JP2005121298A - 蒸発器 - Google Patents

蒸発器 Download PDF

Info

Publication number
JP2005121298A
JP2005121298A JP2003356854A JP2003356854A JP2005121298A JP 2005121298 A JP2005121298 A JP 2005121298A JP 2003356854 A JP2003356854 A JP 2003356854A JP 2003356854 A JP2003356854 A JP 2003356854A JP 2005121298 A JP2005121298 A JP 2005121298A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat transfer
liquid
evaporated
evaporator
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003356854A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Tazaki
豊 田崎
Yoshiro Uko
義郎 宇高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2003356854A priority Critical patent/JP2005121298A/ja
Publication of JP2005121298A publication Critical patent/JP2005121298A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】 伝熱面の熱交換効率を高め、蒸発器を小型軽量化するとともに、蒸発器の過渡応答性を向上させる。
【解決手段】 蒸発器1は、主伝熱板2と加熱ガス伝熱板21とを交互に複数積層した積層体として構成される。主伝熱板2の左右側方に側板3、4、上下にそれぞれ天板5と底板6が配置され、浅い直方体の空間を形成している。底板6の右端部には切り欠き部が設けられ、被蒸発液体入口7となっている。天板5の左端部には同様な切り欠き部が設けられ、蒸気出口8となっている。主伝熱板2の被蒸発液体側(図中手前側)には、隔壁9が設けられ、被蒸発液体側の伝熱面を鉛直方向に複数の小区画11に分割している。被蒸発液体入口7から供給された被蒸発液体は、被蒸発液体供給通路12を介して各小区画11に供給され、各小区画11で蒸発した蒸気は、蒸気集合部13を介して蒸気出口8に達する。
【選択図】 図1

Description

本発明は蒸発器に係り、特に熱交換効率を向上させ小型軽量化が可能な蒸発器に関する。
燃料電池は、水素ガスなどの燃料ガスと酸素を有する酸化ガスとを電解質を介して電気化学的に反応させ、電解質両面に設けた電極間から電気エネルギを直接取り出すものである。特に固体高分子電解質を用いた固体高分子型燃料電池は、動作温度が低く、取り扱いが容易なことから電動車両用の電源として注目されている。
燃料電池に水素を供給する方法としては、高圧水素タンクや水素吸蔵合金タンク等の水素貯蔵装置から直接水素を供給する方法と、メタノールや炭化水素等の原燃料から水素を取り出して供給する燃料改質法とがある。燃料改質法では、原燃料が液体の場合、蒸発器により燃料や水を蒸発させて燃料改質器に導き、燃料改質器における燃料改質反応により水素を生成している。
車載用に小型化した蒸発器としては、冷媒を蒸発させる自動車空気調和用の蒸発器が知られている(例えば特許文献1)。この従来技術によれば、中実の中間プレートを介在させて、一対のコアプレートを重ね合わせた積層型構造としている。この積層構造により、一方のコアプレートと中間プレートの一面に挟まれた往側流路と、他方のコアプレートと中間プレートの他面に挟まれた復側流路とを形成している。被蒸発流体である冷媒は、まず往側流路を加熱されながら流下し、次いで中間プレート下部の透孔を介して往側流路から復側流路へ移動し、最後に復側流路を上昇する際に蒸発するようになっている。
特許第2786728号(第3頁、第1図)
しかしながら、上記従来の蒸発器にあっては、高熱流束領域において熱交換能力が低下するという問題点があった。以下、この問題点について説明する。
図6(a)は、平行平板型蒸発器における伝熱面同士の間隙が狭い(実線)場合と広い(破線)場合との伝熱面の過熱度と熱流束との関係を示すグラフである。図6(a)に示す様にある温度と熱流束の点で2本の実線が交差し、伝熱面同士の間隙が狭い場合、熱流束が低い領域では良好な熱伝達特性を示すが、熱流束が高い領域では熱伝達特性が低下し、それに伴い限界熱流束(Critical Heat Flux)も低下する特性を示す。逆に、伝熱面同士の間隙が広い場合には、熱流束が高い領域では良好な熱伝達特性を示すが、熱流束が低い領域では熱伝達特性が低下する。
このメカニズムとして、伝熱面のドライアウトによる熱伝達率の低下があげられる。図6(b)に蒸発管における流動、伝熱様式の変化を示す。蒸発管内の液体は、上流(図中下方)ではほぼ100%液相であるが、下流(図中上方)へ行くに従って、徐々に液相中に気泡分が増加する2相状態となり、ドライアウト位置より下流(ポスト・ドライアウト)では、伝熱面上に被蒸発液体は存在せず、完全に乾いた伝熱面となる。ポストドライアウトの噴霧流域では、伝熱面に常に接触する液体がないので、著しい熱伝達特性の低下が示されている。
また図6(c)には、蒸発管における加熱熱流束と熱伝達率分布を示す。図中A→B→C→Dの順で熱流束が大きくなる。熱流束の増大に伴い熱伝達率低下(噴霧流)の領域が上流へと移動していることが示されている。これら熱伝達率の低下を改善するためには、噴霧流(ポストドライアウト)領域に被蒸発液体を供給して伝熱面が濡れた状態を保持する必要がある。
ここで、「マイクロチャネル」を以下のように定義する。伝熱面から離脱する気泡(以下、離脱気泡と呼ぶ)の直径より被蒸発液体の通路間隙が小さい場合に、その通路をマイクロチャネルと定義する。言い換えれば、伝熱面から成長した被蒸発液体の気泡が離脱径より小さい段階で伝熱面により押しつぶされて、気泡と伝熱面間に被蒸発液体の薄層(microlayer;マイクロレイヤ)が形成される場合をマイクロチャネルと定義する。
図7は、高熱流束領域におけるマイクロチャネルの沸騰様相を示す模式図である。伝熱面101の図中下方(上流)から被蒸発液体106が供給され、蒸気107は上方(下流)から排出される。被蒸発液体106は、伝熱面101で加熱され、気液界面104より上方では、被蒸発液体は、噴霧流105となっている。
伝熱面101のウエット領域(ドライアウト位置より上流)102と噴霧流領域103との界面である気液界面104は、熱流束の増大に伴い下方(上流)に移動し、熱移動として効率的に利用できる伝熱面のウエット領域102は限られ、伝熱面全体での熱交換効率は低下する。熱交換効率を向上させるには、伝熱面中の熱伝達率の高いウエット領域102の比率を高める必要がある。
本発明は、上記問題点を解決するため、被蒸発液体側の伝熱面鉛直方向を複数の小区画に分割する隔壁を備え、各小区画にそれぞれ被蒸発液体を供給することを要旨とする蒸発器である。
本発明によれば、伝熱面がドライアウトすることなく、伝熱面の熱交換効率を高めることができるので、蒸発器を小型軽量化することができるとともに、蒸発器の過渡応答性を向上させることができるという効果がある。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。尚、以下の各実施形態で示す蒸発器は、炭化水素系原燃料及び又は水を蒸発させて燃料改質器に供給する蒸発器に好適なものである。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明に係る蒸発器の第1実施形態を説明する要部分解斜視図である。同図において、蒸発器1は、主伝熱板2と加熱ガス伝熱板21とを交互に複数積層した積層体として構成されている。この積層体の端部には、図示しないエンドプレートが配置されている。主伝熱板2の左右側方に側板3、4、上下にそれぞれ天板5と底板6が配置され、浅い直方体の空間を形成している。
底板6の右端部には切り欠き部が設けられ、被蒸発液体入口7となっている。天板5の左端部には同様な切り欠き部が設けられ、蒸気出口8となっている。
主伝熱板2の被蒸発液体側(図中手前側)には、隔壁9が設けられ、被蒸発液体側の伝熱面を鉛直方向に複数の小区画11に分割している。
一方、加熱ガス伝熱板21には、加熱ガスの流れ方向に複数のフィン22が設けられている。高温の加熱ガスは、加熱ガス入口23から蒸発器1に入り、加熱ガス出口24から導出される。加熱ガスは、加熱ガス伝熱板21を直接に、またはフィン22を介して間接に加熱するとともに、隣接する主伝熱板2を加熱するようになっている。
隔壁9で分割された主伝熱板2の各小区画11には、被蒸発液体入口7から被蒸発液体供給通路12を介して被蒸発液体が供給される。従って、被蒸発液体の流れを複数の小区画に分割して、流れ方向に短い距離で熱交換できるため、各小区画11の伝熱面全域にウエット領域を形成することが容易にでき、低熱流束はもとより高熱流束領域においても、気泡により伝熱が妨げられることなく、良好な伝熱特性を有することができる。
そして、各小区画11で被蒸発液体から蒸発した蒸気は、蒸気集合部13に集められ、蒸気出口8から蒸発器1の外部へ導出される。
隔壁9には、それぞれ空洞部10が設けられ、隔壁9の上下の小区画11間の伝熱特性を低下させている。即ち、隔壁9の空洞部10が断熱作用を有し、隔壁9を介してその下方の小区画からその上方の小区画への熱流束が減少し、下方の小区画で生成された被蒸発液体の蒸気が上方の小区画の被蒸発液体を蒸発することなく、より効果的に伝熱面にウエット領域を形成することができる。
また隔壁9を介してその下方の小区画からその上方の小区画への熱流束が減少し、下方の小区画で生成された被蒸発液体の蒸気が上方の小区画の被蒸発液体で冷却されて凝結することなく、蒸気出口8へ到達することができる。
本実施形態によれば、高熱流束領域においても伝熱面がドライアウトすることなく、伝熱面の熱交換効率を高めることができるので、蒸発器を小型軽量化することができるとともに、蒸発器の過渡応答性を向上させることができるという効果がある。
〔第2実施形態〕
図2は、本発明に係る蒸発器の第2実施形態を説明する要部分解斜視図である。同図において、蒸発器1は、主伝熱板2と加熱ガス伝熱板21とを交互に複数積層した積層体として構成されている。積層体の端部には、図示しないエンドプレートが配置されている。主伝熱板2の左右側方に側板3、4、上下にそれぞれ天板5と底板6が配置され、対角状に凹部を有する浅い直方体の空間を形成している。
底板6の右端部には切り欠き部が設けられ、被蒸発液体入口7となっている。天板5の左端部には同様な切り欠き部が設けられ、蒸気出口8となっている。
底板6の左端部には、内側に直角に曲がる折曲部6aが設けられ、側板3の下端部には、内側に直角に曲がる折曲部3aが設けられ、折曲部6aの上端と折曲部3aの右端とが接合されている。同様に、天板5の右端部には、内側に直角に曲がる折曲部5aが設けられ、側板4の上端部には、内側に直角に曲がる折曲部4aが設けられ、折曲部5aの下端と折曲部4aの左端とが接合されている。
主伝熱板2の被蒸発液体側(図中手前側)には、隔壁9が設けられ、被蒸発液体側の伝熱面を鉛直方向に複数の小区画11に分割している。隔壁9の図中左端部は上方に立ち上がる起立部9aとなっている。逆に隔壁9の図中右端部は下方に垂れ下がる垂下部9bとなっている。
垂下部9bの先端部は、直ぐ下方の隔壁9または底板6と隙間14だけ離れていて、この隙間14は被蒸発液体供給通路12から小区画11への入口となっている。一方起立部9aの先端部は、直ぐ上方の隔壁9または天板5と隙間15だけ離れていて、この隙間15は小区画11から蒸気集合部13への出口となっている。
これにより第1実施形態の効果に加え、被蒸発液体供給通路12の液体が隙間14を介して小区画11へ確実に流入することができ、また、小区画11に流入した液体が未蒸発のまま蒸気集合部13へ供給されることを防止し、確実に蒸発を行うことができる。
隔壁9の水平部には、第1実施形態と同様にそれぞれ空洞部10が設けられ、隔壁9の上下の小区画11間の伝熱特性を低下させている。
一方、加熱ガス伝熱板21にも側板3、4、天板5、底板6、隔壁9が設けられ、主伝熱板2と同様な形状となっている。底板6の右端部には切り欠き部が設けられ、加熱ガス入口23となっている。天板5の左端部には同様な切り欠き部が設けられ、加熱ガス出口24となっている。本実施形態では、被蒸発液体の流れる方向と加熱ガスの流れる方向とが並行する並流型の蒸発器としている。
底板6の左端部には、内側に直角に曲がる折曲部6aが設けられ、側板3の下端部には、内側に直角に曲がる折曲部3aが設けられ、折曲部6aの上端と折曲部3aの右端とが接合されている。同様に、天板5の右端部には、内側に直角に曲がる折曲部5aが設けられ、側板4の上端部には、内側に直角に曲がる折曲部4aが設けられ、折曲部5aの下端と折曲部4aの左端とが接合されている。
加熱ガス伝熱板21の加熱ガス流路側(図中手前側)には、隔壁9が設けられ、加熱ガス流路側の伝熱面を鉛直方向に複数の小区画11に分割している。隔壁9の図中左端部は上方に立ち上がる起立部9aとなっている。逆に隔壁9の図中右端部は下方に垂れ下がる垂下部9bとなっている。
垂下部9bの先端部は、直ぐ下方の隔壁9または底板6と隙間14だけ離れていて、この隙間14は加熱ガス供給通路25から小区画11への入口となっている。一方起立部9aの先端部は、直ぐ上方の隔壁9または天板5と隙間15だけ離れていて、この隙間15は小区画11から加熱ガス排出通路26への出口となっている。
隔壁9は、加熱ガス伝熱板21伝熱面を鉛直方向に複数の小区画11に分割している。加熱ガス伝熱板21の隔壁にもそれぞれ起立部9a、垂下部9bが設けられている。隔壁9には、それぞれ空洞部10が設けられ、隔壁9の上下の小区画11間の伝熱特性を低下させている。
〔第3実施形態〕
図3は、本発明に係る蒸発器の第3実施形態を説明する図面であり、図3(a)は要部分解斜視図、図3(b)はA−A線断面図、図3(c)はB−B線断面図、図3(d)はC−C線断面図である。
本実施形態は、第2実施形態の蒸発器1において、主伝熱板2の各小区画11に上下方向の複数フィン17、加熱ガス伝熱面21の各小区画11に上下方向の複数フィン18をそれぞれ設けたものである。また、被蒸発液体供給通路12の断熱を図るため、被蒸発液体供給通路12に面する主伝熱板2の部分に断熱材20を設けて断熱している。同様に、加熱ガス排出通路26に面する加熱ガス伝熱板21の部分に断熱材20を設け、隣接する主伝熱板2の被蒸発液体供給通路12を断熱している。
さらに、第2実施形態とは異なり、被蒸発液体が流れる方向と加熱ガスが流れる方向とが対向する向流型の蒸発器とした。その他の点は、第2実施形態と同様であり、同じ構成要素には同じ符号を付与して、重複する説明を省略する。
被蒸発液体は、底板6の右端部に設けられた被蒸発液体入口7から蒸発器1に入り、被蒸発液体供給通路12を通り、複数の被蒸発液体通路16に分岐し、さらに隣接するフィン17の間の被蒸発液体通路19を上昇しながら蒸発する。
加熱ガス伝熱面21の各小区画11に設けた複数のフィン18は、図3(d)のC−C断面図に示すように、加熱ガス伝熱面21からの高さが隔壁9と等しくなるように設定されている。これにより加熱ガスからフィン18に伝えられた熱は、主伝熱板2の裏面から効果的に主伝熱板2へ伝えられる。
主伝熱板2の各小区画11に設けた複数のフィン17は、図3(c)のB−B断面図に示すように、主伝熱板2からの高さが隔壁9より少し低く設定してもよい。この場合、フィン17の先端部と図中紙面手前側で隣接する加熱ガス伝熱板21の裏面との間に小さい隙間が生じ、この隙間を越えて気泡が成長することができる。尚、隣り合うフィン17同士の空間は、溝と見なすこともできる。この場合、主伝熱板2に形成された溝は、非独立であり、溝の上下で隣り合う溝と接続されているとともに、紙面上方に配置される加熱ガス伝熱板21との間にも溝同士を接続する隙間がある。
以上説明した本実施形態によれば、主伝熱板2にフィン17を設け、加熱ガス伝熱板21にフィン18を設け、被蒸発液体供給通路12を断熱材20により断熱したことにより、流れ方向により短い距離で伝熱面を形成でき、伝熱面にウェット領域を形成することができ、第2実施形態より一層、蒸発器の伝熱性能を向上させることができる。
〔第4実施形態〕
図4は、本発明に係る蒸発器の第4実施形態を説明する図面であり、図4(a)は要部分解斜視図、図4(b)はA−A−A−A線断面図である。
第4実施形態は、加熱ガス伝熱板21の底板6及び隔壁30に空洞部31を設け、隣接する主伝熱板2の各被蒸発液体通路16における被蒸発液体の加熱量を低下させたものである。その他の構成は、第3実施形態と同様であるので、同じ構成要素には同じ符号を付与して重複する説明を省略する。
加熱ガス伝熱板21には、空洞部31を有する隔壁30が設けられ、加熱ガス伝熱板21の伝熱面を鉛直方向に複数の小区画11に分割している。
空洞部31は、図3に示した第3実施形態の隔壁9の空洞部10より幅広く形成されていて、図4(b)に示すように、隣接する主伝熱板2の被蒸発液体通路16に対応する部分を空洞部31とし、被蒸発液体通路16に対する伝熱特性を低下させている。これにより、より高熱流束領域で蒸発器を動作させても、被蒸発液体通路16における気泡発生が抑制されて、蒸発器性能を高めることができる。
〔第5実施形態〕
図5は、本発明に係る蒸発器の第5実施形態の構成を説明する図であり、図5(a)は、蒸発器1の要部断面と蒸発器への被蒸発液体の供給構造を示す図、図5(b)、(c)は、主伝熱板2の隔壁9で分割された小区画11の表面粗さ分布の例を説明する図である。
図5(a)において、蒸発器1は、主伝熱板2と図示しない加熱ガス伝熱板とを交互に複数積層した積層体として構成されている。積層体の端部には、図示しないエンドプレートが配置されている。主伝熱板2の左右側方に側板3、4、上下にそれぞれ天板5と底板6が配置され、浅い略直方体の空間を形成している。
底板6の右端部には、被蒸発液体入口7が設けられ、天板5の左端部には、蒸気出口8が設けられている。
主伝熱板2の被蒸発液体側(図中手前側)には、隔壁9が設けられ、被蒸発液体側の伝熱面を鉛直方向に複数の小区画11に分割している。隔壁9の図中左端部は上方に立ち上がる起立部9aとなっている。逆に隔壁9の図中右端部は下方に垂れ下がる垂下部9bとなっている。
垂下部9bの先端部は、直ぐ下方の隔壁9または底板6と隙間14だけ離れていて、この隙間14は被蒸発液体供給通路12から小区画11への入口となっている。一方起立部9aの先端部は、直ぐ上方の隔壁9または天板5と隙間15だけ離れていて、この隙間15は小区画11から蒸気集合部13への出口となっている。
蒸発器1の下方には、被蒸発液体を貯留する被蒸発液体タンク41と、ポンプ42と、被蒸発液体供給管43と、ドレイン管44が設けられている。
ポンプ42は、被蒸発液体タンク41から被蒸発液体を汲み上げ、被蒸発液体供給管43を介して、蒸発器1の被蒸発液体入口7へ被蒸発液体を供給する。蒸発器1へ供給された被蒸発液体は、被蒸発液体供給通路12を上昇しながら、隙間14を介して被蒸発液体通路16に分岐し、フィン17で加熱されて蒸発する。蒸気は、各小区画11から隙間15を介して蒸気集合部13に集まり、蒸気出口8から蒸発器1の外部へ導出される。また、蒸発器1に供給された被蒸発液体の内、蒸発しなかった余分の被蒸発液体や、蒸気集合部13から落下する液滴は、ドレイン管44を介して、被蒸発液体タンク41へ戻るようになっている。
隔壁9により分割された主伝熱板2の複数の小区画11は、ぞれぞれ図5(b)または(c)に示すような表面粗さ分布を備えている。図5(b)に示すタイプIの表面粗さ分布は、小区画11の被蒸発液体入口側が細かく、蒸気出口側を荒くしている。これにより、加熱ガスとの熱交換に伴う温度低下による熱交換性能の低下を粗さ分布により補い、主伝熱面でより均一な沸騰現象を実現し、熱交換効率の向上を図ることができる。これは特に向流型の蒸発器の場合に効果的である。
図5(c)に示すタイプIIの表面粗さ分布は、小区画11の被蒸発液体入口側が荒く、蒸気出口側を細かくしている。これにより、小区画11と蒸気集合部13とを連通する隙間15付近での発泡の頻度を向上させることができ、蒸気出口8からの液滴吐出を防止することができる。これは特に並向流型の蒸発器の場合に効果的である。
なお、蒸発器が並向流型の場合には、より上流で被蒸発液体が発泡する頻度が増えるため、これまで説明したように被蒸発液体供給通路に断熱構造を設けることにより、並向流の有する高い熱伝達特性を有効に利用することができる。一方、蒸発器が向流型の場合には、被蒸発液体と加熱流体との温度差を蒸発器の全域に亘って一定に確保できるため、被蒸発液体通路に断熱構造を設けなくても被蒸発液体を均一に発泡させることができる。
本発明に係る蒸発器の第1実施形態の構成を説明する要部分解斜視図である。 本発明に係る蒸発器の第2実施形態の構成を説明する要部分解斜視図である。 (a)本発明に係る蒸発器の第3実施形態の構成を説明する要部分解斜視図、(b)A−A断面図、(c)B−B断面図、(d)C−C断面図である。 (a)本発明に係る蒸発器の第4実施形態の構成を説明する要部分解斜視図、(b)A−A−A−A断面図である。 (a)本発明に係る蒸発器の第5実施形態の構成を説明する構成図、(b)、(c)隔壁で分割された主伝熱面の小区画の表面粗さの分布例を示す図である。 (a)マイクロチャネル型蒸発器の過熱度と熱流束の関係を説明する図、(b)蒸発管における流動及び伝熱様式の変化を説明する図、(c)加熱熱流束と熱伝達分布の関係を説明する図である。 高熱流束領域におけるマイクロチャネルの沸騰様相を説明する図である。
符号の説明
1…蒸発器
2…主伝熱板
3…側板
4…側板
5…天板
6…底板
7…被蒸発液体入口
8…蒸気出口
9…隔壁
10…空洞部
11…小区画
12…被蒸発液体供給通路
13…蒸気集合部
21…加熱ガス伝熱板
22…フィン
23…加熱ガス入口
24…加熱ガス出口

Claims (9)

  1. 被蒸発液体側の伝熱面鉛直方向を複数の小区画に分割する隔壁を備え、各小区画にそれぞれ被蒸発液体を供給することを特徴とする蒸発器。
  2. 前記小区画の形状が矩形であり、被蒸発液体は該矩形の左右の一方の辺の下方から供給され、他方の辺の上方から蒸気が排出されることを特徴とする請求項1記載の蒸発器。
  3. 前記伝熱面の小区画に上下方向の独立溝又はフィンを備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の蒸発器。
  4. 熱源側の伝熱面に上下方向の独立溝又はフィンを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の蒸発器。
  5. 前記被蒸発液体と加熱流体とが向流形または並流形で熱交換することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の蒸発器。
  6. 前記小区画の表面に粗さの分布を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の蒸発器。
  7. 前記隔壁に、空洞部を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の蒸発器。
  8. 前記複数の小区画から被蒸発液体の蒸気が集合する蒸気集合部の鉛直方向下部に未蒸発の被蒸発液体を回収するドレイン通路を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の蒸発器。
  9. 前記複数の小区画へそれぞれ被蒸発液体を供給する被蒸発液体供給通路が他の部分より低温となるように加熱流体通路を構成するか或いは断熱構造を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載の蒸発器。
JP2003356854A 2003-10-16 2003-10-16 蒸発器 Pending JP2005121298A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003356854A JP2005121298A (ja) 2003-10-16 2003-10-16 蒸発器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003356854A JP2005121298A (ja) 2003-10-16 2003-10-16 蒸発器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005121298A true JP2005121298A (ja) 2005-05-12

Family

ID=34613959

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003356854A Pending JP2005121298A (ja) 2003-10-16 2003-10-16 蒸発器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005121298A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100860115B1 (ko) 2007-02-22 2008-09-25 주식회사 씨엔엘에너지 연료전지용 가습장치
KR101388032B1 (ko) 2012-01-31 2014-04-22 현대제철 주식회사 열교환기의 전열판 고정장치
WO2022038717A1 (ja) * 2020-08-19 2022-02-24 三菱電機株式会社 熱交換器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100860115B1 (ko) 2007-02-22 2008-09-25 주식회사 씨엔엘에너지 연료전지용 가습장치
KR101388032B1 (ko) 2012-01-31 2014-04-22 현대제철 주식회사 열교환기의 전열판 고정장치
WO2022038717A1 (ja) * 2020-08-19 2022-02-24 三菱電機株式会社 熱交換器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005531105A (ja) 改質器燃料電池システム用の燃料を蒸発させるための方法及び装置
WO2008047653A1 (en) Fuel cell system
US20080011462A1 (en) Microchannel-Type Evaporator and System Using the Same
US20020038703A1 (en) Heat exchanger
JP2005121298A (ja) 蒸発器
US8835063B2 (en) Evaporative humidifier for fuel cell system
JP3930351B2 (ja) 積層型蒸発器
JP2010129482A (ja) 燃料電池用セパレータ、燃料電池スタック及び燃料電池システム
JP2007073192A (ja) 燃料電池およびそれを備えた燃料電池システム
JP2005093179A (ja) マイクロチャネル型蒸発器
JP2011196632A (ja) 沸騰冷却装置
JP2003342003A (ja) プレート型蒸発器
JP2009245726A (ja) 燃料電池及び燃料電池システム
JP2004275807A (ja) マイクロチャネル型蒸発器
JP3343543B2 (ja) プレートフィン型熱交換器
JP3913624B2 (ja) 蒸発器
JP2013155051A (ja) 改質装置
JP5366999B2 (ja) 燃料電池システム
JP2005285694A (ja) 固体高分子型燃料電池および燃料電池システム
KR101080310B1 (ko) 세퍼레이터 및 이를 이용한 연료 전지 스택
JP2005090830A (ja) マイクロチャネル型蒸発器
JP6771924B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池装置
JP6583676B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池装置
US20090107662A1 (en) Evaporator for fuel cell system
JP6968959B2 (ja) 固体酸化物形燃料電池システム用の蒸発混合器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060829

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090819

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090901

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100105