JP2005114040A - 車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 アクセルオフ後の再加速時において運転者が満足するに駆動力性能を発現する。
【解決手段】 ECT_ECUは、車両の運転者のアクセル操作量を検知するステップ(S100)と、車速を検知するステップ(S102)と、アクセル戻し操作を検知して(S104にてYES)かつ変速線図に基づいてアップシフト判定されると(S106にてYES)、運転者が次回の再加速時に要求する仮想必要駆動力がアップシフトした場合の変速段で達成される限界駆動力以下である場合にアップシフトを許可するステップ(S108にてYES)とを含むプログラムを実行する。運転者によるアクセル開度の減少側においては、アクセル操作の変化に対する仮想必要駆動力の減少が緩やかになるように、仮想必要駆動力が算出される。
【選択図】 図3
【解決手段】 ECT_ECUは、車両の運転者のアクセル操作量を検知するステップ(S100)と、車速を検知するステップ(S102)と、アクセル戻し操作を検知して(S104にてYES)かつ変速線図に基づいてアップシフト判定されると(S106にてYES)、運転者が次回の再加速時に要求する仮想必要駆動力がアップシフトした場合の変速段で達成される限界駆動力以下である場合にアップシフトを許可するステップ(S108にてYES)とを含むプログラムを実行する。運転者によるアクセル開度の減少側においては、アクセル操作の変化に対する仮想必要駆動力の減少が緩やかになるように、仮想必要駆動力が算出される。
【選択図】 図3
Description
本発明は、車両の制御装置に関し、特に、アクセルオフ後の再加速時において運転者が満足する駆動力性能を発現する車両の制御装置に関する。
車両に搭載される自動変速機は、エンジンとトルクコンバータ等を介して繋がるとともに複数の動力伝達経路を有してなる変速機構を有して構成され、たとえば、アクセルペダル開度および車速に基づいて自動的に動力伝達経路の切り換えを行なう、すなわち自動的に変速比(変速ギヤ段)の切り換えを行なうように構成される。
一般的に、自動変速機を有した車両には運転者により操作されるシフトレバーが設けられ、シフトレバー操作に基づいて変速ポジション(たとえば、後進走行ポジション、ニュートラルポジション、前進走行ポジション)が設定され、このように設定された変速ポジション内(通常は、前進走行ポジション内)において自動変速制御が行なわれる。
前進走行ポジションにおいては、スロットル開度(エンジン負荷)と車速とに応じて予め設定された変速パターン(変速マップ)を使用して、検出したスロットル開度と車速とに応じて変速ギヤ段を設定し、変速制御を自動的に実行している。
このような変速制御においては、現在の変速ギヤ段における駆動力に応じた走行抵抗とアップシフト後の変速ギヤ段における最大駆動力とを比較して最大駆動力が走行抵抗よりも大きな場合にアップシフトを許可することでシフトハンチング(ビジーシフト)を防止するようなことも考えられている。
たとえば、特開平7−127731号公報(特許文献1)は、登坂路走行時などのアップシフト禁止制御をより適切なものとして、シフトハンチングの防止と燃費や運転性の向上とを図る、自動変速機の変速制御装置を開示する。この自動変速機の変速制御装置は、車速を検出する車速検出手段と、エンジン負荷を検出するエンジン負荷検出手段と、検出された車速とエンジン負荷とに基づきシフトパターン線図を参照して変速機の変速段を選択する変速段選択手段と、この選択結果に基づいてアップシフト要求又はダウンシフト要求を発生する変速指令手段とを備える自動車の自動変速機の変速制御装置において、現在の変速段における駆動力を現在のエンジン負荷に基づいて算出する第1の駆動力算出手段と、少なくとも第1の駆動力算出手段の算出結果に基づいて走行抵抗を算出する走行抵抗算出手段と、他の変速段における駆動力をシフトパターン線図における他の変速段のダウンシフト線上での現在の車速に対応するエンジン負荷に基づいて算出する第2の駆動力算出手段と、走行抵抗算出手段の算出結果と第2の駆動力算出手段の算出結果とを比較する比較手段と、比較手段の比較結果に従って、第2の駆動力算出手段の算出結果が走行抵抗算出手段の算出結果より小さい場合に、他の変速段へのアップシフトを禁止するアップシフト禁止手段とを設けた。
この自動変速機の変速制御装置によると、他の変速段における駆動力(変速後最大駆動力)をシフトパターン線図における他の変速段のダウンシフト線上での現在の車速に対応するエンジン負荷に基づいて算出し、これを走行抵抗と比較して、アップシフトを禁止するか否かを判断する。このため、登坂路走行時などのアップシフト禁止制御をより適切なものとして、シフトハンチングの防止と燃費や運転性の向上との両立を図ることができる。
特開平7−127731号公報
しかしながら、特許文献1に開示された自動変速機の変速制御装置では、要求される駆動力が、短時間の間、アップシフト後の変速ギヤ段による最大駆動力を下回る大きさまで低下した後に、最大駆動力を上回る大きさまで増加すると、アップシフトした後にすぐにダウンシフトが発生してしまう場合がある。そのため、必ずしもシフトハンチングを十分に防止しているとはいえない。また、登坂路、降坂路および平坦路における走行抵抗の算出が必ずしも現状に反映されているとは限らず、アップシフト禁止を的確に行なうことが困難である場合もあった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、アクセルオフ後の再加速時において運転者が満足するに駆動力性能を発現する車両の制御装置を提供することである。また、運転者の運転傾向に応じたアップシフト禁止を実現する車両の制御装置を提供することである。
第1の発明に係る制御装置は、自動変速機を搭載した車両を制御する。この制御装置は、車両の運転者のアクセル操作を検知するための検知手段と、アクセル操作に基づいて運転者が要求する仮想要求駆動力を算出するための算出手段と、現在の変速段に対してアップシフトした場合の変速段で達成される最大駆動力を算出するための手段と、仮想要求駆動力と最大駆動力とを比較して、最大駆動力が仮想要求駆動力より大きい場合にアップシフトを許可するように判断するための判断手段と、判断手段の結果に基づいて、自動変速機を制御するための変速制御手段とを含む。この算出手段は、アクセル操作によるアクセル開度の減少側においては、アクセル操作の変化に対する仮想要求駆動力の減少が緩やかになるように、仮想要求駆動力を算出するための手段を含む。
第1の発明によると、たとえば、車両が登降坂路や平坦路を走行中において、前方車両との車間距離が縮まると運転者がアクセルペダルを戻す操作を行なう。これを検知手段が検知して、算出手段によりこのアクセル操作に基づいて運転者が要求する仮想要求駆動力が算出される。この仮想要求駆動力は、次に運転者が再加速することを仮想した場合の駆動力である。さらに、算出手段により、アクセルペダルを戻す操作が行なわれたときにおいては、アクセル操作の変化に対する仮想要求駆動力の減少が緩やかになるように、仮想要求駆動力が算出される。アップシフト後の最大駆動力が、算出された仮想要求駆動力より大きい場合に、判断手段によりアップシフトが許可され、変速制御手段により自動変速機がアップシフトするように制御される。このようにすることにより、アップシフトされた後に(すなわち、要求される駆動力が、短時間の間であってもアップシフト後の変速ギヤ段による最大駆動力を下回る大きさまで低下したと判断された後に)、最大駆動力を上回る大きさまで増加すると、アップシフトした後にすぐにダウンシフトが発生してしまうことを回避できる。すなわち、運転者によりアクセルペダルを戻す操作が行なわれたときにおいては、アクセル操作の変化に対する仮想要求駆動力の減少が緩やかになるように、仮想要求駆動力が算出されるため、アクセル開度の変化に対して仮想要求駆動力はあまり減少しない。したがって、仮想要求駆動力が、アップシフト後の変速ギヤ段による最大駆動力を下回りにくくなる(アップシフト禁止側になりやすくなる)。そのため、アップシフトの許可が判断されるまでにタイムラグが発生し、そのタイムラグに相当する時間の間に、アクセル開度がアップシフトを禁止する程度に変化すると(たとえば、再加速のためのアクセル操作が行なわれると)、アップシフトが発生しない。その結果、短時間の間にアクセル開度が減少した後に、アクセル開度が増加することに起因するアップシフトとダウンシフトの連続発生(シフトハンチング)を的確に防止することができる。また、運転者のアクセル操作に基づいてアップシフト禁止判断を行なうので、走行抵抗の複雑な算出等が不要になる。
第2の発明に係る車両の制御装置は、第1の発明の構成に加えて、運転者の駆動力要求に基づいて、仮想要求駆動力の減少を緩やかにする減少度合いを補正するための補正手段をさらに含む。
第2の発明によると、補正手段により、運転者の運転傾向(駆動力要求傾向)に応じて変速制御が補正され、運転者の運転傾向に応じた車両の制御が可能になる。
第3の発明に係る車両の制御装置においては、第2の発明の構成に加えて、補正手段は、判断手段によるアップシフト許可前に、実駆動力が仮想要求駆動力よりも大きい状態が発生すると、減少度合いが小さくなるように補正するための手段を含む。
第3の発明によると、アップシフト許可前に、運転者によるアクセル操作に基づく駆動力要求に対応して車両に実際に発生する駆動力(実駆動力)が、仮想駆動力よりも大きい状態が発生するときには、運転者が大きな駆動力を要求する運転傾向があると判断できる。そのときには、仮想要求駆動力の減少度合いを小さくすることにより、アップシフトを許可しにくくして、運転者の運転傾向に応じた車両の制御が可能になる。
第4の発明に係る車両の制御装置においては、第2または3の発明の構成に加えて、補正手段は、自動変速機のアップシフト後に、予め定められた時間以内にアクセル踏み増しにより変速制御手段よりダウンシフトされたときには、減少度合いが小さくなるように補正するための手段を含む。
第4の発明によると、アップシフト後の予め定められた短い時間の間に、運転者がアクセルを踏み増してダウンシフトされたときには、運転者の運転傾向に対して不要なアップシフトが行なわれてしまったと判断できる。そのときには、仮想要求駆動力の減少度合いを小さくすることにより、アップシフトを許可しにくくして、運転者の運転傾向に応じた車両の制御が可能になる。
第5の発明に係る車両の制御装置においては、第2〜4のいずれかの発明の構成に加えて、補正手段は、判断手段によるアップシフト許可前に、実駆動力が仮想要求駆動力よりも大きい状態が発生しないと、減少度合いが大きくなるように補正するための手段を含む。
第5の発明によると、アップシフト許可前に、運転者によるアクセル操作に基づく駆動力要求に対応して車両に実際に発生する駆動力(実駆動力)が、仮想駆動力よりも大きい状態が発生しないときには、運転者が大きな駆動力を要求する運転傾向が低いと判断できる。そのときには、仮想要求駆動力の減少度合いを大きくすることにより、アップシフトを早く許可しやすくして、運転者の運転傾向に応じた車両の制御を可能とするとともに、燃費を向上させることが可能になる。
第6の発明に係る車両の制御装置においては、第2〜5のいずれかの発明の構成に加えて、補正手段は、検知手段により検知されたアクセル戻し操作が緩やかであると、減少度合いが大きくなるように補正するための手段を含む。
第6の発明によると、アクセルペダルが緩やかに戻された場合には、運転者が大きな駆動力を要求する運転傾向が低いと判断できる。そのときには、仮想要求駆動力の減少度合いを大きくすることにより、アップシフトを早く許可しやすくして、運転者の運転傾向に応じた車両の制御を可能とするとともに、燃費を向上させることが可能になる。
第7の発明に係る車両の制御装置は、第1〜6のいずれかの発明の構成に加えて、アクセル操作によるアクセル開度の減少側であってアップシフト許可前においては、アップシフトした場合の変速段におけるエンジンブレーキ力と同等のエンジンブレーキ力が作用するように、車両に搭載されたエンジンのアイドル回転数を増加させるように、エンジンを制御するためのエンジン制御手段をさらに含む。
第7の発明によると、アップシフトが許可されて制御手段によりアップシフトされるときと、アップシフトが許可されないでアップシフトされないときとで、エンジン制御手段によりアイドル回転数が変更されてエンジンが制御される。これにより、アップシフトの有無によらず、エンジンブレーキ力が異なるようにならないため、運転者の違和感を低減させることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
なお、アクセル操作に基づいて運転者が要求する仮想要求駆動力については、アクセル操作に基づいて運転者が必要とする駆動力ともいえるので、仮想必要駆動力と記載する場合がある。したがって、以下の説明における仮想必要駆動力は、上述した仮想要求駆動力と同じ意味である。
<第1の実施の形態>
本実施の形態に係る制御装置を含む車両のパワートレーンについて説明する。本実施の形態に係る車両の制御装置は、図1に示すECU(Electronic Control Unit)1000により実行されるプログラムにより実現される。本実施の形態では、自動変速機を、流体継手としてトルクコンバータを備えた、歯車式変速機構を有する自動変速機として説明する。
本実施の形態に係る制御装置を含む車両のパワートレーンについて説明する。本実施の形態に係る車両の制御装置は、図1に示すECU(Electronic Control Unit)1000により実行されるプログラムにより実現される。本実施の形態では、自動変速機を、流体継手としてトルクコンバータを備えた、歯車式変速機構を有する自動変速機として説明する。
図1を参照して、本実施の形態に係る制御装置を含む車両のパワートレーンについて説明する。本実施の形態に係る制御装置は、詳しくは、図1に示すECT(Electronic Controlled Automatic Transmission)_ECU1020により実現される。
図1に示すように、この車両のパワートレーンは、エンジン100と、トルクコンバータ200と、自動変速機300と、ECU1000とから構成される。
エンジン100の出力軸は、トルクコンバータ200の入力軸に接続される。エンジン100とトルクコンバータ200とは回転軸により連結されている。したがって、エンジン回転数センサにより検知されるエンジン100の出力軸回転数NE(エンジン回転数NE)とトルクコンバータ200の入力軸回転数(ポンプ回転数)とは同じである。
トルクコンバータ200は、入力軸と出力軸とを直結状態にするロックアップクラッチと、入力軸側のポンプ羽根車と、出力軸側のタービン羽根車と、ワンウェイクラッチを有しトルク増幅機能を発現するステータとから構成される。トルクコンバータ200と自動変速機300とは、回転軸により接続される。トルクコンバータ200の出力軸回転数NT(タービン回転数NT)は、タービン回転数センサにより検知される。自動変速機300の出力軸回転数NOUTは、出力軸回転数センサにより検知される。
このような自動変速機300は、その内部に複数の摩擦要素であるクラッチやブレーキを備える。予め定められた作動表に基づいて、摩擦要素であるクラッチ要素(たとえばクラッチC1〜C4)や、ブレーキ要素(たとえばブレーキB1〜B4)、ワンウェイクラッチ要素(たとえばワンウェイクラッチF0〜F3)が、要求された各ギヤ段に対応して、係合および解放されるように油圧回路が制御される。自動変速機300の変速ポジション(シフトポジション)には、パーキング(P)ポジション、後進走行(R)ポジション、ニュートラル(N)、前進走行(D)ポジションがある。
これらのパワートレーンを制御するECU1000は、エンジン100を制御するエンジンECU1010と、自動変速機300を制御するECT_ECU1020とを含む。
ECT_ECU1020には、出力軸回転数センサにて検知された出力軸回転数NOUTを表わす信号が入力される。また、ECT_ECU1020には、エンジンECU1010から、エンジン回転数センサにて検知されたエンジン回転数NEを表わすエンジン回転数信号が入力される。
これら回転数センサは、トルクコンバータ200の入力軸、トルクコンバータ200の出力軸および自動変速機300の出力軸に取り付けられた回転検出用ギヤの歯に対向して設けられている。これらの回転数センサは、トルクコンバータ200の入力軸、トルクコンバータ200の出力軸および自動変速機300の出力軸の僅かな回転の検出も可能なセンサであり、たとえば、一般的に半導体式センサと称される磁気抵抗素子を使用したセンサである。
さらに、ECT_ECU1020は、エンジンECU1010にエンジン制御信号(たとえばスロットル開度信号)を出力し、エンジンECU1010は、そのエンジン制御信号や他の制御信号に基づいてエンジン100を制御する。ECT_ECU1020は、トルクコンバータ200のロックアップクラッチ制御信号を出力する。このロックアップクラッチ制御信号に基づいて、ロックアップクラッチの係合圧が制御される。また、ECT_ECU1020は、自動変速機300にソレノイド制御信号を出力する。このソレノイド制御信号に基づいて、自動変速機300の油圧回路のリニアソレノイドバルブやオンオフソレノイドバルブなどが制御され、所定の変速ギヤ段(たとえば第1速〜第5速)を構成するように、摩擦係合要素が係合および解放されるように制御される。
また、ECT_ECU1020には、エンジンECU1010を経由して、アクセル開度センサ2100から、運転者により操作されたアクセルペダルの開度を表わす信号が入力される。また、ECU1000は、各種データ(しきい値、変速マップ等)やプログラムが記憶されたメモリを有する。
図2を参照して、メモリに記憶された変速マップについて説明する。図2に示すように、ダウンシフト変速線とアップシフト変速線とが、車速とスロットル開度とで規定されるマップとして記憶される。なお、図2には、3速(3rd)および4速(4th)との間におけるアップシフトとダウンシフトについてのみ記載している。車両が図2のダウンシフト変速線とアップシフト変速線との間の車速であって、運転者がアクセルペダルをある程度踏んでいると、自動変速機300の変速ギヤ段が3速(3rd)の状態である。この状態から、あまり車速が変化しないで、運転者がアクセルペダルを踏むことをやめると、アップシフト変速線と交差するようにスロットル開度が低下する。このため、通常であれば、アップシフトされて3速(3rd)から4速(4th)に変速される。本発明の実施の形態においては、詳しくは後述するように、このアップシフト変速線と交差しても、予め定められた駆動力に関する条件が満足されないと、アップシフトを禁止する判断が行なわれて、図2に示すように3速(3rd)が維持される。
その後、アクセルペダルを戻したので駆動力が低下して車速が下がり、運転者が再加速させたい場合にアクセルペダルを踏み込むと、ダウンシフト変速線と交差するようにスロットル開度が上昇する。しかしながら、アップシフト禁止判断が行なわれているので、このときにダウンシフト変速線と交差しても、3速(3rd)のままであるので、ダウンシフトが発生しないので、ビジーシフトを回避できる。
図3を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECU1000のECT_ECU1020で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと略して記載する)100にて、ECT_ECU1020は、アクセル操作量を検知する。このとき、ECT_ECU1020は、エンジンECU1010を経由してアクセル開度センサが検知したアクセル開度信号に基づいて、アクセル操作量を検知する。
S102にて、ECT_ECU1020は、車速(出力軸回転数換算)を検知する。このとき、ECT_ECU1020は、自動変速機300の出力軸回転数センサが検知した出力軸回転数信号に基づいて、車速を検知する。
S104にて、ECT_ECU1020は、アクセル戻し操作を検知したか否かを判断する。この判断は、検知したアクセル操作量に基づいて行なわれる。アクセル戻し操作を検知すると(S104にてYES)、処理はS106へ移される。もしそうでないと(S104にてNO)、処理はS100へ戻される。
S106にて、ECT_ECU1020は、変速線図(変速マップ)に基づいて、アップシフト判定がされたか否かを判断する。この判断は、変速マップと、車速およびアクセル開度に基づくスロットル開度とに基づいて、アップシフト変速線を交差したか否かにより行なわれる。アップシフト判定されると(S106にてYES)、処理はS108へ移される。もしそうでないと(S106にてNO)、処理はS100へ戻される。
S108にて、ECT_ECU1020は、仮想必要駆動力が、アップシフト後の変速ギヤ段における限界駆動力以下であるか否かを判断する。仮想必要駆動力の算出方法については後述する。限界駆動力は、たとえば{エンジン駆動力(トルク)×動力伝達装置の減速比(自動変速機300のアップシフト後の変速ギヤ段における変速比、トルクコンバータ200のトルク比、差動装置のギヤ比等)×エンジン100から駆動輪までの動力伝達系の損失}により算出される。仮想必要駆動力≦アップシフト後の変速ギヤ段における限界駆動力であると(S108にてYES)、処理はS110へ移される。もしそうでないと(S108にてNO)、処理はS112へ移される。なお、アップシフト後の変速ギヤ段における限界駆動力は、以下の説明において、「限界駆動力」とのみ記載する場合がある。
S110にて、ECT_ECU1020は、アップシフト出力を自動変速機300に出力し、アップシフトが行なわれる。
S112にて、ECT_ECU1020は、減速力補正処理を行なう。この処理は、自動変速機300の変速ギヤ段により被駆動力が異なるため、同じ車速で同じアクセル操作を行なっても、仮想必要駆動力によっては変速ギヤ段が異なる場合(アップシフトが許可される場合と禁止される場合)がある。このため、運転者がエンジンブレーキの効き具合に違和感を感じる場合がある。それを防止するために、アップシフト禁止の場合には(S108にてYES)、エンジン100のアイドル回転数を高めに制御して(変速ギヤ段がアップシフトされず同じままであるので、エンジントルクを高くして)、被駆動力(減速力)が、変速ギヤ段がアップシフトされた場合と同様になるようにする。これにより、アップシフトの有無によらず同等の被駆動力(減速力)を発生させることができるようになる。具体的には、ECT_ECU1020は、エンジンECU1010に、アップシフトの有無によらず同等の被駆動力(減速力)を発生させるエンジントルクが発生するように指令値を出力する。
図4を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECU1000のECT_ECU1020で実行される仮想必要駆動力算出プログラムの制御構造について説明する。この処理は、図3のS108において用いられる仮想必要駆動力を算出する処理である。
S150にて、ECT_ECU1020は、現時点から予め定められた時間前までにおけるアクセルオン時のアクセル操作量を検知する。この予め定められた時間は、同じ傾向の勾配やコーナが続いている時間になるような短い時間に設定される。
S152にて、ECT_ECU1020は、アクセル操作量に基づいて、運転者が要求するであろうと仮想した仮想必要駆動力を算出する。この仮想必要駆動力は、次の再加速時を仮想して、運転者が要求したり必要としたりするであろう駆動力である。
S154にて、ECT_ECU1020は、出力駆動力が仮想必要駆動力以上であるか否かを判断する。出力駆動力は、現在出力していると推定できる駆動力であって、エンジン推定トルクを、予め計測して設定しておいた実験値マップ(パラメータはエンジン回転数および吸入空気量)から引き当てて、このエンジン推定トルクに基づいて、算出される。出力駆動力≧仮想必要駆動力であると(S154にてYES)、処理はS156へ移される。もしそうでないと(S154にてNO)、処理はS158へ移される。
S156にて、ECT_ECU1020は、仮想必要駆動力=出力駆動力とする。これは、仮想必要駆動力は再加速時を仮想した駆動力であるので、現在出力している駆動力よりも小さくなることはない。このため、仮想必要駆動力が出力駆動力以下である場合には、仮想駆動力を出力駆動力とするものである。
S158にて、ECT_ECU1020は、仮想必要駆動力を減少させる。このとき、ECT_ECU1020は、予め定められた割合の減少度合いで仮想必要駆動力を減少させたり、予め定められた量の減少度合いで仮想必要駆動力を減少させたり、滑らかに減少するような減少度合いで仮想必要駆動力を減少させさせたりする。この減少度合いは適宜設定されるものであるが、たとえば運転者の運転履歴を反映させて、減少度合いを予め定めておくと、運転者の運転要求が反映されるので好ましい。また、各変速ギヤ段ごとに減少度合いが設定される。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る車両の制御装置であるECT_ECU1020を搭載した車両の動作について説明する。
たとえば、車両が登降坂路や平坦路を走行中において、前方車両との車間距離が縮まると、運転者がアクセルペダルを戻す(S104にてYES)。S100にて検知されたアクセル操作量に基づくスロットル開度およびS102にて検知した車速と、変速マップとに基づいて、アップシフト変速線と交差すると、アップシフト判定ありと判断される(S106にてYES)。
仮想必要駆動力がアップシフト後の変速ギヤ段における限界駆動力以下であると、アップシフト変速しても十分な仮想必要駆動力を出力できると判断されて(S108にてYES)、アップシフト処理が行なわれる。
一方、仮想必要駆動力がアップシフト後の変速ギヤ段における限界駆動力よりも大きいと、アップシフト変速してしまうと十分に仮想必要駆動力を出力できないと判断されて(S108にてNO)、アップシフト禁止処理が行なわれる。アップシフト禁止処理が行なわれる場合には、エンジンブレーキの効き具合をアップシフトの有無によらないようにするため、減速力補正処理が実行される(S112)。
このような動作において、仮想必要駆動力は、過去の運転履歴に基づいて、減少されて算出される。現時点から短い時間前までにおけるアクセルオン時のアクセル操作量が検知され(S150)、このアクセル操作量に基づいて、次の再加速時を仮想して仮想必要駆動力が算出される(S152)。仮想必要駆動力が出力駆動力よりも大きいと(S154にてNO)、仮想必要駆動力が過大過ぎるので仮想必要駆動力を減少させる(S158)。
このとき、アクセルペダルを戻す操作が行なわれたときにおいては、たとえば、アクセル操作の変化に対する仮想必要駆動力の減少が緩やかになるように、仮想必要駆動力が算出される(S158)。アップシフト後の最大駆動力が、算出された仮想必要駆動力より大きい場合にアップシフトが許可され(S108にてYES)、ECT_ECU1020により自動変速機300がアップシフトされる(S110)。
このようにすると、アップシフトされた後に(すなわち、要求される駆動力が、短時間の間であってもアップシフト後の変速ギヤ段による最大駆動力を下回る大きさまで低下したと判断された後に)、最大駆動力を上回る大きさまで増加すると、アップシフトした後にすぐにダウンシフトが発生してしまうことを回避できる。
以上のように、図5に示すように、運転者によりアクセルペダルを戻す操作が行なわれたときにおいては、アクセル操作の変化に対する仮想必要駆動力の減少が緩やかになるように、仮想必要駆動力が算出される。このため、アクセル開度の減少に対して仮想必要駆動力はあまり減少しない(図5の一点鎖線を参照)。したがって、仮想必要駆動力が、アップシフト後の変速ギヤ段による最大駆動力を下回りにくくなる(アップシフト禁止側になりやすくなる)。そのため、アップシフトの許可が判断されるまでにタイムラグが発生し(一点鎖線で表わされる仮想必要駆動力がアップシフト後の変速ギヤ段における限界駆動力を下回るまでの時間が長引いて)、そのタイムラグに相当する時間の間に、アクセル開度がアップシフトを禁止する程度に変化すると(再加速のためのアクセルペダルが踏まれると)、アップシフトが発生しない。その結果、短時間の間にアクセル開度が減少した後に、アクセル開度が増加することに起因するアップシフトとダウンシフトの連続発生(シフトハンチング)を的確に防止することができる。
<第2の実施の形態>
本実施の形態に係る制御装置を含む車両のパワートレーンについて説明する。本実施の形態に係る車両の制御ブロック図は、第1の実施の形態における制御ブロック図(図1)と同じである。本実施の形態においては、前述の実施の形態におけるECT_ECU1020で実行されるプログラムに加えて、別の仮想必要駆動力を減少させるプログラムを実行する。したがって、以下においては、このプログラムの制御構造についてのみ説明し、ハードウェア構成についての説明は繰返さない。
本実施の形態に係る制御装置を含む車両のパワートレーンについて説明する。本実施の形態に係る車両の制御ブロック図は、第1の実施の形態における制御ブロック図(図1)と同じである。本実施の形態においては、前述の実施の形態におけるECT_ECU1020で実行されるプログラムに加えて、別の仮想必要駆動力を減少させるプログラムを実行する。したがって、以下においては、このプログラムの制御構造についてのみ説明し、ハードウェア構成についての説明は繰返さない。
図6を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECU1000のECT_ECU1020で実行される仮想必要駆動力減少処理プログラムの制御構造について説明する。
S200にて、ECT_ECU1020は、過去のアップシフト判定履歴を読出す。このとき、アップシフト判定されたときにメモリに記憶された、アップシフトのタイミング、限界駆動力、仮想必要駆動力が読み出される。
S202にて、ECT_ECU1020は、仮想必要駆動力に基づくアップシフト判定前に、限界駆動力≧仮想必要駆動力が成立したか否かを判断する。限界駆動力≧仮想必要駆動力が成立すると(S202にてYES)、処理はS206へ移される。もしそうでないと(S202にてNO)、処理はS204へ移される。
S204にて、ECT_ECU1020は、前回の限界駆動力≧仮想必要駆動力の成立から後で、仮想必要駆動力によるアップシフト判定までの間に限界駆動力≧仮想必要駆動力が成立していない否かを判断する。このような時間の間に、限界駆動力≧仮想必要駆動力が成立していないと(S204にてYES)、処理はS208へ移される。もしそうでないと(S204にてNO)、処理はS210へ移される。
S206にて、ECT_ECU1020は、仮想必要駆動力の減少度合いを減らして、仮想必要駆動力を減少しにくくさせて仮想必要駆動力を減少させる。これは、仮想必要駆動力はより緩やかに小さくなる傾向である。
S208にて、ECT_ECU1020は、仮想必要駆動力の減少度合いを増やして、
仮想必要駆動力を減少しやすくさせて仮想必要駆動力を減少させる。これは、仮想必要駆動力はより早く小さくなる傾向である。
仮想必要駆動力を減少しやすくさせて仮想必要駆動力を減少させる。これは、仮想必要駆動力はより早く小さくなる傾向である。
S210にて、ECT_ECU1020は、仮想必要駆動力の減少度合いを変化させないで、仮想必要駆動力を減少させる。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る車両の制御装置であるECT_ECU1020を搭載した車両における仮想必要駆動力を減少させる動作について説明する。なお、以下の動作の説明において前述の第1の実施の形態と同じ説明については、ここでは繰返さない。
仮想必要駆動力に基づくアップシフト判定前に、限界駆動力≧仮想必要駆動力が成立すると(S202にてYES)、仮想必要駆動力が早く減少しすぎているので、仮想必要駆動力の減少度合いを減らす(S206)。これにより、仮想必要駆動力を減少しにくくさせて、仮想必要駆動力を早く減少しないようにさせる。これで、仮想必要駆動力はより緩やかに小さくなる傾向になる。
仮想必要駆動力に基づくアップシフト判定前に、限界駆動力≧仮想必要駆動力が成立しない場合であって(S202にてNO)、かつ前回の限界駆動力≧仮想必要駆動力の成立から後で、仮想必要駆動力によるアップシフト判定までの間に(図7の区間(A))、限界駆動力≧仮想必要駆動力が成立していないと(S204にてYES)、仮想必要駆動力の減少が遅いので、仮想必要駆動力の減少度合いを増やす(S208)。これにより、仮想必要駆動力を早く減少しやすくさせて、仮想必要駆動力が緩やかに減少しないようにさせる。これで、仮想必要駆動力はより早く小さくなる傾向になる。
以上のようにして、過去のアップシフトの判定履歴に基づいて、仮想必要駆動力の減少度合いを変更することができるので、運転者の過去の運転履歴を反映させてアップシフト禁止判断を行なうことができる。
<第3の実施の形態>
本実施の形態に係る制御装置を含む車両のパワートレーンについて説明する。本実施の形態に係る車両の制御ブロック図は、第1の実施の形態における制御ブロック図(図1)と同じである。本実施の形態においては、前述の第1の実施の形態におけるECT_ECU1020で実行されるプログラムに加えて、第2の実施の形態とは異なる仮想必要駆動力を減少させるプログラムを実行する。したがって、以下においては、このプログラムの制御構造についてのみ説明し、ハードウェア構成についての説明は繰返さない。
本実施の形態に係る制御装置を含む車両のパワートレーンについて説明する。本実施の形態に係る車両の制御ブロック図は、第1の実施の形態における制御ブロック図(図1)と同じである。本実施の形態においては、前述の第1の実施の形態におけるECT_ECU1020で実行されるプログラムに加えて、第2の実施の形態とは異なる仮想必要駆動力を減少させるプログラムを実行する。したがって、以下においては、このプログラムの制御構造についてのみ説明し、ハードウェア構成についての説明は繰返さない。
図8を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECU1000のECT_ECU1020で実行される仮想必要駆動力減少処理プログラムの制御構造について説明する。なお、図8に示すフローチャートにおいて、図6と同じ処理については同じステップ番号を付してある。それらの処理も同じである。したがってそれらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
S300にて、ECT_ECU1020は、アップシフトタイミングを検知する。S302にて、ECT_ECU1020は、アクセル操作量を検知する。S304にて、ECT_ECU1020は、アクセル操作の時間変化を算出する。
S306にて、ECT_ECU1020は、仮想必要駆動力に基づくアップシフト判定後、予め定められた時間内にアクセル踏み戻しダウンシフト判定されたか否かを判断する。仮想必要駆動力に基づくアップシフト判定後、予め定められた時間内にアクセル踏み戻しダウンシフト判定されると(S306にてYES)、処理はS206へ移される。もしそうでないと(S306にてNO)、処理はS308へ移される。
S308にて、ECT_ECU1020は、アクセル戻し時のアクセル操作の時間変化が予め定められたしきい値よりも小さい(アクセルの戻し側の操作が緩やかである)か否かを判断する。アクセル戻し時のアクセル操作の時間変化が予め定められたしきい値よりも小さいと(S308にてYES)、処理はS208へ移される。もしそうでないと(S308にてNO)、処理はS210へ移される。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る車両の制御装置であるECT_ECU1020を搭載した車両における仮想必要駆動力を減少させる動作について説明する。なお、以下の動作の説明において前述の第1の実施の形態または第2の実施の形態と同じ説明については、ここでは繰返さない。
仮想必要駆動力に基づくアップシフト判定後、予め定められた時間内に運転者がアクセルペダルを踏み込んでアクセル踏み戻しダウンシフトすると(S306にてYES)、仮想必要駆動力が早く減少しすぎてアップシフトを許可しているので、仮想必要駆動力の減少度合いを減らす(S206)。これにより、仮想必要駆動力を減少しにくくさせて、仮想必要駆動力を早く減少しないようにさせてアップシフトを禁止させる傾向を強める。これで、仮想必要駆動力はより緩やかに小さくなる傾向になり、アップシフトされにくくなり、運転者がアクセル踏み戻すこともなくなる。
仮想必要駆動力に基づくアップシフト判定後、予め定められた時間内に運転者がアクセルペダルを踏み込んでアクセル踏み戻しダウンシフトされないで(S306にてNO)、かつアクセル戻し時のアクセル操作の時間変化が予め定められたしきい値よりも小さい(アクセルの戻し側の操作が緩やかである)と(S308にてYES)、仮想必要駆動力の減少が遅いので、仮想必要駆動力の減少度合いを増やす(S208)。これにより、仮想必要駆動力を早く減少しやすくさせて、仮想必要駆動力が緩やかに減少しないようにさせる。これで、仮想必要駆動力はより早く小さくなる傾向になる。
以上のようにして、過去の運転者のアクセル操作に基づいて、仮想必要駆動力の減少度合いを変更することができるので、運転者の過去の運転履歴を反映させてアップシフト禁止判断を行なうことができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 エンジン、200 トルクコンバータ、300 自動変速機、1000 ECU、1010 エンジンECU、1020 ECT_ECU、2100 アクセル開度センサ。
Claims (7)
- 自動変速機を搭載した車両の制御装置であって、
前記車両の運転者のアクセル操作を検知するための検知手段と、
前記アクセル操作に基づいて運転者が要求する仮想要求駆動力を算出するための算出手段と、
現在の変速段に対してアップシフトした場合の変速段で達成される最大駆動力を算出するための手段と、
前記仮想要求駆動力と前記最大駆動力とを比較して、前記最大駆動力が前記仮想要求駆動力より大きい場合にアップシフトを許可するように判断するための判断手段と、
前記判断手段の結果に基づいて、前記自動変速機を制御するための変速制御手段とを含み、
前記算出手段は、前記アクセル操作によるアクセル開度の減少側においては、アクセル操作の変化に対する仮想要求駆動力の減少が緩やかになるように、仮想要求駆動力を算出するための手段を含む、車両の制御装置。 - 前記車両の制御装置は、前記運転者の駆動力要求に基づいて、前記仮想要求駆動力の減少を緩やかにする減少度合いを補正するための補正手段をさらに含む、請求項1に記載の車両の制御装置。
- 前記補正手段は、前記判断手段によるアップシフト許可前に、実駆動力が仮想要求駆動力よりも大きい状態が発生すると、前記減少度合いが小さくなるように補正するための手段を含む、請求項2に記載の車両の制御装置。
- 前記補正手段は、前記自動変速機のアップシフト後に、予め定められた時間以内にアクセル踏み増しにより前記変速制御手段よりダウンシフトされたときには、前記減少度合いが小さくなるように補正するための手段を含む、請求項2または3に記載の車両の制御装置。
- 前記補正手段は、前記判断手段によるアップシフト許可前に、実駆動力が仮想要求駆動力よりも大きい状態が発生しないと、前記減少度合いが大きくなるように補正するための手段を含む、請求項2〜4のいずれかに記載の車両の制御装置。
- 前記補正手段は、前記検知手段により検知されたアクセル戻し操作が緩やかであると、前記減少度合いが大きくなるように補正するための手段を含む、請求項2〜5のいずれかに記載の車両の制御装置。
- 前記車両の制御装置は、前記アクセル操作によるアクセル開度の減少側であってアップシフト許可前においては、アップシフトした場合の変速段におけるエンジンブレーキ力と同等のエンジンブレーキ力が作用するように、前記車両に搭載されたエンジンのアイドル回転数を増加させるように、前記エンジンを制御するためのエンジン制御手段をさらに含む、請求項1〜6のいずれかに記載の車両の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003348993A JP2005114040A (ja) | 2003-10-08 | 2003-10-08 | 車両の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003348993A Withdrawn JP2005114040A (ja) | 2003-10-08 | 2003-10-08 | 車両の制御装置 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006336716A (ja) * | 2005-05-31 | 2006-12-14 | Isuzu Motors Ltd | 自動変速制御装置 |
JP2006342787A (ja) * | 2005-05-10 | 2006-12-21 | Toyota Motor Corp | 内燃機関システムの制御装置 |
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-
2003
- 2003-10-08 JP JP2003348993A patent/JP2005114040A/ja not_active Withdrawn
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