JP2005127651A - 表示システム - Google Patents

Abstract

【課題】 人、車両、航空機などを周りの風景と略完全に同化させることのできる表示システムを提供することを目的とする。
【解決手段】 背景を撮像する撮像装置１１と、該撮像装置１１で取得した撮像画像に基づいて表示画像を出力する画像処理装置１２と、該画像処理装置１２から送られてきた表示画像を表示する画像表示部１３とを具備し、前記画像表示部１３は、前記背景と同化または特化させる位置に設けられることを特徴とする。
【選択図】 図１

Description

本発明は、画像表示部にいろいろな表示画像を映し出すことのできる表示システムに関するものである。

従来の戦闘服には、敵から視認され難くするために、衣服の外側表面に迷彩色が施されている（たとえば、特許文献１参照）。
特開２００３−２６２４９８号公報（図１）

しかしながら、このような従来の戦闘服は、状況に応じて自由にその迷彩パターンを変えることができないため、たとえば、森林から砂漠に移動した場合や逆に砂漠から森林に移動した場合などには、戦闘服を周りの風景に同化させることができず、逆に目立って敵に視認されやすくなってしまうといった問題点があった。
また、同様のことが戦闘用の車両や航空機などについても述べることができる。戦闘用車両についていえば、軍事用人工衛星の発達により、周りの風景にできるだけ近い色で迷彩した車両でも発見されてしまうことがある。
戦闘用の航空機についても、そのほとんどがあらゆる状況において最も視認しにくいように、ロービジリティ塗装（灰色の塗装）が施されているが、やはり地上からみた場合、背景が青い空や白い雲の場合には逆に目立ってしまい、敵に発見されてしまうことがある。

本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、人、車両、航空機などを周りの風景と略完全に同化させることのできる表示システムを提供することを目的とする。

本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
請求項１に記載の表示システムは、背景を撮像する撮像装置と、該撮像装置で取得した撮像画像に基づいて表示画像を出力する画像処理装置と、該画像処理装置から送られてきた表示画像を表示する画像表示部とを具備し、前記画像表示部は、前記背景と同化または特化させる位置に設けられることを特徴とする。
このような表示システムによれば、撮像装置で取得した画像が、画像表示部に表示されることとなる。
なお、ここでいう特化とは、周りの背景と著しく異なる背景を画像表示部に表示して、周囲の背景よりも目立たせることをいう。

請求項２に記載の表示システムは、撮像装置で取得された撮像画像、および／または複数種類の迷彩パターン、色、もしくは模様が記憶されているとともに、選択された撮像画像、迷彩パターン、色、模様の少なくともいずれか一つを用いて表示画像を出力する画像記憶／出力装置と、該画像記憶／出力装置から送られてきた表示画像を表示する画像表示部とを具備することを特徴とする
このような表示システムによれば、画像記憶／出力装置に記憶された画像、迷彩パターン、色、模様が、画像表示部に表示されることとなる。

請求項３に記載の表示システムは、前記画像表示部が、衣服の外側表面に取り付けられていることを特徴とする。
このような表示システムによれば、衣服の外側表面、すなわち、衣服の色柄、模様が、画像処理装置または画像記憶／出力装置から送られてきた画像、色柄、模様に変化することとなる。

請求項４に記載の表示システムは、前記画像表示部が、車両の外側表面に取り付けられていることを特徴とする。
このような表示システムによれば、車両の外側表面、すなわち、車両の色柄、模様が、画像処理装置または画像記憶／出力装置から送られてきた画像、色柄、模様に変化することとなる。

請求項５に記載の表示システムは、前記画像表示部が、航空機の外側表面に取り付けられていることを特徴とする。
このような表示システムによれば、航空機の外側表面、すなわち、航空機の色柄、模様が、画像処理装置または画像記憶／出力装置から送られてきた画像、色柄、模様に変化することとなる。

本発明によれば、撮像装置で取得した画像、または画像記憶／出力装置に記憶された画像、迷彩パターン、色、模様を、たとえば、衣服、車両、航空機などに取り付けられた画像表示部に表示させることができ、これら衣服、車両、航空機などを周りの風景と同化させて視認し難くすることができる。

以下、本発明による表示システムの第１実施形態について、図７を参照しながら説明する。
図７に示すように、本実施形態に係る表示システム１０は、カメラ（撮像装置）１１と、画像処理装置１２と、ディスプレイ（画像表示部）１３とを主たる要素として構成されたものである。
カメラ１１は、周りの風景を撮影するための装置で、一般に広く知られているものであるので、ここではその詳しい説明は省略する。

画像処理装置１２は、カメラ１１で撮影した静止画あるいは動画といった撮像画像を処理するとともに、ディスプレイ１３に表示しようとする表示画像をディスプレイ１３に出力するものである。
ディスプレイ１３は、画像処理装置１２から送られてきた表示画像を表示するものである。
なお、カメラ１１から画像処理装置１２への表示画像の伝達は、電線やケーブルを使用した有線通信によるものであってもよいし、あるいは電波を利用して行う無線通信によるものであってもよい。

図１は、本発明による表示システム１０を衣服１５に適用した具体例を示す図であって、衣服１５の外側表面にディスプレイ１３が取り付けられるとともに、カメラ１１から画像処理装置１２への表示画像の伝達が有線通信によりなされる場合の図である。
図１に示すように、この場合、カメラ１１はヘルメット１４の頂部に取り付けられているとともに、画像処理装置１２はベルトを介して兵士１６の腰の部分に取り付けられている。
これにより、カメラ１１で撮影した周りの風景が画像処理装置１２を介してディスプレイ１３に映し出されることとなる。すなわち、兵士１６が森の中にいる場合には、ディスプレイ１３に周りにある森の風景が映し出され、また、兵士１６が砂漠にいる場合には、ディスプレイ１３に砂漠の風景が映し出されることとなる。
このように、本発明による表示システム１０を兵士１６が着用する衣服（戦闘服）１５に装着することにより、いつでもリアルタイムで周りの風景がディスプレイ１３に表示されることとなるので、刻々と変化する周りの状況に合わせて衣服１５（すなわち、兵士１６）を周りの風景に同化させることができて、敵の目を欺くことができるようになる。

図２は、図１と同様、本発明による表示システム１０を衣服１５に適用した具体例を示す図であって、衣服１５の外側表面にディスプレイ１３が取り付けられるとともに、カメラ１１から画像処理装置１２への表示画像の伝達が無線通信によりなされる場合の図である。この場合、図１で使用された電線やケーブルの代わりに、送信機１１ａおよび受信機１２ａが必要となる。
送信機１１ａはカメラ１１の内部に設けられているとともに、受信機１２ａは兵士１６側に配置されている。また、受信機１２ａと画像処理装置１２とは電線やケーブルにより接続されており、受信機１２ａで受信した撮像画像を画像処理装置１２に出力するようになっている。なお、図２において受信機１２ａおよび画像処理装置１２が互いに離間した位置に設けられているが、画像処理装置１２の内部に受信機１２ａを組み込むことももちろん可能である。

図２に示すように、この場合、カメラ１１は近くにいるかあるいは同じような風景の中にいる別の兵士のヘルメット１４の頂部に取り付けられていたり、または図２に示す兵士１６の近くあるいは図２に示す兵士１６がいる風景と同じような風景の中に設置されている。
これにより、図２に示す兵士１６は自らカメラ１１を持って移動する必要がなく、装備の軽量化を図ることができる。また、１台のカメラ１１で複数人の兵士１６に表示画像を送ることができるので、設備費を低減させることができる。
その他の作用効果については前述したものと同じであるので、ここではその説明を省略する。

図３は、本発明による表示システム１０を車両２５に適用した具体例を示す図であって、車両２５の上側表面にディスプレイ１３が取り付けられるとともに、カメラ１１から画像処理装置１２への表示画像の伝達が有線通信によりなされる場合の図である。
図３に示すように、この場合、カメラ１１は車両２５の後部に下向き（地面あるいは路面に向けて）取り付けられているとともに、画像処理装置１２は車両２５内に格納されている。
これにより、カメラ１１で撮影した地面あるいは路面の映像が画像処理装置１２を介してディスプレイ１３に映し出されることとなる。すなわち、車両２５の上面に設けられたディスプレイ１３に、車両２５が現在いる地面あるいは路面と同じ地面あるいは路面が映し出されることとなる。
このように、本発明による表示システム１０を車両２５に装備することにより、いつでもリアルタイムで周りの風景がディスプレイ１３に表示されることとなるので、刻々と変化する周りの状況に合わせて車両２５を周りの風景に同化させることができて、上空からの敵の目を欺くことができるようになる。

また、車両２５が森の中などにいる場合には、カメラ１１を森の木々の方に向けて、その画像をディスプレイ１３に表示させることもできる。
こうすることにより上空から見た際、車両２５をさらに周りの風景に同化させることができるようになる。

図４は、本発明による表示システム１０を車両２５に適用した具体例を示す図であって、車両２５の上側表面にディスプレイ１３が取り付けられるとともに、カメラ１１から画像処理装置１２への表示画像の伝達が無線通信によりなされる場合の図である。この場合、図３で使用された電線やケーブルの代わりに、送信機１１ａおよび受信機１２ａが必要となる。
送信機１１ａは上空に配置された人工衛星２６の内部に設けられているとともに、受信機１２ａは車両２５内に格納されている。また、受信機１２ａと画像処理装置１２とは電線やケーブルにより接続されており、受信機１２ａで受信した撮像画像を画像処理装置１２に出力するようになっている。なお、図４において受信機１２ａおよび画像処理装置１２が互いに離間した位置に設けられているが、画像処理装置１２の内部に受信機１２ａを組み込むことももちろん可能である。

図４に示すように、この場合、カメラ１１は地球表面の画像を捉えることのできる人工衛星２６に設置されている。
これにより、図４に示す車両２５は自らカメラ１１を持って移動する必要がなく、装備の軽量化を図ることができる。また、１台のカメラ１１で複数台の車両２５に表示画像を送ることができるので、設備費を低減させることができる。
その他の作用効果については前述したものと同じであるので、ここではその説明を省略する。

図５は、本発明による表示システム１０を航空機３５に適用した具体例を示す図であって、航空機３５の下側表面（胴体下面や翼下面など）にディスプレイ１３が取り付けられるとともに、カメラ１１から画像処理装置１２への表示画像の伝達が有線通信によりなされる場合の図である。
図５に示すように、この場合、カメラ１１は航空機３５の胴体上面に上向き（航空機よりも上の空あるいは宇宙に向けて）取り付けられているとともに、画像処理装置１２は航空機３５内に格納されている。
これにより、カメラ１１で撮影した空の映像が画像処理装置１２を介してディスプレイ１３に映し出されることとなる。すなわち、航空機３５の下面に設けられたディスプレイ１３に、航空機３５が現在いる空と同じ空が映し出されることとなる。
このように、本発明による表示システム１０を航空機３５に装備することにより、いつでもリアルタイムで周りの風景がディスプレイ１３に表示されることとなるので、刻々と変化する周りの状況に合わせて航空機３５を周りの風景に同化させることができて、地上からの敵の目を欺くことができるようになる。

図６は、本発明による表示システム１０を航空機３５に適用した具体例を示す図であって、航空機３５の下側表面にディスプレイ１３が取り付けられるとともに、カメラ１１から画像処理装置１２への表示画像の伝達が無線通信によりなされる場合の図である。この場合、図５で使用された電線やケーブルの代わりに、送信機１１ａおよび受信機１２ａが必要となる。
送信機１１ａは地上に配置されたカメラ１１と隣接して設けられているとともに、受信機１２ａは航空機３５内に格納されている。また、カメラ１１と送信機１１ａ、および受信機１２ａと画像処理装置１２はそれぞれ電線やケーブルにより接続されており、カメラ１１で捉えた映像を送信機１１ａで航空機３５に向けて送信するとともに、受信機１２ａで受信した撮像画像を画像処理装置１２に出力するようになっている。なお、図６において受信機１２ａおよび画像処理装置１２が互いに離間した位置に設けられているが、画像処理装置１２の内部に受信機１２ａを組み込むことももちろん可能である。

図６に示すように、この場合、カメラ１１は空の画像を捉えることのできる地上に設置されている。
これにより、図６に示す航空機３５は自らカメラ１１を持って移動する必要がなく、装備の軽量化を図ることができる。また、１台のカメラ１１で複数機の航空機３５に表示画像を送ることができるので、設備費を低減させることができる。
その他の作用効果については前述したものと同じであるので、ここではその説明を省略する。

つぎに、本発明による表示システムの第２実施形態について、図８を参照しながら説明する。
図８に示すように、本実施形態に係る表示システム２０は、カメラ（撮像装置）１１と、画像記憶／出力装置２２と、ディスプレイ（画像表示部）１３とを主たる要素として構成されたものである。
カメラ１１は、周りの風景を撮影するための装置で、一般に広く知られているものであるので、ここではその詳しい説明は省略する。

画像記憶／出力装置２２は、カメラ１１で撮影した静止画あるいは動画といった撮像画像を処理して記憶しておくとともに、選択された表示画像をディスプレイ１３に出力するものである。また、この画像記憶／出力装置２２には、カメラ１１で撮影した画像の他、予め用意された画像や、複数種類の迷彩パターン、色、模様なども記憶させておくことができる。画像記憶／出力装置２２に記憶された画像は、カメラ１１が現在捉えている画像と最も近似するものが選択されたり、あるいはユーザにより適宜選択されることとなる。選択された画像は表示画像としてディスプレイ１３に送られる。
ディスプレイ１３は、画像記憶／出力装置２２から送られてきた表示画像を表示するものである。
なお、カメラ１１から画像記憶／出力装置２２への撮像画像の伝達は、電線やケーブルを使用した有線通信によるものであってもよいし、あるいは電波を利用して行う無線通信によるものであってもよい。

この構成により、画像記憶／出力装置２２に記憶された画像パターンのうち、カメラ１１が現在捉えている画像と最も近似する画像、あるいはユーザにより選択された周囲の風景と最も近似した画像がディスプレイ１３に表示されることになる。
この構成を図１ないし図６を用いて説明した衣服１５、車両２５、あるいは航空機３５などに適用した場合には、上述したように、衣服１５を着た兵士１６、車両２５、あるいは航空機３５などを周りの風景に溶け込ませることができ、敵の目を欺くことができるようになる。

なお、今まで述べてきた実施形態では、ディスプレイ１３に周りの風景と同様の風景を映し出すことにより、兵士１６、車両２５、あるいは航空機３５を周りの風景と同化させ、敵の目を欺くようにした例を述べてきた。
しかし、本発明はこのような用途に限定されるものではなく、逆の用途、すなわち、周りの風景に溶け込ませるのではなく、逆に目立たせるようにすることもできる。たとえば、黒い学生服や黒い自動車は夜間、暗闇に紛れ易く視認し難くなってしまうので、夜間にはこれら学生服や自動車を白色あるいは黄色などの目立つ色とし、視認しやすくすることにより、交通事故を未然に防止することができるようになる。
また、衣服や乗用車に取り付けられたディスプレイ１３に色々な色や模様を表示させることにより、ユーザに疑似体験させることもできる。

本発明による表示システムの第１実施形態を示す図であって、本実施形態を衣服に適用した具体例を示す図である。 本発明による表示システムの第１実施形態を示す図であって、本実施形態を衣服に適用した他の具体例を示す図である。 本発明による表示システムの第１実施形態を示す図であって、本実施形態を車両に適用した具体例を示す図である。 本発明による表示システムの第１実施形態を示す図であって、本実施形態を車両に適用した他の具体例を示す図である。 本発明による表示システムの第１実施形態を示す図であって、本実施形態を航空機に適用した具体例を示す図である。 本発明による表示システムの第１実施形態を示す図であって、本実施形態を航空機に適用した他の具体例を示す図である。 本発明による表示システムの第１実施形態を示す概略構成図である。 本発明による表示システムの第２実施形態を示す概略構成図である。

符号の説明

１０ 表示システム
１１ カメラ（撮像装置）
１２ 画像処理装置
１３ ディスプレイ（画像表示部）
１５ 衣服
２０ 表示システム
２２ 画像記憶／出力装置
２５ 車両
３５ 航空機

Claims (5)

1. 背景を撮像する撮像装置と、該撮像装置で取得した撮像画像に基づいて表示画像を出力する画像処理装置と、該画像処理装置から送られてきた表示画像を表示する画像表示部とを具備し、前記画像表示部は、前記背景と同化または特化させる位置に設けられることを特徴とする表示システム。
2. 撮像装置で取得された撮像画像、および／または複数種類の迷彩パターン、色、もしくは模様が記憶されているとともに、選択された撮像画像、迷彩パターン、色、模様の少なくともいずれか一つを用いて表示画像を出力する画像記憶／出力装置と、該画像記憶／出力装置から送られてきた表示画像を表示する画像表示部とを具備することを特徴とする表示システム。
3. 前記画像表示部が、衣服の外側表面に取り付けられていることを特徴とする請求項１または２に記載の表示システム。
4. 前記画像表示部が、車両の外側表面に取り付けられていることを特徴とする請求項１または２に記載の表示システム。
5. 前記画像表示部が、航空機の外側表面に取り付けられていることを特徴とする請求項１または２に記載の表示システム。

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