を膜状成形物に成形する際のドラフト比が1〜3の範囲であることを特徴とする前記1〜3項のいずれか1項記載のポリオレフィン樹脂製電池セパレータ。
6.ポリオレフィン樹脂(C)が結晶性ポリプロピレン(A)40〜70重量%とポリプロピレン−α−オレフィン共重合体(B)30〜60重量%とからなることを特徴とする前記1〜5項のいずれか1項記載のポリオレフィン樹脂製電池セパレータ。
7.プロピレン−α−オレフィン共重合体(B)のプロピレン含量が30〜80重量%である前記1〜6項のいずれか1項記載のポリオレフィン樹脂製電池セパレータ。
8.プロピレン−α−オレフィン共重合体(B)のプロピレン含量が40〜70重量%である前記1〜7項のいずれか1項記載のポリオレフィン樹脂製電池セパレータ。
9.ポリオレフィン樹脂(C)が、1段目で結晶性ポリプロピレン(A)を製造し、連続して2段目でプロピレン−α−オレフィン共重合体(B)を製造する工程を含む多段重合法により得られたことを特徴とする前記1〜8項のいずれか1項記載のポリオレフィン樹脂製電池セパレータ。
10.透気抵抗度(ガーレー)が1〜2,000秒/100ml、膜破れ温度Tが150℃以上であって、膜破れ温度Tと孔閉塞温度Tの差ΔT(T−T)が20℃以上であることを特徴とする前記1〜9項のいずれか1項記載のポリオレフィン樹脂製電池セパレータ。
本発明のポリオレフィン樹脂製電池セパレータは、特定の加工方法のもと、結晶性ポリプロピレン(A)中にプロピレン−α−オレフィン共重合体(B)(以下、単に「共重合体(B)」ということがある)が微分散した特定のポリプロピレン樹脂を用いることにより低温時の延伸性を向上させ、共重合体(B)領域に共重合体(B)の開裂による細孔を形成させて得られた電池セパレータである。また、本発明のポリオレフィン樹脂製電池セパレータは、従来のような複雑な製造工程を用いないで得られる経済的な電池セパレータであり、孔閉塞温度が低く、膜破れ温度の高いため、安全性の高い電池セパレータである。更に、細孔が微細であって延伸性及び高空隙率化に優れるため、安全性だけでなく高電池容量や薄肉化の目的に適った優れた電池セパレータである。
以下に、本発明の実施形態を説明する。
(1)ポリオレフィン樹脂(C)
本発明のポリオレフィン樹脂製電池セパレータは、結晶性ポリプロピレン(A)と、共重合体(B)とからなり、結晶性ポリプロピレン(A)のマトリックス中に共重合体(B)が領域として微分散しているポリオレフィン樹脂(C)が使用される。
(i)結晶性ポリプロピレン(A)
結晶性ポリプロピレン(A)は、主としてプロピレン重合単位からなる結晶性の重合体であり、好ましくはプロピレン重合単位が全体の90重量%以上であるポリプロピレンである。具体的には、プロピレンの単独重合体であってもよく、また、プロピレン重合単位90重量%以上とα−オレフィン10重量%以下とのランダムまたはブロック共重合体であってもよい。結晶性ポリプロピレン(A)が共重合体の場合に使用されるα−オレフィンとしては、エチレン(本発明ではα−オレフィンに含める)、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン等を挙げることができる。このうち、プロピレン単独重合体またはプロピレン重合単位の含量が90重量%以上のプロピレン−エチレン共重合体を用いるのが、製造コストの点から好ましい。
また、結晶性ポリプロピレン(A)のメルトフロ−レ−トMFRPPは製膜の安定性から0.1〜50g/10分の範囲のものが好ましい。
(ii)プロピレン−α−オレフィン共重合体(B)
共重合体(B)は、プロピレンとプロピレン以外のα−オレフィンとのランダム共重合体である。プロピレン重合単位の含量は、共重合体(B)全体に対し重量基準で30〜80重量%の範囲にあることが好ましく、より好ましくは35〜75重量%、更に好ましくは40〜70重量%である。プロピレン重合単位の含量が前記範囲より多過ぎる場合には、結晶性ポリプロピレン(A)のマトリックス中に存在する共重合体(B)領域に細孔が形成されにくく、また、プロピレン重合単位の含量が前記範囲より少なすぎる場合には、結晶性ポリプロピレン(A)と共重合体(B)の界面剥離が生じ易くなるため低温延伸性が低下し、細孔径も大きなものとなり易い。
共重合体(B)に使用されるプロピレン以外のα−オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。このうちα−オレフィンとしてエチレンを用いたプロピレン−エチレン共重合体が、製造コストの点から好ましく用いられる。
共重合体(B)のメルトフローレートMFRRCは特に限定されないが、0.1〜20g/10分の範囲が成形加工性に優れるため好適である。
(iii)ポリオレフィン樹脂(C)
ポリオレフィン樹脂(C)は、結晶性ポリプロピレン(A)と共重合体(B)からなる。結晶性ポリプロピレン(A)のメルトフローレートMFRPPとプロピレン−α−オレフィン共重合体(B)のメルトフローレートMFRRCとのメルトフローレート比MFRPP/MFRRC(以下、「MFR比」という)は、限定されるものではないが、MFR比が0.1〜10が好ましく、0.2〜5がより好ましい。MFR比が上記の範囲内の場合には、共重合体(B)が結晶性ポリプロピレン(A)中に微分散するために、低温延伸により微細で連通した細孔が得られる。その結果、微細な細孔同士の接触点が増加するため通気性の大きい電池セパレータが得られ、更には、膜破れ温度Tが150℃以上であって、膜破れ温度Tと孔閉塞温度Tの差ΔT=T−Tが20℃以上の電池セパレータが得られることとなる。また、ポリオレフィン樹脂(C)は延伸性に優れるために空隙率が高く電池容量の大きい電池セパレータが得られ易く、通気性も一層大きくなる。該電池セパレータでは、走査型電子顕微鏡(SEM)による断面観察によれば、1〜2μmの微細な細孔が多数連なっており、細孔径の長軸の最大値が7μm以下の微細な細孔が認められ、安全性の観点からも優れた電池セパレータとなる。
尚、MFR比が10より大きい場合は、MFR比が0.1〜10の場合に比べて、延伸により形成される細孔の孔径は大きく、連通した細孔の割合が低下する傾向がある。更に、膜破れ温度Tと孔閉塞温度Tの差ΔT=T−Tが小さな電池セパレータとなる。該電池セパレータでは、SEMによる断面観察によれば、5μm前後の細孔が多数連なっており、細孔径の長軸の最大値が12μm以下の細孔が認められる。
ポリオレフィン樹脂(C)における、結晶性ポリプロピレン(A)の含量は30〜90重量%、好ましくは40〜70重量%であり、共重合体(B)の含量は10〜70重量%、好ましくは30〜60重量%である。共重合体(B)の含量が10重量%未満の場合には、共重合体(B)領域に形成された細孔の連なりが少なくなり連通した細孔が得られにくく、70重量%を超える場合には、結晶性ポリプロピレン(A)中に存在する共重合体(B)の微分散構造が得られ難くなる。
前記ポリオレフィン樹脂(C)の製造方法は特に限定されず、上記の条件を満足すれば、いかなる製造方法を用いてもよい。例えば、各々別個に重合して得られた結晶性ポリプロピレン(A)と共重合体(B)とを溶融、混練等によって混合することによりポリオレフィン樹脂(C)を製造してもよい。具体的には、チタン担持触媒等のチーグラーナッタ触媒を用いて重合した共重合体(B)や共重合体(B)に該当する市販のエチレン−プロピレンゴムと結晶性ポリプロピレン(A)とを溶融、混合する方法が例示できる。
また、結晶性ポリプロピレン(A)と共重合体(B)とを多段重合により連続的に重合することによってポリオレフィン樹脂(C)を製造してもよい。例えば、複数の重合器を使用し、1段目で結晶性ポリプロピレン(A)を製造し、引続き2段目で結晶性ポリプロピレン(A)の存在下に共重合体(B)を製造し、ポリオレフィン樹脂(C)を連続的に製造する方法が例示できる。この連続重合法は、上記した溶融混合法に比べて製造コストが低く、また、結晶性ポリプロピレン(A)中に共重合体(B)が均一に分散したポリオレフィン樹脂(C)が安定して得られるため好ましい。
本発明において、特に好ましいポリオレフィン樹脂(C)は、上記連続重合法により製造し、前記MFR比を10以下、更に好ましくは0.2〜5の範囲となるように調整したものである。
本発明のポリオレフィン樹脂製電池セパレータには、結晶性ポリプロピレン(A)中に微分散した共重合体(B)領域に微細な開裂が多数認められる。共重合体(B)が一定以上のプロピレン成分を含有するために結晶性ポリプロピレンと相溶性を有しており、この結晶性ポリプロピレン(A)と相溶性を有する共重合体(B)が、結晶性ポリプロピレン(A)より低強度であるため、延伸応力により共重合体(B)領域で開裂が発生したと推察される。このメカニズムは従来の無機質フィラーや異種ポリマーを混合及び延伸した多成分延伸法と根本的に異なる。その結果、得られた電池セパレータは、細孔径が小さいため安全性に優れ、また、空隙率が高いため電気容量を高くすることができる。
本発明の電池セパレータの空隙率は、特に限定されるものではないが、10〜90%が好ましく、30〜80%がより好ましく、50〜80%がより好ましい。空隙率が上記の範囲内であれば、電池セパレータとしての機能が得られ、強度が低下する恐れがない。特に、空隙率が50〜80%の場合は、電池の高容量化や小型化が可能となる。
更に、共重合体(B)のα−オレフィンがエチレンの場合を一例に取ると、本発明のポリオレフィン樹脂製電池セパレータは、低融点の共重合体(B)中に形成された細孔が温度上昇とともに閉塞する一方で、マトリックスポリマーである結晶性ポリプロピレン(A)が高融点のために170℃近傍まで膜破れすることがなく、優れたシャットダウン機能を有することが認められる。
この温度上昇による細孔の閉塞は、MFR比により大きく影響されるが、更に、共重合体(B)中のプロピレン含量にも影響され、共重合体(B)中のプロピレン含量が30重量%未満の場合には温度上昇による細孔の閉塞が起こりにくくなる。これはプロピレン含量の低下によりマトリックスポリマーである結晶性ポリプロピレン(A)と共重合体(B)の相溶性が低下して、結晶性ポリプロピレン(A)と共重合体(B)の界面に細孔が形成され、例え温度が上昇しても、共重合体(B)の収縮が強いため細孔が閉塞しにくいものと推察される。
尚、本発明において共重合体(B)領域とは、共重合体(B)自体が占める領域、及び共重合体(B)とそれに隣接する物質との境界領域をいう。従って、共重合体(B)領域に生じる細孔には、共重合体(B)自体が占める領域の中で生じる開裂による細孔、及び結晶性ポリプロピレン(A)等と共重合体(B)との境界領域で生じる界面剥離による細孔が含まれる。
前記のようなMFR比を有するポリオレフィン樹脂(C)は、具体的には国際公開第97/19135号パンフレット、特開平8−27238号公報等に記載されている方法により製造することができる。
尚、ポリオレフィン樹脂(C)は前記の方法で製造することができる他に、市販品の中から所望の仕様のものを選択して用いてもよい。
尚、前記MFR比は、通常は結晶性ポリプロピレン(A)のMFRPP及びプロピレン−α−オレフィン共重合体(B)のMFRRCを各々測定することにより求められる。しかし、ポリプロピレン樹脂を多段重合により連続的に製造した場合(最初に結晶性ポリプロピレン(A)を重合し、次いで共重合体(B)を重合する場合)は、共重合体(B)のMFRRCを直接測定できないため、直接測定可能な結晶性ポリプロピレン(A)のMFRPP、得られるポリオレフィン樹脂(C)のメルトフローレートMFRWHOLE及びポリオレフィン樹脂(C)中の共重合体(B)の含有量WRC(重量%)から、下記式によりMFRRCを算出して、MFR比を求めることができる。
log(MFRRC)={log(MFRWHOLE)−(1−WRC/100)log(MFRPP)}/(WRC/100)
(2)ポリオレフィン樹脂製電池セパレータ形成用樹脂組成物
本発明のポリオレフィン樹脂製電池セパレータを形成するための膜状成形物の成形材料である樹脂組成物は、ポリオレフィン樹脂(C)の他に、通常のポリオレフィンに使用される酸化防止剤、中和剤、α晶造核剤、β晶造核剤、界面活性剤等を必要に応じて配合することができる。
酸化防止剤としては、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート等のフェノール系酸化防止剤、またはトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン−ジフォスフォナイト等のリン系酸化防止剤等が例示できる。
中和剤としてはステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸塩類が例示でき、無機充填剤及びブロッキング防止剤としては炭酸カルシウム、シリカ、ハイドロタルサイト、ゼオライト、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム等が例示でき、滑剤としてはステアリン酸アマイド等の高級脂肪酸アマイド類が例示でき、帯電防止剤としてはグリセリンモノステアレート等の脂肪酸エステル類が例示できる。
α晶造核剤としては、タルク、アルミニウムヒドロキシ−ビス(4−t−ブチルベンゾエート)、1・3,2・4−ジベンジリデンソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(2’,4’−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(3’,4’−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1・3−p−クロルベンジリデン−2・4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−クロルベンジリデン)ソルビトール、ナトリウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、アルミニウムジヒドロキシ−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート等の公知のα晶造核剤が挙げられる。これらは単独使用でも、2種以上の併用でも良い。
これらの添加剤の配合量は、ポリオレフィン樹脂製電池セパレータの要求特性等により適宜選択することができるが、通常前記樹脂組成物全量に対し0.001〜5重量%程度とするのが好ましい。
また、本発明のポリオレフィン樹脂製電池セパレータを形成するための前記樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、プロピレンの単独重合体、プロピレンを主成分とするプロピレン以外の単量体との二元以上のランダム重合体やポリエチレン樹脂、ポリブテン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂等の他のオレフィン樹脂の1種以上を併用しても構わない。
更に、電池セパレータの細孔の閉塞温度を低減させたり柔軟性を付与するためにシングルサイト触媒や公知のマルチサイト触媒で重合されたエチレン−ジエン弾性共重合体、エチレンープロピレン弾性共重合体、スチレン−ブタジエン弾性共重合体等の弾性共重合体を添加しても構わない。
前記ポリオレフィン樹脂(C)と上記添加剤を配合する方法は特に限定されず、例えばヘンシェルミキサー(商品名)等の高速撹拌機付混合機及びリボンブレンダー並びにタンブラーミキサー等の通常の配合装置により配合する方法(ドライブレンド)が例示でき、更に通常の単軸押出機または二軸押出機等を用いてペレット化する方法が例示できる。
(3)ポリオレフィン樹脂製電池セパレータの形成
本発明のポリオレフィン樹脂製電池セパレータは、ポリオレフィン樹脂(C)を主成分とした前記樹脂組成物を溶融混練し膜状溶融物とし、該膜状溶融物をドラフト比1〜5の範囲で膜状成形物に成形した後、その膜状成形物を100℃以下の温度で少なくとも一方向に延伸することにより形成することができる。その工程は、製膜工程と延伸工程からなる。
(i)製膜工程
前記樹脂組成物から膜状成形物を得るための製膜工程には、公知のインフレーションフィルム成形法、Tダイフィルム成形法、カレンダー成形法等の方法が用いられるが、膜厚さの精度が高く多層化が容易なTダイフィルム成形法が好適に用いられる。
前記樹脂組成物は、180℃以上の押出成形温度で製膜することができるが、ダイス内圧力を低減させ後述のドラフト比を低減させる目的と、マトリックスポリマーである結晶性ポリプロピレン(A)の剛性を向上させて結晶性ポリプロピレン(A)中に分散した共重合体(B)領域に均一かつ微細な細孔が生じさせ易くするため、220〜300℃の押出成形温度が好適に用いられる。
溶融混練された前記樹脂組成物は、ダイリップより押し出されるが、この際、ダイリップを通過する樹脂組成物の流れ方向(MD)の線速度VCLと膜状成形物の流れ方向(MD)の線速度Vの比で定義されるドラフト比(VCL/V)が本願発明を達成するための重要な要因である。一般に熱可塑性樹脂フィルムの成形時にはドラフト比は10〜50程度である。本発明においては、該樹脂組成物を製膜する際のドラフト比は1〜5、好ましくは1〜3であり、これによって得られる膜状成形物は延伸性に優れ、延伸によって微細な連通した細孔が形成され易くなる。
また、マトリックスポリマーである結晶性ポリプロピレン(A)の剛性を向上させて結晶性ポリプロピレン(A)中に分散したプロピレン−α−オレフィン共重合体(B)領域に均一かつ微細な細孔を生じさせ易くするため、ダイリップより押出される膜状成形物の冷却は、徐冷とすることが望ましく、冷却ロールの温度を60〜120℃、更に好ましくは70〜110℃の範囲で冷却することが望ましい。60℃未満のロール温度では所期の多孔化が得られ難く、120℃を超えると溶融樹脂がロールへ密着し易く生産性に劣る等の課題がある。
製膜工程で得られた膜状成形物の厚さは特に限定されるものではないが、次の延伸工程における延伸及び熱処理条件と電池セパレータの要求特性によって決定され、20μm〜2mm、好ましくは50μm〜500μm程度であって、製膜速度は1〜100m/分の範囲が好適に用いられる。これらの厚さの膜状成形物は、インフレーション成形装置をはじめとして、前記冷却ロールとエアー吹き出し口を有するエアーナイフ、前記冷却ロールと一対の金属ロール、前記冷却ロールとステンレスベルト等の組み合わせからなるTダイフィルム成形装置やカレンダー成形装置等の各種製膜装置により得られる。
更に、本発明のポリオレフィン樹脂製電池セパレータは、公知の無機質充填剤、有機質充填剤等を含有した樹脂組成物を本発明のポリオレフィン樹脂製電池セパレータ形成用樹脂組成物と共押出しして膜状成形物としても構わない。
尚、得られた膜状成形物には、次の延伸工程に供する前に、結晶化度を更に向上させるために熱処理を施しても構わない。熱処理は、例えば、加熱空気循環オーブンまたは加熱ロールにより、80〜150℃程度の温度で1〜30分間程度加熱することにより実施される。
(ii)延伸工程
前記製膜工程で製膜された膜状成形物は、次いで少なくとも縦(MD)方向もしくは横(TD)方向のいずれか一方向に延伸され、結晶性ポリプロピレン(A)中に微分散したプロピレン−α−オレフィン共重合体(B)領域に連通した細孔が形成される。この点が、本発明の製造方法と、従来技術である単成分延伸法、多成分延伸法及び混合抽出法等が根本的に異なるところである。これにより本発明の製造方法は、混合抽出法のような複雑な抽出及び乾燥工程等の製造工程や、結晶性ポリオレフィン(A)のラメラ結晶間のフィブリル化により細孔を発現させる単成分延伸法に見られる製膜後の熱処理による結晶化工程等を不要とするだけでなく、マトリックスポリマーと充填剤の界面に空隙を生じさせる多成分延伸法の場合の延伸性不良や平均細孔径が大きくなり易く空隙率が低い等の課題を大幅に改善し、任意の平均細孔径や空隙率を有する電池セパレータを優れた生産性を以って提供することを可能にする。
延伸の方法は、一方向に延伸する一軸延伸法の他に、一方向に延伸した後、もう一方の方向に延伸する逐次二軸延伸法、縦横方向に同時に延伸する同時二軸延伸法、更に、一軸方向に多段延伸を行う方法、逐次二軸延伸や同時二軸延伸の後に更に延伸を行う方法等が挙げられ、何れの方法を用いても良い。尚、膜状成形物は前記製膜工程においてドラフトされるため、例え低ドラフト比で製膜された膜状成形物であっても、結晶性ポリプロピレン(A)中に微分散する共重合体(B)は樹脂の流れ方向つまり縦(MD)方向に沿って配向しており、一段目の延伸は横方向への一軸延伸法もしくは縦横方向への同時二軸延伸法により行うことが望ましいが、一段目に縦方向への延伸を行い二段目に横方向へ延伸を行う逐次二軸延伸法でも構わない。
この一段目の延伸温度は、共重合体(B)の融点Tmαより低いことが好ましく、10〜100℃の温度範囲が好適に用いられるが、更に本発明では、ポリオレフィン樹脂(C)を特定の組成とすることによりこれらの低温領域における延伸性に優れることを見出した。また、延伸倍率は、特に限定はなく必要に応じ行われる二段目の延伸条件や電池セパレータの要求特性から決定され、通常1.5倍〜7倍の範囲である。
延伸倍率が上記の範囲であれば優れた特性を持つ電池セパレータが得られ、延伸切れの多発による生産性低下の恐れもない。また、同時二軸延伸の場合には、面積倍率(=縦延伸倍率×横延伸倍率)は2〜50倍が好ましく、更に好ましくは4〜40倍である。面積倍率がこの範囲であれば優れた特性を持つ電池セパレータが得られ、延伸切れの多発による生産性低下の恐れもない。
本発明の電池セパレータは、必要に応じ二段目の延伸を行うが、二段目の延伸温度は、結晶性ポリプロピレン(A)の融点Tmcより10℃以上低いことが好ましい。また、該延伸温度が共重合体(B)の融点Tmαより高い場合には、空隙率がそれほど増加せず、得られる電池セパレータの厚さが低減する傾向がある。更に、該延伸温度がTmαより低い場合には、空隙率が増加するが、厚さがあまり低減しない傾向がある。
二段目の延伸倍率は、電池セパレータの要求特性により決定されるが、1.5倍〜7倍の範囲が好ましい。延伸倍率が上記の範囲内であれば、延伸効果が十分となり、延伸切れによって生産性が低下する恐れもない。
上記の延伸工程で細孔が形成され多孔質となった膜状成形物は、次いで熱処理されることが好ましい。この熱処理は、形成された細孔を保持するための熱固定を主なる目的とするものであり、通常、加熱ロール上、加熱ロール間または熱風循環炉を通すことによって行なわれる。
この熱処理(熱固定)は、延伸状態を保持したまま多孔質となった膜状成形物を結晶性ポリプロピレン(A)の融点Tmcより5〜60℃低い温度に加熱し、緩和率を0〜50%とすることにより実施される。加熱温度が上記の上限温度より高いと、形成された細孔が閉塞することもあり、また、温度が上記の下限温度より低いと熱固定が不十分となり易く、後に細孔が閉塞したり、またポリオレフィン樹脂製電池セパレータとして使用する際に温度変化により熱収縮を起こし易くなる。
本発明のポリオレフィン樹脂製電池セパレータの厚さは、特に限定されるものではないが、生産性の観点から5〜100μmが好ましく、10〜50μmが更に好ましい。
本発明のポリオレフィン樹脂製電池セパレータには、必要に応じ、界面活性剤処理、コロナ放電処理、低温プラズマ処理、スルホン化処理、紫外線処理、放射線グラフト処理等の親水化処理を施すことができ、また各種塗膜を形成することができる。
また、本発明のポリオレフィン樹脂製電池セパレータは、セパレータ自体の補強や電池容量の向上等の公知の特性付与を目的として、不織布、織布や他素材の多孔膜等を積層して用いても構わない。
以下、実施例及び比較例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
また、実施例及び比較例で用いたポリオレフィン樹脂(C)は、連続重合法により1段目で結晶性ポリプロピレン(A)を重合し、2段目でプロピレン−α−オレフィン共重合体(B)(プロピレン−エチレン共重合体)を重合して得られた。
尚、実施例及び比較例で用いた測定方法及び評価方法は下記の通りである。
(1)空隙率:電池セパレータサンプル100×100mmから嵩比重を求め、また、延伸前の多孔化されていない膜状成形物サンプル100×100mmから(株)東洋精機製作所製の自動比重計DENSIMETER,D−Sにて真比重を求め、下記式より空隙率を求めた。
空隙率(%)=(1−嵩比重/真比重)×100
(2)最大細孔径:縦(MD)及び横(TD)の断面の走査型電子顕微鏡(SEM)観察により、細孔の長軸方向の長さの最大値をもって最大細孔径とした。
(3)メルトフローレート(MFR):JIS K 7210に準拠し、温度230℃、荷重21.18Nの条件にて測定した。
(4)透気抵抗度(ガーレー):通気性を示す指標であって、JIS P 8117に準拠し、B型ガーレーデンソメーター(テスター産業(株)製)により空気100mlが通過する時間を測定した。
(5)孔閉塞温度Tと膜破れ温度T:サンプルを3インチの円形ホルダーに固定したものを120℃から170℃の温度域で5℃ごとに恒温槽に1時間放置して熱処理し、透気抵抗度(ガーレー)を測定し、10,000秒/100mlとなる温度を孔閉塞温度Tとした。また、同等に熱処理し膜破れが発生する温度を膜破れ温度Tとした。
(6)延伸性:寸法が幅40mm、長さ100mmの、長さ方向を縦方向(MD)または横方向(TD)とする試験片を膜状成形物から調製した。試験片を、延伸温度23℃、変形速度200%/秒の条件で、長さ方向に0.5倍毎に一軸延伸を行い、延伸破断しない延伸倍率を可延伸倍率とし、延伸性を評価した。可延伸倍率が高いほど延伸性が優れ、多孔化し易い膜状成形物ほど、高空隙率化が容易である。
1)電池セパレータ形成用樹脂組成物の作成
表1の実施例1に示すポリオレフィン樹脂(C)に、フェノール系酸化防止剤としてテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを0.1重量%、リン系酸化防止剤としてトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイトを0.1重量%、中和剤としてステアリン酸カルシウムを0.1重量%配合し、ヘンシェルミキサー(商品名)で混合後、2軸押出機(口径50mm)を用いて溶融混練してペレット化し、電池セパレータ形成用樹脂組成物を得た。
2)電池セパレータの作成
[製膜工程/未延伸膜状成形物の作成]
リップ幅120mmのTダイを装備した20mm押出機を用い、前記のペレット状の樹脂組成物を、押出温度280℃、吐出量4kg/hで溶融し、クリアランスを0.20mmに調整したTダイのリップより膜状に押出し、80℃の冷却ロール上で冷却固化し、幅100mm、厚さ200μmの膜状成形物を作成した。尚、溶融状態にある膜状成形物を冷却固化する際に冷却ロールとの非接触面はエアーナイフにより空冷を実施した。
得られた膜状成形物の延伸性の評価結果を表1に示した。
3)[延伸工程/電池セパレータの作成]
前記膜状成形物を、縦方向(MD方向)を拘束しながら、延伸温度23℃、変形速度200%/秒、延伸倍率3倍の条件で横方向(TD方向)に延伸したのち、更に、延伸温度100℃、変形速度1,000%/秒、延伸倍率3倍の条件で縦方向(MD方向)に延伸しポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。得られた電池セパレータの特性を表1に示した。
表1の実施例2に示すポリオレフィン樹脂(C)を用いた以外は、実施例1に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表1に示した。
表1の実施例3に示すポリオレフィン樹脂(C)を用いた以外は、実施例1に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表1に示した。
表1の実施例4に示すポリオレフィン樹脂(C)を用いた以外は、実施例1に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表1に示した。
表1の実施例5に示すポリオレフィン樹脂(C)を用い、実施例1に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。尚、実施例5では、横方向への延伸時に、延伸倍率3倍の条件で延伸切れが多発したため延伸倍率2.5倍にて延伸しポリオレフィン樹脂製電池セパレータとした。
膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表1に示した。
(比較例1)
ポリオレフィン樹脂(C)に代えて表1の比較例1に示すポリオレフィン樹脂を用い、実施例1に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表1に示した。
(比較例2)
表1の比較例2に示すポリオレフィン樹脂(C)を用い、実施例1に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを作成した。比較例2では、横方向への延伸時に、延伸倍率1.5倍未満で延伸切れが発生して延伸性に劣り、横延伸倍率1.2倍程度の僅かな延伸では電池セパレータとしての特性は得られなかった。
(比較例3)
ポリオレフィン樹脂(C)に代えて、プロピレン単独重合体(MFRが2.5g/10minの結晶性ポリプロピレン)50重量%とエチレン単独重合体(MFRが0.75g/min(温度190℃、荷重21.18N)のHDPE)50重量%を用いた以外は、実施例1に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを作成したが、横方向への延伸時に、延伸倍率1.5倍未満で延伸切れが発生し延伸性に劣っていた。横延伸倍率1.2倍程度の僅かな延伸では電池セパレータとしての特性は得られなかった。
製膜工程において、ダイのリップクリアランスが0.6mmとなるように調整した以外は実施例4に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表2に示した。
製膜工程において、ダイのリップクリアランスが1.2mmとなるように調整した以外は実施例4に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表2に示した。
(比較例4)
製膜工程において、ダイのリップクリアランスが2.0mmとなるように調整した以外は実施例4に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表2に示した。
横延伸倍率を5倍、縦延伸倍率を6倍とした以外は、実施例4に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表2に示した。
横延伸温度を80℃とした以外は、実施例4に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表2に示した。
(比較例5)
横延伸温度を120℃とした以外は、実施例4に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表2に示した。
縦方向への延伸は実施せず、横方向への延伸だけを行った他は、実施例4に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表2に示した。
表3の実施例11に示すポリオレフィン樹脂(C)を用いTダイのリップクリアランスが0.4mmとなるように調整し、横方向の延伸温度を80℃とした以外は実施例1と同様に実施した。尚、実施例11では、横方向への延伸時に、延伸倍率3倍の条件で延伸切れが多発したため延伸倍率2.5倍にて延伸しポリオレフィン樹脂製電池セパレータとした。膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表3に示した。
表3の実施例12に示すポリオレフィン樹脂(C)を用いた他は、実施例11に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表3に示した。
表3の実施例13に示すポリオレフィン樹脂(C)を用いた他は、実施例11に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表3に示した。
表3の実施例14に示すポリオレフィン樹脂(C)を用いた他は、実施例11に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表3に示した。
製膜工程において、Tダイのリップクリアランスを0.2mmとした他は、実施例12に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表4に示した。
製膜工程において、Tダイのリップクリアランスを1.2mmとした他は、実施例12に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表4に示した。
縦方向への延伸は実施せず、横方向への延伸だけを行った他は、実施例12に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表4に示した。
延伸工程において、一段目の延伸を延伸温度23℃にて縦方向に3倍延伸し、二段目の延伸を延伸温度80℃にて横方向に3倍延伸した以外は、実施例12に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表4に示した。
(比較例6)
製膜工程において、Tダイのリップクリアランスを2.0mmとした他は、実施例12に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表4に示した。
(比較例7)
製膜工程において、冷却ロールの温度を30℃とした他は実施例12に準じてポリオレフィン樹脂製電池セパレータを得た。膜状成形物の延伸性と電池セパレータの特性を表4に示した。
実施例6で得られたポリオレフィン樹脂製電池セパレータについて、膜破れ温度T及び孔閉塞温度Tを測定した結果、それぞれT170℃、T140℃であった。ΔTが30℃であり電池セパレータとして優れたシャットダウン機能を有していた。
実施例16で得られたポリオレフィン樹脂製電池セパレータについて、膜破れ温度T及び孔閉塞温度Tを測定した結果、それぞれT170℃、T160℃であった。ΔTが10℃であり電池セパレータとして若干のシャットダウン機能を有していた。
(比較例8)
市販の電池セパレータ(商品名セルガード2400、セルガード(株)製、厚さ27μm、空隙率38%、透気抵抗度600秒/100ml)について、膜破れ温度T及び孔閉塞温度Tを測定した結果、Tは165℃であったが、160℃でも透気抵抗度が710秒/100mlであり10,000秒/100ml以上とはならなかったためTは測定不可能であり、電池セパレータとしてシャットダウン機能は認められなかった。
実施例6で得られたポリオレフィン樹脂製電池セパレータを用い、正極をLiCoO、負極をリチウム金属、電解液をLiPFを1mol/L含有する炭酸エチレン/炭酸ジメチル(1:2)混合液としたコイン型二次電池を作成し、30℃の環境下で充電条件を3.0V→4.2V(0.8mA)、放電条件を4.2V→3.0V(0.8mA)とし、100サイクルの充放電試験を行った。1サイクル目の放電容量140mAh/gに対し、100サイクル目の放電容量は119mAh/gであり、二次電池としての特性は問題のない範囲であった。
(比較例9)
実施例6で得られたポリオレフィン樹脂製電池セパレータを用いる代わりに市販の電池セパレータ(商品名セルガード2400、セルガード(株)製、厚さ27μm、空隙率38%、透気抵抗度600秒/100ml)を用いる以外は実施例21と同様に100サイクルの充放電試験を行った。1サイクル目の放電容量138mAh/gに対し、100サイクル目の放電容量は117mAh/gであった。
(表1)
Figure 2005129435
(表2)
Figure 2005129435
(表3)
Figure 2005129435
(表4)
Figure 2005129435
本発明のポリオレフィン樹脂製電池セパレータは、高空隙率化が可能なため電池の高容量化が可能であって、優れたシャットダウン機能を有する電池セパレータであり、リチウム一次電池、リチウムイオン二次電池及びリチウム二次電池等の有機溶媒系電池セパレータに好適に使用される。
本発明のポリオレフィン樹脂製電池セパレータの観察面を示す概念図である。 実施例4で得られたポリオレフィン樹脂製電池セパレータのMD断面(Edge View)の走査型電子顕微鏡写真(倍率:5000倍)である。 実施例4で得られたポリオレフィン樹脂製電池セパレータのTD断面(End View)の走査型電子顕微鏡写真(倍率:5000倍)である。 実施例4で得られたポリオレフィン樹脂製電池セパレータのポリプロピレン−α−オレフィン共重合体領域付近のTD断面(End View)の透過型電子顕微鏡写真である。 図4を説明する概念図。 実施例1の延伸性評価で得られたポリオレフィン樹脂製電池セパレータのMD断面(Edge View)の走査型電子顕微鏡写真(倍率:5000倍)である。 実施例1の延伸性評価で得られたポリオレフィン樹脂製電池セパレータのTD断面(End View)の走査型電子顕微鏡写真(倍率:5000倍)である。
符号の説明
A:結晶性ポリオレフィン(A)
B:プロピレン−α−オレフィン共重合体(B)
D:共重合体(B)領域に形成された細孔

Claims (10)

  1. 結晶性ポリプロピレン(A)と、結晶性ポリプロピレン(A)中に分散したプロピレン−α−オレフィン共重合体(B)とからなるポリオレフィン樹脂(C)を含有する樹脂組成物を溶融混練して膜状溶融物とし、該膜状溶融物を膜状成形物に成形した後、その膜状成形物を少なくとも一方向に延伸することにより形成された電池セパレータであって、ポリオレフィン樹脂(C)が結晶性ポリプロピレン(A)30〜90重量%とプロピレン−α−オレフィン共重合体(B)10〜70重量%とからなり、プロピレン−α−オレフィン共重合体(B)領域に連通した細孔を有するポリオレフィン樹脂製電池セパレータ。
  2. 結晶性ポリプロピレン(A)のメルトフローレートMFRPPとプロピレン−α−オレフィン共重合体(B)のメルトフローレートMFRRCのメルトフローレート比MFRPP/MFRRCが0.1〜10であることを特徴とする請求項1記載のポリオレフィン樹脂製電池セパレータ。
  3. メルトフローレート比MFRPP/MFRRCが0.2〜5であることを特徴とする請求項2記載のポリオレフィン樹脂製電池セパレータ。
  4. 膜状溶融物を膜状成形物に成形する際のドラフト比が1〜10の範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のポリオレフィン樹脂製電池セパレータ。
  5. 膜状溶融物を膜状成形物に成形する際のドラフト比が1〜3の範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のポリオレフィン樹脂製電池セパレータ。
  6. ポリオレフィン樹脂(C)が結晶性ポリプロピレン(A)40〜70重量%とポリプロピレン−α−オレフィン共重合体(B)30〜60重量%とからなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のポリオレフィン樹脂製電池セパレータ。
  7. プロピレン−α−オレフィン共重合体(B)のプロピレン含量が30〜80重量%である請求項1〜6のいずれか1項記載のポリオレフィン樹脂製電池セパレータ。
  8. プロピレン−α−オレフィン共重合体(B)のプロピレン含量が40〜70重量%である請求項1〜7のいずれか1項記載のポリオレフィン樹脂製電池セパレータ。
  9. ポリオレフィン樹脂(C)が、1段目で結晶性ポリプロピレン(A)を製造し、連続して2段目でプロピレン−α−オレフィン共重合体(B)を製造する工程を含む多段重合法により得られたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載のポリオレフィン樹脂製電池セパレータ。
  10. 透気抵抗度(ガーレー)が1〜2,000秒/100ml、膜破れ温度Tbが150℃以上であって、膜破れ温度Tと孔閉塞温度Tの差ΔT(T−T)が20℃以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載のポリオレフィン樹脂製電池セパレータ。
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