JP2005123475A - 半導体薄膜とその製造方法およびその薄膜を用いた薄膜トランジスタ - Google Patents

半導体薄膜とその製造方法およびその薄膜を用いた薄膜トランジスタ Download PDF

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Abstract

【課題】
概ね一方向に向かって結晶化され、結晶の成長方向に粒界を有さない結晶化領域を、半導体薄膜の任意の場所に、均一に形成することができる半導体薄膜の製造方法を提供すること。
【解決手段】
この発明による半導体薄膜の製造方法は、基板上に少なくとも半導体薄膜を形成し、半導体薄膜上に反射防止膜パターン及び反射膜パターンを互いに隣接するように形成し、基板上方から第1レーザを照射して反射防止膜パターンの下部に方向性の揃った半導体粒を形成する工程を備える。
【選択図】 図1

Description

この発明は、半導体薄膜とその製造方法およびその薄膜を用いた薄膜トランジスタ(TFT)に関し、特に、TFTのチャネル領域に好適に用いられる多結晶半導体薄膜およびその製造方法に関する。
液晶やエレクトロルミネッセンス(EL)を応用した表示装置には、多結晶のシリコン薄膜を活性層に用いる多結晶シリコンTFTが好適に用いられる。
多結晶シリコン薄膜を製造する方法として、ガラス基板に形成された非晶質シリコン薄膜を、短パルス発振のエキシマレーザを用いて600℃以下の低温で結晶化する方法が知られている。
レーザによる結晶化は、一般には、非晶質シリコン薄膜を形成したガラス基板を400℃程度に加熱し、前記ガラス基板を走査しながら、長さ200〜400mm、幅0.2〜1.0mm程度の線状レーザをガラス基板上に連続的に照射する方法で行われる。
この方法によって、粒径0.2〜0.5μm程度の結晶粒が形成される。このときレーザを照射した部分の非晶質シリコンは、厚さ方向全域にわたって溶融するのではなく、一部の非晶質領域を残して溶融する。
このため、レーザ照射領域全面に無数の結晶核が発生し、シリコン薄膜最表層に向かって結晶が成長し、ランダムな方位の結晶粒が形成される。
この方法により得られた多結晶膜を用いた多結晶シリコンTFTは、結晶粒径が小さく、チャネル長方向に多数の粒界が存在するため、電子移動度が小さく、特性がばらつきやすい。
また、表面にSiO2キャップを製膜した状態でレーザ照射を行う方法も知られている。この方法では、SiO2キャップが溶融シリコン薄膜の保温膜として機能し、全体的に結晶性の向上が見られるが、均一化の向上は十分でない。
また、絶縁膜をパターン化して任意の位置に形成した後、レーザ照射を行うことによって、結晶粒径を再現性良く大きくする方法も知られている(例えば、特許文献1参照)。
この方法では、図18に示されるように、絶縁性基板301上に非晶質シリコンからなる半導体薄膜303を成膜したのち、絶縁膜パターン304を選択的に形成し、次いで、レーザ305を照射すると、絶縁膜パターン304が保温層として機能するので、絶縁膜パターン304の下部の領域では冷却速度が遅くなり、その結果、絶縁膜パターン304の両縁から中央に向かって結晶化する。
この方法により、結晶粒径の大きな結晶化領域306,307が任意の位置に均一に形成される。そして、これらの結晶化領域306,307の両方、あるいは、いずれか一方がTFTのチャネル領域として用いられる。
特開2000−260709号公報
パターン化された絶縁膜を任意の位置に形成する上記方法では、図18に示されるように、絶縁膜パターン304の両縁から同時に横方向の結晶化が生じ、前記パターンの中央で横方向結晶成長が完了するため、中央に結晶粒界が形成される。
このため、図19に示されるように、2つの結晶化領域306,307を用いてTFT308を形成すると、チャネル長方向に少なくとも1つの粒界が存在することとなり、電子移動度が低下する。
また、図20に示されるように、チャネルが粒界をまたがない様に、結晶化領域306,307にそれぞれTFT308を形成すると、設計の制約上、結晶化領域306,307に利用できない領域が生じ、TFT設計の自由度や効率が低下する。
この発明は、上記課題を考慮してなされたものであり、概ね一方向に向かって結晶化され、結晶の成長方向に粒界を有さない結晶化領域を、半導体薄膜の任意の場所に、均一に形成することができる半導体薄膜の製造方法を提供するものである。
この発明は、基板上に少なくとも半導体薄膜を形成し、半導体薄膜上の一部に反射防止膜パターン及び反射膜パターンを互いに隣接するように形成し、基板上方から第1レーザを照射して反射防止膜パターンの下部に方向性の揃った半導体粒を形成する工程を備える半導体薄膜の第1の製造方法を提供するものである。
また、この発明は、基板上に少なくとも半導体薄膜を形成し、半導体薄膜上の一部に反射防止膜パターンを形成し、反射防止膜パターン上の一部に反射膜パターンを形成し、基板上方から第1レーザを照射して反射防止膜パターンの下部に方向性の揃った半導体粒を形成する工程を備える半導体薄膜の第2の製造方法を提供するものでもある。
また、この発明は、基板上に少なくとも半導体薄膜を形成し、半導体薄膜上の一部に反射膜パターンを形成し、反射膜パターンと半導体薄膜の一部を覆うように反射防止膜パターンを形成し、基板上方から第1レーザを照射して反射防止膜パターンの下部に方向性の揃った半導体粒を形成する工程を備える半導体薄膜の第3の製造方法を提供するものでもある。
また、この発明による半導体薄膜の第1の製造方法において、反射防止膜パターン及び反射膜パターンを形成する前記工程は、反射防止膜パターンの縁の一部が反射膜パターンの縁の一部と接するように、反射防止膜パターン及び反射膜パターンを形成する工程であってもよい。
また、この発明による半導体薄膜の第2の製造方法において、反射膜パターンを形成する前記工程は、反射膜パターンの縁の一部が反射防止膜パターンの縁の一部と一致するように、反射膜パターンを形成する工程であってもよい。
また、この発明による半導体薄膜の第3の製造方法において、反射防止膜パターンを形成する前記工程は、反射防止膜パターンの縁の一部が反射膜の縁の一部と一致するように、反射防止膜パターンを形成する工程であってもよい。
また、この発明による半導体薄膜の第1〜第3の製造方法は、第1レーザの照射領域を含む領域に、半導体薄膜を溶融させない放射照度及び照射時間で第2レーザを照射する工程をさらに備えてもよい。
また、第2レーザを照射する上記工程において、第2レーザの照射時間は第1レーザの照射時間よりも長くてもよい。
また、第2レーザは赤外線レーザであり、反射防止膜パターンの赤外線レーザに対する吸収率は、反射膜パターン及び半導体薄膜の赤外線レーザに対する吸収率よりも高くてもよい。
また、この発明による半導体薄膜の第1〜第3の製造方法において、反射防止膜パターンは酸化シリコン膜及び窒化シリコン膜のいずれか1つからなっていてもよい。
また、この発明による半導体薄膜の第1〜第3の製造方法において、反射膜パターンはAl膜、Mo膜、W膜、Al−Mo合金膜及びAl−W合金膜のいずれか1つからなっていてもよい。
また、この発明は別の観点からみると、上述のこの発明による半導体薄膜の第1〜第3の製造方法により製造された半導体薄膜を提供するものでもある。
また、この発明はさらに別の観点からみると、上述のこの発明による半導体薄膜の第1〜第3の製造方法により製造された半導体薄膜を用いた薄膜トランジスタであって、反射防止膜パターンの下部に形成された方向性の揃った半導体粒をチャネル領域に含む薄膜トランジスタを提供するものでもある。
ここで、図1〜3に基づいてこの発明の原理を説明する。なお、図1〜3はこの発明による半導体薄膜の第1〜第3の製造方法にそれぞれ対応している。
図1〜3に示されるように、この発明による半導体薄膜の第1〜第3の製造方法では、第1レーザ6を照射する工程において、いずれも基板1の上方から反射防止膜パターン4と反射膜パターン5と直接照射領域(半導体薄膜3の露出領域)3c,3dとに第1レーザ6を照射する。
この際、反射防止膜パターン4は第1レーザ6の反射を防止するので、反射防止膜パターン4の下部領域3aでは第1レーザ6が効率よく吸収され、反射防止膜パターン4の下部領域3aの半導体薄膜3は溶融する。
これに対し、反射膜パターン5は第1レーザ6を反射するので、反射膜パターン5の下部領域3bでは第1レーザが吸収されず、反射膜パターン5の下部領域3bの半導体薄膜3はほとんど溶融しない。
また、第1レーザ6が直接照射される直接照射領域3c,3dでは、第1レーザ6が一部反射されるので、第1レーザ6の吸収量は反射防止膜パターン4の下部領域3aよりも少なくなり、直接照射領域3c,3dは溶融又は半溶融の状態となる。
このため、各領域の温度は、反射膜パターン5の下部領域3b、直接照射領域3c,3d、反射防止膜パターン4の下部領域3aの順に高くなる。
ここで、直接照射領域3c,3dのうち、反射防止膜パターン4に隣接する直接照射領域3dが、この発明の要点である反射防止膜パターン4の下部での結晶化に関与する。従って、直接照射領域3cへの第1レーザ6の照射は、この発明の原理を作用させるうえで必ずしも必須ではない。
反射膜パターン5の下部領域3b及び直接照射領域3dは、反射防止膜パターン4の下部領域3aよりも温度が低いので、反射防止膜パターン4の両縁から結晶化が進行する。
しかし、反射膜パターン5の下部領域3bは、直接照射領域3dよりも温度が低いので、反射膜パターン5側からの結晶化が早く開始され、さらに反射防止膜パターン4の保温効果によって冷却速度が遅くなり結晶が大きく成長する。このため、反射防止膜パターン4の両縁から成長した結晶化領域7,8は、直接照射領域3dに近い位置で衝突する。
従って、反射防止膜パターン4の下部領域3aでは概ね一方向に向かって大きく結晶化され、結晶の成長方向に粒界を有しない結晶化領域(方向性の揃った半導体粒)7が形成される。
この発明の半導体薄膜の製造方法によれば、反射防止膜と反射膜の作用により第1レーザが照射された半導体薄膜に温度差が生まれ、最も温度の低い反射膜パターンの下部と最も温度の高い反射防止膜パターンの下部との境界からの結晶化が最も早く始まり、反射防止膜の保温作用によりその結晶成長が一方向に継続するので、反射防止膜パターンの下部に概ね一方向に向かって大きく結晶化され、結晶の成長方向に粒界を有さない結晶化領域(方向性の揃った半導体粒)を形成することができる。
この結果、半導体薄膜上の任意の場所に、結晶の成長方向に粒界を有さない結晶化領域を均一に形成できるようになる。
この結晶化領域を、TFTのチャネル領域に用いることにより、電子移動度が大きく、素子特性のばらつきの小さいTFTの作製が可能となる。また、この結晶化領域は、TFTに限らず、高速な電子移動度が要求される種々の薄膜半導体装置の能動領域に用いることができる。
さらに、この結晶化領域は、実質的に結晶成長方向に結晶粒界を有さないので、TFT等の薄膜半導体装置の設計自由度および設計効率を損なうことなく、能動領域の電子移動方向に結晶粒界を有さない薄膜半導体装置の設計を容易にする。
(第1の実施形態)この発明の第1の実施形態による半導体薄膜の製造方法は、図4(a)に示されるように、基板1上に半導体薄膜3を形成し、図4(b)に示されるように、半導体薄膜3上の一部に反射防止膜パターン4及び反射膜パターン5を互いに隣接するように形成し、図4(c)に示されるように、基板1の上方から反射防止膜パターン4と反射膜パターン5と半導体薄膜3の露出領域とに、第1レーザ6を照射して反射防止膜パターン4の下部の半導体薄膜3を結晶化させることにより、概ね一方向に向かって大きく結晶化され、かつ、結晶の成長方向に粒界を有さない結晶化領域(方向性の揃った半導体粒)7を形成する工程を備える。
基板1は、半導体薄膜3の形成、レーザアニールに耐える強度、耐熱性を有するものであればよく、ガラス基板、石英基板、高分子基板等を用いることができるが、安価なガラス基板が好適に用いられる。
半導体薄膜3には、非晶質、微結晶、多結晶シリコン膜、又は、シリコンとゲルマニウムとの化合物の薄膜等が含まれ、これには、非晶質シリコン膜が好適に用いられる。
これらは、CVD、スパッタ、蒸着法等の公知の方法によって形成される。その厚さは、求められるトランジスタの特性や、プロセス条件などにより様々であるが、おおむね数十nm〜数百nm、特に典型的には30〜100nm程度範囲の膜厚が採用される。形成後に公知の方法で脱水素アニールを行ってもよい。これにより、レーザ照射時の半導体薄膜の損傷を防止することができる。
また、基板1上に半導体薄膜3を形成する工程には、基板1上に半導体薄膜3を直接形成すること、又は、絶縁膜等(図示せず)を介して形成することが含まれる。
なお、基板1からの不純物拡散を防止するためには絶縁膜を介して半導体薄膜3を形成することが好ましい。絶縁膜には、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜等の無機絶縁膜が好適に用いられる。
無機絶縁膜は、CVD、スパッタ、蒸着法等の公知の方法によって形成できる。また、半導体薄膜3の形成後、半導体薄膜3を島状にパターニングしてもよい。これにより、後述する第1レーザ6の照射工程において、熱の逃げが小さくなるので、より低エネルギーでの結晶化が可能となる。
また、半導体薄膜3上の一部に反射防止膜パターン4及び反射膜パターン5を互いに隣接するように形成する工程は、反射防止膜パターン4の縁の一部と反射膜パターン5の縁の一部が接するように形成する工程、及び、反射防止膜パターン4と反射膜パターン5が僅かに間隔を空けて近接するように形成する工程を含む。
すなわち、概ね一方向に向かった結晶成長を行うことができる範囲であれば、反射防止膜パターン4と反射膜パターン5は非接触であってもよい。例えば、反射防止膜パターン4及び反射膜パターン5が実質的に長方形状に形成される場合、反射膜パターン5はその長辺の一つが、反射防止膜パターン4の長辺の一つと平行に隣接する形で形成されてもよい。
また、反射防止膜パターン4および反射膜パターン5を形成する上記工程において、反射防止膜パターン4及び反射膜パターン5の形成は、どちらが先であってもよく、同時に形成されてもよい。
反射防止膜パターン4は、例えば、半導体薄膜3上に反射防止膜を形成し、それをパターニングすることにより形成される。
反射膜パターン5は、例えば、半導体薄膜3上に反射膜を形成し、それをパターニングすることにより形成される。
反射防止膜パターン4は、第1レーザ6に対する吸収率が低い膜であればよく、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜等の無機絶縁膜が好適に用いられる。
反射防止膜パターン4としての機能を発揮するために、その厚さd(図4(b)参照)は、第1レーザ6の波長をλ、反射防止膜の屈折率をnとした場合、d≒λ/4nを満たすものとするのが好ましい。
なお、反射防止膜パターン4は、単層であっても多層であってもよい。反射防止膜パターン4は、CVD、スパッタ、蒸着法等の公知の方法によって形成される。
反射膜パターン5は、第1レーザ6を反射する膜であればよく、Al膜、Mo膜、W膜、Al−Mo合金膜、又は、Al−W合金膜等を用いることができる。
第1レーザ6が紫外線レーザである場合、紫外領域での反射率およびレーザ照射に対する耐熱性の両方を考慮して、Al−Mo合金膜を用いるのが好ましい。
反射膜パターン5の厚さは、第1レーザ6を反射するのに十分な厚さであればよい。反射膜パターン5は、CVD、スパッタ、蒸着法等の公知の方法によって形成できる。反射防止膜パターン4と反射膜パターン5の厚さは、異なっていても、同じであってもよい。
また、基板1の上方から反射防止膜パターン4と反射膜パターン5と半導体薄膜3の露出領域とに第1レーザ6を照射して反射防止膜パターン4の下部の半導体薄膜3を結晶化させる工程において、「基板1の上方から」には、基板1の表面に対して上方から垂直に第1レーザ6を照射すること、及び、基板1の表面に対して上方から斜めに第1レーザ6を照射することが含まれるが、反射防止膜パターン4及び反射膜パターン5を形成した位置に正確に結晶化領域7を形成するためには、基板1の表面に対して上方から垂直に第1レーザ6を照射することが好ましい。
また、上記工程において、第1レーザ6は、少なくとも反射防止膜パターン4と反射膜パターン5と半導体薄膜3の露出領域とに照射されればよい。従って、第1レーザ6は、反射防止膜パターン4と反射膜パターン5と半導体薄膜3の露出領域とを含む半導体薄膜3の一部の領域に照射されてもよいし、半導体薄膜3の領域全体に照射されてもよい。
第1レーザ6は、半導体薄膜3を溶融できるレーザであればよく、XeClレーザ、KrFレーザ、ArFレーザ、XeFレーザ、YAGレーザ、Arレーザ等を用いることができ、XeClレーザが好適に用いられる。また、連続発振、パルス発振のいずれでもよいが、基板1にダメージを与えずに半導体薄膜3に高エネルギーを供給するために、パスル発振が好適である。
XeClレーザでは、そのパルス幅を、例えば、十ns〜数十nsとすることができる。
これにより、ほぼ瞬時に膜が溶融し、その後急速に冷却され、その過程で結晶化が生じる。また、上記レーザの放射照度は、半導体薄膜3を溶融させることができる放射照度であればよい。
また、第1レーザ6を照射して反射防止膜パターン4の下部の半導体薄膜3を結晶化させる上記工程において、「結晶化させる」には、非晶質半導体薄膜を結晶化させること、及び、微結晶、多結晶等の半導体薄膜を溶融後により大きな結晶に成長させることが含まれる。
(第2の実施形態)この発明の第2の実施形態による半導体薄膜の製造方法は、図5(a)に示されるように、基板1上に半導体薄膜3を形成し、図5(b)に示されるように、半導体薄膜3上の一部に反射防止膜パターン4を形成し、図5(c)に示されるように、反射防止膜パターン4上の一部に反射膜パターン5を形成し、図5(d)に示されるように、基板1の上方から反射防止膜パターン4と反射膜パターン5と半導体薄膜3の露出領域とに第1レーザ6を照射して反射防止膜パターン4の下部の半導体薄膜3を結晶化させることにより、概ね一方向に向かって大きく結晶化され、結晶の成長方向に粒界を有さない結晶化領域(方向性の揃った半導体粒)7を形成する工程を備える。
第1の実施形態との違いは、半導体薄膜3上に反射膜パターン5を形成せずに、反射防止膜パターン4上の一部に反射膜パターン5を形成する点である。
反射防止膜パターン4上の一部に反射膜パターン5を形成すると、反射膜パターン5から半導体薄膜3への不純物拡散を防止することができる。
第2の実施形態においても、上述の第1の実施形態と同様に、反射防止膜パターン4の下部において概ね一方向に向かって結晶が大きく成長するため、結晶成長方向に粒界を有さない結晶化領域7が形成される。
反射膜パターン5は、反射防止膜パターン4上の任意の場所に形成してもよいが、一方向に向かって結晶成長させるというこの発明の趣旨から、反射膜パターン5の縁の一部が反射防止膜パターン4の縁の一部と一致するように(重なるように)、反射膜パターン5を形成することが好ましい。
例えば、反射防止膜パターン4及び反射膜パターン5が実質的に長方形状に形成される場合、反射膜パターン5はその長辺の一つが、反射防止膜パターン4上で反射防止膜パターン4の長辺の一つと一致する(重なる)形で、反射防止膜パターン4の幅W1(図5(b)参照)よりも短い幅W2(図5(c)参照)で形成されてもよい。
(第3の実施形態)この発明の第3の実施形態による半導体薄膜の製造方法は、図6(a)に示されるように、基板1上に半導体薄膜3を形成し、図6(b)に示されるように、半導体薄膜3上の一部に反射膜パターン5を形成し、図6(c)に示されるように、反射膜パターン5と半導体薄膜3の一部を覆うように反射防止膜パターン4を形成し、図6(d)に示されるように、基板1の上方から反射防止膜パターン4と反射膜パターン5と半導体薄膜3の露出領域とに第1レーザ6を照射して反射防止膜パターン4の下部の半導体薄膜3を結晶化させることにより、概ね一方向に向かって大きく結晶化され、結晶の成長方向に粒界を有さない結晶化領域(方向性の揃った半導体粒)7を形成する工程を備える。
第1の実施形態との違いは、反射防止膜パターン4と反射膜パターン5を隣接させるのではなく、基板1上に形成された反射膜パターン5を覆うように反射防止膜パターン4を形成する点である。
すなわち、反射防止膜パターン4はその一部が反射膜パターン5上に重なった形となる。第1および第2の実施形態と同様に、反射膜防止膜パターン4の下部において概ね一方向に向かって結晶が大きく成長するため、その結晶成長方向に粒界を有さない結晶化領域7が形成される。
反射膜パターン5は、反射防止膜パターン4によって覆われていればよいが、一方向に向かって結晶成長させるというこの発明の趣旨から、反射防止膜パターン4の縁の一部が反射膜パターン5の縁の一部と一致するように(重なるように)、反射防止膜パターン4を形成することが好ましい。
例えば、反射膜パターン5及び反射防止膜パターン4が実質的に長方形状に形成される場合、反射防止膜パターン4はその長辺の一つが、反射膜パターン5上で反射膜パターン5の長辺の一つと一致する(重なる)形で、反射膜パターン5の幅W2(図6(b)参照)よりも長い幅W1(図6(c)参照)で形成されてもよい。
この発明の半導体薄膜の製造方法は、上述の第1、第2及び第3の実施形態において、第1レーザ6の照射領域を含む領域に、半導体薄膜を溶融させない放射照度及び照射時間で第2レーザ(図示せず)を照射する工程をさらに備えてもよい。
第2レーザを別途照射することにより、半導体薄膜3を溶融させない程度に反射防止膜パターン4及び基板1が加熱されるため、反射防止膜パターン4の下部で溶融した半導体薄膜3の結晶化速度がさらに遅くなり、反射防止膜パターン4の下部で成長する結晶の結晶粒径がさらに大きくなる。
この結晶化領域7を、TFTのチャネル領域に用いることにより、電子移動度のさらに大きなTFTの作製が可能となる。
また、横方向結晶成長距離も大きくなるため、反射防止膜パターン4の幅も大きくすることができ、TFT等の半導体素子の設計自由度及び効率がさらに向上する。また、第1レーザ6の照射エネルギーを小さくでき、装置の小型化も図られる。
第2レーザの放射照度及び照射時間は、半導体薄膜3を溶融させないものであればよい。第2レーザの照射時間は、第1レーザ6の照射時間と同じであっても、それより長くても短くてもよく、第2レーザの照射中、第2レーザの照射直前、第2レーザの照射直後のいずれかのタイミングに、第1レーザ6を照射してもよい。
第1レーザ6の照射前に第2レーザを照射することにより、反射防止膜パターン4及び基板1が加熱され、その加熱された反射防止膜パターン4及び基板1によって、半導体薄膜3が保温されるので、第1レーザ6の照射エネルギーを小さくできる。
また、第1レーザ6の照射後に第2レーザを照射することにより、反射防止膜パターン4及び基板1が加熱され、加熱された反射防止膜パターン4及び基板1によって、溶融した半導体薄膜3が保温されるので、結晶化速度をより遅くすることができ、結晶粒径をより大きくすることができる。
これら2つの効果を得るために、第1レーザ6の照射時間より第2レーザの照射時間を長くし、第2レーザの照射中に第1レーザ6を照射することが好ましい。
第2レーザは、連続発振、パルス発振のいずれでもよい。パルス発振の場合、第2レーザのパルス幅は、第1レーザ6のパルス幅と同じであっても、それより長くても短くてもよいが、第1レーザ6のパルス幅よりも十分に大きいもの、例えば、概ね数十μm〜数msのものが好適に用いられる。
第2レーザを照射する領域は、少なくとも第1レーザ6の照射領域を含めばよく、第1レーザ6を照射する領域と同じか、或いは、それよりも広くすることが好ましい。少なくとも第1レーザ6の照射領域を含む領域に第2レーザを照射することにより、結晶化が生じる全領域において均一な結晶成長を促すことができる。
第2レーザは、基板1の上方、下方のいずれの方向から照射してもよいが、反射防止膜パターン4及び基板1の半導体薄膜3に近い部分を効果的に加熱するために、基板1の上方から照射することが好ましい。
第2レーザは、半導体薄膜3、反射防止膜パターン4及び基板1を半導体薄膜3が溶融しない程度に加熱できるものであればよく、Er:YAG,CO,CO2レーザ等の赤外線レーザ等を用いることができ、CO2レーザが好適に用いられる。
また、第2レーザに赤外線レーザを用いた場合、反射防止膜パターン4の赤外線レーザに対する吸収率は、反射膜パターン5及び半導体薄膜3の赤外線レーザに対する吸収率よりも高いことが好ましい。この場合、半導体薄膜3を溶融させることなく、赤外線レーザの出力を大きくでき、反射防止膜パターン4の保温効果をより効果的に発揮させることができる。
なお、第2のレーザにより半導体薄膜3、反射防止膜パターン4及び基板1を加熱する工程の代わりに、又は、この工程とともに、半導体薄膜3が溶融しない程度に基板1をヒータ等により加熱する工程を設けてもよい。この場合、基板1からの熱により、反射防止膜パターン4の下部領域における半導体薄膜3の結晶化速度がより遅くなり、反射防止膜パターン4の下部で成長する結晶の結晶粒径がさらに大きくなる。
この発明は、別の観点から見ると、上述の第1、第2及び第3の実施形態の半導体薄膜の製造方法により製造された半導体薄膜を提供するものでもある。
この発明は、さらに別の観点から見ると、上述の第1、第2及び第3の実施形態の半導体薄膜の製造方法により製造された半導体薄膜を用いたTFTであって、反射防止膜パターン4の下部で結晶化された結晶化領域7をチャネル領域に含むTFTを提供するものである。
上述の通り、反射防止膜パターン4の下部で結晶化された結晶化領域7は、結晶成長方向に粒界が形成されないため、この結晶化領域7をチャネル領域としてTFTを作製することにより、電子移動度が大きく、素子特性のばらつきが小さいTFTが作製される。
TFTは、反射防止膜パターン4の下部で結晶化された領域をTFTのチャネル領域に含むように、得られた半導体薄膜をパターニングし、公知の方法でイオン注入、電極形成等を行うことにより作製できる。
なお、結晶化領域7はTFTに限らず、大きな電子移動度が要求される種々の薄膜半導体装置の能動領域に好適に用いられる。
ここまでに説明した各要素は、任意に組み合わせることもできる。
以下、図面に示す実施例に基づいてこの発明を詳述する。これによってこの発明が限定されるものではない。
この発明の実施例1による多結晶半導体薄膜の製造方法とその薄膜を用いたTFTについて図7〜16に基づいて説明する。
図7〜12は実施例1による多結晶半導体薄膜の製造方法を示す工程図、図13は図11に示される工程で用いられるレーザ照射装置の概略構成を示す説明図、図14は図7〜12に示される工程により得られた多結晶半導体薄膜を用いて作製されたTFTの平面図、図15は図14のA−A断面図、図16は図14のB部拡大図である。
なお、図8及び図10において、図8(a)及び図10(a)は断面図を示し、図8(b)及び図10(b)は平面図を示している。
まず、図7に示されるように、TFT基板となるガラス基板11の上に、酸化シリコンからなる下地膜12、半導体薄膜としての非晶質シリコン膜13および酸化シリコンからなる反射防止膜14を順に積層する。
下地膜12は、不純物拡散防止膜として機能するもので、CVD法により形成される。
また、非晶質シリコン膜13及び反射防止膜14もCVD法により形成され、それらの膜厚はそれぞれ50nmである。
次に、図8(a)及び図8(b)に示されるように、反射防止膜14(図7参照)を長方形状にパターニングして反射防止膜パターン15を形成する。
次に、図9に示されるように、非晶質シリコン膜13および反射防止膜パターン15上に、Al−Mo合金からなる反射膜16を形成する。
次に、図10(a)及び図10(b)に示されるように、反射膜16をパターニングして反射膜パターン17を形成する。ここで特に図10(b)に示されるように、反射膜パターン17はその長辺の一つが、反射防止膜パターン15の長辺の1つと接するように形成される。
次に、図11に示されるように、第1レーザとしてのXe−Clエキシマレーザ18を反射防止膜パターン15と反射膜パターン17と直接照射領域(非晶質シリコン膜13の露出領域)13c,13dに照射する。
ここで、図13にXe−Clエキシマレーザ18(図11参照)の照射に用いるレーザ照射装置100を示す。レーザ照射装置100は、第1レーザ発振器31、結像レンズ35、及びレーザ照射を行う基板を搭載して駆動を行うステージ37を有し、必要に応じてホモジナイザ、ビームエキスパンダなどの光学素子群32、ミラー33、フィールドレンズ34を有する。ステージ37には前述の図7〜10に示す工程を経て得られたガラス基板11が載置される。
レーザ発振器31からは、Xe−Clエキシマレーザビームが出射される。レーザ発振器31から出射されたビームは、エキスパンダにより適当なビームサイズに変換され、ホモジナイザにより、ビーム断面内の放射照度の一様化が図られたうえ、フィールドレンズ34を経て結像レンズ35に入射する。
ここでビームエキスパンダは、望遠系もしくは縮小系を有する光学系であり、結像レンズ35への入射領域の大きさを決めるものである。ホモジナイザは、レンズアレーもしくはシリンドリカルレンズアレーにより構成され、ビームを分割し再合成することにより、マスク上の照射領域内での放射照度の一様化を図るものである。また、フィールドレンズ34は、第1レーザ発振器31より出射された主光線を結像レンズ35に垂直に入射させる機能を有する。
ホモジナイザおよびフィールドレンズ34を通過させた光を結像レンズ35によりガラス基板11の表面に結像させる。結像レンズ35により、ガラス基板11上に第1レーザ発振器31より出射された主光線を結像させると、そのレーザパワーによりガラス基板11上の非晶質シリコン膜13(図11参照)が溶融し、かつパルス照射が終了すると、急速に冷却され結晶化が生じる。
実施例1では、図11に示されるように、第1レーザとして波長308nmのXe−Clエキシマレーザ18を、反射防止膜パターン15と反射膜パターン17と直接照射領域13c,13dに基板11の上方から照射することによって、非晶質シリコン膜13を一旦溶融させ、冷却時に結晶化させる。
反射防止膜パターン15の膜厚は上述の通り50nmであるが、これは「発明を実施するための最良の実施の形態」で述べた関係、すなわち、50nm≒308nm/4nの関係を満たしている。
このため、反射防止膜パターン15は反射防止膜として作用し、反射防止膜パターン15の下部領域13aでは入射エネルギーが増大して効率的に温度上昇が図られる。さらに、反射防止膜パターン15には保温効果もあるため、反射防止膜パターン15の下部領域13aでは冷却速度が遅くなる。
一方、反射膜パターン17の下部領域13bは、第1レーザ18が反射膜パターン17によって反射されて到達しないため、エネルギーの入射が僅かでほとんど溶融しない。
そのため、反射膜パターン17と接する反射防止膜パターン15の一方の縁から他方の縁へ向かって横方向に大きく結晶化が生じ、第1結晶化領域19が形成される。
また、非晶質シリコン膜13が露出し、Xe−Clエキシマレーザ18が直接照射される直接照射領域13c,13dにおける非晶質シリコン膜13の温度は、反射防止膜パターン15の下部領域13aにおける非晶質シリコン膜13の温度に比べ、反射防止膜パターン15の反射防止効果および保温効果がないため幾分低温となる。
その結果、反射膜パターンと接しない反射防止膜パターンの15の他方の縁からも、横方向の結晶化が生じ第2結晶化領域20が形成される。
しかしながら、反射膜パターン17と接する反射防止膜パターン15の一方の縁からの結晶化の方が他方の縁よりも早く始まるため、両縁から始まった横方向の結晶化は、反射防止膜パターン15の中央付近でぶつかることなく反射防止膜パターン15の他方の縁の近傍でぶつかる。
その結果、酸化シリコン膜パターン15の下部領域13aには、結晶粒の成長方向が概ね一方向に揃い、結晶の成長方向に粒界を有さない第1結晶化領域19が得られる。
また、反射防止膜パターン15及び反射膜パターン17に覆われていない直接照射領域13c,13dは、Xe−Clエキシマレーザ18の照射により、溶融もしくは半溶融の状態となり、多結晶領域21となる。
その後、図12に示されるように、反射防止膜パターン15及び反射膜パターン17(図11参照)を除去することにより、第1結晶化領域19、第2結晶化領域20および多結晶領域21からなる多結晶半導体薄膜の製造工程が完了する。
図14〜図16に、図7〜12に示される上述の製造工程により製造された多結晶半導体薄膜を用いて作製されたTFTを示す。
図14〜16に示されるTFT50は、反射防止膜パターン15の下部領域13a(図11参照)で結晶化された第1結晶化領域19をTFT50のチャネル領域51に含むように、得られた多結晶半導体薄膜をパターニングし、公知の方法でイオン注入、電極形成等を行うことにより作製される。
図16に示されるように、TFT50は、結晶の成長方向が概ね一方向に揃い、かつ、結晶の成長方向に粒界を有しない第1結晶化領域19をチャネル領域51に含むため、チャネル長方向の中央部付近に結晶粒界が形成されない。
このため、TFT50は電子移動度が大きく高性能であり、また、大量生産時における素子特性のばらつきも小さい。
次に、この発明の実施例2による多結晶半導体薄膜の製造方法について説明する。反射膜パターン17を形成する工程までは、実施例1と同様である。実施例2による製造方法は、実施例1で図11に示したXe−Clエキシマレーザ18を照射する工程において、図17に示されるレーザ照射装置200を用い、少なくともXe−Clエキシマレーザ18を照射する領域、もしくは、Xe−Clエキシマレーザ18を照射する領域を含み前記領域より広い領域に、非晶質シリコン膜13が溶融しない放射照度および照射時間で第2レーザとしてのCO2レーザ43を照射する工程をさらに備える点のみが異なる。
図17に示されるレーザ照射装置200は、図13のレーザ照射装置100の構成に、CO2レーザ43を発する第2レーザ発振器38、結像レンズ42、ホモジナイザ、エキスパンダなどの光学素子群39、ミラー40、フィールドレンズ41、結像レンズ42を加えたものである。各要素の機能は、上述の図13に示されるレーザ照射装置100と同様である。
ここで、CO2レーザ43の照射領域は、Xe−Clエキシマレーザ18の照射領域を含み前記領域より広い領域とする。CO2レーザ43としては波長10.6μmのものを用い、数十μs〜数msのパルス幅でパルス発振させる。このパルス幅は、Xe−Clエキシマレーザ18のパルス幅に比べて十分大きい。
Xe−Clエキシマレーザ18の照射は、CO2レーザ43の照射中、CO2レーザ43の照射直前、又はCO2レーザ43の照射直後に行われることが望ましい。
CO2レーザ43は、Xe−Clエキシマレーザ18と同様に基板11の上方から照射される。なお、図17では、CO2レーザ43を斜め上方から照射しているが、これはあくまで図を分かり易く描くための便宜上のものである。
CO2レーザ43は反射防止膜パターン15(図11参照)に吸収され保温効果を発揮する一方で、反射膜パターン17(図11参照)により反射される。
このため、実施例1と同様に、反射膜パターン17と接する反射防止膜パターン15の一方の縁からの結晶化が、反射防止膜パターン15の他方の縁からの結晶化よりも早く始まり、反射防止膜パターン15の中央部付近でぶつかることなく、反射防止膜パターン15の他方の縁の近傍まで結晶化が続く。
その結果、酸化シリコン膜パターン15の下部領域13a(図11参照)には、結晶粒の成長方向が概ね一方向に揃い、成長方向に粒界を有しない第1結晶化領域19が形成される。
また、反射防止膜パターン15において選択的に吸収されたCO2レーザ43による保温効果で、反射防止膜パターン15の下部領域13aにおけるアモルファスシリコン膜の冷却速度がさらに遅くなり、第1結晶化領域19の結晶粒径がさらに増大する。
したがって、第1結晶化領域19をチャネル領域51とするTFT50(図14〜16参照)の特性はさらに向上し、また、結晶の横方向の成長距離も増大するため、酸化シリコン膜パターン15の幅も大きくすることができ、TFT素子の設計自由度がさらに向上する。
この発明による半導体薄膜の第1の製造方法の要点を説明する説明図である。 この発明による半導体薄膜の第2の製造方法の要点を説明する説明図である。 この発明による半導体薄膜の第3の製造方法の要点を説明する説明図である。 この発明の実施形態1による半導体薄膜の製造方法を示す工程図である。 この発明の実施形態2による半導体薄膜の製造方法を示す工程図である。 この発明の実施形態3による半導体薄膜の製造方法を示す工程図である。 この発明の実施例1による多結晶半導体薄膜の製造方法を示す図である。 この発明の実施例1による多結晶半導体薄膜の製造方法を示す工程図である。 この発明の実施例1による多結晶半導体薄膜の製造方法を示す工程図である。 この発明の実施例1による多結晶半導体薄膜の製造方法を示す工程図である。 この発明の実施例1による多結晶半導体薄膜の製造方法を示す工程図である。 この発明の実施例1による多結晶半導体薄膜の製造方法を示す工程図である。 この発明の実施例1による多結晶半導体薄膜の製造方法で用いられるレーザ照射装置の概略的な構成を示す工程図である。 この発明の実施例1による多結晶半導体薄膜の製造方法で製造された多結晶半導体薄膜を用いて作製されたTFTの平面図である。 図14に示されるTFTのA−A概略断面図である。 図14に示されるTFTのB部拡大図である。 この発明の実施例2による製造方法で用いられるレーザ照射装置の概略的な構成を示す工程図である。 従来の多結晶半導体薄膜の製造方法を示す説明図である。 従来の製造方法で製造された多結晶半導体薄膜を用いて作製されたTFTの平面図である。 従来の製造方法で製造された多結晶半導体薄膜を用いて作製されたTFTの平面図である。
符号の説明
1 基板
3,303 半導体薄膜
3a,13a 反射防止膜パターンの下部領域
3b,13b 反射膜パターンの下部領域
3c,3d,13c,13d 直接照射領域
4 反射防止膜パターン
5 反射膜パターン
6 第1レーザ
7,8,306,307 結晶化領域
11 ガラス基板
12 下地膜
13 非晶質シリコン膜
14 反射防止膜
15 反射防止膜パターン
16 反射膜
17 反射膜パターン
18 Xe−Clエキシマレーザ
19 第1結晶化領域
20 第2結晶化領域
21 多結晶領域
31 第1レーザ発振器
32,39 光学素子群
33,40 ミラー
34,41 フィールドレンズ
35,42 結像レンズ
37 ステージ
38 第2レーザ発振器
43 CO2レーザ
100,200 レーザ照射装置
50,308 TFT
51 チャネル領域
301 絶縁性基板
304 絶縁膜パターン
305 レーザ

Claims (13)

  1. 基板上に少なくとも半導体薄膜を形成し、半導体薄膜上の一部に反射防止膜パターン及び反射膜パターンを互いに隣接するように形成し、基板上方から第1レーザを照射して反射防止膜パターンの下部に方向性の揃った半導体粒を形成する工程を備える半導体薄膜の製造方法。
  2. 基板上に少なくとも半導体薄膜を形成し、半導体薄膜上の一部に反射防止膜パターンを形成し、反射防止膜パターン上の一部に反射膜パターンを形成し、基板上方から第1レーザを照射して反射防止膜パターンの下部に方向性の揃った半導体粒を形成する工程を備える多結晶半導体薄膜の製造方法。
  3. 基板上に少なくとも半導体薄膜を形成し、半導体薄膜上の一部に反射膜パターンを形成し、反射膜パターンと半導体薄膜の一部を覆うように反射防止膜パターンを形成し、基板上方から第1レーザを照射して反射防止膜パターンの下部に方向性の揃った半導体粒を形成する工程を備える半導体薄膜の製造方法。
  4. 反射防止膜パターン及び反射膜パターンを形成する前記工程は、反射防止膜パターンの縁の一部が反射膜パターンの縁の一部と接するように、反射防止膜パターン及び反射膜パターンを形成する工程である請求項1に記載の半導体薄膜の製造方法。
  5. 反射膜パターンを形成する前記工程は、反射膜パターンの縁の一部が反射防止膜パターンの縁の一部と一致するように、反射膜パターンを形成する工程である請求項2に記載の半導体薄膜の製造方法。
  6. 反射防止膜パターンを形成する前記工程は、反射防止膜パターンの縁の一部が反射膜の縁の一部と一致するように、反射防止膜パターンを形成する工程である請求項3に記載の半導体薄膜の製造方法。
  7. 第1レーザの照射領域を含む領域に、半導体薄膜を溶融させない放射照度及び照射時間で第2レーザを照射する工程をさらに備える請求項1〜6のいずれか1つに記載の半導体薄膜の製造方法。
  8. 第2レーザの照射時間は第1レーザの照射時間よりも長い請求項7に記載の半導体薄膜の製造方法。
  9. 反射防止膜パターンが、酸化シリコン膜及び窒化シリコン膜のいずれか1つからなる請求項1〜8のいずれか1つに記載の半導体薄膜の製造方法。
  10. 反射膜パターンが、Al膜、Mo膜、W膜、Al−Mo合金膜及びAl−W合金膜のいずれか1つからなる請求項1〜9のいずれか1つに記載の半導体薄膜の製造方法。
  11. 第2レーザは赤外線レーザであり、反射防止膜パターンの赤外線レーザに対する吸収率が、反射膜パターン及び半導体薄膜の赤外線レーザに対する吸収率よりも高い請求項7又は8に記載の半導体薄膜の製造方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか1つに記載の半導体薄膜の製造方法により製造された半導体薄膜。
  13. 請求項12に記載の半導体薄膜を用いた薄膜トランジスタであって、反射防止膜パターンの下部に形成された方向性の揃った結晶粒をチャネル領域に含む薄膜トランジスタ。
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