JP2005129400A - 光源装置、およびそれを用いた投影型表示装置 - Google Patents

光源装置、およびそれを用いた投影型表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 カソード電極からの電子の放出を活性化させる容量放電もしくは静電誘導を効率良く発生させ得るようにして、消灯直後に瞬時再点灯を行えるようにできる光源装置、およびそれを用いた投影型映像表示装置を提供する。
【解決手段】 内部空間の発光部2に所定のガスが封入された光透過性容器1と、この光透過性容器1の内部空間に対向して配置したカソード電極3およびアノード電極4からなる対の主電極とを具備する放電管を有し、この放電管の主電極3,4間に放電を発生させて発光させる光源装置において、前記対の主電極3,4のうちのカソード電極3側の前記光透過性容器1外周上に導電性材からなる補助電極Tr1を設けており、この補助電極Tr1を接地したものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内部空間に所定のガスが封入されたガラス容器等の耐圧透明容器と、この内部空間に対向して配置したカソード電極およびアノード電極からなる一対の主電極を具備する放電管を有し、この放電管の主電極間にアーク等の放電を発生させて発光させる光源装置、好ましくは該放電管の出射光を所望の方向に反射させるリフレクタを具備する光源装置、およびそれを用いた投影型映像表示装置に関する。
アーク放電を発生させることで照明を行う放電管には、キセノンランプ、メタルハライドランプ等があり、特に発光効率の高い放電管として、高圧型の水銀ランプある。
この種の高圧型の水銀ランプに関しては、直流電圧を電極間に印加する直流点灯方式と交流電圧を電極間に印加する交流点灯方式があるが、便宜上、以下、直流点灯方式の高圧型の水銀ランプを基に説明をする。
前記直流点灯方式の高圧型の水銀ランプにおいて、一対の主電極がガラス容器内に封入して設けられており、主電極の一方を負電荷(自由電子)を放出するカソード電極と呼び、主電極の他方をその負電荷を受取るアノード電極と呼ぶ。
前記高圧型の水銀ランプは、始動時に点灯制御回路のスタータ回路によって、数kv(キロボルト)から数10kvの高電位を主電極間に印加することにより、放電管内部の放電空間に絶縁破壊を起し、アーク放電を発生させる。アーク放電状態に移行してからは、数10vの低電圧駆動となり、放電管内部では水銀が完全に蒸発し安定点灯状態となる。
従来の構造では、放電管の始動性を高める補助電極をガラス容器外周上に配置させ、その補助電極をカソード電極側のリード線と電気的に接続して、放電管始動時に前記主電極間へ高電位を印加することにより、放電管の周辺に漂遊容量を生じさせ、前記補助電極に帯電した電荷を利用して容量放電を発生させ、主電極間の放電空間の絶縁破壊を促す提案がされている。
実用化している高圧型の水銀ランプの中で、直流点灯方式の放電管を図3に示す。
図3に示すように、放電管である高圧型の水銀ランプにおいては、ガラス容器1の内部空間が一対の電極(カソード電極3、アノード電極4)が対向して配置された発光部(発光部空間)2となっている。カソード電極3とアノード電極4には、これらに電圧を導くカソード電極側リード線5とアノード電極側リード線6がそれぞれ電気的に接続されている。そして、カソード電極3近傍のガラス容器1外周上に補助電極Tr2が配置されている。
従来の補助電極Tr2の構成を説明する。従来の補助電極Tr2の構成は、所定の導線をカソード電極3側ガラス容器1の外周上に複数回巻き付けた後、発光部2を跨ぎ、アノード電極4側のガラス容器1の外周上に複数回巻き付けたものになっており、この補助電極Tr2がカソード電極側リード線5に導線C2を介して電気的に接続された構造を採っている。
しかしながら、上記カソード電極側リード線5に補助電極Tr2を接続する構造では、後述する図4に示すように、補助電極Tr2による漂遊容量、もしくは静電誘導の作用によって、アノード電極4周辺に正の電荷は蓄えられるが、カソード電極3周辺に負の電荷(自由電子)は蓄えられない。
更に、瞬間停電等で放電管が消灯した際には、前記放電管の発光部2周辺は800℃から1000℃程の高温であることと併せて、水銀蒸気圧が高いため主電極間で電子が飛びにくく、放電を開始しづらいので、瞬時再点灯を成功する確率が低いものになる。
公知技術としての特許文献1においては、補助電極に負の高電圧を印加する技術であって、補助電極を放電管の主電極には直接接続せず、別途、起動器(スタータ回路)に接続された補助電極に高電位(高電圧)を印加し、始動性を良好にする提案が成されている。
しかしながら、この特許文献1の技術では、補助電極に負の高電位を印加する場合、放電管の両主電極に対して最も前記補助電極が低電位になるため、陰極(カソード電極)の電子放出を活性化することはできない。また、補助電極に正の高電位を印加する場合、放電管の主電極に対して、前記補助電極が最も高電位となっているため、前記両主電極から、前記補助電極に向けて電気力線が形成され、陰極および陽極(アノード電極)上にグロー放電のみが発生し、アーク放電にまで移行しないことが考えられ、始動性が良好ではないという問題がある。
この特許文献1の問題を改善した技術として特許文献2がある。この特許文献2では、補助電極にのみ高電圧パルスを印加する方式であって、主電極間に対する始動電圧を印加するスタータ回路と、補助電極に高電圧を印加する回路とを設けることを提案する。
しかしながら、この特許文献2では、主電極間に対する始動電圧印加用のスタータ回路と、補助電極用の高電圧印加用の回路が必要となり、回路規模が大きくなってしまうという問題がある。
また、放電管の長寿命化で特に石英ガラスの劣化を改善したものに、特許文献3がある。この特許文献3では、カソード電極側のガラス容器外周上に導線をコイル状に巻いたものを、前記ガラス容器とは適当な距離をおいて配置させており、発光管が点灯した際に出射された光が前記導線に照射されると、前記導線から光電子が放出され、ガラス容器外周をマイナスにチャージさせることで、ガラス容器内部の陽イオンを引き寄せることを可能とする技術が開示されている。この特許文献3は、カソード電極側のモリブデンシート溶接点の周辺とガラス容器の接触部の不純物陽イオン移動を制御し、その部分のマイクロクラックを防止しようとするものである。
しかしながら、この特許文献3の技術は、光の照射によって導線から放出される光電子によりガラス容器外周をマイナスにチャージするとしても、チャージされる電荷量が十分なものでないと不純物陽イオンの移動を十分に制御できない。また、チャージされる電荷量を十分なものにするためには、光電子を放出する導線の材質を選択しなければならないので、製造のしやすさやコストの低減化を阻害するという問題がある。
特開2003−59455号公報 特開2003−92198号公報 特開2000−36287号公報
前述のように、従来の高圧型の水銀放電管を具備する光源装置では、消灯直後の発光部空間の温度や蒸気圧が高いため、カソード電極からアノード電極に向けて電子が飛びにくい状態となっており、放電が開始されにくく、瞬時再点灯が失敗してしまうという問題点がある。
また、ガラス容器が一対の主電極のリード線と接触している部分が、熱およびガラス容器や放電空間中に含まれる不純物の影響で侵食されてしまうという問題点があった。
なお、上述のように、従来の補助電極や各特許文献1〜3記載の技術では、これら問題点を簡単な回路構成で確実に解消できないものであった。
本発明では、補助電極または浄化用電極を主電極側近傍のガラス容器外周上に配置する簡易な回路構成により、カソード電極からの電子の放出を活性化させる容量放電もしくは静電誘導を効率良く発生させ得るようにして、消灯直後に瞬時再点灯が行えるようになり、また、ガラス容器等に含まれる不純物イオンの挙動を簡単な回路構成で制御することができるようにして、放電管の寿命向上に寄与することができる光源装置、およびそれを用いた投影型映像表示装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、内部空間に所定のガスが封入された光透過性容器と、この光透過性容器の内部空間に対向して配置したカソード電極およびアノード電極からなる対の主電極とを具備する放電管を有し、この放電管の主電極間に放電を発生させて発光させる光源装置において、前記対の主電極のうちのカソード電極側の前記光透過性容器外周上に導電性材からなる補助電極を設けており、この補助電極を接地したことを特徴とする光源装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光源装置において、前記対の主電極のうちのアノード電極側の前記光透過性容器外周上に導電性材からなる浄化用電極を設けており、この浄化用電極を接地したことを特徴とする光源装置である。
請求項3に記載の発明は、内部空間に所定のガスが封入された光透過性容器、および、この光透過性容器の内部空間に対向して配置したカソード電極およびアノード電極からなる対の主電極を具備する放電管と、この放電管の点灯開始時に、主電極間に放電を開始させる始動電圧を該主電極間に印加する始動電圧印加回路と、この放電管の点灯開始後の点灯を継続させる点灯継続時に、前記主電極間に放電を継続させる継続電圧を該主電極間に印加する継続電圧印加回路とを有する光源装置において、前記対の主電極のうちのカソード電極側の前記光透過性容器外周上に設けた導電性材からなる補助電極と、始動電圧印加回路によって主電極間に始動電圧を印加するときのカソード電極の電位を超える電位を、前記点灯開始時に前記補助電極に印加する補助電極電圧印加回路とを備えていることを特徴とする光源装置である。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の光源装置において、継続電圧印加回路によって前記主電極間に継続電圧を印加するときのカソード電極の電位未満の電位を、前記点灯継続時に前記補助電極に印加する補助電極電圧印加回路を設けていることを特徴とする光源装置である。
請求項5に記載の発明は、内部空間に所定のガスが封入された光透過性容器、および、この光透過性容器の内部空間に対向して配置したカソード電極およびアノード電極からなる対の主電極を具備する放電管と、この放電管の点灯開始時に、主電極間に放電を開始させる始動電圧を該主電極間に印加する始動電圧印加回路と、この放電管の点灯開始後の点灯を継続させる点灯継続時に、前記主電極間に放電を継続させる継続電圧を該主電極間に印加する継続電圧印加回路とを有する光源装置において、前記対の主電極のうちのカソード電極側の前記光透過性容器外周上に設けた導電性材からなる補助電極と、主電極間に始動電圧を印加するときのカソード電極の電位を超えかつ前記主電極間に継続電圧を印加するときのカソード電極の電位未満の電位を補助電極に印加する補助電極電圧印加回路を設けていることを特徴とする光源装置である。
請求項6に記載の発明は、請求項3から5のうちの1項に記載の光源装置において、前記対の主電極のうちのアノード電極側の前記光透過性容器外周上に設けた導電性材からなる浄化用電極と、継続電圧印加回路によって前記主電極間に継続電圧を印加するときのアノード電極の電位未満の電位を、前記点灯継続時に前記浄化用電極に印加する浄化用電極電圧印加回路とを設けていることを特徴とする光源装置である。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のうちの1項に記載の光源装置において、始動時もしくは再始動時に前記対の主電極間に高電位差を発生させる際に、前記カソード電極に負の高電圧を印加する始動電圧印加回路を設けていることを特徴とする光源装置である。
請求項8に記載の発明は、請求項1から7のうちの1項に記載の光源装置において、放電管の出射光を所望の方向に反射させるリフレクタを具備し、このリフレクタは少なくとも一部が導電性材からなり、このリフレクタの導電性材からなる部分に補助電極または浄化用電極が接続されていることを特徴とする光源装置である。
請求項9に記載の発明は、請求項1から7のうちの1項に記載の光源装置において、放電管の出射光を所望の方向に反射させるリフレクタを具備し、このリフレクタは少なくとも一部が導電性材からなり、該リフレクタの導電性材からなる部分に補助電極または浄化用電極が一体形成されていることを特徴とする光源装置である。
請求項10に記載の発明は、請求項1から9のうちの1項に記載の光源装置を用い、この光源装置の出射光を投影媒体に照射してその投影媒体の投影光像を表示媒体に投影する手段を設けていることを特徴とする投影型映像表示装置である。
本発明によれば、内部空間に所定のガスが封入された光透過性容器と、この光透過性容器の内部空間に対向して配置したカソード電極およびアノード電極からなる対の主電極とを具備する放電管を有し、この放電管の主電極間に放電を発生させて発光させる光源装置において、前記対の主電極のうちのカソード電極側の前記光透過性容器外周上に、導電性材からなる補助電極を設け、この補助電極を接地しているので、点灯開始時に主電極間に始動電圧を印加するときに補助電極に誘導電荷が生じ、これにより、カソード電極上に自由電子が蓄えられる。
また、本発明によれば、補助電極電圧印加回路によって、主電極間に始動電圧を印加するときのカソード電極の電位を超える電位を点灯開始時に補助電極に印加するので、補助電極とカソード電極との間に電位差が生じ、この電位差によってカソード電極上に自由電子が蓄えられる。
上記のような補助電極を備えるので、始動電圧印加回路内で発生した高電圧パルス(高電位パルス)等の始動電圧を主電極間に印加する際に、前記補助電極によってカソード電極上に蓄えられた電子が同時にアノード電極に向かい放出されるため、主電極間に容量放電が効果的に発生し、絶縁破壊を起こしやすく、これにより、放電を起こしやすくする、すなわち始動性を良好にすることが可能である。
この結果より、消灯直後の高圧、高温となった放電管の瞬時再点灯性が向上する。
なお、本発明において、継続電圧印加回路によって前記主電極間に継続電圧を印加するときのカソード電極の電位未満の電位を、前記点灯継続時に前記補助電極に印加する補助電極電圧印加回路を設けることが好適である。このようにすれば、点灯開始後に点灯を安定的に継続させる安定点灯等の継続点灯時に、カソード電極と補助電極の電位差を生じさせることから、カソード電極と補助電極とを一対の電極と見なすとカソード電極が正の極性となり補助電極は負の極性になることになる。したがって、この場合、ガラス容器等の光透過性容器内の不純物陽イオンを前記補助電極が引き寄せるため、不純物陽イオンの移動を制御・抑制できるので、光透過性容器に主電極のリード線が接触している部分でこの不純物陽イオンの移動により光透過性容器が侵食するのを防ぐことが可能であり、放電管の寿命が向上する。
また、主電極間に始動電圧を印加するときのカソード電極の電位を超えかつ前記主電極間に継続電圧を印加するときのカソード電極の電位未満の電位を補助電極に印加する補助電極電圧印加回路を設けることが好適である。このようにすれば、補助電極電圧印加回路の印加する電圧が始動時と点灯継続時で共通させて、回路構成を簡単にすることができる。
また、本発明において、前記補助電極と併せて、対の主電極のうちのアノード電極側の光透過性容器の外周上に導電性材からなる浄化用電極を設けるようにすれば、この浄化用電極を接地しているので、正電位のアノード電極と接地電位の浄化用電極との間に電位差が生じ、アノード電極と浄化用電極とを一対の電極と見なすと、アノード電極は正の極性とし、浄化用電極は負の極性とすることができる。
また、本発明において、前記補助電極に併せて前記浄化用電極を設け、継続電圧印加回路によって前記主電極間に継続電圧を印加するときのアノード電極の電位未満の電位を、前記点灯継続時に浄化用電極電圧印加回路によって前記浄化用電極に印加するようにすれば、アノード電極と浄化用電極の電位差を生じさせることから、アノード電極と浄化用電極とを一対の電極と見なすとアノード電極が正の極性とし、浄化用電極は負の極性とすることができる。
以上のように、点灯開始後に点灯を安定的に継続させる安定点灯等の継続点灯時には、アノード電極を正の極性とするのに対して浄化用電極を負の極性とすることで、ガラス容器等の光透過性容器内の不純物陽イオンを前記浄化用電極が引き寄せるため、不純物陽イオンの移動を制御・抑制できる。したがって、光透過性容器と主電極のリード線が接触している部分でこの不純物陽イオンの移動により光透過性容器が侵食するのを防ぐことが可能であり、放電管の寿命が向上する。
更に、少なくとも一部がアルミ基材等の導電性材のリフレクタを用い、光透過性容器の一方の電極側等に該リフレクタを配置することで、そのリフレクタによって放電管が発する熱を吸引して放散することができるので、該一方の電極側のモリブデンシート等を包括する光透過性容器端部の熱制御を行うことが可能になり、さらに熱の上昇による光透過性容器の侵食を低減でき、放電管の寿命の改善に寄与できる。またリフレクタは少なくとも一部が導電性を有しているため、放電管からの電磁放射に対して電磁シールドの役目も果たすことができる。
なお、導電性のリフレクタの一部を補助電極または浄化用電極とすることにすれば、別途に補助電極または浄化用電極を設ける必要がないので部品点数を削減できる。
また、リフレクタに熱変換層を設ければ点灯時に放電管の発する熱を効率的に放散できるため、放電管、特に放電を生じる電極およびそれにつながるリード線の温度を低下させるように制御でき光透過性容器の侵食および主電極の劣化を効率良く防止できる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る光源装置の基本的構成の説明図である。
本発明の第1実施形態に係る光源装置は、図1に示すように、内部の発光部(内部空間)2に所定のガスが封入されたガラス容器(光透過性容器)1と、このガラス容器1の発光部2に対向して配置したカソード電極3およびアノード電極4からなる一対(対)の主電極とを具備する放電管(B)を有し、この放電管の主電極3,4間に放電を発生させて発光させる光源装置(A)において、前記対の主電極のうちのカソード電極3近傍(カソード電極側)の前記ガラス容器1外周上に導電性材からなる補助電極Tr1を設けており、この補助電極Tr1を接地した光源装置である。
また、光源装置は、この放電管の点灯開始時に、主電極間に放電を開始させる始動電圧を主電極間に印加する始動電圧印加回路(スタータ回路)10と、この放電管の点灯開始後の点灯を継続させる点灯継続時に、前記主電極間に放電を継続させる継続電圧を該主電極3,4間に印加する継続電圧印加回路11とを有する放電管点灯制御装置を備えている。
一実施形態の光源装置に係る放電管Bは、ガラス容器1の内部空間である発光部2を包む膨出した管状部分が中空球状または管状に形成されその外径がφ10mmからφ12mm(φ(ファイ)は円形状若しくは球体の物質の直径(最外径)を示すもので、この場合放電管の外径を意味する)に形成された高圧型の水銀ランプ(高圧水銀灯、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、High Pressure Mercury Vapor Lamp)であって、直流点灯式のものであり、ランプ電力は150Wから200Wのものを使用した。
放電管Bの構成としては、ガラス容器1は、実施形態では1000℃以上の耐熱性を有する石英ガラスからなる容器であり、ガラス容器1内部の発光部2には、蒸気圧を調節する水銀と、始動ガス(所定のガス)としてアルゴンガス、キセノンガス等が封入されている。ガラス容器1は、中央の膨らんだ概略棒状形状を呈し、中央の膨らんだ部分が発光部2の内部空間を有する中空部分となり、この中空部分の両側部から中実の円柱形状に延びる棒状の部分が前記のカソード電極3およびアノード電極4とカソード電極側リード線5およびアノード電極側リード線6をそれぞれ保持する保持部1a,1aとなっている。
ガラス容器1の内部空間である発光部2には、放電管主電極として、一対のカソード電極3とアノード電極4の先端同士が対向して(発光部2の両側にそれぞれが位置して)配置されており、それらカソード電極3およびアノード電極4間の距離、即ちアーク間距離は1.0mmから1.3mmである。
前記カソード電極3には、電子放出を活発化する目的で、仕事関数を高めた概略円錐形状を呈する突出形状の部分3cと、前記仕事関数を制御し、その突出形状部分3cの基部近傍を形成して電子放出を制御するコイル状の部分3dとがあるものを使用した。
なお、「仕事関数」とは、ある表面において、その表面から1個の電子を無限遠まで取り出すのに必要な最小エネルギーのことをいう。仕事関数は真空準位とフェルミ準位とのエネルギー差となる。表面から電子を取り出す場合、それは熱(熱電子が生じる)や光の吸収や原子、イオンなどの衝突などによって電子が励起されて飛び出してくる。飛び出す電子はいろいろなエネルギー準位から出てくるが、仕事関数は定義によりその中で最小のものとなる。従って真空準位とフェルミ準位(T=0K)との差が仕事関数となる。表面の電子状態がバンドギャップを持つ場合は、バンドギャップ中にあるフェルミ準位と真空準位とのエネルギー差が仕事関数となる。真空準位は常にフェルミ準位より高いところにある。真空準位がフェルミ準位より低くなること(つまり負の仕事関数)は、表面から(何の励起もなしに)自発的に電子が出て行くことになり、あり得ない。
前記カソード電極3およびアノード電極4は、石英からなるガラス容器1から外部へ露出されたカソード電極側リード線5および、カソード電極側リード線6を介して放電管点灯制御装置(始動電圧印加回路10、継続電圧印加回路11)と電気的に接続されている。
始動電圧印加回路10は、放電管を点灯する際に、始動電圧としてカソード電極側リード線5をマイナス数10kvの電位とし、アノード電極側リード線6を数100vの電位とした数10kvの高電圧パルスを各リード線5,6を介して主電極3,4間に印加するものであって、高電圧パルスを発生するイグナイタ部を有している。
また、継続電圧印加回路11は、放電管の点灯開始後にアーク放電が安定した安定点灯に移行した際に、カソード電極側リード線5を0vの電位とし、アノード電極側リード線6を70v〜90vの電位とした70v〜90vの継続電圧を、各リード線5,6を介して主電極3,4間に印加するものである。
前記カソード電極3とアノード電極4の棒状の各尾端部は、ガラス容器1の両端部の保持部1a,1aに発光部2側から貫入しており、また、前記カソード電極側リード線5とアノード電極側リード線6は、そのガラス容器1両端部の保持部1a,1aに外側から貫入している。ガラス容器1の両端部の保持部1a,1aで保持されている前記カソード電極3とアノード電極4の各尾端部と各リード線5,6の先端部との間にはモリブデンシートMo1,Mo2が介在しており、このモリブデンシートMo1,Mo2により各電極3,4をそれぞれのリード線5,6に電気的に接続している。前記の各保持部1a,1aは、各電極3,4の尾端部、リード線5,6の貫入部およびモリブデンシートMo1,Mo2に溶着して緊密且つ気密を保ってそれらをガラス容器1に保持している。また、各電極3,4の尾端部、リード線5,6の貫入部およびモリブデンシートMo1,Mo2は、軸状の保持部1a,1aのほぼ中心軸上または中心軸に沿って配設されている。
このモリブデンシートMo1,Mo2は、数10μm〜100μmの厚さの所謂箔形状を呈した、材質がモリブデンのものである。このモリブデンシートMo1,Mo2の働きや機能は次のものである。一般に、放電管においてガラス(ガラス容器1)の熱膨張率と金属(電極3,4やリード線5,6)の熱膨張率が大きい場合に、両者の熱膨張率の差による点灯時の高温による伸び率の違いから、ガラスと金属(電極)との間に隙間が生じてしまい、放電空間(発光部2)に外気が入り込んでしまってその気圧変動が生じてしまう。このため、モリブデン箔のような薄いシート状のリード線を用いて、ガラスと電極の延びの違い(ギャップ)を無くすようにしている。主電極3,4とモリブデンシートMo1,Mo2は溶接により電気的に接続し、同様に各リード線5,6とモリブデンシートMo1,Mo2は溶接により電気的に接続している。
本発明の主電極以外の電極である補助電極Tr1は、図1に示すように、石英ガラス容器1の発光部2から見て、カソード電極3側近傍の石英ガラス容器1外周上に一回巻いて固定したものである。この場合、補助電極Tr1の材質としては、鉄ニッケル合金、ニッケルクロム等からなる。なお、補助電極の材質としては、その他の各種の導体を材質に用いることができるが、点灯中に放電管に発生する熱に耐え得る耐熱導線が好適であり、特に耐熱温度が1000℃の耐熱導線であることが好ましい。
また、補助電極Tr1の構造としてはガラス容器1の外周上に円環状、コイル状の形状を取り得る。また、補助電極Tr1の巻き付け回数は複数でも構わない。また、補助電極Tr1の巻き付け位置は、実施形態では、ガラス容器1の中心軸の垂直方向から見てカソード電極3と重なる位置またはその近傍としているが、その他、ガラス容器1の中心軸の垂直方向から見てカソード電極3と重ならない位置であっても、本発明の効果が得られる位置ならばいずれの位置に巻き付けても良いものである。
また、前記補助電極Tr1は鉄ニッケル合金製の導線C1を介して接地接続(アース接続)した。接地するのは単純に大地に接地しても、始動電圧印加回路10の接地部に接地接続しても、装置フレーム部のグランドに接続してもいずれでもよい。
また、実施形態では、補助電極Tr1は接地して0vとしており、これにより、安定点灯時(継続点灯時)にカソード電極3の電位が0vであり補助電極Tr1とカソード電極3との間に電位差がないので、放電管の点灯継続時にガラス容器の不純物陽イオンがカソード電極3に移動することを防止できるものである。本発明では、このように補助電極は、点灯継続時に、補助電極Tr1の電位は接地する(0vとする)ことの他、安定点灯時のカソード電極の電位に応じて接地以上(カソード電極の電位が0v以上の場合)また接地以下の電位に接続しても同様の効果が得られる電位(放電管の継続点灯時にガラス容器1内の不純物陽イオンがカソード電極3側に移動することを防止する電位)ならば適宜に選択でき、そのような電位を供給する回路(補助電極電圧印加回路)を設けることが好適である。また、この補助電極Tr1に印加する電位は、カソード電極3の始動電圧を超えかつ安定点灯時の電位未満の電位とすれば補助電極電圧印加回路は電圧の切替えなしという簡単な構成で、始動時の始動特性の向上の安定点灯時の不純物陽イオンによる不具合防止を図ることができる。
図2は、本発明の第2実施形態に係る光源装置の基本的構成の説明図である。図1と同様部分には同一の符号を付している。
図2に示す第2実施形態に係る光源装置は、前記の第1実施形態に係る光源装置において(図1参照)、カソード電極側3近傍のガラス容器1外周上に配置された補助電極Tr1とは別に、放電管点灯時に光透過性容器内の不純物陽イオンが一方の主電極側に移動することを防止する導電性材からなる浄化用電極Ge1をアノード電極4側近傍のガラス容器1外周上に配置し、浄化用電極Ge1を鉄ニッケル合金製の導線C1を介して接地したものである。
この場合、浄化用電極Ge1の材質としては、鉄ニッケル合金、ニッケルクロム等からなる。なお、浄化用電極Ge1の材質としてはその他、各種導体を用いることができ、点灯中に放電管に発生する熱に耐え得るため耐熱導体であることが好適であるが、特に、耐熱温度が1000℃の耐熱導線であることが好ましい。
また、浄化用電極Ge1の構造としてはガラス容器1の外周上に円環状、コイル状の形状を取り得る。また、浄化用電極Ge1の巻き付け回数は複数でも構わない。また、浄化用電極Ge1の巻き付け位置は、実施形態では、ガラス容器1の中心軸の垂直方向から見てアノード電極4と重なる位置またはその近傍としているが、その他、ガラス容器1の中心軸の垂直方向から見てアノード電極4と重ならない位置であっても、安定点灯時(継続点灯時)に不純物陽イオンがカソード電極に移動することを抑制・制御してガラス容器1の侵食を防止できるという本発明の効果が得られる位置ならばいずれの位置に巻き付けても良いものである。
また、この場合、前記補助電極Tr1と浄化用電極Ge1は導線等を介して接続しても構わない。
また、浄化用電極Ge1は、実施形態では接地しているが、接地することの他、接地以上また接地以下の電位に接続しても同様の効果が得られる電位(放電管の継続点灯時にガラス容器1内の不純物陽イオンがカソード電極3側に移動することを防止する電位)ならば適宜に選択できる。すなわち、この浄化用電極に印加する電位は、アノード電極の電位以下の電位であればいずれの、例えば接地以上また接地以下の電位を選択でき、そのような電位を供給する回路(浄化用電極電圧印加回路)を設けることが好適である。
本発明と比較するために、前記図3に示した、従来の補助電極を設けた直流点灯方式の高圧型の水銀ランプの基本構成を詳細に説明する。
図3の補助電極Tr2は実用化されている高圧型の水銀ランプで採用されているものである。図3の従来の補助電極Tr2の構成は、カソード電極3側近傍の石英ガラス容器1の外周上に複数回巻き付け固定され、発光部2を跨ぎ、アノード電極4側の石英ガラス容器1外周上に巻きつけて固定している。前記補助電極Tr2は導線C2を介して、カソード電極側リード線5に電気的に接続されている。
図3において放電管を点灯させる際に、始動電圧としてカソード電極側リード線5にマイナス数10kvと、アノード電極側リード線6に数100Vを印加し、数10kvの高電圧パルスを両主電極3,4間に印加する。この時、主電極3,4間に印加された始動電圧により、補助電極Tr2のアノード4側に巻きつけられた部分とアノード電極4の周辺で電荷が蓄えられる。この時の電荷蓄積状態を図4に示す。
図4は従来方式の補助電極Tr2の原理を説明したものである。
図4に示すように、前記補助電極Tr2とアノード電極4はコンデンサとして作用し、前記アノード電極4側のガラス容器1外周上に配置された補助電極Tr2では、カソード電極3の電位に起因した負の電荷が蓄えられ、同時にアノード電極4の周辺には、正の電荷が蓄えられる。
図4のようなカソード電極3側に補助電極Tr2を電気接続した構造では、補助電極Tr2がコンデンサとして働くのは、放電管のアノード電極側4近傍のガラス容器1外周上の円環状(一巻または多数巻き)に巻かれた部分と、カソード電極側3近傍のガラス容器1外周上のコイル状に多く巻かれた部分である。しかし、放電管は外周部が絶縁体のガラス容器1で構成されるため、補助電極Tr2周囲に蓄えられた自由電子はカソード電極3の周囲に移動せず、補助的に発光部2の絶縁破壊を誘発させることは不可能である。このため、実際にはカソード電極3からの電子放出に関与しているのは、スタータ回路のイグナイタ部で発生させた高電位パルスのみであるため、スタータ回路で発生させる電位を高くせざるを得ない。また、前記カソード電極側3近傍のガラス容器1外周上のコイル状に多く巻かれた部分では、安定点灯時に該カソード電極と同電位となっているため、ガラス容器1内部の不純物イオンの挙動を制御しており、該ガラス容器の侵食を食い止める浄化効果が考えられる。
ここで、図5に、放電管として高圧型の水銀ランプを用いて、補助電極の接続箇所と配置箇所を種々に変更した放電管を有する光源装置において、消灯後の経過時間と再点灯成功確率を測定した結果を示す。
この場合に、放電管を点灯させる際に、始動電圧としてカソード電極側リード線5にマイナス数10kvと、アノード電極側リード線6に数100Vを印加し、数10kvの高電圧パルスを両主電極3,4間に印加した。そして、点灯後アーク放電が安定した後、10分間連続で点灯させたのち消灯させると同時に冷却用ファンを止める手順で測定を行った。
また、点灯が成功する確率に関しては10回の測定の内、80%以上の確率で点灯が成功した時を『□』とし、90%以上の確率で点灯が成功した時を『△』、100%の確率で点灯が成功した時を『○』とした。
図5において、構造No.1は補助電極無し(図5中では「トリガ無し」と標記)の構造の放電管を測定したものである。
No.2は、図3に示した従来構造の放電管を測定したもので、消灯後80%以上の確率で点灯(再点灯)が成功する経過時間はNo.1で25秒後、No.2で20秒後であった。
No.3は、補助電極をカソード電極近傍上に配置し、それをカソード電極側リード線に電気接続した放電管であるが、80%以上の確率で点灯が成功した時間は補助電極無しNo.1相当の25秒となっており、補助電極の効果がないことが分かる。
そして、本発明に係る構造の放電管は、No.4から6のものであり、補助電極はガラス容器1のカソード電極3側近傍に配置したものである。そして、No.4の放電管では補助電極をアノード電極4に接続した(数100v)ものである。また、No.5の放電管では補助電極4を接地した(0v)ものである。すなわち、いずれの本発明に係る放電管も始動時のカソード電極への印加電圧(マイナス数10kv)よりも補助電極への印加電圧は高い電位になる。
No.4、5は、共に、消灯後10秒での点灯に成功しており、従来の構造No.2の1/2の経過時間での点灯に成功している。
また、No.6は、No.5の補助電極を接地した放電管において、補助電極の放電管への巻き付けを2回にしたものであり、カソード電極と補助電極からなるコンデンサの表面積を2倍として容量を増加したものである。No.6においては、点灯成功の確率も高くなり、また、表では示していないが、消灯後5秒での点灯成功率が80%を超え、優れた再点灯性を示した。即ち、接地電極を接続させる電位については、カソード電極に直接電子をチャージできる電位、つまり、カソード電位以上であれば構わないことが理解される。
構造No.7から10は補助電極をアノード電極側近傍のガラス容器1外周に配置したもので、No.7からNo10は、順に補助電極をカソード接続・アノード接続・接地・2回巻き接地したものである。再点灯成功時間も、補助電極の無いしと比べ、劇的な改善は無く、補助電極をアノード電極側に配置した構造では、補助電極の効果が殆ど無いことが確認できる。
図6、図7は、本発明における補助電極を有する放電管の基本的構成についての放電原理の説明図である。図6、図7は放電管として直流駆動の超高圧型の水銀ランプを示し、補助電極を接地させた際の模式図である。図1と同様部分には同一の符号を付している。
図6に示すように、ランプの点灯制御装置の始動電圧印加回路(スタータ回路)10により、放電管の始動時に負の数10kvの高電圧パルスをカソード電極側リード線5に印加させている。カソード電極3側近傍のガラス容器1の外周に補助電極Tr1を配置しており、接地された前記補助電極Tr1と、カソード電極3の間でコンデンサが形成されて、前記補助電極Tr1近傍に、正の電荷が蓄えられる。
同時にカソード電極3周囲に直接、負の電荷、すなわち自由電子が蓄えられる。始動電圧印加回路10内のコンデンサが充電している間、直接的にカソード電極3周囲に自由電子が蓄えられる。
始動電圧印加回路10内のコンデンサで主電極間の絶縁を破壊するために必要な電荷の蓄積が終了すると、容量放電が発生し、放電管に高電位が印加する。この時、補助電極Tr1により蓄えられた自由電子との相乗効果により、主電極3,4間でより多くの電子が移動する事になり補助電極Tr1が無い時より、絶縁破壊を効率的に誘発できる。
また、始動時の両電極3,4間の放電の様子を観察したところ、図7に示すように、放電管の主電極間に容量放電が起こる際に、同時に複数本の放電(図中矢印で示す)が発生しているのを確認した。これは、補助電極Tr1によって直接的にカソード電極3の周辺に自由電子が蓄えられた事で、前記カソード電極3上の先端が突出した突出形状の部分(3c)以外からも容量放電の発生が可能となったことで放電経路が拡張され、複数本の容量放電が発生する。この場合、放電管の主電極3,4間に複数本の容量放電が発生する結果、絶縁破壊を起こす確率が高くなっていると考えられる。なお、図7において、前記補助電極Tr1は、前記と同様に、カソード電極3の電位以上の電位に接続することで、カソード電極3に直接電子をチャージできるため、同様の効果が得られる。
図8は放電管の浄化原理を示すものである。図1、図2と同様部分には同一の符号を付している。
放電管がアーク放電を開始し、安定点灯に移行した際、該放電管の放電部2を包括するガラス容器1(球状)部分外側は1000℃(度)を越える高温となり、それに伴い、両主電極からモリブデンシートMo1,Mo2(図示省略)間を包囲するガラス容器1も高温となっている。浄化用電極Ge1を設置しない場合には、この高温が原因となり、ガラス容器1の不純物陽イオンが溶け出し、カソード電極3へ移動してしまい、該ガラス容器1の侵食および、電極劣化が進行してしまう。また、放電部である発光部2に浮遊している不純物陽イオンに関しても同様にカソード電極3に移動し、電極劣化が進行してしまう。
前記安定点灯に移行した際の、該放電管のカソード電極3側のランプ電圧は0Vであり、アノード電極4側では、70Vから90Vが印加している。図8に示すようにカソード電極3近傍に補助電極Tr1を設け、アノード4電極近傍に浄化用電極Ge1を設け、これらを接地する。この時、補助電極Tr1とカソード電極3とカソード電極側リード線5間は同電位(0v)となっており、該同電位部分が包括するガラス容器1内部の陽イオンは、該カソード電極3側に引き寄せられることは無く、均衡状態となり、該補助電極Tr1は安定点灯中には、浄化機能を有することになる。また、アノード4側近傍に設けた浄化用電極Ge1とアノード電極4を一対の電極と見なすと、該アノード電極4は正の極性、該浄化用電極Ge1は負の極性となっているため、該アノード4電極側から前記カソード3電極側への不純物陽イオン移動を抑制することができる。
図9は、本発明に係る光源装置として直流点灯方式の放電管とリフレクタ(反射鏡)7を配置した第3実施形態の説明図である。図1と同様部分には同一の符号を付している。
この第3実施形態の光源装置では、図9に示すように、リフレクタ7は該略釣鐘形状を呈し、内面の片側が断面放物線形状を呈したものである。そして、リフレクタ7は、拡がった開放側から反射光を出射するものであってこの出射側の反対側の窄まった部分であるネック部7a(放電管通し穴)にアノード電極側リード線6の保持部1aを挿入した配置としたものである。そして、リフレクタ7はガラス容器1の発光部2からカソード電極側リード線5の保持部1aに渡って覆うように配置されている。その他、リフレクタ7の内面形状は必要な反射光を得られる適宜の形状とすることとしてもよい。
リフレクタ7はその基材として一般に耐熱ガラスが用いられているが、ここでは導電性材のアルミニウムを基材として用いたものとしている。なお、本発明ではアルミニウム以外の導電性材を用いることができ、その導電性材としては、一般に言う金属であれば大部分が適応できる。数値的には、数センチで100Ω程度(200から300)の抵抗値のある金属を適用することが可能である。
補助電極Tr1をカソード電極3側のガラス容器1の外周上に巻き付けて配置し、前記補助電極Tr1と導線C1とリフレクタ7を電気的に接続しそれらを導線C1によって接地したものである。
この場合、アルミニウムを基材とするリフレクタ7と補助電極Tr1同士を接続し、該補助電極Tr1から延ばした導線C1を接地しても構わない。このように放電管を、接地されたアルミニウムを基材とするリフレクタ7で包む構成とすることにより、導電性がありかつ接地されたリフレクタ7により放電管に対する電磁シールドの効果が得られ、放電管からの不要輻射の対策を施した構成となる。
更に、図10は、本発明に係る光源装置として、補助電極Tr1に導線C1を接続し、前記導線C1は発光部2を跨ぎ、アノード電極側4近傍のガラス容器1外周上に巻き付けて(電極Ge1として)固定し、前記導線C1を介して、リフレクタ7に接続した後、この導線C1を接地した第4実施形態である。図1、図2、図9等と同様部分には同一の符号を付している。
本第4実施形態で使用した発光管は始動後にアーク放電に移行し(点灯継続時に移行し)、安定点灯した際の前記発光管には約60vから90vを印加しているものである。
前記発光管のリード線(5,6)、モリブデンシート(Mo1,Mo2)を含む主電極(3,4)と、前記補助電極Tr1を含む電極Ge1間でコンデンサが形成されている。この時、前記補助電極Tr1を含む電極Ge1は、主電極3,4に対して同電位以下(または同電位未満)の低電位であるため(カソード電極は0v、アノード電極は60〜90vであるの対して、電極Ge1は0v)、負に帯電しており、放電管(発光管)のガラス容器1の外周上に不純物陽イオンを引き寄せる。
このため高温雰囲気でのガラス容器1内部の、主電極3,4とリード線5,6間の近傍における不純物溶出によるガラス容器侵食を防止できるため、前記主電極3,4上の酸化やモリブデンシート(Mo1,Mo2)周辺のガラス容器1のマイクロクラックの成長を減退させることが可能であり放電管の長寿命化が実現できる。
また、図11は、前記第5実施形態に係る光源装置であって、前記図9の直流点灯方式の発光管に対して、交流点灯方式の放電管を用いた際の、補助電極の配置構造の一例である。
この場合、カソード電極とアノード電極の機能を有する主電極3a,3bが交互に入れ替わることになり、補助電極(電極Tr1a,Tr1b)の配置方法は、各主電極3a,3bの近傍のガラス容器1外周上にそれぞれ配置するものとしている。
そして、一方の主電極側3a側近傍のガラス容器1外周上に巻きつけて補助電極Tr1aを形成する。この補助電極Tr1aに導線C1を接続し、前記導線C1は発光部2を跨ぎ、他方の主電極3b側近傍のガラス容器1外周上に巻き付けて補助電極Tr1bとして固定し、その補助電極Tr1bを前記導線C1を介して、リフレクタ7に接続した後、この導線C1を接地したものである。
この構成において、始動電圧として、負の高電圧を主電極3aに印加した際には、前記主電極3a近傍のガラス容器1外周上に配置した部分の電極Tr1aが本発明の補助電極として機能し、一方、始動電圧として他の主電極3bに負の高電圧を印加した際には、前記電極3b近傍のガラス容器1外周上のTr1bが補助電極の機能を果たす。
併せて、図10と同様の補助電極構成とするので、安定点灯時(継続点灯時)には、前記補助電極Tr1a、Tr1bは浄化用電極Ge1としての機能を有しており、発光管の寿命改善が同時に行える。なお、前記補助電極Tr1aとTr1bは個別に接地しても構わない。
図12、図13は、本発明の光源装置の第6、第7実施形態である。
図12、図13に示す第6、第7実施形態は、前記図9、図10に示した第3、第4実施形態の光源装置において、リフレクタ7のネック部7aにアノード電極側リード線6を挿入した配置方法を変更し、カソード電極側リード線5のガラス容器1の保持部1aをアルミニウムを基材とするリフレクタ7のネック部7aに挿入したものである。
図12に示す第6実施形態の光源装置は、放電管が、前記図9の第3実施形態に対応するもので、補助電極Tr1を導線C1でリフレクタ7に繋ぎリフレクタ7から導線C1によって接地した構成のものである。
また、図13に示す第7実施形態の光源装置は、前記図10の第4実施形態に対応するもので、補助電極Tr1に導線C1を接続し、前記導線C1は発光部2を跨ぎ、アノード電極側4近傍のガラス容器1外周上に巻き付けて(電極Ge1として)固定し、この電極Ge1を補助電極Tr1側から前記導線C1を介して、リフレクタ7に接続した後、この導線C1を接地した構成のものである。
図9のような第3実施形態の配置構成では、補助電極Tr1に繋ぐ導線C1が光路(リフレクタ7反射光の光路)上にあるため、前記導線C1が太ければ太いほど、光線のロス(損失)に繋がっていたが、直流点灯方式の放電管を用いて図12のような第6実施形態の配置構成を採ることによって、導線C1を光路外に配置できるため、放電管からの光線をロスなく効率良く使用できる。
また、第6実施形態の光源装置では、前記カソード電極側リード線5をアルミニウムのリフレクタ7のネック部7aに挿入した構造を取ることで、カソード3電極からカソード側リード線5間の熱を該アルミニウム製のリフレクタ7に伝導させることが可能であるので、該カソード電極3からカソード電極側リード線5を低温に保持できる。したがって、放電管が高温になった際に生じる不純物陽イオンの移動を抑制できるため、ガラス容器1の侵食を防ぐことが可能になり、放電管の長寿命化に寄与できる。
また、図13に示す第7実施形態の光源装置では、第6実施形態の作用効果に加えて、第4実施形態の作用効果である高温雰囲気でのガラス容器1内部の、主電極3,4とリード線5,6間の近傍における不純物溶出によるガラス容器侵食を防止できるため、前記主電極3,4上の酸化やモリブデンシート(Mo1,Mo2)周辺のガラス容器1のマイクロクラックの成長を減退させることが可能であり放電管の長寿命化が実現できる。
図14は、本発明の光源装置の第8実施形態であり、この第8実施形態においては、補助電極Tr3についてはアルミニウムを基材とするリフレクタ7自体を補助電極Tr3として使用したものであり、低コストと共にランプを小型化する際に安定した再点灯性を得られる手法として有効である。
すなわち、フリフレクタ7のカソード電極3の隣接あるいは近傍の部分を補助電極Tr3としたものである。なお、フリフレクタ7のカソード電極3の隣接あるいは近傍の部分が少なくとも導電性材で構成して補助電極とすることも本発明の範囲内である。
図14において、前記補助電極Tr3の斜線領域で示した部分は、導電性のある反射膜を放電管のカソード電極3側のガラス容器1の外周に直接膜付けしたものでも構わない。なお、その他の構成は図12に示した第6実施形態の光源装置と同様である。また、浄化用電極をアノード電極4近傍のガラス容器1外周上に設けてその浄化用電極をリフレクタ7に接続して不純物陽イオンの移動の抑制により、浄化用電極の作用効果を奏することができる。また、図9の第4実施形態で浄化用電極を前記補助電極と同様にリフレクタ7と一体成形する構成とすることが好適である。この場合、浄化用電極についてはアルミニウムを基材とするリフレクタ7自体を浄化用電極として使用するものであり、低コストと共にランプを小型化する際に安定した不純物陽イオンの移動抑止による浄化作用を得られる手法として有効である。また、補助電極はカソード電極3近傍側のガラス容器1外周上に設けて図9のようにそのまま接地しても、図10に示すようにリフレクタ7に導線C1で接続して接地しても良い。
更に、図15は、第8実施形態の光源装置の変形例であって、図14のリフレクタ7の形状による効果を更に改善したものである。
つまり、カソード電極3の最も近傍に補助電極部Tr3が位置するようにするため、リフレクタ7の内面をガラス容器1のカソード電極3側に近づけようとしてもリフレクタ7の内面コーティングを保護するために密着させることができず、ある程度の距離(通常2mm程度)を離さなければならない。
これに対して、この変形例では、カソード電極3基端部およびモリブデンシートMo1を保持しているガラス容器1の保持部1aを外周から包み込むように包括する部分7bをリフレクタ7のネック部7aから延在するように一体に設けたものであって、包括する部分7bのカソード電極3の先端部に向かう部分7cをガラス容器1外周面にできるだけ近接させたものである。この先端部に向かう部分7cは、リフレクタ7の反射光に関係のない部分であるのでコーティングを考慮せずにガラス容器1の外周面に近接させることができる。このようにリフレクタ7の一部をカソード電極3にさらに近づけているため、放電管からリフレクタ7への熱伝導が一層良好になり、カソード電極付近の高温度化を防止できる。
また、リフレクタ7に熱変換層を設け(熱変換層はリフレクタの一部または全部に設けても良い)、かつ、リフレクタ7にモリブデンシートMo1を外側から包み込む部分(包括する部分7b)を配置することで、カソード電極3側のガラス容器1の熱をアルミリフレクタ7が吸引し、外部に放散可能になる。これにより、ガラス容器1のモリブデンシートMo1部分の温度を制御でき、該ガラス容器1の侵食およびカソード電極3の劣化が食い止められ、長寿命になる。
この場合、ガラス容器1とアルミのリフレクタ7のモリブデンシートMo1を包括する部分7bは、可能な限りガラス容器1のモリブデンシートMo1を保持する保持部1aに近接させて配置して、熱伝導を良好に行わせるようにするか、もしくは、前記アルミニウムのリフレクタ7のモリブデンシートMo1を包括する部分7bと前記保持部1aとの間に熱伝導率の高い物質を充填して熱伝導を良好に行わせるようにしても良い。
なお、この変形例でも第8実施例と同様に浄化用電極を設けてリフレクタ7につないだり、浄化用電極をリフレクタと一体成形するものにできる。
なお、前記の「熱変換層」は、アルミニウムを基材とするリフレクタ上に、酸化アルマイトを電着成長し、約300℃にて焼成したものであり、該熱変換層の上には、平坦性を向上させ、反射多層膜の密着性を向上させるベースコートを塗布し、約300℃で焼成した。そして、前記ベースコート上にTiO2(酸化チタン)の多層膜を蒸着し、これを可視光反射膜とした。
放電管からの出射光の成分を大きく分類すると、紫外線、可視光線、赤外線となり、このうち、赤外線は、リフレクタの可視光反射膜を通過し、熱変換層にて熱となり、アルミニウムのリフレクタ内部に熱伝導し、効率良くリフレクタ外表面、内表面から放出される。このことで、一般のプロジェクタ光エンジンでは、レンズ等の光学系に熱が伝わらないように赤外線カットフィルタや、強流量の冷却ファンを用いるが、ここでは、弱流量のファンで対応できる。
以上の説明の各実施形態に係る光源装置において、カソード電極3近傍に補助電極Tr1を設けた放電管の場合では、始動時に、カソード電極側にマイナス数10kvの高電圧パルスを印加し、安定点灯時には該カソード電極は0Vで、アノード電極に70vから90vの安定点灯電圧(点灯継続電圧)を印加するものである。
この始動時には、カソード電極3の始動電圧による電位を超えるの電位を補助電極(Tr1)に印加することで、先に示した図6と図7の原理により、該カソード電極3上に直接電子をチャージすることが可能で、絶縁破壊を促す効果がある。また、安定点灯時に該補助電極Tr1を浄化用として作動させるために、アノード電極4の電位未満の電位で且つ、カソード電極3の電位未満の電位にする(そのような電位を補助電極に供給する補助電極電圧印加回路を設ける)ことで、放電管のガラス容器内、及び、放電空間での不純物陽イオンの電極への移動を阻止し、長寿命化に寄与する。
したがって、この場合、前記補助電極の接続先(補助電極電圧印加回路)は、始動時と安定点灯時(継続点灯時)で併せて本発明の効果を得るには、主電極3,4間に始動電圧を印加するときの例えばマイナス数10kvのカソード電極の電位を超えかつ、主電極3,4間に継続電圧を印加するときの例えば0V以下のカソード電極の電位未満の電位を供給するものであれば良い。この電位の範囲内の適宜の電位を始動時と安定点灯時で同じ電位を供給すればよいため、供給する補助電極電圧印加回路の回路構成は簡単になる。
次に、上記実施形態では使用していない放電管の駆動を行う光源装置の場合で、始動時に、アノード電極側に数10kvの高圧パルスを印加し、安定点灯時には該カソード電極は0Vで、アノード電極に数10v印加するものでは、補助電極としては、0vを超える電位で始動性を向上できる。
しかし、この場合、安定点灯時では、補助電極がカソード電極以上の電位となってしまい、該カソード電極に向けてガラス容器内の不純物陽イオンが移動してしまい、該ガラス容器の侵食等の原因となり、放電管の寿命を低下させる。
即ち、始動時にカソード電極に負の高電位を印加しない点灯方式の場合には、始動時に0v以上または超える電圧を印加し、安定点灯時には0v以下または未満の電位を印加する回路構成(継続電圧印加回路)とすることが好適である。この場合に、始動時にカソード電極が0vとなるものでは補助電極を接地することがさらに好適であり、始動時と安定点灯時のいずれの場合も0vとなり、簡単な回路構成で始動性を向上させかつ不純物陽イオンの移動を抑制して長寿命化を図ることができる。
次に、始動時にカソード電極にマイナス数10kvを印加し、安定点灯時には、カソード電極に数vを印加し、アノード電極に数10vを印加する放電管では、補助電極の接続先は、マイナス数10kv(始動電圧)を超え、数v(継続電圧)未満であれば、始動性改善と浄化作用が期待できる。
これらの場合、アノード電極近傍に設けた浄化用電極に関しては、前記補助電極と同様の電位の範囲に接続する事で、ガラス容器内、及び放電空間での不純物陽イオンの主電極方向への移動を制御でき、長寿命化に寄与する。
また、補助電極に印加する電位は始動電圧を超え、かつ、継続電圧未満のなかで適宜に選択でき、その場合に1の(ひとつの)電位を印加することにすれば補助電極電圧印加回路の構成を簡単にすることできる。複数にする場合も始動時および継続点灯時の状態に応じた所定数の電位を選定して印加することが好適である。
前記図1〜図2、図5〜図15に示した本発明の各実施形態に係る放電管を有する光源装置を、この光源装置の出射光を投影媒体(ライトバルブ17)に照射してその投影媒体の投影光像を表示媒体19(スクリーン)に投影する手段(ロッドインテグレータ13、カラーフォイール14、レンズ15、ミラー16等)を設けた投影型映像表示装置の光源として適用する実施形態を図16に基づき説明する。
図16に示すように、実施形態に係る投影型映像表示装置の基本構成は、光源装置A、カラーフォイール14、ロッドインテグレータ13、レンズ15、ミラー16、ライトバルブ17および投影レンズ18から主になっている。
光源装置Aにおいては、放電管Bからの出射光を、ロッドインテグレータ13の入射面に集光するようにリフレクタ7は反射するものである。
このロッドインテグレータ13は、入射光をライトバルブ17の平面形状(この場合矩形もしくは正方形)に対応した所望の断面形状の光束であって各部の照度が均一な光束を出射するものである。
また、前記ロッドインテグレータ13入射面の前方には、R(レッド:赤)フィルタ、G(グリーン:緑)フィルタ、B(ブルー:青)フィルタが周方向に配列されて円板形状に形成されたカラーフォイール14が設けられており、該カラーフォイール14が回転することによって、前記リフレクタ7の反射光が各フィルタR,G,Bを透過し、各フィルタR,G,Bの色に応じた透過光が順次前記ロッドインテグレータ13に入射していく。
前記ロッドインテグレータ13により、光線群は、所望面の照度を均一化され、レンズ15、ミラー16の光学系を進行し、ライトバルブ17に入射し、投影光像を形成する。このライトバルブ17は、投影光像を形成する投影媒体であって、DMD(Digital Micromirror Device(ディジタル・マイクロミラー・デバイス))を用いて構成するものである。DMDの場合、所望する投影画像に応じて微小区画毎のミラーが反射・非反射して、各フィルタR,G,Bにより形成された各色光の投影光像を形成する。
そして、ライトバルブ17で形成した投影光像は、投影レンズ18を通過し、スクリーン19に照射して投影するものである。
前記各実施形態の光源装置は、投影型映像表示装置に用いる光源装置として好ましいが、その他の光源として用いることができる。また、投影型映像表示装置の構成は、図16に示すもの他、光路を異なる構成としたり、映像表示媒体として液晶を用いたりすることが好適である。
本発明の第1実施形態に係る光源装置の基本的構成の説明図である。 本発明の第2実施形態に係る光源装置の基本的構成の説明図である。 従来の補助電極を設けた直流点灯方式の高圧型の水銀ランプの基本構成の説明図である。 従来の補助電極を有する放電管点灯の放電原理の説明図である。 本発明を含む数種の補助電極を設けた各放電管を点灯する光源装置において、消灯後の再点灯性を測定した比較結果の説明図である。 本発明の光源装置における補助電極を有する放電管の放電原理の説明図である。 本発明の光源装置における補助電極を有する放電管の放電原理の説明図である。 本発明の光源装置における補助電極を有する放電管の浄化原理の説明図である。 本発明の第3実施形態に係る光源装置において、直流点灯方式の放電管とリフレクタと補助電極を接続した基本配置の説明図である。 本発明の第4実施形態に係る光源装置において、直流点灯方式の放電管とリフレクタと補助電極および浄化用電極を接続した基本配置としたものの説明図である。 本発明の第5実施形態に係る光源装置において、交流点灯方式の発光管とリフレクタと補助電極を接続した基本配置構成としたものの説明図である。 本発明の第6実施形態に係る光源装置において、リフレクタと補助電極を接続して光線ロスを改善した配置としたものの説明図である。 本発明の第7実施形態に係る光源装置において、リフレクタと補助電極と浄化用電極を接続して光線ロスを改善した配置としたものの説明図である。 本発明の第8実施形態に係る光源装置において、リフレクタと補助電極を一体化した装置構成の説明図である。 本発明の第8実施形態の変形例に係る光源装置であって、リフレクタにモリブデンシートを包み込む部分を設けた装置構成の説明図である。 本発明の各実施形態に係る光源装置を用いる投影型映像表示装置の実施形態の説明図である。
符号の説明
1 ガラス容器(光透過性容器)
1a ガラス容器の電極および各リード線の保持部
2 発光部(発光空間)
3 カソード電極
3a 電極(交流点灯型)
3b 電極(交流点灯型)
4 アノード電極
5 カソード電極側リード線
6 アノード電極側リード線
7 リフレクタ
7a リフレクタネック部(放電管通し穴)
7b リフレクタのモリブデンシートを包括する部分
10 点灯電圧印加回路
11 継続電圧印加回路
A 光源装置
B 放電管
C1 補助電極接続用の導線
Ge1 浄化用電極(ガラス容器浄化電極)
Mo1,Mo2 モリブデンシート
Tr1 本発明の補助電極
Tr1a 本発明の補助電極(交流点灯型)
Tr1b 本発明の補助電極(交流点灯型)
Tr2 従来の補助電極
Tr3 本発明のリフレクタ一体型補助電極

Claims (10)

  1. 内部空間に所定のガスが封入された光透過性容器と、この光透過性容器の内部空間に対向して配置したカソード電極およびアノード電極からなる対の主電極とを具備する放電管を有し、この放電管の主電極間に放電を発生させて発光させる光源装置において、
    前記対の主電極のうちのカソード電極側の前記光透過性容器外周上に導電性材からなる補助電極を設けており、この補助電極を接地したことを特徴とする光源装置。
  2. 請求項1に記載の光源装置において、前記対の主電極のうちのアノード電極側の前記光透過性容器外周上に導電性材からなる浄化用電極を設けており、この浄化用電極を接地したことを特徴とする光源装置。
  3. 内部空間に所定のガスが封入された光透過性容器、および、この光透過性容器の内部空間に対向して配置したカソード電極およびアノード電極からなる対の主電極を具備する放電管と、この放電管の点灯開始時に、主電極間に放電を開始させる始動電圧を該主電極間に印加する始動電圧印加回路と、この放電管の点灯開始後の点灯を継続させる点灯継続時に、前記主電極間に放電を継続させる継続電圧を該主電極間に印加する継続電圧印加回路とを有する光源装置において、
    前記対の主電極のうちのカソード電極側の前記光透過性容器外周上に設けた導電性材からなる補助電極と、始動電圧印加回路によって主電極間に始動電圧を印加するときのカソード電極の電位を超える電位を、前記点灯開始時に前記補助電極に印加する補助電極電圧印加回路とを備えていることを特徴とする光源装置。
  4. 請求項3に記載の光源装置において、継続電圧印加回路によって前記主電極間に継続電圧を印加するときのカソード電極の電位未満の電位を、前記点灯継続時に前記補助電極に印加する補助電極電圧印加回路を設けていることを特徴とする光源装置。
  5. 内部空間に所定のガスが封入された光透過性容器、および、この光透過性容器の内部空間に対向して配置したカソード電極およびアノード電極からなる対の主電極を具備する放電管と、この放電管の点灯開始時に、主電極間に放電を開始させる始動電圧を該主電極間に印加する始動電圧印加回路と、この放電管の点灯開始後の点灯を継続させる点灯継続時に、前記主電極間に放電を継続させる継続電圧を該主電極間に印加する継続電圧印加回路とを有する光源装置において、
    前記対の主電極のうちのカソード電極側の前記光透過性容器外周上に設けた導電性材からなる補助電極と、主電極間に始動電圧を印加するときのカソード電極の電位を超えかつ前記主電極間に継続電圧を印加するときのカソード電極の電位未満の電位を補助電極に印加する補助電極電圧印加回路とを設けていることを特徴とする光源装置。
  6. 請求項3から5のうちの1項に記載の光源装置において、前記対の主電極のうちのアノード電極側の前記光透過性容器外周上に設けた導電性材からなる浄化用電極と、継続電圧印加回路によって前記主電極間に継続電圧を印加するときのアノード電極の電位未満の電位を、前記点灯継続時に前記浄化用電極に印加する浄化用電極電圧印加回路とを設けていることを特徴とする光源装置。
  7. 請求項1から6のうちの1項に記載の光源装置において、始動時もしくは再始動時に前記対の主電極間に高電位差を発生させる際に、前記カソード電極に負の高電圧を印加する始動電圧印加回路を設けていることを特徴とする光源装置。
  8. 請求項1から7のうちの1項に記載の光源装置において、放電管の出射光を所望の方向に反射させるリフレクタを具備し、このリフレクタは少なくとも一部が導電性材からなり、このリフレクタの導電性材からなる部分に補助電極または浄化用電極が接続されていることを特徴とする光源装置。
  9. 請求項1から7のうちの1項に記載の光源装置において、放電管の出射光を所望の方向に反射させるリフレクタを具備し、このリフレクタは少なくとも一部が導電性材からなり、該リフレクタの導電性材からなる部分に補助電極または浄化用電極が一体形成されていることを特徴とする光源装置。
  10. 請求項1から9のうちの1項に記載の光源装置を用い、この光源装置の出射光を投影媒体に照射してその投影媒体の投影光像を表示媒体に投影する手段を設けていることを特徴とする投影型映像表示装置。

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