JP2005120002A - アミロイド前駆体特殊構造形成阻害剤 - Google Patents

アミロイド前駆体特殊構造形成阻害剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 プリオンの構造変換抑制剤の提供。
【解決手段】 2-pyrrolidin-1-yl-N-[4-[4-(2-pyrrolidin-1-yl-acetylamino)-benzyl]
-phenyl]-acetamideおよびその誘導体を有効成分として含むプリオンタンパク質構造変換抑制剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、プリオン病の治療および予防に関し、正常型プリオンの感染型プリオンへの変換を抑制する化合物に関する。
プリオンは羊のスクレイピー、ウシ海綿状脳症、クロイツフェルト・ヤコブ病、GSS、FFI、クールー(S. B. Prusiner, Science, 216, 136-144 (1982)、S. B. Prusiner, Science, 252, 1515-1522 (1991)、S. B. Prusiner, Prions. Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A., 95, 13363-13383 (1998))、変異型ヤコブ病(G. Chazot et al., Lancet, 347, 1181-1181 (1996)、R. G. Will et al., Lancet, 347, 921-925 (1996))のような神経変性疾患を引き起こす。これらの疾患はプリオン病と呼ばれている。これらの病気の原因は、プリオンタンパク質の異常、すなわち、正常型プリオン(PrPC)からアミロイド前駆体特殊構造(PrP*)を経由しての感染型プリオン(PrPSc)への構造変換にあると考えられている(S. B. Prusiner, Science, 216, 136-144 (1982)、S. B. Prusiner, Science, 252, 1515-1522 (1991)、K. Kuwata, et al., Biochemistry 41, 12277-12283 (2002))。
これまで、プリオンを不活化したり、感染力を減衰させる方法について種々試みられているが、放射線、煮沸、化学薬品等による従来の不活化法および感染力減衰法に対するプリオンの耐性は強く、必ずしも効果があがっていなかった。
感染型プリオンが人体に入ると、体内で正常型プリオンと結合し、正常型プリオンは感染型プリオンに次々に変換される。この変換プロセスは明らかにされていないが、正常型構造に基づいて抗プリオン薬を開発することは可能であると考えられる(V. Perrier et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 97, 6073-6078 (2000))。
現在まで、マウス(R. Riek et al., Nature, 382, 180-182 (1996))、ハムスター(T. L. James et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 94, 10086-10091 (1997))、ウシ(F. Lopez Garcia, R. Zahn, R. Riek, K. Wuthrick, Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 97, 8334-8339 (2000))、ヒト(L. Calzolai et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 97, 8340-8345 (2000))に関してNMRによる三次元構造決定が行われている。これらの構造は、かなり良く似ていて、128から231番までは、αへリックスからなるまとまった構造と不完全な柔らかいβシートからなる。N端から113番までは、構造を取らず、113から128番までは疎水性のクラスターを形成しており、複数の構造を形成している(H. Liu et al., Biochemistry 38, 5362-5377 (1999))。これまで、プリオン中間体が観測されている(H. Zhang et al., Biochemistry 36, 3543-53 (1997)、S. Hornemann, R. A. Glockshuber, Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 95, 6010-6014 (1998)、A. C. Apetri, W. K. Surewicz, Biol. Chem. 277, 44589-44592 (2002))。近年、高圧NMR法(K. Kuwata, et al., Biochemistry 41, 12277-12283 (2002))により、プリオンのフォールディング中間体、PrP*が同定され、その構造の特徴が明らかになった。PrP*においてはヘリックスBとCが変性しているが、へリックスAは保たれている。またPrP*は生理的条件下で1%存在していることが分かっている(K. Kuwata, et al., Biochemistry 41, 12277-12283 (2002))。
V. Perrier et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 97, 6073-6078 (2000) R. Riek et al., Nature, 382, 180-182 (1996) T. L. James et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 94, 10086-10091 (1997) F. Lopez Garcia, R. Zahn, R. Riek, K. Wuthrick, Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 97, 8334-8339 (2000) L. Calzolai et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 97, 8340-8345 (2000) H. Liu et al., Biochemistry 38, 5362-5377 (1999) H. Zhang et al., Biochemistry 36, 3543-53 (1997) S. Hornemann, R. A. Glockshuber, Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 95, 6010-6014 (1998) A. C. Apetri, W. K. Surewicz, Biol. Chem. 277, 44589-44592 (2002) K. Kuwata, et al., Biochemistry 41, 12277-12283 (2002)
本発明は新規プリオン病治療剤として用い得るプリオンの構造変換抑制剤を提供する。
上述のように、プリオン中間体が観測されている(H. Zhang et al., Biochemistry 36, 3543-53 (1997)、S. Hornemann, R. A. Glockshuber, Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 95, 6010-6014 (1998)、A. C. Apetri, W. K. Surewicz, Biol. Chem. 277, 44589-44592 (2002))。近年、高圧NMR法(K. Kuwata, et al., Biochemistry 41, 12277-12283 (2002))により、プリオンのフォールディング中間体、PrP*が同定され、その構造の特徴が明らかになった。PrP*においてはヘリックスBとCが変性しているが、へリックスAは保たれている。またPrP*は生理的条件下で1%存在していることが分かっている(K. Kuwata, et al., Biochemistry 41, 12277-12283 (2002))。本発明者等は、もしPrP*がPrPCがPrPScに変換されるときの必須中間体であれば、PrPCの揺らぎを抑制し、PrP*生成を強く抑制する薬剤は、PrPSc産生を抑えると考え、鋭意検討を行った。
本発明者等は、正常型プリオンに存在する結合ポケットのうち、A-S2ループとヘリックスBのC端側との間にある結合ポケットに焦点を当てた。まず、計算機によるドッキングミュレーションにより多数の化合物の効果を調べた。その結果、我々がGN8420と名づけた2-pyrrolidin-1-yl-N-[4-[4-(2-pyrrolidin-1-yl-acetylamino)-benzyl]-phenyl]
-acetamideが、正常型プリオンの感染型プリオンへの構造変換を抑制することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] 正常型プリオンタンパク質(PrPC)の結合ポケットに結合し、フィールディング中間体プリオンタンパク質(PrP*)の生成を抑制することにより、正常型プリオンが感染型プリオンに変換されるのを抑制する化合物、
[2] 結合ポケットが、正常型プリオンタンパク質(PrPC)のA-S2ループとヘリックスBのC端側との間に存在する、[1]の化合物、
[3] 一般式(I)
Figure 2005120002
(ここで、R1、R2、R3およびR4は独立にH、または炭化水素基である)
で表される[1]または[2]の化合物、
[4] 2-pyrrolidin-1-yl-N-[4-[4-(2-pyrrolidin-1-yl-acetylamino)-benzyl]-phenyl]
-acetamideまたはその誘導体である[3]の化合物、
[5] [1]から[4]のいずれかの化合物を有効成分として含むプリオンタンパク質構造変換抑制剤、
[6] [1]から[4]のいずれかの化合物を有効成分として含むプリオン病の予防または治療剤、
[7] プリオン病が、羊のスクレイピー、ウシ海綿状脳症、クロイツフェルト・ヤコブ病、GSS、FFI、クールーおよび変異型ヤコブ病からなる群から選択される[6]のプリオン病の予防または治療剤、
[8] [1]から[4]のいずれかの化合物を調製し、該化合物を正常型プリオンタンパク質に接触させることを含む、正常型プリオンが感染型プリオンに変換されるのを抑制する方法、
[9] ドッキングシミュレーション用ソフトウェアを動作可能に有するコンピューターであって、正常型プリオンの3次元立体構造を記憶媒体に格納したコンピューターに候補化合物の3次元立体構造を入力する工程、コンピューター上で正常型プリオンと前期候補化合物のドッキングシミュレーションを行う工程を含む、プリオンタンパク質の構造変換を抑制し得る化合物のスクリーニング方法、ならびに
[10] 候補化合物が、2-pyrrolidin-1-yl-N-[4-[4-(2-pyrrolidin-1-yl-acetylamino)
-benzyl]-phenyl]-acetamideの誘導体である、[9]のプリオンタンパク質の構造変換を抑制し得る化合物のスクリーニング方法。
実施例に示すように、GN8420(2-pyrrolidin-1-yl-N-[4-[4-(2-pyrrolidin-1-yl
-acetylamino)-benzyl]-phenyl]-acetamide)は、正常型プリオンPrPCに結合し、異常型プリオンPrPScへの構造変換を抑制した。従って、GN8420またはその誘導体を含む組成物は、プリオン病の予防または治療剤として有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、プリオンタンパク質の正常型プリオン(PrPC)から感染型プリオン(PrPSc)への構造変換を抑制する化合物である。本発明の化合物は、PrPCの結合ポケットに結合することによりPrPCの構造の揺らぎを抑制し、PrPCがPrPScに変換されるのを阻止する。すなわち、本発明は、正常型プリオンタンパク質(PrPC)の結合ポケットに結合し、フォールディング中間体プリオンタンパク質(PrP*)の生成を抑制することにより、正常型プリオンが感染型プリオンに変換されるのを抑制する化合物であり、正常型プリオンタンパク質(PrPC)のA-S2ループとヘリックスBのC端側との間に存在する結合ポケットに結合し得る化合物である。
本発明の化合物の一例として、以下の式で表される化合物2-pyrrolidin-1-yl-N- [4-[4-(2-pyrrolidin-1-yl-acetylamino)- benzyl]-phenyl]-acetamideおよびその誘導体が挙げられる。
Figure 2005120002
上記式で表される化合物の誘導体とは、上記式で示される基本骨格に置換基を導入した化合物をいい、例えば、ピロリジン環にさらに炭化水素やその他の置換基を導入した化合物が挙げられる。
誘導体の一例として、一般式(I)
Figure 2005120002
で表される化合物が挙げられる。
ここで、R1、R2、R3およびR4は独立にH、または炭化水素基である。炭化水素基は限定されず、例えばアルキル基、または水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基もしくはヘテロアリール基で置換されたアルキル基が挙げられる。炭化水素基の炭素原子の数も限定されないが、例えば、C1からC10の炭化水素基が挙げられる。
また、本発明は上記化合物を有効成分として含むプリオンタンパク質構造変換抑制剤を包含する。該プリオンタンパク質構造変換抑制剤は感染型プリオン蛋白質の形成を防止するアミロイド前駆体特殊構造形成阻害剤でもあり、他のコンフォーメイション病、例えばアルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、ポリグルタミン病、II型糖尿病等にも応用可能である。
さらに、本発明は、PrPCに結合する可能性のある候補化合物と動物のプリオンのPrPC構造との特異的結合をコンピュータ上で調べリガンドのin silico でのスクリーニングを行う方法も包含する。プリオンのPrPCの構造は例えば、F. Lopez Garcia, R. Zahn, R. Riek, K. Wuthrick, Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 97, 8334-8339 (2000) マウス、ハムスター、ウシ、ヒトに関してNMRにより三次元構造が決定されており、これらの構造を利用することができる。マウス、ハムスター、ウシおよびヒトの構造は、それぞれ、R. Riek et al., Nature, 382, 180-182 (1996)、T. L. James et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 94, 10086-10091 (1997)、F. Lopez Garcia, R. Zahn, R. Riek, K. Wuthrick, Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 97, 8334-8339 (2000)およびL. Calzolai et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 97, 8340-8345 (2000)を参照すればよい。PrPCの構造座標の全てまたは一部を、分子の3次元構造座標を表現するコンピューター・プログラムが動作するコンピューターまたはそのコンピューターの記憶媒体に入力することで、PrPCと結合し得る化合物をコンピュータ上でスクリーニングすることが可能になる。スクリーニングは、候補化合物とPrPCのドッキングシミュレーションを行えばよい。バーチャルリガンドスクリーニングに用いるソフトウェアとして、市販のドッキングを計算できるソフトウェアを用いればよい。さらに、特開平6-309385号公報や特開平7-133233号公報に示されているような手法によっても、ドッキングシミュレーションを行うことができる。ただし、本発明は、これらのプログラムや手法に限定されるものではない。
さらに、本発明は、GN8420の構造を用いてリード化合物の最適化を行い、PrPCと結合しうる化合物をコンピュータ上でスクリーニングする方法も包含する。GN8420の構造を置換基の導入等により部分的に改変し、該置換基が導入された誘導体化合物とPrPCの結合を前述のソフトウェアを用いてin silico でシミュレーションをし、結合し得るものを選択すればよい。
in silico のスクリーニングにより選択された化合物は、プリオンが感染した細胞に投与し、投与したときのPrPScの発現量を測定すればよい。化合物がPrPCに結合し、PrPCからPrPScへの構造変換を抑制する場合、PrPScの発現量が減少する。
さらに、本発明はプリオンタンパク質の正常型プリオン(PrPC)から感染型プリオン(PrPSc)への構造変換を抑制する化合物を有効成分として含む医薬組成物を包含する。該医薬組成物は、本発明の正常型プリオン(PrPC)から感染型プリオン(PrPSc)への構造変換を抑制する化合物を有効成分として含むプリオンタンパク質構造変換抑制剤である。該抑制剤は、羊のスクレイピー、ウシ海綿状脳症、クロイツフェルト・ヤコブ病、GSS、FFI、クールー、変異型ヤコブ病等のプリオンタンパク質の異常を原因とする疾患の予防または治療に用いることができる。本発明の医薬組成物は、必要に応じて一般的に用いられるアジュバントや各種の添加剤を含んでいてもよい。このような各種の添加剤としては、医薬的に許容される有機溶剤、安定剤、賦形剤、溶解補助剤、乳濁化剤、緩衝剤、無痛化剤、保存剤、着色剤等が挙げられ、これらを常法により添加すればよい。
本発明の医薬組成物は、プリオンに感染したヒト、ウシ、ヒツジ、ウマ等の動物に通常の投与経路、例えば経皮、経口、皮内、皮下、筋肉内、腹腔内、静脈内等への注射等の投与方法により行なうことができる。本明の医薬組成物の投与量及び投与回数は、限定されないが、投与対象である動物種、動物の年齢、症状、投与経路などに応じて適宜設定すればよい。たとえば、1回あたり体重1kg当たり数μgから数十mgの範囲となるように適宜選択し、毎週数回から1日数回投与すればよい。また、本発明の組成物を投与する対象は既に異常型プリオンに感染している動物に限られず、感染していない動物に投与してもよくこの場合、該動物においてプリオンタンパク質の異常を原因とする疾患を予防することができる。
さらに、本発明は、プリオンタンパク質の正常型プリオン(PrPC)から感染型プリオン(PrPSc)への構造変換を抑制する化合物を含む食品、飲料をも含む。
本発明を以下の実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
本実施例で用いた材料および試薬は以下の通りであった。
バーチャルリガンドスクリーニング(VLS)により選択した化合物は、Aldrich Chemical Company, Inc.(Milwaukee, U.S.A)、G&J Research Chemicals, Ltd.(Devon, U.K.), Maybridge Chemical Company, Ltd. (Cornwall, U.K.), AsInEx Ltd. (Moscow, U.S.S.R.)より入手した。これらの化合物は、in vivo でのスクリーニングのためにDMSO中に溶解し、またスペクトル分析のために、直接スペクトル分析用溶液として溶解させた。リコンビナントマウスプリオンタンパク質(23番目のアミノ酸から231番目のアミノ酸)は、PRIONICS AG (Schlieren, Switzerland)から入手し、H2Oに溶解させた。
本実施例は以下のようにして行った。
〔バーチャルリガンドスクリーニング〕
ACDデータベース(MDLInformation Systems, Inc., San Leandro, CA)中のおおよそ320000の化合物について、マウスPrPC構造(F. Lopez Garcia, R. Zahn, R. Riek, K. Wuthrick, Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 97, 8334-8339 (2000))との特異的結合を調べリガンドのin silico でのスクリーニングを行った。
〔細胞および抗体〕
不死化したマウス神経細胞株であるGT1-7は、4.5g/mlのグルコース、10%ウシ胎児血清(ICN, UK)および1%のストレプトマイシン-ペニシリン(GIBCO/BRL)を含むDMEM培地で培養した。3から4日ごとに、細胞をトリプシン処理し、1:5に希釈して継代した。安定にFukuoka-1または22L株に感染したGT1-7細胞については、O.Milhavet et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 97, 13937-13942 (2000)に記載されている。化合物のストック溶液(選択された59の化合物のうち19個)は、100mMのDMSO中に調製し4℃で保存した。使用前に、化合物を培地で希釈した。対照細胞を溶媒のみを含む(0.1%)培地で処理した。約2×105の細胞を6ウェルプレートの各ウェルに入れ化合物を添加15時間後に薬剤処理を開始した。72時間のインキュベーションの後に、細胞を1×Triton/DOC溶解バッファー(0.5% tritonX-100, 0.5% deoxycholic acid, 150mM NaCl, 25mM Tris HCl pH7.5, 2mM EDTA およびペプスタチン、ロイペプシン)150μl中で溶解させた。タンパク質濃度をBCSアッセイ(Pierce)で測定し、各サンプルを2mgタンパク質に標準化した。PrPsc産生を分析するために、タンパク質を10μg/mgの濃度でプロテイナーゼKで30分間37℃で消化した。消化はPMSF(2mM)で阻害し、サンプルについて15% SDS/PAGEゲルを用いてSDS/PAGEを行った。次いで、タンパク質をPVDF膜(Immobilon-P, Amasham, USA)に転写した。PrPresのために、抗マウスPrP抗体(SS28)を用いた。またPrPCの検出のために、SAF32抗体(SPI bio, France)を一次抗体として用いた。シグナルはECL-plus(Amasham)で可視化し、X線フィルム(Konica)に曝露した。シグナルの定量は、膜をFluorochem(Alpha Innotech, US)でスキャンすることにより行った。
〔熱による変性〕
全ての円二色性測定は、Aviv202ストップドフロー円二色性スペクトルメーターで行った。遠紫外線スペクトルは、25℃で熱安定化させた1nmのスリット幅および0.1cmのパス長を有するセルを用いて、80から250nmの間で記録した。マウスPrPの変性は5.0μM PrPを含み、10.0μMの候補化合物を含むかまたは含まないサンプルを222nmでのCDシグナルを、1℃/分の加熱速度で25から85℃の温度幅で測定することによりモニターした。全ての測定は、100mM リン酸ナトリウム緩衝液pH7.4中で行った。Tm値が加熱速度に依存しないことを確認するため、サンプルを加熱速度2、1、0.5℃/分で加熱し熱的に変性させた。熱変性プロファイルは以下の2相モデル(F. Lopez Garcia, R. Zahn, R. Riek, K. Wuthrick, Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 97, 8334-8339 (2000))でフィッティングさせた。
Figure 2005120002
ここで、RおよびTはそれぞれガス定数および温度(K)であり、Tmは融解温度であり、ΔHは熱変性に関連したエンタルピー変化であり、Yは222nmでのCDシグナルであり、YNおよびYUは、それぞれ天然および変性した形態のものによるシグナルであり、mNおよびmUhaは、それぞれ天然および変性した形態のもののスロープを示す。
この際Sigma Plot 2001プログラム(SPSS Inc. Chicago)の非線形最小二乗法ルーチンを用いた。
上記検討により、以下の結果が得られた。
PrPCに存在する5箇所の結合ポケットのうち、我々は特に、図1Aに示すA-S2ループとヘリックスBのC端側との間にある緑色の結合ポケットに焦点を当てた。まず、計算機によるドッキングミュレーションにより、ACDデータベースの320000個の化合物の中から検索した。プログラムはマウスプリオンの受容部位ポテンシャル場にたいして可動性リガンド構造を最適化する。結合エネルギーが−32 kcal/mol以下の化合物が624個選ばれた。このあと、受容部位の側鎖を動かすことにより、結合構造をさらに最適化した(M. Schapira, B. M. Raake, H. H. Samuels, and R. Abagyan, Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 97, 1008-1013 (2000))。その後、さらに注意深く検討することにより、59種類の候補が選ばれた。これらは、次のインビトロ・テストにかけられた。(そのうちの6個をテーブルに示す)
Figure 2005120002
マウス視床下部神経細胞系列GT1は、マウスプリオンに感染しうる。化合物の抗プリオン作用を評価する目的で、我々はGTFK-1細胞系列を用いた(N. Nishida et al., J. Virol, 74, 320-325 (2000))。これらはGSS由来の(O. Milhavet et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A., 97, 13937-13942 (2000))マウス適合プリオンに安定に感染した、福岡-1株である。テストした化合物の中でも、我々がGN8420と名づけた2-pyrrolidin-1-yl-N-[4-[4-(2-pyrrolidin-1-yl-acetylamino)-benzyl]-phenyl]-acetamideで72時間処理された細胞は、PrPScの著明の減少を示し、GN8420のみがGTFK-1細胞系列においてスクレイピー型の産生を強く抑制することが判明した(図2A、下段)。これ以外のGN3からGN7までは、図2に見られるように効果がなかった。これ以外の候補は細胞毒性が強かった。GN8420の効果は、図2Bにみられるように用量依存性を示し、PrPSc量が半分になる有効濃度(EC50)は、4回の実験を繰り返したところ、1.35μMであった(図2B)。さらに、5μMで7日間治療したところ、PrPScは完全に消失した。同様の抗プリオン作用は、スクレイピー由来のマウス・プリオン22Lに持続的に感染されたGT22L細胞においても認められ、22Lは10μMでPrPScを減少させた(図2C)。GN8420は10μMでスクレイピー型を減少させた。このことは、GN8240がプリオンの株に特異的ではないことを示している。図2C中、分子量(37、25、15kDa)は、パネルの右側に示してある。興味深いことに、感染していないGT1-7におけるPrPC発現量はGN8420で処理した細胞においても相対的に高く、10μMである程度PrPCを安定化させた(図2D)。このことはこの薬が、計算機実験が示すように、実際にPrPCを安定化させることを示唆している。
我々はさらにGN8420がPrPCを直接安定化させるかどうか、調べた。図3Aはリコンビナント・マウス・プリオン蛋白(アミノ酸23−231番、5μM)の熱変性曲線である。へリックス含量を反映する222nmにおける残基平均モル楕円率を温度に対してプロットした。2状態モデル(G. D. Ramsay and M. R. Eftink, Methods Enzymol. 240, 615-645 (1994))を使用すると、転移温度およびエンタルピー変化は、GN8420非存在下(10μM)では[65.3 ± 0.4 °C and 35.0 ± 1.9 kcal/mol] 、存在下では[67.7 ± 0.6 °C and 41.8 ± 2.2 kcal/mol]であった。図3A中、白丸がGN8420存在下での結果であり、黒丸がGN8420非存在下での結果である。興味深いことに、図3Aに見られるように、GN8420非存在下で見られた40℃付近の楕円率の上昇は、GN8420存在下では観測されなかった。楕円率の上昇はへリックス含量の増加を指すので、これは、完全変性に至る前の中間体形成を指すと考えられる。従って、GN8420はPrPCに結合し、中間体形成を抑えることが分かった。これに比し、GN4を含む他の化合物、たとえばGN4は中間体形成を抑制することはなかった。
GN8420による中間体抑制効果メカニズムをさらに詳細に理解するため、我々は可動側鎖を用いたPrPC−GN8420複合体の構造最適化を行った。図3Bに見られるように、GN8420はマウスPrPCにおけるA-S2ループとへリックスBの間にあるポケットに特異的に結合する。図3Bに示すようにGN8420は遠く離れた残基を5本の水素結合により、N159(A-S2ループ)とE196(B-Cループ)とを繋いでいる。これに対し、GN4と名づけられたN,N’- (methylenedi-4,1-phenylene)bis(3-methyl-1-piperidinecarboxamideは、PrPSc産生を抑制しなかったが、近接残基(R156,N159,Q160)のみを水素結合で繋いでいることが分かった。図3Cは、GN8420とマウスPrPCとの間の長距離の水素結合を示す。長距離の水素結合は、図中矢印で示された部分である。すなわち、O1(GN8420)-HN(N159)(2.05Å)、O1(GN8420)-Hδ22(N159)(2.53Å)、O1(GN8420)-HN(Q160)(2.43Å)、HO1(GN8420)-Oε1(E196)(2.43Å)である。また、図3Dは、GN4とマウスPrPCとの短距離の水素結合を示す。短距離の水素結合は、図中矢印で示された部分である。すなわち、O2(GN4)-Hε(R156)(2.59Å)、O1(GN4)-HN(N159)(2.13Å)、O1(GN4)-HN(Q160)(2.52Å)である。他の効果の見られなかった化合物も近接残基のみを繋いでいた。このような近距離の水素結合はN端のシートとC端のへリックス間の大きな構造揺らぎを抑制することは出来ないだろう。従ってGN8420がPrP*生成を抑制するのは、遠距離の残期間を水素結合で繋ぐことにより、βシートとC端のへリックス周辺の構造変化を物理的に障害することによると考えられる。これらの知見から、図4に示すように、GN8420はPrPCに結合し、PrP*のポピュレーションを減らし、PrPSc産生を抑制すると考えられる。図4中、PrPC、PrP*、PrPUおよびPrPScは、それぞれ天然型(球状形態)、中間体型、変性型およびスレイピー型を示す。GN8420が、PrPCに結合すると、PrPCのPrP*への構造変換は、βシートおよびへリックスBおよびC周辺のコンフォメーションゆらぎを阻害する。PrP*は、PrPCのPrPScへの変換における中間体構造なので、PrP*群における減少は、PrP*の減少をもたらす。
何らかの病気を引き起こす突然変異(S. B. Prusiner, Curr. Top. Microbiol. Immunol. 207, 1-17 (1996))は、へリックスB及びC上に限られている。C端にあるへリックスBとCは生理的環境下で、熱安定性が低い。注目すべきことに、へリックスCとベータシートの界面付近が著しく不安定であることが観測された。さらにC端のへリックスは感染性に対して必要であり(T. Muramoto, M. Scott, F. E. Cohen, S. B. Prusiner, Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 93, 15457-15462 (1996))、またN端の疎水性クラスター部分は神経細胞のアポトーシスを引き起こすことが知られている(G. Forloni et al., Nature 362, 543-546 (1993))。従って、C端のへリックスとN端のβシート間の相互作用が、決定的な構造変換過程に関与しているだろう、と考えられる。疎水性クラスターはS2とへリックスBに接触しており、この領域の構造変化は、PrPCからPrPScへの構造変換のスイッチを入れる可能性がある。我々は、PrP分子がミリ秒の遅い揺らぎを行っており、その揺らぎがPrPCからPrP*へ至る経路(K. Kuwata et al., unpublished results)に沿っていることを突き止めた。従って、GN8420が変異遺伝子による異常PrP蓄積に干渉するかどうかは、非常に興味深い問題であろう。
コンゴーレッド(B. Caughey and R. E. Race, J. Neurochem. 59, 768-771 (1992))、アンホテリシンB(A. Mange et al., J. Virol. 74, 3135-3140 (2000))、ペントサンサルフェイト(S. Supattapone et al., J. Virol. 75, 3453-3461 (2000))、などの化合物はプリオンに感染した培養細胞においてスクレイピー型を減少または消失させることが知られているが、これらの化合物の抗プリオン作用の分子メカニズムはよく知られていない。近年、幾つかの独立したグループがインビトロで(D. Peretz et al., Nature. 412, 739-43 (2001),M. Enari, E. Flechsig, C. Weissmann, Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 98, 9295-9299 (2001))抗プリオン抗体がスクレイピー型形成を阻害することを報告した。最もよく研究されている6H4はへリックスのN端に結合し、細胞表面でPrPCとPrPScとの相互作用を邪魔する(M. Enari, E. Flechsig, C. Weissmann, Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 98, 9295-9299 (2001))。これに対し、GN8420は、全く異なる作用で抗プリオン作用を発揮する。すなわち、A-S2とB-Cループとを橋渡しすることにより、弱い構造を安定化する。これは、分子内で初期に起きる変化が、PrPの病的構造変化に本質的な役割を果たしていることを証明している。この発見を応用することにより、プリオン病や天然構造の不安定化により生ずるアルツハイマー病のような他のコンフォメーション病の治療薬をデザインすることが可能になるだろう。
マウスプリオンの構造を示す図である。 GN8420の構造を示す図である。 GN4の構造を示す図である。 計算機スクリーニングから得られた異なる化合物(GN3、GN5、GN6、GN7、GN4およびGN8420)のGTFK-1細胞に対する効果を示す図である。72時間GN8420によって処理された細胞は、PrPScの著明な減少を示す。 GSS由来のマウス適合プリオンに感染したGTFK-1細胞に対するGN8420の用量依存性効果を示す図である。 スクレイピー由来のマウスプリオン22Lに感染したGT22L細胞に対するGN8420の用量依存性効果を示す図である。 プリオンに感染していないGT1-7に対するGN8420の効果を示す図である。 GN8420(10μM)存在下または非存在下におけるマウス・リコンビナント・プリオンの熱変性曲線を示す図である。 PrPCとGN8420複合体構造を示す図である。 PrPCとGN8420複合体構造において長距離の水素結合を示した図である。長距離の水素結合は、図中矢印で示された部分である。 PrPCとGN8420複合体構造において短距離の水素結合を示した図である。短距離の水素結合は、図中矢印で示された部分である。 GN8420がPrPSc生成を抑制するメカニズムを示す図である。GN8420がPrPCに結合すると、PrPCにおけるベータシートとへリックスB,C周辺の構造揺らぎが強く抑制され、中間体、PrP*への構造変換が抑制される。これが結果的にPrPScのポピュレーションの減少に繋がる。

Claims (10)

  1. 正常型プリオンタンパク質(PrPC)の結合ポケットに結合し、フォールディング中間体プリオンタンパク質(PrP*)の生成を抑制することにより、正常型プリオンが感染型プリオンに変換されるのを抑制する化合物。
  2. 結合ポケットが、正常型プリオンタンパク質(PrPC)のA-S2ループとヘリックスBのC端側との間に存在する、請求項1記載の化合物。
  3. 一般式(I)
    Figure 2005120002
    (ここで、R1、R2、R3およびR4は独立にH、または炭化水素基である)
    で表される請求項1または2に記載の化合物。
  4. 2-pyrrolidin-1-yl-N-[4-[4-(2-pyrrolidin-1-yl-acetylamino)
    -benzyl]-phenyl]-acetamideまたはその誘導体である請求項3記載の化合物。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の化合物を有効成分として含むプリオンタンパク質構造変換抑制剤。
  6. 請求項1から4のいずれか1項に記載の化合物を有効成分として含むプリオン病の予防または治療剤。
  7. プリオン病が、羊のスクレイピー、ウシ海綿状脳症、クロイツフェルト・ヤコブ病、GSS、FFI、クールーおよび変異型ヤコブ病からなる群から選択される請求項6記載のプリオン病の予防または治療剤。
  8. 請求項1から4のいずれか1項に記載の化合物を調製し、該化合物を正常型プリオンタンパク質に接触させることを含む、正常型プリオンが感染型プリオンに変換されるのを抑制する方法。
  9. ドッキングシミュレーション用ソフトウェアを動作可能に有するコンピューターであって、正常型プリオンの3次元立体構造を記憶媒体に格納したコンピューターに候補化合物の3次元立体構造を入力する工程、およびコンピューター上で正常型プリオンと前期候補化合物のドッキングシミュレーションを行う工程を含む、プリオンタンパク質の構造変換を抑制し得る化合物のスクリーニング方法。
  10. 候補化合物が、2-pyrrolidin-1-yl-N-[4-[4-(2-pyrrolidin-1-yl
    -acetylamino)-benzyl]-phenyl]-acetamideの誘導体である、請求項9記載のプリオンタンパク質の構造変換を抑制し得る化合物のスクリーニング方法。
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