JP2005116896A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Masaya Yamashita
賢哉 山下
Makoto Kitahata
真 北畠
Osamu Kusumoto
修 楠本
Kunimasa Takahashi
邦方 高橋
Masao Uchida
正雄 内田
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Abstract

【課題】 さらに高いチャネル移動度を有する炭化珪素の半導体装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 オフ角を有する炭化珪素層1の上面をCMP法等により研磨して、炭化珪素の結晶面に沿った方向におけるステップ高さd1を1nm以下にする。その後、炭化珪素層1の上部を熱酸化して、厚さ2〜5nm程度の熱酸化膜2を形成し、熱酸化膜2の上に、CVD酸化膜3を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体材料に形成する絶縁ゲート型半導体装置およびその製造方法に関する。より具体的には、炭化珪素を用いた絶縁ゲート型半導体装置の電気的特性を向上させることを可能にする絶縁膜の構造およびその製造方法に関する。
炭化珪素は、他のバンドギャップが大きい半導体材料と比べても高い絶縁破壊特性を有するので、低損失パワーデバイスへの適用が期待されている。炭化珪素の表面部を熱酸化すると良質の二酸化珪素膜が得られるため、炭化珪素を、大電力駆動用の絶縁ゲート型半導体装置に適用することが有力視されている。
炭化珪素を用いて絶縁ゲート型半導体装置を形成するためには、炭化珪素の表面部を熱酸化することによりゲート絶縁膜を形成し、そのゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成する。しかし、炭化珪素の熱酸化膜をゲート絶縁膜として用いるためには、克服しなければならない課題が数多く残されている。例えば、炭化珪素と熱酸化膜との界面付近に、熱酸化膜中の欠陥に起因して生じる高密度の界面準位トラップは、電子輸送に大きな影響を及ぼす。この界面準位トラップは、炭化珪素を用いた絶縁ゲート型半導体装置のチャネル・コンダクタンスを著しく落としめている原因となっている。
現在のところ、後述する酸化膜アニ-ル技術(以下、POAと呼ぶ)の条件を最適化することにより、例えば、4H−SiCの(0001)面と、その上に形成された酸化膜との界面において、界面準位トラップ密度を、E=Ec−0.1eV(Ec:伝導体のエネルギー準位)のエネルギーにおける界面準位トラップ密度を、1012[cm-2eV-1]以下に抑えることが可能となっている。
APPLIED PHISICS LETTERS VOLUME81,Num22(2002)4266
しかしながら、従来の方法によって界面準位トラップ密度を低減して半導体装置を形成した場合には、得られるチャンネル移動度は50[cm2 /V・s]程度であった。この値は、炭化珪素を低損失パワー半導体装置として実用化するために十分であるとはいえない。
本発明の目的は、さらに高いチャネル移動度を有する炭化珪素の半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
本発明の半導体装置は、炭化珪素層と、上記炭化珪素層の一部に設けられたソース領域およびドレイン領域と、上記炭化珪素層の上に設けられた少なくとも1層のゲート絶縁膜と、上記ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極とを備える半導体装置であって、上記炭化珪素層の上面は上記炭化珪素層の結晶面から傾いた面であって、かつ、上記炭化珪素層の上面における凹凸の段差の最大値は、上記炭化珪素層において合計10個のSi原子およびC原子が並ぶ長さ以下である。
このような半導体装置は、炭化珪素層の上面を平坦化した後に、炭化珪素層の上部を熱酸化することによりゲート絶縁膜を形成する工程によって製造しうる。これにより、炭化珪素層とゲート絶縁膜との界面に形成される界面準位密度が低減されるので、より大きなチャンネル移動度を得ることができる。また、デバイスの特性のばらつきが小さくなる。
上記ゲート絶縁膜は、第1の絶縁膜と、上記第1の絶縁膜の上に設けられた第2の絶縁膜とを有しており、上記第1の絶縁膜と上記第2の絶縁膜との境界面において、上記第1の絶縁膜の上面における凹凸の段差が0.5nm以下であることにより、平坦性の高い第1の絶縁膜の上に第2の絶縁膜を形成することができるので、より高品質で、より膜厚の均一なゲート絶縁膜を得ることができる。
上記第1の絶縁膜の厚みが、上記炭化珪素層の上面における凹凸の段差の最大値の2倍から10倍であることにより、第1の絶縁膜の上面の平坦性を高めることができ、絶縁膜の耐圧を上げることができ、移動度も上げることができる。
上記炭化珪素層の上面におけるRa(表面荒さ)の値が、10um×10umの範囲で0.5nm以下であることにより、炭化珪素層の上面において、ステップの方向に流れる電流の値と、ステップの方向と交差する方向に流れる電流の値との差を低減することができる。
第1のゲート絶縁膜の厚さの分布は、10%以内とすることが好ましい。
本発明の半導体装置の製造方法は、炭化珪素層の上部に、少なくとも1回の平坦化処理を行う工程(a)と、上記工程(a)の後に、上記炭化珪素層の上に、少なくとも1層の絶縁膜からなるゲート絶縁膜を形成する工程(b)と、上記ゲート絶縁膜の上に、ゲート電極を形成する工程(c)と、上記炭化珪素層の一部に、ソース領域およびドレイン領域を形成する工程(d)とを含む。
これにより、平坦性の高い炭化珪素層の上にゲート絶縁膜を形成することができるので、炭化珪素層とゲート絶縁膜との界面における界面準位を低減することができ、大きなチャネル移動度を有する半導体装置を製造することができる。
上記工程(b)では、上記炭化珪素層の上部を熱酸化することにより上記ゲート絶縁膜の少なくとも一部を形成することにより、ゲート酸化膜の品質を高めることができる。
上記工程(b)では、上記ゲート絶縁膜として、上記熱酸化により第1の絶縁膜を形成し、上記第1の絶縁膜の上に第2の絶縁膜を形成することが好ましい。
上記工程(a)では、少なくとも、第1の平坦化処理と、上記第1の平坦化処理とは条件の異なる第2の平坦化処理とを行うことができる。
上記工程(a)では、上記第1の平坦化処理を行うことにより、上記炭化珪素層の上面におけるRaの値を、10um×10umの範囲で10nm以下とすることにより、炭化珪素層の上面において、ステップの方向に流れる電流の値と、ステップの方向と交差する方向に流れる電流の値との差の少ない半導体装置を得ることができる。なお、第1の平坦化処理としては、例えば、炭化珪素層の上面にキャップを形成する処理がある。
上記工程(a)では、上記第2の平坦化処理を行うことにより、上記炭化珪素層の上面における凹凸の段差が、上記炭化珪素層において合計10個のSi原子およびC原子が並ぶ長さ以下となるまで平坦化することにより、より平坦性の高い炭化珪素層の上に均一な膜厚を有するゲート絶縁膜を形成することができる。なお、第2の平坦化処理としては、CMP法によって炭化珪素層の上面を平坦化する処理がある。
上記工程(b)では、上記ゲート絶縁膜の上面における凹凸の段差が、0.5nm以下となることにより、より均一な膜圧を有するゲート絶縁膜を得ることができる。
上記工程(b)では、上記炭化珪素層の上部に、800℃以上1400℃以下の温度で、3.99×104 Pa(300Torr)以下の減圧雰囲気中の酸化性ガス雰囲気中に曝露することによって上記熱酸化を行うことにより、制御性よく品質の高いゲート絶縁膜を形成することができる。
上記工程(b)では、上記炭化珪素層の上部を、酸素、窒素、一酸化窒素または亜酸化窒素を含む雰囲気に暴露することにより上記熱酸化を行うことにより、制御性よく品質の高いゲート絶縁膜を形成することができる。
上記工程(b)では、上記第2の絶縁膜を、CVD法によって形成してもよい。
上記工程(b)では、上記第2の絶縁膜を形成した後に、不活性ガス雰囲気中で熱処理を行ってもよい。なお、この熱処理は、例えば、二酸化珪素中で900℃から1100℃程度の温度で行うことが好ましい。この熱処理を行うことにより、酸化膜密度が緻密化され、ゲートリークを抑えることが可能となる。
本発明では、チャンネル移動度の高い半導体装置を得ることができる。
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
−考察−
まず、課題を解決するために発明者らが行った考察について説明する。
通常、炭化珪素基板の上に炭化珪素層をエピタキシャル成長させる際には、結晶面から数度傾いた主面を有するオフカット基板が用いられる。たとえば、( 0 0 0 1)面から< 1 1 -2 0 >方向に傾いた8度傾いた面を主面とするオフカット基板などが一般的に用いられている。このようなオフカット基板を用いることにより、結晶面そのものを主面とする基板を用いる場合よりも、結晶性の高いエピタキシャル層を得ることができる。
オフカット基板では、主面が結晶格子に対して傾いているため、その表面には格子軸にそったステップが形成されている。このステップは、オフカット基板の上にエピタキシャル成長された炭化珪素層の上面にも引き継がれる。
発明者らは、炭化珪素の半導体装置において、チャネル移動度の向上を妨げる要因としてステップに着目した。従来では、炭化珪素層の表面部を熱酸化するときには、その表面部にはステップが形成された状態であった。また、その表面部には、炭化珪素層を成長させるときなどに生じたマクロステップが存在している場合もあった。また、炭化珪素基板上の高温アニール時に、炭化珪素層の表面部では昇華等が起こり、ステップの段差(ステップ高さ)がより大きくなる場合もあった。このような表面上に熱酸化膜を形成すると、炭化珪素層と熱酸化膜との界面にはステップが残存してしまう。
このような従来の半導体装置においては、ゲート電極に電圧を印加した場合に得られる電流の値は、電流の流れる方向がステップの方向からどれだけ傾いているかによって大きく異なることがわかった。つまり、ステップの方向に沿って電流が流れた場合には、ステップの方向と交差するように電流が流れた場合と比較して、ドレイン電流の値が大きくなる。
以上の考察により、発明者は、炭化珪素層の表面を平坦化した後に熱酸化を行うことにより、半導体装置のチャネル移動度を向上させる方法を考えだした。
(第1の実施形態)
第1の実施形態では、炭化珪素層の表面を平坦化した後に熱酸化を行う方法について、図1(a),(b)を参照しながら説明する。図1(a),(b)は、第1の実施形態における半導体装置の製造方法のうち、炭化珪素層の表面を平坦化し、ゲート絶縁膜を形成する工程を示す模式図である。
本実施形態の半導体装置の製造方法では、図1(a)に示す工程で、角度αのオフ角を有する炭化珪素層1の上面を研磨することにより、ステップ高さ(段差)d1を1nm程度以下にする。ここで、ステップ高さd1を1nm以下にするとは、ステップ高さd1の側面に並ぶSi原子およびC原子の数の合計を10原子以下にするともいえる。なお、ステップ高さd1は炭化珪素の結晶面に沿った方向における段差をいう。平坦化の方法を具体的にいうと、炭化珪素層の上面をCMP(化学的機械的研磨法)等により研磨する。研磨は、2段階以上に分けて行ってもよく、例えば、イオン注入後の活性化アニール時に、SiC上にキャップをして10μm×10μmで10nm程度の表面を実現したあとにCMP等でステップ高さ1nm以下までファイナルポリッシュを行ってもよい。
次に、図1(b)に示す工程で、800度〜1400度の温度で炭化珪素層1の上を熱酸化することにより、の膜厚を有する熱酸化膜2を形成する。この熱酸化膜2の厚さは、2nm以上10nm以下(ステップ高さの2〜5倍)とすると、熱酸化膜2の上面の膜厚以下となり、その平坦性を高めることができる。この工程により、炭化珪素層1の上面のステップ高さは、d1とほぼ同一の値のd2となる。
続いて、熱酸化膜2の上に、厚さ70nmのCVD(化学気相成長法)酸化膜3を形成する。
なお、CVD酸化膜を形成した後に、不活性ガス雰囲気中で熱処理を行ってもよい。なお、この熱処理は、例えば、二酸化珪素中で900℃から1100℃程度の温度で行うことが好ましい。以上の工程により、本実施形態の工程が終了する。
炭化珪素層の結晶成長を行い、イオン注入後に結晶性を回復させるために1400度以上の温度で熱処理を行うと、シリコン原子がマイグレートし、より安定なSiC(0001)面が表面にでるように表面再配列が起こる。これにより生じる構造をマクロステップという。マクロステップが表面に形成されていると、界面デバイスであるMOSFETでは、デバイスの特性にばらつきが生じてしまうため、実用パワーデバイスとして量産するのは困難となる。
それに対し、本実施形態の半導体装置では、高い温度で熱処理を行った後に平坦化を行うので(0001)面が露出せず、マクロステップが形成されない。炭化珪素層1と熱酸化膜2との界面におけるステップ高さ(ミクロな界面荒れによる凹凸)を1nm以下(炭化珪素層1において合計10個のSi原子およびC原子が並ぶ間隔(10原子層)以下)に制御することができる。また、炭化珪素層1の上面における任意の10um×10umの範囲内におけるRaを0.5nm以下とすることができる。
さらに、熱酸化膜2の膜厚とCVD酸化膜3の膜厚とを上述の範囲に調整することにより、均一な膜厚のゲート酸化膜を得ることができ、デバイス特性のばらつきを抑えることができる。また、酸化膜中の応力が低減されるので、信頼性の高い半導体装置を得ることができる。
ところで、炭化珪素を低損失パワー半導体装置に応用するためには、チャネル移動度を150cm2 /V・s程度まで向上させることが好ましい。本実施形態では、炭化珪素層1の上部を平坦化した後に熱酸化を行うことにより、炭化珪素層と界面準位との界面に形成される界面準位の数が低減されるので、より大きなチャンネル移動度を有する半導体装置を得ることができる。また、絶縁膜の誘電率を標準的なSiO2 の誘電率と同じ(3.9)とすることができる。
(第2の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態において述べた方法を用いて形成された縦型MISFETについて説明する。
図2は、第2の実施形態における縦型の蓄積型MISFETの構造を示す断面図である。
図2に示すように、本実施形態の半導体装置では、SiC基板10の上に、第1炭化珪素層11が形成されている。
そして、第1炭化珪素層11の上部の一部には、第2導電型(p型)の不純物を含むpウェル領域12が設けられており、第1炭化珪素層11のうちpウェル領域12を囲む領域は、第1導電型(n型)の不純物を含むドリフト領域13が設けられている。
第1炭化珪素層11のうち、ドリフト領域13の上から、互いに離間する2つのpウェル領域12の上には、コンタクトホール(溝)15を有する第2炭化珪素層14が設けられている。そして、第2炭化珪素層14のうち両端部を除く部分には、第1導電型の不純物を含む蓄積型チャネル層16が設けられている。そして、第2炭化珪素層14のうちの両端部から、第1炭化珪素層11のうち上記両端部の下に位置する部分に亘って、第1導電型の不純物を含むコンタクト領域17が設けられている。
コンタクト領域17の上から、コンタクトホール15の下面に露出するpウェル領域12の上に亘って、第1のオーミック電極(ソース電極)18が設けられている。
第2炭化珪素層14のうち蓄積型チャネル層16の上から、コンタクト領域17のうち蓄積型チャネル層16との境界に位置する部分の上に亘って、ゲート絶縁膜19が設けられている。このゲート絶縁膜19は、第1の実施形態と同様の構造を有している。ゲート絶縁膜19の上には、ゲート電極20が設けられている。
そして、SiC基板10の主面と対向する面(下面)上には、第2のオーミック電極(ドレイン電極)21が設けられている。
本実施形態における半導体装置は、第2炭化珪素層14の上面を研磨した後にゲート絶縁膜19を形成する工程を除いて、周知の製造方法により形成することができる。第2炭化珪素層14の上面を研磨してゲート絶縁膜を形成する方法は、第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、第2炭化珪素層14の上面を研磨した後にゲート絶縁膜19を形成することにより、より大きなチャンネル移動度を有する半導体装置を得ることができる。
また、本実施形態では、縦型MISFETの例として蓄積型エンハンスメント型のトランジスタを示したが、本発明は、反転型エンハンスメント型のトランジスタにも適用することができる。
(第3の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態において述べた方法を用いた形成された横型MISFETについて述べる。
図3は、第3の実施形態における横型の反転型MISFETの構造を示す断面図である。
図3に示すように、本実施形態の半導体装置は、SiC基板30と、SiC基板30の上部に形成されたp型の炭化珪素層31と、炭化珪素層31の上に形成されたゲート絶縁膜36と、ゲート絶縁膜36の上に形成されたゲート電極37と、ゲート絶縁膜36およびゲート電極37の側方の領域に設けられたソース領域32,ドレイン領域33と、ソース領域32およびドレイン領域33の上にそれぞれ設けられたソース電極34,ドレイン電極35とから構成されている。ここで、SiC基板30は、p型半導体とn型半導体のうちのいずれであってもよい。また、SiC基板30のかわりに絶縁体の基板を用いていてもよい。
本実施形態における半導体装置は、p型の炭化珪素層31の上面を研磨した後にゲート絶縁膜36を形成する工程を除いて、周知の製造方法により形成することができる。p型の炭化珪素層31の上面を研磨してゲート絶縁膜を形成する方法は、第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、炭化珪素層31の上面を研磨した後にゲート絶縁膜36を形成することにより、より大きなチャンネル移動度を有する半導体装置を得ることができる。
また、本実施形態では、横型MISFETの例として反転型エンハンスメント型のトランジスタを示したが、本発明は、蓄積型エンハンスメント型のトランジスタにも適用することができる。
次に、本実施形態のMISFETのId−Vg特性の測定結果について、従来と比較しながら説明する。図4は、本実施形態の横型の反転型MOSFETにおいてId−Vg特性を測定した結果を示すグラフ図である。一方、図5は、従来の反転型MOSFETにおけるId−Vg特性の測定結果を示す図である。測定は、ゲート長50μm、ゲート幅500μmの反転型MOSFETを用いて行った。図4および図5において、ドレイン電流Id1は、ステップの方向に沿って電流が流れた場合に得られる値を示し、ドレイン電流Id2は、ステップの方向から90度傾いた方向に電流が流れた場合に得られる値を示す。
図5に示すように、炭化珪素層の平坦化を行わない従来の反転型MOSFETでは、ゲート電圧が増加するにしたがって、ステップの方向に沿って流れるドレイン電流Id1と、ステップに交差する方向に沿って流れるドレイン電流Id2との差が大きくなり、ゲート電圧Vgが35Vのときには、その異方性ファクター(Id1/Id2)は5.0にもなってしまう。
一方、炭化珪素層の平坦化を行う本実施形態の反転型MOSFETでは、ゲート電圧が増加しても、ドレイン電流Id1とドレイン電流Id2との間には大きな差が生じていない。そして、ゲート電圧Vgが35Vのときでも、その異方性ファクターは1.1しかない。以上のことから、本実施形態では、ステップに沿った方向以外の方向においても、高い電子移動度が得られていることが分かる。
(その他の実施形態)
本発明では、第1の実施形態で述べた方法を、他の絶縁ゲート型のMISFETを形成する際にも適用することができる。実際には、商用パワーデバイスとして使用される絶縁ゲート型トランジスタは、逆方向耐圧を出すために、また、オン抵抗が低い状態で定格電流を流すためにさまざまな構造で設計される。そのような構造の例としては、プレーナ型リサーフ構造(RESURF:Reduced Surface Field)の絶縁ゲート型トランジスタ、バーティカル型絶縁ゲート型トランジスタあるいはトレンチゲート型の絶縁ゲート型トランジスタがある。
また、本発明では、第1の実施形態で述べた方法を、DMIS、トレンチ素子分離型MISFETあるいはIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)といった絶縁ゲート型の半導体装置にも適用することができる。これらのトランジスタを形成した場合にも、チャネル移動度を向上させることができる。
また、本発明は、炭化珪素を用いた半導体装置に適用することにより特に大きな効果を得ることができる。しかし、本発明は、炭化珪素の他の化合物半導体を用いた半導体装置にも適用することができる。
本発明では、炭化珪素層とゲート絶縁膜との間の品質を向上させることにより、チャンネル移動度の高い半導体装置を得ることができる点で、産業上の利用可能性が高い。
(a),(b)は、第1の実施形態における半導体装置の製造方法のうち、炭化珪素層の表面を平坦化し、ゲート絶縁膜を形成する工程を示す模式図である 第2の実施形態における縦型の蓄積型MISFETの構造を示す断面図である。 第3の実施形態における横型の反転型MISFETの構造を示す断面図である。 第3の実施形態の横型の反転型MOSFETにおいてId−Vg特性を測定した結果を示すグラフ図である。 従来のDACFETにおけるId−Vg特性の測定結果を示す図である。
符号の説明
1 炭化珪素層
2 熱酸化膜
3 CVD酸化膜
3 酸化膜
10 SiC基板
11 第1炭化珪素層
12 pウェル領域
13 ドリフト領域
14 第2炭化珪素層
15 コンタクトホール
16 蓄積型チャネル層
17 コンタクト領域
19 ゲート絶縁膜
20 ゲート電極
30 SiC基板
31 炭化珪素層
32 ソース領域
33 ドレイン領域
34 ソース電極
35 ドレイン電極
36 ゲート絶縁膜
37 ゲート電極
38 遷移層






Claims (15)

  1. 炭化珪素層と、
    上記炭化珪素層の一部に設けられたソース領域およびドレイン領域と、
    上記炭化珪素層の上に設けられた少なくとも1層のゲート絶縁膜と、
    上記ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極とを備える半導体装置であって、
    上記炭化珪素層の上面は上記炭化珪素層の結晶面から傾いた面であって、かつ、上記炭化珪素層の上面における凹凸の段差の最大値は、上記炭化珪素層において合計10個のSi原子およびC原子が並ぶ長さ以下である、半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置であって、
    上記ゲート絶縁膜は、第1の絶縁膜と、上記第1の絶縁膜の上に設けられた第2の絶縁膜とを有しており、
    上記第1の絶縁膜と上記第2の絶縁膜との境界面において、上記第1の絶縁膜の上面における凹凸の段差が0.5nm以下である、半導体装置。
  3. 請求項2に記載の半導体装置であって、
    上記第1の絶縁膜の厚みが、上記炭化珪素層の上面における凹凸の段差の最大値の2倍から10倍である、半導体装置。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の半導体装置であって、
    上記炭化珪素層の上面におけるRaの値が、10um×10umの範囲で0.5nm以下である、半導体装置。
  5. 炭化珪素層の上部に、少なくとも1回の平坦化処理を行う工程(a)と、
    上記工程(a)の後に、上記炭化珪素層の上に、少なくとも1層の絶縁膜からなるゲート絶縁膜を形成する工程(b)と、
    上記ゲート絶縁膜の上に、ゲート電極を形成する工程(c)と、
    上記炭化珪素層の一部に、ソース領域およびドレイン領域を形成する工程(d)と
    を含む半導体装置の製造方法。
  6. 請求項5に記載の半導体装置の製造方法であって、
    上記工程(b)では、上記炭化珪素層の上部を熱酸化することにより上記ゲート絶縁膜の少なくとも一部を形成する、半導体装置の製造方法。
  7. 請求項6に記載の半導体装置の製造方法であって、
    上記工程(b)では、上記ゲート絶縁膜として、上記熱酸化により第1の絶縁膜を形成し、上記第1の絶縁膜の上に第2の絶縁膜を形成する、半導体装置の製造方法。
  8. 請求項5〜7のうちいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法であって、
    上記工程(a)では、少なくとも、第1の平坦化処理と、上記第1の平坦化処理とは条件の異なる第2の平坦化処理とを行う、半導体装置の製造方法。
  9. 請求項8に記載の半導体装置の製造方法であって、
    上記工程(a)では、上記第1の平坦化処理を行うことにより、上記炭化珪素層の上面におけるRaの値を、10um×10umの範囲で10nm以下とする、半導体装置の製造方法。
  10. 請求項8または9に記載の半導体装置の製造方法であって、
    上記工程(a)では、上記第2の平坦化処理を行うことにより、上記炭化珪素層の上面における凹凸の段差が、上記炭化珪素層において合計10個のSi原子およびC原子が並ぶ長さ以下となるまで平坦化する、半導体装置の製造方法。
  11. 請求項6〜10のうちいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法であって、
    上記工程(b)では、上記ゲート絶縁膜の上面における凹凸の段差が、0.5nm以下となる、半導体装置の製造方法。
  12. 請求項6〜11のうちいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法であって、
    上記工程(b)では、上記炭化珪素層の上部を、800℃以上1400℃以下の温度で、3.99×104 Pa以下の減圧雰囲気中の酸化性ガス雰囲気中に曝露することにより、上記熱酸化を行う、半導体装置の製造方法。
  13. 請求項6〜12のうちいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法であって、
    上記工程(b)では、上記炭化珪素層の上部を、酸素、窒素、一酸化窒素または亜酸化窒素を含む雰囲気に暴露することにより上記熱酸化を行う、半導体装置の製造方法。
  14. 請求項7に記載の半導体装置の製造方法であって、
    上記工程(b)では、上記第2の絶縁膜を、CVD法によって形成する、半導体装置の製造方法。
  15. 請求項14に記載の半導体装置の製造方法であって、
    上記工程(b)では、上記第2の絶縁膜を形成した後に、不活性ガス雰囲気中で熱処理を行う、半導体装置の製造方法。
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